JP2002239872A - 熱変位補正方法および熱変位補正係数の変更方法並びに同補正機能を有する数値制御装置 - Google Patents
熱変位補正方法および熱変位補正係数の変更方法並びに同補正機能を有する数値制御装置Info
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Abstract
の変更を行えるようにすることで、広い回転速度領域に
対応した最適な熱変位補正を行えるようにする。 【解決手段】 主軸回転速度の可変範囲を複数の回転速
度領域に区分し、各回転速度領域ごとにそれぞれ異なる
熱変位補正係数を機械のシステムパラメータとして予め
設定し、前記各回転速度領域ごとの熱変位補正係数を調
整するために前記熱変位補正係数の値を変更する機能命
令をユーザマクロとして作成し、加工プログラム中に前
記ユーザマクロ呼出命令を組み込み、加工プログラムを
実行する過程で、必要に応じて前記ユーザマクロを呼び
出して実行することにより前記熱変位補正係数を適切な
値に変更する。
Description
などの工作機械において、主軸に生じる熱変位に起因す
る位置の誤差を補正する熱変位補正方法および同補正機
能を有する数値制御装置に係り、特に、NC加工プログ
ラム上から手軽に加工条件に適した熱変位補正に必要な
補正係数を変更できるようにした熱変位補正方法および
熱変位補正係数の変更方法並びに同補正機能を有する数
値制御装置に関する。
その構成部品は鉄鋼を材質として高い剛性を持っている
が、温度変化によって伸び縮み繰り返しためにこれが加
工精度に影響を与えることになる。特に、主軸では、回
転する間に軸受け部などで発生する熱で主軸が伸びるた
め、主軸先端の実際の位置と位置制御上の位置との間に
誤差が生じる。このような現象は熱変位と呼ばれ、マシ
ニングセンタなどの数値制御工作機械で高精度の加工を
するためには、主軸の熱変位に対する対策が必要不可欠
である。
主軸の軸受に低発熱の軸受を採用したり、軸受部での熱
の発生を抑制する潤滑および冷却方式を採用している。
しかし、熱が発生するかぎり熱変位は起こるため、熱の
発生を抑制することに加えて、数値制御装置に熱変位を
補正する機能を付加することが広く行われている。
時に軸受部などに発生する熱による主軸の温度上昇とほ
ぼ比例する一時式の関係にある。位置制御での熱変位補
正は、主軸の伸びと温度上昇が一時式にあることを利用
するもので、主軸頭とベッド本体に取り付けたセンサか
ら両者の温度差を検出し、次の式から補正量を算出し、
例えば切り込み軸のZ軸の座表系を補正量だけ補正して
いる。つまり、Z軸のサーボ制御部に与える位置指令を
補正量だけ補正し、熱変位による影響を相殺するように
している。
補正における補正係数は、主軸の回転速度によって大き
く変わってくるという関係がある。ここで、図5は、横
軸に経過時間をとり、縦軸にZ軸熱変位量δをとり、主
軸の回転速度が2000min−1と6000min
−1のそれぞれの場合での熱変位特性を示す図である。
この図5に示されるように、主軸回転が低速の場合と高
速の場合とでは、熱変位特性は大きく異なる。したがっ
て、主軸の回転速度領域が広い工作機械では、低速、中
高速、高速などの回転速度の範囲別の補正係数の値を設
定する必要がある。
置では、熱変位の補正係数は、機械のシステムパラメー
タとして数値制御装置に設定されているのが通常であ
る。このため、工作機械の加工条件が変わると、その加
工条件に合わせてシステムパラメータに設定されている
補正係数の値を変更しなければならなかった。
は、通常は機械メーカーの専門家が行うものであり、エ
ンドユーザのオペレータにとっては、その変更が簡単に
はできないという問題があった。
差から熱変位を推定する方式とは異なり、熱変位の特性
に及ぼす主軸回転速度の影響の方を重視し、主軸回転速
度と熱変位の履歴を工作機械ごとに採っておき、この回
転速度と熱変位の履歴に基づいた熱変位補正のプログラ
ムをNC加工プログラムに付加する方式がある。この方
式によれば、システムパラメータに補正係数を設定する
必要はなくなり、温度測定をする必要がなくなり、温度
の変化と熱変位の間のタイムラグによる誤差という問題
も解消する。
では、機械ごとに履歴は異なりしたがって個々の機械ご
とに専門家が補正プログラムを作成してNC装置に組み
込み、さらに実際にその補正の効果の確認をする必要が
ある。
高速化が一層進んでおり、それに伴って主軸の広い回転
速度領域に対応して、機械本体以外の諸条件、例えば、
機械の設置場所の環境や、切削熱なとが熱変位に及ぼす
影響を考慮し、個々の工作機械ごとに個別具体的かつき
め細かい熱変位の補正を行い、より高精度の加工を実現
する要請が高いが、現在のところ、そのような要求を満
たす熱変位補正技術は確立されていない。
有する問題点を解消し、加工前に前もってシステムパラ
メータの設定を変更することなく、NC加工プログラム
上から簡易に熱補正係数の変更を行えるようにすること
で、広い回転速度領域に対応した最適な熱変位補正を行
うことができ、しかも、個々の工作機械の諸条件をあっ
た的確な補正係数にすることでより精度の高い熱変位補
正を実現できるようにした熱変位補正方法および熱変位
補正係数の変更方法並びに同補正機能を有する数値制御
装置を提供することにある。
めに、本発明は、工作機械の主軸の発熱に起因する主軸
変位量の誤差を修正するために数値制御軸の位置指令を
補正する熱変位補正方法において、主軸回転速度の可変
範囲を複数の回転速度領域に区分し、各回転速度領域ご
とにそれぞれ異なる熱変位補正係数を機械のシステムパ
ラメータとして予め設定し、前記各回転速度領域ごとの
熱変位補正係数を調整するために前記熱変位補正係数の
値を変更する機能命令をユーザマクロとして作成し、加
工プログラム中に前記ユーザマクロ呼出命令を組み込
み、加工プログラムを実行する過程で、必要に応じて前
記ユーザマクロを呼び出して実行することにより前記熱
変位補正係数を適切な値に変更した上で加工を続行し、
主軸の温度と基準温度との温度差を検出しながら、加工
中の主軸の回転速度が属する回転速度領域における熱変
位補正係数と、検出した温度差とに基づいて熱変位量を
算出し、前記熱変位量に相当する補正量を機械の数値制
御軸への位置指令に加える補正を行うことを特徴とする
ものである。
起因する主軸位量の誤差を修正するために数値制御軸の
位置指令を補正する熱変位補正方法において、主軸回転
速度の可変範囲を複数の回転速度領域に区分し、各回転
速度領域ごとにそれぞれ異なる熱変位補正係数を機械の
システムパラメータとして予め設定し、前記各回転速度
領域ごとの熱変位補正係数を調整するために前記熱変位
補正係数の値を変更する機能命令をユーザマクロとして
作成し、加工プログラム中に前記ユーザマクロ呼出命令
を組み込み、加工プログラムを実行する過程で、必要に
応じて前記ユーザマクロを呼び出して実行することによ
り前記熱変位補正係数の値を変更し、主軸の温度と基準
温度との温度差を検出しながら、加工中の主軸の回転速
度が属する回転速度領域における熱変位補正係数と、検
出した温度差とに基づいて熱変位量を算出し、前記熱変
位量に相当する補正量を機械の数値制御軸への位置指令
に加える補正を行うことを特徴とするものである。
に起因する主軸変位量の誤差を修正するために数値制御
軸の位置指令を補正する熱変位補正機能を有する数値制
御装置において、主軸回転速度の可変範囲を複数の領域
に区分した各回転速度領域ごとにそれぞれ異なる熱変位
補正係数の値をシステムパラメータとして記憶可能なシ
ステムパラメータ記憶手段と、前記各回転速度領域ごと
の熱変位補正係数を調整するために前記熱変位補正係数
の値を変更する命令を含む複数の機能命令をユーザマク
ロとして記憶するマクロプログラム記憶手段と、加工プ
ログラム上のマクロ呼出命令と、マクロプログラムメモ
リに記憶されたマクロプログラムとを一対一に対応づけ
るデータ記憶し、各々のマクロ呼出命令に対応するユー
ザマクロとして各機能命令を登録するためのマクロ登録
手段と、前記加工プログラムを1ブロックづつ読み出し
て実行する過程で、前記熱変位補正係数を変更するユー
ザマクロを呼び出して実行することにより、前記システ
ムパラメータメモリに格納された熱変位補正係数の値を
書き換えて前記熱変位補正係数の値を変更する熱変位係
数変更手段と、主軸の温度と基準温度との温度差を検出
する主軸温度検出手段と、 加工中の主軸の回転速度が
属する回転速度領域における熱変位補正係数と、検出し
た温度差とに基づいて熱変位量を算出し、前記熱変位量
に相当する補正量を機械の数値制御軸への位置指令に加
える補正を行う熱変位補正手段と、を具備することを特
徴とするものである。
および熱変位補正係数の変更方法並びに同補正機能を有
する数値制御装置の一実施形態について、添付の図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明が適用される数
値制御工作機械の一例としての横中ぐり盤10を示す。
この図1において、11はベッドで、12はサドル、1
3はテーブルである。14はコラムで、15は、コラム
14に取り付けられた主軸頭である。この横中ぐり盤1
0は、機械座標系が、X軸、Y軸、Z軸、W軸、B軸か
らなり、5軸制御を行えるようになっている。これらの
軸のうち、X軸は、テーブル13の前後方向の運動を制
御する軸で、Y軸は主軸頭15の上下方向の運動を制御
する軸である。Z軸は、テーブル13の左右方向の運動
を制御し、ここでは切り込み軸になっている。W軸は、
主軸16の出入り運動の軸である。B軸は、テーブル1
3の回転運動の軸である。
びに起因するものであるため、特に、主軸16の軸方向
と平行なZ軸についての位置制御で問題となる。そこで
Z軸についての熱変位補正に本発明を適用したものを実
施形態として挙げ、以下、詳細に説明する。
る。図2において、20は、数値制御装置であり、21
は、入出力装置で、この入出力装置21は、加工プログ
ラムなどの種々のデータを数値制御装置21に入力した
り、数値制御装置21の内部メモリに記憶してあるデー
タを外部記憶装置に出力して保存するための辺力装置で
あり、パソコン22を中心に、このパソコン22に紙テ
ープリーダ23、紙テープパンチャー24、ICカード
25、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ26、
外部記憶装置27などが接続されている。
内部記憶メモリとして、入出力装置21から入力された
加工プログラムが記憶される加工プログラムメモリ28
と、マクロプログラムが記憶されるマクロプログラムメ
モリ29と、マクロプログラムを登録するため、マクロ
プログラムを呼び出すマクロ呼出命令とマクロプログラ
ムを対応づけるデータを記憶するマクロ登録テーブル3
0を有している。
から加工プログラムを1ブロックずつ読み込んで解析し
て実行する。すなわち、解析部31は、位置指令、速度
指令を分配部32を介して各軸のサーボ制御部に与え、
主軸の回転速度を指示する回転速度指令を主軸モータ3
4を駆動制御する主軸モータ駆動部33に命令する他、
工具交換指令などの種々の機能命令を図示しないシーケ
ンサーに与える。
る。この熱変位補正処理部35が実行する熱変位補正の
基本的な処理内容は、従来技術で説明したものと同じで
ある。この場合、主軸頭15から戻った潤滑油の温度を
第1の温度センサ36で検出することで、間接的に主軸
頭15の温度T1を検知するとともに、ベッド12に配
置した第2の温度センサ37により基準温度T2を検出
する。熱変位補正処理部35は、温度差を演算し、次の
(2)式から補正量δを算出し、Z軸のサーボ制御部3
8に与える位置指令を補正量だけ補正し(補正量δだけ
主軸が元の目標位置よりも後退する位置指令に補正す
る)、熱変位による影響を相殺するようにしている。
で対応できるように、主軸回転速度の可変範囲を4つの
回転速度領域に区分し、それぞれの区分ごとに熱変位補
正係数を設定している。この補正係数は、機械のシステ
ムパラメータの1つとして、他のシステムパラメータと
ともにシステムパラメータ記憶テーブル40に記憶され
ている。図3に、熱変位補正係数の初期設定値の例を示
す。
期設定値を機械本体以外の諸条件に併せて増減微調整す
るための調整係数αとからなる。初期設定値は、それぞ
れの回転速度領域で主軸13を回転させて主軸13の伸
びを計測し機械ごとに実験的に定められる。この初期設
定値を一度システムパラメータとして設定した後は、基
本的に設定を変えない限り不変の定数である。
外の諸条件、つまりワークの種類によってその時々で変
わる加工条件や、機械設置場所の環境や、切削熱などさ
まざまな諸条件の下で、熱変位補正係数をより適切な値
に調整するためのもので、加工の際に、後述するよう
に、加工プログラム上から、調整係数αの値を変更する
マクロプログラムを呼び出して実行し、この調整係数α
の値を設定することで熱変位補正係数を変更することが
できるようになっている。
軸モータ駆動部33に指令した回転速度指令を取り込
み、その時の主軸回転速度の属する区分の熱変位補正係
数をシステムパラメータ記憶テーブルから読み込み、こ
の熱変位補正係数に基づいて熱変位補正の処理を実行す
る。
ログラムは、ユーザが定義した他の機能命令のマクロプ
ログラムとともに、マクロプログラムメモリ29に記憶
されている。この熱変位補正係数を変更するマクロを呼
び出すマクロ呼び出し命令は、例えば、Mコード指令で
M305として定義され、マクロ登録テーブル30にそ
のプログラム番号やマクロを呼び出す指令コードなどの
データが登録されている。また、熱変位補正係数の値を
初期設定値に戻すマクロプログラムもマクロプログラム
メモリ29に記憶され、マクロ呼出命令は、M306と
して定義され、マクロ登録テーブル30に登録されてい
る。
は、次のような指令フォーマットで記述されている。 M305 I_.J_.K_.L_. ここで、Iは、図3において主軸回転速度が3000m
in−1未満の回転速度領域での熱変位補正係数1の調
整係数αを指定する引数である。Jは、主軸回転速度が
3000min−1以上4500min−1未満の回転
速度領域での熱変位補正係2数の調整係数αを指定する
引数、Kは主軸回転速度が4500min−1以上65
00min−1未満の回転速度領域での熱変位補正係数
3の調整係数αを指定する引数、Mは主軸回転速度が6
500min−1以上8000min−1未満の回転速
度領域での熱変位補正係数4の調整係数αを指定する引
数である。
mmの伸びに相当する分を指定する場合には、100と指
定できるようになっており、したがって、100分の1
μmmを最小単位として熱変位補正係数を変更することが
できる。
マクロ呼出命令は、次のような指令フォーマットで記述
されている。 M306 I0.J0.K0.L0. ここで、引数I、J、K、Lは、それぞれ図3の各回転
速度領域の調整係数αを指定し、そのいずれかの引数に
0を指定することにより、対応する調整係数αはゼロに
なり、したがって、熱変位補正係数は初期設定値に戻る
ようになっている。
を加工プログラムに組み込んだ一例を示す。行番号55
が熱変位補正係数を変更するマクロ呼出命令で、行番号
500が熱変位補正係数を初期設定値に戻すマクロ呼出
命令である。
して最初にフェィスミリング加工を行い(N0020〜
N0170)、次いで、工具をドリルに交換して穴あけ
加工を行い(N0180〜N0280)、その後、工具
をエント゛ミルに交換してエンドミル加工を行う(N02
90〜)というようにプログラムされている。
ードを作成し、図2の入出力装置21の紙テープリーダ
23から数値制御装置20に入力し、加工プログラムメ
モリ28に記憶させると、解析部31は、1ブロックづ
つ読み取って、逐次命令を実行していく。そして、M3
05のマクロ呼出命令を読み込むと、マクロ登録テーブ
ル30を参照してマクロプログラムメモリ29から熱変
位補正係数を変更するマクロプログラムを実行する。
命令から実行されるマクロプログラムに受け渡されて、
解析部31は、システムパラメータ記憶テーブル40に
格納されている主軸回転速度が3000min−1未満
の回転速度領域での熱変位補正係数1の調整係数αを読
み込み、その値を100に書き換えて記憶させる。した
がって、主軸回転速度が3000min−1未満の回転
速度領域での熱変位補正係数は、全体として、図3にお
いて、1400+100に変更されることになる。
ック(N0060)では、主軸回転速度が1000mi
n−1と指令されており、このブロックの命令を解析部
31が実行すると、主軸16は指令された回転速度で回
転し始める(N0090)。そして、熱変位補正処理部
35は、このときの主軸回転速度の属する回転速度領域
の熱変位補正係数(ここでは前述のように変更された熱
変位補正係数1)を読み取り、この熱変位係数で上記し
たような補正を実行する。
により加工が続く間、熱変位の補正が行われるので高い
加工精度を確保することができる。しかも、熱変位補正
係数は、初期設定値と調整係数αとからなり、調整係数
αの値の方を諸条件に適合するようにプログラム上で微
調整することができるので、補正の精度をより高めるこ
とが簡単にできる。
ロ呼出命令が実行されると、例えば、 M306 I0 となっていたとすれば、熱変位補正係数を初期設定値に
戻すマクロが呼び出されて実行され、解析部31は、主
軸回転速度が3000min−1未満の回転速度領域で
の熱変位補正係数1の調整係数αを読み込み、その値を
0に書き換えて記憶させるので、熱変位補正係数は初期
設定値に戻ることになる。
−1と、比較的低速の場合を例に挙げての説明である
が、回転速度を高速にして加工を行う場合には、その回
転速度指令を取り込んだ熱変位補正処理部35は、対応
する回転速度領域の熱変位補正係数をシステムパラメー
タ記憶テーブル40から読み取り、その補正係数で熱変
位補正を実行する。しだがって、回転速度の可変範囲が
広い工作機械であっても、従来のように、熱変位補正係
数を設定し直すことなく、自動的に熱変位係数を変更す
ることができる。しかも、加工プログラム上で、回転速
度を指定するコードの前にM306のマクロ呼出命令を
入れおけば、上記したように、熱変位補正係数を微調整
することができるので、より精度の高い補正ができるの
は前述した通りである。
2で加工プログラムを編集することを簡単に行えるの
で、このようなマクロ呼出命令の追加、削除などを簡単
に行うことができる。
Z軸についての熱変位補正を例に説明したが、同様にし
て、X軸、Y軸、W軸についても、熱変位補正係数をシ
ステムパラメータとして、回転速度の領域区分ごとに設
定し、マクロを呼び出してその補正係数の値を変更する
ことも可能である。特に、繰り出し主軸であるW軸で
は、軸方向の熱変位が大きいので効果的である。
によれば、加工前に前もってシステムパラメータの設定
を変更することなく、NC加工プログラム上から簡易に
熱補正係数の変更を行えるようにすることで、広い回転
速度領域に対応した最適な熱変位補正を行うことがで
き、しかも、個々の工作機械の諸条件をあった的確な補
正係数にすることでより精度の高い熱変位補正を達成す
ることができる。
中ぐり盤の座標系を示す斜視図。
ック構成図。
係数の設定例を示す表。
った加工プログラムの例を示す図。
Claims (7)
- 【請求項1】工作機械の主軸の発熱に起因する主軸変位
量の誤差を修正するために数値制御軸の位置指令を補正
する熱変位補正方法において、 主軸回転速度の可変範囲を複数の回転速度領域に区分
し、各回転速度領域ごとにそれぞれ異なる熱変位補正係
数を機械のシステムパラメータとして予め設定し、 前記各回転速度領域ごとの熱変位補正係数を調整するた
めに前記熱変位補正係数の値を変更する機能命令をユー
ザマクロとして作成し、加工プログラム中に前記ユーザ
マクロ呼出命令を組み込み、 加工プログラムを実行する過程で、必要に応じて前記ユ
ーザマクロを呼び出して実行することにより前記熱変位
補正係数を適切な値に変更した上で加工を続行し、 主軸の温度と基準温度との温度差を検出しながら、加工
中の主軸の回転速度が属する回転速度領域における熱変
位補正係数と、検出した温度差とに基づいて熱変位量を
算出し、前記熱変位量に相当する補正量を機械の数値制
御軸への位置指令に加える補正を行うことを特徴とする
熱変位補正方法。 - 【請求項2】主軸の温度と基準温度との温度差を検出し
ながら、加工中の主軸の回転速度が属する回転速度領域
における熱変位補正係数と、検出した温度差とに基づい
て熱変位量を算出し、前記熱変位量に相当する補正量を
機械の数値制御軸への位置指令に加える補正を行う熱変
位補正において、 主軸回転速度の可変範囲を複数の回転速度領域に区分
し、各回転速度領域ごとにそれぞれ異なる熱変位補正係
数を機械のシステムパラメータとして予め設定し、 前記各回転速度領域ごとの熱変位補正係数を調整するた
めに前記熱変位補正係数の値を変更する機能命令をユー
ザマクロとして作成し、加工プログラム中に前記ユーザ
マクロ呼出命令を組み込み、 加工プログラムを実行する過程で、必要に応じて前記ユ
ーザマクロを呼び出して実行することにより前記熱変位
補正係数を適切な値に変更する事を特徴とする熱変位補
正係数の変更方法。 - 【請求項3】前記熱変位補正係数は、回転速度領域ごと
に異なる初期設定値と、この初期設定値を機械本体以外
の諸条件に応じて増減するための係数αからなることを
特徴とする請求項2に記載の熱変位補正係数の変更方
法。 - 【請求項4】前記熱変位補正係数の係数αを、温度1℃
についての少なくとも100分の1μmm単位の伸び量で
指定可能であることを特徴とする請求項3に記載の熱変
位補正係数の変更方法。 - 【請求項5】任意の回転速度領域の熱変位補正係数の値
を初期設定値に戻す機能命令を別のユーザマクロとして
作成し、この初期設定値に戻すユーザマクロを呼び出す
マクロ呼出命令を、前記熱変位補正係数の値を変更する
ユーザマクロの呼出命令と組み合わせて加工プログラム
中に組み込むことを特徴とする請求項1または2に記載
の熱変位補正係数の変更方法。 - 【請求項6】工作機械の主軸の発熱に起因する主軸変位
量の誤差を修正するために数値制御軸の位置指令を補正
する熱変位補正機能を有する数値制御装置において、 主軸回転速度の可変範囲を複数の領域に区分した各回転
速度領域ごとにそれぞれ異なる熱変位補正係数の値をシ
ステムパラメータとして記憶可能なシステムパラメータ
記憶手段と、 前記各回転速度領域ごとの熱変位補正係数を調整するた
めに前記熱変位補正係数の値を変更する命令を含む複数
の機能命令をユーザマクロとして記憶するマクロプログ
ラム記憶手段と、 加工プログラム上のマクロ呼出命令と、マクロプログラ
ムメモリに記憶されたマクロプログラムとを一対一に対
応づけるデータ記憶し、各々のマクロ呼出命令に対応す
るユーザマクロとして各機能命令を登録するためのマク
ロ登録手段と、 前記加工プログラムを1ブロックづつ読み出して実行す
る過程で、前記熱変位補正係数を変更するユーザマクロ
を呼び出して実行することにより、前記システムパラメ
ータメモリに格納された熱変位補正係数の値を書き換え
て前記熱変位補正係数の値を変更する熱変位係数変更手
段と、 主軸の温度と基準温度との温度差を検出する主軸温度検
出手段と、 加工中の主軸の回転速度が属する回転速度領域における
熱変位補正係数と、検出した温度差とに基づいて熱変位
量を算出し、前記熱変位量に相当する補正量を機械の数
値制御軸への位置指令に加える補正を行う熱変位補正手
段と、を具備することを特徴とする熱変位補正機能を有
する数値制御装置。 - 【請求項7】前記熱変位補正係数を変更する機能命令を
呼び出すマクロ呼出命令は、任意の回転速度領域の熱変
位補正係数を指定するパラメータと、熱変位補正係数の
初期設定値を機械本体以外の諸条件に応じて増減するた
めの係数αを指定する引数を有することを特徴とする請
求項6に記載の熱変位補正機能を有する数値制御装置。
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---|---|---|---|
JP2001037061A JP4282909B2 (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 熱変位補正方法および熱変位補正係数の変更方法並びに同補正機能を有する数値制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2001037061A JP4282909B2 (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | 熱変位補正方法および熱変位補正係数の変更方法並びに同補正機能を有する数値制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002239872A true JP2002239872A (ja) | 2002-08-28 |
JP4282909B2 JP4282909B2 (ja) | 2009-06-24 |
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