JP2965215B2 - 工作機械における熱変位補正装置 - Google Patents

工作機械における熱変位補正装置

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JP2965215B2
JP2965215B2 JP32183290A JP32183290A JP2965215B2 JP 2965215 B2 JP2965215 B2 JP 2965215B2 JP 32183290 A JP32183290 A JP 32183290A JP 32183290 A JP32183290 A JP 32183290A JP 2965215 B2 JP2965215 B2 JP 2965215B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a).産業上の利用分野 本発明は、加工時間の異なる種々の加工を行なう工作
機械に適用するに好適な工作機械における熱変位補正装
置に関する。
(b).従来の技術 従来、マシニングセンタ等の工作機械における熱変位
補正方法としては一般に、工作機械の最大発熱部である
主軸ヘッドの温度と熱変位量との相関関係を求めてお
き、該相関関係に基づいて熱変位の補正動作を行なって
いた。
(c).発明が解決しようとする問題点 しかし、この熱変位補正方法においては、工作機械が
実際にワークに対して切削中であるか否かとは無関係に
一様な熱変位補正が行なわれ、また所定の加工精度を保
持するためにはワークの切削中の補正量が制限されるこ
とから、特に長時間加工においては、必ずしも十分な熱
変位補正を実行することが出来ない危険性があった。
本発明は、上記事情に鑑み、工作機械が実際にワーク
に対して切削中であるか否かに応じて補正量を柔軟に変
更することにより、長時間加工においても適正な熱変位
補正を実行することが可能な工作機械における熱変位補
正装置を提供することを目的とするものである。
(d).問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、ワークを支持するワーク支持部材
(5)を有し、主軸ヘッド(12)を前記ワーク支持部材
(5)に支持されたワークに対して相対的に移動自在に
設け、前記主軸ヘッド(12)に、工具(15)を装着し得
る主軸(13)を回転自在に設けた工作機械(1)におい
て、前記主軸ヘッド(12)の温度(T1)を検出し得る温
度検出手段(16)を設け、前記温度検出手段(16)によ
り検出された主軸ヘッド(12)の温度(T1)に対応した
熱変位量(δ)を決定する熱変位量決定手段(24)を設
け、前記主軸(13)に装着された工具(15)により前記
ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対して切削
動作が行なわれているか否かを判定する判定手段(28)
を設け、前記判定手段(28)により前記主軸(13)に装
着された工具(15)により前記ワーク支持部材(5)に
支持されたワークに対して切削動作が行なわれていると
判定された場合に小規模な第1補正動作を行なうように
指令すると共に、前記判定手段(28)により前記主軸
(13)に装着された工具(15)により前記ワーク支持部
材(5)に支持されたワークに対して切削動作が行なわ
れていないと判定された場合に前記第1補正動作より大
規模な第2補正動作を行なうように指令する補正指令手
段(27)を設け、前記補正指令手段(27)からの指令に
基づいて、前記主軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部材
(5)に対する相対的位置関係を前記熱変位量決定手段
(24)により決定された熱変位量(δ)に対応した形で
変更する補正実行手段(37、39、40)を設けて構成され
る。
また、本発明は、ワークを支持するワーク支持部材
(5)を有し、主軸ヘッド(12)を前記ワーク支持部材
(5)に支持されたワークに対して相対的に移動自在に
設け、前記主軸ヘッド(12)に、工具(15)を装着し得
る主軸(13)を回転自在に設けた工作機械(1)におい
て、前記主軸ヘッド(12)の温度(T1)を検出し得る第
1の温度検出手段(16)を設けると共に、周囲の気温
(T2)を検出し得る第2の温度検出手段(17)を設け、
前記第1の温度検出手段(16)により検出された主軸ヘ
ッド(12)の温度(T1)と前記第2の温度検出手段(1
7)により検出された周囲の気温(T2)との温度差(Δ
T)に対応した熱変位量(δ)を決定する熱変位量決定
手段(24)を設け、前記主軸(13)に装着された工具
(15)により前記ワーク支持部材(5)に支持されたワ
ークに対して切削動作が行なわれているか否かを判定す
る判定手段(28)を設け、前記判定手段(28)により前
記主軸(13)に装着された工具(15)により前記ワーク
支持部材(5)に支持されたワークに対して切削動作が
行なわれていると判定された場合に小規模な第1補正動
作を行なうように指令すると共に、前記判定手段(28)
により前記主軸(13)に装着された工具(15)により前
記ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対して切
削動作が行なわれていないと判定された場合に前記第1
補正動作より大規模な第2補正動作を行なうように指令
する補正指令手段(27)を設け、前記補正指令手段(2
7)からの指令に基づいて、前記主軸ヘッド(12)の前
記ワーク支持部材(5)に対する相対的位置関係を前記
熱変位量決定手段(24)により決定された熱変位量
(δ)に対応した形で変更する補正実行手段(37、39、
40)を設けて構成される。
また、本発明は、ワークを支持するワーク支持部材
(5)を有し、主軸ヘッド(12)を前記ワーク支持部材
(5)に支持されたワークに対して相対的に移動自在に
設け、前記主軸ヘッド(12)に、工具(15)を装着し得
る主軸(13)を回転自在に設けた工作機械(1)におい
て、前記主軸ヘッド(12)の温度(T1)を検出し得る温
度検出手段(16)を設け、前記主軸ヘッド(12)の温度
(T1)と熱変位量(δ)との対応関係を示す相関データ
テーブル(DTL)が格納されたメモリ手段(31)を設
け、前記メモリ手段(31)に格納された相関データテー
ブル(DTL)に基づいて前記温度検出手段(16)により
検出された主軸ヘッド(12)の温度(T1)に対応した熱
変位量(δ)を決定する熱変位量決定手段(24)を設
け、前記主軸(13)に装着された工具(15)により前記
ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対して切削
動作が行なわれているか否かを判定する判定手段(28)
を設け、前記判定手段(28)により前記主軸(13)に装
着された工具(15)により前記ワーク支持部材(5)に
支持されたワークに対して切削動作が行なわれていると
判定された場合に小規模な第1補正動作を行なうように
指令すると共に、前記判定手段(28)により前記主軸
(13)に装着された工具(15)により前記ワーク支持部
材(5)に支持されたワークに対して切削動作が行なわ
れていないと判定された場合に前記第1補正動作より大
規模な第2の補正動作を行なうように指令する補正指令
手段(27)を設け、前記補正指令手段(27)からの指令
に基づいて、前記主軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部
材(5)に対する相対的位置関係を前記熱変位量決定手
段(24)により決定された熱変位量(δ)に対応した形
で変更する補正実行手段(37、39、40)を設けて構成さ
れる。
また、本発明は、ワークを支持するワーク支持部材
(5)を有し、主軸ヘッド(12)を前記ワーク支持部材
(5)に支持されたワークに対して相対的に移動自在に
設け、前記主軸ヘッド(12)に、工具(15)を装着し得
る主軸(13)を回転自在に設けた工作機械(1)におい
て、前記主軸ヘッド(12)の温度(T1)を検出し得る第
1の温度検出手段(16)を設けると共に、周囲の気温
(T2)を検出し得る第2の温度検出手段(17)を設け、
前記主軸ヘッド(12)の温度(T1)と周囲の気温(T2)
との温度差(ΔT)と熱変位量(δ)との対応関係を示
す相関データテーブル(DTL)が格納されたメモリ手段
(31)を設け、前記メモリ手段(31)に格納された相関
データテーブル(DTL)に基づいて、前記第1の温度検
出手段(16)により検出された主軸ヘッド(12)の温度
(T1)と前記第2の温度検出手段(17)により検出され
た周囲の気温(T2)との温度差(ΔT)に対応した熱変
位量(δ)を決定する熱変位量決定手段(24)を設け、
前記主軸(13)に装着された工具(15)により前記ワー
ク支持部材(5)に支持されたワークに対して切削動作
が行なわれているか否かを判定する判定手段(28)を設
け、前記判定手段(28)により前記主軸(13)に装着さ
れた工具(15)により前記ワーク支持部材(5)に支持
されたワークに対して切削動作が行なわれていると判定
された場合に小規模な第1補正動作を行なうように指令
すると共に、前記判定手段(28)により前記主軸(13)
に装着された工具(15)により前記ワーク支持部材
(5)に支持されたワークに対して切削動作が行なわれ
ていないと判定された場合に前記第1補正動作より大規
模な第2補正動作を行なうように指令する補正指令手段
(27)を設け、前記補正指令手段(27)からの指令に基
づいて、前記主軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部材
(5)に対する相対的位置関係を前記熱変位量決定手段
(24)により決定された熱変位量(δ)に対応した形で
変更する補正実行手段(37、39、40)を設けて構成され
る。
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素
を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の
記載に限定拘束されるものではない。以下の「(e).
作用」の欄についても同様である。
(e).作用 上記した構成により、本発明は、工作機械(1)によ
るワークの加工に際して、ワークの切削動作中に比較的
小規模な第1補正動作が行なわれ、ワークの非切削動作
中に比較的大規模な第2補正動作が行なわれるように作
用する。
また、本発明は、主軸ヘッド(12)の温度(T1)に対
応した熱変位量(δ)が相関データテーブルに基づいて
決定されるように作用する。
また、本発明は、主軸ヘッド(12)の温度(T1)と周
囲の気温(T2)との温度差(ΔT)に対応した熱変位量
(δ)が相関データテーブル(DTL)に基づいて決定さ
れるように作用する。
(f).実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明による工作機械における熱変位補正装
置の一実施例を示す制御ブロック図、 第2図は第1図に示す熱変位補正装置が装着された横
形マシニングセンタの一例を示す正面図、 第3図は第2図に示す横形マシニグセンタのIII矢視
図、 第4図は補正制御プログラムの一例を示すフローチャ
ート、 第5図は相関データテーブルの一例を示す図である。
工作機械である横形マシニングセンタ1は、第2図に
示すように、ベース2を有しており、ベース2上にはガ
イド部材3を介してテーブル5が、X軸方向である第2
図紙面と直角な水平方向、即ち第3図矢印A、B方向に
移動駆動自在に支持されている。テーブル5の第2図左
方のベース2上にはガイドレール6が、Z軸方向である
矢印E、F方向に敷設されており、ガイドレール6上に
はコラム7が、ボールネジ9により図中左右方向、即ち
Z軸方向である矢印E、F方向に移動駆動自在に支持さ
れている。即ち、コラム7の下部には、第2図に示すよ
うに、ナット7aが形成されており、ナット7aには、矢印
E、F方向の軸心CT1を有するボールネジ9が螺合して
いる。更に、ボールネジ9の図中左端部には駆動モータ
10の出力軸10aが接続されている。従って、駆動モータ1
0を駆動してボールネジ9を軸心CT1を中心として矢印
M、N方向に回転させることにより、ナット7aを介して
コラム7を矢印E、F方向(Z軸方向)に移動駆動する
ことが出来る。
また、コラム7には、第2図及び第3図に示すよう
に、主軸ヘッド12が上下方向、即ちY軸方向である矢印
C、D方向に移動駆動自在に支持されており、主軸ヘッ
ド12には主軸13が、その軸心CT2を矢印E、F方向に向
けた形で該軸心CT2を中心として矢印G、H方向に回転
駆動自在に支持されている。主軸13には種々の工具15
を、その刃先15aを第2図右方である矢印F方向、即ち
前記テーブル5側に向けた形で装着することが出来る。
なお、第2図に示すように、主軸ヘッド12上の所定の検
温位置P1には、該主軸ヘッド12の温度を検出する第1サ
ーミスタ16が装着されており、またベース2上の所定の
検温位置P2には、該ベース2の温度を検出する第2サー
ミスタ17が装着されている。
ところで、横形マシニングセンタ1には、第1図に示
すように、本発明による工作機械における熱変位補正装
置20が装着されており、該熱変位補正装置20は主制御部
21を有している。主制御部21にはバス線22を介してキー
ボード等の入力部23、ディスプレイ等の表示部19、シー
ケンス処理部24、軸移動処理部27、加工プログラムメモ
リ25、レジスタメモリ29、システムプログラムメモリ2
6、判定部28、テーブル制御部37、主軸制御部38、主軸
ヘッド制御部39及びコラム制御部40等が接続している。
シーケンス処理部24には、温度差演算部30、相関データ
テーブルメモリ31及び現在温度メモリ32が接続されてい
ると共に、A−D変換器33を介して温度・電圧変換装置
35が設けられている。更に、温度・電圧変換装置35に
は、前記主軸ヘッド12上の第1サーミスタ16及び前記ベ
ース2上の第2サーミスタ17がそれぞれ接続されてい
る。また、テーブル制御部37は前記テーブル5に接続さ
れており、主軸制御部38は前記主軸13に接続されてい
る。また、主軸ヘッド制御部39は前記主軸ヘッド12に接
続されており、コラム制御部40はサーボアンプ36を介し
て前記コラム7を駆動する駆動モータ10に接続されてい
る。
横形マシニングセンタ1は以上のような構成を有する
ので、該横形マシニングセンタ1を用いてワークの加工
を行なう際には、作業者は、加工すべきワークを第2図
に示す横形マシニングセンタ1のテーブル5上に載置す
ると共に、該ワークの加工に使用する工具15を主軸13に
装着し、その状態で第1図に示す入力部23を介して主制
御部21に対して加工開始指令を出力する。すると、主制
御部21は、加工すべきワークに対応した加工プログラム
PRGを加工プログラムメモリ25から読み出し、該読み出
された加工プログラムPRGに基づいて、テーブル制御部3
7を介してテーブル5をワークと共に矢印A、B方向
(X軸方向)に移動駆動すると共に、コラム制御部40及
びサーボアンプ36を介して駆動モータ10を駆動して、コ
ラム7を矢印E、F方向(Z軸方向)に移動駆動する。
更に、主制御部21には、前記読み出された加工プログラ
ムPRGに基づいて、主軸制御部38を介して主軸13を工具1
5と共に軸心CT2を中心として矢印G又はH方向に回転駆
動すると共に、主軸ヘッド制御部39を介して主軸ヘッド
12をこれ等主軸13及び工具15と共に矢印C、D方向(Y
軸方向)に移動駆動しつつ、工具15により前記テーブル
5上のワークに対する加工を行なっていく。
こうして、加工プログラムPRGに基づくワークの加工
を行なっていくと、主軸13が主軸ヘッド12に対して軸心
CT2を中心として第2図矢印G又はH方向に高速で回転
することから、主軸13がZ軸方向に熱膨張し、その結
果、主軸13に装着された工具15が第2図右方、即ちZ軸
方向である矢印F方向に熱変位する。そこで、該Z軸方
向の熱変位を補正して高精度の加工を実現するため、主
制御部21は、前記加工開始指令が出力されたところで、
上述の加工プログラムPRGに基づくワークの加工動作と
並行して、以下に述べるように、主軸ヘッド12の時々刻
々の温度と同時刻のベース2の温度(これは、横形マシ
ニングセンタ1の周囲の気温に相当すると考えられ
る。)との温度差に基づいて、ワークの加工に伴なう熱
変位の補正動作を実行する。
即ち、主制御部21はシーケンス処理部24に対して、所
定時間毎に主軸ヘッド12の温度とベース2の温度との温
度差に対応した熱変位量δを求めるように指令する。こ
れを受けてシーケンス処理部24は、第1サーミスタ16、
第2サーミスタ17、温度・電圧変換装置35及びA−D変
換器33を介して、主軸ヘッド12の温度T1に対応したデジ
タル電圧DV1及びベース2の温度T2に対応したデジタル
電圧DV2を算出する。即ち、主軸ヘッド12上の検温位置P
1に装着された第1サーミスタ16により検出された温度T
1及びベース2上の検温位置P2に装着された第2サーミ
スタ17により検出された温度T2は、温度・電圧変換装置
35によりそれぞれ対応した電圧V1及びV2に変換され、更
にA−D変換器33によりデジタル数値化されて、それぞ
れデジタル電圧DV1及びDV2に変換される。この際、各検
温位置P1、P2毎に10回のサンプリングを順次行ない、そ
の内の最大値と最小値を除いた各8回のデータに基づい
て平均化されたデジタル電圧DV1′及びDV2′をそれぞれ
算出する。なお、各8個のデータ中に異常値が含まれて
いる場合には、該異常値を除く残りのデータに基づいて
平均値を算出する。
こうして、平均化されたデジタル電圧DV1′及びDV2′
がそれぞれ算出されたところで、シーケンス処理部24
は、該算出されたデジタル電圧DV1′及びDV2′をそれぞ
れ対応する温度T1′及びT2′に変換し、該変換された温
度T1′及びT2′をそれぞれ主軸ヘッド12及びベース2の
現在の温度として現在温度メモリ32に格納する。
更に、シーケンス処理部24は温度差演算部30に対し
て、主軸ヘッド12の現在の温度T1′とベース2の現在の
温度T2′との温度差ΔT(=T1′−T2′)を演算するよ
うに指令する。これを受けて温度差演算部30は、前記現
在温度メモリ32に格納された温度T1′、T2点を読み出
し、これ等読み出された温度T1′、T2′間の温度差ΔT
(=T1′−T2′)を演算する。
更に、シーケンス処理部24は、第5図に示すような、
主軸ヘッド12の温度T1′とベース2の温度T2′との温度
差ΔTと熱変位量δとの対応関係を示す相関データテー
ブルDTLを相関データテーブルメモリ31から読み出し、
該読み出された相関データテーブルDTLに基づいて、前
記演算された温度差ΔTに対応した熱変位量δを決定す
る。例えば、前記演算された温度差ΔTが0.1℃である
場合には、第5図に示す相関データテーブルDTLから明
らかなように、対応する熱変位量δは0.5μとなり、ま
た前記演算された温度差ΔTが2.0℃である場合には、
対応する熱変位量δは10.0μと決定される。このよう
に、主軸ヘッド12の温度T1′とベース2の温度T2′との
温度差ΔTと熱変位量δとの対応は、相関データテーブ
ルDTLにより1対1で関係付けられているので、両者の
対応関係が非連続な場合、即ち関数式では近似的にしか
表わせないような場合においても、温度差ΔTに対応し
た熱変位量δを相関データテーブルDTLを用いて正確に
求めることが出来る。こうして、現在の温度差ΔTに対
応した熱変位量δが求められたところで、シーケンス処
理部24は、該求められた熱変位量δをレジスタメモリ29
に格納する。
こうして、現在の温度差ΔTに対応した熱変位量δが
求められ、レジスタメモリ29に格納されたところで、主
制御部21は、第4図に示す補正制御プログラムACPをシ
ステムプログラムメモリ26から読み出し、所定の時間
(例えば、1秒)毎に該読み出された補正制御プログラ
ムACPに基づいて、ワークが実際に切削中であるか否か
に応じて熱変位の補正スピード、即ち単位時間当りの補
正量を柔軟に変更することにより、ワークの加工形状を
美麗に仕上げつつ加工に伴なう熱変位の補正動作を適正
に実行していく。
即ち、主制御部21は、第4図に示す補正制御プログラ
ムACPのステップS1で、現在の温度差ΔTに対応した熱
変位量δをレジスタメモリ29から読み出し、該読み出さ
れた熱変位量δがゼロ以外の数値であるか否かを判定す
る。該判定の結果、現在の温度差ΔTに対応した熱変位
量δがゼロ以外の数値でない、即ち該熱変位量δがゼロ
であると判定された場合には、熱変位は現在生じていな
いと考えられるので、補正動作を行なう必要はない。一
方、前記判定の結果、現在の温度差ΔTに対応した熱変
位量δがゼロ以外の数値であると判定された場合には、
熱変位が生じており、該熱変位の補正動作を行なう必要
があるので、補正制御プログラムACPのステップS2に入
り、主制御部21は判定部28に対して、主軸13に装着され
た工具15によるテーブル5上のワークに対する実際の切
削動作が現在行なわれているか否かを判定するように指
令する。これを受けて判定部28は、加工プログラムPRG
中の現在実行中のステップの指令内容及びX、Y又はZ
軸の移動動作、主軸負荷の有無に基づいて、ワークの切
削動作が実際に行なわれているか否かを判定する。即
ち、加工プログラムPRG中の現在実行中のステップが切
削モードであり、X、Y又はZ軸の移動動作が実際に行
なわれ、かつ切削に伴なう主軸負荷が生じている場合に
は、ワークの切削動作が実際に行なわれていると判定
し、それ以外の場合には、ワークの切削動作が実際に行
なわれていないと判定する。更に、判定部28は、ワーク
の切削動作が実際に行なわれていると判定された場合に
は所定の切削中信号SG1を軸移動処理部27に対して出力
し、また、ワークの切削動作が実際に行なわていないと
判定された場合には所定の非切削中信号SG2を軸移動処
理部27に対して出力する。
こうして、補正制御プログラムACPのステップS2にお
ける判定を行なった結果、ワークの切削動作が実際に行
なわれていると判定され、切削中信号SG1が出力された
場合には、補正制御プログラムACPのステップS5に入
り、軸移動処理部27は、該軸移動処理部27に内蔵された
タイマが「10」までカウントアップされているか否かを
判定する。該判定の結果、タイマが「10」までカウント
アップされていないと判定された場合、即ちそれまでに
タイマでカウントされた数値が「9」以下であると判定
された場合には、補正制御プログラムACPのステップS6
に入り、軸移動処理部27は前記タイマでカウントされた
数値(「0」〜「9」)に「1」を加える。また、当該
判定の結果、タイマが「10」までカウントアップされて
いると判定された場合には、補正制御プログラムACPの
ステップS7に入り、軸移動処理部27は、それまでにタイ
マでカウントされた数値、即ち「10」をクリアする。次
いで、軸移動処理部27は、補正制御プログラムACPのス
テップS8に入り、現在の温度差ΔTに対応した熱変位量
δをレジスタメモリ29から読み出し、該読み出された熱
変位量δの内、1単位量(例えば、0.5μ)の補正動作
を行なうようにコラム制御部40に対して指令する。これ
を受けてコラム制御部40は、サーボアンプ36を介して駆
動モータ10を駆動して、コラム7を主軸ヘッド12、主軸
13及び工具15と共にZ軸方向、即ち第2図矢印E又はF
方向に前記1単位量だけ移動駆動する。この際、主軸13
に装着された工具15によりテーブル5上のワークに対し
て実際に切削動作が行なわれているので、X又はY軸方
向の移動動作を伴なう切削動作の場合には、ワークの加
工面がZ軸方向において階段状に形成されるが、ワーク
に要求される加工精度に応じて前記1単位量を適当に設
定することにより、ワークの切削中においても所望の加
工精度を維持しつつ適正な熱変位補正を行なうことが出
来る。
こうして、1単位量の補正動作が行なわれたところ
で、補正制御プログラムACPのステップS1に戻り、同様
の手順を繰り返す。すると、レジスタメモリ29に格納さ
れた熱変位量δ、即ち補正すべき熱変位量δが全て補正
されない限り、ワークの切削動作が実際に行なわれてい
るときには、タイマが「10」までカウントアップされる
までは補正動作は一切行なわれず、タイマが「10」まで
カウントアップされる毎に(例えば、10秒毎に)1単位
量の補正動作が繰り返し行なわれることとなる。従っ
て、ワークの切削動作が実際に行なわれているときに
は、比較的小規模の熱変位補正動作が長い時間的間隔
(例えば、10秒)を置いた形で実行される。
一方、補正制御プログラムACPのステップS2における
判定の結果、ワークの切削動作が実際に行なわれていな
いと判定され、非切削中信号SG2が出力された場合に
は、比較的大きな補正動作を行なってもワークの加工形
状には何らの影響をも及ぼさないので、補正制御プログ
ラムACPのステップS3に入り、軸移動処理部27は、それ
までにタイマでカウントされた数値をクリアする。次い
で、軸移動処理部27は、補正制御プログラムACPのステ
ップS4に入り、現在の温度差ΔTに対応した熱変位量δ
をレジスタメモリ29から読み出し、該読み出された熱変
位量δの内、10単位量(例えば、5μ)の補正動作を行
なうようにコラム制御部40に対して指令する。なお、レ
ジスタメモリ29の熱変位量δが10単位量未満の場合は、
変位量δそのものの値の補正動作を指令する。これを受
けてコラム制御部40は、サーボアンプ36を介して駆動モ
ータ10を駆動して、コラム7を主軸ヘッド12、主軸13及
び工具15と共にZ軸方向、即ち第2図矢印E又はF方向
に前記10単位量(又は、10単位未満の所定量。以下、同
様)だけ移動駆動する。この際、主軸13に装着された工
具15によるテーブル5上のワークに対する実際の切削動
作は行なわれていないので、コラム7をZ軸方向に前記
10単位量だけ移動駆動しても、ワークの加工形状に悪影
響を及ぼすようなことはなく、しかも前記1単位量の10
倍の移動量、即ち補正量であるので、熱変位の補正動作
を前記切削中の場合の10倍のスピードで行なうことが出
来る。
こうして、10単位量の補正動作が行なわれたところ
で、補正制御プログラムACPのステップS1に戻り、同様
の手順を繰り返す。レジスタメモリ29に格納された熱変
位量δ、即ち補正すべき熱変位量δが全て補正されない
限り、ワークの切削動作が実際に行なわれていないとき
には、前記所定の時間(例えば、1秒)毎に10単位量の
補正動作が繰り返し行なわれることとなる。
このように、補正すべき熱変位量δを時々刻々の温度
差ΔTに対応した形で常時レジスタメモリ29に格納して
おき、ワークの切削動作が実際に行なわれているときに
は比較的小規模の補正動作を長い時間的間隔を置いた形
で行ない、ワークの切削動作が実際に行なわれていない
ときには比較的大規模の補正動作を短時間で繰り返し行
なっていくと、ワークの加工精度を一定のレベルに維持
しつつ適正な熱変位補正を実行することが出来る。
なお、上述の実施例においては、Z軸方向における熱
変位補正についは説明したが、同様の手順によりX又は
Y軸方向に熱変位補正を実行することも可能である。X
軸方向における熱変位補正を行なう場合には、第4図に
示す補正制御プログラムACPのステップS8及びS4におい
て、軸移動処理部27はテーブル制御部37に対して補正動
作の実行を指令し、テーブル制御部37は、テーブル5を
ワークと共にX軸方向、即ち第3図矢印A、B方向に移
動駆動して主軸ヘッド12のテーブル5に対するX軸方向
の相対的位置関係を変更することにより、X軸方向にお
ける熱変位補正動作を実行する。また、Y軸方向におけ
る熱変位補正を行なう場合には、補正制御プログラムAC
PのステップS8及びS4において、軸移動処理部27は主軸
ヘッド制御部39に対して補正動作の実行を指令し、主軸
ヘッド制御部39は、主軸ヘッド12を主軸13及び工具15と
共にY軸方向、即ち第2図矢印C、D方向に移動駆動し
て主軸ヘッド12のテーブル5に対するY軸方向の相対的
位置関係を変更することにより、Y軸方向における熱変
位補正動作を実行する。
また、上述の実施例においては、第2図に示すよう
に、横形マシニングセンタ1を構成する主軸ヘッド12及
びベース2上にそれぞれ第1サーミスタ16及び第2サー
ミスタ17を装着しておき、これ等第1サーミスタ16、第
2サーミスタ17によりそれぞれ検出された温度T1、T2間
の温度差ΔT(=T1−T2)に基づいて熱変位の補正動作
を行なう場合について説明した。しかし、横形マシニン
グセンタ1の周囲の気温変化があまり大きくない場合に
は、主軸ヘッド12の温度変化は全てワークの加工に起因
するものであるとの考えに立脚して、主軸ヘッド12上の
第1サーミスタ16により検出された温度T1のみに基づい
て熱変位の補正動作を簡易的に行なうことも出来る。そ
の場合には、主軸ヘッド12の温度T1と熱変位量δとの対
応関係を示す相関データテーブル(図示せず)に基づい
て、主軸ヘッド12の時々刻々の温度T1に対応した熱変位
量δが決定される。
(g).発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、ワークを支持
するテーブル5等のワーク支持部材を有し、主軸ヘッド
12を前記ワーク支持部材に支持されたワークに対して相
対的に移動自在に設け、前記主軸ヘッド12に、工具15を
装着し得る主軸13を回転自在に設けた横形マシニングセ
ンタ1等の工作機械において、前記主軸ヘッド12の温度
T1を検出し得る第1サーミスタ16等の温度検出手段を設
け、前記温度検出手段により検出された主軸ヘッド12の
温度T1に対応した熱変位量δを決定するシーケンス処理
部24等の熱変位量決定手段を設け、前記主軸13に装着さ
れた工具15により前記ワーク支持部材に支持されたワー
クに対して切削動作が行なわれているか否かを判定する
判定部28等の判定手段を設け、前記判定手段により前記
主軸13に装着された工具15により前記ワーク支持部材に
支持されたワークに対して切削動作が行なわれていると
判定された場合に小規模な第1補正動作を行なうように
指令すると共に、前記判定手段により前記主軸13に装着
された工具15により前記ワーク支持部材に支持されたワ
ークに対して切削動作が行なわれていないと判定された
場合に前記第1補正動作より大規模な第2補正動作を行
なうように指令する軸移動処理部27等の補正指令手段を
設け、前記補正指令手段からの指令に基づいて、前記主
軸ヘッド12の前記ワーク支持部材に対する相対的位置関
係を前記熱変位量決定手段により決定された熱変位量δ
に対応した形で変更するテーブル制御部37、主軸ヘッド
制御部39、コラム制御部40等の補正実行手段を設けて構
成したので、工作機械によるワークの加工に際して、ワ
ークの切削動作中には、ワークの仕上げに影響を及ぼさ
ないように小規模な第1補正動作を行なうと共に、ワー
クの非切削動作中には、次のワークの切削動作に備えて
前記第1補正動作より大規模な第2補正動作を行なうこ
とが出来ることから、工作機械が実際に切削中であるか
否かに応じて、ワークに対する補正動作の影響を極力排
除した形での補正動作が可能となる。その結果、工作機
械によるワークの長時間加工においても、ワークの仕上
げ精度に影響を及ぼすことを極力防止した形で適正な熱
変位補正を実行することが可能な熱変位補正装置20を提
供することが出来る。
また、本発明によれば、ワークを支持するテーブル5
等のワーク支持部材を有し、主軸ヘッド12を前記ワーク
支持部材に支持されたワークに対して相対的に移動自在
に設け、前記主軸ヘッド12に、工具15を装着し得る主軸
13を回転自在に設けた横形マシニングセンタ1等の工作
機械において、前記主軸ヘッド12の温度T1を検出し得る
第1サーミスタ16等の第1の温度検出手段を設けると共
に、ベース2の温度T2等の周囲の気温を検出し得る第2
サーミスタ17等の第2の温度検出手段を設け、前記第1
の温度検出手段により検出された主軸ヘッド12の温度T1
と前記第2の温度検出手段により検出された周囲の気温
との温度差ΔTに対応した熱変位量δを決定するシーケ
ンス処理部24等の熱変位量決定手段を設け、前記主軸13
に装着された工具15により前記ワーク支持部材に支持さ
れたワークに対して切削動作が行なわれているか否かを
判定する判定部28等の判定手段を設け、前記判定手段に
より前記主軸13に装着された工具15により前記ワーク支
持部材に支持されたワークに対して切削動作が行なわれ
ていると判定された場合に小規模な第1補正動作を行な
うように指令すると共に、前記判定手段により前記主軸
13に装着された工具15により前記ワーク支持部材に支持
されたワークに対して切削動作が行なわれていないと判
定された場合に前記第1補正動作より大規模な第2補正
動作を行なうように指令する軸移動処理部27等の補正指
令手段を設け、前記補正指令手段からの指令に基づい
て、前記主軸ヘッド12の前記ワーク支持部材に対する相
対的位置関係を前記熱変位量決定手段により決定された
熱変位量δに対応した形で変更するテーブル制御部37、
主軸ヘッド制御部39、コラム制御部40等の補正実行手段
を設けて構成したので、工作機械によるワークの加工に
際して、主軸ヘッド12の温度T1と周囲の気温との温度差
ΔTに応じて第1及び第2補正動作を行なうことが出来
ることから、工作機械における熱変位補正動作を周囲の
気温の変動に対応した形で適正に実行することが可能と
なる。
また、本発明によれば、ワークを支持するテーブル5
等のワーク支持部材を有し、主軸ヘッド12を前記ワーク
支持部材に支持されたワークに対して相対的に移動自在
に設け、前記主軸ヘッド12に、工具15を装着し得る主軸
13を回転自在に設けた横形マシニングセンタ1等の工作
機械において、前記主軸ヘッド12の温度T1を検出し得る
第1サーミスタ16等の温度検出手段を設け、前記主軸ヘ
ッド12の温度T1と熱変位量δとの対応関係を示す相関デ
ータテーブルが格納された相関データテーブルメモリ31
等のメモリ手段を設け、前記メモリ手段に格納された相
関データテーブルに基づいて前記温度検出手段により検
出された主軸ヘッド12の温度T1に対応した熱変位量δを
決定するシーケンス処理部24等の熱変位量決定手段を設
け、前記主軸13に装着された工具15により前記ワーク支
持部材に支持されたワークに対して切削動作が行なわれ
ているか否かを判定する判定部28等の判定手段を設け、
前記判定手段により前記主軸13に装着された工具15によ
り前記ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削
動作が行なわれていると判定された場合に小規模な第1
補正動作を行なうように指令すると共に、前記判定手段
により前記主軸13に装着された工具15により前記ワーク
支持部材に支持されたワークに対して切削動作が行なわ
れていないと判定された場合に前記第1補正動作より大
規模な第2補正動作を行なうように指令する軸移動処理
部27等の補正指令手段を設け、前記補正指令手段からの
指令に基づいて、前記主軸ヘッド12の前記ワーク支持部
材に対する相対的位置関係を前記熱変位量決定手段によ
り決定された熱変位量δに対応した形で変更するテーブ
ル制御部37、主軸ヘッド制御部39、コラム制御部40等の
補正実行手段を設けて構成したので、工作機械によるワ
ークの加工に際して、主軸ヘッド12の温度T1と熱変位量
δの対応関係が非連続な場合においても、関数式等で近
似的に熱変位量δを算出する方法と異なり、主軸ヘッド
12の温度T1に対応した熱変位量δを相関データテーブル
を用いて正確に求めることが出来ることから、ワークの
加工に伴なう熱変位の補正動作を常に的確に行なうこと
が可能となる。
また、本発明によれば、ワークを支持するテーブル5
等のワーク支持部材を有し、主軸ヘッド12を前記ワーク
支持部材に支持されたワークに対して相対的に移動自在
に設け、前記主軸ヘッド12に、工具15を装着し得る主軸
13を回転自在に設けた横形マシニングセンタ1等の工作
機械において、前記主軸ヘッド12の温度T1を検出し得る
第1サーミスタ16等の第1の温度検出手段を設けると共
に、ベース2の温度T2等の周囲の気温を検出し得る第2
サーミスタ17等の第2の温度検出手段を設け、前記主軸
ヘッド12の温度T1と周囲の気温との温度差ΔTと熱変位
量δとの対応関係を示す相関データテーブルDTLが格納
された相関データテーブルメモリ31等のメモリ手段を設
け、前記メモリ手段に格納された相関データテーブルDT
Lに基づいて、前記第1の温度検出手段により検出され
た主軸ヘッド12の温度T1と前記第2の温度検出手段によ
り検出された周囲の気温との温度差ΔTに対応した熱変
位量δを決定するシーケンス処理部24等の熱変位量決定
手段を設け、前記主軸13に装着された工具15により前記
ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削動作が
行なわれているか否かを判定する判定部28等の判定手段
を設け、前記判定手段により前記主軸13に装着された工
具15により前記ワーク支持部材に支持されたワークに対
して切削動作が行なわれていると判定された場合に小規
模な第1補正動作を行なうように指令すると共に、前記
判定手段により前記主軸13に装着された工具15により前
記ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削動作
が行なわれていないと判定された場合に前記第1補正動
作より大規模な第2補正動作を行なうように指令する軸
移動処理部27等の補正指令手段を設け、前記補正指令手
段からの指令に基づいて、前記主軸ヘッド12の前記ワー
ク支持部材に対する相対的位置関係を前記熱変位量決定
手段により決定された熱変位量δに対応した形で変更す
るテーブル制御部37、主軸ヘッド制御部39、コラム制御
部40等の補正実行手段を設けて構成したので、工作機械
によるワークの加工に際して、主軸ヘッド12の温度T1と
周囲の気温との温度差ΔTに応じて第1及び第2補正動
作を行なうことが出来ることに加えて、前記温度差ΔT
と熱変位量δとの対応関係が非連続な場合においても、
関数式等で近似的に熱変位量δを算出する方法と異な
り、前記温度差ΔTに対応した熱変位量δを相関データ
テーブルDTLを用いて正確に求めることが出来ることか
ら、工作機械における熱変位補正動作を周囲の気温の変
動に対応した形で適正に、かつ如何なる温度差ΔTに対
しても常に的確に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による工作機械における熱変位補正装置
の一実施例を示す制御ブロック図、 第2図は第1図に示す熱変位補正装置が装着された横形
マシニングセンタの一例を示す正面図、 第3図は第2図に示す横形マシニングセンタのIII矢視
図、 第4図は補正制御プログラムの一例を示すフローチャー
ト、 第5図は相関データテーブルの一例を示す図である。 1……工作機械(横形マシニングセンタ) 5……ワーク支持部材(テーブル) 12……主軸ヘッド 13……主軸 15……工具 16……第1の温度検出手段(第1サーミスタ) 17……第2の温度検出手段(第2サーミスタ) 20……熱変位補正装置 24……熱変位量決定手段(シーケンス処理部) 27……補正指令手段(軸移動処理部) 28……判定手段(判定部) 31……メモリ手段(相関データテーブルメモリ) 37……補正実行手段(テーブル制御部) 39……補正実行手段(主軸ヘッド制御部) 40……補正実行手段(コラム制御部) DTL……相関データテーブル T1……主軸ヘッドの温度 T2……周囲の気温(ベースの温度) ΔT……温度差 δ……熱変位量

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを支持するワーク支持部材を有し、 主軸ヘッドを前記ワーク支持部材に支持されたワークに
    対して相対的に移動自在に設け、 前記主軸ヘッドに、工具を装着し得る主軸を回転自在に
    設けた工作機械において、 前記主軸ヘッドの温度を検出し得る温度検出手段を設
    け、 前記温度検出手段により検出された主軸ヘッドの温度に
    対応した熱変位量を決定する熱変位量決定手段を設け、 前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材に
    支持されたワークに対して切削動作が行なわれているか
    否かを判定する判定手段を設け、 前記判定手段により前記主軸に装着された工具により前
    記ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削動作
    が行なわれていると判定された場合に小規模な第1補正
    動作を行なうように指令すると共に、前記判定手段によ
    り前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材
    に支持されたワークに対して切削動作が行なわれていな
    いと判定された場合に前記第1補正動作より大規模な第
    2補正動作を行なうように指令する補正指令手段を設
    け、 前記補正指令手段からの指令に基づいて、前記主軸ヘッ
    ドの前記ワーク支持部材に対する相対的位置関係を前記
    熱変位量決定手段により決定された熱変位量に対応した
    形で変更する補正実行手段を設けて構成した工作機械に
    おける熱変位補正装置。
  2. 【請求項2】ワークを支持するワーク支持部材を有し、 主軸ヘッドを前記ワーク支持部材に支持されたワークに
    対して相対的に移動自在に設け、 前記主軸ヘッドに、工具を装着し得る主軸を回転自在に
    設けた工作機械において、 前記主軸ヘッドの温度を検出し得る第1の温度検出手段
    を設けると共に、 周囲の気温を検出し得る第2の温度検出手段を設け、 前記第1の温度検出手段により検出された主軸ヘッドの
    温度と前記第2の温度検出手段により検出された周囲の
    気温との温度差に対応した熱変位量を決定する熱変位量
    決定手段を設け、 前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材に
    支持されたワークに対して切削動作が行なわれているか
    否かを判定する判定手段を設け、 前記判定手段により前記主軸に装着された工具により前
    記ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削動作
    が行なわれていると判定された場合に小規模な第1補正
    動作を行なうように指令すると共に、前記判定手段によ
    り前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材
    に支持されたワークに対して切削動作が行なわれていな
    いと判定された場合に前記第1補正動作より大規模な第
    2補正動作を行なうように指令する補正指令手段を設
    け、 前記補正指令手段からの指令に基づいて、前記主軸ヘッ
    ドの前記ワーク支持部材に対する相対的位置関係を前記
    熱変位量決定手段により決定された熱変位量に対応した
    形で変更する補正実行手段を設けて構成した工作機械に
    おける熱変位補正装置。
  3. 【請求項3】ワークを支持するワーク支持部材を有し、 主軸ヘッドを前記ワーク支持部材に支持されたワークに
    対して相対的に移動自在に設け、 前記主軸ヘッドに、工具を装着し得る主軸を回転自在に
    設けた工作機械において、 前記主軸ヘッドの温度を検出し得る温度検出手段を設
    け、 前記主軸ヘッドの温度と熱変位量との対応関係を示す相
    関データテーブルが格納されたメモリ手段を設け、 前記メモリ手段に格納された相関データテーブルに基づ
    いて前記温度検出手段により検出された主軸ヘッドの温
    度に対応した熱変位量を決定する熱変位量決定手段を設
    け、 前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材に
    支持されたワークに対して切削動作が行なわれているか
    否かを判定する判定手段を設け、 前記判定手段により前記主軸に装着された工具により前
    記ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削動作
    が行なわれていると判定された場合に小規模な第1補正
    動作を行なうように指令すると共に、前記判定手段によ
    り前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材
    に支持されたワークに対して切削動作が行なわれていな
    いと判定された場合に前記第1補正動作より大規模な第
    2補正動作を行なうように指令する補正指令手段を設
    け、 前記補正指令手段からの指令に基づいて、前記主軸ヘッ
    ドの前記ワーク支持部材に対する相対的位置関係を前記
    熱変位量決定手段により決定された熱変位量に対応した
    形で変更する補正実行手段を設けて構成した工作機械に
    おける熱変位補正装置。
  4. 【請求項4】ワークを支持するワーク支持部材を有し、 主軸ヘッドを前記ワーク支持部材に支持されたワークに
    対して相対的に移動自在に設け、 前記主軸ヘッドに、工具を装着し得る主軸を回転自在に
    設けた工作機械において、 前記主軸ヘッドの温度を検出し得る第1の温度検出手段
    を設けると共に、 周囲の気温を検出し得る第2の温度検出手段を設け、 前記主軸ヘッドの温度と周囲の気温との温度差と熱変位
    量との対応関係を示す相関データテーブルが格納された
    メモリ手段を設け、 前記メモリ手段に格納された相関データテーブルに基づ
    いて、前記第1の温度検出手段により検出された主軸ヘ
    ッドの温度と前記第2の温度検出手段により検出された
    周囲の気温との温度差に対応した熱変位量を決定する熱
    変位量決定手段を設け、 前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材に
    支持されたワークに対して切削動作が行なわれているか
    否かを判定する判定手段を設け、 前記判定手段により前記主軸に装着された工具により前
    記ワーク支持部材に支持されたワークに対して切削動作
    が行なわれていると判定された場合に小規模な第1補正
    動作を行なうように指令すると共に、前記判定手段によ
    り前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材
    に支持されたワークに対して切削動作が行なわれていな
    いと判定された場合に前記第1補正動作より大規模な第
    2補正動作を行なうように指令する補正指令手段を設
    け、 前記補正指令手段からの指令に基づいて、前記主軸ヘッ
    ドの前記ワーク支持部材に対する相対的位置関係を前記
    熱変位量決定手段により決定された熱変位量に対応した
    形で変更する補正実行手段を設けて構成した工作機械に
    おける熱変位補正装置。
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