JPH04261751A - 工作機械における熱変位補正装置 - Google Patents

工作機械における熱変位補正装置

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JPH04261751A
JPH04261751A JP1145991A JP1145991A JPH04261751A JP H04261751 A JPH04261751 A JP H04261751A JP 1145991 A JP1145991 A JP 1145991A JP 1145991 A JP1145991 A JP 1145991A JP H04261751 A JPH04261751 A JP H04261751A
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JP
Japan
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workpiece
temperature
support member
spindle head
spindle
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JP1145991A
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English (en)
Inventor
Koichi Yoshida
浩一 吉田
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度の仕上げ加工を
行なう工作機械に適用するに好適な工作機械における熱
変位補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マシニングセンタ等の工作機械に
おける熱変位補正方法としては一般に、工作機械の最大
発熱部である主軸ヘッドの温度と熱変位量との相関関係
を求めておき、該相関関係に基づいて熱変位の補正動作
を行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この熱変位補
正方法においては、工作機械が実際にワークに対して仕
上げ切削中であるか否かとは無関係に一様な熱変位補正
が行なわれることから、仕上げ加工の切削面に熱変位補
正動作による悪影響(例えば、切削面の凹凸の発生)が
少なからず出てしまう不都合があった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、工作機械が実
際にワークに対して仕上げ切削中であるときには補正動
作を行なわないようにすることにより、ワークの仕上げ
加工の切削面への影響を排除した形での補正動作が可能
となる工作機械における熱変位補正装置を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ワーク
を支持するワーク支持部材(5)を有し、主軸ヘッド(
12)を前記ワーク支持部材(5)に支持されたワーク
に対して相対的に移動自在に設け、前記主軸ヘッド(1
2)に、工具(15)を装着し得る主軸(13)を回転
自在に設けた工作機械(1)において、前記主軸ヘッド
(12)の温度(T1)を検出し得る温度検出手段(1
6)を設け、前記温度検出手段(16)により検出され
た主軸ヘッド(12)の温度(T1)に対応した熱補正
量(α)を決定する熱補正量決定手段(21、24)を
設け、前記主軸(13)に装着された工具(15)によ
り前記ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対し
て仕上げ切削動作が行なわれているか否かを判定する判
定手段(28)を設け、前記判定手段(28)により前
記主軸(13)に装着された工具(15)により前記ワ
ーク支持部材(5)に支持されたワークに対して仕上げ
切削動作が行なわれていないと判定された場合に、前記
主軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部材(5)に対す
る相対的位置関係を前記熱補正量決定手段(21、24
)により決定された熱補正量(α)に基づいて補正する
ように制御すると共に、前記判定手段(28)により前
記主軸(13)に装着された工具(15)により前記ワ
ーク支持部材(5)に支持されたワークに対して仕上げ
切削動作が行なわれていると判定された場合に、前記主
軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部材(5)に対する
相対的位置関係の補正動作を行なわないように制御する
補正実行制御手段(27、37、39、40)を設けて
構成される。
【0006】また、本発明は、ワークを支持するワーク
支持部材(5)を有し、主軸ヘッド(12)を前記ワー
ク支持部材(5)に支持されたワークに対して相対的に
移動自在に設け、前記主軸ヘッド(12)に、工具(1
5)を装着し得る主軸(13)を回転自在に設けた工作
機械(1)において、前記主軸ヘッド(12)の温度(
T1)を検出し得る第1の温度検出手段(16)を設け
ると共に、周囲の気温(T2)を検出し得る第2の温度
検出手段(17)を設け、前記第1の温度検出手段(1
6)により検出された主軸ヘッド(12)の温度(T1
)と前記第2の温度検出手段(17)により検出された
周囲の気温(T2)との温度差(ΔT)に対応した熱補
正量(α)を決定する熱補正量決定手段(21、24)
を設け、前記主軸(13)に装着された工具(15)に
より前記ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対
して仕上げ切削動作が行なわれているか否かを判定する
判定手段(28)を設け、前記判定手段(28)により
前記主軸(13)に装着された工具(15)により前記
ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対して仕上
げ切削動作が行なわれていないと判定された場合に、前
記主軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部材(5)に対
する相対的位置関係を前記熱補正量決定手段(21、2
4)により決定された熱補正量(α)に基づいて補正す
るように制御すると共に、前記判定手段(28)により
前記主軸(13)に装着された工具(15)により前記
ワーク支持部材(5)に支持されたワークに対して仕上
げ切削動作が行なわれていると判定された場合に、前記
主軸ヘッド(12)の前記ワーク支持部材(5)に対す
る相対的位置関係の補正動作を行なわないように制御す
る補正実行制御手段(27、37、39、40)を設け
て構成される。なお、括弧内の番号等は、図面における
対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記
述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下
の「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により、本発明は、工作機械(1
)によるワークの加工に際して、主軸ヘッド(12)の
温度(T1)に基づいて熱補正量(α)が決定された後
、仕上げ切削中でないときに補正動作が実行され、仕上
げ切削中であるときには補正動作が実行されないように
作用する。
【0008】また、本発明は、工作機械(1)によるワ
ークの加工に際して、主軸ヘッド(12)の温度(T1
)と周囲の気温(T2)との温度差(ΔT)に基づいて
熱補正量(α)が決定された後、仕上げ切削中でないと
きに補正動作が実行され、仕上げ切削中であるときには
補正動作が実行されないように作用する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明による工作機械における熱変位補正装
置の一実施例を示す制御ブロック図、図2は図1に示す
熱変位補正装置が装着された横形マシニングセンタの一
例を示す正面図、図3は図2に示す横形マシニングセン
タのIII矢視図、図4は補正制御プログラムの一例を
示すフローチャート、図5は相関データテーブルの一例
を示す図である。
【0010】工作機械である横形マシニングセンタ1は
、図2に示すように、ベース2を有しており、ベース2
上にはガイド部材3を介してテーブル5が、X軸方向で
ある図2紙面と直角な水平方向、即ち図3矢印A、B方
向に移動駆動自在に支持されている。テーブル5の図2
左方のベース2上にはガイドレール6が、Z軸方向であ
る矢印E、F方向に敷設されており、ガイドレール6上
にはコラム7が、ボールネジ9により図中左右方向、即
ちZ軸方向である矢印E、F方向に移動駆動自在に支持
されている。即ち、コラム7の下部には、図2に示すよ
うに、ナット7aが形成されており、ナット7aには、
矢印E、F方向の軸心CT1を有するボールネジ9が螺
合している。更に、ボールネジ9の図2左端部には駆動
モータ10の出力軸10aが接続されている。従って、
駆動モータ10を駆動してボールネジ9を軸心CT1を
中心として矢印M、N方向に回転させることにより、ナ
ット7aを介してコラム7を矢印E、F方向(Z軸方向
)に移動駆動することが出来る。
【0011】また、コラム7には、図2及び図3に示す
ように、主軸ヘッド12が上下方向、即ちY軸方向であ
る矢印C、D方向に移動駆動自在に支持されており、主
軸ヘッド12には主軸13が、その軸心CT2を矢印E
、F方向に向けた形で該軸心CT2を中心として矢印G
、H方向に回転駆動自在に支持されている。主軸13に
は種々の工具15を、その刃先15aを図2右方である
矢印F方向、即ち前記テーブル5側に向けた形で装着す
ることが出来る。なお、図2に示すように、主軸ヘッド
12上の所定の検温位置P1には、該主軸ヘッド12の
温度を検出する第1サーミスタ16が装着されており、
またベース2上の所定の検温位置P2には、該ベース2
の温度を検出する第2サーミスタ17が装着されている
【0012】ところで、横形マシニングセンタ1には、
図1に示すように、本発明による工作機械における熱変
位補正装置20が装着されており、該熱変位補正装置2
0は主制御部21を有している。主制御部21にはバス
線22を介してキーボード等の入力部23、ディスプレ
イ等の表示部19、シーケンス処理部24、軸移動処理
部27、加工プログラムメモリ25、レジスタメモリ2
9、システムプログラムメモリ26、判定部28、テー
ブル制御部37、主軸制御部38、主軸ヘッド制御部3
9及びコラム制御部40等が接続している。シーケンス
処理部24には、温度差演算部30、相関データテーブ
ルメモリ31及び現在温度メモリ32が接続されている
と共に、A−D変換器33を介して温度・電圧変換装置
35が設けられている。更に、温度・電圧変換装置35
には、前記主軸ヘッド12上の第1サーミスタ16及び
前記ベース2上の第2サーミスタ17がそれぞれ接続さ
れている。また、テーブル制御部37は前記テーブル5
に接続されており、主軸制御部38は前記主軸13に接
続されている。また、主軸ヘッド制御部39は前記主軸
ヘッド12に接続されており、コラム制御部40はサー
ボアンプ36を介して前記コラム7を駆動する駆動モー
タ10に接続されている。
【0013】横形マシニングセンタ1は以上のような構
成を有するので、該横形マシニングセンタ1を用いてワ
ークの加工を行なう際には、作業者は、加工すべきワー
クを図2に示す横形マシニングセンタ1のテーブル5上
に載置すると共に、該ワークの加工に使用する工具15
を主軸13に装着し、その状態で図1に示す入力部23
を介して主制御部21に対して加工開始指令を出力する
。すると、主制御部21は、加工すべきワークに対応し
た加工プログラムPRGを加工プログラムメモリ25か
ら読み出し、該読み出された加工プログラムPRGに基
づいて、テーブル制御部37を介してテーブル5をワー
クと共に矢印A、B方向(X軸方向)に移動駆動すると
共に、コラム制御部40及びサーボアンプ36を介して
駆動モータ10を駆動して、コラム7を矢印E、F方向
(Z軸方向)に移動駆動する。更に、主制御部21は、
前記読み出された加工プログラムPRGに基づいて、主
軸制御部38を介して主軸13を工具15と共に軸心C
T2を中心として矢印G又はH方向に回転駆動すると共
に、主軸ヘッド制御部39を介して主軸ヘッド12をこ
れ等主軸13及び工具15と共に矢印C、D方向(Y軸
方向)に移動駆動しつつ、工具15により前記テーブル
5上のワークに対する加工を行なっていく。
【0014】こうして、加工プログラムPRGに基づく
ワークの加工を行なっていくと、主軸13が主軸ヘッド
12に対して軸心CT2を中心として図2矢印G又はH
方向に高速で回転することから、主軸13がZ軸方向に
熱膨張し、その結果、主軸13に装着された工具15が
図2右方、即ちZ軸方向である矢印F方向に熱変位する
。そこで、該Z軸方向の熱変位を補正して高精度の加工
を実現するため、主制御部21は、前記加工開始指令が
出力されたところで、上述の加工プログラムPRGに基
づくワークの加工動作と並行して、以下に述べるように
、主軸ヘッド12の時々刻々の温度と同時刻のベース2
の温度(これは、横形マシニングセンタ1の周囲の気温
に相当すると考えられる。)との温度差に基づいて、ワ
ークの加工に伴なう熱変位の補正動作を実行する。
【0015】即ち、主制御部21はシーケンス処理部2
4に対して、所定時間毎に主軸ヘッド12の温度とベー
ス2の温度との温度差に対応した熱変位量δを求めるよ
うに指令する。これを受けてシーケンス処理部24は、
第1サーミスタ16、第2サーミスタ17、温度・電圧
変換装置35及びA−D変換器33を介して、主軸ヘッ
ド12の温度T1に対応したデジタル電圧DV1及びベ
ース2の温度T2に対応したデジタル電圧DV2を算出
する。即ち、主軸ヘッド12上の検温位置P1に装着さ
れた第1サーミスタ16により検出された温度T1及び
ベース2上の検温位置P2に装着された第2サーミスタ
17により検出された温度T2は、温度・電圧変換装置
35によりそれぞれ対応した電圧V1及びV2に変換さ
れ、更にA−D変換器33によりデジタル数値化されて
、それぞれデジタル電圧DV1及びDV2に変換される
。この際、各検温位置P1、P2毎に1回の測定につい
て10回のサンプリングを順次行ない、その内の最大値
と最小値を除いた各8個のデータに基づいて平均化され
たデジタル電圧DV1’及びDV2’をそれぞれ算出す
る。なお、サンプリングされた各8個のデータ中に異常
値が含まれている場合には、該異常値を除く残りのデー
タに基づいて平均値を算出する。
【0016】こうして、平均化されたデジタル電圧DV
1’及びDV2’がそれぞれ算出されたところで、シー
ケンス処理部24は、該算出されたデジタル電圧DV1
’及びDV2’をそれぞれ対応する温度T1’及びT2
’に変換し、該変換された温度T1’及びT2’をそれ
ぞれ主軸ヘッド12及びベース2の現在の温度として現
在温度メモリ32に格納する。
【0017】次いで、シーケンス処理部24は温度差演
算部30に対して、主軸ヘッド12の現在の温度T1’
とベース2の現在の温度T2’との温度差ΔT(=T1
’−T2’)を演算するように指令する。これを受けて
温度差演算部30は、前記現在温度メモリ32に格納さ
れた温度T1’、T2’を読み出し、これ等読み出され
た温度T1’、T2’間の温度差ΔT(=T1’−T2
’)を演算する。
【0018】更に、シーケンス処理部24は、図5に示
すような、主軸ヘッド12の温度T1’とベース2の温
度T2’との温度差ΔTと熱変位量δとの対応関係を示
す相関データテーブルDTLを相関データテーブルメモ
リ31から読み出し、該読み出された相関データテーブ
ルDTLに基づいて、前記演算された温度差ΔTに対応
した熱変位量δを決定する。例えば、前記演算された温
度差ΔTが0.1℃である場合には、図5に示す相関デ
ータテーブルDTLから明らかなように、対応する熱変
位量δは0.5μとなり、また前記演算された温度差Δ
Tが2.0℃である場合には、対応する熱変位量δは1
0.0μと決定される。このように、主軸ヘッド12の
温度T1’とベース2の温度T2’との温度差ΔTと熱
変位量δとの対応は、相関データテーブルDTLにより
1対1で関係付けられているので、両者の対応関係が非
連続な場合、即ち関数式では近似的にしか表わせないよ
うな場合においても、温度差ΔTに対応した熱変位量δ
を相関データテーブルDTLを用いて正確に求めること
が出来る。こうして、現在の温度差ΔTに対応した熱変
位量δが求められたところで、シーケンス処理部24は
、該求められた熱変位量δをレジスタメモリ29に格納
する。
【0019】こうして、現在の温度差ΔTに対応した熱
変位量δが求められ、レジスタメモリ29に格納された
ところで、主制御部21は、図4に示す補正制御プログ
ラムACPをシステムプログラムメモリ26から読み出
し、所定の時間(例えば、1秒)毎に、該読み出された
補正制御プログラムACPに基づいて、横形マシニング
センタ1が実際にワークに対して仕上げ切削中でないと
きにのみ補正動作を実行し、横形マシニングセンタ1が
実際にワークに対して仕上げ切削中であるときには補正
動作を実行しないようにすることにより、ワークの加工
形状を美麗に仕上げつつ加工に伴なう熱変位の補正動作
を適正に実行していく。
【0020】即ち、主制御部21は、図4に示す補正制
御プログラムACPのステップS1で、現在の温度差Δ
Tに対応した熱変位量δをレジスタメモリ29から読み
出し、該読み出された熱変位量δと、前回の補正に際し
てレジスタメモリ29に格納された熱変位量δ’との差
分α(=δ−δ’)がゼロ以外の数値であるか否かを判
定する。該判定の結果、差分αがゼロ以外の数値でない
、即ち差分αがゼロであると判定された場合には、熱変
位は前回の補正以来生じていないと考えられるので、補
正動作を行なう必要はない。一方、前記判定の結果、差
分αがゼロ以外の数値であると判定された場合には、前
回の補正動作以降に熱変位が生じており、該熱変位の補
正動作を行なう必要があるので、補正制御プログラムA
CPのステップS2に入り、主制御部21は判定部28
に対して、主軸13に装着された仕上げ切削用の工具1
5によるテーブル5上のワークに対する実際の仕上げ切
削動作が現在行なわれているか否かを判定するように指
令する。これを受けて判定部28は、加工プログラムP
RG中の現在実行中のステップの指令内容及び主軸負荷
の有無に基づいて、ワークの仕上げ切削動作が現実に行
なわれているか否かを判定する。即ち、加工プログラム
PRG中の現在実行中のステップが仕上げ切削モードで
あり、該ステップ内で指定された送り量及び切込み量が
所定値以下であり、かつ切削に伴なう主軸負荷が生じて
いる場合には、ワークの仕上げ切削動作が実際に行なわ
れていると判定し、それ以外の場合には、ワークの仕上
げ切削動作が実際に行なわれていないと判定する。更に
、判定部28は、ワークの仕上げ切削動作が実際に行な
われていると判定された場合には所定の仕上げ切削中信
号SG1を軸移動処理部27に対して出力し、また、ワ
ークの仕上げ切削動作が実際に行なわれていないと判定
された場合には所定の非仕上げ切削中信号SG2を軸移
動処理部27に対して出力する。
【0021】こうして、補正制御プログラムACPのス
テップS2における判定を行なった結果、ワークの仕上
げ切削動作が現実に行なわれていないと判定され、非仕
上げ切削中信号SG2が出力された場合には、補正動作
を行なってもワークの仕上げ加工形状には悪影響を及ぼ
さないので、補正制御プログラムACPのステップS3
に入り、軸移動処理部27はコラム制御部40に対して
、熱変位の補正動作を行なうように指令する。これを受
けてコラム制御部40は、サーボアンプ36を介して駆
動モータ10を駆動して、コラム7を主軸ヘッド12、
主軸13及び工具15と共にZ軸方向、即ち図2矢印E
又はF方向に前回の補正動作から今回の補正動作の間に
生じた熱変位量、即ち差分αに相当する量だけ移動駆動
する。この際、主軸13に装着された工具15によるテ
ーブル5上のワークに対する実際の仕上げ切削動作は行
なわれていないので、コラム7をZ軸方向に差分αに相
当する量(熱補正量)だけ移動駆動しても、ワークの仕
上げ加工形状に悪影響を及ぼすようなことはない。
【0022】こうして、差分αの熱補正量の補正動作が
行なわれたところで、補正制御プログラムACPのステ
ップS1に戻り、同様の手順を繰り返す。すると、ワー
クの仕上げ切削動作が実際に行なわれていないときには
、レジスタメモリ29に格納された時々刻々の熱変位量
δに基づいて差分αが演算され、該差分αに基づいて熱
補正量の補正動作が繰り返し行なわれることとなる。
【0023】一方、補正制御プログラムACPのステッ
プS2における判定の結果、ワークの仕上げ切削動作が
現実に行なわれていると判定され、仕上げ切削中信号S
G1が出力された場合には、軸移動処理部27は、前記
熱変位補正動作を行なわない。
【0024】こうして、熱変位補正動作が行なわれなか
ったところで、補正制御プログラムACPのステップS
1に戻り、同様の手順を繰り返す。すると、ワークの仕
上げ切削動作が終了しない限り熱変位補正動作が行なわ
れることはなく、従って、ワークの仕上げ加工形状に熱
変位補正動作による影響が出るようなことはない。
【0025】このように、熱変位量δを時々刻々の温度
差ΔTに対応した形で常時レジスタメモリ29に格納し
ておき、ワークの仕上げ切削動作が実際に行なわれてい
るときには補正動作を行なわず、ワークの仕上げ切削動
作が実際に行なわれていないときにのみ補正動作を行な
うようにしていくと、ワークの加工形状を美麗に仕上げ
つつ適正な熱変位補正を実行することが可能となる。
【0026】なお、上述の実施例においては、Z軸方向
における熱変位補正について説明したが、同様の手順に
よりX又はY軸方向に熱変位補正を実行することも可能
である。X軸方向における熱変位補正を行なう場合には
、軸移動処理部27はテーブル制御部37を介して、テ
ーブル5をワークと共にX軸方向、即ち図3矢印A、B
方向に移動駆動して主軸ヘッド12のテーブル5に対す
るX軸方向の相対的位置関係を補正することにより、X
軸方向における熱変位補正動作を実行する。また、Y軸
方向における熱変位補正を行なう場合には、軸移動処理
部27は主軸ヘッド制御部39を介して、主軸ヘッド1
2を主軸13及び工具15と共にY軸方向、即ち図2矢
印C、D方向に移動駆動して主軸ヘッド12のテーブル
5に対するY軸方向の相対的位置関係を補正することに
より、Y軸方向における熱変位補正動作を実行する。
【0027】また、上述の実施例においては、図2に示
すように、横形マシニングセンタ1を構成する主軸ヘッ
ド12及びベース2上にそれぞれ第1サーミスタ16及
び第2サーミスタ17を装着しておき、これ等第1サー
ミスタ16、第2サーミスタ17によりそれぞれ検出さ
れた温度T1、T2間の温度差ΔT(=T1−T2)に
基づいて熱変位の補正動作を行なう場合について説明し
た。しかし、横形マシニングセンタ1の周囲の気温変化
があまり大きくない場合には、主軸ヘッド12の温度変
化は全てワークの加工に起因するものであるとの考えに
立脚して、主軸ヘッド12上の第1サーミスタ16によ
り検出された温度T1のみに基づいて熱変位の補正動作
を簡易的に行なうことも出来る。その場合には、主軸ヘ
ッド12の温度T1と熱変位量δとの対応関係を示す相
関データテーブル(図示せず)に基づいて、主軸ヘッド
12の時々刻々の温度T1に対応した熱補正量が決定さ
れる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ワークを支持するテーブル5等のワーク支持部材を有し
、主軸ヘッド12を前記ワーク支持部材に支持されたワ
ークに対して相対的に移動自在に設け、前記主軸ヘッド
12に、工具15を装着し得る主軸13を回転自在に設
けた横形マシニングセンタ1等の工作機械において、前
記主軸ヘッド12の温度T1を検出し得る第1サーミス
タ16等の温度検出手段を設け、前記温度検出手段によ
り検出された主軸ヘッド12の温度T1に対応した差分
α等の熱補正量を決定する主制御部21、シーケンス処
理部24等の熱補正量決定手段を設け、前記主軸13に
装着された工具15により前記ワーク支持部材に支持さ
れたワークに対して仕上げ切削動作が行なわれているか
否かを判定する判定部28等の判定手段を設け、前記判
定手段により前記主軸13に装着された工具15により
前記ワーク支持部材に支持されたワークに対して仕上げ
切削動作が行なわれていないと判定された場合に、前記
主軸ヘッド12の前記ワーク支持部材に対する相対的位
置関係を前記熱補正量決定手段により決定された熱補正
量に基づいて補正するように制御すると共に、前記判定
手段により前記主軸13に装着された工具15により前
記ワーク支持部材に支持されたワークに対して仕上げ切
削動作が行なわれていると判定された場合に、前記主軸
ヘッド12の前記ワーク支持部材に対する相対的位置関
係の補正動作を行なわないように制御する軸移動処理部
27、テーブル制御部37、主軸ヘッド制御部39、コ
ラム制御部40等の補正実行制御手段を設けて構成した
ので、工作機械によるワークの加工に際して、主軸ヘッ
ド12の温度T1に基づいて熱補正量を決定した後、仕
上げ切削中でないときにのみ補正動作を実行し、仕上げ
切削中であるときには、ワークの仕上げに影響を及ぼさ
ないように補正動作を行なわないようにすることが出来
ることから、ワークの仕上げ加工の切削面への影響を排
除した形での補正動作が可能な熱変位補正装置20を提
供することが出来る。
【0029】また、本発明によれば、ワークを支持する
テーブル5等のワーク支持部材を有し、主軸ヘッド12
を前記ワーク支持部材に支持されたワークに対して相対
的に移動自在に設け、前記主軸ヘッド12に、工具15
を装着し得る主軸13を回転自在に設けた横形マシニン
グセンタ1等の工作機械において、前記主軸ヘッド12
の温度T1を検出し得る第1サーミスタ16等の第1の
温度検出手段を設けると共に、ベース2の温度T2等の
周囲の気温を検出し得る第2サーミスタ17等の第2の
温度検出手段を設け、前記第1の温度検出手段により検
出された主軸ヘッド12の温度T1と前記第2の温度検
出手段により検出された周囲の気温との温度差ΔTに対
応した差分α等の熱補正量を決定する主制御部21、シ
ーケンス処理部24等の熱補正量決定手段を設け、前記
主軸13に装着された工具15により前記ワーク支持部
材に支持されたワークに対して仕上げ切削動作が行なわ
れているか否かを判定する判定部28等の判定手段を設
け、前記判定手段により前記主軸13に装着された工具
15により前記ワーク支持部材に支持されたワークに対
して仕上げ切削動作が行なわれていないと判定された場
合に、前記主軸ヘッド12の前記ワーク支持部材に対す
る相対的位置関係を前記熱補正量決定手段により決定さ
れた熱補正量に基づいて補正するように制御すると共に
、前記判定手段により前記主軸13に装着された工具1
5により前記ワーク支持部材に支持されたワークに対し
て仕上げ切削動作が行なわれていると判定された場合に
、前記主軸ヘッド12の前記ワーク支持部材に対する相
対的位置関係の補正動作を行なわないように制御する軸
移動処理部27、テーブル制御部37、主軸ヘッド制御
部39、コラム制御部40等の補正実行制御手段を設け
て構成したので、工作機械によるワークの加工に際して
、主軸ヘッド12の温度T1と周囲の気温との温度差Δ
Tに基づいて熱補正量を決定した後、仕上げ切削中でな
いときにのみ補正動作を実行し、仕上げ切削中であると
きには、ワークの仕上げに影響を及ぼさないように補正
動作を行なわないようにすることが出来ることから、工
作機械における熱変位補正動作を、ワークの仕上げ加工
の切削面への影響を排除した形で、かつ周囲の気温の変
動に対応した形で適正に実行することが出来る熱変位補
正装置20の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による工作機械における熱変位補正装置
の一実施例を示す制御ブロック図である。
【図2】図1に示す熱変位補正装置が装着された横形マ
シニングセンタの一例を示す正面図である。
【図3】図2に示す横形マシニングセンタのIII矢視
図である。
【図4】補正制御プログラムの一例を示すフローチャー
トである。
【図5】相関データテーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1……工作機械(横形マシニングセンタ)5……ワーク
支持部材(テーブル) 12……主軸ヘッド 13……主軸 15……工具 16……第1の温度検出手段(第1サーミスタ)17…
…第2の温度検出手段(第2サーミスタ)20……熱変
位補正装置 21……熱補正量決定手段(主制御部)24……熱補正
量決定手段(シーケンス処理部)27……補正実行制御
手段(軸移動処理部)28……判定手段(判定部) 37……補正実行制御手段(テーブル制御部)39……
補正実行制御手段(主軸ヘッド制御部)40……補正実
行制御手段(コラム制御部)T1……主軸ヘッドの温度 T2……周囲の気温(ベースの温度) ΔT……温度差 α……熱補正量(差分)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ワークを支持するワーク支持部材を有
    し、主軸ヘッドを前記ワーク支持部材に支持されたワー
    クに対して相対的に移動自在に設け、前記主軸ヘッドに
    、工具を装着し得る主軸を回転自在に設けた工作機械に
    おいて、前記主軸ヘッドの温度を検出し得る温度検出手
    段を設け、前記温度検出手段により検出された主軸ヘッ
    ドの温度に対応した熱補正量を決定する熱補正量決定手
    段を設け、前記主軸に装着された工具により前記ワーク
    支持部材に支持されたワークに対して仕上げ切削動作が
    行なわれているか否かを判定する判定手段を設け、前記
    判定手段により前記主軸に装着された工具により前記ワ
    ーク支持部材に支持されたワークに対して仕上げ切削動
    作が行なわれていないと判定された場合に、前記主軸ヘ
    ッドの前記ワーク支持部材に対する相対的位置関係を前
    記熱補正量決定手段により決定された熱補正量に基づい
    て補正するように制御すると共に、前記判定手段により
    前記主軸に装着された工具により前記ワーク支持部材に
    支持されたワークに対して仕上げ切削動作が行なわれて
    いると判定された場合に、前記主軸ヘッドの前記ワーク
    支持部材に対する相対的位置関係の補正動作を行なわな
    いように制御する補正実行制御手段を設けて構成した工
    作機械における熱変位補正装置。
  2. 【請求項2】  ワークを支持するワーク支持部材を有
    し、主軸ヘッドを前記ワーク支持部材に支持されたワー
    クに対して相対的に移動自在に設け、前記主軸ヘッドに
    、工具を装着し得る主軸を回転自在に設けた工作機械に
    おいて、前記主軸ヘッドの温度を検出し得る第1の温度
    検出手段を設けると共に、周囲の気温を検出し得る第2
    の温度検出手段を設け、前記第1の温度検出手段により
    検出された主軸ヘッドの温度と前記第2の温度検出手段
    により検出された周囲の気温との温度差に対応した熱補
    正量を決定する熱補正量決定手段を設け、前記主軸に装
    着された工具により前記ワーク支持部材に支持されたワ
    ークに対して仕上げ切削動作が行なわれているか否かを
    判定する判定手段を設け、前記判定手段により前記主軸
    に装着された工具により前記ワーク支持部材に支持され
    たワークに対して仕上げ切削動作が行なわれていないと
    判定された場合に、前記主軸ヘッドの前記ワーク支持部
    材に対する相対的位置関係を前記熱補正量決定手段によ
    り決定された熱補正量に基づいて補正するように制御す
    ると共に、前記判定手段により前記主軸に装着された工
    具により前記ワーク支持部材に支持されたワークに対し
    て仕上げ切削動作が行なわれていると判定された場合に
    、前記主軸ヘッドの前記ワーク支持部材に対する相対的
    位置関係の補正動作を行なわないように制御する補正実
    行制御手段を設けて構成した工作機械における熱変位補
    正装置。
JP1145991A 1991-01-08 1991-01-08 工作機械における熱変位補正装置 Pending JPH04261751A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094290A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Mitsubishi Electric Corp 工作機械及びその熱変位補正方法
EP1821168A2 (en) * 2006-02-16 2007-08-22 Fanuc Ltd Controller for servomotor
JP2013220514A (ja) * 2012-04-18 2013-10-28 Mitsubishi Electric Corp 工作機械およびその熱変位補正方法

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