JP2002239372A - 金属コロイド液 - Google Patents

金属コロイド液

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JP2002239372A JP2001044240A JP2001044240A JP2002239372A JP 2002239372 A JP2002239372 A JP 2002239372A JP 2001044240 A JP2001044240 A JP 2001044240A JP 2001044240 A JP2001044240 A JP 2001044240A JP 2002239372 A JP2002239372 A JP 2002239372A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 pHの変化や、電解質の存在や、雰囲気温度
の変化によっても安定した分散性を示し、特に温度の変
化率が大きい場合や温度サイクルを持つ場合でも高い分
散安定性を示し、かつ、有機物ができるだけ少なく、導
電性等の金属微細粒子の特性を生かせる金属コロイド液
を提供する。 【解決手段】 タンニン酸、及び、イオン化列が水素よ
り貴な金属を含有する金属コロイド液であって、前記タ
ンニン酸の含有量が金属イオン1価/gに対して、0.
01〜6gである金属コロイド液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属コロイド液に
関する。
【0002】
【従来の技術】金属コロイド液は、金属微細粒子が水や
有機溶媒等に分散しているものであるが、熱力学的には
極めて不安定であり、時間とともに金属微細粒子が凝集
し、沈降する傾向にある。それは電解質が存在する場合
やpHが変化した場合に顕著であり、雰囲気温度が変化
する場合、特に温度の変化率が大きい場合や温度サイク
ルを持つ場合にも顕著である。また、このような傾向は
金属コロイド液が高濃度である場合にも顕著になる。
【0003】このような金属コロイド液は、古くから知
られているが、例えば、特開平10−66861号公報
には、硝酸銀水溶液とクエン酸第一鉄水溶液とを温度を
管理した上で2000〜6000rpmの攪拌下に反応
させて銀微粒子のコロイド液を得て、更に沈降分離する
ことにより得た固形部に硝酸ナトリウム水溶液を加えて
鉄分を除去し、更に3000Gの重力で遠心分離して銀
固形分を得て、それを水に再分散させることにより、透
明導電膜形成用コーティング材に用いる銀コロイド液を
得ることが記載されている。また、特開2000−87
122号公報には、上記の公報に記載されている技術の
欠点を補うために、実質的に酸素を含まない雰囲気中で
調製を行い、同じく透明導電膜形成用コーティング材に
用いる銀コロイド液又は銀とパラジウムとの混合コロイ
ド液を得ることが記載されている。また、特開平11−
80647号公報には、数平均分子量が1000〜10
00000の特定の構造を持つ高分子量顔料分散剤を高
分子系分散剤として使用することで、彩度の高い色材に
用いる貴金属又は銅のコロイド液を得ることが記載され
ている。
【0004】上記の種々の方法は特定の用途に使用され
る金属コロイド液としては優れているが、高い分散安定
性が必要な場合や、金属微細粒子の特性を顕著に際だた
せ、触媒、導電性材料等に用いる場合には、大きな問題
があることが判明した。
【0005】特開平10−66861号公報や特開20
00−87122号公報に記載されている方法で得られ
る金属コロイド液中の金属微細粒子は、表面にクエン酸
に由来するカルボキシレートイオンを有し、その電気的
反発により分散している。そのため、特開平10−66
861号公報に記載の技術では生成した金属コロイド液
から鉄分を洗い流す必要性があり、このことからもわか
るように、電解質を添加したり、pHを変化させたりす
ると金属微細粒子が凝析する。したがって、電解質を含
む系における触媒として使用する場合、反応系の濃度を
高くすると金属コロイド液中の金属微細粒子が凝析して
しまい所望の特性が得られないことが判明した。また、
表面にその様なイオンを有するので触媒として使用する
場合に金属微細粒子の表面活性が充分利用できず、粒子
間の接触が妨げられるので高導電材料としても利用でき
ないことも判明した。
【0006】特開平11−80647号公報に記載され
た方法で得られる貴金属又は銅のコロイド溶液では、高
分子量顔料分散剤を保護コロイドとして金属微細粒子の
表面に絡みつかせることにより分散させているので、温
度変化によって高分子と金属微細粒子との相互作用が生
じて沈殿してしまうことや、効果的に分散させるために
は多量の高分子を金属表面に吸着させる必要があること
より、金属微細粒子の表面活性を利用した触媒や、金属
微細粒子同士を接触させて金属並の体積抵抗値を持つ応
用に用いるには問題があることが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、pHの変化や、電解質の存在や、雰囲気温度の変化
によっても安定した分散性を示し、特に温度の変化率が
大きい場合や温度サイクルを持つ場合でも高い分散安定
性を示し、かつ、有機物ができるだけ少なく、導電性等
の金属微細粒子の特性を生かせる金属コロイド液を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、タンニン酸、
及び、イオン化列が水素より貴な金属を含有する金属コ
ロイド液であって、上記タンニン酸の含有量が金属イオ
ン1価/gに対して、0.01〜6gである金属コロイ
ド液である。以下に本発明を詳述する。
【0009】本発明者は、金属コロイド液の製造に関し
て種々の検討を行った結果、一般にタンニン酸と称され
るもの(他にガロタンニン酸、五倍子タンニン等と表現
されることがある)を使用して金属コロイド液を製造す
ることで、分散剤を使用しなくとも優れた分散安定性を
示す金属コロイド液を作製することができることを見出
し、本発明に至った。
【0010】これまで知られている化学還元法による金
属コロイド液の作製は、クエン酸ナトリウムのような分
散剤や種々の高分子化合物からなる保護コロイドの使用
が必須であった。しかしながら、本発明によれば、分散
剤や保護コロイドを使用しなくとも分散安定性の高い金
属コロイド液を作製でき、かつ、pHの変化、電解質の
存在、雰囲気温度の変化によっても安定した分散性を示
し、特に温度の変化率が大きい場合や温度サイクルを持
つ場合でも高い分散安定性を示す、有機物が少ない金属
コロイド液を作製できることがわかった。
【0011】J.W.Slot,H.J.Geuze,
European Journalof Cell B
iology,38,87−93(1985)には、塩
化金酸溶液と、タンニン酸、クエン酸三ナトリウム及び
炭酸カリウムを溶解した溶液とを混合して、金コロイド
液を作製することが記載されているが、得られた金コロ
イド液は金濃度が0.58g/Lと非常に薄いものであ
った。また、このときの金イオン1価/g当たりのタン
ニン酸は0.00057〜0.0099gであり、クエ
ン酸三ナトリウム1g当たりのタンニン酸は0.049
〜0.85gであった。本発明者がこの方法を検討した
結果、この方法をそのまま用い、金濃度を高くしても、
分散安定性の高いコロイド液を得ることはできないこと
が判明した。
【0012】H.Muhlpford,Experie
ntia,38,1127−1128(1982)に
は、タンニン酸溶液又はクエン酸溶液だけを用いては金
コロイド液を作製することはできないことが記載されて
いる。
【0013】これらに対して、本発明者は、配合・製造
条件を検討することにより、タンニン酸単独であって
も、優れた金属コロイド溶液を作製しうることを見出し
た。本発明は、タンニン酸、及び、イオン化列が水素よ
り貴な金属を含有する金属コロイド液である。
【0014】上記イオン化列が水素より貴な金属として
は、例えば、金、銀、銅、プラチナ、パラジウム、ロジ
ウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム
等を挙げることができる。
【0015】本発明の金属コロイド液は、タンニン酸の
含有量が金属イオン1価/gに対して、0.01〜6g
である。即ち、例えば、1価の銀イオンの場合は、銀イ
オン1g当たりのタンニン酸の添加量は0.01〜6g
であり、3価の金イオンの場合は、金イオン1g当たり
のタンニン酸の添加量は0.03〜18gである。
【0016】タンニン酸の含有量が、金属イオン1価/
gに対して、0.01g未満であると、金属イオンの還
元反応が充分に進まないので、所望の金属コロイド液を
得ることができず、6gを超えると、過剰のタンニン酸
やタンニン酸の変成物が金属表面に吸着するので、分散
安定性には影響しないが、有機物量が増えてしまい、好
ましくない。
【0017】本発明の金属コロイド液は、タンニン酸を
必須成分として含有するものである。本発明の金属コロ
イド液は他の還元剤を含有しなくてもよいが、タンニン
酸に加えて他の一般的な還元剤を添加しても、条件次第
ではタンニン酸の特性が生かせることが判明した。その
ような還元剤はタンニン酸より安価な場合が多いので、
材料コストを下げることができる。
【0018】本発明の金属コロイド液において、他の還
元剤を併用する場合、反応系の仕込み量において、タン
ニン酸の添加量は、タンニン酸以外に他に添加する還元
剤の添加量に対して、重量比(タンニン酸/他の還元
剤)で0.02以上であることが好ましい。0.02未
満であると、他の還元剤の効果が優勢となって、タンニ
ン酸単独で作製した場合の金属コロイド液の優れた特性
が発揮されにくくなる。
【0019】上記還元剤としては特に限定されず、例え
ば、硫酸第一鉄、ホルマリン、アルコール、水素ガス、
フェニドン、メトール、酒石酸、アミン類等を挙げるこ
とができる。
【0020】本発明の金属コロイド液は、タンニン酸を
用いることにより、他の分散剤を用いなくとも、優れた
分散安定性を発揮することができる。しかしながら、こ
のことは他の分散剤の添加を排除するものではなく、本
発明の効果が損なわれない限りにおいて、本発明の金属
コロイド液は他の分散剤を含有してもよい。
【0021】上記分散剤としては特に限定されず、例え
ば、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のクエン酸塩;り
んご酸やその塩;ポリビニルアルコール、ポリエチレン
グリコールポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、
アラビアゴム、ゼラチン等のポリマー等を挙げることが
できる。
【0022】本発明の金属コロイド液の自然乾燥物を大
気中において10℃/分の昇温速度で熱重量分析したと
きの100〜500℃までの重量損失は、1〜25重量
%であることが好ましい。
【0023】上記自然乾燥物を500℃まで加熱する
と、タンニン酸、他の有機物等が酸化分解され、大部分
のものはガス化されて消失する。このきため、500℃
までの加熱による減量は、ほぼ固形分中の有機物の量に
相当すると考えてよい。
【0024】上記重量損失が、1〜25重量%である金
属コロイド液は、分散安定性に優れており、また、導電
性等の特質にも優れる。上記重量損失が、1重量%未満
であると、金属に対する有機物の量が少ないので金属コ
ロイド粒子の充分な分散性が得られないことがあり、2
5重量%を超えると、金属に対する有機物の量が多すぎ
るので、得られる金属コロイド液の導電性がかなり悪く
なることがある。より好ましくは1〜10重量%であ
る。
【0025】本発明の金属コロイド液の製造方法として
は、例えば、タンニン酸を含む溶液と、イオン化列が水
素より貴な金属の無機酸塩を含む溶液とを混合すること
により本発明の金属コロイド液を製造することができ
る。
【0026】タンニン酸を含む溶液と、イオン化列が水
素より貴な金属の無機酸塩を含む溶液とを混合する際、
B型粘度計により計測した粘度が、ともに300mPa
・s以下であり、かつ、タンニン酸を含む溶液と、イオ
ン化列が水素より貴な金属の無機酸塩を含む溶液との容
積比が、1/1〜500/1(タンニン酸を含む溶液/
イオン化列が水素より貴な金属の無機酸塩を含む溶液)
であることが好ましい。この条件を満たさないと、混合
液中でのタンニン酸と金属イオンとの接触機会が減っ
て、所望の金属コロイド液が得られないことがある。
【0027】更に、混合時における、タンニン酸を含む
溶液とイオン化列が水素より貴な金属の無機酸塩を含む
溶液の初期温度は、ともに5〜75℃であり、かつ、混
合中の攪拌速度は、30〜2000rpmであることが
好ましい。
【0028】温度が5℃未満で、かつ、攪拌速度が30
rpm未満であると、タンニン酸と金属イオンとが均一
に反応しにくく、金属コロイド粒子の性質が変わってし
まい、pH変化や温度変化等に対して極めて分散安定性
の悪い金属コロイド液が得られることがある。一方、温
度が75℃を超えて、かつ、攪拌速度が2000rpm
を超えると、反応速度が速くなりすぎて、最初から金属
コロイド粒子が沈降した金属コロイド液が得られること
がある。また、温度が75℃を超えると、タンニン酸を
含む溶液の劣化が速くなる。
【0029】本発明の金属コロイド液は、触媒、微小球
形支持体、金属並の高導電性を有する導電性材料の他、
導電性インク、光学材料、透明導電性材料、帯電防止材
料、電磁波遮蔽材料、金属コロイド液の発色を利用した
色材等、有機物含量の少ない金属微細粒子の特徴を生か
すことができる種々の用途に用いることができる。上記
触媒として用いる場合は、酸化還元反応、有機合成反
応、光重合反応、燃焼反応等における不均一系触媒とし
て使用できる。これらの本発明の金属コロイド液を用い
てなる触媒、導電性材料、導電性インク、光学材料もま
た、本発明の1つである。
【0030】上記より明らかなように、タンニン酸を用
いることにより、pHの変化、電解質の存在、雰囲気温
度の変化によっても安定した分散性を示し、特に温度の
変化率が大きい場合や温度サイクルを持つ場合でも高い
分散安定性を示す金属コロイド液を提供することが可能
となった。また、金属イオンに対するタンニン酸の添加
量が極めて少量で済むので、金属微細粒子の特性を生か
せる金属コロイド液を提供することが可能になる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0032】(実施例1)タンニン酸(和光純薬工業社
製、化学用)0.5gを100mLのイオン交換水に溶
解した(粘度2mPa・s以下、A液)。次に室温下に
マグネティックスターラーを用いて500rpmで攪拌
しながら、1gの硝酸銀(和光純薬工業社製、試薬特
級)を含む水溶液(粘度2mPa・s以下、B液)2m
Lを滴下させて銀コロイド液を作製した。なお、銀コロ
イド液の作製は室温で行った。このとき銀イオン1gに
対するタンニン酸は0.79gとなり、化学量論的金属
生成量は6.2g/Lとなる。また、A液とB液との混
合比は50/1となる。なお、A液及びB液の粘度の測
定は、トキメック社製BM型粘度計を使用して行った。
同機の信頼できる測定下限は10mPa・sである。
【0033】得られた金属コロイド液について以下の評
価を行った。 (分散性評価)金属コロイド液をよく攪拌した後、容量
30mLの試験管に適量を移して、下記の条件下に放置
した。そして固形分が沈降すれば×、沈降しなければ○
と評価した。なお、実験は次の条件で行った。
【0034】pH:2(塩酸にて調整)と12(水酸化
ナトリウム水溶液にて調整) 電導度:1mS/cmと10mS/cm(水酸化ナトリ
ウム水溶液にて調整) 温度:室温(約20℃)と80℃(ヒーターにて調整し
て、液量が減った場合加温したイオン交換水をゆっくり
添加した) 温度サイクル試験:80℃に急加熱して1時間放置→冷
蔵庫で10℃に急冷して1時間放置を2サイクル行っ
た。この場合も液量が減った場合加温したイオン交換水
をゆっくり添加した。
【0035】(有機物量測定)金属コロイド液を適当な
容器に入れて、デシケーター中で恒量になるまで自然乾
燥させた。その自然乾燥物をセイコー電子工業社製TG
/DTA300を用いて、昇温速度10℃/分で室温か
ら500℃までの大気中における熱重量変化を求めた。
そして100℃から500℃までの重量損失を計算し
た。
【0036】(実施例2)タンニン酸の量を0.007
gとした以外は実施例1と同様に行った。なお、このと
き銀イオン1gに対するタンニン酸は0.01gとな
る。
【0037】(実施例3)タンニン酸3.8gを500
mLのイオン交換水に溶解した以外は実施例1と同様に
行った。なお、このとき銀イオン1gに対するタンニン
酸は6gとなり、A液とB液との混合比は250/1と
なる。
【0038】(実施例4)1gの硝酸銀を含む水溶液
(粘度2mPa・s以下)100mLを滴下した以外は
実施例1と同様に行った。このとき化学量論的金属生成
量は3.2g/Lとなる。また、A液とB液との混合比
は1/1となる。
【0039】(実施例5)タンニン酸0.5gを100
0mLのイオン交換水に溶解した(粘度2mPa・s以
下)以外は実施例1と同様に行った。このとき化学量論
的金属生成量は0.63g/Lとなる。また、A液とB
液との混合比は500/1となる。
【0040】(実施例6)予め、イオン交換水とグリセ
リン(和光純薬工業社製、試薬特級)とを混合してB型
粘度計粘度を300mPa・sにしたもの100mL
に、タンニン酸0.5gを溶解した以外は実施例1と同
様に行った。
【0041】(実施例7)A液及びB液をともに5℃に
調整してから、攪拌速度を30rpmとして混合した以
外は実施例1と同様に行った。
【0042】(実施例8)A液及びB液をともに75℃
に調整してから、攪拌速度を2000rpmとして混合
した以外は実施例1と同様に行った。
【0043】(実施例9)予め、イオン交換水とメチル
アルコール(和光純薬工業社製、試薬特級)とを容量比
で1対1に混合したもの100mL(粘度2mPa・s
以下)に、タンニン酸0.5gを溶解した以外は実施例
1と同様に行った。
【0044】(実施例10)タンニン酸0.5gに加え
て、硫酸第一鉄七水和物(和光純薬工業社製、試薬特
級)46gを100mLのイオン交換水に溶解した(粘
度2mPa・s以下)以外は実施例1と同様に行った。
このとき硫酸第一鉄に対するタンニン酸の重量比は0.
02となる。
【0045】(実施例11)実施例1で作製した銀コロ
イド液を倉敷紡績社製、セントリカットU−10に入れ
て、遠心分離器で3000rpm×30分間の限外濾過
を行って、最終的に容量を5mLとした。このとき化学
量論的金属生成量は127g/Lとなる。得られた濃縮
銀コロイド液を実施例1と同様に評価した。
【0046】(実施例12)タンニン酸0.5gに加え
て、クエン酸ナトリウム二水和物(和光純薬工業社製、
試薬特級)1.1gを100mLのイオン交換水に溶解
した以外は実施例1と同様に行った。このときクエン酸
ナトリウムに対するタンニン酸の重量比は0.5とな
る。
【0047】(実施例13)実施例1において硝酸銀水
溶液の代わりに塩化金酸四水和物(和光純薬工業社製、
試薬特級)1gを含む水溶液2mLを用いた以外は実施
例1と同様に行った。このとき金イオン1gに対するタ
ンニン酸は0.1g(1価/g当たり0.33g)とな
り、化学量論的金属生成量は4.6g/Lとなる。
【0048】(実施例14)実施例1において硝酸銀水
溶液の代わりに硝酸銅酸水和物(和光純薬工業社製、特
級)1gを含む水溶液2mLを用いた以外は実施例1と
同様に行った。このとき銅イオン1gに対するタンニン
酸は1.9g(1価/g当たり0.95g)となり、化
学量論的金属生成量は4.6g/Lとなる。
【0049】(比較例1)タンニン酸6.3gを100
0mLのイオン交換水に溶解した以外は実施例1と同様
に行った。このとき銀イオン1gに対するタンニン酸は
10gとなり、A液とB液との混合比は500/1にな
る。
【0050】(比較例2)タンニン酸の代わりに硫酸第
一鉄七水和物0.5gを100mLのイオン交換水に溶
解した以外は実施例1と同様に行った。
【0051】(比較例3)タンニン酸の代わりに、クエ
ン酸ナトリウム二水和物(和光純薬工業社製、試薬特
級)6.4gと硫酸第一鉄七水和物5.5gとを100
mLのイオン交換水に溶解した以外は実施例1と同様に
行った。
【0052】(比較例4)比較例3で作製した銀コロイ
ド液を倉敷紡績社製、セントリカットU−10に入れ
て、遠心分離器で3000rpm×30分間の限外濾過
を行い、水量が減った場合はイオン交換水を添加して限
外濾過を繰り返し行い、最終的に電導度(東亜電波工業
社製、CM−20Sで測定)を100μS/cm、容量
を100mLとした。
【0053】(比較例5)タンニン酸の代わりに、高分
子系顔料分散剤であるソルスパース27000(アビシ
ア社製)4.0gと硫酸第一鉄七水和物5.5gとを1
00mLのイオン交換水に溶解した以外は実施例1と同
様に行った。このとき銀イオン1gに対するソルスパー
ス27000は6.3gとなる。以上の結果を表1に示
した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、p
Hの変化、電解質の存在、雰囲気温度の変化によっても
高い分散性を示し、特に温度の変化率が大きい場合や温
度サイクルがある条件下でも高い分散安定性を示し、か
つ、吸着している有機物が少なくて金属微細粒子の特性
を生かせる金属コロイド液を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G065 AA04 AB35Y BA07 BB06 CA01 DA04 DA06 DA09 EA01 EA05 EA10 4J039 BA06 BC19 BC75 BE29 CA06 EA24 5G301 DA03 DA05 DA06 DA11 DA12 DD02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンニン酸、及び、イオン化列が水素よ
    り貴な金属を含有する金属コロイド液であって、前記タ
    ンニン酸の含有量が金属イオン1価/gに対して、0.
    01〜6gであることを特徴とする金属コロイド液。
  2. 【請求項2】 タンニン酸の含有量は、他に添加する還
    元剤の含有量に対して、重量比(タンニン酸/他の還元
    剤)で0.02以上であることを特徴とする請求項1記
    載の金属コロイド液。
  3. 【請求項3】 金属は、金、銀、銅、白金、パラジウ
    ム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウム
    からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であり、
    電導度が10mS/cm以下であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の金属コロイド液。
  4. 【請求項4】 金属コロイド液の自然乾燥物を大気中に
    おいて10℃/分の昇温速度で熱重量分析したときの1
    00〜500℃までの重量損失が、1〜25重量%であ
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の金属コロ
    イド液。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の金属コロ
    イド液を用いてなることを特徴とする触媒。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3又は4記載の金属コロ
    イド液を用いてなることを特徴とする導電性材料。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3又は4記載の金属コロ
    イド液を用いてなることを特徴とする導電性インク。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3又は4記載の金属コロ
    イド液を用いてなることを特徴とする光学材料。
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