JP2002234609A - 流体塗布装置 - Google Patents

流体塗布装置

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JP2002234609A
JP2002234609A JP2001029943A JP2001029943A JP2002234609A JP 2002234609 A JP2002234609 A JP 2002234609A JP 2001029943 A JP2001029943 A JP 2001029943A JP 2001029943 A JP2001029943 A JP 2001029943A JP 2002234609 A JP2002234609 A JP 2002234609A
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work
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solid lubricant
coated
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JP2001029943A
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Fumio Kawahara
文雄 河原
Koichi Arita
皓一 有田
Tsuguo Mishima
嗣夫 三島
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MEC International Co Ltd
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MEC International Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便かつ安価に被塗布部材に流体を塗布する
ことができる合理的な流体塗布技術を提供する。 【解決手段】 潤滑剤塗布装置10は、プレス加工前の
ワークWに水系固体潤滑剤Fを塗布するものであり、貯
留タンク1、スクリュー式コンベアー20、制御装置4
0等を備えている。スクリュー式コンベアー20は、ケ
ーシング21の投入口22側が水系固体潤滑剤Fに浸漬
された状態で貯留タンク1に対し傾斜して固定されてい
る。また、スクリュー羽根24のスクリューねじ面26
にはバッフル板30が設けられている。水系固体潤滑剤
Fに浸漬されたワークWの搬送過程において、このワー
クWはバッフル板30と係合し、所定の高さまで持ち上
げられた後下方壁部21c側へ落下する。この落下の
際、ワークWの方向が変更され、ワークWの滞留部(凹
部60)に溜まった過剰な水系固体潤滑剤Fが排出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被塗布部材に流体
を塗布する流体塗布技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷間鍛造や冷間プレスを用いて
自動車部品等を成形する場合、ワークと成形金型との間
の潤滑性と離型性を維持するために、加工前のワークの
表面に水系固体潤滑剤を塗布させる。そして、塗布され
た水系固体潤滑剤を乾燥させることによって、ワークの
表面に水系固体潤滑剤中の潤滑有効成分を定着させる。
従来、この水系固体潤滑剤をワークの表面に塗布するの
に、シャワー方式やディッピング方式が用いられてい
る。シャワー方式は、水系固体潤滑剤を吹き付けるポン
プを用いることによって、ワークの表面に水系固体潤滑
剤を塗布するものである。一方、ディッピング方式は、
ワークを水系固体潤滑剤に浸漬させることで、ワークの
表面に水系固体潤滑剤を塗布するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ャワー方式を用いた水系固体潤滑剤の塗布方法では、ポ
ンプによってワークに水系固体潤滑剤を吹き付ける方式
ゆえ、この水系固体潤滑剤の泡立ちを助長するという問
題や、水系固体潤滑剤の飛散によるロスが多くなるとい
う問題がある。また、上記ディッピング方式を用いた水
系固体潤滑剤の塗布方法では、例えばカップ形状のワー
クに水系固体潤滑剤を塗布する場合に、ワークの滞留部
(凹部)に溜まった過剰な水系固体潤滑剤を排出する装
置等が新たに必要となるため、構造が複雑化しワークの
処理コストが高くなるという問題がある。そこで本発明
は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、簡便かつ安価に被塗布部材に流体を塗布
することができる合理的な流体塗布技術を提供すること
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の流体塗布装置は請求項1〜5に記載の通り
に構成されている。なお、請求項1〜5に係る発明は、
被塗布部材に流体を塗布する流体塗布技術において、流
体に浸漬された被塗布部材の搬送過程において被塗布部
材の方向を変更させ、該被塗布部材の滞留部に滞留した
流体を排出させる機構を用いることで、被塗布部材への
流体塗布処理を簡便かつ安価に行うことができるように
したものである。
【0005】請求項1に記載の流体塗布装置では、被塗
布部材に塗布される流体を貯留する貯留領域、好適には
貯留タンクが設けられている。ここでいう「流体」とし
ては、例えば、通常プレス加工される前の部材と成形金
型との間の潤滑性と離型性を維持するために塗布される
水系固体潤滑剤以外に、ペンキ塗料等の塗装剤等を広く
含むものとする。また、この流体塗布装置には被塗布部
材の搬送手段が設けられている。この搬送手段は、被塗
布部材を、貯留領域の流体に浸漬される浸漬位置と、流
体に浸漬されない非浸漬位置との間で搬送するものであ
り、例えばスクリュー式コンベアー、ベルト式コンベア
ー等がある。流体を貯留する貯留タンクを設けるかわり
にこの搬送手段自体に流体の貯留領域を設けることもで
きる。また、この流体塗布装置には被塗布部材の方向可
変手段が設けられている。この方向可変手段は、被塗布
部材の搬送過程において、この被塗布部材の方向を変更
するものであり、被塗布部材の搬送経路、すなわち搬送
手段に設けられるのが好ましい。これにより、一旦流体
に浸漬された被塗布部材が搬送手段によって下流側へ搬
送される過程で、方向可変手段を介してこの被塗布部材
の方向が変更され、被塗布部材の滞留部に滞留した流体
が排出されることとなる。従って、本発明でいう「方向
の変更」とは、被塗布部材を、滞留部に滞留した流体を
排出させるように動作させる態様、例えば被塗布部材を
回転させたり傾けたりする態様をいう。これにより、例
えば、滞留部(凹部)を有するカップ形状の被塗布部材
では、この部材の方向が変更されることによって、上向
きに開口した凹部が下向きになったり横向きになったり
することとなる。従って、被塗布部材に流体を塗布する
に際し、凹部に溜まった過剰な流体の排出を方向可変手
段によって効果的に行うことができ、被塗布部材に流体
を均一に塗布することができる。そのうえ、被塗布部材
の方向の変更をこの被塗布部材の搬送とあわせて行うこ
とができるため合理的である。以上のように、請求項1
に記載した流体塗布装置によれば、簡便かつ安価に被塗
布部材に流体を塗布することができる。とりわけ、滞留
部(凹部)を有するような被塗布部材に流体に塗布する
場合に特に有効である。
【0006】また、請求項2に記載の流体塗布装置にお
いて、被塗布部材を搬送する搬送手段としてスクリュー
式コンベアーが用いられている。このスクリュー式コン
ベアーは、スクリュー部材を回転させることで該スクリ
ュー部材を介して被塗布部材が搬送されるようになって
いる。すなわち、被塗布部材は、スクリュー部材の回転
に伴ってスクリュー部材のスクリューねじ面によって押
圧され、スクリューねじ面に沿って滑動することでスク
リュー部材の軸方向へ移動することとなる。これによ
り、被塗布部材の搬送を、コンパクトな構成のスクリュ
ー式コンベアーを用いて行うことができる。
【0007】ここで、請求項2に記載のスクリュー式コ
ンベアーは、請求項3に記載のように、スクリュー部材
のスクリューねじ面に方向可変手段が設けられるのが好
ましい。従って、この方向可変手段としては、例えば、
スクリュー部材を介して被塗布部材を搬送する過程にお
いて、被塗布部材と係合することで被塗布部材の方向を
変えるように作用する突出部(例えば突出板)を用いる
ことができる。すなわち、スクリューねじ面に沿って滑
動する被塗布部材が突出部に対応した位置まで移動する
と、この被塗布部材は突出部に引っ掛かり例えば回転す
ることでその方向が変更され、滞留部に溜まった流体が
排出されることとなる。なお、スクリューねじ面に形成
される突出部は、スクリュー部材とは別体に設けること
もできるし、また、スクリューねじ面自体を突状に形成
することで構成することもできる。
【0008】また、請求項4に記載の流体塗布装置にお
いて、更に、方向可変手段の下流側にガス供給手段が設
けられている。このガス供給手段は、流体に浸漬された
後の被塗布部材に乾燥用ガスを供給するものである。こ
れにより、被塗布部材の表面に均一に塗布された流体を
迅速に乾燥し、この流体の有効成分を被塗布部材に定着
させることができる。また、このガス供給手段は、搬送
手段に設けられるのが好ましい。これにより、被塗布部
材の搬送にあわせてその乾燥処理を行うことができ、乾
燥処理を別途行う必要がないため合理的である。なお、
ここでいう、「乾燥用ガス」とは乾燥用に用いられるド
ライガスであればよく、乾燥用エアーはもちろん他のド
ライガス、例えば乾燥用窒素等であってもよい。また、
ガスボンベから直接乾燥用ガスを被塗布部材へ供給して
もよい。
【0009】また、請求項5に記載の流体塗布装置にお
いて、貯留領域の流体は、被塗布部材をプレス加工する
際に塗布される潤滑剤である。一般に冷間鍛造処理や冷
間プレス処理といったプレス加工の前には、被塗布部材
にこの被塗布部材とプレス用金型との間の潤滑性と離型
性を維持するための潤滑剤、例えば水系固体潤滑剤が予
め塗布される。そして、この水系固体潤滑剤に含まれる
潤滑性および離型性を維持する有効成分によって、被塗
布部材のプレス加工を円滑に行うことができる。従っ
て、請求項5に記載した流体塗布装置によれば、とりわ
けプレス加工前の被塗布部材への潤滑剤の塗布処理に有
効である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態の
流体塗布装置の構成等を図面に基づいて説明する。ここ
で、図1は本実施の形態の潤滑剤塗布装置10の概要を
示す部分断面図であり、図2は図1中のスクリュー式コ
ンベアー20の構成を示す斜視図である。また、図3〜
図5はいずれもバッフル板30の動作を模式的に示す図
である。なお、本実施の形態の潤滑剤塗布装置10は、
本発明における被塗布部材としてのワークWをプレス加
工する前の潤滑剤塗布工程に設けられるものである。
【0011】図1に示すように、本発明における流体塗
布装置としての潤滑剤塗布装置10は、槽状に形成され
水系固体潤滑剤Fを貯留する貯留タンク1(本発明にお
ける貯留領域に対応している)、その一端側が貯留タン
ク1内の水系固体潤滑剤Fに浸漬された状態で貯留タン
ク1に対し傾斜して固定されたスクリュー式コンベアー
20、このスクリュー式コンベアー20等の制御を行う
制御装置40等によって構成されている。なお、水系固
体潤滑剤Fとしては、例えばメークホーマット(メック
インターナショナル社製)を好適に用いることができ
る。
【0012】貯留タンク1には、貯留された水系固体潤
滑剤Fを所定温度に加熱するためのプラグヒーター3、
この水系固体潤滑剤Fの温度を検出して表示する温度計
4が設けられており、この温度計4によって水系固体潤
滑剤Fの温度を管理できるようになっている。貯留タン
ク1内の水系固体潤滑剤Fの温度は、例えば40〜50
℃程度に管理される。なお、温度計4による検出データ
に基づいてプラグヒーター3の発熱量を制御するように
構成することもできる。貯留タンク1は、キャスター2
を有する台座5上に載置されており、したがって潤滑剤
塗布装置10は自走可能になっている。
【0013】また、貯留タンク1の底面には傾斜部6が
設けられている。この傾斜部6は、貯留タンク1内の水
系固体潤滑剤Fの貯留量を極力抑えるためのものであ
る。すなわち、貯留タンク1内に傾斜部6を設けること
で、ワークWの浸漬に不必要な領域(図1中における傾
斜部6の右側)を排除することができる。これにより、
貯留タンク1の容積は図1中における傾斜部6の左側に
のみとなり、水系固体潤滑剤Fの貯留量を必要最小限と
することができる。これにより、とりわけ劣化するおそ
れがある流体を扱う場合に有効である。
【0014】本発明における搬送手段としてのスクリュ
ー式コンベアー20は、円筒形に形成されたケーシング
21、このケーシング21の中空部に配置されたスクリ
ュー羽根24(本発明におけるスクリュー部材に対応し
ている)等を備えている。このケーシング21は、取付
ブラケット7,8を介して貯留タンク1に対し傾斜した
状態で取り付けられている。また、ケーシング21に
は、一端側にワークWの投入口22が、他端側にワーク
Wの排出口23が設けられ、ケーシング21の投入口2
2側が水系固体潤滑剤Fに浸漬されている。そして、投
入口22からケーシング21内へ投入されたワークW
は、貯留タンク1内の水系固体潤滑剤Fに一時的に浸漬
された後、搬送され排出口23から排出されるようにな
っている。また、このケーシング21には、潤滑油導入
孔21aおよび潤滑油回収孔21bが設けられている。
潤滑油導入孔21aは水系固体潤滑剤Fの水面よりも下
方に設けられており、この潤滑油導入孔21aを介して
水系固体潤滑剤Fをケーシング21内へ導入することが
できる。また、潤滑油回収孔21bはケーシング21内
の水系固体潤滑剤Fの水面よりも上方に設けられてお
り、この潤滑油回収孔21bを介してケーシング21内
を排出口23方向へ移動する水系固体潤滑剤Fを貯留タ
ンク1へ回収することができる。なお、ケーシング21
内においてワークWが水系固体潤滑剤Fの液面よりも下
方にある位置が本発明における浸漬位置であり、ワーク
Wが水系固体潤滑剤Fの液面よりも上方にある位置が本
発明における非浸漬位置である。
【0015】図1および図2に示すように、スクリュー
羽根24(羽根ピッチL、羽根径D)は、回転軸25の
まわりに螺旋状のスクリューねじ面26を備え、回転軸
25は減速機構部27を介してモータ28に接続されて
いる。従って、モータ28が作動することによってスク
リュー羽根24は回転軸25を中心に回転動作するよう
になっている。従って、ケーシング21内においてスク
リュー羽根24と係合したワークWは、スクリュー羽根
24が回転動作することで、このスクリュー羽根24の
スクリューねじ面26に押圧される。この際、スクリュ
ー羽根24の径方向の端部は微小(例えば5mm程度)
の隙間ΔCを介してケーシング21と対向しているた
め、スクリューねじ面26に押圧されたワークWは、ス
クリューねじ面26に沿って移動し、且つケーシング2
1の下方壁部21cを回転軸25の軸線方向へ移動して
いく。而して、投入口22からケーシング21内へ投入
されたワークWは、投入口22に対応した位置から排出
口23に対応した位置まで搬送されることとなる。な
お、スクリュー羽根24の一部は水系固体潤滑剤Fに浸
漬されており、その回転動作によって水系固体潤滑剤F
の攪拌を行うことができるようになっている。
【0016】スクリュー羽根24のスクリューねじ面2
6には、このスクリューねじ面26から突出する板状の
バッフル板30(突出板)が設けられている。図1およ
び図2では、バッフル板30がスクリューねじ面26の
異なる2箇所に設けられている。このバッフル板30
は、その一端(接合部30a)が溶接等によってスクリ
ューねじ面26に固定され、他端(先端部30b)が対
向するスクリューねじ面26に対して所定の間隔を有し
ている。このバッフル板30が本発明における方向可変
手段に対応しており、このバッフル板30によってワー
クWの方向が変更されることとなる。なお、バッフル板
30は、スクリューねじ面26に少なくとも1つ設けら
れていればよく、その設置数が多いほどワークWの方向
を変更させる効果が大きい。
【0017】バッフル板30は、その傾斜勾配がスクリ
ュー羽根24のスクリューねじ面26よりも小さくなっ
ており、とりわけ、バッフル板30の先端部30b近傍
は傾斜勾配が小さくなっている。これにより、回転軸2
5が例えば図2中の矢印50方向へ回転動作する際に、
スクリューねじ面26をバッフル板30に対応する位置
まで移動したワークWは、スクリューねじ面26からバ
ッフル板30へと移動しバッフル板30によって搬送さ
れる。すなわち、スクリューねじ面26の傾斜勾配とバ
ッフル板30の傾斜勾配との相違によって、ワークWは
スクリューねじ面26上は滑動するがバッフル板30上
での滑動は抑えられ、バッフル板30に引っ掛かるよう
になる。そして、これによりワークWはバッフル板30
によって下方壁部21cから所定の高さまで持ち上げら
れる。そして、所定の高さまで持ち上げられたワークW
は、バッフル板30の先端部30bまで移動しやがては
自重によって下方壁部21c側へ落下する。この際、例
えばワークWが回転することでその方向が変更され、ワ
ークWの滞留部に滞留した過剰な水系固体潤滑剤Fが排
出されることとなる。ワークWが、例えば図2中に示す
ような滞留部(凹部60)を有するカップ形状である場
合、滞留部(凹部60)が下方に向くことで滞留部(凹
部60)に溜まった過剰な水系固体潤滑剤Fは排出され
る。従って、ワークWに水系固体潤滑剤Fを均一に塗布
することができる。
【0018】ここで、図3〜図5を参照しながらバッフ
ル板30の作用をより具体的に説明する。回転軸25が
図3中の矢印52方向へ回転動作する過程で、バッフル
板30とスクリューねじ面26との接合部30aが、図
3に示す位置から更に下死点(最下点)側に移動する
と、バッフル板30上へのワークWの誘導が開始され
る。そして、接合部30aが下死点から更に回転した位
置、すなわち図4に示す位置にくると、ワークWはバッ
フル板30に引っ掛かり滑り落ちることなくバッフル板
30によって持ち上げられる。更に、スクリュー羽根2
4が回転しバッフル板30が図5に示す位置にくると、
バッフル板30の傾斜勾配が図4に示す場合よりも大き
くなるため、所定の高さまで持ち上げられたワークWは
バッフル板30の端部まで移動し、やがては自重によっ
て端部を越えて下方壁部21c側へ落下する。
【0019】なお、本発明者らは、ワークWの搬送性お
よび方向変更性を考慮した搬送実験を行った。その結
果、例えば、貯留タンク1に対するスクリュー式コンベ
アー20の傾斜角度は30°程度を目安とすることで、
ワークWの搬送性を好適に維持することができる。ま
た、バッフル板30の長さは最大でスクリュー羽根24
の羽根ピッチLの1/4倍程度を目安とすることで、ワ
ークWの方向を好適に変更させ、滞留部(凹部60)に
滞留した過剰な水系固体潤滑剤Fを排出させることがで
きる。
【0020】スクリュー式コンベアー20には、ケーシ
ング21の排出口23側(下流側)に、本発明における
ガス供給手段としての送風機29が設けられている。こ
の送風機29は、水系固体潤滑剤Fに浸漬された後のワ
ークWに乾燥用エアー、例えば加熱されたエアーあるい
は常温のエアーを供給するようになっている。これによ
り、ワークWに塗布された水系固体潤滑剤F中の水分が
蒸発し、潤滑有効成分(金属成分)がワーク表面に確実
に定着することとなる。このように、送風機29を設け
ることで、ワークWへの水系固体潤滑剤Fの塗布作業を
迅速に行うことができる。とりわけ、ケーシング21内
へ乾燥用エアーが供給されるように構成したため、少量
のエアー供給量であっても確実にワークWの乾燥処理を
行うことができる。なお、乾燥用エアー供給部を通過し
排出口23から排出されたワークWは、次工程(下流工
程)においてプレス加工される。
【0021】次に、上記構成の潤滑剤塗布装置10の運
転方法について説明する。まず、貯留タンク1に所定量
の水系固体潤滑剤Fを投入した後、スクリュー式コンベ
アー20および送風機29を起動する。そして、プレス
加工前のワークWを投入口22まで搬送し、投入口22
からスクリュー式コンベアー20のケーシング21内へ
投入する。これにより、ワークWは水系固体潤滑剤Fで
満たされた位置へ導入され、水系固体潤滑剤Fに浸漬さ
れることとなる(第1の処理工程)。
【0022】次に、このワークWを、水系固体潤滑剤F
の液面の下方(浸漬位置)にある間水系固体潤滑剤Fに
浸漬させた後、スクリュー式コンベアー20を介して水
系固体潤滑剤Fの液面の上方(非浸漬位置)へ搬送す
る。そして、水系固体潤滑剤Fに浸漬させたワークW
を、更にスクリュー羽根24のスクリューねじ面26を
介してバッフル板30の位置まで搬送し、このバッフル
板30をワークWと係合させる。これにより、図3〜図
5に示すようなバッフル板30とワークWとの係合作用
によって、ワークWを下方壁部21cから所定の高さま
で持ち上げ、その後落下させる。この際、ワークWはそ
の方向を変え、滞留部(凹部60)に溜まった過剰な水
系固体潤滑剤Fが排出される(第2の処理工程)。すな
わち、例えば、ワークWが傾きその滞留部(凹部60)
が下方に向くことで滞留部(凹部60)に溜まった過剰
な水系固体潤滑剤Fが自重により排出される。あるい
は、ワークWが回転することで、滞留部(凹部60)に
溜まった過剰な水系固体潤滑剤Fが振り落とされて排出
される。このようなワークWの変動態様が、本発明にお
ける「方向の変更」に対応している。
【0023】次に、スクリュー羽根24のスクリューね
じ面26を介して送風機29に対応する位置まで搬送す
る。そして、水系固体潤滑剤Fに浸漬させたワークW
に、送風機29から乾燥用エアーを供給する。これによ
り、ワークWに塗布された水系固体潤滑剤F中の水分を
蒸発させ、潤滑有効成分(金属成分)をワーク表面に確
実に定着させることができる(第3の処理工程)。そし
て、排出口23から排出されたワークWは、プレス加工
のため次工程(下流工程)へ搬送される。なお、投入口
22までのワークWの搬送や排出口23からのワークW
の搬送は、種々のコンベア、例えばベルトコンベア、メ
ッシュコンベア、チェーンコンベア等を用いることがで
きる。
【0024】以上のように本実施の形態によれば、水系
固体潤滑剤Fに浸漬されたワークWを搬送する過程で、
バッフル板30を介してこのワークWの方向を変更させ
るため、ワークWが滞留部(凹部60等)有する形状で
あっても、滞留部に溜まった過剰な水系固体潤滑剤Fの
排出を効果的に行い、ワークWに水系固体潤滑剤Fを均
一に塗布することができる。また、スクリュー羽根24
のスクリューねじ面26にバッフル板30を設けること
で、ワークWの方向の変更および搬送を行う機構を、簡
単且つコンパクト化することができ合理的である。ま
た、ケーシング21に送風機29を設けたため、ワーク
Wの乾燥処理を迅速に行うことができるうえに、ワーク
Wの乾燥工程を別途設ける必要がなく合理的である。
【0025】〔他の実施の形態〕なお、本発明は上記の
実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用
や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用し
た次の各形態を実施することもできる。
【0026】(A)上記実施の形態では、プレス加工前
のワークWに水系固体潤滑剤Fを塗布する場合について
記載したが、その他の処理に本発明を適用することもで
きる。例えば、ワークに他の固体潤滑剤を塗布する場合
はもとより、ワークにペンキ塗料等の塗装剤等を塗布す
る技術に本発明を適用することもできる。従って、貯留
タンク1に貯留される流体は、水系固体潤滑剤Fに限定
されず用途に応じて種々変更可能である。
【0027】(B)また、上記実施の形態では、スクリ
ュー式コンベアー20を介してワークWを搬送する場合
について記載したが、ワークWを搬送する手段はこれに
限定されず必要に応じて種々変更可能である。例えば、
ベルト式コンベアー等を用いることもできる。
【0028】(C)また、上記実施の形態では、板状の
バッフル板30を介してワークWの方向を変更する場合
について記載したが、ワークWの方向を変更する手段は
これに限定されず必要に応じて種々変更可能である。例
えば、スクリュー羽根24のスクリューねじ面26をそ
の一部が突出した形状に形成し、この突出部を介してワ
ークWの方向を変更するように構成することもできる。
また、バッフル板30の数、形状等は本実施の形態に限
定されず必要に応じて種々変更可能である。
【0029】(D)また、上記実施の形態では、スクリ
ュー式コンベアー20とは別体に水系固体潤滑剤Fを貯
留する貯留タンク1を設ける場合について記載したが、
スクリュー式コンベアー20自体に水系固体潤滑剤Fの
貯留領域を設けることもできる。
【0030】以上説明してきた実施の形態や様々な変更
例の説明に鑑みた場合、本発明では、以下の構成を採り
得る。すなわち、「被塗布部材に流体を塗布する流体塗
布方法であって、滞留部を有する被塗布部材を流体に浸
漬させる第1の処理工程と、前記流体に浸漬された被塗
布部材を浸漬位置から非浸漬位置へ搬送する一方、搬送
過程の被塗布部材の方向を変更させ前記滞留部に滞留し
た流体を排出させる第2の処理工程とを有することを特
徴とする流体塗布方法。」という方法が考えられる。こ
のような流体塗布方法によれば、とりわけ、流体の滞留
部(凹部)を有するような被塗布部材に流体を塗布する
場合に、被塗布部材の方向を変更することで、滞留部
(凹部)に溜まった過剰な流体の排出を行うことがで
き、被塗布部材に流体を均一に塗布することができるた
め合理的である。また、「上記の流体塗布方法であっ
て、前記第2の処理工程において、スクリュー部材を有
するスクリュー式コンベアーを用いて前記流体に浸漬さ
れた被塗布部材の搬送を行うことを特徴とする流体塗布
方法。」という方法が考えられる。このような流体塗布
方法によれば、被塗布部材の搬送を、コンパクトな構成
のスクリュー式コンベアーを用いて行うことができる。
また、「上記の流体塗布方法であって、更に、前記流体
に浸漬された後の被塗布部材に乾燥用ガスを供給する第
3の処理工程を有することを特徴とする流体塗布方
法。」という方法が考えられる。このような流体塗布方
法によれば、被塗布部材の表面に均一に塗布された流体
を迅速に乾燥し、この流体の有効成分を被塗布部材に定
着させることができる。また、被塗布部材の乾燥工程を
別途設ける必要がないため合理的である。
【0031】また、本発明では、以下の構成を採り得
る。すなわち、「ワークの搬送を行う搬送装置であっ
て、スクリュー部材を回転させることでワークを搬送す
るスクリュー式コンベアーと、該コンベアーを介してワ
ークを搬送する過程において該ワークの方向を変更させ
る方向可変手段とを備えていることを特徴とする搬送装
置。」という構成が考えられる。このような構成の搬送
装置によれば、搬送過程のワークの方向を必要に応じた
向きに変更することができる。従って、この搬送装置
を、例えば、流体にワークを浸漬させることで流体の塗
布を行う流体塗布装置において、ワークの方向を変更さ
せることで滞留部の過剰な流体を排出させる搬送機構に
用いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡便かつ安価に被塗布部材に流体を塗布することができ
る合理的な流体塗布技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の潤滑剤塗布装置10の概要を示
す部分断面図である。
【図2】図1中のスクリュー式コンベアー20の構成を
示す斜視図である。
【図3】バッフル板30の動作を模式的に示す図であ
る。
【図4】バッフル板30の動作を模式的に示す図であ
る。
【図5】バッフル板30の動作を模式的に示す図であ
る。
【符号の説明】
1…貯留タンク(貯留領域) 10…潤滑剤塗布装置(流体塗布装置) 20…スクリュー式コンベアー(搬送手段) 21…ケーシング 24…スクリュー羽根(スクリュー部材) 25…回転軸 26…スクリューねじ面 29…送風機(ガス供給手段) 30…バッフル板(方向可変手段) 60…凹部(滞留部) F…水系固体潤滑剤(流体) W…ワーク(被塗布部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三島 嗣夫 愛知県豊田市柿本町7丁目16番地1 株式 会社メックインターナショナル内 Fターム(参考) 3F040 BA01 DA02 EA03 4F040 AA01 BA48 CC03 CC19 4F042 AA01 AA09 CB05 DF03 DF28 DF32 ED07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗布部材に流体を塗布する流体塗布装
    置であって、 流体を貯留する貯留領域と、滞留部を有する被塗布部材
    を前記貯留領域の流体に浸漬される浸漬位置と浸漬され
    ない非浸漬位置との間で搬送する搬送手段と、前記被塗
    布部材を搬送する過程において前記被塗布部材の方向を
    変更させ前記滞留部に滞留した流体を排出させる方向可
    変手段とを備えていることを特徴とする流体塗布装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した流体塗布装置であっ
    て、 前記搬送手段は、スクリュー部材を回転させることで前
    記被塗布部材を搬送するスクリュー式コンベアーである
    ことを特徴とする流体塗布装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した流体塗布装置であっ
    て、 前記方向可変手段は、前記スクリュー部材のスクリュー
    ねじ面に設けられ、搬送過程の被塗布部材と係合するこ
    とで該被塗布部材の方向を変更させるように構成されて
    いることを特徴とする流体塗布装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載した流体
    塗布装置であって、 前記方向可変手段の下流側には、前記流体に浸漬された
    後の被塗布部材に乾燥用ガスを供給するガス供給手段が
    設けられていることを特徴とする流体塗布装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載した流体
    塗布装置であって、前記貯留領域の流体は、前記被塗布
    部材をプレス加工する際に塗布される潤滑剤であること
    を特徴とする流体塗布装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011240355A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Work Up Asakura:Kk 被加工材の処理ユニットおよび水系2層塗布型潤滑被膜の形成装置
CN102730378A (zh) * 2012-07-05 2012-10-17 江苏仅一包装技术有限公司 空心输料螺杆及其制造方法
CN106000799A (zh) * 2016-05-23 2016-10-12 肥西县鑫山机械厂 一种文本快速刷胶工具
CN108820728A (zh) * 2018-09-06 2018-11-16 中国铁建重工集团有限公司 一种螺杆结构、螺旋输送机以及掘进机
CN110422584A (zh) * 2019-07-02 2019-11-08 杭州三图科技有限公司 一种粮食作物收购输送设备

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