JP4105516B2 - 軸受の内面への被膜形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒状に構成された軸受の内面に被膜を形成するための軸受の内面への被膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば半円筒状をなす半割軸受の内面に、なじみ性や非焼付性の向上を目的に合成樹脂の被膜を形成することが行われている。その被膜としては、合成樹脂から成るベース樹脂に固体潤滑剤を含有させたものが用いられることが多い。このような被膜を形成する方法としては、従来では下記のような複数の方法がある。
【0003】
1.エアスプレー法
図4に示すように、半割軸受の場合には、2個の半割軸受101を円筒状に組み合わせた状態で図示しない治具により保持し、この軸受101を治具ごと円周方向に回転させながら、その軸受101の斜め上方(約45度上方)から、エアスプレー法によってノズル102により被膜形成用の塗料103(ベース樹脂と固体潤滑剤とを混合したもの)を軸受101の内面に向けて噴射することにより塗布する。そして、治具を上下反転させて、同様にして反対側からも塗布し、この後ベース樹脂をキュアリングさせる。
【0004】
2.印刷法
パッドの印刷面に被膜形成用の塗料を塗布し、その印刷面を軸受の内面に押し付けることにより塗料を付着させ、この後キュアリングさせる。
3.浸漬法
被膜形成用の塗料中に軸受を直接浸し、軸受の内面に塗料を付着させ、塗料から出してキュアリングさせる。
4.ロールコート法
被膜形成用の塗料を転写ロール上に滴下し、転写ロールと印刷ロールを回転接触せしめ印刷ロールに塗料を付着させ、印刷ロールとバックアップロールとの間に、半円筒状の軸受(裏金)をその内面が印刷ロールに接触するように噛みこませ、軸受の内面に塗料を塗布し、この後キュアリングさせる(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−304264号公報(第4頁、図2、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した各方法においては次のような欠点がある。
エアスプレー法の場合、圧縮空気で塗料を霧化する方式であるため、塗料の飛散が多い。このため、塗料の歩留が低く、また、作業環境が悪い。
印刷法の場合、塗料を押し付けて付着させる方法であるため、被膜厚さの寸法精度が悪い。
浸漬法の場合、塗料に混合する固体潤滑剤の濃度の管理が困難である。
ロールコート法の場合、塗料の粘度変化により被膜厚さの寸法が変化しやすく、寸法精度が悪い。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エアスプレー法に比べて塗料の歩留及び作業環境を向上でき、また、浸漬法に比べて塗料の濃度管理が容易にでき、さらに、印刷法やロールコート法に比べて被膜厚さの寸法精度を向上できる軸受の内面への被膜形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明は、円筒状に構成された軸受の内面に被膜を形成するための軸受の内面への被膜形成装置において、被膜形成用の塗料として、ポリアミドイミドからなるベース樹脂と、二硫化モリブデン、グラファイト及び四フッ化エチレンから選ばれた1以上の固体潤滑剤とからなる固形分を有機溶媒で希釈したものを用い、前記軸受をこれの円周方向に回転させる回転手段と、前記軸受の内面に前記被膜形成用の塗料をエアレススプレー法により噴射することによって塗布するノズルからなる塗布手段と、前記塗料を密閉状態で圧力をかけ、循環させて前記ノズルに供給する塗料供給手段とを具備し、前記ノズルは、前記軸受の軸線方向に沿って往復移動が可能で、前記軸受の内側に挿入した状態で、その軸受の内側から塗料を5〜10Paの圧力で噴射する構成であり、前記回転手段は、前記軸受を保持する治具と、この治具を装着して回転するロータとを備え、前記治具は、内面側に前記軸受を受ける軸受受け面を有する半円筒状をなす第1の治具と、内面側に前記第1の治具の前記軸受受け面と対向する軸受受け面を有すると共に外径が前記第1の治具よりも大きな半円筒状に形成され、前記第1の治具との間で前記軸受を保持した状態で前記ロータに取り付けられる第2の治具とを備えた構成であることを特徴とする。
上記した手段によれば、エアレススプレー法によりノズルから塗料を噴射するようにしているので、エアスプレー法とは違い、圧縮空気を用いないために塗料の飛散が少なく、塗料の歩留が向上すると共に、作業環境も向上する。加えて、エアレススプレー法の場合、エアスプレー法に比べてワークに対して短い距離から塗布できる。また、スプレー法であるから、浸漬法に比べて塗料の濃度管理が容易にできる。さらに、スプレー法で薄膜を積層することができるため、印刷法やロールコート法に比べて被膜厚さの寸法精度を向上できる。
【0009】
この場合、ノズルは、軸受の内側に挿入した状態で、その軸受の内側から塗料を噴射するようにしている。これによれば、軸受の内側から塗料を噴射して塗布するので、一度で軸受の内面全体に塗料を塗布することが可能となり、軸受の外側から塗料を噴射して塗布する場合に比べて歩留が良く、生産性を向上でき、また、作業環境を向上させることもできる。
【0010】
ノズルから塗料を噴射する際の圧力は5〜10MPaとしている。圧力が5MPa未満であると、塗料を噴射する際の霧化が困難となる。10MPaより高いと、飛散量が多くなり、作業環境が悪化する。
ノズルに塗料を供給する塗料供給手段は、塗料を密閉状態で循環させる構成としている。これによれば、塗料の濃度を一層安定させることが可能となる。
【0012】
この場合、ノズルは、軸受の軸線方向に沿って往復移動が可能な構成としている。これによれば、軸受を軸線方向に多数個並べて配置した状態で、ノズルを軸線方向に往復移動させて塗料を噴射することで、1度に多数個の軸受に塗料を塗布することが可能となり、歩留を一層向上でき、生産性を一層向上できるようになる。
【0013】
さらに、上記した回転手段の治具を用いることにより、軸受をロータに対して容易に取り付けることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
まず、図1には、軸受の内面に被膜を形成するための被膜形成装置1の原理構成が示されている。この図1において、円筒状をなすロータ2は軸周り方向に回転可能に支持されていて、一端部に、当該ロータ2と一体に回転する従動プーリ2aが取着されている。このロータ2を回転させるためのロータ用モータ3の回転軸には駆動プーリ4が取着されている。これら駆動プーリ4と従動プーリ2aとの間にベルト5が掛け渡されていて、これらによりベルト伝動機構6を構成している。従って、ロータ用モータ3を回転させることにより、ベルト伝動機構6を介してロータ2が例えば矢印A方向へ回転される構成となっている。
【0015】
ロータ2の周壁部には、半円弧状の開口部7が形成されている。ロータ2の他端部側(従動プーリ2aとは反対側)には、エアレススプレー用のノズル(塗布手段)8が配置されていると共に、このノズル8をロータ2の軸線方向に沿って往復移動させるための電動スライド機構9が設けられている。ノズル8は、ロータ2の軸線方向に長く形成されていて、その先端部に噴出口8aを有している。
【0016】
上記電動スライド機構9は、ロータ2の軸線方向に沿って延びるボールねじ10と、このボールねじ10を回転させる正逆回転可能なステッピングモータから成るスライド用モータ11と、前記ノズル8の下部に設けられてボールねじ10に螺合したナット状のスライド部8bとから構成されていて、スライド用モータ11にてボールねじ10を回転させることにより、ノズル8がロータ2の軸線方向に沿って移動される。ノズル8は、スライド用モータ11の回転方向を逆方向とすることで、逆方向に移動される。
【0017】
さて、軸受12を保持する治具13は、図2にも示すように、半円筒状をなす第1の治具14と、この第1の治具14よりも大きな外径の第2の治具15とから構成されている。これら第1、第2の治具14,15の内面は、半円筒状をなす半割軸受から成る軸受12を受ける軸受受け面14a,15aとされている。第1の治具14は、第2の治具15にボルト16により取り付けられ、第1の治具14を取り付けて一体的にした第2の治具15は、図1に示すように、第1の治具14をロータ2の開口部7に挿入する状態で、ボルト17によりそのロータ2に取り付けられる構成となっている。従って、2個または4個の半円筒状をなす軸受12を、治具13に円筒状となるように保持させ、その治具13をロータ2に取り付けることにより、軸受12は、ロータ2と共に円周方向に回転される。ここで、ロータ2と、ロータ用モータ3と、ベルト伝動機構6と、治具13とにより、軸受12を円周方向に回転させる回転手段18を構成している。
【0018】
一方、図3には、上記ノズル8に被膜形成用の塗料を供給する塗料供給装置20が示されている。この塗料供給装置20は本発明の塗料供給手段を構成する。ポンプ21は、エアーレギュレータ22によって制御されるエアーを駆動源としていて、塗料供給路23から供給される塗料(ベース樹脂に固体潤滑剤を混合した液体)を、高圧力(5〜10MPa、好ましくは約5MPa)をかけて供給路24に向けて吐出する。塗料供給路23の基端部は、塗料を貯留した図示しないタンクに接続されている。
【0019】
ここで、被膜形成用の塗料は、次のようなものを使用する。ベース樹脂となる例えばポリアミドイミド(PAI)を60体積%と、固体潤滑剤となる例えば二硫化モリブデン(MoS2)を40体積%とし、これら固形分を、ジメチルアセトアミド(DMAC)とn−メチル−2−ピロリドン(NMP)との混合された有機溶剤で、塗料全体に対して固形分が25質量%となるように、希釈したものとした。なお、固体潤滑剤としては、MoS2に代えてグラファイト(Gr)や四フッ化エチレン(PTFE)を用いても良い。
【0020】
供給路24の途中には、塗料を加熱するヒータ25と、フィルタ26とが設けられている。供給路24の先端部は、ノズル8の塗料入口に接続されている。ノズル8の塗料戻し口には、戻し通路27が接続されていて、この戻し通路27の先端部がサーキュレーションバルブ28に接続されている。サーキュレーションバルブ28は上記塗料供給路23と接続されている。なお、サーキュレーションバルブ28の近傍にはドレンバルブ29が設けられている。
【0021】
ここで、ポンプ21により高圧力をかけられた塗料がノズル8へ供給されると、その一部がノズル8の噴出口8aから噴射され、残った塗料は戻し通路27を通しポンプ21を経て再び供給路24に戻されるというように循環される。従って、この塗料供給装置20は、塗料を密閉状態で圧力をかけ、循環させてノズル8に供給する構成となっている。
【0022】
次に軸受12に被膜を形成する際の手順を説明する。
まず、軸受12は次のようにして製造したものを使用する。すなわち、裏金となる鋼板上に軸受合金層を接合し、これを所定の軸受形状(半円筒状)に加工する。この後、脱脂処理し、続いて軸受合金層の表面をブラスト加工により粗面化する。さらに、酸洗、湯洗した後、乾燥させる。軸受12としては、表1に示す寸法のものとした。
【0023】
【表1】
【0024】
このようにして製造された軸受12を2個組み合わせて円筒状となるように治具13に装着する。このとき、軸受12は、一組の治具13に例えば4個装着する。そして、治具13ごと加熱する。このときの温度は、40〜150℃、好ましくは約80℃とする。
【0025】
この後、治具13を、図1に示すように、ロータ2の開口部7にボルト17により取り付ける。この状態で、ロータ用モータ3によりロータ2ひいては軸受12をこれの円周方向である矢印A方向に回転させると共に、ノズル8を電動スライド機構9によりロータ2内に挿入するようにスライドさせる。このとき、ノズル8は、これの先端部が軸受12の内側に位置するように位置させる。そして、ロータ2ひいては軸受12を、回転速度が周速0.2m/sec以上、例えば周速0.3m/secで回転させながら、ノズル8の噴出口8aから塗料30(図1参照)を軸受12の内面に向けて噴射して塗布すると共に、ノズル8を軸線方向にスライドさせる。このとき、塗料30は、軸受12の内側から当該軸受12の内面に対して直角方向に噴射され、薄膜を積層するようにして被膜が形成される。実施例1では、形成する被膜の厚さを5μmとした。被膜厚さは、ロータ2の回転速度、ノズル8からの塗料の噴射量、ノズル8のスライド速度、噴射時間によって制御することができる。
【0026】
塗布後、治具13をロータ2から外し、軸受12を、150〜400℃、好ましくは約350℃で、60分間キュアリングする。これにより、塗料が硬化し、軸受12の内面に、固体潤滑剤を含んだ合成樹脂の被膜が形成される。
【0027】
(実施例2)
この実施例2は、基本的には上記した実施例1と同様であるが、次の点が異なっている。すなわち、図示はしないが、被膜形成装置のロータ2、及び軸受12を保持するための治具13を軸線方向に大型化し、その治具に、軸受12を40個装着する構成とする。そして、ノズル8は、それら軸受12に塗料30を塗布できるように、軸線方向に大きく移動させる構成とする。これにより、一度に40個の軸受12に対して塗料30を塗布して被膜を形成する構成とする。
【0028】
(比較例)
この比較例では、エアスプレー法により塗料を塗布するようにしたものである。具体的には次のようにして行った。
実施例1と同様にして製造した軸受を4個、円筒状にして図示しない治具に装着し、約80℃に加熱する。このときの軸受は、図1と同じ寸法のものを用いた。そして、治具ごと図示しないロータに装着し、その軸受をロータごと回転させながら、図4に示すように、その軸受の斜め上方から、エアスプレー用のノズル102により被膜形成用の塗料103(実施例1の塗料30と同じもの)を軸受の内面に向けて噴射することにより塗布する。そして、治具を上下反転させて、同様にして反対側からも塗布し、この後キュアリングさせる。このとき、軸受の回転速度は周速0.06m/secで行った。
【0029】
(実施例1,2と比較例との比較結果)
上記した実施例1,2、並びに比較例によって形成された軸受の被膜(樹脂組成物)の塗布前後の質量変化を測定し、これに基づき塗料の歩留を求めた結果を表2に示す。塗料の歩留は下記の式により算出した。
【0030】
【数1】
【0031】
【表2】
【0032】
表2から、次のようなことが分かる。まず、実施例1と比較例とを比較すると、軸受の装着個数は4個で同じであるが、歩留は、比較例が25%であるのに対し、実施例1では60%であり、実施例1の方が優れていることが分かる。
【0033】
また、実施例1と実施例2とを比較してみると、軸受の装着個数が、実施例1では4個であるのに対し、実施例2では40個となっており、一度に塗布する個数が大きく異なっている。このため、実施例2の歩留が90.6%と高く、実施例1と比べてより効率が良いことが分かる。
【0034】
本発明の実施例1,2によれば、次のような作用効果を得ることができる。
まず、エアレススプレー法によりノズル8から塗料30を噴射するようにしているので、エアスプレー法とは違い、圧縮空気を用いないために塗料の飛散が少なく、塗料の歩留及び塗着効率が向上すると共に、作業環境も向上する。
また、スプレー法であるから、浸漬法に比べて塗料30の濃度管理が容易にできる。特に、塗料供給装置20は、塗料30を密閉状態で循環させてノズル8に供給する構成となっているので、塗料30の濃度管理を一層容易にできる。さらに、軸受12を高速回転させながらスプレー法で塗料30を塗布するので、薄膜を積層することができ、印刷法やロールコート法に比べて被膜厚さの寸法精度を向上できる。
【0035】
また、ノズル8は、軸受12の内側に挿入した状態で、その軸受12の内側から塗料30を噴射するようにしているので、一度で軸受12の内面全体に塗料30を塗布することが可能となり、軸受12の外側から塗料を噴射して塗布する場合に比べて歩留が良く、生産性を向上でき、作業環境も向上できる。
【0036】
特に実施例2においては、軸受12を軸線方向に多数個並べて配置した状態で、ノズル8を軸線方向に往復移動させて塗料30を噴射することで、1度に多数個の軸受12に塗料30を塗布することが可能となり、歩留を一層向上でき、生産性を一層向上できるようになる。
【0037】
本発明は、上記した各実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
対象となる軸受は、半円筒状の半割軸受12に限られず、1個で円筒状をなす軸受(ブシュ)でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すもので、被膜形成装置の原理を示す概略的斜視図
【図2】軸受を治具に組み付ける状態を示した断面図
【図3】塗料供給装置の構成を示す図
【図4】従来のエアスプレー法の例を示す斜視図
【符号の説明】
図面中、1は被膜形成装置、2はロータ、3はロータ用モータ、6はベルト伝動機構、8はエアレススプレー用のノズル(塗布手段)、9は電動スライド機構、12は軸受、13は治具、14は第1の治具、14aは軸受受け面、15は第2の治具、15aは軸受受け面、18は回転手段、20は塗料供給装置(塗料供給手段)、30は塗料を示す。
Claims (1)
- 円筒状に構成された軸受の内面に被膜を形成するための軸受の内面への被膜形成装置において、
被膜形成用の塗料として、ポリアミドイミドからなるベース樹脂と、二硫化モリブデン、グラファイト及び四フッ化エチレンから選ばれた1以上の固体潤滑剤とからなる固形分を有機溶媒で希釈したものを用い、
前記軸受をこれの円周方向に回転させる回転手段と、
前記軸受の内面に前記被膜形成用の塗料をエアレススプレー法により噴射することによって塗布するノズルからなる塗布手段と、
前記塗料を密閉状態で圧力をかけ、循環させて前記ノズルに供給する塗料供給手段とを具備し、
前記ノズルは、前記軸受の軸線方向に沿って往復移動が可能で、前記軸受の内側に挿入した状態で、その軸受の内側から塗料を5〜10Paの圧力で噴射する構成であり、
前記回転手段は、前記軸受を保持する治具と、この治具を装着して回転するロータとを備え、
前記治具は、内面側に前記軸受を受ける軸受受け面を有する半円筒状をなす第1の治具と、内面側に前記第1の治具の前記軸受受け面と対向する軸受受け面を有すると共に外径が前記第1の治具よりも大きな半円筒状に形成され、前記第1の治具との間で前記軸受を保持した状態で前記ロータに取り付けられる第2の治具とを備えた構成であることを特徴とする軸受の内面への被膜形成装置。
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