JP2002231660A - ダイシング装置のスピンドル移動機構 - Google Patents

ダイシング装置のスピンドル移動機構

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JP2002231660A
JP2002231660A JP2001383360A JP2001383360A JP2002231660A JP 2002231660 A JP2002231660 A JP 2002231660A JP 2001383360 A JP2001383360 A JP 2001383360A JP 2001383360 A JP2001383360 A JP 2001383360A JP 2002231660 A JP2002231660 A JP 2002231660A
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moving mechanism
spindle
axis direction
carriages
dicing apparatus
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JP2001383360A
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English (en)
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Masateru Osada
正照 長田
Masayuki Azuma
正幸 東
Hiroshi Shimoda
浩史 下田
Felix Cohen
フェリックス・コーエン
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Kulicke and Soffa Investments Inc
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Kulicke and Soffa Investments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、構造が簡単でコンパクトなダイシン
グ装置のスピンドル移動機構を提供する。 【解決手段】本発明のスピンドル移動機構は、スピンド
ル64、66が搭載された2台のキャリッジ72、74
をY軸方向に移動自在にガイドするガイドレール90、
92、及びキャリッジ72、74をY軸方向に移動させ
るリニアモータ76を主な構成としている。リニアモー
タ76は、マグネットレール78、及び2個のマグネッ
トブロック80、82から構成される。マグネットレー
ル78は支持プレート84に固定され、マグネットブロ
ック80はキャリッジ72に固定され、マグネットブロ
ック82はキャリッジ74に固定される。リニアモータ
76を駆動すると、キャリッジ72、74は、共通のガ
イドレール90、92に沿ってY軸方向に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダイシング装置のス
ピンドル移動機構に係り、特に2本のスピンドルに取り
付けられた2枚のブレードで半導体ウェーハを碁盤目状
に切断するダイシング装置のスピンドル移動機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平8−25209号公報に開示され
たダイシング装置は、2本のスピンドルをY軸方向に平
行に配置し、2本のスピンドルと半導体ウェーハとを相
対的にX軸方向に移動させながら、2本のスピンドルに
装着された2枚のブレードで半導体ウェーハを切断線
(ストリート)に沿って切断する。また、前記2本のス
ピンドルのうち1本のスピンドルは、Y軸方向の位置を
位置調整できるように構成されており、そのスピンドル
をY軸方向に所定量移動して2枚のブレードの相対位置
をストリートのピッチ分ずらすことによって、2本のス
トリートを同時に切断するようにしている。
【0003】ところで、前記ダイシング装置のスピンド
ル移動機構は、第1ボールねじ装置と第2ボールねじ装
置とから構成されている。前記第1ボールねじ装置のね
じ棒には第1キャリッジが螺合され、この第1キャリッ
ジに固定側のスピンドルと第2ボールねじ装置とが搭載
されている。そして、第2ボールねじ装置のねじ棒には
第2キャリッジが螺合され、第2キャリッジに移動側の
スピンドルが固定されている。したがって、このスピン
ドル移動機構によれば、第1ボールねじ装置を駆動する
と2本のスピンドルを一緒にY軸方向に移動させること
ができ、第2ボールねじ装置を駆動すると、移動側の1
本のスピンドルをY軸方向に移動させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のダイシング装置のスピンドル移動機構は、2本のス
ピンドルをY軸方向に移動させるためのガイド(ねじ棒
等)がスピンドル毎に設けられているので、構造が複雑
で且つ大型になるという欠点がある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、構造が簡単でコンパクトなダイシング装置のス
ピンドル移動機構を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、軸方向がそれぞれY軸方向と一致し、且
つ互いに対向する2本のスピンドルを有し、該2本のス
ピンドルとワークとをX軸方向に相対的に移動させなが
ら、2本のスピンドルに装着された2枚のブレードを回
転させて前記ワークを切断線に沿って2本同時に切断す
ると共に、前記2本のスピンドルをY軸方向に所定ピッ
チ移動させて前記ワークを次の切断線に沿って2本同時
に切断することができるダイシング装置のスピンドル移
動機構であって、前記スピンドル移動機構は、前記2本
のスピンドルが独立して取り付けられた2台のキャリッ
ジと、前記2台のキャリッジをY軸方向に移動自在にガ
イドする1つのガイド部材と、前記2台のキャリッジに
各々設けられ、前記ガイド部材に沿って各キャリッジを
Y軸方向に移動させる移動手段と、から成ることを特徴
としている。
【0007】本発明のスピンドル移動機構によれば、各
スピンドルは、各キャリッジに設けられた移動手段によ
って1つのガイド部材に沿ってY軸方向に移動する。し
たがって、本発明は、各スピンドルのガイドを1つのガ
イド部材で共用したので、ガイドがスピンドル毎に必要
な従来のスピンドル移動機構と比較して、構造が簡単で
コンパクトになる。
【0008】前記スピンドル移動機構の移動手段とし
て、リニアモータを適用することができる。この場合、
リニアモータの固定部材を構成するマグネットレールは
ガイド部材に沿って設ければ良く、また、リニアモータ
の移動部材を構成するコイルアッセンブリは2台のキャ
リッジにそれぞれ設ければ良い。また、移動手段とし
て、ラックとピニオンとから成るギア機構を適用するこ
ともできる。この場合、ラックはガイド部材に沿って設
ければ良く、また、ピニオンは2台のキャリッジにそれ
ぞれ設ければ良い。また、ピニオンを回転させるモータ
も2台のキャリッジにそれぞれ設ければ良い。この他に
も、固定された1体のボールネジに2つのナットを個別
に駆動する機構を設けても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るダイシング装置について詳説する。
【0010】図1は本発明が適用された半導体ウェーハ
のダイシング装置1の斜視図であり、図2はその平面図
である。図1に示すように、前記ダイシング装置1は、
主として切断部10、洗浄部20、カセット収納部3
0、エレベータ部40、及び搬送装置50等から構成さ
れている。
【0011】このダイシング装置1によるウェーハWの
切断工程を説明すると、まず、カセット収納部30に複
数枚収納されている加工前のウェーハWは、エレベータ
部40によって順次引き出され、そして、引き出された
ウェーハWは図2に示す位置P4にセットされる。次
に、このウェーハWは、搬送装置50によって位置P1
のプリロードステージを介して切断部10のカッティン
グテーブル(位置P2)上に載置される。ここで、ウェ
ーハWはカッティングテーブルに吸着保持される。吸着
保持されたウェーハWは、アライメント部18、19に
よってウェーハW上のパターンが画像認識され、これに
基づいてアライメントされる。そして、アライメントさ
れたウェーハWは、切断部10の矢印A、Bで示すY軸
方向移動と、カッティングテーブルの矢印C、Dで示す
X軸方向移動とによって、2本のストリートが同時に切
断される。最初の2本のストリートが切断されると、切
断部10のスピンドルをストリートのピッチ分だけY軸
方向に移動させ、そして、カッティングテーブルを再び
X軸方向に移動させることにより次の2本のストリート
が切断される。この切断動作を繰り返して行い、一方向
(X方向)の全てのストリートの切断が終了すると、カ
ッティングテーブルを90°回動させて、前記切断した
ストリートに直交する他方向(図2上でY方向)のスト
リートを順次切断する。これにより、ウェーハWは最終
的に碁盤目状に切断される。なお、本実施の形態では、
前記アライメント部18、19を切断部10の上流側に
設けたが、これに限られるものではなく、切断部10の
各キャリッジ72、74に設けても良い。
【0012】切断終了したウェーハWは、カッティング
テーブルによって位置P2に戻された後、搬送装置50
によって位置P3の洗浄部20のスピナテーブルに搬送
される。ここでウェーハWは、洗浄水により洗浄された
後、エアブローによって乾燥される。乾燥したウェーハ
Wは、搬送装置50によって位置P4に搬送され、エレ
ベータ部40によってカセット部10に収納される。以
上が前記ダイシング装置1による1枚のウェーハWの切
断工程である。
【0013】次に、ダイシング装置1の切断部10につ
いて説明する。図3は切断部10の平面図である。同図
に示す切断部10の切断装置14、16は、モータ6
0、62、Y軸方向に対向配置されたスピンドル64、
66、及びスピンドル64、66の先端部に装着された
ブレード68、70を有している。これらの切断装置1
4、16は、本発明の実施の形態のスピンドル移動機構
によって、Y軸方向に各々独立して移動される。
【0014】前記スピンドル移動機構は図4に示すよう
に、モータ60、62が搭載された1台のキャリッジ7
2、74をY軸方向に移動自在にガイドするガイドレー
ル(ガイド部材)90、92、及びキャリッジ72、7
4をY軸方向に移動させるリニアモータ76を主な構成
としている。前記リニアモータ76は、マグネットレー
ル78、及び2個のコイルアッセンブリ80、82から
構成されており、マグネットレール78は、ダイシング
装置1に固定された支持プレート84の側面にY軸方向
に沿って水平に固着されている。また、前記2個のコイ
ルアッセンブリ80、82のうち一方のコイルアッセン
ブリ80はキャリッジ72に、そして他方のコイルアッ
センブリ82はキャリッジ74に固着されている。
【0015】前記マグネットレール78は、リニアモー
タの固定部材を構成し、前記2個のコイルアッセンブリ
80、82はリニアモータの移動部材を構成している。
前記マグネットレール78とコイルアッセンブリ80、
82とは図5に示すように(図5では一方のコイルアッ
センブリ80のみ図示)、所定の間隙を介して対向配置
されている。このリニアモータを駆動することによって
前記キャリッジ72、74は、共通のマグネットレール
78に沿ってY軸方向に各々独立して移動する。なお、
リニアモータの駆動原理については、周知であるので省
略する。
【0016】図5に示すように前記キャリッジ72に
は、2個のLM(直動)ガイド86、88が固着されて
いる。これらのLMガイド86、88は、前記コイルア
ッセンブリ80を挟んで上部、及び下部に設けられてお
り、前記LMガイド86はガイドレール90に摺動自在
に支持され、前記LMガイド88はガイドレール92に
摺動自在に支持されている。また、図示していないが、
キャリッジ74も同様に2個のLMガイドが固着され、
その一方のLMガイドが前記ガイドレール92に摺動自
在に支持されると共に、他方のLMガイドがガイドレー
ル92に摺動自在に支持されている。なお、前記ガイド
レール90、92は同図の如く、マグネットレール78
と平行に固定され、2台のキャリッジ72、74の共通
のガイド部材として機能している。
【0017】前記支持プレート84には、リニアエンコ
ーダを構成するモアレスケール94が取り付けられてい
る。このモアレスケール94は、キャリッジ72、74
に設けられた検出片96、98の位置を非接触で検出す
ることで、ブレード68、70の位置を間接的に検出す
るものであり、マグネットレール78と平行に固定され
ている。前記モアレスケール94で検出されたブレード
68、70の位置情報によって、前述したリニアモータ
76が図示しない制御装置によってフィードバック制御
されている。光学式や磁気式の他のリニアエンコーダ等
をモアレスケールの代わりに用いても良い。
【0018】一方、前記モータ60、62は図4に示す
ように、アーム100、102、及びZ軸移動機構10
4、106を介して前記キャリッジ72、74に連結さ
れている。したがって、Z軸移動機構104、106を
駆動すればモータ60、62をZ軸に沿って上下移動さ
せることができ、これによってブレード68、70を上
下移動させることができる。したがって、Z軸移動機構
104、106でブレード68、70の下降移動量を調
節することにより、ウェーハWの切断切込み量を設定す
ることができる。
【0019】次に、前記の如く構成されたダイシング装
置1のスピンドル移動機構の作用について説明する。
【0020】まず、前記スピンドル移動機構のリニアモ
ータ76を駆動して、図3に示す2枚のブレード68、
70の間隔を設定する。この場合、図示しない外部入力
装置から前記間隔設定値が入力されると、リニアモータ
76が図示しない制御装置に制御されてキャリッジ7
2、74をY軸方向に移動させる。その移動時における
ブレード68、70の位置情報がモアレスケール94か
ら制御装置に出力される。制御装置は、前記位置情報に
基づいてリニアモータ76をフィードバック制御し、前
記間隔設定値の位置に前記ブレード64、66を位置決
めする。
【0021】各キャリッジ72、74の位置決めが終了
すると、Z軸移動機構104、106が駆動してブレー
ド68、70を下降移動し、ウェーハWの切断切込み量
を設定する。この後、モータ60、62でブレード6
4、66を回転させると共に、ウェーハカッティングテ
ーブルをX軸方向に移動してウェーハWの最初の2本の
ストリートを前記ブレード64、66で切断する。
【0022】最初の2本のストリートの切断が終了する
と、前記スピンドル移動機構によってブレード64、6
6を、共通のガイド部材であるガイドレール90、92
に沿ってストリートのピッチ分だけY軸方向に移動させ
る。そして、カッティングテーブルをX軸方向に再び移
動させて次の2本のストリートを切断する。この切断動
作を繰り返して行い、X軸方向の全てのストリートの切
断が終了すると、カッティングテーブルを90°回動さ
せて、前記切断したストリートに直交するY方向のスト
リートを前述した手順を繰り返して切断する。これによ
り、ウェーハWは最終的に碁盤目状に切断される。
【0023】このように、本実施の形態のスピンドル移
動機構は、2本のスピンドル64、66をY軸方向に移
動可能にガイドするガイド部材をガイドレール90、9
2で共用している。したがって、前記スピンドル移動機
構は、スピンドル毎にガイド部材を具備した従来のスピ
ンドル移動機構と比較して、構造が簡単でコンパクトに
なる。
【0024】ここで、図6、図7、図8を参照して本実
施の形態のスピンドル移動機構によるウェーハ切断方法
の一例について述べる。
【0025】図6はウェーハWの切断手順を模式的に示
したもので、特に、ウェーハWの切断エリアを〜ま
で4エリアに分割し、これらのエリア中の複数本のスト
リートを→→→エリアの順で切断する方法であ
る。この切断方法は、例えば図6上において1−1で示
すストリートは、ブレード70で切断する1本目のスト
リートを示し、2−1で示すストリートは、ブレード6
8で切断する1本目のストリートを示している。したが
って、エリアによれば、ブレード68とブレード70
とを3ピッチ分ずらして間隔設定し、まず1本目の1−
1ストリートをブレード70で、そして2−1ストリー
トをブレード68で同時に切断する。
【0026】次に、ブレード68、70の間隔を変える
ことなくブレード68、70をスピンドル移動機構によ
ってストリートの1ピッチ分ずらす。そして、2本目の
1−2ストリートをブレード70で、そして、2−2ス
トリートをブレード68で同時に切断する。この動作を
あと2回繰り返して行い、エリアの計8本のストリー
トを切断する。
【0027】エリアの全てのストリートの切断が終了
すると、エリア、エリアの各8本のストリートを同
様の手順で切断する。そして、エリアは残り5本のス
トリートなので、1−1ストリートをブレード70によ
って、そして2−1ストリートをブレード68によって
同時に切断した後、ブレード70のみで1−2〜1−4
ストリートを順に切断する。これにより、X方向の全て
のストリートの切断が終了する。
【0028】上記切断方法では、ブレード68、70の
間隔を変えることなく一定ピッチ移動させることでスト
リートを切断することができるので、ブレード68、7
0の位置制御が容易になり、また、コンタミも発生し難
くなる。なお、ウェーハWの切断送り方向(X方向)
は、一方向でも両方向でも良い。
【0029】図7に示すウェーハWの切断方法も2枚の
ブレード68、70による同時切断方法であり、1−
1、2、3〜15ストリートをブレード70で順に切断
し、2−1、2、3〜15ストリートをブレード68で
順に切断する。この切断方法によれば、まず、ブレード
68とブレード70との間隔を最大限の間隔に設定し、
一方側の1−1ストリートをブレード70で、そして、
他方側の2−1ストリートをブレード68で同時に切断
する。
【0030】次に、ブレード68を1ピッチ分だけブレ
ード70に向けて移動させると共に、ブレード70を1
ピッチ分だけブレード68に向けて移動させて、1−2
ストリートをブレード70で、2−2ストリートをブレ
ード68で切断する。この1ピッチ分互いに近づけて切
断する動作をあと9回繰り返して行う。そして、残りの
8本のストリートを図6に示した切断方法で切断する。
即ち、ブレード68とブレード70とを3ピッチ分ずら
して間隔設定し、1−12〜15ストリートをブレード
70で、そして2−12〜15ストリートをブレード6
8で同時に切断する。
【0031】上記切断方法では、ウェーハWの両側にあ
るストリートから中央にあるストリートに向けてストリ
ートを順に切断するため、テープのテンションに影響さ
れないでストリートを確実に切断することができる。ダ
イシング装置1で切断されるウェーハWは、通常、テー
プを介してフレームに接着されており、この際、テープ
にテンションかけた状態でウェーハWを接着している。
このため、ストリートを切断していくと、テープの復元
力でウェーハWの位置がずれる場合があり、このように
位置がずれてしまうとブレード68、70を1ピッチ移
動させたとしても、ブレード68、70が次のストリー
トに当たらず、チップを切断してしまうという虞が生じ
る。図7の切断方法は、上記不具合を防止することがで
きる。即ち、図7の切断方法では、切断した小片の長尺
状のウェーハの位置が前記テープの復元力でずれること
があっても、切断するウェーハW本体の位置はずれない
ので、ストリートを確実に切断することができる。
【0032】図8に示すウェーハWの切断方法も2枚の
ブレード68、70による同時切断方法であり、1−1
〜13ストリートをブレード70で順に切断すると共
に、2−1〜13ストリートをブレード68で順に切断
する。そして、残りの3本の1−14〜16ストリート
をブレード70で切断する方法である。
【0033】上記切断方法は、3本の1−14〜16ス
トリートを残した位置が、ブレード68、70の最大接
近位置であり、これらの1−14〜16ストリートを2
枚のブレード68、70で同時切断することができない
ので、この場合には、一方のブレード(本実施例ではブ
レード70)で1−14〜16ストリートを順に切断す
る。
【0034】以上のように本実施の形態のスピンドル移
動機構を適用することで、多種類の切断方法を得ること
ができ、特に図6〜図8に示した切断方法は、ウェーハ
Wを切断するためのX方向移動量も最小に押さえること
ができる。したがって、ウェーハWを短時間で効率良く
切断することができる。また、前記X方向移動量を最小
に押さえることにより、ブレード68、70の寿命や次
のドレッシングまでの期間を延ばすことができる。
【0035】なお、本実施の形態では、スピンドル移動
機構としてリニアモータ76を適用したが、これに限ら
れるものではなく、例えば、図9に示すラック110と
ピニオン112、114とから成るギア機構ででスピン
ドル移動機構を構成しても良い。このギア機構の場合に
は、ラック110が支持プレート84に水平に固定さ
れ、また、ラック110に噛合するピニオン112とこ
のピニオン112を回転させる図示しないモータとが図
9上で二点鎖線で示すキャリッジ72に取り付けられて
いる。そして、ピニオン114とこのピニオン114を
回転させる図示しないモータとが、図9上で二点鎖線で
示すキャリッジ74に設けられている。したがって、前
記ピニオン112、114を回転させることでブレード
68、70(図3参照)をY軸方向に移動させることが
できる。図9では、2台のキャリッジ72、74のガイ
ドとして1本のラック110を共用している。
【0036】更に、図10は、スピンドル移動機構の他
の実施の形態を示している。同図に示すスピンドル移動
機構は、ねじ棒120に挿通された中空モータ118で
ボールねじ装置のナット116を回転させることによ
り、ナット116をねじ棒120に沿ってY軸方向に移
動させる機構である。また、ねじ棒120には、もう一
つのナット122が螺合されており、このナット122
を中空モータ124で回転させることにより、ナット1
24をねじ棒120に沿ってY軸方向に移動させること
ができる。この機構では、前記中空モータ(非回転体)
118にキャリッジ72を固定すると共に、中空モータ
(非回転体)124にキャリッジ74を固定する。図1
0では、2台のキャリッジ72、74のガイドとして1
本のねじ棒120を共用している。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るダイシ
ング装置のスピンドル移動機構によれば、2本のスピン
ドルをY軸方向に移動可能にガイドするガイド部材を共
用したので、スピンドル毎にガイド部材を備えた従来の
スピンドル移動機構と比較して、構造が簡単でコンパク
ト化することができる。また、2本のスピンドルがY軸
方向に対向配置されているため、それらのブレードの間
隔を変えることなく一定ピッチ移動させることでストリ
ートを切断することができるので、ブレードの位置制御
が容易になり、また、コンタミも発生し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたダイシング装置の斜視図で
ある。
【図2】図1に示したダイシング装置の平面図である。
【図3】ダイシング装置の切断部の平面図
【図4】図3上4−4線から見た切断部の側面図
【図5】図3上5−5線から見た切断部の縦断面図
【図6】ウェーハ切断方法の第1実施例を示す説明図
【図7】ウェーハ切断方法の第2実施例を示す説明図
【図8】ウェーハ切断方法の第3実施例を示す説明図
【図9】スピンドル移動機構の第2の実施例であるラッ
クとピニオンの説明図
【図10】スピンドル移動機構の第3の実施例であるボ
ールねじ機構の説明図
【符号の説明】
1…ダイシング装置、10…切断部、60、62…モー
タ、64、66…スピンドル、68、70…ブレード、
72、74…キャリッジ、76…リニアモータ、78…
マグネットレール、80、82…コイルアッセンブリ、
86、88…LMガイド、90、92…ガイドレール、
94…モアレスケール、W…ウェーハ
フロントページの続き (72)発明者 長田 正照 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 東 正幸 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 下田 浩史 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 フェリックス・コーエン イスラエル共和国、20187、グシュ・セゲ ブ、ミ ツペ・アビブ31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向がそれぞれY軸方向と一致し、且
    つ互いに対向する2本のスピンドルを有し、該2本のス
    ピンドルとワークとをX軸方向に相対的に移動させなが
    ら、2本のスピンドルに装着された2枚のブレードを回
    転させて前記ワークを切断線に沿って2本同時に切断す
    ると共に、前記2本のスピンドルをY軸方向に所定ピッ
    チ移動させて前記ワークを次の切断線に沿って2本同時
    に切断することができるダイシング装置のスピンドル移
    動機構であって、 前記スピンドル移動機構は、 前記2本のスピンドルが独立して取り付けられた2台の
    キャリッジと、 前記2台のキャリッジをY軸方向に移動自在にガイドす
    る1つのガイド部材と、 前記2台のキャリッジに各々設けられ、前記ガイド部材
    に沿って各キャリッジをY軸方向に移動させる移動手段
    と、 から成ることを特徴とするダイシング装置のスピンドル
    移動機構。
  2. 【請求項2】前記移動手段はリニアモータであり、該リ
    ニアモータの固定部材を構成するマグネットレールは前
    記ガイド部材に沿って設けられ、該リニアモータの移動
    部材を構成するコイルアッセンブリは前記2台のキャリ
    ッジにそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項
    1記載のダイシング装置のスピンドル移動機構。
  3. 【請求項3】前記移動手段はラックとピニオンとから成
    るギア機構であり、該ラックは前記ガイド部材に沿って
    設けられ、該ピニオンは前記2台のキャリッジにそれぞ
    れ設けられていることを特徴とする請求項1記載のダイ
    シング装置のスピンドル移動機構。
  4. 【請求項4】前記移動手段は1本のねじ棒と、該ねじ棒
    が挿通された一対の中空モータと、該一対の中空モータ
    によって回転されるとともに前記ねじ棒に螺合された一
    対のナット部材とから成る機構であり、該ねじ棒は前記
    ガイド部材に沿って設けられ、前記一対の中空モータは
    前記2台のキャリッジに設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載のダイシング装置のスピンドル移動機
    構。
  5. 【請求項5】前記ダイシング装置のスピンドル移動機構
    には、前記ブレードの位置を検出するためのリニアエン
    コーダを構成するモアレスケールが取り付けられ、該モ
    アレスケールは前記ガイド部材よりも前記スピンドルに
    近い側に設けられていることを特徴とする請求項1記載
    のダイシング装置のスピンドル移動機構。
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