JP2002231643A - Iii−v族化合物半導体製造装置及びiii−v族化合物半導体の製造方法 - Google Patents

Iii−v族化合物半導体製造装置及びiii−v族化合物半導体の製造方法

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Takahiro Oishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚が均一なIII−V族化合物半導体の厚
膜を結晶成長させるIII−V族化合物半導体半導体装
置及びIII−V族化合物半導体半導体の製造方法を提
供する。 【解決手段】 III族原料供給管が、基板保持具に保
持された基板の中心軸線に沿った中心線方向ベクトル
(基板表面から裏面への方向を正)と、III族原料供
給管のIII族原料が吹出される方向に沿ったIII族
原料吹出し方向ベクトル(III族原料が吹き出される
方向を正)とのなす角度が0°〜40°の範囲、基板保
持具に保持された基板表面の中心部分と、III族原料
供給管のIII族原料吹出し部分との距離が5mm〜2
00mmの範囲になるように配置されているので、基板
に供給される原料の流れを制御することが容易になり、
均一な膜厚を有する厚膜のIII−V族化合物半導体を
製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、III−V族化合
物半導体の厚膜を基板上に成膜するためのIII−V族
化合物半導体製造装置及びIII−V族化合物半導体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】III−V族化合物半導体を有する発光
素子を製造する場合、III−V族化合物を成長させる
ための成長用基板としてサファイアを用いることが多
い。
【0003】しかし、III−V族化合物半導体とサフ
ァイアとの格子定数及び熱膨張係数が異なるために、サ
ファイア基板上に成膜されたIII−V族化合物半導体
層に、109〜1010cm-3の濃度の貫通転位が生じ
る。このような貫通転位が増加すると、III−V族化
合物半導体を有する発光素子の発光層に、In組成の揺
らぎやドーパントの活性層への拡散等の現象が発生し、
発光素子の素子特性、寿命、信頼性が低下する。
【0004】貫通転位を増加させる格子定数及び熱膨張
係数の差異による影響を抑えるため、サファイヤ基板上
にIII−V族化合物半導体の厚膜を成長させた後に、
その厚膜の上に発光素子層を成長させる試み、また、I
II−V族化合物半導体結晶を成長用基板として用いる
ために、厚さが300μm以上のIII−V族化合物半
導体の厚膜を作製する試みがなされている。このような
III−V族化合物半導体の厚膜を成膜する場合、II
I−V族化合物半導体膜の成膜速度を大きくすることが
生産性の向上を図る上で重要となる。
【0005】III−V族化合物半導体の厚膜を成膜す
る場合、成膜速度が大きく、結晶性が比較的良好な膜が
得られる成膜方法として、Hydride Vapor Phase Epitax
y 法(以下、HVPE法)と呼ばれる成膜方法が知られ
ている。
【0006】このHVPE法によって、窒化物系III
‐V族化合物半導体であるGaN膜を成膜する方法につ
いて説明する。
【0007】図27は、III−V族化合物半導体を製
造するHVPE装置1の断面図、図28は、図27のR
−R’線に沿う断面図である。
【0008】このHVPE装置1は、GaNを結晶化し
て基板上に成膜させるための反応場となる水平状態に配
置された円筒状の反応容器2を有し、この反応容器2の
内部には、反応容器2の中心軸付近に水平状態で配置さ
れたIII族原料であるGa原料を供給する1本のII
I族原料供給管3と、反応容器2の中心軸と同心の円周
上に所定間隔を空けて水平状態で配置されたV族原料で
あるN原料を供給する3本のV族原料供給管4と、V族
原料供給管4が配置された円周と同一の円周上に水平状
態で配置されたドーピング原料を供給する1本のドーピ
ング原料供給管5とが設けられている。
【0009】このIII族原料供給管3及びV族原料供
給管4及びドーピング原料供給管5のそれぞれの原料ガ
スの吹出し口となる各管の先端から所定距離離れた位置
には、結晶成長用の基板101を固定するための円板状
のサセプタ6が設けられている。サセプタ6は、カーボ
ン(C)材によって円板状に形成され、その表面側が基
板101を保持するための保持面6aとなっている。こ
の保持面6aと反対側の面には、サセプタ6を回転自在
に支持する回転軸7が設けられている。このサセプタ6
の保持面6aは、各原料供給管3〜5の延出方向とほぼ
平行になるようにほぼ水平になっている。したがって、
サセプタ6の保持面6aの法線方向ベクトル(垂直下向
きを正とする)AとIII族原料供給管3の先端部分に
おける原料が通過する方向のベクトル(III族原料の
進行方向を正とする)Bとのなす角度(α角)を、90
°としている。
【0010】このHVPE装置1によってGaNの結晶
を成長させるには、まず、反応容器2の外側に設けられ
る図示しない加熱ヒータによって、反応容器2を加熱す
ることにより、サセプタ6上に固定された基板101の
温度を約1000℃に維持する。
【0011】III族原料供給管3から放出させるGa
の原料としては、GaClが用いられる。III族原料
供給管3には、所定の位置にGa金属を貯蔵するIII
族原料貯蔵部7を有しており、GaClガスは、約77
0℃に加熱したIII族原料貯蔵部3a上にHClがス
を導入して、Ga金属とHClが、下記の(1)式に示
す化学反応により反応することにより発生する。
【0012】 Ga(液体)+HCl(気体)→GaCl(気体)+1/2H2(気体) (1) 発生したGaClガスは、III族原料供給管3の先端
部に形成した石英製のGaCl吹出口3aから放出され
る。
【0013】このGaClガスの吹出しと同時に、N原
料ガスであるNH3ガスが、V族原料供給管4の先端に
形成した石英製のNH3ガス吹出し口4aから放出され
る。両原料供給管3及び4から放出されるGaClガス
及びNH3ガスは、下記の(2)式で表される化学反応
により、GaNの結晶を生成し、基板101の表面上に
GaN膜が成膜される。
【0014】 GaCl(気体)+NH3(気体)→GaN(固体)+HCl(気体)+H2(気体) (2)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、GaN
に代表されるIII−V族化合物半導体の厚膜を、成膜
速度が速いHVPE法によって成長させる場合、特に、
直径2インチ程度の大きい基板上に成膜させる場合に
は、基板上に吹き付けられる各原料ガスを、基板に対し
て均一に供給しなければ、基板面内に不均一な膜厚の分
布が生じる。このために、それぞれのガスの流量を制御
することが、均一な膜を得る上で重要である。
【0016】III−V族化合物半導体の厚膜をIII
−V族化合物半導体を結晶成長させるための基板として
使用する場合、GaNの結晶膜の膜厚が均一であること
は不可欠であることから、各原料ガス供給管から吹出さ
れるガスの流量を精密に制御することは、特に重要であ
る。
【0017】しかし、上記のHVPE装置1では、各原
料吹出口3a、4a、5a、特に、III族原料吹出口
3aから放出される各原料の基板101に対する入射角
度及び基板101と各原料吹出口3a、4a、5aとの
距離に関する最適化が行われておらず、各原料の基板1
01の表面への流れを均一に制御することが困難であ
る。
【0018】また、基板101に厚膜を成長させるため
に、III−V族化合物半導体の原料を長時間にわたっ
て放出すると、サセプタ6、各原料吹出口3a、4a、
5a等にIII−V族化合物半導体の塊が付着する。
【0019】III−V族化合物半導体の付着物の塊
が、サセプタ6、各原料吹出口3a、4a、5a等に付
着すると、付着物となるIII−V族化合物半導体とサ
セプタ6、各原料吹出口3a、4a、5a等を構成する
材料(主として石英)との熱膨張の違いにより、サセプ
タ6、各原料吹出口3a、4a、5a等に割れが生じる
おそれがある。また、付着物の塊が各原料吹出口3a、
4a、5aをふさいで、正常な流量のガスが放出されな
いおそれがある。この場合には、基板101上に膜を正
常に結晶成長させることができない。
【0020】このような付着物の塊の生成は、基板10
1上に成長するIII−V族化合物半導体の成長速度と
大きな関係があり、特に、基板101上でのIII−V
族化合物半導体膜の成膜速度が速い場合、サセプタ6、
各原料吹出口3a、4a、5a等にIII−V族化合物
の付着物の塊が生成し易くなってくることが顕著であ
る。このことは、上記HVPE法のみならず、成長速度
が10μm/hr以上の高い成長速度を示す有機金属気
相成長法(Metal Organic Chemic
al Vapor Deposition :以下、M
OCVD法と記す)によって結晶成長を行った場合にも
生じる。
【0021】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、基板面内に均一な膜厚のIII−
V族化合物半導体の厚膜を結晶成長させるIII−V族
化合物半導体半導体製造装置及び均一な膜厚のIII−
V族化合物半導体の厚膜を結晶成長させるIII−V族
化合物半導体半導体の製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明の請求項1は、III−V族化合物半導体
を結晶成長させるための基板を保持する基板保持具と、
III−V族化合物半導体のIII族原料を前記基板保
持具に保持された基板に向かって吹き出すためのIII
族原料供給管と、該III族原料供給管に沿って配置さ
れたV族原料を吹き出すためのV族原料供給管とを有
し、前記III族原料供給管は、前記基板保持具に保持
された基板の中心軸線に沿った中心線方向ベクトル(基
板表面から裏面への方向を正)と、III族原料供給管
のIII族原料が吹出される方向に沿ったIII族原料
吹出し方向ベクトル(III族原料が吹き出される方向
を正)とのなす角度が0°〜40°の範囲になるように
配置されているとともに、前記基板保持具に保持された
基板表面の中心部分と、前記III族原料供給管のII
I族原料吹出し部分との距離が5mm〜200mmの範
囲になるように配置されていることを特徴とするもので
ある。
【0023】このような構成により、請求項1の発明
は、結晶成長を行う基板に対して供給される原料ガスの
流れを制御することが容易になり、均一な膜厚を有する
厚膜のIII−V族化合物半導体を製造することができ
る。
【0024】請求項2は、請求項1に記載のIII−V
族化合物半導体製造装置において、前記中心線方向ベク
トルと、前記III族原料吹出し方向ベクトルとのなす
角度が5°〜15°の範囲であるものである。
【0025】このような構成により、さらに均一性に優
れた膜厚を有する厚膜のIII−V族化合物半導体を製
造することができる。
【0026】請求項3は、請求項1または2に記載のII
I‐V族化合物半導体製造装置において、ドーピング用
の原料を供給するドーピング原料供給管をさらに具備す
るものである。
【0027】このことにより、III族及びV族原料と
共にドーピング用原料を供給することができる。
【0028】請求項4は、請求項3に記載のIII−V
族化合物半導体製造装置において、前記ドーピング原料
供給管は、前記ドーピング原料供給管の原料吹出し部分
と、前記基板保持具に保持された基板の中心部分との距
離が、5mm〜200mmの範囲になるように配置され
ているものである。
【0029】このことにより、より一層、ドーピング用
原料ガスと他の原料ガスとの気相中での相互反応を抑制
することができる。
【0030】請求項5は、請求項1〜4のいずれかに記
載のIII−V族化合物半導体製造装置において、前記
基板保持具の表面部分、前記III族原料供給管及び前
記V族原料供給管及び前記ドーピング原料供給管のそれ
ぞれの原料吹出し部分が、ポリ窒化ボロン(PBN)に
よりコーティングされた材質により構成されているもの
である。
【0031】このことにより、基板保持具の表面部分に
付着するIII−V族化合物半導体の塊が自然に剥がれ
落ち、基板保持具、III族原料供給管及びV族原料供
給管及びドーピング原料供給管のそれぞれの原料吹出し
部分の割れを防ぐことができ、また、窒化物系化合物半
導体の塊がそれぞれの表面に付着しないために、各原料
の流れを阻害することがなく、安定してIII−V族化
合物半導体厚膜を成長させることができる。
【0032】請求項6は、請求項1〜4のいずれかに記
載のIII−V族化合物化合物半導体製造装置におい
て、前記基板保持具の表面部分、前記III族原料原供
給管及び前記V族原料供給管及び前記ドーピング原料供
給管のそれぞれの原料吹出し部分が、炭化シリコン(S
iC)、炭化タンタル(TaC)、ボロン化窒素(B
N)のいずれかによりコーティングされた材質により構
成されているものである。
【0033】このような構成により、基板保持具、II
I族原料原供給管及びV族原料供給管及びドーピング原
料供給管のそれぞれの原料吹出し部分がの割れを防ぐこ
とができ、また、基板保持具に付着したIII−V族化
合物半導体の塊が、結晶成長毎に容易に加熱処理により
除去することができるため、安定にIII−V族化合物
半導体厚膜を成長させることができる。
【0034】請求項7は、請求項1〜4のいずれかに記
載のIII−V族化合物化合物半導体製造装置におい
て、前記基板保持具の表面部分、前記III族原料原供
給管及び前記V族原料供給管及び前記ドーピング原料供
給管のそれぞれの原料吹出し部分が、炭化シリコン(S
iC)、炭化タンタル(TaC)、ボロン化窒素(B
N)のいずれかにより、内部まで浸透された材質により
構成されているでものである。
【0035】このような構成により、基板保持具、II
I族原料原供給管及びV族原料供給管及びドーピング原
料供給管のそれぞれの原料吹出し部分の割れを防ぐこと
ができ、また、基板保持具に付着したIII−V族化合
物半導体の塊が、結晶成長毎に容易に加熱処理により除
去することができるため、安定にIII−V族化合物半
導体厚膜を成長させることができる。
【0036】請求項8は、請求項1〜7のいずれかに記
載のIII−V族化合物半導体製造装置において、II
I族原料供給管から吹出されるIII族原料は、III
族元素のハロゲン化物、V族原料供給管から吹出される
V族原料は、NH3であるものである。
【0037】このことにより、膜厚が均一な厚膜の窒化
物系化合物半導体膜を成長させることができる。
【0038】請求項9は、請求項1〜7のいずれかのI
II−V族化合物半導体製造装置を用い、前記III族
原料供給管からIII族元素のハロゲン化物を、前記V
族原料供給管からNH3を、それぞれ吹出させることに
より製造されることを特徴とするものである。
【0039】このことにより、膜厚が均一な厚膜の窒化
物系化合物半導体膜を成長させることができる。
【0040】なお、本発明において、III−V族化合
物半導体とは、V族元素が窒素であるIII−V族系化
合物半導体のことを示しており、例えば、GaN、B
N、AlN、Alα‐Ga(1‐α)N(0<α<
1)、InN、Inβ‐Ga(1‐β)N(0<β<
1)、InγGaδAl(1‐γ‐δ)N(0<γ<
1、0<δ<1)等がある。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のIII−V族化
合物半導体製造装置及びIII−V族化合物半導体製造
方法について、図面に基づき詳細に説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1のII
I−V族化合物半導体製造装置10の概略を説明する断
面図、図2は、図1のA−A’線に沿う断面図をそれぞ
れ示している。
【0042】このIII−V族化合物半導体製造装置1
0は、III族原料及びV族原料を充填し、加熱処理す
ることにより結晶成長させる反応場となる水平状態に配
置された円筒状の反応容器12を有し、この反応容器1
2の内部に、III−V族化合物半導体を結晶成長させ
るための基板101を垂直状態で保持するサセプタ16
と、垂直状態に保持された基板101に向けてIII族
原料を供給する水平状態に配置された1本のIII族原
料供給管13と、V族原料を供給する水平状態に配置さ
れた3本のV族原料供給管14と、ドーピング原料を供
給するドーピング原料供給管15とが設けられている。
反応容器12の外部には、反応容器12の外周面に沿う
ように加熱ヒータ18が設けられており、反応容器12
全体を外周面から加熱する。
【0043】III族原料供給管13は、円筒状の反応
容器12の中心軸に沿って水平状態で設けられており、
矢印Cで示す方向にIII族原料を進行させる。また、
III族原料ガス供給管13の所定の位置には、III
族原料を発生させるためのIII族原料を貯蔵するII
I族原料貯蔵部17を有している。
【0044】3本のV族原料供給管14は、反応容器1
2の中心軸と同心の内周円上にそれぞれ所定間隔を空け
て、III族原料ガス供給管13を取り囲むように水平
状態で配置されている。各V族原料供給管14は、矢印
Dで示す方向に、V族原料を進行させる。
【0045】また、このV族原料供給管14が配置され
た円周と同一の円周上に、ドーピング原料を供給するた
めの1本のドーピング原料供給管15が水平状態で設け
られている。3本のV族原料供給管14と1本のドーピ
ング原料供給管15とは、それぞれ等しい間隔を空けて
配置されている。ドーピング原料供給管15は、矢印E
に示す方向に沿って、ドーピング原料を進行させる。
【0046】各原料供給管13〜15の先端部には、各
原料を吹出す吹出ノズル13a〜15aがそれぞれ設け
られている。各吹出ノズル13a〜15aは、それぞれ
カーボン材(C)によって形成され、表面にはポリ窒化
ボロン(以下、PBNで示す)が200nmの膜厚でコ
ーティングされている。
【0047】サセプタ16は、各原料供給管13〜15
に対向するように垂直方向に沿うように配置されてお
り、各原料供給間13〜15に対向した表面には、基板
101を保持するための保持爪16aが設けられてい
る。サセプタ16の裏面側には、サセプタ16の中心軸
に沿って回転軸16aが設けられており、回転軸16a
の回転によってサセプタ16が回転される。サセプタ1
6は、カーボン材(C)により形成され、その表面に
は、PBNを200nmの膜厚でコーティングされてい
る。
【0048】反応容器12の一端には、各原料供給管1
3〜15から導入された未反応の原料ガス及びキャリア
ガスを排気するガス排気口19が設けられており、未反
応の原料ガス及びキャリアガスが順次、このガス排気口
19から図示しない排ガス処理装置に排出され、この排
ガス処理装置によって排ガス処理が施された後、大気に
放出される。
【0049】図3は、III−V族化合物半導体製造装
置10のIII族原料供給管13及び基板101を保持
した状態のサセプタ16の周辺を拡大して示す概略断面
図である。
【0050】基板101は、中心線に沿ったベクトルA
(III−V族化合物が積層される表面から裏面に向か
う方向を正とする)Aが、III族原料ガス供給管13
の原料吹出ノズル13aの軸心線13bに沿ってIII
族原料が吹き出される原料供給方向ベクトルB(III
族原料が吹き出される方向を正とする)に対してなす角
度(以後、α角とする)と、III族原料供給管13の
III族原料吹出ノズル13aの軸心線13bからサセ
プタ16に保持されている基板101の中心101aま
での距離(以後、距離Sとする)とを任意に設定するこ
とができるように、移動可能になっている。なお、初期
条件としては、距離Sが25mm、α角が0°にそれぞ
れ設定される。
【0051】以下、上記構成のIII−V族化合物半導
体製造装置10を用いて、基板101にIII−V族半
導体の厚膜を成膜する方法について、GaN厚膜の成膜
を例として説明する。
【0052】まず、C面を有する2インチ径のサファイ
アから形成された基板101を、アセトン、アルコール
によって洗浄した後、反応容器12内のサセプタ16に
保持爪16aによって垂直状態で固定する。基板101
は、距離Sが25mm、α角が0°となるように設置さ
れている。
【0053】なお、基板101としては、サファイア基
板のほか、サファイア基板上にIII−V族化合物半導
体を薄く成膜したもの、または、SiC、GaAs、S
i等を用いてもよい。
【0054】次に、反応容器12の内部を真空引きし、
その後、大気圧になるまで、反応容器12内に窒素ガス
を充填する。
【0055】次に、サセプタ16の回転軸16bを回転
駆動することにより、基板101を1回転/分程度の回
転速度で回転させながら、加熱ヒータ18を稼働させ、
V族原料供給管14及びドーピング原料供給管15のそ
れぞれの原料供給ノズル14a及び15aから、合計1
0L/分の窒素ガスを流しながら、基板101の温度を
1100℃まで昇温する。また、III族原料供給管1
3のIII族原料貯蔵部17にGa金属を貯蔵してお
き、III族原料貯蔵部17を800℃程度に加熱す
る。各部の温度が安定した時点で、III族原料供給管
13に、HClガスを100cc/分の流量で導入す
る。III族原料供給管13内に導入されたHClガス
は、III族原料貯蔵部のGaと反応して、GaClガ
スを発生し、III族原料供給ノズル13aから、Ga
Clガスが吹き出される。
【0056】III族原料供給管13にHClガスを導
入し始めてから約3分経過した後、V族原料供給管14
からNH3ガスを5L/分の流量で吹き出させる。各原
料ガス供給管13及び14及び15から吹き出されるG
aClとNH3とが反応して、基板101上にGaN結
晶を生成して、膜の成長が開始される。
【0057】ドーピング原料供給管15から供給される
ガスは、GaN膜の電気伝導の特性をp型にする際に
は、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(以下、C
2Mgと記す)等が吹き出される。他方、GaN膜の
電気伝導の特性をn型にする際には、ジシクロシラン
(以下、SiH2Cl2と記す)等が吹き出される。以
下、本実施の形態1では、n型半導体を製造する場合に
ついて説明する。
【0058】V族原料ガス供給管14からNH3ガスを
供給した後、直ちに、水素ガスにより100ppmに希
釈したジシクロシラン(以下、SiH2Cl2と記す)を
20cc/分の流量で吹き出させ、キャリアガスとして
窒素ガスを2L/分の流量で導入し、n型GaN膜を成
長させた。1時間GaN結晶を成長させた後、加熱ヒー
タ18による加熱を低下させると共に、III族原料供
給管13から放出されているHClガスおよび窒素ガス
と、ドーピング原料供給管15から供給しているSiH
2Cl2の供給を停止し、基板101の温度が400℃に
なるまで降温する。
【0059】基板101の温度が400℃以下になった
後、V族原料供給管14より供給するガスをNH3から
窒素に変換し、反応容器12内の温度を室温まで降温し
た後、GaN膜を成長させた基板101をサセプタ16
から取り出す。
【0060】図4に、本実施の形態1のIII−V族化
合物半導体製造装置10により成長させたGaN膜の膜
厚分布図を示す。基板101の中心101aの膜厚は1
00μmとなり、基板101の中心101aと基板10
1の外周面から5mm中心寄りの位置との膜厚差Δd
は、最も大きな個所でも5μm以下であり、均一性のよ
い膜厚のGaN膜が得られた。また、GaN厚膜はp型
電導特性を示し、電子濃度は3×1019cm-3であっ
た。
【0061】一方、比較のために、従来の半導体製造装
置である図27に示すHVPE装置1を用いて、本実施
の形態1のIII−V族化合物半導体製造装置10と同
様の方法により、基板の中央部の膜厚が100μm程度
になるように、GaN膜を形成した。
【0062】図4に、この場合のGaN膜の膜厚分布図
を示す。基板の周縁部における膜厚は、60μm程度と
なり、膜厚の均一性が基板の中心部分から周縁部にかけ
て大きく悪化していることが分かった。
【0063】これは、従来のHVPE装置1では、基板
表面に対して吹き付けられるガスの角度が小さいため
に、ガス同士が均一に混合されず、さらに、ガスが流れ
る方向とサセプタとが平行に近く、原料ガスの分子や原
子がサセプタ上でマイグレーションする距離が長くなる
ために、サセプタ等へ付着するGaNが多くなる。これ
らのために、膜厚の均一性を促進するガス流れを阻害
し、膜厚分布が不均一になったと考えられる。一方、本
実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造装置10
で結晶成長を行った場合には、各原料供給管13及び1
4及び15のそれぞれの原料吹出口13a及び14a及
び15aからのガスの流れと基板との角度との関係か
ら、ガス同士が均一に混合されるために、均一性のよい
膜厚分布が得られたと考えられる。
【0064】次に、距離Sを、3mm、5mm、10m
m、25mm、50mm、100mm、150mm、2
00mm、250mmのそれぞれに設定した場合におい
て、α角を種々変更し、均一な膜厚を得るための、最適
な距離S及びα角について調べた。
【0065】ここで、GaN膜の成膜に使用されるII
I−V族化合物半導体製造装置は、上記に説明したII
I−V族化合物半導体製造装置10を使用し、基板10
1上に成膜されるGaNの膜厚分布は、基板(φ2イン
チ)101の中心101a付近のGaN膜厚が100μ
mのときの基板101の中心101aと周縁部(外周面
から5mmの位置)との膜厚差Δdを指標としている。
【0066】図5〜図7は、距離S及びα角と膜厚分布
Δdとの関係を示すグラフである。
【0067】図5に示すグラフより、距離Sが5mmよ
り小さいと、基板101表面の膜厚分布が大きくなり、
膜厚の均一性が悪化していることが分かった。これは、
距離Sが5mmよりも小さくなると、GaClガスが基
板101に到達するまでの距離Sが短いために、NH3
ガスとGaClガスが充分に混合できていないことが原
因であると考えられる。
【0068】また、図7に示すグラフより、距離Sが2
00mmより大きい場合も、基板101表面の膜厚分布
が大きくなり、膜厚の均一性が悪化していることが分か
った。これは、距離Sが200mmよりも大きくなる
と、GaClガスとNH3ガスとが気相中で反応し、G
aN結晶の微粒子が基板101の中心部分101aに付
着し、中心101aでGaN膜が異常成長することが原
因であると考えられる。
【0069】また、図5〜図7の各グラフから、α角が
約40°以上になると、基板101表面の膜厚分布が大
きくなり、膜厚の均一性が悪化していることが分かっ
た。これは、α角が約40°以上になると、基板101
へのガス供給の角度が浅くなるために、ガス同士が均一
に混合されていないこと、さらにガスが流れる方向と基
板101の表面とが平行に近づき、原料ガスの分子や原
子が基板101表面上でマイグレーションする距離が長
くなり、その結果、サセプタ16等へ付着するGaNが
多くなって、サセプタ16に付着するGaN結晶がガス
流れを阻害することにより、膜厚の均一性を促進されな
くなることが原因であると考えられる。この結果から、
α角は、0°〜40°程度の範以内であれば、均一な膜
厚の結晶膜が得られることが分かった。
【0070】さらに、最適なα角に関して検討した。す
なわち、α角を0°、2.5°、5.0°として、厚さ
100μmのGaN結晶膜をそれぞれ成膜し、各結晶膜
にX線を照射すると、半値全幅(FWHM)の平均は、
220arcsec.程度であったが、α角が5°、1
0°、15°であるときのFWHMは、それぞれ195
arcsec.程度となり、また、α角が15°、25
°、40°のときには、それぞれ250arcsec.
程度となることが分かった。この結果、GaNの結晶性
も考慮に入れ、α角は、5°〜15°の範囲であること
が好ましいことが分かった。これは、α角が5°〜15
°の範囲にあれば、各原料ガスを混合する効果と、基板
表面に対して所定角度(α角)傾いたガス流れが生じ、
反応原子のマイグレーションが促進させる効果とのバラ
ンスが取れるためであると考えられる。
【0071】以上の結果により、III族原料供給管1
3と基板101表面との距離Sは、5mm〜200mm
程度の範囲であることが好ましく、III族原料供給管
13と基板101表面の中心軸との角度であるα角は、
0°〜40°程度の範囲であることが好ましく、5°〜
15°程度の範囲であれば、さらに好ましいことが分か
った。
【0072】次に、ドーピング用原料を供給するドーピ
ング原料供給管15の原料吹出ノズル15aの中心部分
と基板101表面の中心101aとの距離Dを変化させ
ることにより、GaN膜にドーピングされるドーピング
原料のドーピング量を調べた。このドーピング原料とし
ては、SiH2Cl2を使用した。
【0073】図8は、距離DとGaN膜のドーピング量
との関係を示すグラフである。
【0074】図8に示すグラフから、距離Dが5mm以
下、または、200mm以上のときに、ドーピング量が
大きく減少していることが分かった。これは、5mm以
下の場合、SiH2Cl2の分解が十分でなく、SiH2
Cl2が直接基板101に接触し、この基板101上に
てHClと反応した赤茶色の化合物が生成して消費され
たためと考えられる。また、距離Dを200mm以上に
した場合、ガスの混合は促進されるが、基板101に到
達する前に、気相反応により、NH3等と反応して、周
辺治具等にNH4Cl等が析出し、消費されたためと考
えられる。
【0075】さらに、ドーピング原料、ドーピング原料
供給管15、ドープング原料供給管15の原料吹出ノズ
ル15aの形状、サセプタ16上の基板101とのなす
角度を種々変更しても、ほぼ5mm以下、200mm以
上辺りから、同様の結果が得られた。したがって、距離
Dは、5mm〜200mm程度の範囲であることが好ま
しいことが分かった。
【0076】次に、本実施の形態1のIII−V族化合
物半導体製造装置における、III族原料供給管13及
びV族原料供給管14及びドーピング原料供給管15の
配置例を、図9〜図15にそれぞれ示す。
【0077】図9〜図15は、それぞれ反応容器12の
横断面図である。
【0078】図9では、円筒状の反応容器12の中心軸
に沿って1本のIII族原料ガス供給管13を配置し、
III族原料供給管13を中心とした上下の対称な位置
にV族原料供給管14をそれぞれIII族原料供給管1
3と平行に配置している。なお、2本のV族原料供給管
14のうち1本を保護ガス供給管20に置き換えてもよ
い。
【0079】図10では、反応容器12の中心軸から下
方にずれた位置に1本のIII族原料供給管13を水平
状態で配置し、このIII族原料供給管13を中心とし
た上下の対称な位置にV族原料供給管14及びドーピン
グ原料供給管15をそれぞれ配置して、V族原料供給管
14を反応容器12の中心軸付近に配置している。な
お、ドーピング原料供給管15に代えてV族原料供給管
14を配置してもよい。
【0080】図11では、反応容器12の中心軸に沿っ
て、1本のIII族原料供給管13を配置し、このII
I族原料供給管13を取り囲むように、反応容器12の
中心軸と同軸の円周上に、等しい間隔を空けて、2本の
V族原料ガス供給管14及び1本のドーピング原料供給
管15を配置している。なお、ドーピング原料供給管1
5に代えてV族原料供給管14を配置してもよい。
【0081】図12では、反応容器12の中心軸に沿っ
てIII族原料供給管13を配置しこのIII族原料供
給管13を中心として上下の対称な位置でV族原料供給
管14及びドーピング原料供給管15をそれぞれ配置し
ている。そして、III族原料供給管13には、窒素等
の不活性ガスを供給する保護ガス供給管20が、III
族原料供給管13を取り囲むように同心状態で嵌合され
ている。保護ガス供給管20は、III族原料供給管1
3から吹き出されるIII族原料と、V族原料供給管1
4から吹き出されるV族原料とが、基板101の表面以
外の部分で反応することを防ぐために設けられている。
【0082】図13では、反応容器12の中心軸に沿っ
て1本のIII族原料供給管13を配置し、このIII
族原料供給管13を内部に同心状態で嵌合するようにド
ーピング原料供給管15が配置されており、さらにドー
ピング原料供給管15を内部に同心状態で嵌合するよう
に、V族原料供給管14が配置されている。この場合、
ドーピング原料供給管15に代えて保護ガス供給管20
を配置してもよい。
【0083】図14では、反応容器12の中心軸から下
方にずれた位置に1本のIII族原料供給管13を配置
し、III族原料供給管を取り囲む円周上に3本のV族
原料供給管14及び1本のドーピング原料供給管15を
等しい間隔を空けて配置して、1本のV族原料供給管1
4を反応容器12の中心軸付近に配置するとともに、ド
ーピング原料供給管15を反応容器12の下部に配置し
ている。した構造である。なお、3本のV族原料供給管
14のうち1本を保護ガス供給管20に置き換えてもよ
い。
【0084】図15では、反応容器12の中心軸に沿っ
てIII族原料供給管13を配置し、さらに、このII
I族原料供給管13を内部に同心状態で嵌合したV族原
料供給管14を配置して、二重管構造とし、さらに、こ
のV族原料供給管14の下方に、ドーピング原料供給管
15を配置している。なお、V族原料供給管14とドー
ピング原料供給管15とを相互に入れ換えて配置するよ
うにしてもよい。
【0085】以上、図9〜図15に示すIII族原料供
給管13及びV族原料供給管14及びドーピング原料供
給管15の配置においても、距離Sが5mm〜200m
mの範囲、α角が0°〜40°の範囲内であれば、前述
のIII−V族化合物半導体製造装置10と同様に均一
な膜厚のGaN膜を得ることができる。
【0086】図16は、III族原料供給管13及びV
族原料供給管14及びドーピング原料供給管15を有す
る他の構造のIII−V族化合物半導体製造装置30の
断面図、図17は、図16のG−G’線に沿った断面図
である。
【0087】このIII−V族化合物半導体製造装置3
0は、円筒状の反応容器12の中心軸に沿ってIII族
原料供給管13が水平状態で配置されており、このII
I族原料供給管13の下方にドーピング原料供給管14
が水平状態でを配置されている。そして、III族原料
供給管13及びドーピング原料供給管15を取り囲むよ
うに、円筒状の反応容器12とほぼ同心状態でV族原料
供給管14が配置されている。V族原料供給管14内に
は、V族原料が図16の矢印Hで示す方向に放出され、
また、ドーピング原料供給管15内には、ドーピング原
料が同じく矢印Iで示す方向に放出される。III族原
料供給管13の端部は、V族原料供給管14の端部内に
位置されており、その端部は、III族原料が矢印Bの
方向に吹き出される先端側にさるにつれて径が広くなっ
たテ−パ形状になっている。なお、図16では、反応容
器12を加熱する加熱ヒータ18は、図面を見やすくす
るため、省略している。
【0088】III族原料供給管13及びV族原料供給
管14をこのように配置することにより、III族原料
供給管13のテ−パ形状になった端部から放出されるI
II族原料は、V族原料供給管14内を流れるV族原料
に向かって吹き出されることになり、III族原料とV
族原料との混合性能を向上させることができる。
【0089】図18は、III族原料供給管13及び及
びドーピング原料供給管15を有する、さらに他の構造
のIII−V族化合物半導体製造装置40の断面図、図
19は、図18のJ−J’線に沿った断面図である。
【0090】このIII−V族化合物半導体製造装置4
0は、図16及び図17に示すIII−V族化合物半導
体製造装置30に対して、III族原料供給管13の径
が小さくなっており、また、V族原料供給管14の端部
が、基板101の径にほぼ等しくなるように、大きな直
径になっている。また、III族原料供給管13の端部
は一定の直径となっている。その他の構成は、図16及
び図17のIII−V族化合物半導体製造装置30と同
様になっている。
【0091】このような構成のIII−V族化合物半導
体製造装置40では、V族原料供給管14の端部の直径
が基板101の直径と同様のお起きさになるように大き
くなっているために、III族原料供給管13から放出
されるIII族原料がV族原料と効率よく混合される。
【0092】これらのIII−V族化合物半導体製造装
置30及び40を用いても、距離Sが5mm〜200m
mの範囲、α角が0°〜40°の範囲であることを満た
していれば、均一性に優れたGaNの厚膜を得ることが
できる。
【0093】以上、III族原料ガス供給管13のII
I族原料吹出ノズル13aとサセプタ16との位置関係
に関して説明してきたが、III族原料供給管13とV
族原料供給管14との位置関係を変えても、III族原
料供給管13が、距離Sが5mm〜200mmの範囲、
α角が0°〜40°の範囲であれば、均一性のよい膜厚
のGaN膜を得ることができる。
【0094】ただし、III−V族化合物半導体の成長
速度は、III族原料を供給する速度によってほぼ規定
されるため、III族原料供給管13と基板101との
なす角度(α度)よりも、III族原料供給管13と基
板101と距離Sの方が、結晶成長、特に膜厚均一性に
大きく関与する。
【0095】〈サセプタ16及びサセプタ16を支持す
るための治具の材質〉HVPE装置、成長速度が10μ
m/hr以上であるMOCVD装置等の窒化物系化合物
半導体の成長速度が大きい半導体製造装置では、サセプ
タ16、サセプタ支持用の治具等に、III−V族化合
物による析出物が塊となって付着する。サセプタ16、
サセプタ16を支持するサセプタ支持用治具等をカーボ
ン材、石英等を主体として構成すると、するサセプタ1
6、サセプタ16を支持するサセプタ支持用治具等は、
析出物がサセプタ16等に固着することによって、サセ
プタ16等を形成する材料の材質と析出物との熱膨張の
違いにより、サセプタ16等に割れが生じてしまう場合
がある。特に、石英製の治具に至っては、析出物が一回
付着するだけで破損するおそれがある。
【0096】また、サセプタ16、サセプタ支持用の治
具等をカーボン材を主体として構成すると、石英に比べ
ると、割れが生じることは少ないが、V族原料であるN
3ガスによって劣化し、カーボンダストを発生して、
このカーボンダストを核として、GaN結晶が異常成長
するために、成膜される膜厚の均一性が低下する。
【0097】そこで、本実施の形態1のIII−V族化
合物半導体製造装置においては、NH3、GaCl等の
原料ガス、また、H2ガス等のキャリアガスが直接当た
る部分であるサセプタ16、サセプタ支持用の治具等の
材料として、カーボン材の表面にSiCまたはTaCを
コートした材質、SiC、TaC、BNをカーボン材内
部まで浸透させた、いわゆる含浸タイプの材質を使用し
ている。このような材質を使用することにより、従来の
カーボン材に比べて割れ、劣化が減少し、基板周辺のガ
ス流れの変化が抑制され、膜厚の均一性をさらに向上す
ることができる。
【0098】この材料をサセプタ16等に使用した結果
について説明する。
【0099】上記のサセプタ16、サセプタ支持用治具
を備えた本実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置により、上記と同様の結晶成長方法を用いて、1
00μmの膜厚のGaN成長を3回行い、その後、基板
101を支持するために使用したサセプタ16、サセプ
タ支持用治具等を取り外し、熱リン酸と硫酸の混合液中
で加熱洗浄し、GaN結晶の成長中に付着したGaNの
除去を行った。このような操作を所定回数繰り返し、N
3、GaCl等の原料ガス、H2ガス等のキャリアガス
が直接的に当たる部分であるサセプタ、サセプタ支持用
治具等の材料の劣化を観察した。
【0100】カーボン材の表面にSiCまたはTaCを
コートしたカーボン材、SiC、TaC、BNをカーボ
ン材内部まで浸透させた、いわゆる含浸タイプのカーボ
ン材のいずれをサセプタ16、サセプタ支持用治具の材
質として用いても、GaNの結晶成長を3回行う毎に、
熱リン酸と硫酸との混合液により、サセプタ等に付着し
たGaNを除去処理するという成長、除去処理の一連の
工程を20回行っても、剥がれは確認されず、また、G
aN膜の膜厚分布差は、3〜6μm程度であり、サセプ
タ支持用治具の劣化によるガスの流れの変化の影響も観
察されなかった。さらに、上記操作を20回行った後
に、さらに結晶成長を行っても、GaN膜の膜厚分布差
は、5〜6μm程度となり、サセプタ支持用治具の劣化
によるガスの流れの変化による影響はほとんど観察され
なかった。
【0101】一方、カーボン密度を上げただけの従来の
カーボン材を用いたサセプタ、サセプタ支持用治具を用
いた場合には、GaNの結晶成長を3回行った後、熱リ
ン酸と硫酸との混合液により、サセプタ等に付着したG
aNを除去処理する工程を1回行っただけで、カーボン
材表面が脆くなって、サセプタ16、サセプタ支持用治
具の表面に剥がれが生じ、膜厚分布差は、10〜15μ
m程度になり、サセプタ等の劣化によるガス流れの悪化
の影響が観察された。
【0102】この結果は、SiC、TiC、BN等を蒸
着等の方法によりコートしたカーボン材の場合、基板に
GaN結晶を成長させる操作中に、サセプタ、サセプタ
支持用治具等に、GaN等の付着物が積層されても、サ
セプタ等の機械的強度が向上し、曲げ強度が300kg
/cm2になっているために、割れ、欠け等が発生する
ことが抑えられ、また、熱リン酸混合液にも耐久性があ
るために、保護されていることによるものと考えられ
る。また、SiC、TiC、BN等を含侵したカーボン
材についても、同様の理由が当てはまる。
【0103】これに対して、図27に示す従来型のHV
PE装置では、サセプタ、サセプタ支持用治具として、
表面のカーボン密度を上げたカーボン材を材質とするも
のを用いても、GaNの結晶成長を3回行う毎に、熱リ
ン酸と硫酸との混合液によるサセプタ等に付着したGa
N結晶の付着物を除去処理するという成長、除去処理の
一連の工程を5回行っても、問題が生じなかった。これ
は、従来型のHVPE装置1では、GaN結晶を成長さ
せる昇温条件下、及びGaN膜結晶成長終了後の降温条
件下に、NH3、GaCl等の原料ガス、H2ガス等のキ
ャリアガスがサセプタに対して垂直な方向から直接的に
当たらないために、原料ガスがほぼ垂直にサセプタ等に
当たる本実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10ほどには、サセプタ支持用治具の劣化によるガ
ス流れの悪化の影響が表われないためであると考えられ
る。
【0104】したがって、SiC、TiC、BN等を蒸
着等の方法でコートした材料、またはSiC、TiC、
BN等を含侵した材料を用いたサセプタ16等は、本実
施の形態1のIII−V族化合物半導体製造装置10の
ように、原料ガス等を基板101に対してほぼ垂直な角
度で入射する場合に、特に好ましい材料であることが分
かった。
【0105】以上説明したように、SiC、TiC、B
N等を蒸着等の方法でコートした材料、またはSiC、
TiC、BN等を含侵した材料をサセプタ16、サセプ
タ支持用治具に使用すると、サセプタ16、サセプタ支
持用治具の割れを防ぐことができ、サセプタ支持用治具
の劣化によるガス流れが悪化せず、膜厚分布の少ないI
II−V族化合物半導体厚膜を成長させることができ
る。また、サセプタに付着したIII−V族化合物半導
体の付着物は、熱リン酸混合液等によって容易に除去す
ることができる。
【0106】カーボン材にコートされるSiCの厚さ
は、5μM程度以下では、所望する機械的強度が得られ
ず、また、5000μm程度以上にしても、機械的強度
の向上が認められず、材料の使用量が増加して高価にな
り好ましくない。このため、SiCの厚さは、5μm〜
5000μmの範囲であることが好ましい。また、Si
C含侵の厚さは、同様の理由により、1μm〜1000
μmの範囲であることが好ましい。
【0107】さらに、同様の理由により、TaCコート
の厚さは、1μm〜1000μmの範囲であることが好
ましく、TaC含侵の厚さは、0.2μm〜500μm
の範囲であることが好ましい。BNコートの厚さは、1
μm〜3000μmの範囲であることが好ましく、BN
含侵の厚さは、0.2μm〜600μmの範囲であるこ
とが好ましい。
【0108】また、以上に説明したSiC、TiC、B
N等を蒸着等の方法でコートした材料、またはSiC、
TiC、BN等を含侵した材料を用いたサセプタ、サセ
プタ支持用治具は、HVPE装置だけでなく、MOCV
D装置にも同様に適用することができ、同様の効果が得
られる。
【0109】また、PBNをコートしたサセプタ16、
サセプタ支持用治具の耐久性、耐食性は、上記のSi
C、TiC、BN等を蒸着等の方法でコートした材料、
またはSiC、TiC、BN等を含侵した材料を用いた
サセプタ、サセプタ支持用治具と同等であり、サセプ
タ、サセプタ支持用の治具の材質として、PBNコート
したカーボン材を使用してもよい。
【0110】カーボン材にPBNをコートすれば、その
表面に窒化物が付着しても、ピンセット等で擦る程度
で、容易に窒化物の付着物を剥離することができるため
に、サセプタ支持用治具等の表面部分に付着したGaN
結晶の塊は、自然に剥がれ落ち、サセプタ等の割れを防
ぐことができる。さらに、GaN結晶の塊が付着しない
ために、この塊が原料ガスの流れを阻害することがない
ので、膜厚の均一性が高いGaNの厚膜を成長させるこ
とができる。
【0111】PBNコートの厚さは、5μM程度以下で
は、コーティングしたPBNがサセプタ等から剥がれ易
くなり、5000μm程度以上にしても、所望の機械的
強度が得られず、材料の使用量が増加して高価になるた
め好ましくない。このため、PBNの厚さは、5μm〜
5000μmの範囲であることが好ましい。
【0112】なお、以上に説明したPBNをコートした
カーボン材を使用したサセプタ、サセプタ支持用治具
は、HVPE装置だけでなく、MOCVD装置にも同様
に適用することができ、同様の効果が得られる。
【0113】〈III族原料ガス供給管等の原料ガス吹
出し部の材料〉次に、III族原料ガス供給管13及び
V族原料供給管14及びドーピング原料供給管15のそ
れぞれの原料を吹出す原料吹出ノズル13a及び14a
及び15aに使用される材質について説明する。
【0114】まず、各吹出ノズル13a及び14a及び
15aの表面にSiCコートしたカーボン材、SiCを
含侵したカーボン材、TaCコートのカーボン材、Ta
Cを含侵したカーボン材、BNを含侵したカーボン材を
使用した場合について説明する。
【0115】各吹出ノズル13a及び14a及び15a
をこれらの材料により形成すれば、耐久性及び耐食性が
向上し、GaN結晶膜の膜厚均一性の向上に大きく寄与
した。
【0116】特に、本実施の形態1のIII−V族化合
物半導体製造装置においては、各原料ガス供給管13及
び14及び15の各原料吹出ノズル13a及び14a及
び15aも加熱されるため、各原料吹出ノズル13a及
び14a及び15aの表面にGaN結晶の塊が付着しや
すくなっており、上記の材料を用いる効果が顕著であっ
た。
【0117】カーボン材にコート等されるSiC、Ta
C、BN等は、上記サセプタ等にコートされるSiC、
TaC、BN等の許容される範囲の膜厚であることが好
ましい。
【0118】また、各原料吹出ノズル13a及び14a
及び15aに使用される材質としては、カーボン材にP
BNをコートしたものを用いてもよい。
【0119】この場合、PBNをカーボン材にコートす
ることにより、各原料吹出ノズル13a及び14a及び
15aの表面に窒化物が付着しても、ピンセット等で擦
る程度で、容易に窒化物の付着物を剥離することができ
るため、各原料吹出ノズル13a及び14a及び15a
の表面部分に付着したGaN結晶の塊は、自然に剥がれ
落ち、各原料吹出ノズル13a及び14a及び15aの
割れを防ぐことができる。さらに、GaN結晶の塊が付
着しないために、この塊が原料ガスの流れを阻害するこ
とがないので、ウエハー内での膜厚の均一性が向上し、
歩留まりも向上した。
【0120】ここで、PBNコートの厚さは、5μm以
下では、コーティングしたPBNが剥離し易くなり、5
0000μm以上にしても機械的強度の向上が認められ
ず、材料の使用量が増加して高価になるため好ましくな
い。このため、PBNの厚さは、5μm〜5000μm
の範囲であることが好ましい。
【0121】(実施の形態2)実施の形態2では、2枚
以上のIII−V族化合物半導体の厚膜を、同時に製造
するIII−V族化合物半導体製造装置50及びこのI
II−V族化合物半導体製造装置によるIII−V族化
合物半導体の製造方法について、図面に基づき詳細に説
明する。
【0122】図20は、6枚の基板101に同時に結晶
成長させることができるIII−V族化合物半導体製造
装置50の断面図、図21は、図21のK−K’線に沿
った断面図である。
【0123】このIII−V族化合物半導体製造装置5
0は、III族原料及びV族原料を基板101表面に供
給し、加熱処理することにより基板101に結晶成長さ
せる反応場となる円筒状の反応容器12を有している。
この反応容器12の内部には、III−V族化合物半導
体を結晶成長させるための基板101を矢印Lに沿って
回転可能に保持するサセプタ16と、基板101に向け
てIII族原料を供給するIII族原料供給管13と、
V族原料を供給するV族原料供給管14と、ドーピング
原料を供給するドーピング原料供給管15とが設けられ
ている。反応容器12の外部には、反応容器12の外周
に沿うように、反応容器12を加熱するための加熱ヒー
タ18が設けられている。
【0124】反応容器12は、水平状態に配置された円
板状の底板部12aを有し、この底板部12a上に、底
板部12aと同心状態になるように垂直状態に配置され
た円筒状の円筒部12bが取り付けられている。この円
筒部12bは、上部を除いて一定の直径になっており、
円筒部12bの上部12cは、上方に突出した半球形状
に構成されている。円筒部12bの最上部には、原料ガ
スを排気するための排気口19が設けられている。
【0125】反応容器12の内部には、円筒部12bの
中心軸に沿って支軸51が設けられており、この支軸5
1の上端には、円板状に形成されたサセプタ装着台52
が、反応容器12の円筒部12bと同心状態で設けられ
ている。
【0126】このサセプタ装着台52の下面には、6つ
のサセプタ16がサセプタ装着台52の中心軸と同心円
上に等しい間隔を空けて設けられている。各サセプタ1
6は、結晶成長時に膜の均一性を向上させるため、それ
ぞれ矢印L方向に回転(自転)自在になっている。各サ
セプタ16は、サセプタ装着台52の下面側に設けられ
て、その下面に基板101がそれぞれ支持されるフェー
スダウン型となっており、結晶成長中に粉塵が発生して
も、粉塵は下方に落下するために、結晶にピット等の欠
陥が発生することを抑制することができる。
【0127】上記のサセプタ装着台52の下面に設けら
れた各サセプタ16に対向して、6つのIII族原料を
供給するIII族原料供給管13及びドーピング材を供
給するドーピング原料供給管15が、III族原料供給
管13を内部にした同心状態で嵌合された二重管53が
それぞれ設けられている。また、各二重管53には、各
二重管53を内部に同心状態で嵌合したV族原料供給管
14がそれぞれ設けられている。各二重管53の所定の
位置には、III族原料を発生させるためのIII族原
料貯蔵部17がそれぞれ設けられている。
【0128】上記構成のIII−V族化合物半導体製造
装置50により、III−V族化合物半導体としてGa
N膜を基板101に成膜する場合、III族原料供給管
13からは、GaClガスが吹き出される。このGaC
lガスは、III族原料貯蔵部17にGa金属を貯蔵し
ておき、III族原料供給管13内にHClガスを導入
し、このHClガスがIII族原料金属貯蔵部17のG
a金属と反応することにより発生され、III族原料供
給管13の先端から吹き出される。また、V族原料供給
管14からは、NH3ガスが基板101へ吹き出され
る。さらに、ドーピング原料は、ドーピング原料供給管
15を介して、基板101上に吹き出される。
【0129】この場合、例えば、各基板101とIII
族原料供給管13との位置関係は、距離Sを25mm、
α角を10°になるように設定され、各基板101とド
ーピング原料供給管15との位置関係は、距離Dが25
mmになるように設定される。また、各サセプタ16の
回転は、30回転/分程度の回転速度で回転される。
【0130】また、サセプタ16の表面部は、PBN、
SiC、TaC、BNのいずれかによりコーティングさ
れ、V族原料ガス供給管14、III族原料供給管13
及びドーピング原料供給管15の各原料が吹き出される
端部の表面には、PBN、SiC、BNのいずれかがコ
ーティングされている。
【0131】また、各原料のキャリア濃度は2×1018
cm-3とされる。
【0132】このような構成のIII−V族化合物半導
体製造装置50を用いて、実施の形態1と同様の方法に
より、各基板101の中心部101aで100μmの膜
厚となるように、GaNの結晶成長を行った結果、各基
板101の中心部分101aと端部との膜厚差Δdは、
6枚全てにおいて5μm以下であり、膜厚分布に関し
て、実施の形態1の1枚の基板101に成膜するIII
−V族化合物半導体製造装置10により、GaN膜を製
造する場合と同様に膜厚の均一性に優れたGaN膜が得
られた。
【0133】その結果、6枚の基板101に結晶を同時
に成長させる本実施の形態2のIII−V族化合物半導
体製造においても、均一な膜厚のGaN厚膜を成膜でき
ることが分かった。
【0134】このような構成のIII−V族化合物半導
体製造装置50でも、実施の形態1のIII−V族化合
物半導体製造装置10と同様に、距離Sは5mm〜20
0mmの範囲、α角は0°〜40°の範囲、距離Dは5
mm〜200mmの範囲であることが好ましいことを確
認している。
【0135】また、本実施の形態2のIII−V族半導
体製造装置50においても、サセプタ16等、各原料供
給管13及び14及び15における各原料が吹き出され
る端部表面に、PBN、SiC、TaC、BN等をコー
ティングすることにより、ガス流れの変化を抑え、成長
膜の膜厚均一性に大きく貢献する。
【0136】次に、実施の形態2の他の構造のIII−
V族半導体製造装置60について説明する。
【0137】図22は、III−V族化合物半導体製造
装置60の水平方向断面図、図23は、図22のM−
M’線に沿う断面図である。
【0138】このIII−V族化合物半導体製造装置6
0は、基板101を保持するためのサセプタ16がサセ
プタ装着台52の中心軸と同心の円周上に等間隔に6個
設けられている。
【0139】各サセプタ16は、矢印L方向に回転(自
転)可能に構成されているとともに、支軸51を中心と
した(矢印N)回転(公転)可能に構成されている。こ
の矢印N方向の回転は、GaN膜の膜厚の均一性を向上
させるために、30回転/分程度で回転される。
【0140】また、III族原料を供給するIII族原
料供給管13を内管とし、ドーピング原料を供給するド
ーピング原料供給管15を外管とする二重管53が、支
軸51を中心とする円周上に等間隔に3本設けられてい
る。
【0141】V族原料供給管14は、反応容器12の底
板部12a付近に設けられており、このV族原料供給管
14から吹き出されるV族原料は、反応容器12の下端
から反応容器12の全体に拡散され、各サセプタ16に
保持された各基板101に到達される。
【0142】また、各サセプタ16に保持される各基板
101とIII族原料供給管13との位置関係は、距離
Sが25mm、α角が10°に設定され、各サセプタ1
6に保持される各基板101とドーピング材供給管15
との位置関係は、距離Dが25mmになるように設定さ
れている。また、各サセプタ16及びIII族原料供給
管13及びV族原料供給管14及びドーピング材供給管
15の表面部は、PBN、SiC、TaC、BNのいず
れかによりコーティングされている。また、各原料ガス
のキャリア濃度は2×1018cm-3とした。
【0143】他の構成については、図20及び図21に
示すIII−V族化合物半導体製造装置50の構成と同
一であるので、詳しい説明は省略する。
【0144】このIII−V族化合物半導体製造装置6
0を用いて、実施の形態1のIII−V族化合物半導体
製造装置10と同様の反応条件により、基板101の中
心部101aでの膜厚が100μmになるように、Ga
N膜を結晶成長させた。その結果、基板101の中心部
分101aと端部との膜厚差Δdは、基板101の6枚
全てにおいて7μm以下であり、膜厚分布に関して、実
施の形態1のIII−V族化合物半導体製造装置10に
よって、1枚の基板101にGaN厚膜を製造する場合
と同等の均一な膜厚のIII−V族半導体の厚膜が得ら
れた。
【0145】この結果、III−V族化合物半導体製造
装置60も、6枚の基板101上に同時に結晶成長でき
ることが分かった。
【0146】このIII−V族化合物半導体製造装置6
0においては、III族原料及びドーピング材料を供給
する二重管53の設置数が、サセプタ16に保持される
基板101の枚数以下になっているが、各サセプタ16
が支軸51の回りに公転可能になっているので、成長条
件を最適化すれば、膜厚の均一性の良好なGaN膜を得
ることができる。
【0147】また、III−V族化合物半導体製造装置
60は、実施の形態1のIII−V族半導体製造装置1
0と同様に、III族原料供給管13と基板101との
位置関係は、距離Sが5mm〜200mmの範囲、α角
が0°〜40°の範囲、ドーピング材供給管15と基板
101との距離Dが、5mm〜200mmの範囲である
ことが最適であることを確認している。
【0148】さらに、サセプタ16等、III族原料供
給管13、V族原料供給管14、ドーピング材供給管1
5における各原料が吹き出される端部表面に、PBN、
SiC、TaC、BN等をコーティングすることによ
り、ガス流れの変化を抑え、成長膜の膜厚均一性に大き
く貢献する。
【0149】(実施の形態3)本実施の形態3では、本
発明のIII−V族化合物半導体製造方法を利用したレ
ーザダイオードを作製するMOCVD装置70につい
て、図面に基づいて説明する。
【0150】図24は、MOCVD装置70の概略図、
図25は、図24のP−P’線に沿った断面図である。
【0151】このMOCVD装置70は、所望の基板上
にIII−V族化合物半導体を結晶化して成膜させるた
めの反応場となる反応容器となる石英フローライナー7
1を有し、この石英フローライナー71の内部には、結
晶成長させる基板101を保持する円板状のサセプタ1
6と、円筒状の石英フローライナー71の中心軸に付近
に設けられたIII族元素供給管13と、このIII族
原料供給管13を中心とした対称な位置にそれぞれII
I族原料供給管13に平行に配置されたV族原料供給管
14及びドーピング原料供給管15とが設けられてい
る。
【0152】石英フローライナー71は、水冷式の冷却
ボックス72の内部に備えられており、冷却ボックス7
2の水冷により、石英フローライナー71をその周囲か
ら冷却する。
【0153】また、石英フローライナー71におけるサ
セプタ16に近接した端面には、未反応の原料ガス及び
キャリアーガスを排出する排気ガス出口73が設けられ
ており、この排気ガス出口73は、石英フローライナー
71及び冷却ボックス72の外部に引き出された排気用
配管74を介して排ガス処理装置75に接続されてい
る。
【0154】サセプタ16は、石英フローライナー71
の端面に回転自在に設けられた回転軸16bに取り付け
られており、サセプタ16に保持される基板101が石
英フローライナー71の中心軸を軸として回転する。ま
た、サセプタ16は、カーボン材により構成され、その
表面には、PBNがコーティングされている。
【0155】また、セセプタ16には、基板101を保
持するための石英トレイ16cが設けられている。サセ
プタ16の内部には、炭素を材質とする熱電対により形
成された抵抗加熱用ヒーター(図示せず)が配置されて
おり、この抵抗加熱用ヒーターを加温することにより、
基板101の温度を制御することができる。
【0156】III族原料ガス供給管13の先端部は、
サセプタ16に対向する先端側に向かって徐々に径が広
くなったIII族原料吹出ノズル13aが設けられてい
る。また、V族原料供給管14及びドーピング原料供給
管15は、径の大きさは一定であり、サセプタ16に対
向する先端側において、基板101の中心101aに向
かうように設定されている。
【0157】III族原料供給管13とサセプタ16に
保持される基板101との位置関係は、距離Sが50m
m、α角が0°に設定されている。また、ドーピング原
料供給管15とサセプタ16に保持される基板101と
の位置関係は、距離Dが50mmに設定されている。
【0158】各原料供給管13及び14及び15の後端
部は、石英フローライナー71及び冷却ボックス72の
外部に設けられた原料入口76を介して外部に導通され
ており、この原料入口76を介して所望の原料ガスが各
原料ガス供給管を通過して、石英フローライナー71内
に導入される。原料入口76は、III族原料を貯蔵す
るIII族原料源77、V族原料を貯蔵するV族原料源
78、ドーピング原料を貯蔵するドーピング原料源79
にそれぞれ導通パイプ80を介して接続されている。
【0159】III族原料源77は、さらに、トリメチ
ルガリウム(以後、TMG)を貯蔵するTMG貯蔵部7
7A、トリメチルアルミニウム(以後、TMA)を貯蔵
するTMA貯蔵部77B、トリメチルインジウム(以
後、TMI)を貯蔵するTMI貯蔵部77Cを有してい
る。
【0160】各III族原料源77A〜77Cは、マス
フローコントローラ81を介して、キャリアガスである
2またはH2を供給するキャリアガス導通管82に接続
されている。このマスフローコントローラ81は、各I
II族原料源77A〜77Cに供給されるキャリアガス
であるN2またはH2の流量を正確に制御する。各III
族原料源77A〜77Cに貯蔵される各III族原料
は、キャリアガス導通パイプ82から供給されるN2
たはH2ガスによってバブリングされて、キャリアガス
とともに原料入口76を介して石英フローライナー71
のIII族原料供給管13に導かれ、III族原料吹出
ノズル13aから基板101に向けて吹き出される。
【0161】V族原料源78には、NH3ガスが貯蔵さ
れ、キャリアガス導通パイプ82から供給されるキャリ
アガスとともに、原料入口76を介して石英フローライ
ナー71内のV族原料供給管14に通されて、先端のV
族原料吹出ノズル14aから基板101に向けて吹き出
される。
【0162】ドーピング原料源79には、n型半導体を
製造するドーピング原料として、シラン(以後、SiH
4とする)が貯蔵される。なお、p型半導体を製造する
場合には、各III族原料源77A〜77Cに隣接して
設けられた貯蔵部83に、p型半導体のドーピング原料
であるCp2Mgが貯蔵されて、III族原料を基板1
01上に吹き出す際の経路と同様の経路を経て、基板1
01上に吹き出される。
【0163】また、サセプタ16に保持される基板10
1として、例えば、サファイヤ基板上のGaN膜を上に
SiO2マスクをした基板が用いられる。
【0164】図26は、本実施の形態3のIII−V族
化合物半導体製造装置であるMOCVD装置70を用い
て作製したレーザダイオード100の断面図である。
【0165】このレーザダイオード101は、サファイ
ア基板101の上に、GaNバッファ層102、n型G
aNコンタクト層103が順次積層されており、さら
に、n型GaNコンタクト層103の所定領域上に、n
型Al0.09Ga0.91Nクラッド層104、n型
GaNガイド層105、活性層106、Al0.15G
a0.85N0.85As0.15蒸発防止層107、
p型GaNガイド層108、p型Al0.09Nクラッ
ド層109、p型GaNコンタクト層110が順次を積
層されている。p型GaNコンタクト層110は、所定
の形状にエッチングされており、基板101全体に結晶
成長を行って、SiO2絶縁膜111が形成された後
に、p型GaNコンタクト層110上にp型電極112
A、n型GaNコンタクト層103上にn型電極112
Bがそれぞれ形成されている。
【0166】上記構成のレーザダイオード100の製造
方法を、図24に示すMOCVD装置70を使用した場
合について説明する。
【0167】まず、サファイア基板101を洗浄して、
結晶成長装置内のサセプタ16に設置する。石英フロー
ライナー71内を70Torrまで減圧した後、H2
スを充填し、H2雰囲気中、1100℃程度の温度条件
で、10分程度熱処理を行い、その後、石英フローライ
ナー71内の温度を550℃程度に降温する。石英フロ
ーライナー71内の温度が一定になった時点で、キャリ
アガス導通管82から供給されるキャリアガスをH2
スからN2ガスに交換し、N2ガスの流量を10L/mi
n.とし、また、V族元素供給源78から供給されるN
3を3L/min.の流量として、原料入口76を介
して、V族原料供給管14に通し、数秒後、III族原
料供給源77AからTMGを20μmol/min.の
流量で、III族原料供給管13から1分間流し、Ga
Nバッファー層102の成長を行った。成長させたGa
N膜の厚さは30nmであった。
【0168】次に、III族原料供給管13からのTM
Gの供給を停止し、石英フローライナー71内の温度を
1050℃まで昇温し、再び、III族原料供給管13
から、TMGを50μmol/min.の流量で供給
し、ドーピング原料供給管15からは、SiH4を供給
し、n型GaNコンタクト層103を50μmの膜厚に
成長させた。この操作により、膜厚が厚くなると共に発
生するピット等の欠陥が減少し、レーザ素子の特性を向
上させることができる。
【0169】次に、石英フローライナー71内を760
Torrの圧まで戻し、III族原料供給管13からT
MAを10μmol/minの流量で追加供給し、ドー
ピング原料供給管15からは、SiH4を供給し、厚さ
0.80μmの膜厚のAl0.09Ga0.91Nのn
型クラッド層104を成長させた。
【0170】次に、III族原料供給管13からのTM
Aの供給を停止し、0.1μmの膜厚のn型GaNガイ
ド層105を形成した。
【0171】n型GaNガイド層105を成長させた
後、SiH4とTMGの供給を停止し、サファイア基板
101の温度を730℃まで低下させ、温度が安定した
時点で、III族原料供給管13からTMGを10μm
ol/min.の流量で、TMIを10μmol/mi
n.の流量で供給し、In0.05Ga0.95Nから
なる活性層106を5nmの膜厚になるように成長させ
た。活性層106を成長させる時には、ドーピング原料
供給管15からSiH4を10nmol/min.程度
の流量で流しても良い。その後、III族原料供給管1
3からTMGを10μmol/min.の流量で、TM
Iを50μmol/min.の流量で供給し、In0.
2Ga0.8Nからなる活性層106の井戸層を3nm
の膜厚になるように成長させた。さらに、III族原料
供給管13から供給されるIII族原料をTMIに変更
し、TMI10μmol/min.の流量で流し、In
0.05Ga0.95Nからなる活性層106の障壁層
を5nmの膜厚になるように成長させた。この活性層1
06の障壁層と井戸層との成長を繰り返し、3層の多重
量子井戸層を成長させた後、最後に障壁層を成長させて
活性層106の成長を終了する。活性層106作製時に
は、成長中断を入れても良く、この操作により井戸層、
障壁層の界面が急峻になり、活性層の発光効率が向上す
る。
【0172】活性層106を成長させた後、III族原
料供給管13から、TMGを10μmol/min.の
流量、TMAを5μmol/min.の流量、Cp2
gを0.10nmol/min.の流量で供給し、30
nmの膜厚のp型Al0.15Ga0.85N蒸発防止
層107を成長させた。
【0173】その後、III族原料供給管13からのT
MG、TMA、Cp2Mgの供給を停止し、NH3とN2
との雰囲気中に、基板101の温度を再び1050℃に
昇温する。昇温後、III族原料供給管13からTMG
を50μmol/min.の流量、Cp2Mgを0.2
0nmol/min.の流量で供給し、p型GaNガイ
ド層108を0.1μmの膜厚に成長させた。
【0174】次に、III族原料供給管13からTMA
を10μmol/min.の流量で供給し、0.5μm
の膜厚のAl0.09Ga0.91Nのp型クラッド層
109を成長させた。
【0175】その後、III族原料供給管13からのT
MAの供給を停止し、III族原料供給管13からTM
GとCp2Mgとを供給し、p型GaNコンタクト層1
10を0.5μmの膜厚に成長させ、その後、III族
原料供給管13からのTMGとCp2Mgとの供給を停
止して基板101の加熱を終了する。
【0176】その後は、サファイア基板101が電導性
をしていないため、反応性イオンエッチングを用いて、
n型GaN層を露出させて、この露出面にn型電極11
2Bを形成する。このn型電極112Bのn電極材料と
しては、Ti/Mo、Hf/Al等を使用しても良い。
p型電極部分には、サファイヤ基板101の〈1−10
0〉方向に沿って、ストライプ状にエッチングを行い、
SiO2誘導体膜111を蒸着し、p型GaNコンタク
ト層110を露出させ、Pd/Auの2μmの幅のリッ
ジストライプ形状のp型電極112Aを形成する。この
p型電極112Aのp型電極材料には、Ni/Au、P
d/Mo/Auを使用しても良い。
【0177】最後に、へき開またはドライエッチングを
用いて、共振器長500μmのファブリ・ペロー共振器
を作製する。共振器長は300〜1000μmの範囲で
あることが好ましい。この共振器のミラー端面は、サフ
ァイヤ基板101のM面が端面になるように形成されて
いる。へき開およびレーザ素子のチップ分割は、基板側
からスクライバーにより行う。レーザ共振器の帰還手法
以外に、DFB(Distributed Feedb
ack)、DBR(DistributedBragg
Reflector)等の手法を用いてもよい。
【0178】次に、ファブリ・ペロー共振器のミラー端
面に70%の反射率を有するSiO 2とTiO2の誘電体
膜を交互に蒸着し、誘導体多層反射膜を形成した。この
誘導体材料には、SiO2/Al23を誘電多層反射膜
として用いても良い。
【0179】次に、上記により製造されたレーザダイオ
ードチップをパッケージに実装する方法について説明す
る。
【0180】上記発光層を有するレーザダイオードの特
性を活かし、高密度記録用光ディスクに適した青紫色
(410nm波長)高出力(50mW)レーザとして用
いる場合、サファイヤ基板は熱伝導率が低いので、放熱
対策に注意を払わなければならない。例えば、Inはん
だ材を用いて、Junction downでパッケー
ジ本体に接続することが好ましい。あるいは、直接パッ
ケージ本体やヒートシンク部に取り付けるのではなく、
Si、AlN、ダイヤモンド、Mo、CuW、BNのサ
ブマウントを介して接続させても良い。
【0181】以上の工程により、本発明を適用したMO
CVD装置70によりIII−V族化合物半導体のレー
ザダイオードを製造することができる。
【0182】上記のように製造されたレーザ素子の膜厚
の分布差は、2インチ基板内において5μm以下であ
り、レーザ連続発振に至った素子の割合は、86%であ
った。
【0183】MOCVD装置70の基板101周辺の構
造を変更し、基板101とIII族原料供給管13との
距離Sを50mmに保ち、α角を40°以上にした場
合、またα角を0°に保ち、距離Sを5mm以下または
200mm以上にした場合には、いずれもレーザ連続発
振に至った素子の割合は、31%以下となり、本発明の
MOCVD装置70を用いた場合の方が基板面内の均一
性に優れ、良品率が向上していることが明らかとなっ
た。
【0184】本実施の形態3のMOCVD装置70にお
いても、サセプタ16等、各原料供給管13及び14及
び15のそれぞれの原料吹出ノズル13a及び14a及
び15aの材料として、表面部に、PBN、SiC、T
aC、BN等でコーティングされた材を用いることによ
り、ガス流れの変化を抑え、成長膜の膜厚均一性に大き
く寄与することが明らかとなっている。
【0185】以上の実施の形態1〜3においては、Ga
N膜の成膜を中心に説明したが、BN、AlN、Alα
Ga(1‐α)N(0<α<1)、InN、InβGa
(1−β)N(0<β<1)、InγGaδAl1‐γ
−δN(0<γ<1、0<δ<1)等の製造にも、本発
明のIII−V族化合物半導体製造装置は適用でき、実
際にその効果も確認している。
【0186】さらに、以上は、GaNを中心とした窒化
物III−V族化合物半導体の製造について説明した
が、GaAs、GaP、AlGaAs等の他のIII−
V族化合物半導体を製造する場合にも、本発明のIII
−V族化合物半導体製造装置は適用でき、実際にその効
果も確認している。
【0187】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のIII−
V族化合物半導体装置の製造方法によれば、III族原
料供給管が、基板保持具に保持された基板の中心軸線に
沿った中心線方向ベクトル(基板表面から裏面への方向
を正)と、III族原料供給管のIII族原料が吹出さ
れる方向に沿ったIII族原料吹出し方向ベクトル(I
II族原料が吹き出される方向を正)とのなす角度が0
°〜40°の範囲、基板保持具に保持された基板表面の
中心部分と、III族原料供給管のIII族原料吹出し
部分との距離が5mm〜200mmの範囲になるように
配置されているので、結晶成長を行う基板に対して供給
される原料ガスの流れを制御することが容易になり、均
一な膜厚を有する厚膜のIII−V族化合物半導体を製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のIII−V族化合物半
導体製造装置10の断面図である。
【図2】図1のIII−V族化合物半導体製造装置10
のF−F’線に沿う断面図である。
【図3】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10における基板及びIII族原料供給管の周辺を
示す断面図である。
【図4】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10を用いて作製したGaN膜の膜厚分布を示す膜
厚分布図である。
【図5】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10における距離S及びα角と膜厚分布Δdとの関
係を示すグラフ(距離S=3mm、5mm、10mmの
場合)である。
【図6】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10における距離S及びα角と膜厚分布Δdとの関
係を示すグラフ(距離S=25mm、50mm、100
mmの場合)である。
【図7】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10における距離S及びα角と膜厚分布Δdとの関
係を示すグラフ(距離S=150mm、200mm、2
50mmの場合)である。
【図8】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10における距離DとGaN膜のドーピング濃度と
の関係を示すグラフである。
【図9】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製造
装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面図
である。
【図10】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面
図である。
【図11】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面
図である。
【図12】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面
図である。
【図13】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面
図である。
【図14】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面
図である。
【図15】実施の形態1のIII−V族化合物半導体製
造装置10における各原料供給管の他の配置を示す断面
図である。
【図16】実施の形態1の他の構造のIII−V族化合
物半導体製造装置30を示す断面図である。
【図17】図16のIII−V族化合物半導体製造装置
30のG−G’線に沿う断面図である。
【図18】実施の形態1の他の構造のIII−V族化合
物半導体製造装置40を示す断面図である。
【図19】図18のIII−V族化合物半導体製造装置
30のJ−J’線に沿う断面図である。
【図20】実施の形態2のIII−V族化合物半導体製
造装置50の断面図である。
【図21】図20のIII−V族化合物半導体製造装置
50のK−K’線に沿う断面図である。
【図22】実施の形態2の他の構造のIII−V族化合
物半導体製造装置60の断面図である。
【図23】図22のIII−V族化合物半導体製造装置
60のM−M’線に沿う断面図である。
【図24】実施の形態3の本発明に係るIII−V族化
合物半導体製造方法を利用したレーザダイオードを作製
するMOCVD装置70を示す概略図である。
【図25】図24のMOCVD装置70のP−P’線に
沿う断面図である。
【図26】実施の形態3のMOCVD装置70を用いて
作製したレーザダイオードを示す断面図である。
【図27】従来のIII−V族化合物半導体を製造する
HVPE装置を示す断面図である。
【図28】図27のHVPE装置のR−R’線に沿う断
面図である。
【図29】従来のIII−V族化合物半導体を製造する
HVPE装置を用いて作製したGaN膜の膜厚を示す膜
厚分布図である。
【符号の説明】
10 III−V族化合物半導体製造装置 12 反応容器 13 III族原料供給管 13a III族原料吹出ノズル 14 V族原料供給管 14a V族原料吹出ノズル 15 ドーピング原料供給管 15a ドーピング原料吹出ノズル 16 サセプタ 16a 保持爪 16b 回転軸 17 III族原料貯蔵部 18 加熱ヒータ 19 ガス排気口 101 基板 101a 中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 貴之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 津田 有三 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 種谷 元隆 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大石 隆宏 神奈川県相模原市上溝1581−3 Fターム(参考) 4K030 AA20 BA55 BA56 CA05 CA12 EA06 JA03 JA04 KA47 LA14 5F045 AA04 AB14 AC12 AC13 AC19 AD12 AF09 BB02 CA10 DP09 DP28 EB02 EE14 EE15 EE20 EF02 EF08 EK22 EM10 5F073 AA04 AA45 AA74 CA07 CB05 CB07 DA05 DA25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 III−V族化合物半導体を結晶成長さ
    せるための基板を保持する基板保持具と、III−V族
    化合物半導体のIII族原料を前記基板保持具に保持さ
    れた基板に向かって吹き出すためのIII族原料供給管
    と、該III族原料供給管に沿って配置されたV族原料
    を吹き出すためのV族原料供給管とを有し、 前記III族原料供給管は、前記基板保持具に保持され
    た基板の中心軸線に沿った中心線方向ベクトル(基板表
    面から裏面への方向を正)と、III族原料供給管のI
    II族原料が吹出される方向に沿ったIII族原料吹出
    し方向ベクトル(III族原料が吹き出される方向を
    正)とのなす角度が0°〜40°の範囲になるように配
    置されているとともに、 前記基板保持具に保持された基板表面の中心部分と、前
    記III族原料供給管のIII族原料吹出し部分との距
    離が5mm〜200mmの範囲になるように配置されて
    いることを特徴とするIII−V族化合物半導体製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記中心線方向ベクトルと、前記III
    族原料吹出し方向ベクトルとのなす角度が5°〜15°
    の範囲である、請求項1に記載のIII−V族化合物半
    導体製造装置。
  3. 【請求項3】 ドーピング用の原料を供給するドーピン
    グ原料供給管をさらに具備する、請求項1または2に記
    載のIII‐V族化合物半導体製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ドーピング原料供給管は、前記ドー
    ピング原料供給管の原料吹出し部分と、前記基板保持具
    に保持された基板の中心部分との距離が、5mm〜20
    0mmの範囲になるように配置されている、請求項3に
    記載のIII−V族化合物半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 前記基板保持具の表面部分、前記III
    族原料供給管及び前記V族原料供給管及び前記ドーピン
    グ原料供給管のそれぞれの原料吹出し部分が、ポリ窒化
    ボロン(PBN)によりコーティングされた材質により
    構成されている、請求項1〜4のいずれかに記載のII
    I−V族化合物半導体製造装置。
  6. 【請求項6】 前記基板保持具の表面部分、前記III
    族原料原供給管及び前記V族原料供給管及び前記ドーピ
    ング原料供給管のそれぞれの原料吹出し部分が、炭化シ
    リコン(SiC)、炭化タンタル(TaC)、ボロン化
    窒素(BN)のいずれかによりコーティングされた材質
    により構成されている、請求項1〜4のいずれかに記載
    のIII−V族化合物化合物半導体製造装置。
  7. 【請求項7】 前記基板保持具の表面部分、前記III
    族原料原供給管及び前記V族原料供給管及び前記ドーピ
    ング原料供給管のそれぞれの原料吹出し部分が、炭化シ
    リコン(SiC)、炭化タンタル(TaC)、ボロン化
    窒素(BN)のいずれかにより、内部まで浸透された材
    質により構成されている、請求項1〜4のいずれかに記
    載のIII−V族化合物化合物半導体製造装置。
  8. 【請求項8】 III族原料供給管から吹出されるII
    I族原料は、III族元素のハロゲン化物、V族原料供
    給管から吹出されるV族原料は、NH3である、請求項
    1〜7のいずれかに記載のIII−V族化合物半導体製
    造装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかのIII−V族
    化合物半導体製造装置を用い、前記III族原料供給管
    からIII族元素のハロゲン化物を、前記V族原料供給
    管からNH3を、それぞれ吹出させることにより製造さ
    れることを特徴とするIII−V族化合物半導体の製造
    方法。
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