JP2002230643A - 金銭収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬貨トレイを持ち上げる必要がなく、簡単か
つ容易に高額紙幣を収納できる。 【解決手段】 硬貨や紙幣などの金銭を区分けして収納
する金銭収納ケース１１をドロア本体１０内に引き出し
可能に収納するドロア２において、金銭収納ケース１１
の手前側下部に高額紙幣を収納する紙幣トレイ１３を開
閉可能に設けた。従って、高額紙幣を収納するときに、
紙幣トレイ１３を開くことができ、これにより従来例の
ように硬貨トレイを持ち上げる必要がなく、簡単かつ容
易に収納することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、硬貨や紙幣など
の金銭を収納するドロアなどの金銭収納装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、キャッシュレジスタにおいて
は、金銭を収納するドロアの上面に商品の売上げデータ
を登録処理するレジスタ本体を備えた構造になってい
る。このようなキャッシュレジスタのドロアは、従来、
ドロア本体内に金銭を収納する金銭収納ケースが引き出
し可能に収納されている。この場合、金銭収納ケース
は、その内部に紙幣を金種ごとに収納する紙幣収納部が
仕切壁により区分けされて設けられていると共に、この
紙幣収納部の手前側に硬貨を金種ごとに区分けして収納
する硬貨トレイが着脱可能に配置され、この硬貨トレイ
の下側に高額紙幣を収納する高額紙幣収納部が設けられ
た構造になっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなキャッシュレジスタのドロアでは、高額紙幣を高額
紙幣収納部に収納するときに、必ず硬貨トレイを持ち上
げなければ、高額紙幣を収納することができないため、
その操作が面倒であるばかりか、硬貨トレイに収納され
た硬貨によって硬貨トレイの重量が重くなるため、硬貨
トレイを持ち上げる際に力を必要とするなどの問題があ
る。

【０００４】この発明の課題は、硬貨トレイを持ち上げ
る必要がなく、簡単かつ容易に高額紙幣を収納すること
ができるようにすることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、硬貨や紙幣
などの金銭を区分けして収納する金銭収納ケースを装置
本体内に引き出し可能に収納する金銭収納装置におい
て、前記金銭収納ケースの手前側下部に高額紙幣を収納
する紙幣トレイを開閉可能に設けたことを特徴とする。
この発明によれば、高額紙幣を収納する紙幣トレイが開
閉可能に設けられているので、高額紙幣を収納するとき
に、紙幣トレイを開くことができ、これにより従来例の
ように硬貨トレイを持ち上げる必要がなく、簡単かつ容
易に収納することができる。

【０００６】この場合、請求項２に記載のごとく、前記
金銭収納ケースを前記装置本体から引き出した状態で、
前記紙幣トレイを開閉可能に閉状態にロックするロック
手段を備えていることにより、装置本体から金銭収納ケ
ースを引き出した状態で、ロック手段による紙幣トレイ
のロックを解除することにより、紙幣トレイが開くの
で、高額紙幣を容易に収納することができるほか、特に
ロック手段により紙幣トレイを閉状態にロックできるの
で、安全性の高いものを得ることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】［第１実施形態］以下、図１〜図
４を参照して、この発明の金銭収納装置をキャッシュレ
ジスタに適用した第１実施形態について説明する。図１
はキャッシュレジスタの外観斜視図である。このキャッ
シュレジスタは、レジスタ本体１と、このレジスタ本体
１を載置するドロア２とを備えている。レジスタ本体１
は、図１に示すように、ドロア２上に載置される本体ケ
ース３を備えている。この本体ケース３は、その上面が
手前下がり（図１では左下がり）に傾斜したほぼ箱形状
に形成され、その傾斜した上面に第１、第２キー操作部
４、５、プリンタ部６、および施錠部７が設けられ、背
面側に回転表示器８が支持柱９によって回転可能に支持
された構成になっている。

【０００８】この場合、第１キー操作部４は、登録処理
に必要なテンキーや演算キーなどの各種のキーが配列さ
れている。第２キー操作部５は、特定の商品の種類や金
額などの商品データが予め設定された各種の商品別キー
などが配列されている。プリンタ部６は、第１、第２キ
ー操作部４、５で入力されたデータおよびその処理結果
などを記録紙６ａやレシート用紙６ｂに印刷してレシー
トとして発行するように構成されている。施錠部７は、
その鍵穴７ａにオペレータが鍵（図示せず）を差し込ん
で回転操作することにより、施錠およびその解錠が行わ
れるほか、鍵の回転角度に応じてモードが切り替わるよ
うに構成されている。回転表示器８は、第１、第２キー
操作部４、５で入力されたデータおよびその処理結果な
どを順次表示するものであり、支持柱９上で任意の角度
に回転することにより、顧客またはオペレータが表示を
見やすいように構成されている。

【０００９】一方、ドロア２は、金銭収納装置であり、
図１および図２に示すように、その装置本体であるドロ
ア本体１０内に金銭収納ケース１１を引き出し可能に収
納した構造になっている。ドロア本体１０は、レジスタ
本体１を載置する箱形状に形成されており、このドロア
本体１０の下面には、複数のゴム脚１０ａが設けられて
いる。金銭収納ケース１１は、硬貨や紙幣などの金銭を
収納するものであり、図３に示すように、その両側面に
ガイドレール１１ａが設けられ、このガイドレール１１
ａがドロア本体１０の両側壁の内面に設けられたガイド
ローラ（図示せず）によって引き出し自在に支持された
構造になっている。

【００１０】また、この金銭収納ケース１１は、図３に
示すように、その内部が仕切壁１２により区分けされて
いると共に、その手前側下部（同図では右側下部）に高
額紙幣を収納する紙幣トレイ１３が上下方向に回動可能
に設けられた構造になっている。この場合、金銭収納ケ
ース１１内の手前側（図３では右側）には、例えば１円
玉、５円玉、１０円玉、１００円玉などの硬貨を種類ご
とに収納する硬貨収納部１４が仕切壁１２によって区分
けされ、かつその各底部が手前上がり（同図では右上が
り）に湾曲状に傾斜し、これにより各硬貨を取り出しや
すいように構成されている。また、金銭収納ケース１１
内の奥側（図３では左側）には、例えば１０００円券、
２０００円券、５０００円券などの紙幣を種類ごとに収
納する紙幣収納部１５が仕切壁１２によって区分けさ
れ、かつその各底部が平坦に形成されて各紙幣を前後方
向に長くなる縦向きに収納するように構成されている。

【００１１】紙幣トレイ１３は、例えば１００００円券
などの高額紙幣を横向きに収納するためのものであり、
図２に示すように、金銭収納ケース１１をドロア本体１
０内に収納した状態で、硬貨収納部１４の湾曲状に傾斜
した底部とほぼ平行に形成された載置部１６と、この載
置部１６の前側上部から垂下された前面部１７と、載置
部１６の両側に設けられ側面部１８とからなり、両側の
各側面部１８の奥側下部が取付軸１９により硬貨収納部
１４の両側部に上下方向に回転可能に取り付けられてい
る。この場合、紙幣トレイ１３は、その載置部１６が硬
貨収納部１４の底部から下側に所定間隔だけ離れて配置
され、図３および図４に示すように、取付軸１９を中心
に紙幣トレイ１３の自重で時計回りに回動することによ
り、硬貨収納部１４から前面部１７側が下方に開くよう
に構成されている。また、取付軸１９の近傍に位置する
硬貨収納部１４の奥側下部には、図４に示すように、紙
幣トレイ１３が開いたときに、紙幣トレイ１３の奥側端
部１３ａが当接して紙幣トレイ１３の開き角度を規制す
るストッパ部２０が設けられている。

【００１２】なお、紙幣トレイ１３の前面部１７には、
図２に示すように、金銭収納ケース１１をドロア本体１
０内にロックするための施錠２１が設けられている。こ
の施錠２１は、同図に示すように、金銭収納ケース１１
をドロア本体１０内に収納した状態で、オペレータが鍵
を鍵穴２１ａに差し込んで所定方向に回すことにより、
ロック片２２がドロア本体１０内の手前側（図２では右
側）の底部に設けられた係止凹部２３に挿入し、金銭収
納ケース１１をドロア本体１０内にロックし、またオペ
レータが鍵を逆方向にまわすことにより、図４に示すよ
うに、ロック片２２がドロア本体１０内の係止凹部２３
から離脱し、ドロア本体１０に対する金銭収納ケース１
１のロックを解除するように構成されている。

【００１３】このようなキャッシュレジスタのドロア２
では、オペレータが鍵を施錠２１に差し込んで回転操作
し、ロック片２２をドロア本体１０内の係止凹部２３か
ら離脱させると、ドロア本体１０に対する金銭収納ケー
ス１１のロックが解除され、図３および図４に示すよう
に、金銭収納ケース１１をドロア本体１０内から引き出
すことができる。そして、金銭収納ケース１１が引き出
されたときには、紙幣トレイ１３がその自重で取付軸１
９を中心に時計回りに回動し、紙幣トレイ１３の奥側端
部１３ａが硬貨収納部１４の下部のストッパ部２０に当
接するので、紙幣トレイ１３が硬貨収納部１４の下方に
所定角度に開く。このため、例えば１００００円券など
の高額紙幣を収納するときに、従来例のように硬貨トレ
イを持ち上げる必要がなく、簡単かつ容易に高額紙幣を
紙幣トレイ１３内に収納することができる。

【００１４】［第２実施形態］次に、図５〜図７を参照
して、この発明の金銭収納装置をキャッシュレジスタに
適用した第２実施形態について説明する。なお、図１〜
図４に示された第１実施形態と同一部分には同一符号を
付して説明する。このキャッシュレジスタのドロア２５
は、紙幣トレイ１３にロック部材２６を設けた構造で、
これ以外は第１実施形態とほぼ同じ構造になっている。
このロック部材２６は、図５および図６に示すように、
紙幣トレイ１３の前面部１８の上端面に立設された支持
軸２７と、この支持軸２７に回転自在に取り付けられた
ロックレバー２８とからなっている。

【００１５】ロックレバー２８は、図６に示すように、
ほぼ楕円形状に形成され、その一端部２８ａ側が支持軸
２７に回転自在に取り付けられ、この支持軸２７を中心
に回転して、その他端部２８ｂが図６に実線で示すよう
に金銭収納ケース１１の前側の上端面上に位置して係止
されたときに、紙幣トレイ１３を閉状態にロックする。
また、このロックレバー２８は、支持軸２７を中心に回
転して、その他端部２８ｂが図６に２点鎖線で示すよう
に金銭収納ケース１１の前側の上端面上から離脱したと
きに、紙幣トレイ１３のロックを解除するように構成さ
れている。なお、ドロア本体１０の前端面における上部
内面には、金銭収納ケース１１をドロア本体１０内に収
納したときに、ロック部材２６が挿入する逃がし凹部２
９が設けられている。

【００１６】このようなドロア２５では、第１実施形態
と同様の作用効果があるほか、特に紙幣トレイ１３の前
面部１７の上端面に紙幣トレイ１３を開閉可能に閉状態
にロックするロック部材２６を設けたので、ドロア本体
１０から金銭収納ケース１１を引き出した状態で、ロッ
ク部材２６のロックレバー２８を回転させて紙幣トレイ
１３のロックを解除すると、図７に示すように、紙幣ト
レイ１３がその自重で開くので、高額紙幣を容易に収納
することができ、また紙幣トレイ１３を閉じた状態でロ
ック部材２６のロックレバー２８を回転させて、その他
端部２８ｂを金銭収納ケース１１の前側の上端面上に係
止させると、図５に示すように、紙幣トレイ１３を閉状
態にロックでき、これにより高額紙幣を外部から勝手に
取り出せないように収納することができるので、安全性
の高いものを得ることができる。

【００１７】なお、上記第１、第２実施形態では、金銭
収納装置として、キャッシュレジスタのドロア２、２５
に適用した場合について述べたが、これに限らず、金銭
を収納するものに広く適用することができる。また、上
記実施形態では、紙幣トレイ１３を載置部１６、前面部
１７、側面部１８等から構成し開閉可能としたが、載置
部１６は金銭収納ケース１１から延出して一体成形し、
前面部１７及び側面部１８のみを開閉可能に構成しても
良い。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、硬貨や紙幣などの金銭を区分けして収納する金銭収
納ケースを装置本体内に引き出し可能に収納する金銭収
納装置において、前記金銭収納ケースの手前側下部に高
額紙幣を収納する紙幣トレイを開閉可能に設けたので、
高額紙幣を収納するときに、紙幣トレイを開くことがで
き、これにより従来例のように硬貨トレイを持ち上げる
必要がなく、簡単かつ容易に収納することができる。

【００１９】この場合、金銭収納ケースを装置本体から
引き出した状態で、紙幣トレイを開閉可能に閉状態にロ
ックするロック手段を備えていることにより、装置本体
から金銭収納ケースを引き出した状態で、ロック手段に
よる紙幣トレイのロックを解除することにより、紙幣ト
レイが開くので、高額紙幣を容易に収納することができ
るほか、特にロック手段により紙幣トレイを閉状態にロ
ックできるので、安全性の高いものを得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の金銭収納装置をキャッシュレジスタ
に適用した第１実施形態の外観斜視図。

【図２】図１のドロアの要部を拡大した断面図。

【図３】図１のドロアケースから金銭収納ケースを引き
出した状態を示した要部の拡大斜視図。

【図４】図１のドロアケースから金銭収納ケースの硬貨
収納部を引き出した状態を示した要部の拡大断面図。

【図５】この発明の金銭収納装置をキャッシュレジスタ
に適用した第２実施形態においてドロアケースから金銭
収納ケースの硬貨収納部を引き出した状態の要部の拡大
断面図。

【図６】図５のロック部材の個所を示した要部の拡大平
面図。

【図７】図５の状態でロック部材による紙幣トレイのロ
ックを解除して紙幣トレイを開いた状態の要部の拡大断
面図。

【符号の説明】

１ レジスタ本体 ２、２５ ドロア １０ ドロア本体 １１ 金銭収納ケース １２ 仕切壁 １３ 紙幣トレイ １４ 硬貨収納部 １５ 紙幣収納部 １６ 載置部 １７ 前面部 １８ 側面部 １９ 取付軸 ２６ ロック部材 ２７ 支持軸 ２８ ロックレバー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】硬貨や紙幣などの金銭を区分けして収納す
   る金銭収納ケースを装置本体内に引き出し可能に収納す
   る金銭収納装置において、 前記金銭収納ケースの手前側下部に高額紙幣を収納する
   紙幣トレイを開閉可能に設けたことを特徴とする金銭収
   納装置。
2. 【請求項２】前記金銭収納ケースを前記装置本体から引
   き出した状態で、前記紙幣トレイを開閉可能に閉状態に
   ロックするロック手段を備えていることを特徴とする請
   求項１に記載の金銭収納装置。