JP2002227938A - ローラチェーン - Google Patents

ローラチェーン

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JP2002227938A
JP2002227938A JP2001022445A JP2001022445A JP2002227938A JP 2002227938 A JP2002227938 A JP 2002227938A JP 2001022445 A JP2001022445 A JP 2001022445A JP 2001022445 A JP2001022445 A JP 2001022445A JP 2002227938 A JP2002227938 A JP 2002227938A
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rollers
roller chain
collar
ring
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JP2001022445A
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English (en)
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Makoto Kanehira
誠 金平
Hitoshi Ohara
均 大原
Yasuji Nagai
康詞 永井
Tomoyuki Saji
智之 佐治
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Tsubakimoto Chain Co
Original Assignee
Tsubakimoto Chain Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ころの端面の潤滑が充分にでき、生産性及び
組立性が向上するローラチェーンを提供する。 【解決手段】 一対の内リンクプレート12に両端部が
連結されたブシュ13の外周面に複数のころ14が配置
され複数のころ14を囲んでローラ15が装着されたロ
ーラチェーンにおいて、ローラ15の両端部の少なくと
も一方にローラ15と別体のつば輪19が配置され、つ
ば輪19は複数のころ14の端面を案内する案内面19
aを備えかつ案内面19aには潤滑剤を貯留する凹部と
して同心円状に3個の円形溝19bが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローラとブシュ間
またはローラとピン間に複数のころを介在させたローラ
チェーンの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ローラチェーン、特にコンベヤチェーン
として使用するローラチェーンには、ローラをガイド等
に摺接しつつ転動させるものが多く、したがって、ロー
ラの転動を円滑にしチェーンの走行抵抗を減少させるた
めにローラとブシュとの間に複数のころを介在させたも
のが提案されている。
【0003】このようなローラチェーンは、例えば、特
開昭62−4122号公報(特公平4−78523号公
報)に開示されている。図15は、特開昭62−412
2号公報(特公平4−78523号公報)の第1図に開
示されたローラチェーンの断面図である。このローラチ
ェーン1は、図15に示すように、一対の内リンクプレ
ート2に両端部が連結されたブシュ3の外周面に複数の
ころ4が配置され複数のころ4を囲んでローラ5が装着
され、ローラ5と内リンクプレート2との間の間隙にス
ラスト軸受板6が介在されている。また、内リンクプレ
ート2の外側に一対の外リンクプレート7が配置され、
一対の外リンクプレート7がブシュ3を貫通するピン8
によって連結されている。さらに、ローラ5の両端部に
は内向きのつば5aが一体的に形成されており、これら
内向きのつば5a,5aにより複数のころ4が保持・案
内されている。また、複数のころ4の周囲にはグリース
等の潤滑剤が充填されている。
【0004】さらに、図示はしないが、特開昭62−4
122号公報(特公平4−78523号公報)の第3図
には、図15に示すローラチェーン1の変形例として、
ローラの一方の端部に内向きのつばが一体的に形成さ
れ、他方の端部にローラと別体のつば輪を取り外し自在
に取り付けたローラチェーンが開示されている。
【0005】また、別のローラチェーンが例えば、実開
平2−7219号公報(実公平7−12327号公報)
に開示されている。図16は、実開平2−7219号公
報(実公平7−12327号公報)の第1図に開示され
たローラチェーンの断面図である。このローラチェーン
1’は、図16に示すように、一対の内リンクプレート
2’に両端部が連結されたブシュ3’の外周面に複数の
ころ4’が配置され複数のころ4’を囲んでローラ5’
が装着され、ローラ5’と内リンクプレート2’との間
の間隙にスラスト軸受板6’が介在されている。また、
内リンクプレート2’の外側に一対の外リンクプレート
7’が配置され、一対の外リンクプレート7’がブシュ
3’を貫通するピン8’によって連結されている。さら
に、ローラ5’はその両端部に内向きのつばはなく、ロ
ーラ5’は内径側がストレートになっており、複数のこ
ろ4’は一対のスラスト軸受板6’,6’間で保持・案
内されている。また、複数のころ4’の周囲にはグリー
ス等の潤滑剤が充填されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示すローラチェーンは、次のような問題がある。すな
わち、(1)ころ4の端面とローラ5の内向きのつば5
aの内側面との間にグリース等の潤滑剤が充分に確保で
きず、ころ4の端面の潤滑が充分にできない。(2)ロ
ーラ5はその両端部に内向きのつば5a,5aが一体的
に形成されるものであるから、内向きのつば5a,5a
間の凹部5b(すなわち複数のころ4が収容される部
分)の切削加工及び研削加工に非常に手間がかかり、さ
らに、ころ4の端部と相対するローラ5の凹部5bの角
部はころ4の干渉を防ぐため研削加工の砥石の逃げ5c
(図1の拡大部に図示)が必要となり、生産性が低い。
(3)ローラ5の内周面及びつば5aの内側面の耐摩耗
性を上げるために、この部分の表面粗度を上げたり、表
面処理を施したりすることがやりにくいので、生産性が
低い。(4)組立時に、ころ4をローラ5の凹部5b内
に先に充填した後、組み立てる必要があるため、これで
は自由度がなく、ころ4の脱落などが生じ、組立性が低
い。(5)ころ4及びローラ5の転動部の摩耗状態がつ
ば5aがあるため側面からは判断できず、すべて分解す
る必要がありメンテナンスがやりにくい。(6)ころ4
の端面とローラ5の内向きのつば5aの内側面との間に
グリース等の潤滑剤が充分に確保できず、ころ4の端面
の潤滑が充分にできないので、ころ4の端面とつば5a
の内側面との摺動が円滑でない場合がある。この場合、
ローラチェーンにシャクリ現象が生じ、搬送物がその振
動により落下したり、搬送物上での作業者が船酔いのよ
うな症状をおこし、作業性が低下する。
【0007】さらに、前述した特開昭62−4122号
公報(特公平4−78523号公報)の第3図に開示さ
れた、ローラの一方の端部に内向きのつばが一体的に形
成され他方の端部にローラと別体のつば輪を取り外し自
在に取り付けたローラチェーンにおいては、前記(2)
〜(5)の問題は解消されるが、前記(1),(6)の
問題は依然として解消されていない。
【0008】また、図16に示すローラチェーン1’
は、ローラ5’の両端部につば5aがなくローラ5’の
内径側がストレートであるため、前記(2)〜(5)の
問題は解消されるが、次のような問題がある。すなわ
ち、(7)ローラ5’とスラスト軸受板6’との接触面
積がつばがないために狭く、ローラ5’に加わるスラス
ト荷重は局部的にスラスト軸受板6’が受け、摩耗が進
行しやすい。(8)ローラ5’はブシュ3’を中心に回
転するために、遠心力によって充填したグリース等の潤
滑剤はローラ5’の内周面側に移動しやすい。つばがあ
る場合はつばが防波堤の役割を果たし、グリース等の潤
滑剤の流出を防ぐ。しかし、内径側がストレートなロー
ラ5’ではグリース等の潤滑剤をせき止めることができ
ず、グリース等の潤滑剤がチェーン外へ流出する。した
がって、ころ4’の周囲、特にころ4’の端面に充分な
グリース等の潤滑剤の確保ができず、ころ4’の端面の
潤滑が充分にできない可能性がある。また、粉塵なども
侵入しやすい。(9)スラスト軸受板6’とローラ5’
が完全に独立しているため、スラスト軸受板6’はころ
4’に生じたスキュー(ころが正規の自転軸に対して傾
くこと)が規制できず、容易にスキューが生じる。
【0009】そこで、本発明は、前述した従来のローラ
チェーンにおける問題点を解決し、ころの端面の潤滑が
充分にでき、生産性及び組立性が向上するローラチェー
ンを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、一対の内リンクプレートに
両端部が連結されたブシュの外周面に複数のころが配置
され該複数のころを囲んでローラが装着されたローラチ
ェーンにおいて、前記ローラの両端部の少なくとも一方
に前記ローラと別体のつば輪が配置され、該つば輪は前
記複数のころの端面を案内する案内面を備えかつ該案内
面には潤滑剤を貯留する凹部が形成されているものであ
る。
【0011】請求項2記載の発明は、一対の外リンクプ
レートに両端部が連結されたピンの外周面に複数のころ
が配置され該複数のころを囲んでローラが装着されたロ
ーラチェーンにおいて、前記ローラの両端部の少なくと
も一方に前記ローラと別体のつば輪が配置され、該つば
輪は前記複数のころの端面を案内する案内面を備えかつ
該案内面には潤滑剤を貯留する凹部が形成されているも
のである。
【0012】
【作用】ローラと複数のころの回転を円滑にするために
グリース等の潤滑剤が充填されているので、ローラは複
数のころを介してブシュの廻りを円滑に回転する。そし
て、ローラにスラスト荷重が負荷されると、このスラス
ト荷重はスラスト軸受板を介して内リンクプレートで受
け止められる。この際、複数のころの端面がローラと別
体のつば輪の案内面に接触するが、つば輪の案内面に形
成された凹部内にはグリース等の潤滑剤が貯留されてい
るので、複数のころの端面が充分に潤滑される。その結
果、ころの側面とつば輪の案内面との接触による摩耗を
低減させることができ、ローラの円滑な回転が阻害され
ることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態1に係るロー
ラチェーンを図1,2に基づいて説明する。図1は本発
明の実施の形態1に係るローラチェーンの断面図であ
る。図2は図1に示すローラチェーンのつば輪の平面図
である。図1に示すローラチェーン11は、一対の内リ
ンクプレート12がブシュ13によって連結され、ブシ
ュ13の外周面に複数のころ14が配置され、複数のこ
ろ14を囲んでローラ15が装着され、ローラ15と内
リンクプレート12との間の間隙にスラスト軸受板16
が介在されている。また、内リンクプレート12の外側
に一対の外リンクプレート17が配置され、一対の外リ
ンクプレート17がブシュ13を貫通するピン18によ
って連結されている。
【0014】図1に示すように、ローラ15は一方の端
部に内向きのつば15aが一体的に形成されており、他
方の端部には段部が形成され、この段部にローラ15と
別体の後述するつば輪19が取り付けられている。そし
て、内向きのつば15aとつば輪19により複数のころ
14が保持・案内される。ローラ15の直径は内リンク
プレート12及び外リンクプレート17の幅寸法より大
きく形成されている。
【0015】図1,2に示すように、つば輪19はロー
ラ15と別体で環状の円板状をしており、複数のころ1
4の端面と対向する一側面に複数のころ14の端面を案
内する案内面19aを備えている。図2に示すように、
案内面19aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部と
して同心円状に3個の円形溝19bが形成されている。
別体のつば輪19の材質はローラ15と同一材質でもよ
いが、含油焼結金属や樹脂などの潤滑性のある材質を使
用してもよい。さらに、つば輪19は表面処理を施した
り、表面粗さを変えたり、ショットやWPCなどによっ
てくぼみを付けるなど潤滑性が向上する加工を施しても
よい。また、つば輪19は案内面19aが複数のころ1
4の端面を案内するようにローラ15の段部に取り付け
られている。つば輪19のローラ15への取り付け方
は、ねじによる締結、圧入、接着、溶接などいずれでも
良い。しかし、ねじによる締結等によりつば輪19の取
り外しを可能にすると、複数のころ14の装填及び複数
のころ14の摩耗状態の観察などに好都合である。
【0016】一対のスラスト軸受板16は薄いほぼ板状
のリング体であり、その材質は潤滑性のよい樹脂が使用
される。そして、一対のスラスト軸受板16はブシュ1
3の外周面に外嵌され、ローラ15と内リンクプレート
12との間の間隙に装着されている。一対のスラスト軸
受板16はローラ15にスラスト荷重が作用した場合、
このスラスト荷重を内リンクプレート12に伝達するよ
うに作用する。
【0017】ローラ15とつば輪19とブシュ13と一
対のスラスト軸受板16とで囲まれる部分には、ローラ
15と複数のころ14の回転を円滑にするためにグリー
ス等の潤滑剤が充填されている。そして、同心円状の3
個の円形溝19b内にはグリース等の潤滑剤が貯留され
ている。
【0018】図1に示すローラチェーン11によれば、
ローラ15と複数のころ14の回転を円滑にするために
グリース等の潤滑剤が充填されているので、ローラ15
は複数のころ14を介してブシュ13の廻りを円滑に回
転する。そして、ローラ15にスラスト荷重が負荷され
ると、このスラスト荷重はスラスト軸受板16を介して
内リンクプレート12で受け止められる。この際、複数
のころ14の端面がローラ15と一体のつば15aの内
側面あるいはローラ15と別体のつば輪19の案内面1
9aに接触するが、つば輪19の案内面19aに形成さ
れた同心円状の3個の円形溝19b内にはグリース等の
潤滑剤が貯留されているので、複数のころ14の端面が
充分に潤滑される。特に、円形溝19bは円周方向に連
続しているため、円周方向のある箇所で潤滑油切れが生
じても連続した溝を通じて潤滑油切れした箇所に潤滑油
が補給される。その結果、複数のころ14の端面とつば
輪19の案内面19aとの接触による摩耗を低減させる
ことができ、ローラ15の円滑な回転が阻害されること
がない。また、ローラ15の回転が円滑になることで、
チェーン特有のシャクリ現象がなくなり、搬送物の落下
が防止でき、搬送物上での作業者の船酔い症状も防止で
きる。
【0019】図1に示すローラチェーン11によれば、
つば15aがローラ15の両端部の一方のみにしかない
ので、つば15aがローラ15の両端部にある場合に比
較してローラ15の内径側の加工が遥かに容易であり、
生産性が向上する。また、別体のつば輪19の形状は円
板状の非常に簡単な形状であり、別体のつば輪19自体
の加工も容易である。
【0020】ローラチェーン11を組み立てるには、つ
ば15aを下にして、上方より複数のころ14をつば1
5aの内側面の上に装填し、さらに装填した複数のころ
14の内周面内にブシュ13を挿入することで組み立て
ることができる。したがって、その組立性が向上する。
【0021】ローラチェーン11を点検する時には、つ
ば輪19を取り外し可能に取り付けている場合にはつば
輪19を取り外すことで複数のころ14の摩耗状態等が
観察できる。また、複数のころ14のみを交換すること
も簡単にできる。したがって、メンテナンスがしやす
い。
【0022】また、図1に示すローラチェーン11はロ
ーラ15の一端部につば輪19を取り付けているが、請
求項1記載の発明のローラチェーンはこれに限るもので
はなく、両端部につばを有しないローラの両端部につば
輪19を取り付けてもよい。両端部につばを有しないロ
ーラの両端部につば輪19を取り付ける場合は、ローラ
の生産性がより一層向上する。すなわち、ローラの加工
はパイプ材等から端部に簡単な段加工をすればよく、両
端部につばがあるローラの加工と比較しても、遥かに加
工しやすく、生産性が向上する。
【0023】本発明の実施の形態2に係るローラチェー
ンを図3,4に基づいて説明する。図3は本発明の実施
の形態2に係るローラチェーンの断面図である。図4は
図3に示すローラチェーンのつば輪の平面図である。図
3に示すローラチェーン21は、スラスト軸受板とつば
輪を一体化したスラスト軸受板付きつば輪29を使用す
る点でのみ図1に示すローラチェーン11と相違する。
【0024】図3,4に示すように、このつば輪29は
ローラ15と別体で環状のほぼ円板状をしており、複数
のころ14の端面と対向する一側面に複数のころ14の
端面を案内する案内面29aを備えている。図4に示す
ように、案内面29aにはグリース等の潤滑剤を貯留す
る凹部として同心円状に3個の円形溝29bが形成され
ている。
【0025】図3に示すローラチェーン21は、スラス
ト軸受板とつば輪を一体化したスラスト軸受板付きつば
輪29を使用することにより、部品点数が減少する。
【0026】図3に示すローラチェーン21は、ローラ
15の一端部にスラスト軸受板とつば輪を一体化したス
ラスト軸受板付きつば輪29を取り付けているが、請求
項1記載の発明のローラチェーンはこれに限るものでは
なく、両端部につばを有しないローラの両端部にスラス
ト軸受板とつば輪を一体化したスラスト軸受板付きつば
輪29を取り付けてもよい。両端部につばを有しないロ
ーラの両端部にスラスト軸受板とつば輪を一体化したス
ラスト軸受板付きつば輪29を取り付ける場合は、ロー
ラの生産性がより一層向上する。すなわち、ローラの加
工はパイプ材等から端部に簡単な段加工をすればよく、
両端部につばがあるローラの加工と比較しても、遥かに
加工しやすく、生産性が向上する。
【0027】そして、図3に示すローラチェーン21の
その他の点は図1に示すローラチェーン11と同様であ
り、作用・効果もほぼ同様であるから、その他の説明は
省略する。
【0028】本発明の実施の形態3に係るローラチェー
ンを図5,6に基づいて説明する。図5は本発明の実施
の形態3に係るローラチェーンの断面図である。図6は
図5に示すローラチェーンのつば輪の平面図である。図
5に示すローラチェーン31は、スラスト軸受板とつば
輪を一体化したスラスト軸受板付きつば輪39をローラ
15の両端部に取り付けている。
【0029】図5,6に示すように、このつば輪39は
ローラ15と別体で環状のほぼ円板状をしており、複数
のころ14の端面と対向する一側面に複数のころ14の
端面を案内する案内面39aを備えている。図6に示す
ように、案内面39aにはグリース等の潤滑剤を貯留す
る凹部として同心円状に3個の円形溝39bが形成され
ている。また、このつば輪39は外周面にテーパ部39
cを備え、ローラ15の両端部に形成されたテーパ部に
テーパ部39cが整合するように取り付けられる。これ
により、ローラ15とつば輪39との接触領域を拡大で
き、ローラ15に負荷されるスラスト荷重による接触面
圧が低下し、耐摩耗性が向上し、スラスト荷重性能が向
上する。
【0030】図5に示すローラチェーン31は、スラス
ト軸受板とつば輪を一体化したスラスト軸受板付きつば
輪39を使用することにより、図3に示すローラチェー
ン21の場合と同様に部品点数が減少する。
【0031】図5に示すローラチェーン31はローラ1
5の両端部につば輪39を取り付けているが、請求項1
記載の発明のローラチェーンはこれに限るものではな
く、一方の端部に内向きのつばが形成されたローラの他
方の端部につば輪39を取り付けてもよい。
【0032】そして、図5に示すローラチェーン31の
その他の点は図1に示すローラチェーン11と同様であ
り、作用・効果もほぼ同様であるから、その他の説明は
省略する。
【0033】本発明の実施の形態4に係るローラチェー
ンを図7に基づいて説明する。図7は本発明の実施の形
態4に係るローラチェーンの断面図である。図7に示す
ローラチェーン41は、図1に示すローラチェーン11
においてブシュ13を使用しないローラチェーンである
点でのみ相違する。すなわち、ローラチェーン41は、
一対の内リンクプレート12が嵌合されたピン18の両
端部に一対の外リンクプレート17が連結され、ピン1
8の外周面に複数のころ14が配置され、複数のころ1
4を囲んでローラ15が装着され、ローラ15と内リン
クプレート12との間の間隙に一対のスラスト軸受板1
6が介在されている。
【0034】図7に示すように、ローラ15は一方の端
部に内向きのつば15aが形成されており、他方の端部
には段部が形成され、この段部に図2に示すつば輪19
が取り付けられている。そして、内向きのつば15aと
つば輪19により複数のころ14が保持・案内される。
【0035】図7に示すローラチェーン41は、ローラ
15の一端部につば輪19を取り付けているが、請求項
2記載の発明のローラチェーンはこれに限るものではな
く、両端部につばを有しないローラの両端部につば輪1
9を取り付けてもよい。両端部につばを有しないローラ
の両端部につば輪19を取り付ける場合は、ローラの生
産性がより一層向上する。すなわち、ローラの加工はパ
イプ材等から端部に簡単な段加工をすればよく、両端部
につばがあるローラの加工と比較しても、遥かに加工し
やすく、生産性が向上する。
【0036】そして、図7に示すローラチェーン41の
その他の点は図1に示すローラチェーン11と同様であ
り、作用・効果もほぼ同様であるから、その他の説明は
省略する。
【0037】前記本発明の実施の形態1,2,3,4に
係るローラチェーンにおいて、つば輪の案内面に形成さ
れている潤滑剤を貯留する凹部は、いずれも同心円状の
3個の円形溝であるが、請求項1,2記載の発明におい
ては、潤滑剤を貯留する凹部は、後述する図8〜14に
示す形状のものでもよく、さらに、これらの形状のもの
に限定されるものではない。
【0038】図8は本発明に係るローラチェーンのつば
輪の変形例の平面図である。図8に示すつば輪59は、
複数のころの端面と対向する一側面に複数のころの端面
を案内する案内面59aを備えている。この案内面59
aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部として螺旋状
の溝59bが形成されている。
【0039】螺旋状の溝59bが形成されたつば輪59
を使用すると、ローラ15の回転によりローラ15の内
周面側に移動したグリース等の潤滑剤が螺旋状の溝59
bに沿って、ブシュ13側あるいはピン18側へ移動す
る。これにより、複数のころ14とブシュ13間あるい
は複数のころ14とピン18間との転がり摩耗の潤滑を
助け、グリース等の潤滑剤がローラ15内を循環し、複
数のころ14の転動面(円周面)あるいは摺動面(端
面)にグリース等の潤滑剤が均一に分散し、絶えず複数
のころ14の転動面(円周面)あるいは摺動面(端面)
に新しいグリース等の潤滑剤が供給できる。
【0040】図9は本発明に係るローラチェーンのつば
輪の変形例の平面図である。図9に示すつば輪69は、
複数のころの端面と対向する一側面に複数のころの端面
を案内する案内面69aを備えている。この案内面69
aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部として互いに
同心円状でない3個の円形溝69bが形成されている。
【0041】図10は本発明に係るローラチェーンのつ
ば輪の変形例の平面図である。図10に示すつば輪79
は、複数のころの端面と対向する一側面に複数のころの
端面を案内する案内面79aを備えている。この案内面
79aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部として同
一円周上に13個の円形溝79bが形成されている。
【0042】図11は本発明に係るローラチェーンのつ
ば輪の変形例の平面図である。図11に示すつば輪89
は、複数のころの端面と対向する一側面に複数のころの
端面を案内する案内面89aを備えている。この案内面
89aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部として楕
円溝89bが形成されている。
【0043】図12は本発明に係るローラチェーンのつ
ば輪の変形例の平面図である。図12に示すつば輪99
は、複数のころの端面と対向する一側面に複数のころの
端面を案内する案内面99aを備えている。この案内面
99aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部として8
角形及び円形の溝99bとが形成されている。
【0044】図13は本発明に係るローラチェーンのつ
ば輪の変形例の平面図である。図13に示すつば輪10
9は、複数のころの端面と対向する一側面に複数のころ
の端面を案内する案内面109aを備えている。この案
内面109aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部と
して4箇所が連続しない2個の同心円状の円形溝109
bが形成されている。
【0045】図14は本発明に係るローラチェーンのつ
ば輪の変形例の平面図である。図14に示すつば輪11
9は、複数のころの端面と対向する一側面に複数のころ
の端面を案内する案内面119aを備えている。この案
内面119aにはグリース等の潤滑剤を貯留する凹部と
してころの直径より小さいくぼみ119bが多数点在す
るように形成されている。
【0046】また、前記本発明の実施の形態1,2,
3,4に係るローラチェーンにおいては、いずれもつば
輪をローラの端部には取り付けているが、請求項1,2
記載の発明は、必ずしもつば輪をローラの端部には取り
付ける必要はない。つば輪をローラの端部には取り付け
ない場合は、つば輪はスラスト軸受板を介して内リンク
プレートによってその軸方向の脱落が防止されるように
なっている。
【0047】
【発明の効果】請求項1,2記載の発明のローラチェー
ンは、次のような効果を奏する。 (1)つば輪の案内面に形成された潤滑剤を貯留する凹
部内に潤滑剤が貯留されていることにより、複数のころ
の端面が充分に潤滑される。したがって、複数のころの
耐摩耗性が向上し、ローラの円滑な回転が阻害されるこ
とがない。その結果、チェーンの耐久性が向上する。ま
た、ローラの回転が円滑になることで、チェーン特有の
シャクリ現象がなくなり、搬送物の落下が防止でき、搬
送物上での作業者の船酔い症状も防止できる。 (2)ローラの少なくとも一端部のつばの加工が必要な
いので、ローラの内径側の加工が簡素化され、生産性が
向上する。 (3)ローラの少なくとも一端部につばがないので、複
数のころを装填しやすく、組立性が向上する。 (4)つば輪を取り外すことで、ローラチェーン全体を
分解することなく複数のころの摩耗状態の観察や取り替
えができるので、メンテナンスがしやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るローラチェーン
の断面図である。
【図2】 図1に示すローラチェーンのつば輪の平面図
である。
【図3】 本発明の実施の形態2に係るローラチェーン
の断面図である。
【図4】 図3に示すローラチェーンのつば輪の平面図
である。
【図5】 本発明の実施の形態3に係るローラチェーン
の断面図である。
【図6】 図5に示すローラチェーンのつば輪の平面図
である。
【図7】 本発明の実施の形態4に係るローラチェーン
の断面図である。
【図8】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変形
例の平面図である。
【図9】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変形
例の平面図である。
【図10】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変
形例の平面図である。
【図11】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変
形例の平面図である。
【図12】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変
形例の平面図である。
【図13】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変
形例の平面図である。
【図14】 本発明に係るローラチェーンのつば輪の変
形例の平面図である。
【図15】 従来のローラチェーンの断面図である。
【図16】 別の従来のローラチェーンの断面図であ
る。
【符号の説明】
11・・・ローラチェーン 12・・・内リンクプレート 13・・・ブシュ 14・・・ころ 15・・・ローラ 15a・・・つば 16・・・スラスト軸受板 17・・・外リンクプレート 18・・・ピン 19・・・つば輪 19a・・・案内面 19b・・・同心円状の3個の円形溝 19’・・・つば輪 19’a・・・案内面 19’b・・・螺旋状の溝 21・・・ローラチェーン 29・・・スラスト軸受板付きつば輪 29a・・・案内面 29b・・・同心円状の3個の円形溝 31・・・ローラチェーン 39・・・スラスト軸受板付きつば輪 39a・・・案内面 39b・・・同心円状の3個の円形溝 39c・・・傾斜部 41・・・ローラチェーン 59,69,79,89,99,109,119・・・
つば輪 59a,69a,79a,89a,99a,109a,
119a・・・案内面 59b,69b,79b,89b,99b,109b,
119b・・・凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 康詞 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 佐治 智之 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 Fターム(参考) 3F034 MA02 MB05 MC01 3J101 AA13 AA24 AA34 AA42 AA52 AA62 AA72 FA02 FA31 FA44 GA41 GA42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の内リンクプレートに両端部が連結
    されたブシュの外周面に複数のころが配置され該複数の
    ころを囲んでローラが装着されたローラチェーンにおい
    て、前記ローラの両端部の少なくとも一方に前記ローラ
    と別体のつば輪が配置され、該つば輪は前記複数のころ
    の端面を案内する案内面を備えかつ該案内面には潤滑剤
    を貯留する凹部が形成されていることを特徴とするロー
    ラチェーン。
  2. 【請求項2】 一対の外リンクプレートに両端部が連結
    されたピンの外周面に複数のころが配置され該複数のこ
    ろを囲んでローラが装着されたローラチェーンにおい
    て、前記ローラの両端部の少なくとも一方に前記ローラ
    と別体のつば輪が配置され、該つば輪は前記複数のころ
    の端面を案内する案内面を備えかつ該案内面には潤滑剤
    を貯留する凹部が形成されていることを特徴とするロー
    ラチェーン。
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