JP2002227786A - 油冷式圧縮機 - Google Patents
油冷式圧縮機Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 油精製装置の小型化を可能とした油冷式圧縮
機を提供する。 【解決手段】 軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間にも
油注入される圧縮機本体11とこの圧縮機本体11の吐
出流路14に介設され、圧縮機本体11から油を伴って
吐出されたガスから油を分離回収する油分離回収器15
と、この油分離回収器15の下部の油溜り部17から圧
縮機本体11内の上記軸受・軸封部および上記ガス圧縮
空間を含む注油箇所に油を導く油流路18を備えた油冷
式圧縮機1Aにおいて、油流路18が、上記軸受・軸封
部に至る第一油流路部18Xと、圧縮機本体11内の上
記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第二油流路部18
Yとを備えるとともに、第一油流路部18Xに油精製手
段21が介設された構成としてある。
機を提供する。 【解決手段】 軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間にも
油注入される圧縮機本体11とこの圧縮機本体11の吐
出流路14に介設され、圧縮機本体11から油を伴って
吐出されたガスから油を分離回収する油分離回収器15
と、この油分離回収器15の下部の油溜り部17から圧
縮機本体11内の上記軸受・軸封部および上記ガス圧縮
空間を含む注油箇所に油を導く油流路18を備えた油冷
式圧縮機1Aにおいて、油流路18が、上記軸受・軸封
部に至る第一油流路部18Xと、圧縮機本体11内の上
記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第二油流路部18
Yとを備えるとともに、第一油流路部18Xに油精製手
段21が介設された構成としてある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス圧縮空間に油
注入する油冷式圧縮機に関するものである。
注入する油冷式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油冷式圧縮機は公知であり、この
油冷式圧縮機では、圧縮機本体内の軸受・軸封部の他
に、ガス圧縮空間、即ちロータ室にも油注入され、注入
後、この油を圧縮機本体の吐出流路に設けられた油分離
回収器に回収し、繰返し循環させて使用している。この
油注入の目的は、軸受の潤滑、軸封部、特にメカニカル
シールの隙間封鎖、ロータ歯の表面での油膜形成、圧縮
ガスの冷却、ロータ室内周面およびロータのそれぞれの
間(例:スクリュ圧縮機の場合はロータ室内周面とスク
リュロータとの間、およびスクリュロータ間)に生じる
隙間の封鎖等にある。これらの目的の内、軸受の潤滑に
は油粘度を適正に保つことが重要であり、軸封部の隙間
封鎖には、軸受の潤滑程ではないが、所定の油粘度を保
つ必要があるが、その他の目的に関しては油粘度は重要
なファクターではない。
油冷式圧縮機では、圧縮機本体内の軸受・軸封部の他
に、ガス圧縮空間、即ちロータ室にも油注入され、注入
後、この油を圧縮機本体の吐出流路に設けられた油分離
回収器に回収し、繰返し循環させて使用している。この
油注入の目的は、軸受の潤滑、軸封部、特にメカニカル
シールの隙間封鎖、ロータ歯の表面での油膜形成、圧縮
ガスの冷却、ロータ室内周面およびロータのそれぞれの
間(例:スクリュ圧縮機の場合はロータ室内周面とスク
リュロータとの間、およびスクリュロータ間)に生じる
隙間の封鎖等にある。これらの目的の内、軸受の潤滑に
は油粘度を適正に保つことが重要であり、軸封部の隙間
封鎖には、軸受の潤滑程ではないが、所定の油粘度を保
つ必要があるが、その他の目的に関しては油粘度は重要
なファクターではない。
【0003】また、上述した各目的のために使用される
油の内、軸受の潤滑に供される油の量は、全体の約10
%である。一方、圧縮機本体の吸込みガス中に、例えば
ハイドロカーボンが含まれる場合、このハイドロカーボ
ンが油中に溶け込み、油の粘度低下を引起し、ひいては
軸受の破損を招くことになる。このため、上記油分離回
収器に回収された油は、油精製装置を経由し、ハイドロ
カーボンの除去後、圧縮機本体に注入されている。
油の内、軸受の潤滑に供される油の量は、全体の約10
%である。一方、圧縮機本体の吸込みガス中に、例えば
ハイドロカーボンが含まれる場合、このハイドロカーボ
ンが油中に溶け込み、油の粘度低下を引起し、ひいては
軸受の破損を招くことになる。このため、上記油分離回
収器に回収された油は、油精製装置を経由し、ハイドロ
カーボンの除去後、圧縮機本体に注入されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の油冷式
圧縮機の場合、圧縮機本体に注入される油の全量が、油
精製装置にて精製されるようになっているため、この油
精製装置が大型化し、その設置のために大きなスペース
を要するという問題がある。本発明は、斯る従来の問題
をなくすことを課題としてなされたもので、油精製装置
の小型化を可能とした油冷式圧縮機を提供しようとする
ものである。
圧縮機の場合、圧縮機本体に注入される油の全量が、油
精製装置にて精製されるようになっているため、この油
精製装置が大型化し、その設置のために大きなスペース
を要するという問題がある。本発明は、斯る従来の問題
をなくすことを課題としてなされたもので、油精製装置
の小型化を可能とした油冷式圧縮機を提供しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第一発明は、軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間に
も油注入される圧縮機本体とこの圧縮機本体の吐出流路
に介設され、上記圧縮機本体から油を伴って吐出された
ガスから油を分離回収する油分離回収器と、この油分離
回収器の下部の油溜り部から上記圧縮機本体内の上記軸
受・軸封部および上記ガス圧縮空間を含む注油箇所に油
を導く油流路を備えた油冷式圧縮機において、上記油流
路が、上記軸受・軸封部に至る第一油流路部と、上記圧
縮機本体内の上記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第
二油流路部とを備えるとともに、上記第一油流路部に油
精製手段が介設された構成とした。
に、第一発明は、軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間に
も油注入される圧縮機本体とこの圧縮機本体の吐出流路
に介設され、上記圧縮機本体から油を伴って吐出された
ガスから油を分離回収する油分離回収器と、この油分離
回収器の下部の油溜り部から上記圧縮機本体内の上記軸
受・軸封部および上記ガス圧縮空間を含む注油箇所に油
を導く油流路を備えた油冷式圧縮機において、上記油流
路が、上記軸受・軸封部に至る第一油流路部と、上記圧
縮機本体内の上記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第
二油流路部とを備えるとともに、上記第一油流路部に油
精製手段が介設された構成とした。
【0006】また、第二発明は、第一発明の構成に加え
て、上記第一油流路部が、流量調節可能に形成された構
成とした。
て、上記第一油流路部が、流量調節可能に形成された構
成とした。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
したがって説明する。図1は、本発明の第一実施形態に
係る油冷式圧縮機1A、例えば油冷式スクリュ圧縮機を
示し、圧縮機本体11の一方に吸込流路12、他方に油
分離回収器13が介設された吐出流路14が接続されて
いる。油分離回収器13内には、油分離エレメント16
が設けられ、油分離回収器13の下部は油溜り部17と
なっている。この油溜り部17からは、油流路18が延
びており、この油流路18は、さらに油精製手段21、
油クーラ22および油ポンプ23を経て、圧縮機本体1
1内の軸受・軸封部に油を導く第一油流路部18Xと、
圧縮機本体11内の上記軸受・軸封部以外のガス圧縮空
間、即ちロータ室を含む注油箇所に油を導く第二油流路
部18Yとに分岐している。
したがって説明する。図1は、本発明の第一実施形態に
係る油冷式圧縮機1A、例えば油冷式スクリュ圧縮機を
示し、圧縮機本体11の一方に吸込流路12、他方に油
分離回収器13が介設された吐出流路14が接続されて
いる。油分離回収器13内には、油分離エレメント16
が設けられ、油分離回収器13の下部は油溜り部17と
なっている。この油溜り部17からは、油流路18が延
びており、この油流路18は、さらに油精製手段21、
油クーラ22および油ポンプ23を経て、圧縮機本体1
1内の軸受・軸封部に油を導く第一油流路部18Xと、
圧縮機本体11内の上記軸受・軸封部以外のガス圧縮空
間、即ちロータ室を含む注油箇所に油を導く第二油流路
部18Yとに分岐している。
【0008】そして、吸込流路12より吸込まれたガス
は、圧縮機本体11内にて第二油流路部18Yからの油
の注入を受けつつ圧縮され、この油とともに図示しない
吐出口から吐出流路14中の油分離回収器13へと吐出
される。この油分離回収器13では、流入してきた油と
ガスとを油分離エレメント16で分離し、ガスは上方か
ら延びる吐出流路14に送り出され、分離された油は油
溜り部17に一旦溜められた後、油流路18に流出す
る。さらに、この油流路18に流出した油の一部は第一
油流路部18Xに分流し、油精製手段21にて精製さ
れ、例えばハイドロカーボン等の含有不純物の除去が行
われ、油クーラ22にて冷却され、油ポンプ23により
上記軸受・軸封部へと送られる。また、残りの油は、油
流路18から第二油流路部18Yへと流れ、上記軸受・
軸封部以外の上述した注油箇所に送られる。そして、こ
れらの油は油分離回収器13に回収され、循環を繰返
す。
は、圧縮機本体11内にて第二油流路部18Yからの油
の注入を受けつつ圧縮され、この油とともに図示しない
吐出口から吐出流路14中の油分離回収器13へと吐出
される。この油分離回収器13では、流入してきた油と
ガスとを油分離エレメント16で分離し、ガスは上方か
ら延びる吐出流路14に送り出され、分離された油は油
溜り部17に一旦溜められた後、油流路18に流出す
る。さらに、この油流路18に流出した油の一部は第一
油流路部18Xに分流し、油精製手段21にて精製さ
れ、例えばハイドロカーボン等の含有不純物の除去が行
われ、油クーラ22にて冷却され、油ポンプ23により
上記軸受・軸封部へと送られる。また、残りの油は、油
流路18から第二油流路部18Yへと流れ、上記軸受・
軸封部以外の上述した注油箇所に送られる。そして、こ
れらの油は油分離回収器13に回収され、循環を繰返
す。
【0009】このように、上述した油冷式圧縮機1Aで
は、圧縮機本体11に注入する油の全量ではなく、その
一部である上記軸受・軸封部に通じる第一油流路部18
Xの油のみを精製するようにしているため、油精製手段
21を小型化することができる。したがって、油冷式圧
縮機1Aの設置に要するスペースの縮小化が可能とな
る。
は、圧縮機本体11に注入する油の全量ではなく、その
一部である上記軸受・軸封部に通じる第一油流路部18
Xの油のみを精製するようにしているため、油精製手段
21を小型化することができる。したがって、油冷式圧
縮機1Aの設置に要するスペースの縮小化が可能とな
る。
【0010】図2は、本発明の第二実施形態に係る油冷
式圧縮機1Bを示し、図1に示す油冷式圧縮機1Aと互
いに共通する部分については、同一番号を付して説明を
省略する。この油冷式圧縮機1Bでは、第一油流路部1
8Xにおける油ポンプ23の二次側に流量調節弁24が
設けられ、さらにその二次側に油流量検出可能に流量検
出手段25が設けられている。そして、この流量検出手
段25による検出流量に基づき、流量調節弁24の開度
が調節され、即ち検出流量が増大すると上記開度が縮小
され、逆に検出流量が少なくなると上記開度が開かれ、
第一油流路部18Xから上記軸受・軸封部への注油量が
過不足のない値に保たれるとともに、常に一定量の油の
安定的精製がなされるようになり、油の精製不良も回避
できる。
式圧縮機1Bを示し、図1に示す油冷式圧縮機1Aと互
いに共通する部分については、同一番号を付して説明を
省略する。この油冷式圧縮機1Bでは、第一油流路部1
8Xにおける油ポンプ23の二次側に流量調節弁24が
設けられ、さらにその二次側に油流量検出可能に流量検
出手段25が設けられている。そして、この流量検出手
段25による検出流量に基づき、流量調節弁24の開度
が調節され、即ち検出流量が増大すると上記開度が縮小
され、逆に検出流量が少なくなると上記開度が開かれ、
第一油流路部18Xから上記軸受・軸封部への注油量が
過不足のない値に保たれるとともに、常に一定量の油の
安定的精製がなされるようになり、油の精製不良も回避
できる。
【0011】図3は、本発明の第三実施形態に係る油冷
式圧縮機1Cを示し、上述した油冷式圧縮機の各々と互
いに共通する部分については、同一番号を付して説明を
省略する。この油冷式圧縮機1Cでは、油流路18に油
フィルタ41が設けられ、この油フィルタ41の二次側
で第一油流路部18Xと第二油流路部18Yとに分岐し
ている。第一油流路部18Xは、さらに中間部で二流路
に分岐し、それぞれの分岐流路に入側および出側に開閉
弁42,43が配された油精製手段21が設けられ、こ
れらの分岐流路は再度合流し、一本の流路となってい
る。第一油流路部18Xのこの合流した部分には、上述
した第二実施形態の場合と同様、油クーラ22、油ポン
プ23、流量調節弁24および流量検出手段25が設け
られている。油精製手段21の上部にはこの油精製手段
21内のガスを真空ポンプ44により吸引するための排
気流路45が接続しており、排気流路45のそれぞれに
開閉弁46が設けられている。なお、第二油流路部18
Yには油クーラ28が設けられているが、この油クーラ
28を省いてもよい。
式圧縮機1Cを示し、上述した油冷式圧縮機の各々と互
いに共通する部分については、同一番号を付して説明を
省略する。この油冷式圧縮機1Cでは、油流路18に油
フィルタ41が設けられ、この油フィルタ41の二次側
で第一油流路部18Xと第二油流路部18Yとに分岐し
ている。第一油流路部18Xは、さらに中間部で二流路
に分岐し、それぞれの分岐流路に入側および出側に開閉
弁42,43が配された油精製手段21が設けられ、こ
れらの分岐流路は再度合流し、一本の流路となってい
る。第一油流路部18Xのこの合流した部分には、上述
した第二実施形態の場合と同様、油クーラ22、油ポン
プ23、流量調節弁24および流量検出手段25が設け
られている。油精製手段21の上部にはこの油精製手段
21内のガスを真空ポンプ44により吸引するための排
気流路45が接続しており、排気流路45のそれぞれに
開閉弁46が設けられている。なお、第二油流路部18
Yには油クーラ28が設けられているが、この油クーラ
28を省いてもよい。
【0012】上述したように、油温が高くなると、ハイ
ドロカーボンはその蒸気圧が高くなるため、蒸発し易く
なる故、油冷式圧縮機1Cでは、油クーラ22を油精製
手段21の二次側に配置することにより、油精製手段2
1に冷却前の油を流入させるようにして、ハイドロカー
ボンが蒸発し易い状態にしてある。そして、油精製手段
21にて蒸発したハイドロカーボンは真空ポンプ44に
より吸引され、排気流路45より排出される。また、こ
の油精製のために二流路が並設されているので、それぞ
れの流路毎に、開閉弁42、43および46を一定時間
が経過すると交互に開閉することにより、稼動、非稼動
の切換えを行いながら使用することが可能となってい
る。
ドロカーボンはその蒸気圧が高くなるため、蒸発し易く
なる故、油冷式圧縮機1Cでは、油クーラ22を油精製
手段21の二次側に配置することにより、油精製手段2
1に冷却前の油を流入させるようにして、ハイドロカー
ボンが蒸発し易い状態にしてある。そして、油精製手段
21にて蒸発したハイドロカーボンは真空ポンプ44に
より吸引され、排気流路45より排出される。また、こ
の油精製のために二流路が並設されているので、それぞ
れの流路毎に、開閉弁42、43および46を一定時間
が経過すると交互に開閉することにより、稼動、非稼動
の切換えを行いながら使用することが可能となってい
る。
【0013】ハイドロカーボンの一種であるベンゼンに
関しては、ベンゼンのみの場合、その蒸気圧が90℃の
とき、1021mmHgで、80℃のとき、757mmHgであ
る。これに対して、油に混入したベンゼンの場合、ベン
ゼンの蒸気圧は、ラウールの法則により、ベンゼンの蒸
気圧がこの混入したベンゼンのモル分率に比例して低下
する。例えば、このモル分率が0.01(この0.01
が軸受潤滑の限界の値で、0.01よりも大きくなると
潤滑不良を起こす。)の場合、ベンゼンの蒸気圧は、9
0℃のとき、10.21mmHgで、80℃のとき、7.5
7mmHgとなる。真空ポンプを使用して油精製する場合、
通常、真空ポンプで到達し得る限界の真空度は、単段真
空ポンプで約10mmHgで、二段真空ポンプで約1mmHgで
ある。したがって、ベンゼンをモル分率が約0.01に
なるまで除去することは、90℃のときには、単段真空
ポンプでも可能であるが、80℃のときには、二段真空
ポンプでないとできない。ただし、この二段真空ポンプ
の場合、単段真空ポンプの場合に比して、構造が複雑に
なり、故障率が高くなる。
関しては、ベンゼンのみの場合、その蒸気圧が90℃の
とき、1021mmHgで、80℃のとき、757mmHgであ
る。これに対して、油に混入したベンゼンの場合、ベン
ゼンの蒸気圧は、ラウールの法則により、ベンゼンの蒸
気圧がこの混入したベンゼンのモル分率に比例して低下
する。例えば、このモル分率が0.01(この0.01
が軸受潤滑の限界の値で、0.01よりも大きくなると
潤滑不良を起こす。)の場合、ベンゼンの蒸気圧は、9
0℃のとき、10.21mmHgで、80℃のとき、7.5
7mmHgとなる。真空ポンプを使用して油精製する場合、
通常、真空ポンプで到達し得る限界の真空度は、単段真
空ポンプで約10mmHgで、二段真空ポンプで約1mmHgで
ある。したがって、ベンゼンをモル分率が約0.01に
なるまで除去することは、90℃のときには、単段真空
ポンプでも可能であるが、80℃のときには、二段真空
ポンプでないとできない。ただし、この二段真空ポンプ
の場合、単段真空ポンプの場合に比して、構造が複雑に
なり、故障率が高くなる。
【0014】図4は、本発明の第四実施形態に係る油冷
式圧縮機1Dを示し、上述した油冷式圧縮機の各々と互
いに共通する部分については、同一番号を付して説明を
省略する。油冷式圧縮機1Dでは、第一油流路部18X
に、油精製手段21、油クーラ22および油ポンプ23
が設けられ、この油ポンプ23の二次側にて吸込み側用
と吐出側用の二流路に分岐し、それぞれの分岐流路に流
量調節弁24、流量検出手段25およびオリフィス47
が設けられている。第二油流路部18Yには、油クーラ
28が介設されている。
式圧縮機1Dを示し、上述した油冷式圧縮機の各々と互
いに共通する部分については、同一番号を付して説明を
省略する。油冷式圧縮機1Dでは、第一油流路部18X
に、油精製手段21、油クーラ22および油ポンプ23
が設けられ、この油ポンプ23の二次側にて吸込み側用
と吐出側用の二流路に分岐し、それぞれの分岐流路に流
量調節弁24、流量検出手段25およびオリフィス47
が設けられている。第二油流路部18Yには、油クーラ
28が介設されている。
【0015】ところで、油フィルタ41の二次側では、
第一油流路部18Xおよび第二油流路部18Yに加え
て、第三油流路部18Zが分岐しており、この第三油流
路部18Zにより圧縮機本体11内のロータ軸に吸込み
側から吐出側に向かう力を作用させ、ロータに吐出側か
ら吸込み側に向かう方向の力を作用するガス圧に対抗さ
せてある。なお、第一油流路部18Xの流量検出手段2
5に代えて、圧力検出手段を設けて、これによる検出圧
力に基づいて流量調節弁24の開度を調節するようにし
てもよい。具体的には、検出圧力が高い場合には、上記
開度を大きくし、逆に検出圧力が低い場合には、上記開
度を縮小する。
第一油流路部18Xおよび第二油流路部18Yに加え
て、第三油流路部18Zが分岐しており、この第三油流
路部18Zにより圧縮機本体11内のロータ軸に吸込み
側から吐出側に向かう力を作用させ、ロータに吐出側か
ら吸込み側に向かう方向の力を作用するガス圧に対抗さ
せてある。なお、第一油流路部18Xの流量検出手段2
5に代えて、圧力検出手段を設けて、これによる検出圧
力に基づいて流量調節弁24の開度を調節するようにし
てもよい。具体的には、検出圧力が高い場合には、上記
開度を大きくし、逆に検出圧力が低い場合には、上記開
度を縮小する。
【0016】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、第一発
明によれば、軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間にも油
注入される圧縮機本体とこの圧縮機本体の吐出流路に介
設され、上記圧縮機本体から油を伴って吐出されたガス
から油を分離回収する油分離回収器と、この油分離回収
器の下部の油溜り部から上記圧縮機本体内の上記軸受・
軸封部および上記ガス圧縮空間を含む注油箇所に油を導
く油流路を備えた油冷式圧縮機において、上記油流路
が、上記軸受・軸封部に至る第一油流路部と、上記圧縮
機本体内の上記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第二
油流路部とを備えるとともに、上記第一油流路部に油精
製手段が介設された構成としてある。このように、圧縮
機本体に注入する油の全量ではなく、その内の一部であ
る軸受・軸封部に注入する油のみを精製するようにして
いるため、油精製手段の小型化、ひいてはその設置スペ
ースの縮小化が可能になるという効果を奏する。
明によれば、軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間にも油
注入される圧縮機本体とこの圧縮機本体の吐出流路に介
設され、上記圧縮機本体から油を伴って吐出されたガス
から油を分離回収する油分離回収器と、この油分離回収
器の下部の油溜り部から上記圧縮機本体内の上記軸受・
軸封部および上記ガス圧縮空間を含む注油箇所に油を導
く油流路を備えた油冷式圧縮機において、上記油流路
が、上記軸受・軸封部に至る第一油流路部と、上記圧縮
機本体内の上記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第二
油流路部とを備えるとともに、上記第一油流路部に油精
製手段が介設された構成としてある。このように、圧縮
機本体に注入する油の全量ではなく、その内の一部であ
る軸受・軸封部に注入する油のみを精製するようにして
いるため、油精製手段の小型化、ひいてはその設置スペ
ースの縮小化が可能になるという効果を奏する。
【0017】また、第二発明によれば、第一発明の構成
に加えて、上記第一油流路部が、流量調節可能に形成さ
れた構成としてある。このため、第一発明による効果に
加えて、軸受・軸封部への注油量を過不足のない値に維
持することが可能になるという効果を奏する。
に加えて、上記第一油流路部が、流量調節可能に形成さ
れた構成としてある。このため、第一発明による効果に
加えて、軸受・軸封部への注油量を過不足のない値に維
持することが可能になるという効果を奏する。
【図1】 本発明の第一実施形態に係る油冷式圧縮機の
全体構成を示す図である。
全体構成を示す図である。
【図2】 本発明の第二実施形態に係る油冷式圧縮機の
全体構成を示す図である。
全体構成を示す図である。
【図3】 本発明の第三実施形態に係る油冷式圧縮機の
全体構成を示す図である。
全体構成を示す図である。
【図4】 本発明の第四実施形態に係る油冷式圧縮機の
全体構成を示す図である。
全体構成を示す図である。
1A、1B、1C、1D 油冷式圧縮機 11 圧縮機本体 12 吸込流路 13 油分離回収器 14 吐出流路 16 油分離エレメント 17 油溜り部 18 油流路 18X 第一油
流路部 18Y 第二油流路部 18Z 第三油
流路部 21 油精製手段 22 油クーラ 23 油ポンプ 24 流量調節
弁 25 流量検出手段 28 油クーラ 41 油フィルタ 42、43 開
閉弁 44 真空ポンプ 45 排気流路 46 開閉弁 47 オリフィ
ス
流路部 18Y 第二油流路部 18Z 第三油
流路部 21 油精製手段 22 油クーラ 23 油ポンプ 24 流量調節
弁 25 流量検出手段 28 油クーラ 41 油フィルタ 42、43 開
閉弁 44 真空ポンプ 45 排気流路 46 開閉弁 47 オリフィ
ス
Claims (2)
- 【請求項1】 軸受・軸封部の他に、ガス圧縮空間にも
油注入される圧縮機本体とこの圧縮機本体の吐出流路に
介設され、上記圧縮機本体から油を伴って吐出されたガ
スから油を分離回収する油分離回収器と、この油分離回
収器の下部の油溜り部から上記圧縮機本体内の上記軸受
・軸封部および上記ガス圧縮空間を含む注油箇所に油を
導く油流路を備えた油冷式圧縮機において、上記油流路
が、上記軸受・軸封部に至る第一油流路部と、上記圧縮
機本体内の上記軸受・軸封部以外の注油箇所に至る第二
油流路部とを備えるとともに、上記第一油流路部に油精
製手段が介設されたことを特徴とする油冷式圧縮機。 - 【請求項2】 上記第一油流路部が、流量調節可能に形
成されたことを特徴とする請求項1に記載の油冷式圧縮
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001028076A JP2002227786A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 油冷式圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001028076A JP2002227786A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 油冷式圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002227786A true JP2002227786A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18892639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001028076A Pending JP2002227786A (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 油冷式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002227786A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108591026A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-09-28 | 中国成达工程有限公司 | 一种天然气制乙炔中真空压缩机的密封方法 |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001028076A patent/JP2002227786A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108591026A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-09-28 | 中国成达工程有限公司 | 一种天然气制乙炔中真空压缩机的密封方法 |
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