JP2002226833A - 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 - Google Patents
摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 摩耗性能を向上させ、かつフェード性能を向
上させた摩擦材に適した摩擦材組成物及び摩擦材組成物
を用いた摩擦材を提供する。 【解決手段】 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含
む摩擦材組成物において、活性点のカチオン種として、
水素イオンを保持したゼオライトを用いてなる摩擦材組
成物並びに上記の摩擦材組成物を加圧加熱成形し、熱処
理してなる摩擦材。
上させた摩擦材に適した摩擦材組成物及び摩擦材組成物
を用いた摩擦材を提供する。 【解決手段】 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含
む摩擦材組成物において、活性点のカチオン種として、
水素イオンを保持したゼオライトを用いてなる摩擦材組
成物並びに上記の摩擦材組成物を加圧加熱成形し、熱処
理してなる摩擦材。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、鉄道車
両、各種産業用機械等の制動に用いられるディスクブレ
ーキパッド、ブレーキライニング等の摩擦材に適した摩
擦材組成物、摩擦材組成物を用いた摩擦材に関する。
両、各種産業用機械等の制動に用いられるディスクブレ
ーキパッド、ブレーキライニング等の摩擦材に適した摩
擦材組成物、摩擦材組成物を用いた摩擦材に関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車、鉄道車両、各種産業用機械等に
は、その制動のため摩擦材が使用されている。この摩擦
材としては、現在非アスベスト系ディスクパッドが主流
であり、特公昭５９−４４６２号公報、特開平６−１８
４５２５号公報に示されるように補強繊維として、スチ
ール繊維、黄銅繊維、同繊維等の金属繊維、アクリル繊
維、アラミド繊維、フェノール繊維等の有機質繊維、ロ
ックウール、チタン酸カリウム繊維、アルミナシリカ繊
維、カーボン繊維等の無機質繊維を組み合わせたものが
使用されている。
は、その制動のため摩擦材が使用されている。この摩擦
材としては、現在非アスベスト系ディスクパッドが主流
であり、特公昭５９−４４６２号公報、特開平６−１８
４５２５号公報に示されるように補強繊維として、スチ
ール繊維、黄銅繊維、同繊維等の金属繊維、アクリル繊
維、アラミド繊維、フェノール繊維等の有機質繊維、ロ
ックウール、チタン酸カリウム繊維、アルミナシリカ繊
維、カーボン繊維等の無機質繊維を組み合わせたものが
使用されている。
【０００３】摩擦材用の結合材としては、従来から一般
的に、耐熱性、強度面からフェノール樹脂が使用されて
おり、特に耐熱性を重視して未変性タイプのフェノール
樹脂が多く使用されている。しかしながら、この改良と
して柔軟性に富むゴム変性タイプが近年多く使用されて
いるが、耐熱性に劣るため、摩擦摺動面が４００℃以上
の高温になる非常に過酷な条件化では、結合材等の熱分
解によって生じる液状分解物が、摺動面に潤滑成分とし
て存在するため摩擦係数が大幅に低下するフェード現象
を発生し易い。ゼオライトを用いた従来の技法として、
アルカリ、アルカリ土類金属からなるカチオンを保持す
るゼオライトによりフェード性能の向上が図られてい
た。しかしながら、フェード時の有機物の分解触媒作用
としては機能せず、画期的なフェード対策材には至って
いない。
的に、耐熱性、強度面からフェノール樹脂が使用されて
おり、特に耐熱性を重視して未変性タイプのフェノール
樹脂が多く使用されている。しかしながら、この改良と
して柔軟性に富むゴム変性タイプが近年多く使用されて
いるが、耐熱性に劣るため、摩擦摺動面が４００℃以上
の高温になる非常に過酷な条件化では、結合材等の熱分
解によって生じる液状分解物が、摺動面に潤滑成分とし
て存在するため摩擦係数が大幅に低下するフェード現象
を発生し易い。ゼオライトを用いた従来の技法として、
アルカリ、アルカリ土類金属からなるカチオンを保持す
るゼオライトによりフェード性能の向上が図られてい
た。しかしながら、フェード時の有機物の分解触媒作用
としては機能せず、画期的なフェード対策材には至って
いない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】請求項１〜３記載の発
明は、摩耗性能を向上させ、かつフェード性能を向上さ
せた摩擦材に適した摩擦材組成物を提供するものであ
る。請求項４記載の発明は、摩耗性能を向上させ、かつ
フェード性能を向上させた摩擦材に適した摩擦材を提供
するものである。
明は、摩耗性能を向上させ、かつフェード性能を向上さ
せた摩擦材に適した摩擦材組成物を提供するものであ
る。請求項４記載の発明は、摩耗性能を向上させ、かつ
フェード性能を向上させた摩擦材に適した摩擦材を提供
するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 （１） 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含む摩擦
材組成物において、活性点のカチオン種として、水素イ
オンを保持したゼオライトを用いてなる摩擦材組成物。 （２） ゼオライトが、シリカ／アルミナ比が１〜１０
であり、活性点のカチオン種として、水素イオンをイオ
ン交換したゼオライトである（１）記載の摩擦材組成
物。 （３） ゼオライトが、自然鉱石として産出される天然
ゼオライト、及び有機テンプレートを用いて合成される
人工ゼオライトで、活性点のカチオン種として、水素イ
オンをイオン交換したゼオライトである（１）記載の摩
擦材組成物。 （４） （１）〜（３）記載の摩擦材組成物を加圧加熱
成形し、熱処理してなる摩擦材。
する。 （１） 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含む摩擦
材組成物において、活性点のカチオン種として、水素イ
オンを保持したゼオライトを用いてなる摩擦材組成物。 （２） ゼオライトが、シリカ／アルミナ比が１〜１０
であり、活性点のカチオン種として、水素イオンをイオ
ン交換したゼオライトである（１）記載の摩擦材組成
物。 （３） ゼオライトが、自然鉱石として産出される天然
ゼオライト、及び有機テンプレートを用いて合成される
人工ゼオライトで、活性点のカチオン種として、水素イ
オンをイオン交換したゼオライトである（１）記載の摩
擦材組成物。 （４） （１）〜（３）記載の摩擦材組成物を加圧加熱
成形し、熱処理してなる摩擦材。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明において、水素イオンをカ
チオン種として保持するゼオライトは、シリカ／アルミ
ナ比が１〜１０であって、好ましくは２〜８とされ、１
０を超えることでフェードの抑制効果が小さく、目的と
する効果が得られない。一方１未満であるとゼオライト
の分子構造の基本構造であるシリカ、アルミナから形成
される４面体構造が摩擦による高温条件下により、骨格
構造を保持できずにシリカ（ＳｉＯ2）とアルミナ（Ａ
ｌ2０3）へ分解し、フェード特性については目的とする
効果が小さく、また鳴きの弊害が発生する。
チオン種として保持するゼオライトは、シリカ／アルミ
ナ比が１〜１０であって、好ましくは２〜８とされ、１
０を超えることでフェードの抑制効果が小さく、目的と
する効果が得られない。一方１未満であるとゼオライト
の分子構造の基本構造であるシリカ、アルミナから形成
される４面体構造が摩擦による高温条件下により、骨格
構造を保持できずにシリカ（ＳｉＯ2）とアルミナ（Ａ
ｌ2０3）へ分解し、フェード特性については目的とする
効果が小さく、また鳴きの弊害が発生する。
【０００７】またフェード現象とは、樹脂等の有機成分
の分解が起こる非常に過酷な高温条件化で、結合材等の
熱分解によって生じる液状分解物が、摺動面に潤滑成分
として存在するため摩擦係数が大幅に低下することであ
るが、本発明になるカチオン種が水素イオンのゼオライ
トは、熱分解によって生じる液状分解物に対して水素イ
オンを介した分解反応機構により、接触分解反応を促進
させ摺動面上の液状分解物を除去することで、摩擦係数
が大幅に低下するフェード現象を発生し難い。
の分解が起こる非常に過酷な高温条件化で、結合材等の
熱分解によって生じる液状分解物が、摺動面に潤滑成分
として存在するため摩擦係数が大幅に低下することであ
るが、本発明になるカチオン種が水素イオンのゼオライ
トは、熱分解によって生じる液状分解物に対して水素イ
オンを介した分解反応機構により、接触分解反応を促進
させ摺動面上の液状分解物を除去することで、摩擦係数
が大幅に低下するフェード現象を発生し難い。
【０００８】本発明におけるカチオン種が水素イオンの
ゼオライトの平均粒径は、鳴きの発生防止及び亀裂発生
防止の点で０．１〜１５μｍであるものが好ましく、
０．５〜１０μｍがより好ましく、１〜５μｍがさらに
好ましい。
ゼオライトの平均粒径は、鳴きの発生防止及び亀裂発生
防止の点で０．１〜１５μｍであるものが好ましく、
０．５〜１０μｍがより好ましく、１〜５μｍがさらに
好ましい。
【０００９】本発明における摩擦材の材質は、セミメタ
リック系、ノンスチール系のいずれにも適用でき特に制
限はない。また、摩擦材に用いられる材料は、一般に公
知の材料が用いられ、例えばスチール繊維、黄銅繊維、
銅繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、フェノール繊
維、ウォラストナイト、セラミック繊維、ロックウー
ル、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維等の繊維状物
質、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、カ
シュー樹脂等の熱硬化性樹脂やＮＢＲ、ＳＢＲ、ＩＲ等
のゴム組成物を含む結合剤、カシューダスト、ゴムダス
ト等の有機質摩擦調整剤、硫酸バリウム、黒鉛、三硫化
アンチモン、ゼオライト、マイカ、ジルコニア、シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の
無機質摩擦調整剤などが用いられ、さらに必要に応じて
真鍮、銅等の金属粉が添加される。
リック系、ノンスチール系のいずれにも適用でき特に制
限はない。また、摩擦材に用いられる材料は、一般に公
知の材料が用いられ、例えばスチール繊維、黄銅繊維、
銅繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、フェノール繊
維、ウォラストナイト、セラミック繊維、ロックウー
ル、チタン酸カリウム繊維、カーボン繊維等の繊維状物
質、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、カ
シュー樹脂等の熱硬化性樹脂やＮＢＲ、ＳＢＲ、ＩＲ等
のゴム組成物を含む結合剤、カシューダスト、ゴムダス
ト等の有機質摩擦調整剤、硫酸バリウム、黒鉛、三硫化
アンチモン、ゼオライト、マイカ、ジルコニア、シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の
無機質摩擦調整剤などが用いられ、さらに必要に応じて
真鍮、銅等の金属粉が添加される。
【００１０】上記における繊維状物質の含有量は全組成
物中に３０〜６０重量％含有することが好ましく、４０
〜５０重量％含有することがより好ましい。結合剤の含
有量は、全組成物中に３〜２０重量％含有することが好
ましく、５〜１２重量％含有することがより好ましい。
有機摩擦調整剤の含有量は、全組成物中に１〜１５重量
％含有することが好ましく、２〜１２重量％含有するこ
とがより好ましい。また無機質摩擦調整剤の含有量は、
全組成物中に２０〜５０重量％含有することが好まし
く、２５〜４５重量％含有することがより好ましい。な
お、必要に応じて添加する金属粉の含有量は、全組成物
中に１〜２０重量％含有することが好ましく、３〜１５
重量％含有することがより好ましい。これらの成分は、
全組成物が１００重量％となるように配合される。
物中に３０〜６０重量％含有することが好ましく、４０
〜５０重量％含有することがより好ましい。結合剤の含
有量は、全組成物中に３〜２０重量％含有することが好
ましく、５〜１２重量％含有することがより好ましい。
有機摩擦調整剤の含有量は、全組成物中に１〜１５重量
％含有することが好ましく、２〜１２重量％含有するこ
とがより好ましい。また無機質摩擦調整剤の含有量は、
全組成物中に２０〜５０重量％含有することが好まし
く、２５〜４５重量％含有することがより好ましい。な
お、必要に応じて添加する金属粉の含有量は、全組成物
中に１〜２０重量％含有することが好ましく、３〜１５
重量％含有することがより好ましい。これらの成分は、
全組成物が１００重量％となるように配合される。
【００１１】本発明になる摩擦材は、繊維状物質、結合
剤、及び摩擦調整剤、必要に応じて添加する金属粉を含
む材料を添加して均一に混合し、この混合物を予備成形
し、次いで金型内に裏金及び予備成形体を挿入した後、
加熱加圧成形法で成形し、その後熱処理を行い、必要に
応じて表面の有機成分を除去するためスコーチ処理を行
って得られる。
剤、及び摩擦調整剤、必要に応じて添加する金属粉を含
む材料を添加して均一に混合し、この混合物を予備成形
し、次いで金型内に裏金及び予備成形体を挿入した後、
加熱加圧成形法で成形し、その後熱処理を行い、必要に
応じて表面の有機成分を除去するためスコーチ処理を行
って得られる。
【００１２】なお成形する際の加熱温度は１３０〜１７
０℃が好ましく、１４０〜１６０℃がより好ましい。圧
力は２０〜６０ＭＰａが好ましく、３０〜５０ＭＰａが
より好ましい。熱処理温度は１５０〜３００℃が好まし
く、１７０〜２５０℃がより好ましい。必要に応じて行
うスコーチ処理は、摩擦部材に熱盤を押し当てる方法、
ガスの炎などの直火で加熱する方法、遠赤外線などの輻
射熱で加熱する方法等があり特に制限はない。またスコ
ーチ処理の条件については、その材質に合った条件を選
定して処理すればよい。
０℃が好ましく、１４０〜１６０℃がより好ましい。圧
力は２０〜６０ＭＰａが好ましく、３０〜５０ＭＰａが
より好ましい。熱処理温度は１５０〜３００℃が好まし
く、１７０〜２５０℃がより好ましい。必要に応じて行
うスコーチ処理は、摩擦部材に熱盤を押し当てる方法、
ガスの炎などの直火で加熱する方法、遠赤外線などの輻
射熱で加熱する方法等があり特に制限はない。またスコ
ーチ処理の条件については、その材質に合った条件を選
定して処理すればよい。
【００１３】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 実施例１ カチオン種が水素イオンのゼオライト平均粒径１〜５μ
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ａ
を得た。
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ａ
を得た。
【００１４】実施例２ カチオン種が水素イオンのゼオライト平均粒径１〜５μ
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ｂ
を得た。
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ｂ
を得た。
【００１５】実施例３ カチオン種が水素イオンのゼオライト平均粒径１〜５μ
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ｃ
を得た。
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ｃ
を得た。
【００１６】実施例４ カチオン種が水素イオンのゼオライト平均粒径１〜５μ
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ｄ
を得た。
ｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３０００
ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組成物Ｄ
を得た。
【００１７】比較例１ カチオン種がナトリウムイオンのゼオライト平均粒径１
〜５μｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３
０００ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組
成物Ｅを得た。
〜５μｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３
０００ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組
成物Ｅを得た。
【００１８】比較例２ カチオン種がナトリウムイオンのゼオライト平均粒径１
〜５μｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３
０００ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組
成物Ｆを得た。
〜５μｍを表１に示す成分表に従い配合し、混合機で３
０００ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材組
成物Ｆを得た。
【００１９】比較例３ ゼオライトの添加せずに成分表に従い配合し、混合機で
３０００ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材
組成物Ｇを得た。
３０００ｒ／ｍｉｎの回転速度で４分間混合し、摩擦材
組成物Ｇを得た。
【００２０】次に実施例１〜４及び比較例１〜３で得ら
れた摩擦材組成物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ及びＧを各々
予備成形し、次いで金型内にディスクパッドの裏金及び
予備成形体を挿入し、その後１５２．５±２．５℃、圧
力４９ＭＰａの条件で５分間加熱加圧成形した。更に２
００℃で５時間熱処理を行い、冷却後研磨し、４７０±
１０℃で５分間の表面スコーチを行って端部から端部ま
での長さが１２７ｍｍのディスクパッドＡ、Ｂ、Ｃ、
Ｄ、Ｅ、Ｆ、Ｇ、Ｈ、Ｉ及びＪを得た。
れた摩擦材組成物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ及びＧを各々
予備成形し、次いで金型内にディスクパッドの裏金及び
予備成形体を挿入し、その後１５２．５±２．５℃、圧
力４９ＭＰａの条件で５分間加熱加圧成形した。更に２
００℃で５時間熱処理を行い、冷却後研磨し、４７０±
１０℃で５分間の表面スコーチを行って端部から端部ま
での長さが１２７ｍｍのディスクパッドＡ、Ｂ、Ｃ、
Ｄ、Ｅ、Ｆ、Ｇ、Ｈ、Ｉ及びＪを得た。
【００２１】
【表１】
【００２２】次に本発明なるディスクパッドＡ、Ｂ、
Ｃ、Ｄと比較例のディスクパッドＥ、Ｆ、Ｇについて、
比較試験を行った。その試験結果を表２に示す。なお試
験条件は下記の通りである。
Ｃ、Ｄと比較例のディスクパッドＥ、Ｆ、Ｇについて、
比較試験を行った。その試験結果を表２に示す。なお試
験条件は下記の通りである。
【００２３】フェード性能の評価 ＪＡＳＯ Ｃ４０６−８７乗用車ブレーキ装置ダイナモ
メータ試験法を用いて、ダイナモ試験機にて第１回フェ
ード試験時の最低摩擦係数（μ）、一制動中の最低摩擦
係数（μ）を確認した。
メータ試験法を用いて、ダイナモ試験機にて第１回フェ
ード試験時の最低摩擦係数（μ）、一制動中の最低摩擦
係数（μ）を確認した。
【００２４】摩耗量の評価 ＪＡＳＯ Ｃ４０６−８７乗用車ブレーキ装置ダイナモ
メータ試験法を用いて、この試験後の摩耗量を調査し
た。
メータ試験法を用いて、この試験後の摩耗量を調査し
た。
【００２５】鳴きの評価 車両重量：１６００ｋｇ、ブレーキ型式：コレットタイ
プ（シリンダ面積：２８ｃｍ2）、２０００ｃｃオート
マチック車で、市街地走行１０００ｋｍを行い、数１に
示す式により求めた。
プ（シリンダ面積：２８ｃｍ2）、２０００ｃｃオート
マチック車で、市街地走行１０００ｋｍを行い、数１に
示す式により求めた。
【００２６】
【数１】鳴き発生率（％）＝鳴き発生回数（回）／制動
回数（回）×１００
回数（回）×１００
【００２７】
【表２】
【００２８】表２に示されるように、本発明になる実施
例１〜４のディスクパッドは、鳴き発生率を大幅に悪化
させることなく、摩耗量を小さくかつフェード時の最低
摩擦係数（μ）を向上させることが出来ることが分かっ
た。これに対して比較例１〜３のディスクパッドはゼオ
ライトを添加していない比較例３ではフェード時の最低
摩擦係数、及び一制動中最低摩擦係数ともに最も低下し
ており、摩耗量についても実施例と比較すると高くなっ
ている。また、カチオン種がナトリウムのゼオライト
（比較例１、２）の場合は、比較例３と比べ、フェード
に対して効果が確認できるが、実施例１〜４のカチオン
種が水素イオンのゼオライトの結果と比べると、最低摩
擦係数、及び一制動中最低摩擦係数ともに向上する効果
が低い。
例１〜４のディスクパッドは、鳴き発生率を大幅に悪化
させることなく、摩耗量を小さくかつフェード時の最低
摩擦係数（μ）を向上させることが出来ることが分かっ
た。これに対して比較例１〜３のディスクパッドはゼオ
ライトを添加していない比較例３ではフェード時の最低
摩擦係数、及び一制動中最低摩擦係数ともに最も低下し
ており、摩耗量についても実施例と比較すると高くなっ
ている。また、カチオン種がナトリウムのゼオライト
（比較例１、２）の場合は、比較例３と比べ、フェード
に対して効果が確認できるが、実施例１〜４のカチオン
種が水素イオンのゼオライトの結果と比べると、最低摩
擦係数、及び一制動中最低摩擦係数ともに向上する効果
が低い。
【００２９】
【発明の効果】請求項１〜３における摩擦材組成物は、
摩擦材の強度を大幅に低下することなく、摩耗量を小さ
くし、かつフェード性能を向上させることが可能な摩擦
材を提供することができる。請求項４における摩擦材
は、摩擦材の強度を大幅に低下することなく、摩耗量を
小さくし、かつフェード性能を向上させることが可能で
あり、工業的に好適である。
摩擦材の強度を大幅に低下することなく、摩耗量を小さ
くし、かつフェード性能を向上させることが可能な摩擦
材を提供することができる。請求項４における摩擦材
は、摩擦材の強度を大幅に低下することなく、摩耗量を
小さくし、かつフェード性能を向上させることが可能で
あり、工業的に好適である。
フロントページの続き Ｆターム(参考） 3J058 BA34 BA41 DD11 FA01 FA11 GA03 GA04 GA07 GA12 GA20 GA22 GA24 GA26 GA27 GA28 GA33 GA34 GA35 GA37 GA39 GA43 GA45 GA54 GA55 GA58 GA59 GA73 GA92
Claims (4)
- 【請求項１】 繊維状物質、結合剤及び摩擦調整剤を含
む摩擦材組成物において、活性点のカチオン種として、
水素イオンを保持したゼオライトを用いてなる摩擦材組
成物。 - 【請求項２】 ゼオライトが、シリカ／アルミナ比が１
〜１０であり、活性点のカチオン種として、水素イオン
をイオン交換したゼオライトである請求項１記載の摩擦
材組成物。 - 【請求項３】 ゼオライトが、自然鉱石として産出され
る天然ゼオライト、及び有機テンプレートを用いて合成
される人工ゼオライトで、活性点のカチオン種として、
水素イオンをイオン交換したゼオライトである請求項１
記載の摩擦材組成物。 - 【請求項４】 請求項１〜３記載の摩擦材組成物を加圧
加熱成形し、熱処理してなる摩擦材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001021933A JP2002226833A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001021933A JP2002226833A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002226833A true JP2002226833A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18887411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001021933A Pending JP2002226833A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002226833A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007100024A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Chubu Electric Power Co Inc | フェノール樹脂成形材料及びその調製方法 |
| JP2007119638A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Chubu Electric Power Co Inc | ポリアリーレンスルフィド系成形材料及びｐｐｓ系成形品 |
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| EP3133134B1 (en) | 2014-04-17 | 2021-05-26 | Nisshinbo Brake Inc. | Friction material |
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2001
- 2001-01-30 JP JP2001021933A patent/JP2002226833A/ja active Pending
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