JP2002226402A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤Info
- Publication number
- JP2002226402A JP2002226402A JP2001026462A JP2001026462A JP2002226402A JP 2002226402 A JP2002226402 A JP 2002226402A JP 2001026462 A JP2001026462 A JP 2001026462A JP 2001026462 A JP2001026462 A JP 2001026462A JP 2002226402 A JP2002226402 A JP 2002226402A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- skin
- phospholipid
- pressure
- skin care
- phosphatidylcholine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Abstract
乳化機により微粒子化処理を施すことで得られる、経皮
吸収促進作用を持ち、100nm以下の平均粒子径を有
し、経時的に安定で、皮膚への安全性が高く、使用性に
優れた皮膚外用剤。 【構成】(1)リン脂質及びジプロピレングリコール等
を高圧乳化機により微粒子化処理を施することで得られ
る、経皮吸収促進作用を持ち、100nm以下の平均粒
子径を有する皮膚外用剤、(2)リン脂質とジプロピレ
ングリコールの含有割合が1:1〜1:10の範囲であ
る(1)の皮膚外用剤、(3)リン脂質に含まれるフォ
スファチジルコリン含量が90%以上、かつ、ヨウ素価
が平均して0.1〜44の範囲である(2)の皮膚外用
剤、(4)リン脂質の含有量が0.01〜5.0重量%
の範囲である(3)の皮膚外用剤、(5)高圧乳化機で
の圧力が25,000〜50,000psi、かつ、冷
却部の排出部にかかる圧力を500〜2,000psi
の範囲に設定する(4)の皮膚外用剤。
Description
さらに詳しくはリン脂質及びジプロピレングリコール等
を高圧乳化機により微粒子化処理を施すことで得られ
る、経皮吸収促進作用を持ち、100nm以下の平均粒
子径を有し、皮膚に対して安全性が高く、経時安定性に
優れた皮膚外用剤に関するものである。経皮吸収とは、
外部から皮膚に接触・吸着した物質が皮膚内に入り、角
質層を透過して表皮又は真皮に達し、さらに血管内に吸
収される現象をいう。
は特開昭56−115452号、特開昭57−1111
69号、特開昭57−227465号、特開昭57−2
28795号、特開昭61−177248号及び特開平
3−235341号など公報に記載されている通り、リ
ン脂質を安定に配合する技術が知られている。
マワリなどから抽出し精製したものが知られており、一
般的には卵黄あるいは大豆由来のものが用いられる。こ
のリン脂質は未水素添加リン脂質及び/あるいは水素添
加リン脂質であるが、化粧品に含有されることを考慮す
ると、色、におい及び脂質の酸化において経時的に安定
な水素添加リン脂質が汎用されている。
ソーム分散液やリン脂質を乳化剤とした乳化懸濁液など
は、リン脂質界面が電気的に中性のため、分散液あるい
は懸濁液は不安定化し、経時的に分離する。特に、電解
質の種類及び含有量によってもその安定性は大きく変化
する。
模での生産は、一旦粗分散液あるいは懸濁液を調製後、
これを微粒子化装置、例えばゴーリンタイプの高圧ホモ
ジナイザーや超音波照射等で処理する方法で製造されて
いる。さらに、特公平2976526号や特開平11−
47580号などにある新しいタイプの高圧乳化機が提
案されているが、高圧乳化機では乳化させる圧力を高く
設定すると処理時にベース温度が上昇することから、リ
ン脂質を含む皮膚外用剤では経時的に沈殿や変色など、
その安定性に問題が生じる。
脂質膜界面が電気的に中性であるため、経時的に不安定
化し分離する。特に、電解質の種類及び含有量によって
もその安定性は大きく変化する。また、分離を防ぐため
には乳化剤、脂肪酸石鹸などを添加し安定化させている
が乳化剤等の添加量が多く、使用性及び安全性に問題が
ある。さらに、リン脂質は天然由来のものが多く、その
品質のばらつきが大きいために化粧品の品質にも影響を
及ぼすことがしばしばあった。これを防ぐために、微粒
子化装置、例えばゴーリンタイプの高圧ホモジナイザー
や超音波照射等で処理する方法で製造しているが、製造
方法、製造時間の長時間化あるいは製造工程の煩雑化な
どの問題もあった。
従来のリン脂質を含む皮膚外用剤がもつ欠点、さらにリ
ン脂質を含む皮膚外用剤の製造方法に由来する欠点を克
服し、リン脂質及びジプロピレングリコール等を高圧乳
化機により微粒子化処理を施すことで得られる、経皮吸
収促進作用を持ち、100nm以下の平均粒子径を有
し、経時的に安定で、皮膚への安全性が高く、使用性に
優れた皮膚外用剤を提供することを目的となされたもの
である。
事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は(1)請求項1参照、(2)リ
ン脂質とジプロピレングリコールの含有割合が1:1〜
1:10の範囲である(1)の皮膚外用剤、(3)リン
脂質に含まれるフォスファチジルコリン含量が90%以
上、かつ、ヨウ素価が平均して0.1〜44の範囲であ
る(2)の皮膚外用剤、(4)リン脂質の含有量が0.
01〜5.0重量%の範囲である(3)の皮膚外用剤、
(5)高圧乳化機での圧力が25,000〜50,00
0psi、かつ、冷却部の排出部にかかる圧力を500
〜2,000psiの範囲に設定する(4)の皮膚外用
剤、を提供するものである。
本発明において「リン脂質」とは、分子内にリン酸基と
アシル基及び/またはアルキル基からなる疎水基を2個
以上有するものをいい、例えば、フォスファチジルコリ
ン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチ
ジルセリン、フォスファチジルイノシトール、フォスフ
ァチジルグリセロール、フォスファチジン酸、スフィン
ゴミエリン、カルジオリピンまたはこれら誘導体の1種
または2種以上の混合物等が挙げられる。その中で、フ
ォスファチジルコリン含量は特に限定されるものではな
いが好ましくは90%以上であり、さらに好ましくはフ
ォスファチジルコリン含量92%以上である。本発明に
おける「ヨウ素価」とは、粧原基の一般試験法の「ヨウ
素価測定法」で規定される値である。本発明での「ヨウ
素価」の範囲は、この「ヨウ素価測定法」に準じリン脂
質を分析したとき特に限定されるものではないが、好ま
しくは平均で0.1〜44の範囲であり、さらに好まし
くは平均で0.5〜40である。本発明でのリン脂質の
含有量は特に限定されるものではないが、好ましくは
0.01〜5.0重量%の範囲であり、さらに好ましく
は0.1〜2.0重量%である。安定性、安全性には問
題ないが0.01重量%よりも少ない量では皮膚外用剤
として効果が期待できなく、5.0重量%を越える量で
は使用性に問題がある場合がある。
ラウロイルフォスファチジルコリン、ジミリストイルフ
ォスファチジルコリン、ジパルミトイルフォスファチジ
ルコリン、ジステアロイルフォスファチジルコリン、ジ
オレイルフォスファチジルコリン、ジベヘノイルフォス
ファチジルコリン、1−ステアルイル−2−ラウロイル
−sn−フォスファチジルコリン、1−ステアルイル−
2−ミリストイル−sn−フォスファチジルコリン、1
−ステアルイル−2−パルミトイル−sn−フォスファ
チジルコリン、1−ステアルイル−2−オレイル−sn
−フォスファチジルコリン、1−ステアルイル−2−ベ
ヘノイル−sn−フォスファチジルコリン、1−パルミ
トイル−2−ラウロイル−sn−フォスファチジルコリ
ン、1−パルミトイル−2−ミリストイル−sn−フォ
スファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ステアロ
イル−sn−フォスファチジルコリン、1−パルミトイ
ル−2−オレイル−sn−フォスファチジルコリン、1
−パルミトイル−2−ベヘノイル−sn−フォスファチ
ジルコリン、1−ミリストイル−2−ラウロイル−sn
−フォスファチジルコリン、1−ミリストイル−2−パ
ルミトイル−sn−フォスファチジルコリン、1−ミリ
ストイル−2−ステアロイル−sn−フォスファチジル
コリン、1−ミリストイル−2−オレイル−sn−フォ
スファチジルコリン、1−ミリストイル−2−ベヘノイ
ル−sn−フォスファチジルコリン、1−ラウロイル−
2−ミリストイル−sn−フォスファチジルコリン、1
−ラウロイル−2−パルミトイル−sn−フォスファチ
ジルコリン、1−ラウロイル−2−ステアロイル−sn
−フォスファチジルコリン、1−ラウロイル−2−オレ
イル−sn−フォスファチジルコリン、1−ラウロイル
−2−ベヘノイル−sn−フォスファチジルコリン、1
−ベヘノイル−2−ラウロイル−sn−フォスファチジ
ルコリン、1−ベヘノイル−2−ミリストイル−sn−
フォスファチジルコリン、1−ベヘノイル−2−パルミ
トイル−sn−フォスファチジルコリン、1−ベヘノイ
ル−2−ステアロイル−sn−フォスファチジルコリ
ン、1−ベヘノイル−2−オレイル−sn−フォスファ
チジルコリン、1−オレイル−2−ラウロイル−sn−
フォスファチジルコリン、1−オレイル−2−ミルスト
イル−sn−フォスファチジルコリン、1−オレイル−
2−パルミトイル−sn−フォスファチジルコリン、1
−オレイル−2−ステアロイル−sn−フォスファチジ
ルコリン、1−オレイル−2−ベヘノイル−sn−フォ
スファチジルコリンなどがあり、天然系では大豆リン脂
質、紅花リン脂質、サフラワーリン脂質あるいはヒマワ
リリン脂質などの植物系リン脂質及び卵黄リン脂質を水
素添加により還元したものなどが挙げられる。また、本
発明では、これらリン脂質から選ばれる1種もしくは2
種以上を用いることができる。
濃度は、特に限定されないがリン脂質とジプロピレング
リコールの含有割合が1:1〜1:10の範囲が好まし
い。さらに、好ましくは1:5〜1:7の範囲である。
1:1以下では経皮吸収促進作用が処方系によっては期
待できない場合がある。1:10を越える濃度では皮膚
外用剤としての使用性が悪くなることもある。
圧処理ができる乳化機であれば特に限定されるものでは
ないが、既存の高圧乳化機としては、例えば、マイクロ
フルイダイザー(マイクロフルイディスク社製)、ナノ
マイザー(ナノマイザー社製)、アルティマイザー(タ
ウテクノロジー社製)、DeBEE2000(B.E.
E.International社製)などがあげられ
る。処理する圧力は特に限定されるものではないが、好
ましくは25,000〜50,000psiがよい。処
理する圧力が50,000psiを超えると、配管とし
ての耐圧性に注意する必要があり、25,000psi
より低いと目的とする微粒子化ができない場合もある。
さらに好ましくは、前述の既存の高圧乳化機において乳
化部の次に冷却部を入れ、冷却部と排出部の間に圧力
(以下、背圧とする)をかけると良い。高圧の設定によ
り乳化部でのベースの温度上昇を瞬時に冷却させ排出部
に圧力をかけることによって、従来の方式とは異なりリ
ン脂質を含む外用剤の経時的な沈殿や変色、かつ、粒子
径を100nm以下に製造することが可能となる。背圧
をかける方法とは、冷却部の太い配管から細い配管に導
く方法であり、特に限定されるものではないが、例え
ば、冷却部の配管よりも内径が細い配管を有する装置、
処理液が流れる配管を狭くすることができる調整バルブ
を有する装置である。かかる装置の主要部の材質は、背
圧に耐え、腐食し難いものであれば特に制限はなく、例
えば、ステンレス、ガラス、焼結ダイヤモンド、アルミ
ナ、ジルコニア、セラミックス等を挙げることができ
る。上記背圧をかけることができる装置は、冷却部の出
口に直接装着するか、又は出口側の配管と溶接や耐圧ジ
ョイント等で装着することができる。背圧は特に限定さ
れるものではないが、好ましくは500〜2,000p
siの範囲がよい。背圧が2,000psiを超えると
冷却部の耐圧性に注意する必要があり、500psiよ
り低いと目的とする微粒子化ができない場合もある。乳
化部の次に冷却部を入れ、冷却部と排出部の間に背圧を
かけない場合、平均粒子径100nm以下であっても、
経時的に沈殿物等が生じ、皮膚外用剤としては好ましく
ない場合もある。
下」とは、本発明の皮膚外用剤の粒子径を、市販の動的
光散乱法による粒子径測定装置である大塚電子製のDL
S−7000またはこれに準ずる装置により測定したと
き、平均粒子径100nm以下のものをいう。特に平均
粒子径が80nm以下のものは、経時的な平均粒子径の
変化が少なく、外観上もほとんど変化がなく好ましい。
一方、平均粒子径が100nmを超えると、経時的な平
均粒子径の変化が大きく、沈殿物等の外観上の変化があ
り好ましくない。
粧水、乳液、クリーム、洗顔料、クレンジングクリー
ム、マッサージクリーム、パック料などとして用いるこ
とができる。本発明の皮膚外用剤は各種成分、例えば、
スクワランなどの炭化水素類、油脂、ロウ類、各種エス
テル油、動物油、植物油、シリコーン油、脂肪酸、高級
アルコールなどの油剤、エタノール、多価アルコールな
どのアルコール類、非イオン性界面活性剤、両性界面活
性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤な
どの両親媒性物質、酸化チタン、マイカ、酸化鉄などの
顔料、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ヒ
アルロン酸ナトリウムなどの高分子類、色素、ビタミン
類(A・B1・B2・B5・B6・B12・C・D2・
D3・E・K1・K2・K3)及びその誘導体、アミノ
酸類(グリシン・セリン・ピロリドンカルボン酸ナトリ
ウム)、糖類(グルコース・ショ糖・トレハロース・硫
酸化トレハロース・プルラン・マルトース・カルボキシ
メチルデキストラン)、紫外線吸収剤、ホルモン剤、香
料、抗酸化剤、防腐剤、キレート剤などを適宜配合する
ことができる。
示すように、リン脂質及びジプロピレングリコール等を
高圧乳化機により微粒子化処理を施すことで得られる、
経皮吸収促進作用を持ち、100nm以下の平均粒子径
を有し、皮膚に対して安全性が高く、経時安定性に優れ
ることを特徴とするものである。本発明において、高圧
乳化機での圧力が25,000〜50,000psi、
かつ、冷却部の排出部にかかる圧力が500〜2,00
0psiの範囲での製造条件は、従来の製造方法に比べ
てより少ないエネルギーで短時間に製造できることも特
徴としている。
しく説明する。例中の物性の測定と評価は以下の方法で
行った。例中、%とあるのはすべて重量%である。背圧
の1,000psiは冷却部の排出部の内径3mmの配
管に内径0.2mmのステンレス製の配管を接続するこ
とにより得た。
をDeBEE2000(B.E.E.Internat
ional社製)で1回通過処理(1パス)を行って調
製した。この粗分散液は以下のように調製した。まず、
リン脂質及び油溶性有効成分(酢酸トコフェロール2.
0%またはパルミチン酸レチノール10.0%)を混合
溶解し、この溶液に精製水を加えて粗分散液全量の3
0.0%となるようにした。これをホモジナイザーで攪
拌し、多価アルコール(ジプロピレングリコール等)及
び塩化マグネシウム0.5%及び水溶性有効成分(L−
アスコルビン酸2−リン酸マグネシウム3.0%)を加
え、精製水を加えて全量100.0%としたものであ
る。実施例の皮膚外用剤は、油溶性有効成分及び水溶性
有効成分のうち1種類を含むものとし、油溶性有効成分
及び水溶性有効成分及び塩化マグネシウムは以下の実施
例中に明記されている場合のみ配合した。
(大塚電子製)を用い、25℃、角度90度の条件で、
キュムラント(Cumulant)法によって算出し
た。
o試験によりビタミンAをパルミチン酸レチノール、ビ
タミンCをアスコルビン酸、ビタミンEを酢酸トコフェ
ロールを用いてそれぞれの皮膚中濃度を測定し、評価し
た。
モルモットの背位部を剃毛した後、ネンブタールで麻酔
し、内径19.0mmのプラスティックチューブにアロ
ンアルファを塗布、背部皮膚に接着する。このチューブ
に0.1mlの試料を注入し、注入3時間後に皮膚をサ
ンプリングする。皮膚は接着面に沿って円形に切り取
り、筋肉や脂肪組織を取り除いた後、皮膚をリン酸緩衝
液でホモゲナイズし、同量のブタノールを加えパルミチ
ン酸レチノールを分配抽出する。パルミチン酸レチノー
ルの測定はHPLCで行った。 HPLC条件 カラム:ODS RP−18(250×4mm) 移動相:メタノール:イソプロピルアルコール=1:1 波 長:328nm 流 速:1ml/min 皮膚中パルミチン酸レチノール量は、皮膚1g当りのμ
g数で表した。
モルモットの背位部を剃毛した後、ネンブタールで麻酔
し、内径19.0mmのプラスティックチューブにアロ
ンアルファを塗布、背部皮膚に接着する。このチューブ
に0.4mlの試料を注入し、注入3時間後に皮膚をサ
ンプリングする。皮膚は接着面に沿って円形に切り取
り、筋肉や脂肪組織を取り除いた後、皮膚中のアスコル
ビン酸をリン酸緩衝液で抽出する。抽出は皮膚200m
gをミンチ状に切り刻み、1.5mlのリン酸緩衝液を
加え、氷中で冷却しながら2分間ホモゲナイズすること
によって行う。抽出液は15,000rpmで5分間遠
心し、得られた上清をHPLC用サンプルとして測定す
る。 HPLC条件 カラム:LiChrospher 100 NH2 移動相:アセトニトリル:20mMKH2PO4=8
0:20 波 長:254nm 流 速:1ml/min 皮膚中アスコルビン酸量は、皮膚1g当りのμg数で表
し、未塗布部分で得られたあらかじめ皮膚に存在するア
スコルビン酸量を差し引いた増加分として表した。
モルモットの背位部を剃毛し、2.0×2.0cmの面
積に0.4mlの試料を塗布し、塗布1時間後に皮膚を
サンプリングする。酢酸トコフェロールは皮膚100m
gを2mlのトリス酸緩衝液でホモゲナイズし、同量の
ブタノールを加え分配抽出した。酢酸トコフェロールの
測定はHPLCで行った。 HPLC条件 カラム:ODS RP−18(250×4mm) 移動相:メタノール 波 長:Ex 298nm、Em 325nm 流 速:1ml/min 皮膚中酢酸トコフェロール量は、皮膚1g当りのμg数
で表した。
の保存した状態のものについて、目視で判断し、離油、
離水、沈殿物など生じた場合のものを×、外観上、変化
がなかったものについて、特に問題なし:△、良い:
〇、非常に良い:◎とした。
塗布した後のしっとり感の項目について、専門のパネラ
ー5名によって以下の基準で評価した。 ◎:非常に良い、〇:良い、△:ふつう、×:不良
使用性の評価の各項目を総合して評価した。 ◎:非常に良い、〇:良い、△:ふつう、×:不良
で行った。例中、%とあるのはすべて重量%である。背
圧の1,000psiは冷却部の排出部の内径3mmの
配管に内径0.2mmのステンレス製の配管を接続する
ことにより得た。
をDeBEE2000(B.E.E.Internat
ional社製)で1回通過処理(1パス)を行って調
製した。この粗分散液は以下のように調製した。まず、
リン脂質及び油溶性有効成分(酢酸トコフェロール2.
0%またはパルミチン酸レチノール10.0%)を混合
溶解し、この溶液に精製水を加えて粗分散液全量の3
0.0%となるようにした。これをホモジナイザーで攪
拌し、多価アルコール(ジプロピレングリコール等)及
び塩化マグネシウム0.5%及び水溶性有効成分(L−
アスコルビン酸2−リン酸マグネシウム3.0%)を加
え、精製水を加えて全量100.0%としたものであ
る。実施例の皮膚外用剤は、油溶性有効成分及び水溶性
有効成分のうち1種類を含むものとし、油溶性有効成分
及び水溶性有効成分及び塩化マグネシウムは以下の実施
例中に明記されている場合のみ配合した。
として3.0%加えた。その結果を表1及び図1に示し
た。
その結果を表2に示した。
として3.0%加えた。その結果を表3に示した。
その結果を表4に示した。
塩化マグネシウムを0.5%加えた。その結果を表5及
び図2に示した。
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。尚、含有量については、他に指示のない限
り重量%を示す。
皮吸収促進作用を持ち、100nm以下の平均粒子径を
有し、経時的に安定で、皮膚への安定性が高く、使用性
に優れていた。
ン脂質の影響を示したグラフである。(実施例1)
たグラフである。(実施例5)
Claims (5)
- 【請求項1】 リン脂質及びジプロピレングリコールを
含有し、高圧乳化機により微粒子化処理をした平均粒子
径100nm以下の分散液を含有する皮膚外用剤。 - 【請求項2】 リン脂質とジプロピレングリコールの含
有割合が1:1〜1:10の範囲であることを特徴とす
る請求項1記載の皮膚外用剤。 - 【請求項3】 リン脂質に含まれるフォスファチジルコ
リン含量が90%以上、かつ、ヨウ素価が平均して0.
1〜44の範囲であることを特徴とする請求項1ないし
請求項2記載の皮膚外用剤。 - 【請求項4】 リン脂質の含有量が0.01〜5.0重
量%の範囲であることを特徴とする請求項1ないし請求
項3記載の皮膚外用剤。 - 【請求項5】 高圧乳化機での圧力が25,000〜5
0,000psi、かつ、冷却部の排出部にかかる圧力
を500〜2,000psiの範囲に設定することを特
徴とする請求項1ないし請求項4記載の皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026462A JP4675483B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 皮膚外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026462A JP4675483B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 皮膚外用剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002226402A true JP2002226402A (ja) | 2002-08-14 |
JP4675483B2 JP4675483B2 (ja) | 2011-04-20 |
Family
ID=18891275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001026462A Expired - Lifetime JP4675483B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 皮膚外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4675483B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007277181A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Geol Kagaku Kk | 乳化組成物 |
JP2010229107A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kose Corp | 化粧料組成物及び該組成物を含有する皮膚外用剤又は化粧料 |
WO2011024354A1 (ja) * | 2009-08-25 | 2011-03-03 | 株式会社メドレックス | ホスファチジルコリンの経皮投与組成物とその製造方法 |
JP2012206948A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Kose Corp | リポソーム組成物、並びにそれを用いた化粧料、皮膚外用剤及びその製造方法 |
JP2013006882A (ja) * | 2012-10-12 | 2013-01-10 | Fujifilm Corp | エマルション組成物およびその製造方法、ならびに化粧品 |
JP2013116880A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-06-13 | Fujifilm Corp | 水性分散物及びその製造方法 |
WO2013145870A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 富士フイルム株式会社 | 水性分散組成物 |
JP2019073502A (ja) * | 2017-10-11 | 2019-05-16 | ライオン株式会社 | 眼科用組成物の製造方法 |
JP7431156B2 (ja) | 2018-06-20 | 2024-02-14 | 株式会社 資生堂 | 水中油型乳化組成物及びその製造方法 |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH035426A (ja) * | 1989-06-02 | 1991-01-11 | Nippon Saafuakutanto Kogyo Kk | 安定な電解質含有レシチン分散液 |
JPH03293024A (ja) * | 1990-04-11 | 1991-12-24 | Nikko Kemikaruzu Kk | レシチンが水相に分散して成る油中水型エマルション |
WO1995019762A1 (fr) * | 1994-01-19 | 1995-07-27 | Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. | Preparation dermatologique |
JPH09278673A (ja) * | 1996-04-12 | 1997-10-28 | Green Cross Corp:The | 薬物含有脂肪乳剤 |
JPH1147580A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-23 | Q P Corp | リポソーム分散液の製造方法 |
JPH1157447A (ja) * | 1997-08-27 | 1999-03-02 | Eisai Co Ltd | 乳化剤及び乳化組成物 |
JP2976526B2 (ja) * | 1994-06-20 | 1999-11-10 | 日本新薬株式会社 | 乳剤の製法及び乳化機 |
JPH11343212A (ja) * | 1998-05-29 | 1999-12-14 | Q P Corp | 水中油型乳化化粧料の製造方法 |
JP2000063231A (ja) * | 1998-08-19 | 2000-02-29 | Kose Corp | 水性化粧料 |
JP2000095661A (ja) * | 1998-09-22 | 2000-04-04 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | 化粧料 |
JP2000128733A (ja) * | 1998-10-23 | 2000-05-09 | Lion Corp | O/w型エマルション及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-02-02 JP JP2001026462A patent/JP4675483B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH035426A (ja) * | 1989-06-02 | 1991-01-11 | Nippon Saafuakutanto Kogyo Kk | 安定な電解質含有レシチン分散液 |
JPH03293024A (ja) * | 1990-04-11 | 1991-12-24 | Nikko Kemikaruzu Kk | レシチンが水相に分散して成る油中水型エマルション |
WO1995019762A1 (fr) * | 1994-01-19 | 1995-07-27 | Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. | Preparation dermatologique |
JP2976526B2 (ja) * | 1994-06-20 | 1999-11-10 | 日本新薬株式会社 | 乳剤の製法及び乳化機 |
JPH09278673A (ja) * | 1996-04-12 | 1997-10-28 | Green Cross Corp:The | 薬物含有脂肪乳剤 |
JPH1147580A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-23 | Q P Corp | リポソーム分散液の製造方法 |
JPH1157447A (ja) * | 1997-08-27 | 1999-03-02 | Eisai Co Ltd | 乳化剤及び乳化組成物 |
JPH11343212A (ja) * | 1998-05-29 | 1999-12-14 | Q P Corp | 水中油型乳化化粧料の製造方法 |
JP2000063231A (ja) * | 1998-08-19 | 2000-02-29 | Kose Corp | 水性化粧料 |
JP2000095661A (ja) * | 1998-09-22 | 2000-04-04 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | 化粧料 |
JP2000128733A (ja) * | 1998-10-23 | 2000-05-09 | Lion Corp | O/w型エマルション及びその製造方法 |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007277181A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Geol Kagaku Kk | 乳化組成物 |
JP2010229107A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kose Corp | 化粧料組成物及び該組成物を含有する皮膚外用剤又は化粧料 |
WO2011024354A1 (ja) * | 2009-08-25 | 2011-03-03 | 株式会社メドレックス | ホスファチジルコリンの経皮投与組成物とその製造方法 |
US8568746B2 (en) | 2009-08-25 | 2013-10-29 | Medrx Co., Ltd. | Transdermal composition of phosphatidylcholine and method for producing same |
JP5747820B2 (ja) * | 2009-08-25 | 2015-07-15 | 株式会社 メドレックス | ホスファチジルコリンの経皮投与組成物とその製造方法 |
JP2012206948A (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-25 | Kose Corp | リポソーム組成物、並びにそれを用いた化粧料、皮膚外用剤及びその製造方法 |
JP2013116880A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-06-13 | Fujifilm Corp | 水性分散物及びその製造方法 |
WO2013145870A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 富士フイルム株式会社 | 水性分散組成物 |
JP2014012656A (ja) * | 2012-03-30 | 2014-01-23 | Fujifilm Corp | 水性分散組成物 |
JP2013006882A (ja) * | 2012-10-12 | 2013-01-10 | Fujifilm Corp | エマルション組成物およびその製造方法、ならびに化粧品 |
JP2019073502A (ja) * | 2017-10-11 | 2019-05-16 | ライオン株式会社 | 眼科用組成物の製造方法 |
JP7431156B2 (ja) | 2018-06-20 | 2024-02-14 | 株式会社 資生堂 | 水中油型乳化組成物及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4675483B2 (ja) | 2011-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4758915B2 (ja) | 多重層リポソームおよびその製造方法 | |
JP2019206561A (ja) | 脂質及び界面活性剤の高分子集合体を含む組成物 | |
JP5142989B2 (ja) | 脂質とスチレン及びマレイン酸の共重合体とを含む組成物 | |
JP6295261B2 (ja) | 少なくとも一種のヒドロトロープ及び少なくとも一種の活性化合物を含む化粧品組成物 | |
KR101868726B1 (ko) | 세라마이드 분산 조성물의 제조 방법 | |
WO1998056338A1 (fr) | Produit cosmetique eclaircissant la peau | |
JPH0441125B2 (ja) | ||
JP2006273821A (ja) | 超微細エマルジョンで構成される皮膚外用剤 | |
KR101686020B1 (ko) | 수성 화장료 및 그 제조 방법 | |
JP5863230B2 (ja) | オキサゾリジン−2−オン化合物をカプセル化するリポソーム | |
JP5889220B2 (ja) | 水性分散組成物 | |
TW202333650A (zh) | 用於美容塗敷之方法及組合物 | |
JP4675483B2 (ja) | 皮膚外用剤 | |
WO2015136784A1 (ja) | セラミド分散組成物 | |
JP2005179313A (ja) | 皮膚化粧料用基剤の製造方法および皮膚化粧料 | |
JP6959596B2 (ja) | 皮膚外用剤および皮膚バリア機能改善剤 | |
KR100715311B1 (ko) | 경피흡수가 증진되고 우르솔산이 안정화된 주름개선 화장료및 그 제조방법 | |
KR20160109869A (ko) | 산성 pH의 마크로 액정 유화 입자를 포함하는 유화 화장료 조성물 | |
KR100452165B1 (ko) | 리포펩티드계 보조 계면활성제를 이용한 나노에멀젼 및이를 함유하는 화장료 조성물 | |
CN116687780A (zh) | 含多肽的靶向渗透组合物及其应用 | |
KR100461458B1 (ko) | 다중층 리포좀 및 그의 제조방법 | |
EP0375082A2 (en) | Cosmetic composition | |
JP2003212750A (ja) | ゲル組成物および乳化組成物 | |
JP2002302414A (ja) | スフィンゴ脂質構造物質含有乳化組成物及びその製造方法 | |
JP5756602B2 (ja) | ゼラチンおよび/またはエラスチン構成ポリペプチドで修飾されたリポソームからなる化粧料基剤およびそれを含有する皮膚化粧料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041117 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071217 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101013 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110125 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110126 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4675483 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |