JP2976526B2 - 乳剤の製法及び乳化機 - Google Patents

乳剤の製法及び乳化機

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JP2976526B2 JP7526249A JP52624995A JP2976526B2 JP 2976526 B2 JP2976526 B2 JP 2976526B2 JP 7526249 A JP7526249 A JP 7526249A JP 52624995 A JP52624995 A JP 52624995A JP 2976526 B2 JP2976526 B2 JP 2976526B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、高圧乳化機を用いた乳剤の製法に関するも
のである。詳しくは本発明は、高圧乳化機で乳剤を製造
する際、高圧乳化処理部の高圧乳化作用点にかかる圧力
に対し0.2%以上5%未満の背圧をかけることを特徴と
する乳剤の製法に関するものである。
背景技術 近年、医薬品分野において、ドラッグ・デリバリー・
システム(DDS)と呼ばれる特殊な機能を備えた製剤が
種々研究されている。
その一つに微小乳剤粒子から構成される乳剤がある。
粒子径100nm以下の微小乳剤粒子は、肝臓や脾臓等の細
網内皮系(RES)の発達した組織に取り込まれ難いうえ
に、血管透過性が亢進している病変組織に選択的に漏出
することができる。従って、かかる微小乳剤粒子に包含
された薬物は効果的に患部に導かれるので、薬物を含有
した微小乳剤粒子から構成される乳剤は、抗腫瘍剤や抗
炎症剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗潰
瘍剤、化学療法剤等として極めて有用である(特開平2
−203号公報、特開平3−176425号公報、国際公開番号W
O91/07973、国際公開番号WO91/07962、国際公開番号WO9
1/07964、国際公開番号WO91/10431など)。一方、粒子
径が100nmより大きな微小乳剤粒子は、RESの発達した組
織に取り込まれ易くなるので、高カロリー輸液等として
平均粒子径約200nmの乳剤粒子から構成される乳剤が栄
養補給のために既に医療に用いられている(最新医学,4
0,1806〜1813(1980))。
上記乳剤は、効率的に破砕、分散、乳化を行う目的
で、工業的には一般に高圧乳化機を用いて製造される。
従来の高圧乳化機は、高圧乳化機の排出部において乳
化処理液の流れの方向と逆方向の圧力(背圧)が全くか
からないか、又は高圧乳化処理部の高圧乳化作用点にか
かる圧力の約20〜25%の背圧がかかるものである。かか
る乳化機を用いても乳剤を製造することができるが、粒
子径が数十〜数百nmという微小乳剤粒子から構成される
乳剤を製造するためには高圧乳化処理部の乳化作用点に
高圧をかけるための高いエネルギー又は乳化作用点を幾
度か通過させるための多くのエネルギーが必要であり、
更に微小乳剤粒子の均一なものが得られ難く、従来の高
圧乳化機は必ずしも十分なものでない。特に従来の高圧
乳化機を用いて超微小(平均粒子径が70nm以下)な乳剤
粒子から構成される乳剤を製造することは困難である。
発明の開示 本発明の目的は、微小乳剤粒子から構成される乳剤を
従来よりも低く少ないエネルギー(短処理時間又は低圧
力)で、かつ均一な微小乳剤粒子から構成される乳剤を
容易に得ることができる乳剤の製造を提供することにあ
る。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、高圧乳化機で
乳剤を製造する際、高圧乳化処理部の高圧乳化作用点に
かかる圧力(以下、「処理圧」という)に対して0.2%
以上5%未満の背圧をかけるといった単純な方法により
上記目的を達成できることを偶然にも見出し、本発明を
完成するに到った。
本発明の要点は、高圧乳化機の排出部にかかる背圧に
着目したところにある。
以下、本発明を詳述する。
本発明は、例えば、既存の高圧乳化機の排出部に背圧
をかけることができる装置を設けた高圧乳化機(図1参
照)によって実施することができる。
既存の高圧乳化機としては、例えば、液−液衝突型の
高圧乳化機(例えば、マイクロフルイダイザー(商品
名、マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(商
品名、ナノマイザー社製)、アルティマイザー(商品
名、タウテクノロジー社製)等)、マントン−ガウリン
型の高圧ホモジナイザーなどを挙げることができる。
背圧は、排出部において乳化処理液の流れに負荷をか
けることによって得ることができる。例えば、以下の方
法によって上記負荷をかけることができる。
乳化処理液を太い配管から細い配管に導く方法、 乳化処理液同士を衝突させる方法、 乳化処理液を配管の壁面等に衝突させる方法、 乳化処理液の流れをらせん状にする方法。
背圧をかけることができる装置としては、上記方法を
応用した装置又は上記方法をいくつか組み合わせた装置
を挙げることができ、具体的には、高圧乳化処理部の出
口側の配管よりも内径の小さい配管を有する装置(図2
参照)、乳化処理液の通り道を狭くすることができる
調節バルブを有する装置(図2参照)、配管が一旦分
岐し再び一つに収束する構造を有する装置(図2参
照)、Z字型、逆Y字型若しくはT字型をした配管を有
する装置(図2参照)、又は長いコイル状の配管を有
する装置(図2参照)などを挙げることができる。か
かる装置の主要部(乳化処理液が流れる所)の材質は、
背圧に耐え、腐食し難いものであれば特に制限はなく、
例えば、ステンレス、硝子、焼結ダイヤモンド、セラミ
ックス等を挙げることができる。
上記背圧をかけることができる装置は、高圧乳化処理
部の出口側に直接装着するか、又は出口側の配管と溶接
や耐圧ジョイント等で装着することができる。
背圧の大きさは、処理圧に対し0.2%以上5%未満で
十分であるが、好ましくは0.94%以上3.75%以下であ
る。更に好ましくは2%である。0.2%より低い背圧で
は十分な効果を得られず、5%より高い背圧では逆効果
となり長時間処理を行っても目的とする微小乳剤粒子か
ら構成される乳剤が得られないおそれがある。なお、処
理圧の大きさには特に制限はないが、4,300psi以上が適
当であり、7,300〜29,100psiが好ましく、10,000〜22,0
00psiが更に好ましい。
排出部に上記範囲内で背圧をかけることができる装置
を設けた高圧乳化機も本発明に含めることができる。
本発明法は処理圧に対して0.2%以上5%未満の背圧
をかけることを除いて従来の方法と変わりがなく、本発
明乳化機は排出部に上記背圧をかけることができる装置
を設けていることを除いて従来の高圧乳化機と変わりが
ないので、高圧乳化機を用いた従来の方法と同様に乳剤
を製造することができる。例えば、乳剤構成成分に水を
加えホモジナイザーなどで予め粗乳化液としたものを、
それぞれの乳化機の機構に応じて乳化処理を行うことに
よって乳剤を製造することができる。
従って、本発明法及び本発明乳化機を用いて製造する
ことができる乳剤に特に制限はない。例えば、特開平2
−203号公報、特開平3−176425号公報、国際公開番号W
O91/07973、国際公開番号WO91/07962、国際公開番号WO9
1/07964、国際公開番号WO91/10431、特開昭58−222014
号公報、特開昭62−29511号公報、特表昭63−500456号
公報などに開示されている乳剤を挙げることができる。
具体的には、例えば、核の主成分となる単純脂質(例え
ば、精製大豆油由来の単純脂質やトリオレインなど)と
表層の主成分となる界面活性剤(例えば、卵黄や大豆由
来のリン脂質など)とを必須成分とする微小乳剤粒子か
ら構成される乳剤であって、かかる乳剤中の核成分の比
率が0.1〜50%(w/v)、表層成分の比率が0.01〜40%
(w/v)である乳剤を挙げることができる。なお、「リ
ポソーム」(南江堂、1988年)などに開示されているリ
ポソーム製剤も本発明法(本発明乳化機)で製造するこ
とができる。本発明法(本発明乳化機)においては、微
小乳剤粒子中に薬物が含まれている乳剤も含まれていな
い乳剤も製造することができる。
本発明法は、特にリポソームでない平均粒子径5nm〜1
00nmの微小乳剤粒子から構成される乳剤を製造するのに
適しており、平均粒子径10nm〜50nmの微小乳剤粒子から
構成される乳剤を製造するのにより適している。更に精
製大豆油由来の単純脂質やトリオレイン等の単純脂質を
微小乳剤粒子の核の主成分とし、卵黄由来のレシチン
(リン脂質)等の界面活性剤を微小乳剤粒子の表層の主
成分とする平均粒子径5nm〜100nmの微小乳剤粒子から構
成される乳剤を製造するのに適しており、精製大豆油由
来の単純脂質やトリオレイン等の単純脂質を微小乳剤粒
子の核の主成分とし、卵黄由来のレシチン(リン脂質)
等の界面活性剤を微小乳剤粒子の表層の主成分とする平
均粒子径10nm〜50nmの微小乳剤粒子から構成される乳剤
を製造するのにより適している。とりわけ平均粒子径40
nm以下の微小乳剤粒子から構成される乳剤の製造に適し
ている。
本発明法で製造される乳剤粒子の粒子径や形状は、電
子顕微鏡、光散乱方式の粒子径分析装置などにより容易
に確認することができる。
発明の効果 本発明によれば、従来よりも低く少ないエネルギーで
微小乳剤粒子から構成される乳剤を得ることができる。
即ち従来よりも短時間で乳剤を製造することができる。
例えば、従来80分間を要した分散、乳化工程が、同じエ
ネルギーを用いて40分間で分散、乳化することができる
(試験例1参照)。また、低く少ないエネルギーで微小
乳剤粒子から構成される乳剤を得ることができることか
ら、高圧乳化機のシールや高圧乳化処理部に存在する部
品からの異物の混入を少なくすることができ、また高圧
処理時の昇温などによる乳剤構成成分の変質も少なくす
ることができるので、従来より優れた品質の乳剤を得る
ことができる。更に規模が大きい高エネルギー乳化設備
が必ずしも必要でなくなる。
本発明によれば、従来の乳剤よりも粒度分布の広がり
(粒度分布幅)が小さく均一な微小乳剤粒子から構成さ
れる乳剤を容易に得ることができる。
本発明によれば、従来法では困難な超微小な乳剤粒子
から構成される乳剤を製造することができる。
発明を実施するための最良の形態 実施例、試験例により本発明を更に詳しく説明する。
粒度分布及び粒子径は大塚電子株式会社製の光散乱方式
の粒子径測定装置(DLS−700)で測定し、平均粒子径
(d)はキュムラント(cumulant)法により求めた。
実施例1 流動パラフィン5g及びTween80/Span80(HLB=10)混
合物5gに精製水50mlを加え、ホモジナイザーで攪拌し粗
乳化液とした。得られた粗乳化液に精製水を更に加え10
0mlに定容し粗分散液とした。この粗分散液を処理圧160
00psi、背圧80psi(処理圧に対し0.5%)としたマイク
ロフルイダイザー(商品名、マイクロフルイディクス
社、M110−E/H、以下同じ)で60分間乳化し乳剤を得
た。その結果、平均粒子径30nmの乳剤粒子から構成され
る乳剤が得られた。
80psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部に長さ5m、内径6.35mm、ステンレス製の配管をコイ
ル状にしたもの(図2参照)を装着することにより得
た。
実施例2 精製大豆油100g及び精製卵黄レシチン12gに精製水500
mlを加え、ホモジナイザーで攪拌し粗乳化液とした。得
られた粗乳化液に精製水を更に加え1L(リットル)に定
容し粗分散液とした。この粗分散液を処理圧7,300psi、
背圧365psi(処理圧に対し5%)としたマイクロフルイ
ダイザーで1回通過処理(1パス)を行い乳剤を得た。
その結果、平均粒子径200nmの乳剤粒子から構成される
乳剤が得られた。
365psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部に長さ28.5m、内径6.35mm、ステンレス製の配管を
コイル状にしたもの(図2参照)を装着することによ
り得た。
実施例3 精製大豆油5g及び精製卵黄レシチン5gに2.21gのグリ
セリンを含有した水溶液を50ml加え、ホモジナイザーで
攪拌し粗乳化液とした。得られた粗乳化液に精製水を更
に加え100mlに定容し粗分散液とした。この粗分散液を
水冷下、処理圧16,000psi、背圧320psi(処理圧に対し
2%)としたマイクロフルイダイザーで20〜90分間乳化
し乳剤を得た。
320psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部にニードル式圧力調節バルブを有する装置(図2
参照)を装着し、これを調整することにより得た。
実施例4 精製大豆油5g及び精製卵黄レシチン5gに10gのマルト
ースを含有した水溶液を50ml加え、ホモジナイザーで攪
拌し粗乳化液とした。得られた粗乳化液に精製水を更に
加え100mlに定容し粗分散液とした。この粗分散液を水
冷下、処理圧16,000psi、背圧320psi(処理圧に対し2
%)としたマイクロフルイダイザーで90分間乳化し乳剤
を得た。その結果、平均粒子径28nmの乳剤粒子から構成
される乳剤が得られた。
320psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部にニードル式圧力調節バルブ(図2参照)を有す
る装置を装着し、これを調整することにより得た。
実施例5 精製大豆油10g及び精製卵黄レシチン10gに10gのマル
トースを含有した水溶液を100ml加え、ホモジナイザー
で攪拌し粗乳化液とした。得られた粗乳化液に精製水を
更に加え200mlに定容し粗分散液とした。この粗分散液
を水冷下、処理圧25,500psi、背圧510psi(処理圧に対
し2%)としたマイクロフルイダイザーで40分間乳化し
乳剤を得た。その結果、平均粒子径30nmの乳剤粒子から
構成される乳剤が得られた。
510psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部にニードル式圧力調節バルブ(図2参照)を有す
る装置を装着し、これを調整することにより得た。
実施例6 精製大豆油40g及び精製卵黄レシチン40gに10gのマル
トースを含有した水溶液を19ml加え、ホモジナイザーで
攪拌し粗乳化液とした。得られた粗乳化液に精製水を更
に加え100mlに定容し粗分散液とした。この粗分散液を
水冷下、処理圧16,000psi、背圧320psi(処理圧に対し
2%)としたマイクロフルイダイザーで45分間乳化し乳
剤を得た。その結果、平均粒子径40nmの乳剤粒子から構
成される乳剤が得られた。
320psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部にニードル式圧力調節バルブ(図2参照)を有す
る装置を装着し、これを調整することにより得た。
実施例7 精製大豆油20g及び精製卵黄レシチン20gに10gのマル
トースを含有した水溶液を50ml加え、ホモジナイザーで
攪拌し粗乳化液とした。得られた粗乳化液に精製水を更
に加え、100mlに定容し粗分散液とした。この粗分散液
を水冷下、処理圧16,000psi、背圧320psi(処理圧に対
し2%)としたマイクロフルイダイザーで45分間乳化し
乳剤を得た。その結果、平均粒子径40nmの乳剤粒子から
構成される乳剤が得られた。
320psiの背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排
出部にニードル式圧力調節バルブ(図2参照)を有す
る装置を装着し、これを調整することにより得た。
比較例1 実施例3と同様の粗分散液を水冷下、処理圧16,000ps
i、背圧0psi(処理圧に対し0%)としたマイクロフル
イダイザーで20〜90分間乳化し乳剤を得た。
比較例2 実施例3と同様の粗分散液を水冷下、処理圧16,000ps
i、背圧3,200psi(処理圧に対し20%)としたマイクロ
フルイダイザーで20〜90分間乳化し、乳剤を得た。
比較例3 実施例4と同様の粗分散液を水冷下、処理圧16,000ps
i、背圧3,200psi(処理圧に対し20%)としたマイクロ
フルイダイザーで90分間乳化し乳剤を得た。
試験例1 実施例3(本発明法)及び比較例1、2(比較法)で
製造された乳剤に係る微小乳剤粒子の粒子径を経時的に
測定した。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明法は比較法に比べ短
時間に微小乳剤粒子化され、更に比較法では得られなか
った平均粒子径30nmの微小乳剤粒子から構成される乳剤
が得られた。
試験例2 実施例4(本発明法)及び比較例3(比較法)で製造
された乳剤に係る微小乳剤粒子の粒度分布を測定した。
その結果を図3に示す。
図3から明らかなように、本発明法による粒度分布は
比較法に比べ粒子径の小さい所に存在した。また粒度分
布の半値幅は本発明法では11nm、比較法では18nmと本発
明法の方が小さく、本発明法の方が比較法よりも狭い粒
度分布範囲(良好な均一性)を示した。
試験例3 実施例4と同様の粗分散液を水冷下、処理圧16,000ps
i、背圧0psi、150psi、250psi、320psi、500psi、600ps
i、800psi、又は3,200psi(処理圧に対し、それぞれ0
%、0.94%、1.56%、2.00%、3.13%、3.75%、5%、
20%)としたマイクロフルイダイザーで90分間乳化し乳
剤を得た。
各背圧は、用いたマイクロフルイダイザーの排出部に
ニードル式圧力調節バルブ(図2参照)を有する装置
を装着し、これを調整することにより得た。
図4から明らかなように、0%、5%、20%の3点の
間ではほぼ直線関係であったが、0〜5%の間ではこの
直線関係が崩れ、直線関係より得られる平均粒子径より
も小さい平均粒子径の乳剤粒子構成される乳剤が得られ
た。これは極めて特異なことである。
図面の簡単な説明 図1は、高圧乳化機の模式図を表す。矢印は乳化処理
液の流れの方向を示す。図中符号1は原料供給槽を、符
号2はポンプを、符号3は高圧乳化処理部を、符号4は
背圧をかけることができる装置を、符号5は高圧乳化処
理部の高圧乳化作用点にかかる圧力を測定する圧力メー
ターを、符号6は背圧を測定する圧力メーターを、それ
ぞれ表す。
図2は、背圧をかけることができる装置の主要部の模
式図を表す。矢印は乳化処理液の流れの方向と背圧が発
生する周辺部を表す。
図3は、粒度分布を表す。○は、実施例4(本発明
法)で製造された乳剤に係る微小乳剤粒子の分布を、●
は、比較例3(比較法)で製造された乳剤に係る微小乳
剤粒子の分布をそれぞれ表す。縦軸は分布率(%)を、
横軸は粒子径(nm)をそれぞれ表す。
図4は、背圧と平均粒子径の関係を表す。横軸は背圧
(%、処理圧に対する百分率)を、縦軸は平均粒子径
(nm)を、それぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−1444(JP,A) 実開 平3−7932(JP,U) 実開 昭55−77035(JP,U) 特公 平1−31414(JP,B2) 特公 昭58−46343(JP,B2) 特公 昭44−2921(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01F 3/08 B01J 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧乳化機で乳剤を製造する際、高圧乳化
    処理部の高圧乳化作用点にかかる圧力に対し0.2%以上
    5%未満の背圧をかけることを特徴とする乳剤又はリポ
    ソームの製法。
  2. 【請求項2】高圧乳化機で乳剤を製造する際、高圧乳化
    処理部の高圧乳化作用点にかかる圧力に対し2%の背圧
    をかけることを特徴とする請求項1記載の乳剤の製法。
  3. 【請求項3】乳剤が平均粒子径5nm〜100nmの乳剤粒子か
    ら構成されている請求項1又は2記載の乳剤の製法。
  4. 【請求項4】高圧乳化機の排出部に、高圧乳化処理部の
    高圧乳化作用点にかかる圧力に対し0.2%以上5%未満
    のみの背圧をかけることができる装置を設けた高圧乳化
    機。
  5. 【請求項5】高圧乳化機の排出部に、高圧乳化処理部の
    高圧乳化作用点にかかる圧力に対し2%のみの背圧をか
    けることができる装置を設けた請求項4記載の高圧乳化
    機。
  6. 【請求項6】前記装置が、排出部の配管よりも内径の小
    さい配管を有する装置、乳化処理液の通り道を狭くする
    ことができる調節バルブを有する装置、配管が一旦分岐
    し再び一つに収束する構造を有する装置、Z字型、逆Y
    字型若しくはT字型をした配管を有する装置又は長いコ
    イル状の配管を有する装置である請求項4又は5記載の
    高圧乳化機。
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