JP2002225689A - 車両用制動制御装置 - Google Patents

車両用制動制御装置

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JP2002225689A
JP2002225689A JP2001028611A JP2001028611A JP2002225689A JP 2002225689 A JP2002225689 A JP 2002225689A JP 2001028611 A JP2001028611 A JP 2001028611A JP 2001028611 A JP2001028611 A JP 2001028611A JP 2002225689 A JP2002225689 A JP 2002225689A
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braking
vehicle
driver
target braking
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JP2001028611A
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Hiroshi Takahashi
高橋  宏
Yoshihiro Sato
好宏 佐藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両に制動力を働かせる必要があるときに制
動力が働かないといった不都合を生じさせないようにす
ると共に、運転者による制動操作を車両の制動力にダイ
レクトに反映させて、運転者に不安感を与えることのな
い適切な制動制御を行う。 【解決手段】 道路状況や車両の走行状態等に応じて基
準目標制動力算出部11により算出された基準目標制動
力に基づいて制動制御を行っている際に、運転者による
制動操作の介入が制動操作検出部12により検出された
ときは、基準目標制動力に運転者による制動操作に応じ
た制動力を加算した操作目標制動力に基づいて、制動制
御を行うようにする。そして、運転者による制動制御の
介入が終了した後は、操作目標制動力に基づく制動制御
を継続し、或いは、基準目標制動力に基づく制動制御に
復帰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路状況や車両の
走行状態等に応じて、車両の制動力を自律的に制御する
車両用制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前方車両との車間距離、道路上の
障害物の有無といった道路状況や、予め設定された目標
走行速度と実際の車両の走行速度との差といった車両の
走行状態等に応じて、車両の制動力を自律的に制御する
車両用制動制御装置が提案されている。このような車両
用制動制御装置を用いるようにすれば、道路状況等に応
じた車両の制動制御が自律的に行われるので、運転者の
負担が大幅に軽減されることになる。
【0003】ところで、運転者によっては、この種の車
両用制動制御装置による道路状況等に応じた制動制御
(自動ブレーキモード)が行われている過程で、この制
動制御装置の制動制御に不安を感じ、自らブレーキペダ
ルを踏み込んで制動操作を行う場合がある。このように
運転者による制動操作の介入があった場合、この種の車
両用制動制御装置では、例えば特開平11−15742
4号公報にて開示されるように、運転者の意思を優先し
て自動ブレーキモードを解除し、運転者によるブレーキ
ペダルの操作量に応じた制動制御(手動ブレーキモー
ド)を行うようにしているのが一般的である。
【0004】この場合、運転者による制動操作の介入が
あったときに、自動ブレーキモードから手動ブレーキモ
ードへの切り換えを瞬時に行ったのでは、瞬間的に車両
に制動力が殆ど働いていない状況が生じ、運転者は、ブ
レーキペダルを踏み込んでいるにも拘わらず車両が飛び
出すような感覚を受け、違和感を感じる。そこで、特開
平11−157424号公報にて開示される制動制御装
置では、運転者による制動操作の介入があったときに、
手動ブレーキモードへの切り換えタイミングを制動操作
の開始時から遅らせることで、以上のような問題に対処
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな車両用制動制御装置においては、自動ブレーキモー
ドによる制動制御を行っている過程で運転者による制動
操作の介入があったときに、自動ブレーキモードを解除
して手動ブレーキモードに切り換えるようにしているの
で、運転者による制動操作の介入が終了した後は手動ブ
レーキモードが維持されており、自動ブレーキモードに
復帰するには所定の操作を行わなければならず、操作が
煩わしいといった問題がある。
【0006】また、特開平11−157424号公報に
て開示される制動制御装置では、自動ブレーキモードに
よる制動制御を行っている過程で運転者による制動操作
の介入があったときに、手動ブレーキモードへの切り換
えタイミングを制動操作の開始時から遅らせるようにし
ているので、制動操作の開始時から手動ブレーキモード
への切り換えが行われるまでの間は、運転者による制動
操作が車両の制動力にダイレクトに反映されず、運転者
に不安感を与えるといった問題がある。
【0007】そこで、本発明は、車両に制動力を働かせ
る必要があるときに制動力が働かないといった不都合を
未然に回避して適切な制動制御を行うことができると共
に、運転者による制動操作を車両の制動力にダイレクト
に反映させて、運転者に不安感を与えることなく適切に
制動制御を行うことができる車両用制動制御装置を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、運転者による制動操
作の介入があったときに、従来の制動制御装置のように
自動ブレーキモードを解除して手動ブレーキモードに切
り換えるのではなく、従来の制動制御装置の自動ブレー
キモードに相当する制動制御を継続させた上で、これに
手動ブレーキモードに相当する制動制御を加算した制御
を行うことで、上述したような問題を生じさせることな
く適切に車両の制動制御を行うことができることを見出
すに至った。
【0009】本発明は、以上のような知見に基づいて創
案されたものであって、請求項1に記載の発明は、車両
の制動力を自律的に制御する車両用制動制御装置におい
て、道路状況と前記車両の走行状態とに基づいて基準と
なる目標制動力を算出する基準目標制動力算出手段と、
前記車両のブレーキアクチュエータを駆動制御する駆動
制御手段と、運転者による制動操作を検出する制動操作
検出手段とを備え、前記駆動制御手段が、前記基準目標
制動力算出手段により算出された基準となる目標制動力
に基づいて前記車両のブレーキアクチュエータを駆動制
御している際に、前記制動操作検出手段により運転者に
よる制動操作の介入が検出されたときは、前記基準とな
る目標制動力に前記運転者による制動操作に応じた制動
力を加算した合計の制動力を操作目標制動力として設定
して、この操作目標制動力に基づいて前記車両のブレー
キアクチュエータを駆動制御し、前記運転者による制動
操作の介入が終了した後に、前記操作目標制動力に基づ
くブレーキアクチュエータの駆動制御を継続して行うこ
とを特徴としている。
【0010】この請求項1に記載の車両用制動制御装置
では、基準目標制動力算出手段により、前方車両との車
間距離等の道路状況や、予め設定された目標走行速度と
実際の車両の走行速度との差等の車両の走行状態とに基
づいて、基準となる目標制動力が算出される。そして、
運転者による制動操作が介入しない間は、駆動制御手段
により、基準目標制動力算出手段により算出された基準
となる目標制動力に基づいて、車両のブレーキアクチュ
エータが駆動制御されることになる。
【0011】ここで、運転者による制動操作の介入があ
ったときは、その旨が制動操作検出手段により検出され
る。そして、制動操作検出手段により運転者による制動
操作の介入が検出されたときは、駆動制御手段により、
前記基準となる目標制動力に前記運転者による制動操作
に応じた制動力を加算した合計の制動力が操作目標制動
力として設定され、この操作目標制動力に基づいて車両
のブレーキアクチュエータが駆動制御される。そして、
運転者による制動操作の介入が終了した後は、前記操作
目標制動力に基づくブレーキアクチュエータの駆動制御
が継続して行われることになる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の車両用制動制御装置において、前記駆動制御手
段が、前記運転者による制動操作の介入が終了した後
に、前記基準目標制動力算出手段により新たに基準とな
る目標制動力が算出されたときは、この新たに算出され
た基準となる目標制動力と前記操作目標制動力とを比較
して、大きい方の目標制動力に基づいて前記車両のブレ
ーキアクチュエータを駆動制御することを特徴としてい
る。
【0013】この請求項2に記載の車両用制動制御装置
では、運転者による制動操作の介入が終了した後、前記
操作目標制動力に基づくブレーキアクチュエータの駆動
制御が継続して行われている際に、基準目標制動力算出
手段により新たに基準となる目標制動力が算出されたと
きは、駆動制御手段により、この新たに算出された基準
となる目標制動力と前記操作目標制動力とが比較され
る。そして、大きい方の目標制動力に基づいて、車両の
ブレーキアクチュエータが駆動制御されることになる。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、車両の制
動力を自律的に制御する車両用制動制御装置において、
道路状況と前記車両の走行状態とに基づいて基準となる
目標制動力を算出する基準目標制動力算出手段と、前記
車両のブレーキアクチュエータを駆動制御する駆動制御
手段と、運転者による制動操作を検出する制動操作検出
手段とを備え、前記駆動制御手段が、前記基準目標制動
力算出手段により算出された基準となる目標制動力に基
づいて前記車両のブレーキアクチュエータを駆動制御し
ている際に、前記制動操作検出手段により運転者による
制動操作の介入が検出されたときは、前記基準となる目
標制動力に前記運転者による制動操作に応じた制動力を
加算した合計の制動力を操作目標制動力として設定し
て、この操作目標制動力に基づいて前記車両のブレーキ
アクチュエータを駆動制御し、前記運転者による制動操
作の介入が終了した後に、前記基準となる目標制動力に
基づくブレーキアクチュエータの駆動制御に復帰するこ
とを特徴としている。
【0015】この請求項3に記載の車両用制動制御装置
では、基準目標制動力算出手段により、道路状況や車両
の走行状態とに基づく基準となる目標制動力が算出され
る。そして、運転者による制動操作が介入しない間は、
駆動制御手段により、基準目標制動力算出手段により算
出された基準となる目標制動力に基づいて、車両のブレ
ーキアクチュエータが駆動制御されることになる。
【0016】ここで、運転者による制動操作の介入があ
ったときは、その旨が制動操作検出手段により検出され
る。そして、制動操作検出手段により運転者による制動
操作の介入が検出されたときは、駆動制御手段により、
前記基準となる目標制動力に前記運転者による制動操作
に応じた制動力を加算した合計の制動力が操作目標制動
力として設定され、この操作目標制動力に基づいて車両
のブレーキアクチュエータが駆動制御される。そして、
運転者による制動操作の介入が終了した後は、前記基準
となる目標制動力に基づく駆動制御に復帰して、ブレー
キアクチュエータの駆動制御が行われることになる。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の車両用制動制御装置において、前記制動操作検
出手段が、前記運転者による制動操作の介入を終了させ
る動作の速度を検出し、前記駆動制御手段が、前記制動
操作検出手段により検出された前記運転者による制動操
作の介入を終了させる動作の速度が所定速度よりも遅い
ときは、第1の速度で前記基準となる目標制動力に基づ
くブレーキアクチュエータの駆動制御に復帰し、前記制
動操作検出手段により検出された前記運転者による制動
操作の介入を終了させる動作の速度が所定速度よりも速
いときは、前記第1の速度よりも速い第2の速度で前記
基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエータ
の駆動制御に復帰することを特徴としている。
【0018】この請求項4に記載の車両用制動制御装置
では、運転者による制動操作の介入が終了した後の基準
となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエータの駆
動制御への復帰動作の速度が、運転者による制動操作の
介入を終了させる動作の速度に応じて切り換えられるこ
とになる。すなわち、この請求項4に記載の車両用制動
制御装置では、運転者による制動操作の介入を終了させ
る動作の速度が制動操作検出手段により検出される。そ
して、運転者による制動操作の介入を終了させる動作の
速度が所定速度よりも遅いときは、基準となる目標制動
力に基づくブレーキアクチュエータの駆動制御への復帰
動作が第1の速度で行われ、運転者による制動操作の介
入を終了させる動作の速度が所定速度よりも速いとき
は、基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエ
ータの駆動制御への復帰動作が、第1の速度よりも速い
第2の速度で行われることになる。
【0019】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
又は4に記載の車両用制動制御装置において、前記駆動
制御手段が、前記運転者による制動操作の介入が終了し
た後に、前記基準目標制動力算出手段により新たに基準
となる目標制動力が算出されたときは、この新たに算出
された基準となる目標制動力と前回算出された基準とな
る目標制動力とを比較して、大きい方の目標制動力に基
づいて前記車両のブレーキアクチュエータを駆動制御す
ることを特徴としている。
【0020】この請求項5に記載の車両用制動制御装置
では、運転者による制動操作の介入が終了し、前記基準
となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエータの駆
動制御に復帰した後に、基準目標制動力算出手段により
新たに基準となる目標制動力が算出されたときは、駆動
制御手段により、この新たに算出された基準となる目標
制動力と前回算出された基準となる目標制動力とが比較
され、大きい方の目標制動力に基づいて、車両のブレー
キアクチュエータが駆動制御されることになる。
【0021】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至5の何れかに記載の車両用制動制御装置において、
前記制動操作検出手段が、ブレーキペダルに設けられた
圧力センサからの出力に基づいて、運転者による制動操
作を検出することを特徴としている。
【0022】この請求項6に記載の車両用制動制御装置
では、運転者による制動操作の開始時や制動操作量、制
動操作の終了時やその終了動作速度等の各種情報が、ブ
レーキペダルに設けられた圧力センサからの出力に基づ
いて検出されることになる。
【0023】
【発明の効果】請求項1に記載の車両用制動制御装置に
よれば、道路状況と車両の走行状態とに応じた基準とな
る目標制動力に基づいてブレーキアクチュエータの駆動
制御を行っている際に、運転者による制動操作の介入が
あったときは、基準となる目標制動力に運転者による制
動操作に応じた制動力を加算した合計の制動力が操作目
標制動力として設定され、この操作目標制動力に基づい
て車両のブレーキアクチュエータが駆動制御されるの
で、運転者による制動操作を車両の制動力にダイレクト
に反映させて、運転者に不安感を与えることなく適切に
車両の制動制御を行うことができる。
【0024】また、この請求項1に記載の車両用制動制
御装置によれば、運転者による制動操作の介入が終了し
た後に、前記操作目標制動力に基づくブレーキアクチュ
エータの駆動制御が継続して行われるので、運転者によ
る制動操作の介入が終了した後でも運転者の意図した制
動力が維持されることになり、車両に制動力を働かせる
必要があるときに制動力が働かないといった不都合を生
じさせることなく、適切な制動制御を行うことができ
る。
【0025】また、請求項2に記載の車両用制動制御装
置によれば、運転者による制動操作の介入が終了し、前
記操作目標制動力に基づくブレーキアクチュエータの駆
動制御が継続して行われている際に、新たに基準となる
目標制動力が算出されたときは、この新たに算出された
基準となる目標制動力と前記操作目標制動力とが比較さ
れ、大きい方の目標制動力に基づいて車両のブレーキア
クチュエータが駆動制御されるので、運転者による制動
操作の介入が終了した後に、例えば、前方車両との車間
距離が急激に狭まった場合等のように道路状況が大きく
変化した場合であっても、適切な制動力をもって車両の
制動制御を行うことができる。
【0026】また、請求項3に記載の車両用制動制御装
置によれば、請求項1に記載の車両用制動制御装置と同
様に、道路状況と車両の走行状態とに応じた基準となる
目標制動力に基づいてブレーキアクチュエータの駆動制
御を行っている際に、運転者による制動操作の介入があ
ったときは、基準となる目標制動力に運転者による制動
操作に応じた制動力を加算した合計の制動力が操作目標
制動力として設定され、この操作目標制動力に基づいて
車両のブレーキアクチュエータが駆動制御されるので、
運転者による制動操作を車両の制動力にダイレクトに反
映させて、運転者に不安感を与えることなく適切に車両
の制動制御を行うことができる。
【0027】また、この請求項3に記載の車両用制動制
御装置によれば、運転者による制動操作の介入が終了し
た後に、前記基準となる目標制動力に基づく駆動制御に
復帰してブレーキアクチュエータの駆動制御が行われる
ので、運転者による制動操作の介入が終了した後でも道
路状況や車両の走行状態に応じた制動力が維持されるこ
とになり、車両に制動力を働かせる必要があるときに制
動力が働かないといった不都合を生じさせることなく、
適切な制動制御を行うことができる。
【0028】また、請求項4に記載の車両用制動制御装
置によれば、運転者による制動操作の介入が終了した後
に、基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエ
ータの駆動制御への復帰動作の速度を、運転者による制
動操作の介入を終了させる動作の速度に応じて切り換え
るようにしているので、例えば、運転者が周囲の状況を
確認しながらゆっくりと制動操作の介入を終了させると
きには、基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチ
ュエータの駆動制御にゆっくりと復帰させ、例えば、運
転者が制動操作を終了して車両を加速させたいと考えて
制動操作の介入終了の動作を短時間で行ったときには、
基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエータ
の駆動制御に素早く復帰させることができ、運転者の意
思を更に忠実に反映した車両の制動制御を行うことが可
能となる。
【0029】また、請求項5に記載の車両用制動制御装
置によれば、運転者による制動操作の介入が終了し、前
記基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエー
タの駆動制御に復帰した後に、新たに基準となる目標制
動力が算出されたときは、この新たに算出された基準と
なる目標制動力と前回算出された基準となる目標制動力
とが比較され、大きい方の目標制動力に基づいて車両の
ブレーキアクチュエータが駆動制御されるので、運転者
による制動操作の介入が終了した後に、例えば、前方車
両との車間距離が急激に狭まった場合等のように道路状
況が大きく変化した場合であっても、適切な制動力をも
って車両の制動制御を行うことができる。
【0030】また、請求項6に記載の車両用制動制御装
置によれば、運転者による制動操作の介入が、ブレーキ
ペダルに設けられた圧力センサからの出力に基づいて検
出されるので、例えばブレーキペダルの踏み込み量等に
基づいて運転者による制動操作の介入を検出する場合に
比べて制動操作介入の検出感度や検出速度を大幅に高め
ることができ、運転者による制動操作に対する応答性、
即応性が極めて良好な制動制御を行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0032】第1の実施の形態 本発明は、例えば、ACC(Adaptive Cruise Contro
l)システムにおける制動制御機構に適用される。AC
Cシステムは、前方車両との車間距離や道路上の障害物
の有無等を監視しながら、予め設定された目標走行速度
で車両を自律的に走行させるように車両の走行制御を行
うものであり、例えば図1に示すように構成されてい
る。
【0033】この図1に示すACCシステム1は、当該
ACCシステム1による車両の走行制御を司るシステム
コントローラ2と、当該ACCシステム1が搭載された
車両(以下、自車両という。)と前方車両との車間距離
を検出するためのレーザレーダ3、自車両前方の障害物
の有無等を監視する前方監視カメラ4、自車両の走行速
度を検出するための車速センサ5、運転者によるブレー
キペダルの操作を検出するための圧力センサ6等の各検
出手段とを備え、各検出手段により検出された各種情報
がシステムコントローラ2に供給されるようになってい
る。また、システムコントローラ2にはメモリ7が接続
されており、このメモリ7に、当該ACCシステム1に
よる走行制御を有効とする制御速度範囲や目標走行速度
等の情報が記憶されるようになっている。
【0034】そして、ACCシステム1では、システム
コントローラ2が、自車両の走行速度を加速方向に変化
させるスロットルアクチュエータ8と、自車両の走行速
度を減速方向に変化させるブレーキアクチュエータ9と
に接続されており、レーザレーダ3や前方監視カメラ
4、車速センサ5、圧力センサ6等からの各種情報に基
づいてシステムコントローラ2により生成された駆動制
御信号に応じて、これらスロットルアクチュエータ8や
ブレーキアクチュエータ9が駆動制御されることで、自
車両の自律的な走行制御が行われるようになっている。
【0035】このACCシステム1における制動制御機
構、すなわち、本発明を適用した制動制御装置10は、
図2に示すように、基準目標制動力算出部11と、制動
操作検出部12と、駆動制御信号生成部13とを備えて
いる。これら基準目標制動力算出部11や制動操作検出
部12、駆動制御信号生成部13は、ACCシステム1
のシステムコントローラ2を構成するものである。
【0036】基準目標制動力算出部11には、レーザレ
ーダ3、前方監視カメラ4、車速センサ5がそれぞれ接
続されており、自車両と前方車両との車間距離や自車両
前方の障害物の有無、自車両の走行速度等の情報が、こ
の基準目標制動力算出部11に供給されるようになって
いる。また、この基準目標制動力算出部11にはメモリ
7が接続されており、基準目標制動力算出部11は、こ
のメモリ7に記憶された制御速度範囲や目標走行速度等
の情報を参照できるようになっている。
【0037】基準目標制動力算出部11は、ACCシス
テム1による走行制御が起動されると、先ず、自車両の
走行速度が制御速度範囲内にあるかどうかを判断する。
そして、自車両の走行速度が制御速度範囲内にあると判
断したときは、自車両と前方車両との車間距離や自車両
前方の障害物の有無、自車両の走行速度、目標走行速度
等の各種情報に基づいて、自律的な制動制御を行うため
の基準となる目標制動力(以下、基準目標制動力とい
う。)を算出する。具体的には、基準目標制動力算出部
11は、レーザレーダ3や前方監視カメラ4、車速セン
サ5から供給された情報やメモリ7から読み出した目標
走行速度に基づいて、自車両と前方車両との車間距離や
自車両前方の障害物の有無といった道路状況と、目標走
行速度と自車両の走行速度との差といった自車両の走行
状態とを認識する。そして、認識した道路状況や自車両
の走行状態とに基づいて、これら道路状況や自車両の走
行状態とに応じた適切な制動制御を行うための基準とな
る基準目標制動力を算出する。基準目標制動力算出部1
1により基準目標制動力が算出されると、この基準目標
制動力を示す信号が、駆動制御信号生成部13に供給さ
れることになる。なお、ここで目標制動力とは、制動制
御の目標となる制動力である。
【0038】一方、制動操作検出部12には圧力センサ
6が接続されており、この圧力センサ6からの出力が増
幅器等を介して制動操作検出部12に供給されるように
なっている。
【0039】圧力センサ6は、図3に示すように、ブレ
ーキペダル20の裏面側に貼付されたストレインゲージ
6aを有しており、このストレインゲージ6aの抵抗値
変化をブリッジ回路等の抵抗値変化検出回路により検出
することで、運転者によるブレーキペダル20の操作を
敏感に検知して電気信号として出力できるようになって
いる。
【0040】すなわち、運転者がブレーキペダル20を
踏み始めると、ブレーキペダル20のストロークが変化
していない状態でも、ストレインゲージ6aが押圧力を
受けて僅かに伸びる方向に変位し、ストレインゲージ6
aの抵抗値が僅かに大きくなる。そして、この僅かな抵
抗値変化が抵抗値変化検出回路により検出されて、運転
者によるブレーキペダル20の踏み始めを示す信号とし
て出力されることになる。そして、運転者が更にブレー
キペダル20を踏み込むと、その踏み込む圧力に応じて
ストレインゲージ6aの抵抗値が大きく変化し、この抵
抗値変化が抵抗値変化検出回路により検出されて、運転
者によるブレーキペダル20の踏み込み量(ブレーキペ
ダル20のストローク)を示す信号として出力されるこ
とになる。
【0041】また、運転者がブレーキペダル20の操作
を終了すべく、ブレーキペダル20を踏み込む力を弱め
始めると、ブレーキペダル20のストロークが変化して
いない状態でもストレインゲージ6aがその伸びを減少
させる方向に僅かに変位して、ストレインゲージ6aの
抵抗値が僅かに小さくなり、この抵抗値変化が抵抗値変
化検出回路により検出されて、運転者によるブレーキペ
ダル20の戻し始めを示す信号として出力されることに
なる。そして、運転者がブレーキペダル20を踏み込む
力を更に弱めてブレーキペダル20を戻すと、ブレーキ
ペダル20の戻し量に応じてストレインゲージ6aの抵
抗値が大きく変化し、この抵抗値変化が抵抗値変化検出
回路により検出されて、運転者によるブレーキペダル2
0の戻し量を示す信号として出力されることになる。
【0042】制動操作検出部12は、以上のような圧力
センサ6からの出力に基づいて、運転者によるブレーキ
ペダル20の操作、すなわち、運転者による制動操作に
関する各種の情報を検出する。具体的には、制動操作検
出部12は、圧力センサ6からの出力に基づいて、運転
者による制動操作の開始時(ブレーキペダル20の踏み
始め)や、制動操作を終了させる動作の開始時(ブレー
キペダル20の戻し始め)、制動操作を終了させる動作
の完了時(ブレーキペダル20の戻し終わり)、制動操
作の操作量(ブレーキペダル20のストローク)、制動
操作を終了させる動作の速度(ブレーキペダル20の戻
し始めから戻し終わりまでの速度)等を検出する。
【0043】この制動操作検出部12は、上述したよう
に、運転者によるブレーキペダル20の操作を敏感に検
知する圧力センサ6からの出力に基づいて運転者による
制動操作を検出するようにしているので、例えば、スト
ロークセンサ等からの出力に基づいて運転者による制動
操作を検出するようにした場合に比べて、運転者による
制動操作をより迅速に、且つ、高感度で検出することが
できる。したがって、後述する制動制御のイナーシャに
よる動作遅れを最大限に抑制し、応答性、即応性に優れ
た制動制御を行うことが可能となる。
【0044】制動操作検出部12は、圧力センサ6から
の出力に基づいて、運転者による制動操作の開始時(ブ
レーキペダル20の踏み始め)を検出したときは、制動
操作の介入があったことを示す信号を駆動制御信号生成
部13に供給する。また、制動操作検出部12は、運転
者による制動操作の操作量(ブレーキペダル20のスト
ローク)を検出したときは、その検出結果に基づいて制
動操作の操作量に応じた制動力(以下、操作制動力とい
う。)を算出し、この操作制動力を示す信号を駆動制御
信号生成部13に供給する。さらに、制動操作検出部1
2は、制動操作を終了させる動作の開始時(ブレーキペ
ダル20の戻し始め)や、制動操作を終了させる動作の
完了時(ブレーキペダル20の戻し終わり)、制動操作
を終了させる動作の速度(ブレーキペダル20の戻し始
めから戻し終わりまでの速度)等を検出したときは、こ
れらの検出結果を示す信号を駆動信号生成部13に供給
する。
【0045】駆動制御信号生成部13は、目標制動力に
対応した駆動制御信号を生成してブレーキアクチュエー
タ9に供給することで、ブレーキアクチュエータ9を駆
動制御して、自車両に所望の減速度を与えるものであ
る。
【0046】詳述すると、ACCシステム1において、
例えば、自車両と前方車両との車間距離が安全な走行が
保証される所定距離よりも小さくなった場合や、自車両
の前方に障害物が発見された場合、更には、下り坂走行
時に自車両の走行速度が目標走行速度を上回った場合
等、自車両を減速させる必要が生じた場合には、上述し
たように、これら道路状況や自車両の走行状態に応じた
適切な制動制御を行うための基準となる基準目標制動力
が、基準目標制動力算出部11により算出される。そし
て、この基準目標制動力を示す信号が、駆動制御信号生
成部13に供給されることになる。
【0047】基準目標制動力を示す信号が供給される
と、駆動制御信号生成部13は、運転者による制動操作
の介入があるかどうか、すなわち、制動操作検出部12
から制動操作の介入を示す信号が供給されているかどう
かを確認する。そして、運転者による制動操作が介入し
ない間、すなわち、制動操作検出部12から制動操作の
介入を示す信号が供給されない間は、駆動制御信号生成
部13は、基準目標制動力算出部11により算出された
基準目標制動力を制動操作の目標となる目標制動力とし
て認識し、この基準目標制動力に対応した駆動制御信号
を生成して、ブレーキアクチュエータ9に供給する。こ
れにより、基準目標制動力に応じた制動制御が行われ、
道路状況や自車両の走行状態に応じた適切な減速度をも
って自車両が減速することになる。
【0048】ここで、基準目標制動力に応じた制動制御
が行われている過程で、運転者によっては、この制動制
御に不安を感じて自ら制動操作を行う場合がある。この
ような運転者による制動操作の介入があった場合には、
上述したように、制動操作の介入を示す信号が駆動制御
信号生成部13に供給される。また、運転者の制動操作
に応じた操作制動力が制動操作検出部12により算出さ
れ、この操作制動力を示す信号が、駆動制御信号生成部
13に供給されることになる。
【0049】駆動制御信号生成部13は、基準目標制動
力に応じた制動制御を行っている過程で制動操作の介入
を示す信号及び操作制動力を示す信号が供給されると、
その時点における基準目標制動力を記憶する。そして、
この記憶した基準目標制動力に、制動操作検出部12に
より算出された操作制動力、すなわち、運転者による制
動操作に応じた制動力を加算した合計の制動力(以下、
操作目標制動力という。)を求める。そして、この操作
目標制動力を制動操作の目標となる目標制動力として認
識する。駆動制御信号生成部13は、基準目標制動力に
操作制動力を加算した操作目標制動力を制動操作の目標
となる目標制動力として認識すると、この操作目標制動
力に対応した駆動制御信号を生成して、ブレーキアクチ
ュエータ9に供給する。これにより、道路状況や自車両
の走行状態に対応しながら、運転者の制動操作がダイレ
クトに反映された制動制御が行われ、運転者の意思に沿
った減速度をもって自車両が減速することになる。
【0050】また、駆動制御信号生成部13は、制動操
作検出部12から制動操作を終了させる動作の開始時
(ブレーキペダル20の戻し始め)を示す信号が供給さ
れると、その時点における操作目標制動力を記憶する。
そして、駆動制御信号生成部13は、制動操作を終了さ
せる動作が行われている間や制動操作を終了させる動作
が完了した後は、記憶した操作目標制動力に対応した駆
動制御信号をブレーキアクチュエータ9に継続的に供給
する。これにより、運転者が制動操作を終了させた後で
あっても、運転者の意図した制動制御が継続して行われ
ることになる。
【0051】ここで、基準目標制動力算出部11により
算出される基準目標制動力と、制動操作検出部12によ
り算出される操作制動力と、駆動制御信号生成部13に
より認識される目標制動力との関係を図4に模式的に示
す。
【0052】例えば、自車両前方に障害物があることが
前方監視カメラ4により検出されると、基準目標制動力
算出部11は、障害物までの距離や自車両の車速等に基
づいて、図4(A)に示すような基準目標制動力を算出
する。そして、運転者による制動操作が介入しない間
は、図4(C)に示すように、この基準目標制動力算出
部11により算出された基準目標制動力が、駆動制御信
号生成部13により目標制動力として認識され、基準目
標制動力に基づく制動制御が行われる。
【0053】基準目標制動力に基づく制動制御が行われ
ている過程で、運転者がこの制動制御に不安を感じて制
動操作の介入を行うと、図4(B)に示すように、この
運転者の制動操作に応じた操作制動力が制動操作検出部
12により算出される。そして、制動操作検出部12に
より操作制動力が算出されると、図4(C)に示すよう
に、基準目標制動力算出部11により算出された基準目
標制動力に、制動操作検出部12により算出された操作
制動力を加算した制動力(操作目標制動力)が目標制動
力として認識され、この操作目標制動力に基づく制動制
御が行われる。
【0054】また、運転者が制動操作を終了させる動作
を開始すると、その時点における操作目標制動力が駆動
制御信号生成部13により記憶される。そして、図4
(C)に示すように、制動操作を終了させる動作が行わ
れている間や制動操作を終了させる動作が完了した後
は、記憶された操作目標制動力が目標制動力として継続
的に認識され、この操作目標制動力に基づく制動制御が
継続して行われることになる。
【0055】従来の車両用制動制御装置においては、道
路状況や車両の走行状態に応じた自律的な制動制御を行
っている過程で運転者による制動操作の介入があったと
きは、自律的な制動制御を解除して、運転者による制動
操作に応じた制動制御のみを行うようにするのが一般的
であった。この場合、運転者による制動操作が終了した
後には、復帰動作を行わない限り自律的な制動制御は行
われず、運転者が自律的な制動制御が解除されているこ
とに気付かずに制動操作を行わないでいると、制動力を
働かせる必要がある状況であるにも拘わらず制動力が働
かない状態が生じてしまうといった問題があった。
【0056】これに対して、本発明を適用した制動制御
装置10では、運転者による制動操作が終了した後で
も、操作目標制動力に基づいてブレーキアクチュエータ
9が継続的に駆動され、運転者の意図した制動制御が継
続して行われることになるので、車両に制動力を働かせ
る必要があるときに制動力が働かないといった不都合を
生じさせることなく、適切な制動制御を行うことができ
る。
【0057】また、本発明を適用した制動制御装置10
によれば、運転者による制動操作の介入があったとき
に、この制動操作が車両の制動力にダイレクトに反映さ
れることになるので、運転者に不安感を与えることなく
適切に車両の制動制御を行うことができる。
【0058】ここで、本発明を適用した制動制御装置1
0を含むACCシステム1の全体の処理について、図5
及び図6のフローチャートを参照して具体的に説明す
る。なお、ここでは、自車両と前方車両との車間距離を
安全な走行が保証される所定距離以上に維持しながら走
行制御を行う例について説明する。
【0059】先ず、ACCシステム1が起動されてAC
Cシーケンスがスタートすると、ステップS1−1にお
いて、車速センサ5からの情報に基づいて自車両の走行
速度が検出されると共に、ステップS1−2において、
メモリ7から制御速度範囲が読み出される。そして、ス
テップS1−3において、自車両の走行速度が制御速度
範囲内にあるかどうかが判断される。
【0060】ステップS1−3において、自車両の走行
速度が制御速度範囲外であると判断されると、ACCシ
ステム1による走行制御が行えないので、ACCシーケ
ンスは終了する。一方、自車両の走行速度が制御速度範
囲内にあると判断されると、次に、ステップS1−4に
おいて、メモリ7から目標走行速度が読み出される。
【0061】目標走行速度が読み出されると、次に、ス
テップS1−5において、前方監視カメラ4からの情報
に基づいて、自車両の前方に先行車両がいるかどうかが
判断される。そして、自車両の前方に先行車両がいる場
合には、ステップS1−6において、レーザレーダ3か
らの情報に基づいて、自車両と前方車両との車間距離が
検出され、ステップS1−7において、自車両と前方車
両との車間距離が、安全な走行が保証される所定距離以
上となっているかどうかが判断される。なお、安全な走
行が保証される所定距離は、例えば、自車両の走行速度
と、自車両と前方車両との速度差とに基づいて決定され
る。
【0062】ステップS1−7において、自車両と前方
車両との車間距離が、安全な走行が保証される所定距離
以上になっていない、すなわち、自車両が前方車両に接
近しすぎてしまっていると判断されたときは、ステップ
S1−8において、警報音等によるアラーム動作が行わ
れる。これにより、運転者は、自車両が前方車両に接近
しすぎていることを認識することができる。なお、この
アラーム動作は、前方車両に対する自車両の接近の度合
いに応じて変化させることが望ましい。具体的には、例
えば、接近の度合いが小さいときは断続音によるアラー
ム動作を行い、自車両が前方車両に極めて接近している
場合には、連続音によるアラーム動作を行うようにすれ
ば、運転者は、その警報音から状況を判断し、その後の
制動制御を予見することができる。
【0063】ステップS1−8においてアラーム動作が
行われると、次に、ステップS1−9において、基準目
標制動力算出部11により、自車両と前方車両との車間
距離や、自車両の走行速度、自車両と前方車両の速度差
等に基づいて、適切な制動制御を行うための基準となる
基準目標制動力が算出される。そして、この基準目標制
動力を示す信号が駆動制御信号生成部13に供給される
ことになる。
【0064】基準目標制動力算出部11により基準目標
制動力が算出され、この基準目標制動力を示す信号が駆
動制御信号生成部13に供給されると、次に、ステップ
S1−10において、駆動制御信号生成部13により、
基準目標制動力が制動制御の目標となる目標制動力とし
て認識される。そして、ステップS1−11において、
基準目標制動力に対応した駆動制御信号が駆動制御信号
生成部13により生成され、この駆動制御信号に応じて
ブレーキアクチュエータ9が駆動制御されることによっ
て、基準目標制動力に基づく自車両の制動制御が行われ
ることになる。
【0065】一方、ステップS1−5において自車両の
前方に先行車両がいないと判断された場合や、ステップ
S1−7において自車両と前方車両との車間距離が所定
距離以上となっていると判断された場合には、次に、ス
テップS1−12において、自車両の走行速度が目標走
行速度を超えているかどうかが判断される。そして、自
車両の走行速度が目標走行速度を超えていると判断され
た場合には、ステップS1−9に進み、ステップS1−
9において、自車両の走行速度と目標走行速度との速度
差に基づいて、適切な制動制御を行うための基準となる
基準目標制動力が基準目標制動力算出部11により算出
されることになる。
【0066】一方、ステップS1−12において自車両
の走行速度が目標走行速度を超えていないと判断された
場合には、次に、ステップS1−13において、自車両
の走行速度と目標走行速度とがほぼ等しくなっているか
どうかが判断される。ここで、自車両の走行速度と目標
走行速度とがほぼ等しくなっていない場合には、自車両
の走行速度が目標走行速度に到達していないことになる
ので、ステップS1−14において、自車両の走行速度
と目標走行速度との速度差に基づいて目標加速力が算出
され、この目標加速力に基づいてスロットルアクチュエ
ータ8が駆動制御されて、自車両の加速制御が行われ
る。そして、自車両の加速制御が行われたら、再度ステ
ップS1−13に戻って、自車両の走行速度と目標走行
速度とがほぼ等しくなったか、すなわち、自車両の走行
速度が目標走行速度に到達したかどうかが判断される。
【0067】一方、ステップS1−13において、自車
両の走行速度と目標走行速度とがほぼ等しくなっている
と判断された場合には、次に、ステップS1−15にお
いて、ACCシステム1のスイッチがOFFとされたか
どうか、すなわち、ACCシステム1による走行制御が
停止されたかどうかが判断される。そして、ACCシス
テム1による走行制御が停止された場合には、ACCシ
ーケンスは終了する。一方、ACCシステム1による走
行制御が維持された場合には、ステップS1−5に戻っ
て、その後のシーケンスが繰り返し行われることにな
る。
【0068】ステップS1−11において基準目標制動
力に基づく自車両の制動制御が行われている間、駆動制
御信号生成部13は、制動操作検出部12から制動操作
の介入を示す信号が供給されたかどうか、すなわち、運
転者による制動操作の介入があったかどうかを常に監視
している(ステップS1−16)。そして、運転者によ
る制動操作の介入がない場合は、基準目標制動力に基づ
く自車両の制動制御が継続され(ステップS1−1
7)、基準目標制動力に基づく自車両の制動制御を継続
している状態で、再度ステップS1−5に戻って前方車
両の確認が行われ、その後のシーケンスが繰り返し行わ
れることになる。
【0069】一方、ステップS1−16において運転者
による制動操作の介入があると判断された場合には、ス
テップS1−18において、圧力センサ6からの情報に
基づいて、運転者の制動操作に応じた制動力(操作制動
力)が制動操作検出部12により算出される。そして、
この操作制動力を示す信号が駆動制御信号生成部13に
供給されることになる。
【0070】操作制動力を示す信号が駆動制御信号生成
部13に供給されると、次に、ステップS1−19にお
いて、駆動制御信号生成部13により、その時点におけ
る基準目標制動力に操作制動力を加算した合計の制動力
(操作目標制動力)が算出され、ステップS1−20に
おいて、この操作目標制動力が制動操作の目標となる目
標制動力として認識される。そして、ステップS1−2
1において、操作目標制動力に対応した駆動制御信号が
駆動制御信号生成部13により生成され、この駆動制御
信号に応じてブレーキアクチュエータ9が駆動制御され
ることによって、操作目標制動力に基づく自車両の制動
制御が行われることになる。
【0071】以上のような運転者による制動操作が介入
している間、駆動制御信号生成部13は、制動操作検出
部12から制動操作を終了させる動作の開始時を示す信
号が供給されたかどうか、すなわち、運転者がブレーキ
ペダル20を戻し始め、制動操作の介入を終了させる動
作を開始したかどうかを常に監視している(ステップS
1−22)。そして、運転者による制動操作が継続して
いる間は、この運転者による制動操作を反映した操作目
標制動力に基づいた自車両の制動制御が維持されること
になる。
【0072】一方、ステップS1−22において、制動
操作検出部12から制動操作を終了させる動作の開始時
を示す信号が供給されて、制動操作を終了させる動作の
開始が駆動制御信号生成部13により認識されると、ス
テップS1−23において、その時点における操作目標
制動力が、駆動制御信号生成部13により記憶される。
そして、運転者による制動操作を終了させる動作が行わ
れている間や制動操作を終了させる動作が完了した後
は、この記憶した操作目標制動力に基づいた自車両の制
動制御が継続して行われることになる(ステップS1−
24)。そして、以上のような自車両の制動制御が行わ
れた状態で、再度ステップS1−5に戻って前方車両の
確認が行われ、その後のシーケンスが繰り返し行われる
ことになる。
【0073】以上のようなシーケンスで自車両の制動制
御を行うようにすれば、運転者による制動操作の介入が
終了した後でも適切な制動制御が継続して行われること
になる。また、運転者による制動操作の介入があったと
きは、運転者の意思が自車両の制動力にダイレクトに反
映されることになる。
【0074】ところで、運転者による制動操作の介入が
終了し、操作目標制動力に基づく自車両の制動制御が継
続して行われいる間に、例えば、前方車両が制動制御を
行い自車両と前方車両との車間距離が急激に狭まるとい
ったように、道路状況が大きく変化したときは、基準目
標制動力算出部11により操作目標制動力よりも大きな
値の基準目標制動力が算出される場合がある。このよう
な場合に、上述した操作目標制動力に基づく自車両の制
動制御を継続して行っていたのでは、道路状況の変化に
対応できないといった不都合が生じる。
【0075】そこで、本発明を適用した制動制御装置1
0においては、上述した操作目標制動力に基づく自車両
の制動制御を継続して行っている間に、基準目標制動力
算出手段11により新たな基準目標制動力が算出され、
この新たに算出された基準目標制動力を示す信号が駆動
制御信号生成部13に供給されたときは、駆動制御信号
生成部13が、この新たに算出された基準目標制動力と
上述した操作目標制動力とを比較して、大きい方の目標
制動力に対応した駆動制御信号を生成してブレーキアク
チュエータ9の駆動制御を行うことが望ましい。
【0076】このように、新たに算出された基準目標制
動力と上述した操作目標制動力のうちで大きい方の目標
制動力に基づいてブレーキアクチュエータ9が駆動され
るようにすれば、運転者による制動操作の介入が終了し
た後に、道路状況が大きく変化した場合であっても、こ
の道路状況の変化に対応した適切な制動力をもって車両
の制動制御を行うことが可能となる。
【0077】なお、以上説明した例では、圧力センサ6
で検出した運転者の操作量に基づく制動力を、基準目標
制動力に加算してブレーキアクチュエータ9を駆動させ
るようにしているが、運転者の制動操作による制動力そ
のものを基準目標制動力で駆動されているブレーキアク
チュエータ9の制動力に加算して制動制御を行うように
しても、以上の例と同様の効果を得ることができる。
【0078】第2の実施の形態 次に、本発明を適用した制動制御装置の他の例について
説明する。本例の制動制御装置は、運転者による制動操
作の介入が終了したときの制御のみが上述した第1の実
施の形態の制動制御装置10と異なっている。すなわ
ち、第1の実施の形態の制動制御装置10では、運転者
による制動操作の介入が終了した後に、操作目標制動力
に基づく制動制御を継続して行うようにしているのに対
して、第2の実施の形態の制動制御装置では、運転者に
よる制動操作の介入が終了した後は、基準目標制動力に
基づく制動制御に復帰するようにしている。その他の部
分及び基本的な装置構成は、第1の実施の形態の制動制
御装置10と同様であるので、以下では、第1の実施の
形態の制動制御装置10と異なる部分のみについて説明
する。
【0079】第2の実施の形態の制動制御装置におい
て、基準目標制動力算出部11により算出される基準目
標制動力と、制動操作検出部12により算出される操作
制動力と、駆動制御信号生成部13により認識される目
標制動力との関係を図7に模式的に示す。
【0080】例えば、自車両前方の障害物が検出され、
基準目標制動力算出部11により図7(A)に示すよう
な基準目標制動力が算出されると、運転者による制動操
作が介入しない間は、第1の実施の形態の制動制御装置
10と同様、図7(C)に示すように、この基準目標制
動力が駆動制御信号生成部13により目標制動力として
認識され、この基準目標制動力に基づく制動制御が行わ
れる。
【0081】そして、基準目標制動力に基づく制動制御
が行われている過程で、運転者による制動操作の介入が
あると、図7(B)に示すように、この運転者の制動操
作に応じた操作制動力が制動操作検出部12により算出
され、図7(C)に示すように、基準目標制動力に操作
制動力を加算した操作目標制動力が目標制動力として認
識されて、この操作目標制動力に基づく制動制御が行わ
れる。このとき、駆動制御信号生成部13は、運転者に
よる制動操作の開始時における基準目標制動力を記憶し
ておく。
【0082】また、制動操作を終了させる動作が開始さ
れると、その時点における操作目標制動力が駆動制御信
号生成部13により記憶され、図7(C)に示すよう
に、制動操作を終了させる動作が行われている間は、記
憶された操作目標制動力に基づく制動制御が継続して行
われる。そして、制動操作を終了させる動作が完了する
と、駆動制御信号生成部13は、記憶していた基準目標
制動力、すなわち、運転者による制動操作の開始時にお
ける基準目標制動力を目標制動力として再度認識する。
これにより、運転者による制動操作が終了した後は、図
7(C)に示すように、基準目標制動力に基づく制動制
御に復帰することになる。
【0083】このとき、駆動制御信号生成部13は、基
準目標制動力に基づく制動制御に復帰する動作の速度
を、制動操作を終了させる動作の速度に応じて切り換え
るようにしている。すなわち、制動操作を終了させる動
作の速度が制動操作検出部12により検出され、制動操
作を終了させる動作の速度を示す信号が供給されると、
駆動制御信号生成部13は、この制動操作を終了させる
動作の速度が、予め設定された所定速度よりも速いかど
うかを判断する。そして、この制動操作を終了させる動
作の速度が所定の速度よりも遅いと判断したときは、図
7(C)中実線で示すような第1の速度で、基準目標制
動力に基づく制動制御への復帰を行い、制動操作を終了
させる動作の速度が所定速度よりも速いと判断したとき
は、図7(C)中破線で示すような第2の速度、すなわ
ち、第1の速度よりも速い第2の速度で、基準目標制動
力に基づく制動制御への復帰を行うようにしている。
【0084】なお、制動操作を終了させる動作の速度
は、上述したように、圧力センサ6からの出力に基づい
て、制動操作検出部12によって検出される。具体的に
は、運転者によるブレーキペダル20の踏力変化に応じ
た圧力センサ6からの出力をもとに、運転者によるブレ
ーキペダル20の戻し始めや、ブレーキペダル20の戻
し終わりが検出されることになる。制動操作検出部12
は、この運転者によるブレーキペダル20の戻し始めが
検出されたときから、ブレーキペダル20の戻し終わり
が検出されたときまでの時間を計測することで、制動操
作を終了させる速度を検出するようにしている。
【0085】以上のように、基準目標制動力に基づく制
動制御に復帰する動作の速度を、制動操作を終了させる
動作の速度に応じて切り換えるようにすれば、例えば、
運転者が周囲の状況を確認しながらゆっくりと制動操作
を終了させるときは、基準目標制動力に基づく制動制御
にゆっくりと復帰させ、例えば、運転者が制動操作を終
了して車両を加速させたいと考えて、制動操作を終了さ
せる動作を短時間で行ったときには、基準となる目標制
動力に基づく制動制御に素早く復帰させることができ、
運転者の意思を更に忠実に反映した車両の制動制御を行
うことが可能となる。
【0086】ここで、本例の制動制御装置における処理
について、第1の実施の形態と異なる部分のみについ
て、図8のフローチャートを参照して説明する。なお、
図8のフローチャートは、図5に示したACCシステム
1全体のシーケンスと連続したものであり、図8中ステ
ップS2−17までは、図6に示したステップS1−1
7までと同様の処理が行われる。ここでは、ステップS
2−18以降の処理について説明する。
【0087】ステップS2−16において運転者による
制動操作の介入があると判断された場合、すなわち、運
転者による制動操作の介入を示す信号が制動操作検出部
12より供給されたときは、ステップS2−18におい
て、その時点における基準目標制動力が、駆動制御信号
生成部13により記憶される。また、ステップS2−1
9において、運転者の制動操作に応じた操作制動力が制
動操作検出部12により算出され、この操作制動力を示
す信号が駆動制御信号生成部13に供給される。
【0088】運転者による制動操作の介入が開始された
時点での基準目標制動力が記憶され、操作制動力を示す
信号が供給されると、次に、ステップS2−20におい
て、駆動制御信号生成部13により、その時点における
基準目標制動力に操作制動力を加算した操作目標制動力
が算出され、ステップS2−21において、この操作目
標制動力が制動操作の目標となる目標制動力として認識
される。そして、ステップS2−22において、操作目
標制動力に対応した駆動制御信号が駆動制御信号生成部
13により生成され、この駆動制御信号に応じてブレー
キアクチュエータ9が駆動制御されることによって、操
作目標制動力に基づく自車両の制動制御が行われること
になる。
【0089】以上のような運転者による制動操作が介入
している間、駆動制御信号生成部13は、制動操作検出
部12から制動操作を終了させる動作の開始時を示す信
号が供給されたかどうか、すなわち、運転者がブレーキ
ペダル20を戻し始め、制動操作の介入を終了させる動
作を開始したかどうかを常に監視している(ステップS
2−23)。そして、運転者による制動操作が継続して
いる間は、この運転者による制動操作を反映した操作目
標制動力に基づいた自車両の制動制御が維持されること
になる。
【0090】一方、ステップS2−23において制動操
作を終了させる動作が開始されたと判断されると、次
に、ステップS2−24において、制動操作を終了させ
る動作の速度が制動操作検出部11により検出され、こ
の制動操作を終了させる動作の速度が予め設定された所
定の速度よりも速いかどうかが、駆動制御信号生成部1
3により判断される。そして、制動操作を終了させる動
作の速度が所定速度よりも遅いと判断されたときは、ス
テップS2−25において、制動操作の開始時における
基準目標制動力が目標制動力として再度認識され、この
制動操作の開始時における基準目標制動力に基づく制動
制御への復帰動作が、第1の速度でゆっくりと行われ
る。
【0091】一方、ステップS2−24において制動操
作を終了させる動作の速度が所定速度よりも速いと判断
されたときは、ステップS2−26において、制動操作
の開始時における基準目標制動力が目標制動力として再
度認識され、この制動操作の開始時における基準目標制
動力に基づく制動制御への復帰動作が、第1の速度より
も速い第2の速度で迅速に行われる。
【0092】そして、以上のような自車両の制動制御が
行われた状態で、再度ステップS1−5に戻って前方車
両の確認が行われ、その後のシーケンスが繰り返し行わ
れることになる。
【0093】以上のようなシーケンスで自車両の制動制
御を行うようにすれば、運転者による制動操作の介入が
終了した後でも適切な制動制御が継続して行われること
になる。また、運転者による制動操作の介入があったと
きは、運転者の意思が自車両の制動力にダイレクトに反
映されることになる。
【0094】なお、以上説明した例では、制動操作を終
了させる動作の速度が所定の速度よりも遅いか速いかを
判断し、この判断結果に基づいて、基準目標制動力に基
づく制動制御への復帰動作の速度を第1の速度と第2の
速度の2段階で切り換えるようにしているが、制動操作
を終了させる動作の速度を連続的に監視し、これに応じ
て基準目標制動力に基づく制動制御への復帰動作の速度
を連続的に可変するようにしてもよい。
【0095】また、本例の制動制御装置においても、運
転者による制動操作の介入が終了し、制動操作開始時に
おける基準目標制動力に基づく制動制御に復帰した後
に、基準目標制動力算出手段11により新たな基準目標
制動力が算出されたときは、第1の実施の形態の制動制
御装置10と同様に、この新たに算出された基準目標制
動力と、前回算出された基準目標制動力、すなわち、復
帰後の制動制御の目標となっている基準目標制動力のう
ちで大きい方の目標制動力に基づいて自車両の制動制御
を行うことが望ましい。
【0096】このように、新たに算出された基準目標制
動力と復帰後の制動制御の目標となっている基準目標制
動力のうちで大きい方の目標制動力に基づいて自車両の
制動制御を行うようにすれば、運転者による制動操作の
介入が終了した後に、道路状況が大きく変化した場合で
あっても、この道路状況の変化に対応した適切な制動力
をもって自車両の制動制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した制動制御装置を含むACCシ
ステム全体の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した制動制御装置の一例を示すブ
ロック図である。
【図3】ブレーキペダルに設けられた圧力センサを模式
的に示す図である。
【図4】本発明を適用した制動制御装置における処理を
説明するための図であり、基準目標制動力と操作制動力
と操作目標制動力との関係を示すタイムチャートであ
る。
【図5】本発明を適用した制動制御装置を含むACCシ
ステム全体の処理を説明するフローチャートである。
【図6】本発明を適用した制動制御装置を含むACCシ
ステム全体の処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明を適用した制動制御装置の他の例におけ
る処理を説明するための図であり、基準目標制動力と操
作制動力と操作目標制動力との関係を示すタイムチャー
トである。
【図8】本発明を適用した制動制御装置の他の例の処理
を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ACCシステム 2 システムコントローラ 6 圧力センサ 9 ブレーキアクチュエータ 10 制動制御装置 11 基準目標制動力算出部 12 制動操作検出部 13 駆動制御信号生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 624 B60R 21/00 624G 627 627

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の制動力を自律的に制御する車両用
    制動制御装置において、 道路状況と前記車両の走行状態とに基づいて基準となる
    目標制動力を算出する基準目標制動力算出手段と、 前記車両のブレーキアクチュエータを駆動制御する駆動
    制御手段と、 運転者による制動操作を検出する制動操作検出手段とを
    備え、 前記駆動制御手段は、前記基準目標制動力算出手段によ
    り算出された基準となる目標制動力に基づいて前記車両
    のブレーキアクチュエータを駆動制御している際に、前
    記制動操作検出手段により運転者による制動操作の介入
    が検出されたときは、前記基準となる目標制動力に前記
    運転者による制動操作に応じた制動力を加算した合計の
    制動力を操作目標制動力として設定して、この操作目標
    制動力に基づいて前記車両のブレーキアクチュエータを
    駆動制御し、前記運転者による制動操作の介入が終了し
    た後に、前記操作目標制動力に基づくブレーキアクチュ
    エータの駆動制御を継続して行うことを特徴とする車両
    用制動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段は、前記運転者による
    制動操作の介入が終了した後に、前記基準目標制動力算
    出手段により新たに基準となる目標制動力が算出された
    ときは、この新たに算出された基準となる目標制動力と
    前記操作目標制動力とを比較して、大きい方の目標制動
    力に基づいて前記車両のブレーキアクチュエータを駆動
    制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用制動
    制御装置。
  3. 【請求項3】 車両の制動力を自律的に制御する車両用
    制動制御装置において、 道路状況と前記車両の走行状態とに基づいて基準となる
    目標制動力を算出する基準目標制動力算出手段と、 前記車両のブレーキアクチュエータを駆動制御する駆動
    制御手段と、 運転者による制動操作を検出する制動操作検出手段とを
    備え、 前記駆動制御手段は、前記基準目標制動力算出手段によ
    り算出された基準となる目標制動力に基づいて前記車両
    のブレーキアクチュエータを駆動制御している際に、前
    記制動操作検出手段により運転者による制動操作の介入
    が検出されたときは、前記基準となる目標制動力に前記
    運転者による制動操作に応じた制動力を加算した合計の
    制動力を操作目標制動力として設定して、この操作目標
    制動力に基づいて前記車両のブレーキアクチュエータを
    駆動制御し、前記運転者による制動操作の介入が終了し
    た後に、前記基準となる目標制動力に基づくブレーキア
    クチュエータの駆動制御に復帰することを特徴とする車
    両用制動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制動操作検出手段は、前記運転者に
    よる制動操作の介入を終了させる動作の速度を検出し、 前記駆動制御手段は、前記制動操作検出手段により検出
    された前記運転者による制動操作の介入を終了させる動
    作の速度が所定速度よりも遅いときは、第1の速度で前
    記基準となる目標制動力に基づくブレーキアクチュエー
    タの駆動制御に復帰し、前記制動操作検出手段により検
    出された前記運転者による制動操作の介入を終了させる
    動作の速度が所定速度よりも速いときは、前記第1の速
    度よりも速い第2の速度で前記基準となる目標制動力に
    基づくブレーキアクチュエータの駆動制御に復帰するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の車両用制動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動制御手段は、前記運転者による
    制動操作の介入が終了した後に、前記基準目標制動力算
    出手段により新たに基準となる目標制動力が算出された
    ときは、この新たに算出された基準となる目標制動力と
    前回算出された基準となる目標制動力とを比較して、大
    きい方の目標制動力に基づいて前記車両のブレーキアク
    チュエータを駆動制御することを特徴とする請求項3又
    は4に記載の車両用制動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制動操作検出手段は、ブレーキペダ
    ルに設けられた圧力センサからの出力に基づいて、運転
    者による制動操作を検出することを特徴とする請求項1
    乃至5の何れかに記載の車両用制動制御装置。
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