JP2002225149A - 動力伝動ベルト製造用の圧縮ゴム層の作製方法 - Google Patents

動力伝動ベルト製造用の圧縮ゴム層の作製方法

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JP2002225149A
JP2002225149A JP2001020508A JP2001020508A JP2002225149A JP 2002225149 A JP2002225149 A JP 2002225149A JP 2001020508 A JP2001020508 A JP 2001020508A JP 2001020508 A JP2001020508 A JP 2001020508A JP 2002225149 A JP2002225149 A JP 2002225149A
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sheet
rubber sheet
rubber
rubber layer
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JP2001020508A
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Yasumasa Yamada
恭正 山田
Hiroshi Ikeda
寛 池田
Hiroyuki Murakami
裕之 村上
Takashi Kimoto
隆 木元
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエ
ラストマー組成物から成形された未加硫のゴムシートを
複数枚積層一体化して容易に圧縮ゴム層を作製する。 【解決手段】 保持シート1に短繊維を含有しない未加
硫の接着ゴム層2を介して短繊維を含有するエチレン−
αオレフィンエラストマー組成物から成形された未加硫
のゴムシート3を付着させる。次にこの接着ゴム層2に
付着した未加硫ゴムシート3を加熱すると共にこの未加
硫ゴムシート3の表面に、短繊維を含有するエチレン−
αオレフィンエラストマー組成物から成形された他の未
加硫のゴムシート3を重ねて圧着する。そして、この加
熱・圧着の操作を繰り返すことによって、短繊維を含有
するエチレン−αオレフィンエラストマー組成物からな
る複数枚の未加硫ゴムシート3を積層した未加硫の圧縮
ゴム層4を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝動ベルトの
一部を構成する圧縮ゴム層の作製方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】動力伝動ベルトとして例えば、Vリブド
ベルトや、カットエッジタイプのVベルトなどが従来か
ら提供されている。
【0003】図11(a)はVリブドベルトの構造を、
図11(b)はカットエッジタイプのVベルトの構造を
示すものであり、それぞれ、内周側の圧縮ゴム層4と、
外周側の伸張ゴム層11と、圧縮ゴム層4と伸張ゴム層
11の間の接着ゴム層2を積層一体化したものとして形
成してある。また接着ゴム層2には複数本の心線12が
ベルト長手方向に沿った全長に埋設してあり、伸張ゴム
層11の外周面にはカバー帆布13が積層してある。こ
れらのVリブドベルトやカットエッジタイプのVベルト
はいずれも、V断面の両側面を摩擦伝動面とする動力伝
動ベルトである。
【0004】そして図11(a)のようなVリブドベル
トを製造するにあたっては、図12(a)(b)に示す
ように、円筒形の成形金型10の外周面にゴム付きのカ
バー帆布13を巻き付けて被覆し、この上から伸張ゴム
層11を形成する未加硫のゴムシート14を巻いた後、
この上に抗張体である心線12を螺旋状に巻き付け、次
にこの上から接着ゴム層2を形成する未加硫のゴムシー
ト15を巻き付けると共に、さらにこの上から圧縮ゴム
層4を形成する未加硫のゴムシート3を巻き付ける。こ
の後に、この成形金型10を加硫釜にセットして、加熱
・加圧することによって加硫を行ない、円筒状のスリー
ブ17を成形する。このスリーブ17を成形金型10か
ら脱型した後、スリーブ17の外周側の圧縮ゴム層4を
研磨加工して複数条のリブ山18を形成し、さらに所定
のベルト幅にスリーブ17を輪切りにして、これを外周
と内周を反転させるように裏返すことによって、図11
(a)のようなVリブドベルトを得ることができるもの
である。
【0005】また図11(b)のようなカットエッジタ
イプのVベルトを製造するにあたっては、円筒形の成形
金型10の外周面に図12(a)(b)に図示するもの
とは内外を逆の順にして各部材を巻き付けると共に加硫
してスリーブ17を作製する。そしてこのスリーブ17
を輪切りした後に、V字形断面になるようにカットする
ことによって、図11(b)のようなカットエッジタイ
プのVベルトを得ることができるものである。
【0006】上記のように動力伝動ベルトにおいて、圧
縮ゴム層4は摩擦伝動面を形成するものであり、厚みを
厚く形成する必要がある。このために、未加硫のゴムシ
ート3は複数枚を積層して一体化し、これを図12
(a)(b)のように成形金型10に巻いて加硫するこ
とによって、厚みの厚い圧縮ゴム層4を成形するように
している。
【0007】ここで、上記のような未加硫のゴムシート
3は一般に、エラストマー組成物をカレンダーで圧延加
工して成形されており、このようにカレンダーでシーテ
ィングしたゴムシート3を重ねて圧着するという操作を
複数回繰り返して行なうことによって、複数枚のゴムシ
ート3を積層するようにしている。このようにカレンダ
ーでシーティングしたゴムシート3を重ねて圧着するこ
とによって、複数枚のゴムシート3を積層するプライア
ップ法は、ゴムシート3が室温雰囲気で粘着性を有する
場合には、その粘着性で複数枚のゴムシート3を接着さ
せて積層一体化することができるので好適である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図11(a)のVリブ
ドベルトや、図11(b)のカットエッジタイプのVベ
ルトなどにおいては、圧縮ゴム層4の側圧剛性と摩擦力
を確保するために、圧縮ゴム層4には短繊維が含有され
ている。また、圧縮ゴム層4を構成するゴム成分として
は、耐熱特性が高く、安価なエチレン−プロピレン−ジ
エン系ゴム(EPDM)などエチレン−αオレフィンエ
ラストマーが用いられることが多い。
【0009】しかし、短繊維を含有するエチレン−αオ
レフィンエラストマー組成物は、カレンダーでシーティ
ングする場合、シーティング温度が高いと穴開きやささ
くれが発生して良品のシートを作製することができない
ので、30℃前後と低い温度でシーティングすることが
行なわれている。一方、エチレン−αオレフィンエラス
トマー組成物にはこのように短繊維が含有されているの
で、低温では表面の粘着性が低く、接着に適した粘着性
を有する温度は60〜80℃と室温よりも高い。
【0010】従って、短繊維を含有するエチレン−αオ
レフィンエラストマー組成物を30℃前後の温度のカレ
ンダーでシーティングして得られたゴムシート3は室温
雰囲気で粘着性を有しないので、このゴムシート3をプ
ライアップして積層一体化することはできないものであ
った。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラス
トマー組成物から成形された未加硫のゴムシートを複数
枚積層一体化して容易に圧縮ゴム層を作製できるように
することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
動力伝動ベルト製造用の圧縮ゴム層の作製方法は、保持
シート1に短繊維を含有しない未加硫の接着ゴム層2を
介して短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラス
トマー組成物から成形された未加硫のゴムシート3を付
着させ、次にこの接着ゴム層2に付着した未加硫ゴムシ
ート3を加熱すると共にこの未加硫ゴムシート3の表面
に、短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラスト
マー組成物から成形された他の未加硫のゴムシート3を
重ねて圧着し、この加熱・圧着の操作を繰り返すことに
よって、短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラ
ストマー組成物からなる複数枚の未加硫ゴムシート3を
積層した未加硫の圧縮ゴム層4を作製することを特徴と
するものである。
【0013】本発明の請求項2に係る動力伝動ベルト製
造用の圧縮ゴム層の作製方法は、短繊維を含有するエチ
レン−αオレフィンエラストマー組成物をカレンダー5
で圧延加工して未加硫のゴムシート3を成形しながら、
短繊維を含有しない未加硫の接着ゴム層2を表面に設け
た保持シート1をこのカレンダーに通すことによって、
接着ゴム層2の表面に圧延加工された未加硫のゴムシー
ト3を付着させ、次に、短繊維を含有するエチレン−α
オレフィンエラストマー組成物をカレンダー5で圧延加
工して他の未加硫のゴムシート3を成形しながら、上記
の接着ゴム層2とゴムシート3を付着させた保持シート
1をゴムシート3を加熱した状態でこのカレンダー5に
通すことによって、保持シート1上のゴムシート3の表
面に圧延加工されたゴムシート3を付着させ、保持シー
ト1上のゴムシート3の表面にカレンダー5で圧延加工
されたゴムシート3を付着させるこの操作を繰り返すこ
とによって、短繊維を含有するエチレン−αオレフィン
エラストマー組成物から成形された複数枚の未加硫ゴム
シート3を積層した未加硫の圧縮ゴム層4を作製するこ
とを特徴とするものである。
【0014】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラ
ストマー組成物から成形された未加硫のゴムシート3を
加熱する温度を60〜80℃の温度に設定することを特
徴とするものである。
【0015】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、保持シート1として、アラミド繊維
からなる布を用いることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0017】図1乃至図4は請求項1の発明の実施の形
態の一例を示すものであり、図1(a)は圧縮ゴム層4
を構成する未加硫のゴムシート3をカレンダー加工で成
形する工程を示している。すなわち図1(a)において
カレンダー5はトップロール19、センターロール2
0、ボトムロール21をこの順に上下に配置して構成し
てあり、トップロール19とセンターロール20の間で
エラストマー組成物23を練りながら圧延し、センター
ロール20とボトムロール21の隙間を通過する際に所
定厚みに調整しながらゴムシート3を成形することがで
きるものである。
【0018】ここで、圧縮ゴム層4を構成する未加硫の
ゴムシート3を成形するエラストマー組成物23として
は、エチレン−αオレフィンエラストマーをゴム成分と
する組成物が用いられるものである。このエチレン−α
オレフィンエラストマーは、エチレン−プロピレン−ジ
エンモノマー(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム
(EPR)などからなるゴムであり、ジエンモノマーと
しては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネ
ン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、
シクロオクタジエンなどが挙げられる。
【0019】またこのエチレン−αオレフィンエラスト
マー組成物には、エチレン−αオレフィンエラストマー
の加硫剤としてパーオキサイドを添加することができ、
ジアリルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアリ
ルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t
−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)−ヘキサン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシ−イソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ−ブチルパ
ーオキシ−3、3,5−トリメチルシクロヘキサン等を
用いることができる。その添加量はエチレン−αオレフ
ィンエラストマー100質量部に対して1〜8質量部が
好ましく、特に1.5〜4質量部が好ましい。また共架
橋剤(co−agent)としてTIAC、TAC、
1,2−ポリブタジエン、不飽和カルボン酸の金属塩、
オキシム類、グアニジン、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、エチレングリコールメタクリレート、
N−N’−m−フェニレンジマレイミド、硫黄など、パ
ーオキサイド架橋に通常用いるものを添加することがで
きる。その添加量はエチレン−αオレフィンエラストマ
ー100質量部に対して0.2〜10質量部が好まし
い。
【0020】そして、エチレン−αオレフィンエラスト
マー組成物にはナイロン6、ナイロン66、ポリエステ
ル、綿、アラミドなどの短繊維が混入されている。これ
らの短繊維のうち剛直で強度を有し、しかも耐摩耗性に
優れたアラミド短繊維が最も好ましく、例えばコーネッ
クス、ノーネックス、ケブラー、テクノーラ、トワロン
などの商品名で提供されているものを使用することがで
きる。アラミド繊維など短繊維の繊維長は1〜20mm
が好ましく、また短繊維の添加量は、エチレン−αオレ
フィンエラストマー100質量部に対して1〜30質量
部が好ましい。
【0021】さらにエチレン−αオレフィンエラストマ
ー組成物には、必要に応じてカーボンブラック、シリカ
などの補強剤、クレー、炭酸カルシウムなどの充填剤、
軟化剤、老化防止剤等の各種添加剤を添加することがで
きる。
【0022】圧縮ゴム層4を構成するエチレン−αオレ
フィンエラストマー組成物の配合の一例を示すと、次の
通りである。 ・EPDM(三井石油化学工業社製「4045」) …100質量部 ・ナイロンカット糸 …10質量部 ・アラミドカット糸 …10質量部 ・ステアリン酸 …1.5質量部 ・酸化亜鉛 …5質量部 ・HAFカーボンブラック …55質量部 ・パラフィンオイル …15質量部 ・ジクミルパーオキサイド(40%) …8質量部 ・N−N’−m−フェニレンジマレイミド …2質量部 そしてこのような短繊維を含有するエチレン−αオレフ
ィンエラストマー組成物23を図1(a)のようにカレ
ンダー5でシーティングする場合、穴開きやささくれが
発生しないようにゴムシート3を作製するために、エチ
レン−αオレフィンエラストマー組成物23を混練しな
がら圧延するトップロール19とセンターロール20の
温度をそれぞれ30℃前後の、25〜35℃程度の範囲
の低温に設定し、このような低い温度でシーティングす
る必要がある。
【0023】また、カレンダー5でシーティングして得
られた未加硫のゴムシート3は保持シート1と重ねた状
態で巻き取りロール22に巻き取られるものである。短
繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラストマー組
成物23から得られたゴムシート3は30℃前後の温度
であるので粘着性は低いが、保持シート1に貼り付く程
度の粘着性は有するので、図1(b)のように保持シー
ト1にゴムシート3を付着させることができ、保持シー
ト1とゴムシート3からなる積層物24の状態で巻取り
ロール22に巻き取ることができる。この保持シート1
としては、耐熱性を有し、またエラストマー組成物と接
着し易く且つ容易に剥離する離型性を兼ね備えたものを
用いるものであり、例えばガラス繊維やアラミド繊維か
らなる耐熱性帆布などを使用することが好ましい。
【0024】図2(a)は未加硫の接着ゴム層2をカレ
ンダー加工で成形すると共に、図1の工程で成形した圧
縮ゴム層4用の未加硫のゴムシート3にこの接着ゴム層
2を圧着する工程を示している。すなわちカレンダー5
は図1(a)のものと同様にトップロール19、センタ
ーロール20、ボトムロール21を具備して構成してあ
り、トップロール19とセンターロール20の間でエラ
ストマー組成物25を練りながら圧延し、センターロー
ル20とボトムロール21の隙間を通過する際に所定厚
みに調整しながら未加硫の接着ゴム層2へと成形するこ
とができる。そしてこのとき、上記の図1のようにして
得た巻取りロール22からゴムシート3と保持シート1
の積層物24を送り出し、この積層物24をセンターロ
ール20とセンターロール20の側方に対向配置される
圧縮ロール26との間に、ゴムシート3が接着ゴム層2
側に向いた状態で通すようにしてあり、さらに接着ゴム
層2とゴムシート3を重ねた状態でセンターロール20
とボトムロール21の間に通すようにしてある。このよ
うにセンターロール20と圧縮ロール26の間を通過す
る際の圧縮力及びセンターロール20とボトムロール2
1の間を通過する際の圧縮力によって、ゴムシート3と
接着ゴム層2を圧着させるようにしてある。
【0025】ここで、未加硫の接着ゴム層2を成形する
エラストマー組成物25としては、上記の圧縮ゴム層4
用のものと同様に、エチレン−αオレフィンエラストマ
ーをゴム成分とする組成物が用いられるものである。し
かし、この未加硫の接着ゴム層2を成形するエチレン−
αオレフィンエラストマー組成物25には、短繊維は含
有されていないものである。接着ゴム層2を構成するエ
チレン−αオレフィンエラストマー組成物の配合の一例
を示すと、次の通りである。 ・EPDM(三井石油化学工業社製「4045」) …100質量部 ・ステアリン酸 …0.5質量部 ・酸化亜鉛 …5質量部 ・HAFカーボンブラック …40質量部 ・パラフィンオイル …15質量部 ・含水シリカ …15質量部 ・加硫促進剤 テトラメチルチウラムジスルファイド(TMTD) …1質量部 ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)…0.5質量部 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミド(CBS) …1質量部 ・硫黄 …1質量部 このようにエチレン−αオレフィンエラストマー組成物
25には短繊維が含有されていないので、図2(a)の
ようにカレンダー5でシーティングを行なうにあたっ
て、高温でシーティングを行なっても穴開きやささくれ
が発生することなく接着ゴム層2を成形することができ
るものであり、エチレン−αオレフィンエラストマー組
成物25を混練しながら圧延するトップロール19とセ
ンターロール20の温度をそれぞれ60〜80℃程度の
範囲の高温に設定して接着ゴム層2にシーティングする
ことができる。このように未加硫の接着ゴム層2は高温
でシーティングされ、しかも短繊維を含有しないので、
表面に高い粘着性を有しており、上記のようにゴムシー
ト3と圧着されることによって、ゴムシート3と接着ゴ
ム層2とを付着させて積層することができるものであ
る。
【0026】このようにして、図2(b)のように保持
シート1上において未加硫のゴムシート3の表面に未加
硫の接着ゴム層2が付着して積層された積層物28を得
ることができるものであり、この積層物28は巻取りロ
ール27に巻き取られるようにしてある。
【0027】図3は圧縮ゴム層4を形成する未加硫のゴ
ムシート3をプライアップする工程を示すものであり、
図3(a)に示すようにコンベア装置29のコンベアベ
ルト30を挟んで上下一対の圧縮ロール31,31を配
置すると共に、コンベアベルト30の直上位置に遠赤外
線ヒータなどの加熱ヒータ32が配置してある。そして
図2のようにして巻取りロール27に巻き取られている
積層物28がコンベアベルト30に供給される。
【0028】このとき、巻取りロール27に巻き取られ
た積層物28は図2(b)のように保持シート1、未加
硫ゴムシート3、未加硫接着ゴム層2の順に積層されて
いるが、保持シート1に対する密着力は、粘着性が低い
ゴムシート3よりも粘着性の高い接着ゴム層2のほうが
高いので、保持シート1からゴムシート3が剥がれると
共に保持シート1に接着ゴム層2が付着した、図3
(b)のような、保持シート1に未加硫接着ゴム層2を
介して未加硫ゴムシート3が付着された層構成の積層物
33が巻取りロール27から送り出されるようにしてあ
る。この積層物33はゴムシート3が上になるようにコ
ンベアベルト30の上に供給され、図3(a)のように
コンベアベルト30の走行に伴ってコンベアベルト30
上に乗って送られる。このように積層物33がコンベア
ベルト30の上に乗って送られる際に、積層物33は加
熱ヒータ32の下側を通過し、積層物33の上側の未加
硫ゴムシート3が加熱される。ゴムシート3の加熱温度
は、他の未加硫ゴムシート3と付着する粘着性が表面に
発現される温度に設定されるものであり、60〜80℃
の範囲でゴムシート3を加熱するのが好ましい。このよ
うに60〜80℃に未加硫ゴムシート3を加熱すること
によって、この未加硫ゴムシート3が、短繊維が含有さ
れたエチレン−αオレフィンエラストマー組成物から成
形されたものであっても、適度な粘着性を発現するもの
である。
【0029】そして、短繊維が含有された同じエチレン
−αオレフィンエラストマー組成物から成形された他の
未加硫ゴムシート3を供給し、このゴムシート3(3
b)をコンベアベルト30上の積層物33のゴムシート
3(3a)に重ねた状態で、これらをコンベアベルト3
0の走行に伴って圧縮ロール31,31間に通すことに
よって、積層物33のゴムシート3aに他のゴムシート
3bを圧着させることができる。積層物33のゴムシー
ト3aは加熱によって表面に粘着性があるので、ゴムシ
ート3aと他のゴムシート3bを圧着して積層すること
ができるものである。ここで、積層物33のゴムシート
3aに圧着させる他の未加硫ゴムシート3bとしては、
既述の図1のようにして得た巻取りロール22から保持
シート1を剥がしながら送り出したゴムシート3を用い
ることができるものである。また、保持シート1の耐熱
性が低いと、遠赤外線加熱などで加熱を行なう際の高温
が保持シート1に作用する際に昆布面のような波打ち変
形が発生するおそれがあるが、保持シート1としてアラ
ミド繊維布のような耐熱性の高いものを用いることによ
って、このような変形が発生することを防ぐことでき、
ゴムシート3a,3bをばらつきなく圧着して均一にプ
ライアップすることができるものである。
【0030】このようにして、図3(c)のような、保
持シート1、未加硫の接着ゴム層2、未加硫ゴムシート
3a、未加硫ゴムシート3bの順に積層された積層物3
4を得ることができるものであり、この積層物34は巻
取りロールに巻き取って保管される。
【0031】図4は圧縮ゴム層4を形成する未加硫のゴ
ムシート3をさらにもう1層プライアップする工程を示
すものであり、図4(a)に示すように、上記の図3
(a)と同じ装置を用いることができる。そして、図3
(a)(c)のようにして作製した、保持シート1と接
着ゴム層2とゴムシート3aとゴムシート3bからなる
積層物34を、ゴムシート3bが上面になるようにコン
ベアベルト30の上に供給し、積層物34をコンベアベ
ルト30によって送る際に上面の未加硫ゴムシート3b
を上記と同様に加熱ヒータ32で加熱して、ゴムシート
3bの表面に粘着性を発現させる。また短繊維が含有さ
れた同じエチレン−αオレフィンエラストマー組成物か
ら成形された他の未加硫ゴムシート3(3c)を供給
し、コンベアベルト30上の積層物34のゴムシート3
bに重ねた状態で、これらを圧縮ロール31,31間に
通すことによって、積層物34のゴムシート3bにゴム
シート3cを圧着し、ゴムシート3bの粘着力によって
ゴムシート3bとゴムシート3cを積層することができ
るものである。このようにして、図4(b)のような、
保持シート1、未加硫接着ゴム層2、未加硫ゴムシート
3a、未加硫ゴムシート3b、未加硫ゴムシート3cの
順に積層された積層物35を得ることができるものであ
り、この積層物35は巻取りロールに巻き取って保管さ
れる。
【0032】以下、上記と同様なプライアップ工程を繰
り返すことによって、短繊維を含有するエチレン−αオ
レフィンエラストマー組成物から成形された未加硫のゴ
ムシート3を、図5(a)のように複数枚積層した未加
硫の圧縮ゴム層4を作製することができるものであり、
この圧縮ゴム層4は保持シート1に付着された未加硫の
接着ゴム層2の上に積層された積層物36の一部をなす
ものとして得ることができるものである。
【0033】次に、図6乃至図9は請求項2の発明の実
施の形態の一例を示すものであり、図6(a)は接着ゴ
ム層2をカレンダー加工で成形する工程を示している。
すなわち図6(a)においてカレンダー5はトップロー
ル40、センターロール41、ボトムロール42をこの
順に上下に配置して構成してあり、トップロール40と
センターロール41の間でエラストマー組成物25を練
りながら圧延し、センターロール41とボトムロール4
2の隙間を通過する際に所定厚みに調整しながら未加硫
の接着ゴム層2にシーティングすることができるもので
ある。この接着ゴム層2を成形するためのエラストマー
組成物25としては、既述のように短繊維を含有しない
エチレン−αオレフィンエラストマー組成物が用いられ
るものであり、エチレン−αオレフィンエラストマー組
成物25を混練しながら圧延するトップロール40とセ
ンターロール41の温度をそれぞれ60〜80℃程度の
範囲の高温に設定して接着ゴム層2にシーティングする
ことができる。
【0034】このようにカレンダー5で圧延加工してシ
ーティングされた長尺の接着ゴム層2は、図6(b)に
示すように長尺の保持シート1を重ねて付着させた積層
物43の状態で、巻取りロール44に巻き取られるよう
になっている。保持シート1としては既述のようなアラ
ミド繊維布などを用いることができる。
【0035】図7(a)は圧縮ゴム層4用の未加硫のゴ
ムシート3をカレンダー加工で成形すると共に、図6の
工程で成形した未加硫の接着ゴム層2にこのゴムシート
3を圧着する工程を示している。すなわちカレンダー5
は図6(a)のものと同様にトップロール40、センタ
ーロール41、ボトムロール42を具備して構成してあ
り、さらにボトムロール42の下側に圧縮ロール45が
配置してある。トップロール40とセンターロール41
の間でエラストマー組成物23を練りながら圧延し、セ
ンターロール41とボトムロール42の隙間を通過する
際に所定厚みに調整しながら未加硫のゴムシート3へと
シーティングすることができる。この圧縮ゴム層4用の
未加硫ゴムシート3を成形するためのエラストマー組成
物23としては、既述のように短繊維を含有するエチレ
ン−αオレフィンエラストマー組成物が用いられるもの
であり、エチレン−αオレフィンエラストマー組成物2
3を混練しながら圧延するトップロール40とセンター
ロール41の温度をそれぞれ30℃前後の、25〜35
℃程度の範囲の低温に設定してシーティングすることに
よって、穴開きやささくれが発生しないようにゴムシー
ト3を作製するようにしてある。
【0036】そしてこのとき、上記の図6のようにして
得た巻取りロール44から未加硫接着ゴム層2と保持シ
ート1の積層物43を送り出し、この積層物43をセン
ターロール41とボトムロール42との間に、接着ゴム
層2をセンターロール41の側に向けた状態で供給し
て、シーティングされるゴムシート3とボトムロール4
2の間に積層物43を差し込むようにしてあり、ゴムシ
ート3を積層物43の接着ゴム層2に密接させた状態で
ボトムロール42の外周を通過させるようにしてある。
ここで、ボトムロール42の温度は75〜85℃程度の
範囲の高温に設定してあり、未加硫のゴムシート3はボ
トムロール42の外周を通過する際に保持シート1を介
して加熱され、60〜80℃の温度になるようにしてあ
る。未加硫のゴムシート3は短繊維を含有するエチレン
−αオレフィンエラストマー組成物で作製されている
が、このように高温に加熱されることによって、ゴムシ
ート3の表面に表面に粘着性が発現するので、積層物4
3とゴムシート3がボトムロール42と圧縮ロール45
の間を通過する際の圧縮力によって、ゴムシート3と接
着ゴム層2とを圧着して積層することができるものであ
る。
【0037】このようにして、図7(b)のように、保
持シート1上において未加硫の接着ゴム層2の表面に未
加硫のゴムシート3が付着して積層された積層物46を
得ることができるものであり、この積層物46は巻取り
ロール47に巻き取られる。
【0038】図8(a)は圧縮ゴム層4を形成する未加
硫のゴムシート3をプライアップする工程を示すもので
あり、図7(a)と同様な圧縮ロール45を付設したカ
レンダー5を用いることができる。すなわち、トップロ
ール40とセンターロール41の間で短繊維入りのエチ
レン−αオレフィンエラストマー組成物23を練りなが
ら圧延し、センターロール41とボトムロール42の隙
間を通過する際に所定厚みに調整しながら未加硫のゴム
シート3へとシーティングを行なう。トップロール40
とセンターロール41の温度はそれぞれ30℃前後の、
25〜35℃程度の範囲の低温に設定してあり、穴開き
やささくれが発生しないようにゴムシート3を作製する
ようにしてある。そして、図7のようにして得た巻取り
ロール47から積層物46を送り出し、この積層物46
をセンターロール41とボトムロール42との間に、未
加硫のゴムシート3(3a)をセンターロール41の側
に向けた状態で供給して、シーティングされるゴムシー
ト3(3b)とボトムロール42の間に積層物46を差
し込むようにしてあり、ゴムシート3aとゴムシート3
bを密接させた状態でボトムロール42の外周を通過さ
せるようにしてある。ボトムロール42の温度は75〜
85℃程度の範囲の高温に設定してあり、未加硫のゴム
シート3a,3bはボトムロール42の外周を通過する
際に保持シート1を介して60〜80℃の温度に加熱さ
れ、ゴムシート3a,3bの表面に表面に粘着性が発現
するので、ボトムロール42と圧縮ロール45の間を通
過する際の圧縮力によって、ゴムシート3a,3bを圧
着して積層することができるものである。
【0039】このようにして、図8(b)のような、保
持シート1、未加硫接着ゴム層2、未加硫ゴムシート3
a、未加硫ゴムシート3bの順に積層された積層物48
を得ることができるものであり、この積層物48は巻取
りロール49に巻き取って保管される。
【0040】図9は圧縮ゴム層4を形成する未加硫のゴ
ムシート3をさらにもう1層プライアップする工程を示
すものであり、図7(a)と同様な圧縮ロール45を付
設したカレンダー5を用いることができる。すなわち、
トップロール40とセンターロール41の間で短繊維入
りのエチレン−αオレフィンエラストマー組成物23を
練りながら圧延し、センターロール41とボトムロール
42の隙間を通過する際に所定厚みに調整しながら未加
硫のゴムシート3へとシーティングを行なう。トップロ
ール40とセンターロール41の温度はそれぞれ30℃
前後の、25〜35℃程度の範囲の低温に設定してあ
り、穴開きやささくれが発生しないようにゴムシート3
を作製するようにしてある。そして、図8のようにして
得た巻取りロール49から積層物48を送り出し、この
積層物48をセンターロール41とボトムロール42と
の間に、未加硫のゴムシート3bをセンターロール41
の側に向けた状態で供給して、シーティングされるゴム
シート3(3c)とボトムロール42の間に積層物48
を差し込むようにしてあり、ゴムシート3bとゴムシー
ト3cを密接させた状態でボトムロール42の外周を通
過させるようにしてある。ボトムロール42の温度は7
5〜85℃程度の範囲の高温に設定してあり、未加硫の
ゴムシート3b,3cはボトムロール42の外周を通過
する際に保持シート1を介して60〜80℃の温度に加
熱され、ゴムシート3b,3cの表面に表面に粘着性が
発現するので、ボトムロール42と圧縮ロール45の間
を通過する際の圧縮力によって、ゴムシート3b,3c
を圧着して積層することができるものである。
【0041】このようにして、図9(b)のような、保
持シート1、未加硫接着ゴム層2、未加硫ゴムシート3
a、未加硫ゴムシート3b、未加硫ゴムシート3cの順
に積層された積層物50を得ることができるものであ
り、この積層物50は巻取りロール51に巻き取って保
管される。
【0042】以下、上記と同様なプライアップ工程を繰
り返すことによって、短繊維を含有するエチレン−αオ
レフィンエラストマー組成物から成形された未加硫のゴ
ムシート3を、既述の図5(a)のように複数枚積層し
た未加硫の圧縮ゴム層4を作製することができるもので
あり、この圧縮ゴム層4は保持シート1に付着された未
加硫の接着ゴム層2の上に積層された積層物36の一部
をなすものとして得ることができるものである。
【0043】しかして、上記のようにして作製した積層
物36を用いて動力伝動用ベルトを製造するにあたって
は、まず積層物36から保持シート1を剥離し、接着ゴ
ム層2と圧縮ゴム層4からなる図5(b)のようなゴム
シート53を得る。そして既述の図12(a)(b)と
同様に、成形金型10の外周面にゴム付きのカバー帆布
13を巻き付けて被覆し、この上から伸張ゴム層11を
形成する未加硫のゴムシート14を巻くと共にこの上に
心線12を螺旋状に巻き付け、この後、この上から未加
硫の接着ゴム層2と未加硫の圧縮ゴム層4からなるゴム
シート53を巻き付ける。この後に、加熱・加圧して加
硫を行なって円筒状のスリーブ17を成形し、このスリ
ーブ17を成形金型10から脱型した後、スリーブ17
の外周側の圧縮ゴム層4を研磨加工して複数条のリブ山
18を形成し、さらに所定のベルト幅にスリーブ17を
輪切りにして、これを外周と内周を反転させるように裏
返すことによって、図11(a)のようなVリブドベル
トを得ることができるものである。また図1(b)のよ
うなカットエッジタイプのVベルトを製造する際には、
円筒形の成形金型10の外周面に図12(a)(b)に
図示するものとは内外を逆の順にして各部材を巻き付け
ると共に加硫してスリーブ17を作製し、このスリーブ
17を輪切りした後に、V字形断面になるようにカット
することによって、図11(b)のようなカットエッジ
タイプのVベルトを得ることができるものである。
【0044】ここで、短繊維を含有するエチレン−αオ
レフィンエラストマー組成物をカレンダー5で加工して
圧縮ゴム層4を構成するゴムシート3を成形するにあた
って、配合されている短繊維6はカレンダー成形の際に
圧延の方向に配向されるので、図10(a)に示すよう
に成形されたゴムシート3中の短繊維6はシート長手方
向に配向することになる。そこで、図5のように複数枚
のゴムシート3を積層して圧縮ゴム層4を作製した後、
この圧縮ゴム層4を長手方向に沿った所定間隔で切断
し、圧縮ゴム層4の切断した各片を図10(b)のよう
にその側端面同士で接合することによって、短繊維6を
圧縮ゴム層4の幅方向に配向させるようにするのがよ
い。このように圧縮ゴム層4の幅方向に短繊維6を配向
させることによって、図11(a)のように作製される
Vリブドベルトや、図11(b)のように作製されるカ
ットエッジタイプのVベルトにおいては、圧縮ゴム層4
のV断面の両側面の摩擦伝動面に短繊維6が垂直に配列
されることになり、圧縮ゴム層4の側圧剛性と摩擦力を
確保機能を高く得ることができるものである。
【0045】
【発明の効果】上記のように請求項1の発明は、保持シ
ートに短繊維を含有しない未加硫の接着ゴム層を介して
短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラストマー
組成物から成形された未加硫のゴムシートを付着させ、
次にこの接着ゴム層に付着した未加硫ゴムシートを加熱
すると共にこの未加硫ゴムシートの表面に、短繊維が含
有されたエチレン−αオレフィンエラストマー組成物か
ら成形された他の未加硫のゴムシートを重ねて圧着し、
この加熱・圧着の操作を繰り返すことによって、短繊維
を含有するエチレン−αオレフィンエラストマー組成物
からなる複数枚の未加硫ゴムシートを積層した未加硫の
圧縮ゴム層を作製するようにしたので、短繊維を含有す
るエチレン−αオレフィンエラストマー組成物を低温で
成形して未加硫のゴムシートを作製しても、この未加硫
ゴムシートを加熱して粘着性を発現させた状態で圧着し
て積層することができるものであり、短繊維を含有する
エチレン−αオレフィンエラストマー組成物から成形さ
れた未加硫のゴムシートを複数枚積層一体化して容易に
圧縮ゴム層を作製できるものである。
【0046】また請求項2の発明は、短繊維を含有する
エチレン−αオレフィンエラストマー組成物をカレンダ
ーで圧延加工して未加硫のゴムシートを成形しながら、
未加硫の短繊維を含有しない接着ゴム層を表面に設けた
保持シートをこのカレンダーに通すことによって、接着
ゴム層の表面に圧延加工された未加硫のゴムシートを付
着させ、次に、短繊維を含有するエチレン−αオレフィ
ンエラストマー組成物をカレンダーで圧延加工して他の
未加硫のゴムシートを成形しながら、上記の接着ゴム層
とゴムシートを付着させた保持シートをゴムシートを加
熱した状態でこのカレンダーに通すことによって、保持
シート上のゴムシートの表面に圧延加工されたゴムシー
トを付着させ、保持シート上のゴムシートの表面にカレ
ンダーで圧延加工されたゴムシートを付着させるこの操
作を繰り返すことによって、短繊維をが入するエチレン
−αオレフィンエラストマー組成物から成形された複数
枚の未加硫ゴムシートを積層した未加硫の圧縮ゴム層を
作製するようにしたので、短繊維を含有するエチレン−
αオレフィンエラストマー組成物を低温でカレンダー加
工して未加硫のゴムシートを作製しても、この未加硫ゴ
ムシートを加熱して粘着性を発現させた状態で圧着して
積層することができるものであり、短繊維を含有するエ
チレン−αオレフィンエラストマー組成物から成形され
た未加硫のゴムシートを複数枚積層一体化して容易に圧
縮ゴム層を作製できるものである。
【0047】また請求項3の発明は、短繊維を含有する
エチレン−αオレフィンエラストマー組成物から成形さ
れた未加硫のゴムシートを加熱する温度を60〜80℃
に設定するようにしたので、短繊維を含有するエチレン
−αオレフィンエラストマー組成物を低温でカレンダー
加工して未加硫のゴムシートを作製しても、この未加硫
ゴムシートを粘着性を発現させた状態で圧着して積層す
ることができるものである。
【0048】また請求項4の発明は、保持シートとし
て、アラミド繊維からなる布を用いるようにしたので、
保持シートは耐熱性が高く、未加硫ゴムシートを加熱す
る際の高温が作用しても波打ち変形などが発生すること
を防ぐことできるものであり、ゴムシートを均一に圧着
して積層することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図2】請求項1の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図3】請求項1の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は積層物の送り
出しを示す図、(c)は得られた積層物の断面図であ
る。
【図4】請求項1の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図5】(a)は本発明で得られた積層物の断面図、
(b)は接着ゴム層と圧縮ゴム層からなるゴムシートの
断面図である。
【図6】請求項2の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図7】請求項2の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図8】請求項2の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図9】請求項2の発明の実施の形態の一例を示すもの
であり(a)は一工程の概略図、(b)は得られた積層
物の断面図である。
【図10】(a)はゴムシートをカレンダ加工する際に
短繊維が配向することを示す図、(b)は圧縮ゴム層の
接合の状態を示す図である。
【図11】(a)はVリブドベルトの一部を破断した斜
視図、(b)はカットエッジタイプのVベルトの一部を
破断した斜視図である。
【図12】動力伝動用ベルトの製造を示すものであり
(a)は一部の水平断面図、(b)は一部の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 保持シート 2 接着ゴム層 3 ゴムシート 4 圧縮ゴム層 5 カレンダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16G 1/00 F16G 1/00 Z 1/08 1/08 C 5/06 5/06 C // B29K 19:00 B29K 19:00 105:12 105:12 (72)発明者 村上 裕之 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ星ベルト株式会社内 (72)発明者 木元 隆 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AB06 AD02 AD04 AL19 4F100 AJ04 AK41 AK47A AK48 AK62B AK62C AK75 AL05B AL05C AL09B AL09C AT00A BA03 BA04 BA05 BA10A BA10C CB00 DG03B DG03C DG12A EG001 EH011 EJ191 EJ421 GB51 JJ03 JL02 JL04 4F213 AA45 AB25 AC03 AG01 AG03 AG16 WA41 WB02 WF23 WK01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持シートに短繊維を含有しない未加硫
    の接着ゴム層を介して短繊維を含有するエチレン−αオ
    レフィンエラストマー組成物から成形された未加硫のゴ
    ムシートを付着させ、次にこの接着ゴム層に付着した未
    加硫ゴムシートを加熱すると共にこの未加硫ゴムシート
    の表面に、短繊維が含有されたエチレン−αオレフィン
    エラストマー組成物から成形された他の未加硫のゴムシ
    ートを重ねて圧着し、この加熱・圧着の操作を繰り返す
    ことによって、短繊維を含有するエチレン−αオレフィ
    ンエラストマー組成物からなる複数枚の未加硫ゴムシー
    トを積層した未加硫の圧縮ゴム層を作製することを特徴
    とする動力伝動ベルト製造用の圧縮ゴム層の作製方法。
  2. 【請求項2】 短繊維を含有するエチレン−αオレフィ
    ンエラストマー組成物をカレンダーで圧延加工して未加
    硫のゴムシートを成形しながら、未加硫の短繊維を含有
    しない接着ゴム層を表面に設けた保持シートをこのカレ
    ンダーに通すことによって、接着ゴム層の表面に圧延加
    工された未加硫のゴムシートを付着させ、次に、短繊維
    を含有するエチレン−αオレフィンエラストマー組成物
    をカレンダーで圧延加工して他の未加硫のゴムシートを
    成形しながら、上記の接着ゴム層とゴムシートを付着さ
    せた保持シートをゴムシートを加熱した状態でこのカレ
    ンダーに通すことによって、保持シート上のゴムシート
    の表面に圧延加工されたゴムシートを付着させ、保持シ
    ート上のゴムシートの表面にカレンダーで圧延加工され
    たゴムシートを付着させるこの操作を繰り返すことによ
    って、短繊維を含有するエチレン−αオレフィンエラス
    トマー組成物から成形された複数枚の未加硫ゴムシート
    を積層した未加硫の圧縮ゴム層を作製することを特徴と
    する動力伝動ベルト製造用の圧縮ゴム層の作製方法。
  3. 【請求項3】 短繊維を含有するエチレン−αオレフィ
    ンエラストマー組成物から成形された未加硫のゴムシー
    トを加熱する温度を60〜80℃に設定することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の動力伝動ベルト製造用の
    圧縮ゴム層の作製方法。
  4. 【請求項4】 保持シートとして、アラミド繊維からな
    る布を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の動力伝動ベルト製造用の圧縮ゴム層の作製方
    法。
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WO2006001408A1 (ja) 2004-06-23 2006-01-05 Bando Chemical Industries, Ltd. 伝動ベルト
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