JP2002224730A - 金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド - Google Patents

金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド

Info

Publication number
JP2002224730A
JP2002224730A JP2001013753A JP2001013753A JP2002224730A JP 2002224730 A JP2002224730 A JP 2002224730A JP 2001013753 A JP2001013753 A JP 2001013753A JP 2001013753 A JP2001013753 A JP 2001013753A JP 2002224730 A JP2002224730 A JP 2002224730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
side guide
rolling
lubricant
rolled
rolling mill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001013753A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Egawa
直人 江川
Kazuya Ono
一哉 小野
Ken Okamoto
謙 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP2001013753A priority Critical patent/JP2002224730A/ja
Publication of JP2002224730A publication Critical patent/JP2002224730A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】仕上圧延後の製品となる金属板にサイドガイド
との摺動疵が入るのを完全に防止することができる金属
板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイ
ドを提供する。 【解決手段】粗圧延機3の各R1,R2,R3圧延機及
び仕上圧延機2の各F1〜F7圧延機の入側及び出側に
設置されたサイドガイド8,9により、通板中の被圧延
材6,7の幅中央が各圧延機の中央を通るように拘束し
ながら圧延を行う。この際に、被圧延材6,7とサイド
ガイド8,9との摺動部分を潤滑する。そして、サイド
ガイド8,9には、被圧延材6,7との摺動部分を潤滑
する潤滑剤を噴射する潤滑剤噴射用スプレー8a、9
c,9c’が設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼板な
どの金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサ
イドガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ステンレス鋼板などの金属板
は、例えば、図8に示す熱間圧延ライン100によって
熱間圧延することで製造される。この熱間圧延工程につ
いて説明すると、加熱炉101で加熱されたスラブ10
5は、複数の圧延機R1,R2,R3で構成される粗圧
延機102によって粗圧延されて所定板厚のシートバー
(被圧延材)106となり、このシートバー106は、
複数の圧延機F1,F2,F3,F4,F5,F6,F
7からなる仕上圧延機103で仕上圧延されて更に板厚
の薄い金属板となり、上流側巻取装置DC1あるいは下
流側巻取装置DC2に巻き取られるようになっている。
ここで、シートバー106は、仕上圧延に先立ってその
先端及び尾端の不適切な形状がクロップシャー104で
切断される。
【0003】そして、熱間圧延ライン100の、粗圧延
機102の各圧延機R1,R2,R3の入側及び出側に
はサイドガイド107が設置され、仕上圧延機103の
各圧延機F1,F2,F3,F4,F5,F6,F7の
入側及び出側(但し、F7の出側を除く)には別個のサ
イドガイド108が設置され、通板中の被圧延材の幅中
央が各圧延機R1,R2,R3、F1,F2,F3,F
4,F5,F6,F7の中央を通るように拘束し、蛇行
を抑止しながら圧延を行うようになっている。
【0004】ここで、粗圧延機102側のサイドガイド
107は、図9にR2の例を示すように、スラブ105
を粗圧延するワークロール102a及びワークロール1
02aをバックアップするバックアップロール102b
からなる粗圧延機102の各圧延機の入側及び出側に設
置され、入側及び出側の各サイドガイド107は、スラ
ブ105を搬送するテーブルロール109の両端であっ
てスラブ105の幅方向両外側に対向配置されている。
各サイドガイド107の形状は、通板中のスラブ105
の幅中央が各圧延機のワークロール102aの中央(熱
間圧延ラインの幅中央と実質的に解す)を通るように拘
束する略矩形形状の長板となっている。そして、入側及
び出側の各サイドガイド107は、対向配置したサイド
ガイド107間の幅を調節するためのサイドガイド駆動
装置110に接続されている。
【0005】また、仕上圧延機103側のサイドガイド
108は、図10に示すように、シートバー106を仕
上圧延するワークロール103a及びワークロール10
3aをバックアップするバックアップロール103bか
らなる仕上圧延機103の各圧延機の入側及び出側(但
し、F7の出側を除く)に設置され、シートバー106
の幅方向両外側に対向配置されている。各サイドガイド
108の形状は、通板中のシートバー106の幅中央が
各圧延機のワークロール103aの中央(熱間圧延ライ
ンの幅中央と実質的に解す)を通るように拘束すると共
にシートバー106が上下に逸脱しないように拘束する
断面略コ字形の長板となっている。そして、入側及び出
側の各サイドガイド108は、対向配置したサイドガイ
ド108間の幅を調節するためのサイドガイド駆動装置
111に接続されている。なお、図10中、符号112
は、各圧延機間のシートバー106に適切な張力を与え
て各スタンド間の圧延状態を安定させるためのルーパで
ある。
【0006】ところで、仕上圧延後の製品となる金属板
の表面品質は非常に重要であるため、熱間圧延中におい
て、スラブ105やシートバー106の被圧延材と接触
する可能性のあるあらゆる設備は、被圧延材と摺動しな
いようにしなければならない。前述した粗圧延機102
側のサイドガイド107や仕上圧延機103側のサイド
ガイド108もその例に漏れない。
【0007】このような被圧延材との摺動を防止する対
策を採ったサイドガイドとして、例えば、仕上圧延機用
サイドガイドとしては、図11及び図12に示すものが
知られている(実開昭53- 99343号公報参照)。
粗圧延機用サイドガイドとしては、特にそのような対策
を採ったサイドガイドの例は見当たらない。この仕上圧
延機用サイドガイド200は、被圧延材205が通る断
面コ字形のサイドガイド本体201と、このサイドガイ
ド本体201に設けられた入側ライナ202及び出側ラ
イナ203と、入側ライナ202及び出側ライナ203
間のサイドガイド本体201に回転自在に支持された竪
ガイドロール204とを備えている。そして、竪ガイド
ロール204の円周面は、入側ライナ202及び出側ラ
イナ203の側面に対して所定距離突出しており、被圧
延材205の幅側面と入側ライナ202及び出側ライナ
203の側面との摺動を防止するようにしている。この
摺動を防止した結果、摺動によって発生する金属片が圧
延中の被圧延材上に乗り、次の圧延機で圧延されて被圧
延材中に押し込まれる飛び込み疵の発生を低減すること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の図11及び図12に示すサイドガイド200によっ
ても、未だサイドガイド200との摺動疵が仕上圧延後
の製品となる金属板に入るのを完全に防止するには至っ
ていない。それは、例えば図13に示すように、被圧延
材205の先尾端に相当する部分が、それらの自重によ
り撓み、サイドガイド本体201の下面と摺動したり、
上反りしてそのサイドガイド本体201の上面と摺動し
たりするのを回避できないからである。
【0009】この摺動疵は、変形抵抗が小さく、圧延中
の二次スケール(加熱炉中でできる一次スケールに対比
させて使用する用語)成長の少ない、つまり疵が入り易
い上に疵が入った箇所が剥離しにくいフェライト系ステ
ンレス鋼などで特に発生しやすく、需要家の要求する表
面品質の厳しい同鋼種では特にその解決が待ち望まれて
いたのである。
【0010】従って、本発明は上述の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、仕上圧延後の製品とな
る金属板にサイドガイドとの摺動疵が入るのを完全に防
止することができる金属板の熱間圧延方法及びその方法
に使用されるサイドガイドを提供することにある。この
サイドガイドは、粗圧延機用、仕上圧延機用によらな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のうち請求項1に係る金属板の熱間圧延方法
は、圧延機に設置されたサイドガイドにより、通板中の
被圧延材の幅中央が前記圧延機の中央を通るように拘束
しながら圧延を行う金属板の熱間圧延方法において、前
記被圧延材と前記サイドガイドとの摺動部分を潤滑する
ことを特徴としている。
【0012】また、本発明のうち請求項2に係るサイド
ガイドは、圧延機に設置されたサイドガイドにより、通
板中の被圧延材の幅中央が前記圧延機の中央を通るよう
に拘束しながら圧延を行う金属板の熱間圧延方法に使用
される前記サイドガイドであって、前記被圧延材との摺
動部分を潤滑する潤滑剤を噴射する潤滑剤噴射用スプレ
ーを設置したことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明に係る金属板の熱間圧
延方法が適用される熱間圧延ラインの一例を示す概略図
である。図2は粗圧延機のR2圧延機の入側及び出側に
設置されたサイドガイドを示す斜視図である。図3は仕
上圧延機のF1圧延機の入側に設置されたサイドガイド
の側面図である。
【0014】図1に示す熱間圧延ライン1においては、
図8に示す熱間圧延ライン100と同様に、加熱炉2で
加熱されたスラブ(被圧延材)6は、複数の圧延機R
1,R2,R3で構成される粗圧延機3によって粗圧延
されて所定板厚のシートバー(被圧延材)7となり、こ
のシートバー7は、複数の圧延機F1,F2,F3,F
4,F5,F6,F7からなる仕上圧延機4で仕上圧延
されて更に板厚の薄い金属板となり、上流側巻取装置D
C1あるいは下流側巻取装置DC2に巻き取られるよう
になっている。ここで、シートバー7は、仕上圧延に先
立ってその先端及び尾端の不適切な形状がクロップシャ
ー5で切断される。
【0015】そして、熱間圧延ライン1の、粗圧延機3
の各圧延機R1,R2,R3の入側及び出側にはサイド
ガイド8が設置され、仕上圧延機4の各圧延機F1,F
2,F3,F4,F5,F6,F7の入側及び出側(但
し、F7の出側を除く)には別個のサイドガイド9が設
置され、通板中の被圧延材の幅中央が各圧延機R1,R
2,R3、F1,F2,F3,F4,F5,F6,F7
の中央(熱間圧延ラインの幅中央と実質的に解す)を通
るように拘束し、蛇行を抑止しながら圧延を行うように
なっている。
【0016】ここで、粗圧延機3側のサイドガイド8
は、図2に示すように(図2にはR2圧延機の入側及び
出側に設置されたサイドガイド8のみが示されている
が、R1、R3も同様である)、スラブ6を粗圧延する
ワークロール3a及びワークロール3aをバックアップ
するバックアップロール3bからなる粗圧延機3の各圧
延機の入側及び出側に設置され、入側及び出側の各サイ
ドガイド8は、被圧延材を搬送するテーブルロール10
の両端であって被圧延材の幅方向両外側に対向配置され
ている。各サイドガイド8の形状は、通板中の被圧延材
の幅中央が各圧延機のワークロール3aの中央(熱間圧
延ラインの幅中央と実質的に解す)を通るように拘束す
る略矩形形状の長板となっている。そして、入側及び出
側の各サイドガイド8は、対向配置したサイドガイド8
間の幅を調節するためのサイドガイド駆動装置11に接
続されている。
【0017】また、粗圧延機3のR2圧延機の出側に設
置された対向するサイドガイド8の各々には、図2に示
すように、被圧延材とサイドガイド8の内側面との摺動
部分を潤滑する潤滑剤を噴射する潤滑剤噴射用スプレー
8aが設置されている。各潤滑剤噴射用スプレー8a
は、サイドガイド8と略平行に延びる潤滑剤が送給され
る配管8bから前記摺動部分に向けて湾曲している複数
の潤滑剤噴射ノズル8cを有している。複数の潤滑剤噴
射ノズル8cは、配管8bに沿って所定ピッチで配置さ
れている。潤滑剤噴射ノズル8cは、サイドガイド8の
内側面の被圧延材との摺動部分の全てをカバーできるも
のであれば、その個数は問わず、また配置ピッチも一定
でなくてよい。また、潤滑剤の種類としては、鉱油ある
いは油脂若しくは合成エステルの一種以上を混合した基
油に、イオウ含有量30質量%以上のポリサルファイド
を60〜90質量%含有せしめた熱間圧延油などが好適
である。そして、潤滑剤の噴射は、被圧延材のインター
バル(前の被圧延材の尾端が通過し、次の被圧延材の先
端が進入してくるまでの、サイドガイド8の中に被圧延
材がない状態)で行うのがよい。
【0018】一方、仕上圧延機4側のサイドガイド9
は、図1に示すように、シートバー7を仕上圧延するワ
ークロール4a及びワークロール4aをバックアップす
るバックアップロール4bからなる仕上圧延機4の各圧
延機の入側及び出側(F7の出側を除く)に設置されて
いる。そして、入側及び出側の各サイドガイド9は、被
圧延材の幅方向両外側に対向配置されている。ここで、
対向配置されたサイドガイド9の各々は、図3に示すよ
うに(図3においてはF1圧延機の入側に設置されたサ
イドガイド9のみを示しているが、F2〜F7圧延機も
略同様である。また、出側に設置されたサイドガイドは
入側のものとは形状が入出の向きが略反対である点で異
なるが、本発明によるサイドガイドを潤滑しようとする
思想は共通である。)、被圧延材7の通板が進行するの
に従って先細となるように上壁が傾斜した断面略コ字形
のサイドガイド本体9aと、サイドガイド本体9aに設
けられた複数の竪ガイドロール9bとを備え、通板中の
被圧延材7の幅中央が各スタンドのワークロール4aの
中央(熱間圧延ラインの幅中央と実質的に解す)を通る
ように拘束すると共に被圧延材が上下に逸脱しないよう
に拘束している。また、入側及び出側の各サイドガイド
9は、対向配置したサイドガイド9間の幅を調節するた
めのサイドガイド駆動装置(図示せず)に接続されてい
る。なお、竪ガイドロール9bは、被圧延材7の幅エッ
ジとの摺動を確実に防止するためには設置した方が好ま
しいが、必ずしも必要不可欠というわけではない。
【0019】ここで、仕上圧延機4のF1圧延機の入側
に設置された対向するサイドガイド9の各々には、図3
に示すように、被圧延材7の先尾端とサイドガイド本体
9aの下面との摺動部分を潤滑する潤滑剤を噴射する2
つの潤滑剤噴射用スプレー9c、9c’が設置されてい
る。各潤滑剤噴射用スプレー9c、9c’は、サイドガ
イド本体9aの傾斜した上壁に沿って延びる潤滑剤が送
給される配管9d、9d’を備え、それぞれの配管9
d、9d’からサイドガイド本体9aの下面に向く潤滑
剤噴射ノズル9e、9e’を有している。被圧延材7の
進行方向の後方に位置する潤滑剤噴射ノズル9eから
は、潤滑剤が広がり角度が約65°でサイドガイド本体
9aの下面に向けて噴射され、被圧延材7の進行方向の
前方に位置する潤滑剤噴射ノズル9e’からは、潤滑剤
が広がり角度が約90°でサイドガイド本体9aの下面
に向けて噴射され、これによりサイドガイド本体9aの
下面全体が潤滑されるようになっている。なお、潤滑剤
噴射ノズル9e、9e’は、サイドガイド本体9aの下
面全体をカバーできるものであれば、その個数は問わ
ず、また潤滑剤の広がり角度は上記に限定されない。ま
た、潤滑剤の種類としては、鉱油あるいは油脂若しくは
合成エステルの一種以上を混合した基油に、イオウ含有
量30質量%以上のポリサルファイドを60〜90質量
%含有せしめた熱間圧延油などが好適である。そして、
潤滑剤の噴射は、被圧延材7のインターバル(前の被圧
延材7の尾端が通過し、次の被圧延材7の先端が進入し
てくるまでの、サイドガイド9の中に被圧延材7がない
状態)で行うのがよい。
【0020】以上の潤滑剤噴射用スプレー8aを設置し
たサイドガイド8及び潤滑剤噴射用スプレー9c、9
c’を設置したサイドガイド9を用いて金属板の熱間圧
延を行うと、粗圧延機のR2圧延機で粗圧延された被圧
延材の幅エッジとサイドガイド8の内側面との摺動部分
が潤滑剤噴射用スプレー8aによって噴射された潤滑剤
で潤滑され、仕上圧延機4のF1圧延機で圧延された被
圧延材の先尾端とサイドガイド本体9aの下面との摺動
部分が潤滑剤噴射用スプレー9c、9c’によって噴射
された潤滑剤で潤滑され、仕上圧延後の製品となる金属
板にサイドガイドとの摺動疵が入るのを完全に防止する
ことができる。
【0021】また、潤滑剤噴射用スプレー9c、9c’
及び/ 又は、図4に示すような、潤滑剤噴射用スプレー
9i(潤滑剤噴射ノズルと一体。該ノズルと同等の機能
を有する)を、サイドガイド本体9aの下面9h側に設
置してもよい(配管は図示を省略してある)。こうすれ
ば、潤滑剤噴射用スプレー9iから噴射される潤滑剤の
噴射角そのものが所定の広がりをもつことから、図5
(a)に示すようにサイドガイド本体9aの側面9fが
潤滑され、図5(b)に示すようにサイドガイド本体9
aの上面9gも潤滑され、さらに図5(c)に示すよう
に上面9gに塗布された潤滑剤が下面9h上に落下する
から、下面9hも潤滑される。これにより、被圧延材の
先尾端とサイドガイド9との摺動部分となる側面9f、
上面9g、及び下面9hの全てが潤滑剤噴射用スプレー
9iによって噴射された潤滑剤で潤滑され、仕上圧延後
の製品となる金属板にサイドガイドとの摺動疵が入るの
を完全に防止することができる。
【0022】なお、潤滑剤噴射用スプレー9iをサイド
ガイド本体9aの下面9h側に設置するための潤滑剤噴
射用スプレー設置穴(以下、スプレー設置穴と略して称
する)9jは、図6(a)に示すように、潤滑剤噴射用
スプレー9iの上端からサイドガイド本体9aの下面9
hに向けて徐々に径が広がるような円錐台形状とするの
が好ましい。また、潤滑剤噴射用スプレー9iをサイド
ガイド本体9aの下面9h側に設置するためのスプレー
設置穴9jは、図6(b)に示すように、穴入口(サイ
ドガイド本体9aの下面9hとスプレー設置穴9jとが
交差する開口部分)にR面を形成してもよい。スプレー
設置穴9jの穴入口が鋭利な角部になっていると、スプ
レー設置穴9jの上方を通過する被圧延材7の一部が、
図6(c)に示すように、穴入口の鋭利な角部によりえ
ぐられて被圧延材7側に疵が入ることがあるが、図6
(a)に示すようにスプレー設置穴9jを円錐台形状と
したり、あるいは、図6(b)に示す言うに、穴入口に
R面を形成することでこのような不都合を回避すること
ができる。
【0023】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更を行う
ことができる。例えば、粗圧延機3側の潤滑剤噴射用ス
プレー8aは、R2圧延機の出側のサイドガイド8に設
置する場合に限ることなく、R2圧延機の入側のサイド
ガイド8や、他のR1,R3圧延機の入側あるいは出側
のサイドガイド8に設置してもよい。
【0024】また、仕上圧延機4側の潤滑剤噴射用スプ
レー9c、9c’、9iは、F1圧延機の入側のサイド
ガイド9に設置する場合に限ることなく、F1圧延機の
出側のサイドガイド9や、他のF2,F3,F4,F
5,F6,F7圧延機の入側あるいは出側のサイドガイ
ド9に設置してもよい。更に、粗圧延機3側の潤滑剤噴
射用スプレー8a及び仕上圧延機4側の潤滑剤噴射用ス
プレー9c、9c’,9iのうちいずれか一方のみをサ
イドガイドに設置し、他方の潤滑剤噴射用スプレーをサ
イドガイドに設置しないようにしてもよい。
【0025】なお、潤滑剤噴射用スプレー8a,9c,
9c’,9iの潤滑剤噴射圧は、5〜10Mpaの範囲
とするのが好適である。
【0026】
【実施例】粗圧延機3側の潤滑剤噴射用スプレー8aの
みをR2圧延機の出側のサイドガイド8に設置し、フェ
ライト系ステンレス鋼板の熱間圧延を行った。この結
果、図7に示すフェライト系ステンレス鋼板20の摺動
疵21の発生率は従来の0.3%から0.2%まで減少
した。
【0027】また、仕上圧延機4側の潤滑剤噴射用スプ
レー9c、9c’のみをF1圧延機の入側のサイドガイ
ド9に設置し、フェライト系ステンレス鋼板の熱間圧延
を行った。この結果、図7に示すフェライト系ステンレ
ス鋼板20の摺動疵21の発生率は従来の0.3%から
0.1%まで減少した。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るに係る金属板の熱間圧延方法によれば、被圧
延材とサイドガイドとの摺動部分を潤滑するので、簡便
な方法により、仕上圧延後の製品となる金属板にサイド
ガイドとの摺動疵が入るのを完全に防止することができ
る。
【0029】また、本発明のうち請求項2に係るサイド
ガイドによれば、被圧延材との摺動部分を潤滑する潤滑
剤を噴射する潤滑剤噴射用スプレーを設置したので、簡
単な構成により、仕上圧延後の製品となる金属板にサイ
ドガイドとの摺動疵が入るのを完全に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属板の熱間圧延方法が適用され
る熱間圧延ラインの概略図である。
【図2】図1に示す粗圧延機のR2圧延機の入側及び出
側に設置されたサイドガイドの斜視図である。
【図3】図1に示す仕上圧延機のF1圧延機の入側に設
置されたサイドガイドの側面図である。
【図4】図1に示す仕上圧延機のF1圧延機の入側に設
置されたサイドガイドの別の例の一部を断面した側面図
である。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図であり、(a)は
潤滑剤がサイドガイド本体の側面に噴射される様子、
(b)は潤滑剤がサイドガイド本体の上面に噴射される
様子、(c)は潤滑剤がサイドガイド本体の下面上に落
下する様子をそれぞれ示している。
【図6】図4における矢印B部分の拡大図であり、
(a)はスプレー設置穴を円錐台形状とした場合、
(b)はスプレー設置穴の穴入口にR面を形成した場
合、(c)はスプレー設置穴の穴入口が鋭利な角部とな
っていて被圧延材の一部がえぐられる状態をそれぞれ示
している。
【図7】フェライト系ステンレス鋼板に形成される摺動
疵の様子を示し、(a)は摺動疵のあるステンレス鋼板
全体の部分平面図、(b)は(a)における矢印C部分
の拡大図である。
【図8】一般的な金属板の熱間圧延方法が適用される熱
間圧延ラインの概略図である。
【図9】図8に示す粗圧延機の各圧延機の入側及び出側
に設置されたサイドガイドの斜視図である。
【図10】図8に示す仕上圧延機の各圧延機の入側及び
出側に設置されたサイドガイドの斜視図である。
【図11】従来例のサイドガイドの一部を断面した平面
図である。
【図12】図11に示すサイドガイドの側面図である。
【図13】図12のサイドガイドにおいて、被圧延材の
先端がサイドガイドの底面に摺動する様子を示す側面図
である。
【符号の説明】
1,100 熱間圧延ライン 2,101 加熱炉 3,102 粗圧延機 3a,102a 粗圧延機ワークロール 3b,102b 粗圧延機バックアップロール 4,103 仕上圧延機 5,104 クロップシャー 6,105 スラブ(被圧延材) 7,106 シートバー(被圧延材) 8,107 サイドガイド 8a 潤滑剤噴射用スプレー 8b 配管 8c 潤滑剤噴射ノズル 9,108,200 サイドガイド 9a,201 サイドガイド本体 202 入側ライナ 203 出側ライナ 9b,204 竪ガイドロール 9c,9c’ 潤滑剤噴射用スプレー 9d,9d’ 配管 9e,9e’ 潤滑剤噴射ノズル 9f 側面 9g 上面 9h 下面 9i 潤滑剤噴射用スプレー 9j スプレー設置穴 10,109 テーブルロール 11,110,111 サイドガイド駆動装置 112 ルーパ 20 フェライト系ステンレス鋼板 21 摺動疵
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 謙 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延機に設置されたサイドガイドにより、
    通板中の被圧延材の幅中央が前記圧延機の中央を通るよ
    うに拘束しながら圧延を行う金属板の熱間圧延方法にお
    いて、 前記被圧延材と前記サイドガイドとの摺動部分を潤滑す
    ることを特徴とする金属板の熱間圧延方法。
  2. 【請求項2】圧延機に設置されたサイドガイドにより、
    通板中の被圧延材の幅中央が前記圧延機の中央を通るよ
    うに拘束しながら圧延を行う金属板の熱間圧延方法に使
    用される前記サイドガイドであって、 前記被圧延材との摺動部分を潤滑する潤滑剤を噴射する
    潤滑剤噴射用スプレーを設置したことを特徴とするサイ
    ドガイド。
JP2001013753A 2000-11-30 2001-01-22 金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド Pending JP2002224730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013753A JP2002224730A (ja) 2000-11-30 2001-01-22 金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-364426 2000-11-30
JP2000364426 2000-11-30
JP2001013753A JP2002224730A (ja) 2000-11-30 2001-01-22 金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002224730A true JP2002224730A (ja) 2002-08-13

Family

ID=26604907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001013753A Pending JP2002224730A (ja) 2000-11-30 2001-01-22 金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002224730A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007021544A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Nippon Steel Corp 圧延機の異物飛び込み疵防止方法および装置
KR101398276B1 (ko) * 2012-09-07 2014-05-22 주식회사 포스코 권취용 사이드 가이드 장치 및 이를 이용한 강종에 따른 스트립 권취방법
CN108971223A (zh) * 2017-06-02 2018-12-11 首要金属科技奥地利有限责任公司 用于利用精轧机组中的磨损体引导金属带的设备

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55143914A (en) * 1979-04-26 1980-11-10 Res Inst For Prod Dev Psychoneurotic drug
JPH0417914A (ja) * 1990-05-10 1992-01-22 Nippon Steel Corp 通板材サイドガイドの焼付き防止方法及び装置
JPH0615341A (ja) * 1992-07-01 1994-01-25 Nisshin Steel Co Ltd 固定潤滑剤を使用し、焼付き発生を防止した圧延設備
JPH0866714A (ja) * 1994-08-30 1996-03-12 Nisshin Steel Co Ltd Cr系ステンレス鋼材の押し込み疵の防止方法
JP2000233210A (ja) * 1999-02-09 2000-08-29 Nippon Steel Corp 圧延時の固形潤滑剤の補給方法及び補給装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55143914A (en) * 1979-04-26 1980-11-10 Res Inst For Prod Dev Psychoneurotic drug
JPH0417914A (ja) * 1990-05-10 1992-01-22 Nippon Steel Corp 通板材サイドガイドの焼付き防止方法及び装置
JPH0615341A (ja) * 1992-07-01 1994-01-25 Nisshin Steel Co Ltd 固定潤滑剤を使用し、焼付き発生を防止した圧延設備
JPH0866714A (ja) * 1994-08-30 1996-03-12 Nisshin Steel Co Ltd Cr系ステンレス鋼材の押し込み疵の防止方法
JP2000233210A (ja) * 1999-02-09 2000-08-29 Nippon Steel Corp 圧延時の固形潤滑剤の補給方法及び補給装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007021544A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Nippon Steel Corp 圧延機の異物飛び込み疵防止方法および装置
KR101398276B1 (ko) * 2012-09-07 2014-05-22 주식회사 포스코 권취용 사이드 가이드 장치 및 이를 이용한 강종에 따른 스트립 권취방법
CN108971223A (zh) * 2017-06-02 2018-12-11 首要金属科技奥地利有限责任公司 用于利用精轧机组中的磨损体引导金属带的设备
JP2020521639A (ja) * 2017-06-02 2020-07-27 プライメタルズ・テクノロジーズ・オーストリア・ゲーエムベーハー 仕上げ列において磨耗体を用いて金属ストリップを案内するデバイス
JP2021028089A (ja) * 2017-06-02 2021-02-25 プライメタルズ・テクノロジーズ・オーストリア・ゲーエムベーハー 仕上げ列において磨耗体を用いて金属ストリップを案内するデバイス
JP2021175582A (ja) * 2017-06-02 2021-11-04 プライメタルズ・テクノロジーズ・オーストリア・ゲーエムベーハー 仕上げ列において磨耗体を用いて金属ストリップを案内するデバイス
JP6991532B2 (ja) 2017-06-02 2022-01-12 プライメタルズ・テクノロジーズ・オーストリア・ゲーエムベーハー 仕上げ列において磨耗体を用いて金属ストリップを案内するデバイス
US11420243B2 (en) 2017-06-02 2022-08-23 Primetals Technologies Austria GmbH Device for guiding metal strips with wear bodies in a finishing train
US20220331850A1 (en) * 2017-06-02 2022-10-20 Primetals Technologies Austria GmbH Device for guiding metal strips with wear bodies in a finishing train
US11806769B2 (en) 2017-06-02 2023-11-07 Primetals Technologies Austria GmbH Device for guiding metal strips with wear bodies in a finishing train

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2358820C2 (ru) Способ и устройство для обеспечения регулируемого распределения растягивающих напряжений, в частности, в краевых областях холоднокатаной металлической ленты
TWI449579B (zh) 熱軋鋼板之製造裝置、以及鋼板之製造方法
EP0627965B1 (en) Process for applying and removing liquid coolant to control temperature of continuously moving metal strip
US9486847B2 (en) Cooling apparatus, and manufacturing apparatus and manufacturing method of hot-rolled steel sheet
KR0175185B1 (ko) 이중압하 스틸 스트립의 제조장치 및 제조방법
JP6984728B2 (ja) 鋳片の製造方法及び連続鋳造設備
JP2002224730A (ja) 金属板の熱間圧延方法及びその方法に使用されるサイドガイド
TWI446975B (zh) 鋼板之冷卻裝置、熱軋鋼板之製造裝置以及鋼板之製造方法
TW201815490A (zh) 熱軋鋼板之冷卻裝置及冷卻方法
JP2001334306A (ja) 熱延鋼帯の製造方法
US7448244B2 (en) Process for producing hot-rolled steel strip and apparatus therefor
JP2003154403A (ja) 熱間圧延ライン及び熱間圧延方法
JP2014083578A (ja) 熱間圧延鋼材のデスケ―リング用ノズル
JP2005271052A (ja) 熱間圧延方法
JP3915578B2 (ja) 熱延鋼板の腰折れ防止方法
JP2988758B2 (ja) 粗ミルサイドガイドの開度制御方法
JP3632560B2 (ja) ホットランテーブルにおける熱延鋼帯の搬送方法
JP7342898B2 (ja) 熱延鋼帯の製造方法及び製造装置
JP2004034039A (ja) 鋼板の調質圧延方法
JP3216797B2 (ja) 金属帯の通板装置および通板方法
KR101159908B1 (ko) 열간압연 박 스트립의 선단 상향 변형 방지장치
JPS629711A (ja) 薄板熱間圧延ラインの板幅制御方法
JP3941699B2 (ja) 熱間圧延方法および熱間圧延ライン途中の幅圧下設備の固定エプロン
JP2003154402A (ja) 熱間圧延ライン及び熱間圧延方法
JPS61126904A (ja) 帯板の圧延方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110315