JP2002223843A - コンパクト容器 - Google Patents

コンパクト容器

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徹 田中
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誠 松久
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敏昭 織田
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知一 都合
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真一 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部から衝撃を受けた場合でも、内部に装着
された化粧料用中皿に収容した化粧料にひび割れや脱落
が生じるのを効果的に回避することのできるコンパクト
容器を提供する。 【解決手段】 受皿部本体11とこの受皿部本体11の
縁部にヒンジ結合25された蓋体12とからなり、化粧
料13を収容した化粧料用中皿14を受皿部本体11の
凹嵌部15に装着して用いられるコンパクト容器10に
おいて、蓋体12を閉じた際の蓋体12の内側面と、化
粧料用中皿14の上端面及び化粧料13の上端面との間
の隙間18を埋めるクッションプレート部材19を備え
る。クッションプレート部材19は、蓋体12の内側面
に取付けられる鏡16と受皿部本体11の上面との間に
介在して設けられる仕切シート17の下面に接合されて
いる。クッションプレート部材19は、凹嵌部15の上
端開口の内側に填め込まれ、弾性圧縮した状態で隙間1
8を埋める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧料を収容した
コンパクト容器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】コンパ
クト容器は、ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、
口紅等の化粧料を収容する容器である。コンパクト容器
は、化粧料用の容器として美観に富んだ外観を有すると
共に、取り扱いやすいコンパクトな形状を有する。また
コンパクト容器は、受皿部本体と蓋体とからなり、化粧
料を充填収容した化粧料用中皿を受皿部本体の凹部に装
着して用いられる。
【0003】一方、化粧料は、化粧料用中皿に充填しプ
レスすることによって当該化粧料用中皿に成形された状
態で充填収容されるが、コンパクト容器の携帯時等に外
力による衝撃を受けると、ひび割れが生じたり、化粧料
用中皿から脱落したりする場合がある。特に、化粧料用
中皿が着脱可能な嵌合形式で装着されるコンパクト容器
では、外部より受ける衝撃が緩和されることなく中皿に
伝達されるため、化粧料にひび割れや脱落の生じる可能
性が高くなる。
【0004】本発明は、外部から衝撃を受けた場合で
も、内部に装着された化粧料用中皿に収容した化粧料に
ひび割れや脱落が生じるのを効果的に回避することので
きるコンパクト容器の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、受皿部本体と
蓋体とを有し、化粧料を収容した化粧料用中皿を前記受
皿部本体の凹部に装着して用いられるコンパクト容器に
おいて、前記蓋体を閉じた際の蓋体の内側面と、前記化
粧料用中皿の上端面又は収容された前記化粧料の上端面
との間の隙間を埋めるクッションプレート部材を備える
コンパクト容器を提供することにより、上記目的を達成
したものである。
【0006】本発明のコンパクト容器によれば、蓋体を
閉じた際の蓋体の内側面と、化粧料用中皿の上端面又は
これに収容された化粧料の上端面との間の隙間を埋める
クッションプレート部材を備えるので、凹部の内部にお
ける化粧料用中皿のがたつきを防止する共に、クッショ
ンプレート部材の弾性によるクッション効果によって外
部から受ける衝撃を吸収して当該衝撃が化粧料用中皿に
収容された化粧料に伝わるのを抑制し、これらによって
化粧料にひび割れや脱落が生じるのを効果的に回避す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態に係る
コンパクト容器10は、図1に示すように、受皿部本体
11とこの受皿部本体11の縁部にヒンジ結合された蓋
体12とからなり、化粧料13として例えば粉末化粧料
であるファンデーションを充填収容した化粧料用中皿1
4を、受皿部本体11の凹嵌部15に装着して用いられ
るものである。
【0008】また、本実施形態のコンパクト容器10
は、蓋体12の内側面に取付けられる鏡16と受皿部本
体11の上面との間に介在して設けられる、蓋体12を
閉じた際に化粧料13が鏡16に付着するのを防止する
ための仕切シート17を有している。そしてこの仕切シ
ート17の下面には、蓋体12を閉じた際の蓋体12の
内側面と、化粧料用中皿14の上端面及びこれに充填収
容された化粧料13の上端面との間の隙間18(図4参
照)を埋めるクッションプレート部材19が一体として
接合されている。
【0009】本実施形態によれば、コンパクト容器10
を構成する受皿部本体11は、短辺70mm程度、長辺
100mm程度の略矩形の平面形状を有する厚さ11m
m程度の大きさのプラスチック製の受け皿部分であっ
て、この受皿部本体11の上面には、パフ20等の小物
を収容する小物入れ部21と、化粧料用中皿14が装着
される凹嵌部15が並んで開口形成されている。小物入
れ部21と凹嵌部15とを並べて形成することにより、
コンパクト容器10を薄くすることができる。
【0010】凹嵌部15は、短辺46mm程度、長辺5
4mm程度の略矩形の平面形状を有する厚さ8.5mm
程度の大きさの嵌合穴であり、またこの凹嵌部15の開
口縁部に沿って、0.5mm程度の高さの周縁ガイドリ
ブ22が設けられている。さらに、凹嵌部15の内側側
壁面には、凹嵌部15に装着される化粧料用中皿14を
着脱可能に係止固定する公知の係着部材23(図3,図
4参照)が設けられている。
【0011】凹嵌部15に装着される化粧料用中皿14
は、短辺45mm程度、長辺53mm程度の略矩形の平
面形状を有する厚さ7.5mm程度のプラスチック製の
皿容器であって、凹嵌部15よりやや小さい外周形状を
備える。化粧料用中皿14は、その外側側壁面に形成さ
れた係着溝24(図3,図4参照)に凹嵌部15の係着
部材23を係止することにより、当該凹嵌部15に装着
固定され、かかる装着状態において、その上端面が、周
縁ガイドリブ22の上端よりも1mm程度下方に位置す
ることになる。また化粧料用中皿14の内側収容部凹部
には、粉末化粧料13であるファンデーションがプレス
成形された状態で充填収容され、その上端面が化粧料用
中皿14の上端面と略面一になっている。
【0012】また、本実施形態によれば、コンパクト容
器10を構成する蓋体12は、短辺70mm程度、長辺
100mm程度の略矩形の平面形状を有する厚さ6mm
程度の大きさの上面が湾曲面となったプラスチック製の
平板状蓋部材である。この蓋体12は、受皿部本体11
の一方の長辺部分の縁部にヒンジ部25を介して回転可
能にヒンジ結合されており、コンパクト容器10を開閉
することができるようになっている。また蓋体12のヒ
ンジ部25と反対側の長辺部分には、蓋係止用の係止片
26が設けられており、この係止片26を受皿部本体1
1の他方の長辺部分に設けられた蓋係止部材27に着脱
可能に係止することにより、蓋体12を閉じたり開いた
りすることができるようになっている。蓋体12の内側
面には鏡16が取付けられており、蓋体12を閉じた状
態では、蓋体12の内側面を構成する当該鏡16と、凹
嵌部15に装着固定された化粧料用中皿14の上端面や
化粧料13の上端面との間には隙間18が生じているこ
とになる。
【0013】蓋体12の内側面に取付けられる鏡16と
受皿部本体11の上面との間に介在して設けられる仕切
シート17は、例えば厚さ0.1mm程度の着色又は印
刷された半透明なプラスチックフィルムからなり、小物
入れ部21と凹嵌部15とを一体として覆い得る大きさ
の短辺54.5mm程度、長辺91mm程度の略矩形の
平面形状を有している。なお、仕切シート17として、
着色フィルムを用いる必要は必ずしもないが、着色フィ
ルムを用いることにより、受皿部本体11の上面に載置
される仕切シート17の識別を容易に行うことができ
る。そして、仕切シート17の下面の略半分の領域に、
図2にも示すように、クッションプレート部材19が一
体として接合される。
【0014】クッションプレート部材19は、例えばポ
リエチレンからなる発泡樹脂材料によって形成された
1.5mm程度の厚さの平板状部材であって、蓋体12
を閉じる際の押圧力によって容易に圧縮変形可能な弾性
を備えている。また、クッションプレート部材19は粘
着剤等の接着手段によって仕切シート17に接合一体化
されており、またその下面は、例えばポリプロピレンか
らなる薄い透明フィルムによって覆われていて、クッシ
ョンプレート部材19によって化粧料用中皿14の上端
面を押圧した際に化粧料13がクッションプレート部材
19に付着するのを防止している。
【0015】クッションプレート部材19は、凹嵌部1
5の平面形状よりも僅かに小さな、短辺45.5mm程
度、長辺53.5mm程度の当該凹嵌部15の開口縁部
に沿った平面形状を有していることにより、凹嵌部15
の上端開口及び周縁ガイドリブ22の内側に容易にはめ
込まれる。またクッションプレート部材19は、当該上
端開口及び周縁ガイドリブ22により位置決めされて、
その下面周縁部分が凹嵌部15に装着された化粧料用中
皿14の上端面に載置される。さらにクッションプレー
ト部材19は、仕切シート17と一体となることにより
1.6mm程度の厚さとなり、蓋体12を閉じた際の蓋
体12の内側面を構成する鏡16と、化粧料用中皿14
の上端面及びこれに充填収容された化粧料13の上端面
との間の隙間18の厚さよりも大きくなっている。した
がってクッションプレート部材19は、弾性圧縮した状
態で隙間18を埋めることになる(図3,図4参照)。
また、クッションプレート部材19は、好ましくは例え
ば1.0〜2.0mm程度の厚さのものを使用すること
ができる。ただし、クッションプレート部材19には、
化粧料の塗布時に使用するパフは含まれない。
【0016】なお、クッションプレート部材19は、ポ
リエチレン以外にも発泡ウレタン等その他の樹脂からな
る各種の発泡樹脂材料を用いて形成できる他、ゴムやエ
ラストマー樹脂等の、蓋体12を閉じる際の押圧力によ
って容易に圧縮変形可能な弾性を備える、その他の種々
の材料を用いて形成することができる。
【0017】本実施形態のコンパクト容器10によれ
ば、図3に示すように、蓋体12を閉じる際に、蓋体1
2の内側面に取付けられる鏡16と受皿部本体11の上
面との間に介在させて、クッションプレート部材19を
接合一体化した仕切シート17を配設する。ここで、ク
ッションプレート部材19は、凹嵌部15の開口縁部に
沿った平面形状を有しているので、周縁ガイドリブ22
をガイドとして当該クッションプレート部材19を凹嵌
部15の上端開口の内側に容易にはめ込むことができ、
これによって仕切シート17は、小物入れ部21と凹嵌
部15とを同時に覆う位置にスムースに位置決めされ
る。
【0018】そして、コンパクト容器10の蓋体12を
閉じると、図4に示すように、仕切シート17と一体と
なったクッションプレート部材19は、その厚さが鏡1
6と化粧料用中皿14の上端面及び化粧料13の上端面
との間の隙間18の厚さよりも大きくなっているので、
クッションプレート部材19はその弾性により圧縮変形
して、下面の周縁部分を化粧料用中皿14の上端面に当
接させ、当該周縁部分の内側部分を、当該化粧料用中皿
14の上端面と略面一に充填収容された化粧料13の上
端面に当接させた状態で、隙間18を埋めることにな
る。
【0019】従って、本実施形態のコンパクト容器10
によれば、鏡16と化粧料用中皿14の上端面との隙間
18を埋めたクッションプレート部材19によって、凹
嵌部15の内部における化粧料用中皿14のがたつきを
防止できる共に、クッションプレート部材19の弾性に
よるクッション効果によって、外部から受ける衝撃を吸
収して化粧料用中皿14に収容された化粧料13に伝わ
るのを抑制し、これらによって化粧料13にひび割れや
脱落が生じるのを効果的に回避することが可能になる。
【0020】また本実施形態によれば、クッションプレ
ート部材19の内側部分によって、鏡16と化粧料13
の上端面との間の隙間18をも同時に埋めることができ
るので、外部から受ける衝撃をさらに効果的に吸収して
化粧料13に伝わるのを抑制し、化粧料13にひび割れ
や脱落が生じるのをさらに効果的に回避することが可能
になる。
【0021】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことなく、種々の変更が可能である。例えば、本発明の
コンパクト容器によれば、クッションプレート部材は、
仕切シートと接合して用いる必要は必ずしもなく、別部
材として用いることもできる。また仕切シートを介在さ
せる必要は必ずしもない。また、クッションプレート部
材は、蓋体の内側面と化粧料用中皿の上端面及び化粧料
の上端面との双方の隙間を埋めるように配設する必要は
必ずしもなく、蓋体の内側面と化粧料用中皿の上端面と
の隙間のみを埋めるように、或いは蓋体の内側面と化粧
料の上端面との隙間のみを埋めるようにクッションプレ
ート部材を配設することもできる。さらに、本発明は、
化粧料用中皿を凹嵌部に着脱可能に装着する嵌合形式の
コンパクト容器に限定されることなく、ホットメルト等
を介した接着手段により化粧料用中皿を凹部に装着固定
する形式のコンパクト容器にも使用することができ、平
面形状が矩形以外の例えば円形のコンパクト容器にも使
用することもできる。さらにまた、本発明のコンパクト
容器に収容される化粧料は、ファンデーションに限定さ
れることなく、頬紅、アイシャドウ、口紅等のその他の
種々の化粧料でも良く、また粉末化粧料をプレスして充
填収容する場合の他、流し込みにより化粧料を成形収容
したものでも良い。
【0022】
【発明の効果】本発明のコンパクト容器によれば、外部
から衝撃を受けた場合でも、内部に装着された化粧料用
中皿に収容した化粧料にひび割れや脱落が生じるのを効
果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンパクト容器を示
す斜視図である。
【図2】図1のA−Aに沿った、クッションプレート部
材を接合した仕切シートの断面図である。
【図3】蓋体を開いた状態を説明する、図1のB−Bに
沿った断面図である。
【図4】蓋体を閉じた状態を説明する、図1のB−Bに
沿った断面図である。
【符号の説明】
10 コンパクト容器 11 受皿部本体 12 蓋体 13 化粧料 14 化粧料用中皿 15 凹嵌部(凹部) 16 鏡 17 仕切シート 18 隙間 19 クッションプレート部材 21 小物入れ部 22 周縁ガイドリブ 25 ヒンジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松久 誠 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 織田 敏昭 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 都合 知一 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 小林 真一 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 厚木 剛 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受皿部本体と蓋体とを有し、化粧料を収
    容した化粧料用中皿を前記受皿部本体の凹部に装着して
    用いられるコンパクト容器において、 前記蓋体を閉じた際の蓋体の内側面と、前記化粧料用中
    皿の上端面又は収容された前記化粧料の上端面との間の
    隙間を埋めるクッションプレート部材を備えるコンパク
    ト容器。
  2. 【請求項2】 前記クッションプレート部材は弾性圧縮
    した状態で前記隙間を埋める請求項1記載のコンパクト
    容器。
  3. 【請求項3】 前記クッションプレート部材は、前記凹
    部の開口縁部に沿った平面形状を有し、前記凹部の上端
    開口の内側にはめ込まれる請求項1又は2に記載のコン
    パクト容器。
  4. 【請求項4】 前記クッションプレート部材は、前記蓋
    体の内側面に取付けられる鏡と前記受皿部本体の上面と
    の間に介在して設けられる仕切シートの下面に接合され
    ている請求項1〜3のいずれかに記載のコンパクト容
    器。
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