JP2002221614A - 回折型光学部品 - Google Patents
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Abstract
ことを主要な目的とする。 【解決手段】 多結晶体基板1の上に、該多結晶体基板
1と同じ材質であり、かつ結晶粒径がそれより小さい上
層膜8が形成されている。上層膜8がドライエッチング
されている。上層膜8の上に、ARコート6が形成され
ている。
Description
光学部品に関するものであり、より特定的には、平滑な
エッチング面を有するように改良された回折型光学部品
に関する。
た回折型光学部品(Diffractive Optical Element:D
OE)の製造方法の工程を示す図である。
り、ZnSe多結晶体を合成する。図3(B)を参照し
て、ZnSe多結晶体を切出して、ZnSe多結晶体基
板1を形成する。図3(C)を参照して、ZnSe多結
晶体基板1の上にレジスト膜2を形成する。
用いて、光4を選択的に照射し、レジスト膜2中にパタ
ーンを焼き付ける。
膜2を現像し、レジストパターン5を形成する。図3
(F)と(G)を参照して、レジストパターン5を用い
て、ZnSe多結晶基板1を反応性イオンエッチング
し、ZnSe多結晶体基板1にパターン1aを形成す
る。
板1の上にARコート(無反射コート)6を形成する
と、DOEが得られる。
屈折・反射を利用する光学部品とは異なり、光の回折現
象を利用し、位相を直接制御することにより、たとえ
ば、多点分光機能など、幅広い応用分野が期待できる光
学部品となる。
ザ用光学部品の利用例がある。これは、特開2000−
280226号公報や特開2000−280225号公
報にあるように、1本の加工用レーザビームを多点に分
岐して複数個の孔を同時に明けることで、微細な孔明け
加工の高速化を実現している。
部品、デバイスの小型化が進み、それらに対して、益々
微細で高速孔明けが要求されており、DOEは、この要
求を満足させるキーデバイスである。炭酸ガスレーザ用
光学部品の素材としては、赤外光の透過性がよいZnS
eが用いられる。光学部品としてよく用いられる直径1
インチあるいは2インチ、厚み数mmの大きさのZnS
eとしては、コスト的な面では単結晶ではなく多結晶が
用いられ、多結晶でもCVD(Chemical VaporDepositi
on:化学気相堆積)法で合成された高純度のものが用い
られている。
加工にも適用される。
活性種とZnSeが化学反応して1次生成物が生成し、
その2次生成物をスパッタで除去して、エッチングが進
んでいく。
いられる炭化水素系のガスを用いると、蒸気圧が高い2
次生成物(ジメチルジンク、ジメチルセレン等の有機金
属化合物)が発生する。これらの2次生成物は発生と同
時に離脱する傾向が強く、スパッタによる離脱効果が少
ない。したがって、多結晶体の結晶粒の面方位依存性が
強く出てしまう。
晶体基板の表面が荒れ、DOEの光学特性を悪化させる
という問題点があった。
るためになされたもので、平滑なエッチング面を有する
ことができるように改良された回折型光学部品を提供す
ることを目的とする。
学部品は、多結晶体基板を備える。上記多結晶体基板の
上に、上記多結晶体基板と同じ材質であり、かつ結晶粒
径がそれより小さい上層膜あるいはアモルファス状の上
層膜が積層されている。上記上層膜はドライエッチング
されている。
はアモルファス状になっているので、エッチングレート
の面方位依存性が少なくなる。
記多結晶体基板と上記上層膜との間に、剥離を防止する
ためのバッファ層が設けられている。
ば、上記バッファ層は、対象とする光を透過する材料で
形成されている。
ば、上記多結晶体基板は、ZnSeで形成されている。
ば、上記多結晶体基板は、CVD法で形成されている。
hF4、YbF3等のフッ素化合物で形成されるのが好ま
しい。
は、気相成長法で形成されているのが好ましい。
は、蒸着法(電子ビーム法、イオンアシスト法、抵抗加
熱法)で形成してもよい。
オンエッチングで行なわれるのが好ましい。
について説明する。
光学部品の製造方法の順序の各工程における半導体装置
の断面図である。
体1を準備する。図1(B)を参照して、多結晶体基板
1の上に、ThF4膜7を形成する。ThF4膜7の上
に、多結晶体基板1と同じ材質であり、かつ結晶粒径が
それより小さい上層膜あるいはアモルファス状の上層膜
を積層する。本実施の形態では、この上層膜として、Z
nSe膜8を積層する。
以上必要である。なぜなら、3μm以上、エッチングに
より、この表面を掘る必要があるからである。
e膜8との剥離を防止するための層である。
8を、剥離しないように、形成することができる条件に
おいては、ThF4膜7は不要である。すなわち、多結
晶体基板1の表面の平滑性を高めるため、乾式あるいは
湿式で表面処理後、ZnSe膜8を形成すれば、ThF
4膜7は不要である。
に、レジスト膜2を形成する。図1(C)と(D)を参
照して、フォトマスク(図示せず)を用いて、レジスト
膜2を選択的に露光し、レジスト膜2にパターンを焼き
付ける。その後、現像して、レジストパターン5を形成
する。
パターン5をマスクに用いて、ZnSe膜8を反応性イ
オンエッチング法により、ドライエッチングする。この
とき、ZnSe膜8は、微細粒またはアモルファス状に
なっているので、エッチングレートの面方位依存性が少
ない。したがって、ZnSe膜8のエッチング面は、荒
れない。
図2に示す。その表面は荒れていないことが確認され
た。エッチング深さは、約4μmで表面粗さRa=3n
mであった。
パターン5を除去する。図1(G)を参照して、ZnS
e膜8の上および、多結晶体基板1の膜を積層していな
い面に、ARコート(無反射コート)6を形成すると、
DOEが得られる。
として切出し、研磨して作製した直径50mm、厚み5
mmの基板(表面粗さRa=2nm)の片面に、ThF
4膜(0.2μm)およびZnSe膜(6μm)を抵抗
加熱蒸着法で積層した。ZnSe膜は成長方向に0.0
6μm幅の結晶粒であった。また、ZnSe膜の表面粗
さは基板と同様、Ra=2nmであった。
層したZnSe蒸着膜を、RIE法にてエッチングし
た。エッチング条件は、以下のとおりであった。
ように、エッチング深さは、約4μmで表面粗さRa=
3nmであった。
膜)を蒸着せず、直接ZnSe多結晶基板を上記と同じ
条件でエッチングした面の状態は、図7に示したとおり
である。エッチング深さは約4μm、表面粗さRa=8
0nmであり、その表面は鏡面ではなかった。
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
ば、多結晶体基板の上に、該多結晶体基板と同じ材質で
あり、かつ結晶粒子がそれより小さい上層膜あるいはア
モルファス状の上層膜を積層するので、これらの上層膜
は、微細粒またはアモルファス状になっている。したが
って、上層膜をドライエッチングすると、そのエッチン
グ面はエッチングレートの面方位依存性が少なくなる。
したがって、エッチング面は平坦となる。その結果、光
学特性の優れた回折型光学部品が得られる。
製造方法の各工程を示す図である。
状態を示す図である。
す図である。
す図である。
図である。
部品の製造方法の問題点を示す図である。
態を示す図である。
ーン、7 ThF4膜、8 ZnSe膜。
Claims (9)
- 【請求項1】 多結晶体基板と、 前記多結晶体基板の上に積層された、該多結晶体基板と
同じ材質であり、かつ結晶粒径がそれより小さい上層膜
あるいはアモルファス状の上層膜と、を備え、 前記上層膜はドライエッチングされている、回折型光学
部品。 - 【請求項2】 前記多結晶体基板と前記上層膜との間に
設けられた、剥離を防止するためのバッファ層を、さら
に備えた、請求項1に記載の回折型光学部品。 - 【請求項3】 前記バッファ層は、対象とする光を透過
する材料で形成されている、請求項2に記載の回折型光
学部品。 - 【請求項4】 前記多結晶体基板は、ZnSeで形成さ
れている、請求項1〜3のいずれかに記載の回折型光学
部品。 - 【請求項5】 前記多結晶体基板は、化学的気相堆積法
で形成されている、請求項4に記載の回折型光学部品。 - 【請求項6】 前記バッファ層は、フッ素化合物で形成
されている、請求項2に記載の回折型光学部品。 - 【請求項7】 前記上層膜および前記バッファ層は、気
相成長法で形成されている、請求項2に記載の回折型光
学部品。 - 【請求項8】 前記上層膜および前記バッファ層は、蒸
着法で形成されている、請求項2に記載の回折型光学部
品。 - 【請求項9】 前記ドライエッチングは、反応性イオン
エッチングで行なわれている、請求項1に記載の回折型
光学部品。
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