JP2002221603A - 反射防止転写材 - Google Patents
反射防止転写材Info
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Abstract
めの反射防止転写材を提供する。 【解決手段】 基体シート1上に少なくとも反射防止層
2が直接あるいは離型層11を介して設けられ、基体シ
ート1表面または離型層11表面の平均表面粗さRa
が、2.0〜150nmであるので、厚さの均一性に優
れた反射防止層を有するものである。したがって、この
反射防止転写材を用いると反射防止効果に優れた反射防
止成形品を容易に得ることができる。
Description
オカメラ、デジタルカメラ、自動車用機器、PDA(P
ersonal Digital Assistan
t)、パーソナルコンピュータ用モニタ、紙のように軽
くて薄く柔軟性に富む表示用電子装置である電子ペーパ
ー、テレビなどの各種ディスプレイ、屋外掲示用電子機
器などの各種電子機器、電子機器以外の各種表示部材、
たとえば屋外表示板、額縁、写真立て、時計、窓ガラス
など、背後に位置するディスプレイ(表示画面としての
機能を有する部材)などを透過して見ることができるよ
うにして用いる反射防止成形品を得るために用いる反射
防止転写材に関する。
ラ、自動車用機器などにおいて、ディスプレイ部分は、
液晶パネルあるいは有機ELパネルとの組み合わせなど
により構成されている。ディスプレイ部分は、液晶パネ
ルの破損を防止したり、液晶パネル近辺を装飾したりす
ることを目的として、縁取りなどの図柄が形成された透
明基材により構成されるカバー部品により覆われてい
る。
れた画面を見やすくするために、防眩性が要求される。
そこで、フルネル反射と光の干渉を利用した反射防止層
を形成する方法がある。
とが極めて重要で、厚さが1/4波長のときが、膜表面
からの反射光と膜/基材界面からの反射光とが打ち消し
あって反射率が低減し、最もすぐれた反射防止効果が発
揮される。たとえば、屈折率が1.36の反射防止層で
あれば、透過する光の中心波長が550nmのとき、反
射防止層の厚さは100nm程度が最適となる。
膜の反射防止層は、微視的に見て凹凸のある透明基材上
に形成されるため、均一の厚さで形成することは非常に
困難であり、期待した反射防止効果がなかなか得られな
いという問題があった(図6参照)。
点を解消し、均一な厚さの反射防止層を容易に形成する
ための反射防止転写材を提供することを目的とする。
材は、上記の目的を達成するために、つぎのように構成
した。
基体シート上に少なくとも反射防止層が直接あるいは離
型層を介して設けられ、基体シート表面または離型層表
面の平均表面粗さRaが、2.0〜150nmであるよ
うに構成した。
面または離型層表面の平均表面粗さRaが、5.0〜1
40nmであるように構成してもよい。
面または離型層表面の平均表面粗さRaが、5.0〜8
0nmであるように構成してもよい。
上に、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂または熱硬
化性樹脂からなるハードコート層が形成されるように構
成してもよい。
箇所を除く箇所に図柄層が形成されるように構成しても
よい。
面または離型層表面の平均表面粗さRaが、透明窓とな
る箇所のうちの視認領域では平均表面粗さRaが2.0
〜35nmであり、透明窓となる箇所のうちの視認領域
の周囲の周囲領域では平均表面粗さRaが35〜85n
mであるように構成してもよい。
施の形態について詳しく説明する。
施例を示す断面図である。図2は、この発明の反射防止
転写材を用いて製造した反射防止成形品の一実施例を示
す断面図である。図3は、この発明の反射防止転写材を
用いて製造した反射防止成形品の一実施例を示す斜視図
である。図4〜5は、この発明の反射防止転写材を用い
て反射防止成形品を製造する工程の一実施例を示す断面
図である。図6は、従来の反射防止成形品を示す断面図
である。図7は、この発明の反射防止転写材を用いて製
造した反射防止成形品の一実施例を示す斜視図である。
図8は、この発明の反射防止転写材を用いて製造した反
射防止成形品の一実施例を示す断面図である。図9は、
この発明の反射防止転写材の一実施例を示す断面図であ
る。図中、1は基体シート、2は反射防止層、3はハー
ドコート層、4は図柄層、5は接着層、6は反射防止転
写材、7は透明基材、8は防汚層、9は反射防止成形
品、10は金型、11は離型層である。
ト1上に少なくとも反射防止層2が直接あるいは離型層
11を介して設けられ、基体シート1表面または離型層
11表面の平均表面粗さRaが、2.0〜150nmで
あるものである(図1参照)。
は、その下地となる基体シート1が、平滑性を有するこ
とが必要である。基体シート1の平滑性について種々試
験した結果、表1に示すように、基体シート1の平均表
面粗さRaが、2.0〜150nmであれば優れた反射
防止効果を得ることができることがわかった。平均表面
粗さRaが2.0nm未満の基体シート1を製造するこ
とは非常に困難である。また、平均表面粗さRaが15
0nμmを越えると、反射防止層2の厚さが非常に不均
一となり、反射防止層2の反射防止効果が非常に劣るも
のとなる。基体シート1の平均表面粗さRaを2.0〜
150nmにするには、基体シート1の表面を鏡面プレ
ス加工などで平滑化したり、レベリング特性に優れる離
型層11を形成するなどすればよい。好ましくは、5.
0〜140nmである。平均表面粗さRaが5.0nm
未満の基体シート1を製造することは困難な場合があ
る。また、平均表面粗さRaが140nμmを越える
と、反射防止層2の厚さが不均一となり、反射防止層2
の反射防止効果が劣る場合がある。さらに好ましくは、
5.0〜80nmである。また、平均表面粗さRaが3
5nm以下であれば、それより平滑にしても反射防止層
2の厚み公差および反射防止転写材6を用いて製造した
反射防止成形品9の反射率はほとんど変わらないことも
わかった。
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂などの樹脂シートなど、通常の転写材の基体シー
トとして用いるものを使用することができる。
場合には、基体シート1上に反射防止層2を直接設けれ
ばよい。基体シート1からの転写層の剥離性を改善する
ためには、基体シート1上に反射防止層2を設ける前
に、離型層11を全面的に形成してもよい。離型層11
は、成形同時転写後に基体シート1を剥離した際に、基
体シート1とともに転写層から剥離除去される。離型層
11の材質としては、メラミン樹脂系離型剤、シリコー
ン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導
体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系
離型剤、パラフィン系離型剤およびこれらの複合型離型
剤などを用いることができる。離型層11の形成方法と
しては、ロールコート法、スプレーコート法などのコー
ト法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法
がある。
いは離型層11上に全面的に形成する。反射防止層2
は、透明基材7の反射を防止するための層である。
2O3、ZnO2、MgF2などの金属化合物の蒸着層
や、SiO2、MgF2などの低屈折率の金属化合物と
ZnO2、TiO2などの高屈折率の金属化合物とを積
層した蒸着層や、フッ素系ポリマーや酸化ケイ素ゲルな
どからなる樹脂コーティング層などを用いることができ
る。また、これらを組み合わせたものであってもよい。
着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法など
がある。あるいは金属アルコラート、金属キレートなど
の有機金属化合物を浸積法あるいは印刷法、コーティン
グ法などにより塗布し、その後、光照射あるいは乾燥に
より金属酸化物皮膜を形成して反射防止層2を得る方法
もある。
よいし、低屈折率と高屈折率層の複合層であってもよ
い。複合層にすると反射防止性をより向上できる。複合
層を形成するための工数が増えるのを解消するため、ロ
ールツーロールによる連続コート方式で反射防止層2を
形成するようにすれば、非常に効率的である。
/4または一般式n×d=3λ/4(ただし、nは低屈
折率物質の屈折率、dは低屈折率物質の膜厚、λは低反
射中心波長をそれぞれ示す)を満たすように適宜選択す
るとよい。通常、反射防止層2の厚さは、10nm〜
2.0μmの範囲となる。
コート層3を形成してもよい。本発明でハードコート層
3とは、その表面硬度がJIS K5400の測定方法
にて測定した場合、H以上の鉛筆硬度を有する層をい
う。また、転写材6上ではH未満の未硬化あるいは半硬
化の状態にしておき、転写後に硬化させてH以上の鉛筆
硬度にするようにしてもよい。ハードコート層3は、成
形同時転写後に基体シート1を剥離した際に、反射防止
成形品9の表面強度を高める層となる。
線・電子線などの電離放射線硬化型樹脂などを用いるこ
とができる。多用されているのはアクリルウレタン系な
どの紫外線硬化型樹脂である。
アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルア
クリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート
系樹脂などがあり、光重合開始剤と共に使用される。た
とえば、紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、ポリ
エステルポリオールにイソシアネートモノマーあるいは
プレポリマーを反応させ、得られた生成物に、水酸基を
有するアクリレート又はメタクリレート系のモノマーを
反応させることによって得られる。光重合開始剤として
は、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体、ア
ントラキノン誘導体などを単独で、あるいは併用して用
いることができる。紫外線硬化型樹脂には、さらに皮膜
形成をよりよくさせるために熱可塑アクリル系樹脂など
を適宜選択配合してもよい。
ラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法など
のコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの
印刷法がある。
よい。図柄層4は、反射防止成形品9を装飾するための
層である。反射防止成形品9がディスプレイ部分のカバ
ー部品である場合、図柄層4は、透明窓となる箇所を除
くパターンで、枠形状や文字形状となるように部分的に
設けるのが通常である。図柄層4は、ハードコート層3
の上に形成する。図柄層4は、通常は印刷層として形成
する。印刷層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポ
リエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹
脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な
色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキ
を用いるとよい。印刷層の形成方法としては、オフセッ
ト印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通
常の印刷法などを用いるとよい。
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層4として金属光
沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成
する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、
ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウ
ム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合
金または化合物を使用する。金属薄膜層は、通常は、部
分的に形成する。また、金属薄膜層を設ける際に、他の
層との密着性を向上させるために、前アンカー層や後ア
ンカー層を設けてもよい。
するために接着層5を形成するとよい。接着層5として
は、透明基材7の素材に適した感熱性あるいは感圧性の
樹脂を適宜使用する。
樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、透
明基材7の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレ
ン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系ブ
レンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアク
リル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂な
どを使用すればよい。さらに、透明基材7の材質がポリ
プロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、
塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、
クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層5の形
成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、
コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スク
リーン印刷法などの印刷法がある。
るものではない。たとえば、図柄層4の材質として透明
基材7との接着性に優れたものを使用する場合には、接
着層5を省略することができる。
は、その表面において、優れた反射防止機能が特に必要
とされる領域と、やや反射防止機能が低下しても特に問
題が生じない領域とに区分できる場合がある。図7は、
携帯電話のフルカラー液晶表示部に用いる縦25mm、
横33mmの大きさの反射防止成形品8を示す斜視図で
ある。このような用途の反射防止成形品8においては、
中央領域Aは携帯電話の使用者が最も注視する領域、言
い換えれば、透明窓となる箇所のうち視認領域であるか
ら反射防止機能がとくに必要な領域であり、平均表面粗
さRaを2〜35nmにするのが望ましい。これに対
し、中央領域Aの周縁の周囲領域Bは、携帯電話の使用
者が注視する領域でないため、それほど高い反射防止機
能は必要ではなく、Ra値が35〜85nm程度であっ
ても特に支障は生じない。
半径Rが小さくなるほど、反射防止機能の必要性が低く
なる。したがって、反射防止成形品8の表面形状の曲率
半径Rが小さい領域においては、平均表面粗さRaをた
とえば85〜140nm程度の範囲に低くすることが好
ましい。また、特に支障が生じない場合には、反射防止
機能をまったく有さないようにしてもよい。たとえば、
図7に示した反射防止成形品8の表面形状が、図8に示
す断面形状を有する場合、曲率半径Rが40mm未満で
あるような非常に小さい周囲領域Bでは、携帯電話の使
用者が注視する可能性がほとんどない。
以上の離型層11をパターン化して形成するようにして
もよい。すなわち、離型層11の平均表面粗さRaが大
きいと、反射防止層との界面での剥離が困難になり、箔
バリと呼ばれる剥離不良が生じる場合がある。したがっ
て、図9に示すように、周囲領域Bの近傍付近において
は、平均表面粗さRaを反射防止効果が失われない程度
に大きくするとともに、離型層11Lの厚さを部分的に
大きくすることによって、相対的に転写層の厚さを小さ
くすことができ、周囲領域Bにおける箔バリの発生を防
止することができる。中央領域Aにおいては、平均表面
粗さRaが小さい離型層11Hが位置するように形成す
るとよい。
パターン化して形成するようにしてもよい(図9参
照)。すなわち、曲率半径Rが小さい周囲領域Bにおい
て反射防止層2を設ける場合、フッ化マグネシウムなど
の伸長性のない金属化合物からなる反射防止層2であれ
ば、クラックが生じる可能性がある。したがって、周囲
領域Bにはフッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系
樹脂などの樹脂材料からなる反射防止層2Lを部分的に
パターン化して形成し、中央領域Aには金属化合物から
なる反射防止層2Hを部分的にパターン化して形成する
とよい。樹脂材料からなる反射防止層2Lは、反射防止
効果は低いもののクラックが生じる可能性はかなり少な
いためである。
もよい。すなわち、図9に示すように、中央領域Aにお
いては、平均表面粗さRaを5nm程度とできるだけ小
さい値で離型層11Hを形成するとともに、金属化合物
の複数層からなる反射防止効果の高い反射防止層2Hを
形成し、周囲領域Bにおいては、平均表面粗さRaを1
10〜140nm程度と最低限の反射防止効果が得られ
る範囲で離型層11Lを形成するとともに、伸縮性に優
れたフッ素系樹脂からなる反射防止層2Lを形成すると
よい。
れにも離型層11を形成せず、中央領域Aにおいては、
基体シートの平均表面粗さRaを5nmとできるだけ小
さい値となるようにするとともに、周囲領域Bにおいて
は、基体シートの表面粗さを110〜140nm程度に
なるようにしてもよい。
離型層11の平均表面粗さRaとを併用して利用するよ
うに構成してもよい。
6を用い、転写法を利用して反射防止成形品9を容易に
得ることができる。
6の接着層5側を密着させる。次に、シリコンラバーな
どの耐熱ゴム状弾性体を備えたロール転写機、アップダ
ウン転写機などの転写機を用い、温度80〜260℃程
度、圧力490〜1960Pa程度の条件に設定した耐
熱ゴム状弾性体を介して反射防止転写材6の基体シート
1側から熱と圧力とを加える。こうすることにより、接
着層5が透明基材7表面に接着する。
と、基体シート1と反射防止層2との境界面で剥離が起
こり、転写が完了する。また、基体シート1上に離型層
11を設けた場合は、基体シート1を剥がすと、離型層
11と反射防止層2との境界面で剥離が起こり、転写が
完了する。このようにして反射防止成形品9を得ること
ができる。
射出成形による成形同時転写法を利用して反射防止成形
品9を得る方法について説明する。
られるものを利用する。
6を送り込む(図4参照)。その際、枚葉の転写材6を
1枚づつ送り込んでもよいし、長尺の転写材6の必要部
分を間欠的に送り込んでもよい。長尺の転写材6を使用
する場合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、
転写材6の図柄層4と成形用金型10との見当が一致す
るようにするとよい。また、転写材6を間欠的に送り込
む際に、転写材6の位置をセンサーで検出した後に転写
材6を可動型と固定型とで固定するようにすれば、常に
同じ位置で転写材6を固定することができ、図柄層4の
位置ずれが生じないので便利である。
融樹脂を金型10内に射出充満させ、被転写物を形成す
るのと同時にその面に転写材6を接着させる(図5参
照)。
ては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、A
BS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げる
ことができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリス
チレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセター
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリ
フェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート
樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニ
アリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポ
リアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂
などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することも
できる。また、これらの成形樹脂にシリカビーズやアク
リルビーズなどからなる光拡散剤などを混入してもよ
い。
ても、二次元あるいは三次元の曲面を有するものであっ
てもよい。
成形用金型10を開いて樹脂成形品を取り出す。最後
に、転写材6の基体シート1を剥離する。このようにし
て、転写層のみを成形品に転移することができる(図
2、3参照)。
い。防汚層8は、反射防止成形品9の汚染を防ぐために
反射防止層2の上に設ける層であって、撥水性および撥
油性を有する素材からなる層である。防汚層8として
は、末端基にフッ素を有する界面活性剤などを用いると
よい。防汚層8を設けるには、コーティング法、浸漬
法、真空蒸着法などによるとよい。防汚層8の膜厚は、
できる限り薄い方が好ましい。防汚層8の厚さが大きい
と反射防止成形品9の光透過率が低くなるからである。
体シート1上に、反射防止層2を直接あるいは離型層1
1を介して形成した後に、ハードコート層3などの他層
を形成することで、ハードコート層3などの他層の凹凸
状態に関係なく、厚みの均一性に優れた反射防止層2を
形成することができる。
有するポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムを基
体シートとし、その上にメラミン樹脂をコートして離型
層を形成し、次いでフッ化マグネシウムを蒸着して厚さ
約100nmの反射防止層を形成し、次いで光拡散剤が
5%混入されたウレタンアクリレート系樹脂を用いて厚
さ4μmのハードコート層を形成し、次いでアクリル系
樹脂を用いて接着層を形成し、反射防止転写材を得た。
を透明基材とし、反射防止転写材に積層し、ロール転写
機にて基体シート側から熱圧を加えて接着し、基体シー
トを離型層とともに剥離除去してパソコンディスプレイ
部用反射防止シートである反射防止成形品を得た。
△は可、×は不可をそれぞれ示す。
射率を測定したところ、実施例1〜5は反射防止性が高
く、かつハードコート性がある非常に優れた反射防止シ
ートであった。実施例6は、実施例1〜5よりは反射防
止性が少し低下しているが、用途によっては十分に要求
されている性能を有するものであった。実施例7は反射
防止効果が少し劣るものであった。実施例8は反射防止
効果が劣るものであった。
で、以下のような効果を奏する。
上に少なくとも反射防止層が直接あるいは離型層を介し
て設けられ、基体シート表面または離型層表面の平均表
面粗さRaが、2.0〜150nmであるので、厚さの
均一性に優れた反射防止層を有するものである。したが
って、この反射防止転写材を用いると反射防止効果に優
れた反射防止成形品を容易に得ることができる。
面図である。
射防止成形品の一実施例を示す断面図である。
射防止成形品の一実施例を示す斜視図である。
形品を製造する工程の一実施例を示す断面図である。
形品を製造する工程の一実施例を示す断面図である。
射防止成形品の一実施例を示す斜視図である。
射防止成形品の一実施例を示す断面図である。
面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 基体シート上に少なくとも反射防止層が
直接あるいは離型層を介して設けられ、基体シート表面
または離型層表面の平均表面粗さRaが、2.0〜15
0nmであることを特徴とする反射防止転写材。 - 【請求項2】 基体シート表面または離型層表面の平均
表面粗さRaが、5.0〜140nmである請求項1記
載の反射防止転写材。 - 【請求項3】 基体シート表面または離型層表面の平均
表面粗さRaが、5.0〜80nmである請求項2記載
の反射防止転写材。 - 【請求項4】 反射防止層の上に、紫外線硬化性樹脂、
電子線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂からなるハードコ
ート層が形成された請求項1〜3のいずれかに記載の反
射防止転写材。 - 【請求項5】 透明窓となる箇所を除く箇所に図柄層が
形成されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の
反射防止転写材。 - 【請求項6】 基体シート表面または離型層表面の平均
表面粗さRaが、透明窓となる箇所のうちの視認領域で
は平均表面粗さRaが2.0〜35nmであり、透明窓
となる箇所のうちの視認領域の周囲の周囲領域では平均
表面粗さRaが35〜85nmである請求項1記載の反
射防止転写材。
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