JP2002220992A - シールド掘削機 - Google Patents

シールド掘削機

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JP2002220992A JP2001017132A JP2001017132A JP2002220992A JP 2002220992 A JP2002220992 A JP 2002220992A JP 2001017132 A JP2001017132 A JP 2001017132A JP 2001017132 A JP2001017132 A JP 2001017132A JP 2002220992 A JP2002220992 A JP 2002220992A
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修 浦田
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竜之介 鹿島
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久男 増田
Shinobu Nabeta
忍 鍋田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローリングに対するシールド機の姿勢の制御
を合理的に行う。 【解決手段】 シールドジャッキ8のうちの一部を、取
るべき反力の向きをトンネルの周方向に調整可能な修正
ジャッキ8Aとして形成した。そして、シールド機本体
2に、その中心軸線周りの回転角を検知するためのロー
リングセンサ13を設け、制御装置3が、ローリングセ
ンサ13からの出力に基づき、修正ジャッキ8Aにおい
て取るべき反力の向きを決定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤中にトンネル
を構築する際に用いられるシールド掘削機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知のように、この種のシールド掘削機
は、スキンプレートと、スキンプレートの前面に設けら
れたカッターと、スキンプレートに取り付けられてトン
ネルのうち既に覆工されたセグメント等から反力を取り
スキンプレートを前方に推進させるための複数のシール
ドジャッキとを有するものが一般的である。また、スキ
ンプレートの形状としては、円筒形のものが最も多く用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、複数
のトンネルを互いにラップさせて同時に掘削することが
可能な多連形シールド機が採用されるようになってきて
いる。このような多連形シールド機は、複数のトンネル
を独立して掘削する場合に比較して、地下占有面積が小
さく、不要断面が少ないとともに、複数本のトンネルを
同時に掘削できるため、経済性に優れている。
【0004】こうした多連形シールド機では、その性質
上、掘進方向の断面が軸対称とならないので、トンネル
掘進時に、その掘進方向の軸周りに生じる回転変位(ロ
ーリング)の制御が非常に重要となる。
【0005】一般の円形断面のシールド機においては、
ローリングが生じた場合には、カッターを逆転させるこ
とにより姿勢を立て直すことが可能であるが、これに対
し、多連形シールド機は、複数のカッターが設けられて
いることが一般的であり、なおかつ、構造上これらのカ
ッターを互いに反対に回転させるようになっているため
に、カッターを逆転することによって姿勢を立て直すこ
とが困難である。
【0006】このため、シールドジャッキより得る反力
を偏向させて、シールド機に回転力を与えたり、あるい
は、コピーカッタの使用によりシールド機の姿勢を制御
するようにしているが、これらの制御は、全てオペレー
タの判断によって手動で行われるため、操作時期や操作
量等はオペレータの経験や感覚に頼っていた。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、ローリングに対する姿勢の制御を合理的に行うこ
とができるような、シールド掘削機を提供することを課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。請求項1記
載の発明は、スキンプレートと、該スキンプレートの前
面に設けられたカッターと、前記スキンプレートに取り
付けられてトンネルのうち既に覆工された部分から反力
を取って前記スキンプレートを前方に推進させるための
複数のシールドジャッキとを有するシールド機本体と、
該シールド機本体の動作を制御する制御装置とを備え、
前記複数のシールドジャッキのうちの一部は、取るべき
反力の向きを前記トンネルの周方向に調整可能な修正ジ
ャッキとして形成され、前記シールド機本体には、該シ
ールド機本体の中心軸線周りの回転角を検知するための
ローリングセンサが備えられ、前記制御装置は、前記ロ
ーリングセンサからの出力に基づき、前記修正ジャッキ
において取るべき反力の向きを決定する修正ジャッキ制
御情報手段を有することを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
ールド掘削機であって、前記修正ジャッキが複数備えら
れ、前記修正ジャッキ制御情報手段は、前記ローリング
センサからの出力に応じて、前記修正ジャッキのうち反
力の向きを調整すべきものの数および位置を特定するこ
とを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のシールド掘削機であって、前記カッターは、前記
シールド機本体の中心軸線から外周方向に離間する方向
の端部に、同方向に出没自在なコピーカッタを有し、前
記制御装置は、前記ローリングセンサからの出力に応じ
て、前記シールド機本体の外周の地盤のうち、前記コピ
ーカッタを用いて掘削すべき領域を決定するコピーカッ
タ情報手段を備えていることを特徴としている。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載のシールド掘削機であって、前記シールド機本体に
は、該シールド機本体の掘進方向および掘進距離を検知
する掘進位置検知装置が設けられ、前記制御装置は、前
記掘進位置検知装置からの出力に基づいて前記シールド
機本体の位置を演算する位置解析演算手段を備えて構成
され、前記修正ジャッキ制御情報手段は、演算された前
記シールド機本体の位置とあらかじめ記憶された前記ト
ンネルの計画線形との相対位置に基づいて、前記修正ジ
ャッキのうち反力の向きを調整すべきものの数および位
置を特定するとともに、その取るべき反力の向きを決定
することを特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項4記載のシ
ールド掘削機であって、前記コピーカッタ情報手段は、
前記相対位置に基づいて、前記シールド機本体の外周の
地盤のうち、前記コピーカッタを用いて掘削すべき領域
を決定することを特徴としている。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1から5の
いずれかに記載のシールド掘削機であって、前記シール
ド機本体には、該シールド機本体の掘進方向および掘進
距離を検知する掘進位置検知装置が設けられ、前記制御
装置は、前記掘進位置検知装置からの出力に基づいて前
記シールド機本体の位置を演算する位置解析演算手段
と、該位置解析演算手段からの出力およびあらかじめ記
憶された前記トンネルの計画線形を比較して、前記シー
ルド機本体が前記計画線形に沿って推進するのに必要な
推進力およびその向きを算出する自動方向制御手段と、
該自動方向制御手段の出力に基づき、使用すべき前記シ
ールドジャッキの数および位置ならびにその反力を特定
するジャッキパターン推論手段とを備え、前記修正ジャ
ッキ制御情報手段は、前記ローリングセンサから出力さ
れる前記回転角の絶対値が第一の所定値以上となった場
合に、その演算結果を、前記ジャッキパターン推論手段
に出力する構成とされ、なおかつ、この場合に、前記ジ
ャッキパターン推論手段は、修正ジャッキ制御情報手段
の演算結果および前記自動方向制御出力手段からの出力
の双方を満たすように、使用すべき前記シールドジャッ
キの数および位置ならびにその反力を特定することを特
徴としている。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項6記載のシ
ールド掘削機であって、前記ジャッキパターン推論手段
は、前記ローリングセンサから出力される前記回転角の
絶対値が前記第一の所定値を超える前記第二の所定値以
上となった場合に、修正ジャッキ制御情報手段の演算結
果のみが満たされるように、使用すべきシールドジャッ
キの数および位置ならびにその反力を特定する構成とす
ることを特徴としている。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項6または7
記載のシールド掘削機であって、前記制御装置には、前
記修正ジャッキ制御情報手段および前記コピーカッタ情
報手段の動作を制御するローリング制御手段が設けら
れ、該ローリング制御手段は、所定のデータテーブルに
基づき、前記回転角の絶対値に応じて、前記修正ジャッ
キ制御情報手段および前記コピーカッタ情報手段の動作
の可否を決定するものであることを特徴としている。
【0016】請求項9記載の発明は、請求項8記載のシ
ールド掘削機であって、前記ローリング制御手段は、前
記回転角の変化率に応じて、前記修正ジャッキ制御情報
手段および前記コピーカッタ情報手段の動作の可否を決
定するものであることを特徴としている。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項1から9
のいずれかに記載のシールド掘削機であって、前記シー
ルド機本体は、多連形シールド機であることを特徴とし
ている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態
を示す図であり、図中、符号1はシールド掘削機を示
す。図中に示すように、このシールド掘削機1は、地盤
中に実際にトンネルを掘削するためのシールド機本体2
と、このシールド機本体2の動作を制御する制御装置3
を備えた構成となっている。
【0019】シールド機本体2は、スキンプレート4
と、スキンプレート4の前面に設けられたカッター5
と、スキンプレート4に取り付けられて、既に覆工され
たトンネルのセグメント7から反力を取ってスキンプレ
ート4を前方に推進させるための複数のシールドジャッ
キ8とを有している。
【0020】図2に、このシールド機本体2を前方(図
1中A方向)から見た際の状態を示す。図中に示すよう
に、このシールド機本体2は、一対の円筒形状の一部を
互いに重合させた形状のDOT(Double O-Tube)型のシ
ールド機として形成されており、スキンプレート4の前
面に、一対の十字形状のカッター5,5を備えた構成と
なっている。これらカッター5,5は、図1に示したよ
うに、シールド機本体2をその側面から見た場合には、
同一位置に位置するように設けられており、なおかつ、
図2に示すように、互いの干渉を避けるために、回転角
を45°互いにずらせて配置されている。
【0021】また、各カッター5におけるシールド機本
体2の外周方向の端部5aの一部には、コピーカッタ9
が設けられている。このコピーカッタ9は、カッター5
の端部5aからシールド機本体2の外周方向に向けて出
没自在に設けられている。
【0022】また、このシールド機本体2には、図3に
示すように、スキンプレート4に沿って合計32箇所に
シールドジャッキ8が設けられている。そして、これら
シールドジャッキ8のうち、シールド機本体2の左右部
分に位置する四本ずつのシールドジャッキ8が、取るべ
き反力の向きをスキンプレート4に沿って(掘削すべき
トンネルの周方向に)調整可能な修正ジャッキ8Aとし
て形成されている。この修正ジャッキ8Aは、スキンプ
レート4に対する取付部分が、スキンプレート4の断面
の長軸方向(図3中B方向)の軸を中心として回動可能
なピン結合(図示略)とされ、また、修正ジャッキ8A
自体を偏向させるためのアクチュエータ(図示略)を備
えた構成となっている。そして、このアクチュエータを
起動させることにより、取るべき反力の向きをスキンプ
レート4に沿った上下方向に偏向させることが可能とな
っている。
【0023】一方、図1に示すように、シールド機本体
2の内部には、自動測量装置11、ジャイロスコープ1
2、ローリングセンサ13、および、テールクリアラン
スセンサ14が設けられている。
【0024】これらのうち、自動測量装置11は、レー
ザ自動測量等により、シールド機本体2によるトンネル
の掘進距離を検知可能とされている。また、ジャイロス
コープ12は、シールド機本体2の掘進方向を逐次検知
可能とされている。また、ローリングセンサ13は、図
3に示すように、シールド機本体1の左右両端に設けら
れるとともに、互いに接続管15により連絡された構成
となっており、その内部に注入された液体の水位差によ
って、シールド機本体2の中心軸CAに関する回転角
(ローリング値)を検知可能となっている。また、テー
ルクリアランスセンサ14は、図1中に示すように、ス
キンプレート4の後端部に設けられて、スキンプレート
4と覆工されたセグメント7との間のクリアランス値を
検知可能とされている。
【0025】さらに、図1中に示すように、シールド機
本体2内には、各シールドジャッキ8のうち、修正ジャ
ッキ8A以外のものに対してそれぞれ設けられて、その
動作を制御するジャッキ制御部16と、各修正ジャッキ
8Aに対してそれぞれ設けられて修正ジャッキ8Aの動
作を制御する修正ジャッキ制御部17と、カッター5を
回転駆動させるためのカッタ駆動装置18を制御するカ
ッタ駆動装置制御部19と、コピーカッタ9の動作を制
御するためのコピーカッタ制御部20とが設置されてい
る。
【0026】これらの自動測量装置11、ジャイロスコ
ープ12、ローリングセンサ13、テールクリアランス
センサ14、および、ジャッキ制御部16、修正ジャッ
キ制御部17、カッタ駆動装置制御部19、コピーカッ
タ制御部20は、それぞれ、制御装置3に対して接続さ
れている。これをより詳細に示したのが、図4である。
図4に示すように、自動測量装置11により検出された
トンネルの掘進距離、ジャイロスコープ12により検出
されたトンネルの掘進方向、ローリングセンサ13によ
り検出されたローリング値、テールクリアランスセンサ
14により検出されたセグメント7とスキンプレート4
とのクリアランス値は、まず、制御装置3における位置
解析演算手段22に入力される。
【0027】位置解析演算手段22では、自動測量装置
11およびジャイロスコープ12の検出結果に基づい
て、シールド機本体2の現在位置を演算するようになっ
ており、また、演算した現在位置を、ローリング値、シ
ールド機本体2のテールにおけるクリアランス値ととも
に、ローリング制御手段23および自動方向制御手段2
4に出力するようになっている。
【0028】ローリング制御手段23は、後述する所定
のデータテーブルに基づき、位置解析演算手段22から
入力されるローリング値の絶対値に応じて、以下に説明
する修正ジャッキ制御情報手段25およびコピーカッタ
情報手段26の動作の可否を決定する。
【0029】修正ジャッキ制御情報手段25は、ローリ
ング制御手段23からの出力に応じて修正ジャッキ8A
のうち、反力の向きを調整すべきものの数および位置な
らびに反力の調整方向を決定する。また、コピーカッタ
情報手段26は、ローリング制御手段23からの出力に
応じて、シールド機本体2の外周の地盤のうち、コピー
カッタ9を用いて掘削すべき領域を決定する。
【0030】一方、自動方向制御手段24は、図示しな
い記憶手段においてあらかじめ記憶されたシールド掘削
機1により構築すべきトンネルの計画線形と、位置解析
演算手段22からの出力とを比較することにより、シー
ルド機本体2がトンネルの計画線形に沿って推進するの
に必要な推進力およびその向きを算出するためのもので
ある。
【0031】この自動方向制御手段24における演算結
果は、ジャッキパターン推論手段27に入力される。こ
のジャッキパターン推論手段27は、自動方向制御手段
24の出力に基づき、使用すべきシールドジャッキ8の
数および位置ならびにその反力を特定する。なお、後述
するように、このジャッキパターン推論手段27に対し
ては、ローリングセンサ13から出力されたローリング
値の絶対値が所定の値以上となった場合に、修正ジャッ
キ制御情報手段25の演算結果が併せて入力されるよう
になっており、この場合に、ジャッキパターン推論手段
27は、修正ジャッキ制御情報手段25の演算結果およ
び自動方向制御出力手段24からの出力の双方を満たす
ように、使用すべき前記シールドジャッキ8の数および
位置ならびにその反力を特定するようになっている。
【0032】また、制御装置3には、マシン操作盤28
を通じてオペレータが操作可能な手動方向制御手段29
が備えられている。この手動方向制御手段29は、位置
解析演算手段22により演算されたシールド機本体2の
現在位置と、図示しない記憶手段に記憶された構築すべ
きトンネルの計画線形との関係や、ローリングセンサ1
3から出力されたローリング値等を参照しながらオペレ
ータが手動でシールド機本体2の動作を制御するための
ものである。
【0033】修正ジャッキ制御情報手段25、コピーカ
ッタ情報手段26、ジャッキパターン推論手段27、お
よび手動方向制御手段29からの出力は、情報出力手段
30に入力される。そして、この情報出力手段30か
ら、ジャッキ制御部16、修正ジャッキ制御部17、カ
ッタ駆動装置制御部19、コピーカッタ制御部20に対
して、各演算結果が出力されることにより、シールドジ
ャッキ8、修正ジャッキ8A、カッター5、およびコピ
ーカッタ8の動作が制御されるようになっている。
【0034】次に、シールド掘削機1によるトンネルの
掘削時における、制御装置3の処理の詳細を説明する。
ローリングセンサ13において、シールド機本体2のロ
ーリング値として所定の値が検出されると、このローリ
ング値は、位置解析演算手段22を通じてローリング制
御手段23に出力される。
【0035】ここで、ローリング制御手段23は、ロー
リング値に対応した制御レベルを決定するための図5の
ようなデータテーブルを有している。なお、図5のデー
タテーブルにおいて、制御レベルの判断のために設定し
たローリング値の閾値を図6に示す。
【0036】これら図5および図6に示すように、ロー
リング制御手段23は、ローリング値:Rの絶対値が、
管理基準閾値:DM(第一の所定値)の範囲内、すなわ
ち、DM_L≦R≦DM_Rである場合には、制御レベ
ルを「0」に設定する。また、ローリング制御手段23
は、ローリング値Rの絶対値が管理基準閾値:DM(第
一の所定値)を超えた場合、すなわち、C1P2_L≦
R≦DM_L、または、DM_R≦R≦C1P2_Rの
場合となった場合には、制御レベルを「1」に設定す
る。そして、さらにローリング値Rの絶対値が拡大し
て、C1P2(第二の所定値)を超えた場合、すなわ
ち、C2P2_L≦R≦C1P2_L、または、C1P
2_R≦R≦C2P2_Rとなった場合には、ローリン
グ制御手段23は、制御レベルを「2」に設定する。
【0037】なお、ローリング値Rの絶対値がさらに拡
大して、R≦C2P2_LまたはR≧C2P2_Rとな
った場合には、ローリング制御は、手動方向制御手段2
9による手動制御に切り換えられる。また、制御レベル
を「2」から「0」にまで戻す際には、図5の右端欄に
示すように、制御レベル「2」の状態を維持したまま、
ローリング制御を行い、ローリング値RがDM_L≦R
≦DM_Rとなるまで、これを継続する。
【0038】以上のような、ローリング制御手段23に
よる制御レベルの決定の概念をまとめたのが図7であ
る。図中に示すように、ローリング値の絶対値が増加す
るに従って、制御レベルは「0」→「1」→「2」に切
り換えられ、さらにローリング値の絶対値が拡大した場
合には、ローリング制御が手動制御に切り換えられる。
また、ローリング値の絶対値を減少させる際には、制御
レベル「0」の領域にローリング値が減少するまで、同
一の制御レベルが維持される。なお、制御レベル移行の
際には、図8に示すように、マシン操作盤において警報
表示がなされるとともに、制御レベルに応じて自動移行
または実行指令待機状態が選択される。
【0039】次に、各制御モードの内容を説明する。 [制御レベル0]ローリング制御手段23において、制
御レベルが「0」に設定された場合(DM_L≦R≦D
M_Rの場合)には、ローリング制御手段23は、コピ
ーカッタ情報手段26および修正ジャッキ情報手段25
を動作させないようにする。具体的には、ローリング制
御手段23が、コピーカッタ情報手段26および修正ジ
ャッキ情報手段25に対して制御レベル:「0」を出力
すると、コピーカッタ情報手段26および修正ジャッキ
情報手段25はその処理を行わず、これにより、ジャッ
キパターン推論手段27には、自動方向制御手段24か
らの出力のみが入力されることとなる。
【0040】したがって、ジャッキパターン推論手段2
7は、ジャッキパターン(使用すべきジャッキの数、位
置、反力)の推論を、自動方向制御手段24の出力にの
み基づいて行う。そして、このジャッキパターン推論手
段27の演算結果が、情報出力手段30を介して、ジャ
ッキ制御部16および修正ジャッキ制御部17に出力さ
れ、これに基づいて、シールドジャッキ8および修正ジ
ャッキ8Aが駆動されることにより、シールド機本体2
は、自動方向制御に必要な所望の推進力を得ることがで
き、また、設計トンネルの計画線形に沿って掘進が行わ
れることとなる。また、この場合、修正ジャッキ8A
は、通常のシールドジャッキ8として用いられることと
なり、その反力を偏向させた状態では用いられない。ま
た、コピーカッタ9は、カッター5に収納された状態と
されたままの状態とされる。
【0041】[制御レベル1]ローリング値:Rが、C
1P2_L≦R≦DM_L、または、DM_R≦R≦C
1P2_Rの範囲となった場合には、ローリング制御手
段23は、制御レベルを「1」に設定する。なお、図6
に示すように、この制御レベル1の範囲は、それぞれ、
C1P1_L≦R≦DM_LとC1P2_L≦R≦C1
P1_Lとの範囲、またはDM_R≦R≦C1P1_R
とC1P1_R≦R≦C1P2_Rの範囲に分割され、
それぞれが制御レベル1のフェーズ1またはフェーズ2
として設定される。さらに、制御レベル1のフェイズ1
は、図9に示すように、さらに大、中、小の三段階に分
割されている。
【0042】(フェーズ1の場合)この場合、ローリン
グ制御手段23から、制御レベル:「1」、フェーズ:
「1」の「大(または中または小)」が修正ジャッキ情
報手段25に出力される。これを受けて、修正ジャッキ
制御情報手段25は、図10のようなデータテーブルに
基づき、ローリング値、および、シールド機本体2の中
心軸線CA(図3参照)の垂直偏差に対応した所定の修
正ジャッキ8Aの制御パターンを選択する。
【0043】図10において、「垂直偏差」は、シール
ド機本体2の中心軸線CAがトンネルの計画線形の中心
軸線に比較して上方(+)にあるか、もしくは下方
(−)にあるか、または同位置(0)にあるかを表す。
この垂直偏差は、位置解析演算手段22において、シー
ルド機本体22の中心軸CAと、あらかじめ記憶された
構築すべきトンネルの計画線形の中心軸CA’(図3参
照)との上下方向の位置の差:D(図3参照)に基づい
て定められるものであり、ローリング制御手段23を通
じて、修正ジャッキ制御情報手段25に出力されるもの
である。具体的には、位置解析演算手段22は、図11
に示すように、VCL_−≦D≦VCL_+の場合に、
垂直偏差を「0」に、D≧VCL_+の場合には、垂直
偏差を「+」に、D≦VCL_−の場合には、垂直偏差
を「−」に設定する。
【0044】また、図10において「左大(左中、左
小)」として表すものは、制御レベル:「1」、フェー
ズ:「1」の「大(中、小)」において、ローリング値
がマイナスであることを示す。また、「右小(右中、右
大)」で表すものは、同様の場合に、ローリング値がプ
ラスであることを示す。
【0045】さらに、図10中において「左」として示
すものは、シールド機本体2のうち左側に位置する修正
ジャッキ8AL(図2参照)を使用することを、「右」
として示すものは、シールド機本体2のうち右側に位置
する修正ジャッキ8AR(図2参照)を利用することを
表す。また枠内の数字と「U」または「D」の文字は、
修正ジャッキ8のうち、左側または右側の修正ジャッキ
8ALまたは8ARを何本使用するか、および、その修
正ジャッキ8Aを上(U)または下(D)のいずれかに
偏向させるかを示す。
【0046】例えば、修正ジャッキ制御情報手段25に
入力された情報が、制御レベル:「1」、フェーズ:
「1」の「大」、垂直偏差:「+」、ローリング値が
「−」である場合、修正ジャッキ制御情報手段25は、
図10のデータテーブルを参照して、修正ジャッキ情報
として左:「0」、右:「4D」を選択し、この情報を
情報出力手段30を介して修正ジャッキ制御部17に出
力する。この場合、図12の左上欄に模式的に示すよう
に、シールド機本体2の右側の四本の修正ジャッキ8A
Rが、そのセグメント7側の先端を下向きに偏向させた
状態で用いられる。なお、図12および図13は、修正
ジャッキ制御情報手段25の出力に応じて使用される修
正ジャッキ8Aの位置および数ならびに向きを、垂直偏
差およびローリング値ごとに分類して示したものであ
る。
【0047】図10のデータテーブルは、ローリング値
の絶対値の大小に応じて、4本から2本の修正ジャッキ
8Aを使用するように設定されており、これにより、ロ
ーリング値の絶対値が大きい場合に、シールド機本体2
に大きな回転力が付与されるようにしている。また、ロ
ーリング値がマイナス(左)である場合には、シールド
機本体2の左側が上昇するような回転力が付与されるよ
うに、プラス(右)である場合には、シールド機本体の
右側が上昇するような回転力が付与されるように、修正
ジャッキ8Aの向きを偏向させて設定するようになって
いる。さらに、垂直偏差が0である場合には、シールド
機本体2に偶力を与えて、シールド機本体2のローリン
グを速やかに解消するようにしている。また、垂直偏差
が(+)または(−)である場合には、ローリングと垂
直偏差の双方を解消するように、シールド機本体2の左
右いずれか一方のみの修正ジャッキ8Aを駆動するよう
にしている。
【0048】また、修正ジャッキ制御情報手段25は、
図9のデータテーブルからの選択結果をジャッキパター
ン推論手段27に対しても出力する。これによりジャッ
キパターン推論手段27は、修正ジャッキ制御情報手段
25の出力結果を満たし、なおかつ、自動方向制御手段
24において演算されたシールド機本体2に必要な推進
力とその向きとを実現するのに最適なジャッキパターン
を、あらかじめ図示略の記憶手段に記憶されていた多数
のジャッキパターンから選び出し、これを情報出力手段
30に出力する。そして、情報出力手段30の出力に基
づき、ジャッキ制御部16および修正ジャッキ制御部1
7を駆動させることにより、シールド機本体2は、所望
の推進力を得つつ、なおかつローリングに対する制御を
行いながら掘進を行うことができる。
【0049】(フェーズ2の場合)この場合、ローリン
グ制御手段23は、制御レベル「1」、フェーズ「2」
を修正ジャッキ情報手段25およびコピーカッタ情報手
段26に対して出力する。これを受けて修正ジャッキ情
報手段25は、上述のフェーズ1の「左大」または「右
大」と同様の制御を行う。一方、コピーカッタ情報手段
26は、ローリング制御手段23からの出力を受けて、
シールド機本体2の外周の地盤のうちコピーカッタ9を
用いて掘削すべき領域を決定する。そして、コピーカッ
タ情報手段26は、その結果を情報出力手段30を介し
て、コピーカッタ制御部20に出力し、これに基づい
て、シールド機本体2の外周の地盤のうちの所定の部分
が掘削されるように、コピーカッタ9を突出させるべき
タイミング等が決定される。
【0050】この場合、コピーカッタ情報手段26は、
図14のようなデータテーブルを参照して掘削すべき領
域を決定する。このコピーカッタ情報手段26は、垂直
偏差が(0)であり、かつ、ローリング量が(+)であ
る際には、シールド機本体2の外周の左下および右上の
地盤を掘削すべき領域(斜線部分)として指定する。ま
た、垂直偏差が(0)であり、かつ、ローリング量が
(−)である際には、シールド機本体2の外周の右下お
よび左上の地盤を掘削すべき領域(斜線部分)として指
定する。これにより、掘進時に、シールド機本体2が左
回りまたは右回りに偏向しやすくなるようにしている。
また、垂直偏差が(−)の場合には、ローリング量の正
負に応じて左上または右上の外周地盤を掘削するべき領
域として指定し、これにより、垂直偏差を解消しつつシ
ールド機本体2が右回りまたは左回りに偏向しやすくな
るようにしている。同様に、垂直偏差が(+)である場
合も、ローリング量の正負に応じて左下または右下の外
周地盤を掘削すべき領域として指定するようにし、垂直
偏差とローリングとを同時に解消することができるよう
になっている。フェーズ2においては、このようなコピ
ーカッタ9の制御を補助的に用いることにより、ローリ
ング値の増大に対応できるようにしている。
【0051】(制御手順)また、以上のような制御レベ
ル1における制御装置によるシールド機本体の制御の手
順を図15に示す。図15に示すように、まず、シール
ド機本体2が掘進を開始すると(ステップSa1)、自
動測量装置11、ジャイロスコープ12、ローリングセ
ンサ13、テールクリアランスセンサ14等によるデー
タ収集(ステップSa11)が行われ、これらが位置解
析演算手段22に出力されて位置解析情報が生成される
(ステップSa12)とともに、ローリング制御手段2
3に出力されてローリング制御の開始の可否が判定され
る(ステップSa13)。ここで、ローリング制御を開
始するための条件は、現在のローリング値の絶対値
が、管理閾値DM_RまたはDM_Lよりも大きいか、
または、ローリング値の変化量が、あらかじめ設定され
たローリング変化量の閾値よりも大きいこと、かつ、
テールクリアランス値が、あらかじめ設定された制御可
能範囲テールクリアランス値よりも大きいことである。
なお、ローリング制御の内容は、後述するステップSa
35において決定されたものがフィードバックされる。
【0052】そしてローリング制御が可能と判断された
場合には、ジャッキパターン推論手段27において、自
動方向制御およびローリング制御の双方を実現するよう
なジャッキパターンが推論される(ステップSa14)
とともに、これが情報出力手段30により、ジャッキ制
御部16および修正ジャッキ制御部17に対して出力さ
れる(ステップSa15)。そして、この出力に基づき
シールドジャッキ8および修正ジャッキ8Aが駆動され
ることにより、自動方向制御およびローリング制御の双
方が行われつつトンネルの掘進が行われる。
【0053】さらに、ステップSa11からSa15の
処理を必要に応じて繰り返し、トンネルの掘進をいった
ん終了する(ステップSa2)。次に、シールド機本体
は、掘削箇所にセグメントを組み立てるための工程、す
なわちセグメントモードを開始する(ステップSa
3)。
【0054】その間に、ローリングセンサ13、テール
クリアランスセンサ14による情報収集が行われ(ステ
ップSa31)、これに基づいて、ローリング制御手段
23が状況分析を行う(ステップSa32)。ここで、
制御レベルが「1」または「0」と判断された場合に
は、ローリング制御手段23は全追従モードを指令し
(ステップSa33)また制御レベルが「2」と判断さ
れた場合には、ローリング制御手段23は、二圧モード
を指令する(ステップSa34)。
【0055】ここで、全追従モードおよび二圧モードと
は、修正ジャッキ8Aを含めたシールドジャッキ8の動
作の形態を表す。すなわち、全追従モードの場合は、シ
ールドジャッキ8のうち選択されたもののみからシール
ド機本体2の推進に必要な反力を取るようにし、それ以
外のシールドジャッキ8が、選択されたものよりも十分
小さい反力で、なおかつ、選択されたものと同一の変位
で動作するようにする。制御レベル1においては、この
全追従モードによりシールドジャッキ8が駆動される。
【0056】また、二圧モードは、修正ジャッキ8Aに
最大限推進力を負担させるとともに、シールド機本体2
の推進に必要な残りの反力をオペレータが適宜選択した
シールドジャッキ8から取るようにしたものである。制
御レベル2においては、この二圧モードによりシールド
ジャッキ8が駆動される。ここでは、制御レベル2への
移行条件が満たされない限り、全追従モード(ステップ
Sa33)が選択される。
【0057】次に、ローリング修正量が決定される(ス
テップSa35)。ここでは、ステップSa32におい
てなされた状況分析に基づいて、用いるべき修正ジャッ
キ8Aの数および位置ならびに取るべき反力の偏向方向
が修正ジャッキ制御情報手段25によって決定されると
ともに、コピーカッタ情報手段26により、コピーカッ
タ9によって掘削すべき地盤の位置が決定される。そし
て、この情報が、情報出力手段30を介して修正ジャッ
キ制御部17およびコピーカッタ制御部16に出力さ
れ、これにより修正ジャッキ8Aの位置の盛り替え、お
よびコピーカッタ9の突出量の調整制御等が行われる
(ステップSa36)。
【0058】以上のステップSa31からステップSa
36までの処理は、セグメント7が組み立てられている
間に行われ、さらに、セグメント7の組立が終了した後
に、シールド機本体2が盛り替えられ(ステップSa
4)、さらに、シールド機本体2が掘進するための工
程、すなわち掘進モードSa5が開始される。この後
は、再び、ステップSa1に戻って掘進が開始され、さ
らに、同様の手順が繰り返される。
【0059】なお、この制御レベル1において、制御出
力量(大・中・小)切替、フェーズ変更あるいは他の制
御レベルへの変更は、基本的にはローリング値の絶対値
に応じてなされるが、同一制御を継続するセグメント7
のリング数をあらかじめ決定しておき、このリング数を
オーバーして同一制御が継続された場合に、ローリング
値の増減等の状況に応じて、制御出力量(大・中・小)
切替、フェーズ変更あるいは他の制御レベルへの変更を
行ってもよい。
【0060】[制御レベル2]次に、図5における制御
レベル2について説明する。ローリング値:Rが、C2
P2_L≦R≦C1P2_L、または、C1P2_R≦
R≦C2P2_Rの範囲となった場合には、ローリング
制御手段23は、制御レベルを「2」に設定する。ま
た、いったん設定された制御レベル「2」を制御レベル
「0」の範囲にまで戻す必要がある場合にも、この制御
レベル2が設定される。この場合のローリング値Rの範
囲は、C2P2_L≦R≦DM_L、または、DM_R
≦R≦C2P2_Rとなる(図6参照)。また、この制
御レベル2においては、C2P2_L≦R≦C2P1_
LおよびC2P1_R≦R≦C2P2_Rの範囲がフェ
ーズ2として設定され、それ以外の範囲が、フェーズ1
として設定される。また、フェーズ1の範囲は、C2P
2_LとDM_Lとの中間の値、および、DM_RとC
2P2_Rとの中間の値を境界にして「大」または
「小」に分類されている。
【0061】(フェーズ1の場合)ローリング制御手段
23により、制御レベル「2」、フェーズ「1」の「大
(または小)」との分類がなされると、ローリング制御
手段23は、その結果を修正ジャッキ情報手段25に出
力する。修正ジャッキ制御情報手段25は、図16のよ
うなデータテーブルに基づいて、ローリング値に対応し
た所定の修正ジャッキ8Aの制御パターンを選択する。
【0062】図16において、「左大(左小)」として
表すものは、制御レベル:「2」、フェーズ:「1」の
「大(小)」において、ローリング値がマイナスである
ことを示す。また、「右大(右小)」で表すものは、同
様の場合に、ローリング値がプラスであることを示す。
【0063】さらに、図16中において「左」「右」と
して示すものは、シールド機本体2のうち左側または右
側に位置する修正ジャッキ8ALまたは8AR(図3参
照)を使用すること表す。また枠内の数字と「U」また
は「D」の文字は、左側または右側の修正ジャッキ8A
Lまたは8ARを何本使用するか、および、その修正ジ
ャッキ8Aによって取るべき反力の向きを上下のいずれ
かに偏向させるかを示す。
【0064】以上より、例えば、修正ジャッキ情報手段
25に入力された情報が、制御レベル:「2」、フェー
ズ:「1」の「大」、ローリング値が「(−)」である
場合、修正ジャッキ情報手段25は、図16のデータテ
ーブルを参照して、修正ジャッキ情報として左:「4
U」、右:「4D」を選択し、この情報を情報出力手段
を介して修正ジャッキ制御部17に出力する。この場
合、図17の左欄に模式的に示すように、シールド機本
体2の右側の四本の修正ジャッキ8ARが、そのセグメ
ント7側の先端を下向きに偏向させた状態で、左側の四
本の修正ジャッキ8ALが、そのセグメント7側の先端
を上向きに偏向させた状態で用いられる。なお、図17
および図18は、使用される修正ジャッキ8Aの位置お
よび数ならびに向きを、ローリング値の正負および大小
ごとに分類して示したものである。
【0065】ここでは、図10に示した制御レベル
「1」のデータテーブルと異なり、シールド機本体2の
左右の修正ジャッキ8Aを同時に使用するように設定さ
れており、これにより、シールド機本体2に偶力を与え
て、ローリング値の絶対値をなるべく速やかに減少させ
るようになっている。
【0066】また、修正ジャッキ制御情報手段25は、
図16のデータテーブルからの選択結果をジャッキパタ
ーン推論手段27に対しても出力する。この場合、ジャ
ッキパターン推論手段27は、修正ジャッキ制御情報手
段25の出力結果のみを満たすようなジャッキパターン
を図示略の記憶手段により選択する。そして、その結果
を情報出力手段30を介してジャッキ制御部16および
修正ジャッキ制御部17に出力し、これに基づいて、シ
ールドジャッキ8および修正ジャッキ8Aの制御が行わ
れる。
【0067】さらに、選択された修正ジャッキ8Aのみ
では、シールド機本体2の推進力が不足する場合には、
オペレータがマシン操作盤28を介して手動方向制御手
段29を動作させ、推進力の不足分を補うような反力を
得るために駆動すべきシールドジャッキ8の位置および
数ならびにその反力の大きさを選択し、これを情報出力
手段30を介してジャッキ制御部16および修正ジャッ
キ制御部17に出力する。これにより、シールド機本体
2が所定の推進力を得て、掘進することが可能となる。
すなわち、ここでは、上述の二圧モードでの制御が行わ
れることとなる。
【0068】(フェーズ2の場合)この場合、ローリン
グ制御手段23は、制御レベル「2」、フェーズ「2」
を修正ジャッキ情報手段25およびコピーカッタ情報手
段26に対して出力する。これを受けて修正ジャッキ情
報手段25は、上述のフェーズ1の「左大」または「右
大」(図16参照)と同様の制御を行う。
【0069】一方、コピーカッタ情報手段26は、ロー
リング制御手段23からの出力を受けて、シールド機本
体2の外周の地盤のうちコピーカッタ9を用いて掘削す
べき領域を決定する。そして、コピーカッタ情報手段2
6は、その結果を情報出力手段30を介して、コピーカ
ッタ制御部20に出力し、これに基づいて、シールド機
本体2の外周の地盤のうちの所定の部分が掘削されるよ
うに、コピーカッタ9を突出させるべきタイミング等が
決定される。
【0070】この場合、コピーカッタ情報手段26は、
先に図14に示したものと同様のデータテーブルを参照
して掘削すべき領域を決定し、その結果を、情報出力手
段30を介してコピーカッタ制御部20に対して出力す
る。これにより、コピーカッタ9の制御を補助的に用い
てローリング値の増大に対応することができる。
【0071】(制御手順)また、以上のような制御レベ
ル2における制御装置3によるシールド機本体2の制御
の手順を図19に示す。図19に示すように、まず、シ
ールド機本体2が掘進を開始すると(ステップSb
1)、自動測量装置11、ジャイロスコープ12、ロー
リングセンサ13、テールクリアランスセンサ14等に
よるデータ収集(ステップSb11)が行われる。これ
らのうち、ローリングセンサ13の出力結果は、ローリ
ング制御手段23に出力されてローリング制御の開始の
可否の判定に用いられる(ステップSb12)。ここ
で、ローリング制御を開始するための条件は、制御レベ
ル1と同様である。
【0072】そしてローリング制御が可能と判断された
場合には、後述するステップSb35において決定され
たローリング制御の内容がフィードバックされるととも
に、このローリング制御を実現するようなジャッキパタ
ーンが情報出力手段30を介して出力される(ステップ
Sb13)。そして、この出力に基づきシールドジャッ
キ8および修正ジャッキ8Aが駆動されることにより、
トンネル掘進とローリング制御とが同時に行われる。
【0073】さらに、ステップSb11からSb13の
処理を必要に応じて繰り返し、トンネルの掘進をいった
ん終了する(ステップSb2)。次に、シールド機本体
2において、掘削箇所にセグメント7を組み立てるため
の工程、すなわちセグメントモードが開始される(ステ
ップSb3)。
【0074】その間に、ローリングセンサ13、テール
クリアランスセンサ14による情報収集が行われ(ステ
ップSb31)、これに基づいて、ローリング制御手段
23が状況分析を行う(ステップSb32)。ここで、
制御レベルが「0」と判断された場合には、ローリング
制御手段23は全追従モードを指令し(ステップSb3
3)また制御レベルが「2」と判断された場合には、ロ
ーリング制御手段23は、二圧モードを指令する(ステ
ップSb34)。ここでは、制御レベル「0」への移行
条件が満たされない限り、二圧モード(ステップSb3
4)が選択される。
【0075】次に、ローリング修正量が決定される(ス
テップSb35)。ここでは、ステップSb32におい
てなされた状況分析に基づいて、用いるべき修正ジャッ
キ8Aの数および位置ならびに取るべき反力の偏向方向
が修正ジャッキ制御情報手段25によって決定されると
ともに、コピーカッタ情報手段26により、コピーカッ
タ9によって掘削すべき地盤の位置が決定される。そし
て、この情報が、情報出力手段30を介して修正ジャッ
キ制御部17およびコピーカッタ制御部16に出力さ
れ、これにより修正ジャッキ8Aおよびコピーカッタ9
の動作の制御が行われる。
【0076】以上のステップSb31からステップSb
36までの処理は、セグメント7が組み立てられている
間に行われ、さらに、セグメント7の組立が終了した後
に、シールド機本体2が盛り替えられる(ステップSb
4)。そして、シールド機本体2が掘進するための工
程、すなわち掘進モードSb5が開始される。この後
は、再び、ステップSb1に戻って掘進が開始され、さ
らに、同様の手順が繰り返される。
【0077】なお、この制御レベル2において、制御出
力量(大・小)の切替、フェーズ変更あるいは他の制御
レベルへの変更は、基本的にはローリング値の絶対値に
応じてなされるが、同一制御を継続するリング数をあら
かじめ決定しておき、このリング数をオーバーして同一
制御が継続された場合に、ローリング値の増減等の状況
に応じて、制御出力量(大・小)切替、フェーズ変更あ
るいは他の制御レベルへの変更を行ってもよい。
【0078】以上述べたシールド掘削機1においては、
制御装置3によって、シールド機本体2に設けられたロ
ーリングセンサ13の出力に基づき、修正ジャッキ8A
において取るべき反力の向きが決定されるために、従来
と異なり、オペレータの経験や感覚に頼らず、合理的に
ローリング制御を行うことができる。これにより、掘進
精度の向上を図ることができる。
【0079】また、複数の修正ジャッキ8Aのうち、反
力の向きを調整すべきものの数および位置を、ローリン
グセンサ13からの出力に応じて特定するようにしたの
で、さらに精度のよいローリング制御を行うことが可能
となる。
【0080】しかも、ローリングセンサ13からの出力
に応じて、シールド機本体2の外周の地盤のうち、コピ
ーカッタ9を用いて掘削すべき領域を決定するようにし
たので、コピーカッタ9を合理的に利用することがで
き、これにより、ローリング量の拡大に良好に対応する
ことができる。
【0081】また、ローリングセンサ13からの出力と
併せて、演算されたシールド機本体2の位置とあらかじ
め記憶されたトンネルの計画線形との相対位置に基づい
て、修正ジャッキ8Aのうち反力の向きを調整すべきも
のの数および位置を特定するとともに、その取るべき反
力の向きを決定するようにしたため、ローリングとトン
ネルの計画線形からのずれとの双方を解消するように、
修正ジャッキ8Aを駆動することができる。これによ
り、ローリング制御を行いつつ、トンネルの計画線形に
沿った掘進方向制御を行うことができる。
【0082】さらに、シールド機本体2の演算位置とト
ンネルの計画線形との相対位置に基づいて、シールド機
本体2の外周の地盤のうち、コピーカッタ9を用いて掘
削すべき領域を決定するようにしたため、トンネルの掘
進方向制御を行いつつ、より精度の高いローリング制御
を実現できる。
【0083】また、制御レベル「1」の場合に、ローリ
ングの制御を目的とした修正ジャッキ8Aの制御と、自
動方向制御出力手段24による自動方向制御とを同時に
行うことができるように、使用すべきシールドジャッキ
8の数および位置ならびにその反力を特定するようにし
たために、特に、ローリング量が比較的小さい場合に、
トンネルの掘削を進行しつつローリング制御が行われる
こととなり、ローリング制御に伴う工期の長期化を防止
できる。
【0084】そして、制御レベル「2」の場合には、修
正ジャッキ制御情報手段25の演算結果のみが満たされ
るように、使用すべきシールドジャッキ8の数および位
置ならびにその反力を特定するようにしたために、ロー
リング値の拡大に良好に対処して、すみやかにシールド
機本体2の姿勢を制御することができる。これより、ロ
ーリング値の大小に応じた合理的なローリング制御を実
現することができる。
【0085】また、この場合、所定のデータテーブルに
基づき、ローリング値に応じて、修正ジャッキ制御情報
手段25およびコピーカッタ情報手段26の動作の可否
を決定するようにしたために、ローリング制御が必要な
場合に的確なタイミングで修正ジャッキ8Aおよびコピ
ーカッタ9を使用することができる。
【0086】また、ローリング制御手段23において、
ローリング値の変化率に応じて、修正ジャッキ制御情報
手段25およびコピーカッタ情報手段26の動作の可否
を決定するようにしたために、ローリング値の急激な拡
大等にも良好に対処することが可能となり、シールド機
本体3の安定した姿勢制御を実現することができる。
【0087】さらに、上述のような制御を行うことによ
り、ローリング値の許容量が非常に小さい多連形シール
ド機であるシールド機本体2の利用性を向上させること
ができる。
【0088】以上において本発明の一実施の形態を説明
したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものでな
く、必要に応じて、その趣旨を逸脱しない範囲内で他の
構成を採用することができる。
【0089】例えば、上記実施の形態において、制御レ
ベル2での修正ジャッキ8Aの制御は、図16のような
データテーブルに基づいて行うこととされていたが、こ
れに限らず、図20のように、シールド機本体2の垂直
偏差を考慮した修正ジャッキ8Aの制御を行うようにし
てもよい。なお、図20の枠内の文字の示すところは、
図10および図16と同様である。
【0090】また、上記実施の形態において、シールド
機本体2は、DOT型のシールド機とされていたが、こ
れに限らず、他の多連形シールド機であってもよく、ま
た、断面が円形、矩形等のものであってもよい。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るシ
ールド掘削機においては、制御装置によって、シールド
機本体に設けられたローリングセンサの出力に基づき、
修正ジャッキにおいて取るべき反力の向きが決定される
ために、従来と異なり、オペレータの経験や感覚に頼ら
ず、合理的にローリング制御を行うことができ、シール
ド機本体による掘進精度の向上を図ることができる。
【0092】請求項2に係るシールド掘削機において
は、複数の修正ジャッキのうち、反力の向きを調整すべ
きものの数および位置を、ローリングセンサからの出力
に応じて特定するようにしたので、さらに精度のよい掘
進を行うことが可能となる。
【0093】請求項3に係るシールド掘削機において
は、ローリングセンサからの出力に応じて、シールド機
本体の外周の地盤のうち、コピーカッタを用いて掘削す
べき領域を決定するようにしたので、修正ジャッキと併
せてコピーカッタを合理的に利用することができ、これ
により、回転角の拡大に良好に対応することができる。
【0094】請求項4に係るシールド掘削機において
は、ローリングセンサからの出力と併せて、演算された
シールド機本体の位置とあらかじめ記憶されたトンネル
の計画線形との相対位置に基づいて、修正ジャッキのう
ち反力の向きを調整すべきものの数および位置を特定す
るとともに、その取るべき反力の向きを決定するように
したため、ローリングとトンネルの計画線形からのずれ
との双方を解消するように、修正ジャッキを駆動するこ
とができ、ローリング制御を行いつつ、トンネルの掘進
方向制御を行うことができる。
【0095】請求項5に係るシールド掘削機において
は、シールド機本体の演算位置とトンネルの計画線形と
の相対位置に基づいて、シールド機本体の外周の地盤の
うち、コピーカッタを用いて掘削すべき領域を決定する
ようにしたため、回転角の拡大を防止しつつ、トンネル
の掘進方向制御を行うことができる。
【0096】請求項6に係るシールド掘削機において
は、回転角の絶対値が第一の所定値以上となった場合
に、ローリングの制御を目的とした修正ジャッキの制御
と、自動方向制御出力手段による自動方向制御とを同時
に行うことができるように、使用すべきシールドジャッ
キの数および位置ならびにその反力を特定するようにし
たために、トンネルの掘削を進行させつつローリング制
御を行うことができ、ローリング制御に伴う工期の長期
化を防止できる。
【0097】請求項7に係るシールド掘削機において
は、回転角の絶対値が第二の所定値以上となった場合
に、修正ジャッキ制御情報手段の演算結果のみが満たさ
れるように、使用すべきシールドジャッキの数および位
置ならびにその反力を特定するようにしたために、ロー
リング値の拡大に良好に対処して、すみやかにシールド
機本体の姿勢を制御することができる。
【0098】請求項8に係るシールド掘削機において
は、ローリング値に応じて、修正ジャッキ制御情報手段
およびコピーカッタ情報手段の動作の可否を決定するよ
うにしたために、ローリング制御が必要な場合に的確な
タイミングで修正ジャッキおよびコピーカッタを使用す
ることができる。
【0099】請求項9に係るシールド掘削機において
は、ローリング制御手段において、回転角の変化率に応
じて、修正ジャッキ制御情報手段およびコピーカッタ情
報手段の動作の可否を決定するようにしたために、ロー
リング値の急激な拡大等にも良好に対処することが可能
となり、シールド機本体の安定した姿勢の制御を実現す
ることができる。
【0100】請求項10に係るシールド掘削機によれ
ば、ローリング値の許容量が非常に小さい多連形シール
ド機の利用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を模式的に示す図で
あって、シールド機本体の側断面図と、制御装置および
センサ類の接続図とを同時に示した図である。
【図2】 図1に示したシールド機本体の正面図であ
る。
【図3】 図1に示したシールド機本体のうち、シー
ルドジャッキおよびローリングセンサの取付位置を示す
正断面図である。
【図4】 図1に示した制御装置および各センサ類の
接続図と制御装置の機能ブロック図とを同時に示した図
である。
【図5】 図4に示したローリング制御手段において
用いられるデータテーブルの概略図である。
【図6】 図5における閾値を説明するためのデータ
テーブルの概略図である。
【図7】 図4に示した制御装置によるシールド機本
体の制御内容を示す概念図である。
【図8】 図7の制御内容が実行される場合に、制御
レベルの移行時に行われる制御装置の動作を示す表であ
る。
【図9】 図5の制御レベル1における閾値をより詳
細に説明するためのデータテーブルの概略図である。
【図10】 図4に示した修正ジャッキ制御情報手段
において制御レベル1の場合に用いられるデータテーブ
ルの概略図である。
【図11】 図10のデータテーブルにおいて用いら
れる垂直偏差の閾値を模式的に示す概略図である。
【図12】 図10のデータテーブルの出力結果の一
部を模式的に示す概念図である。
【図13】 同、他の一部を模式的に示す概念図であ
る。
【図14】 図4に示したコピーカッタ情報手段にお
いて用いられるデータテーブルの概念図である。
【図15】 図5における制御レベル1の制御手順を
示すフローチャートである。
【図16】 図4に示した修正ジャッキ制御情報手段
において制御レベル2の場合に用いられるデータテーブ
ルの概略図である。
【図17】 図16のデータテーブルの出力結果の一
部を模式的に示す概念図である。
【図18】 同、他の一部を模式的に示す概念図であ
る。
【図19】 図5における制御レベル2の制御手順を
示すフローチャートである。
【図20】 本発明の他の実施の形態を模式的に示す
図であって、修正ジャッキ制御情報手段において制御レ
ベル2の際に用いられるデータテーブルの他の例の概略
図である。
【符号の説明】
1 シールド掘削機 2 シールド機本体 3 制御装置 4 スキンプレート 5 カッター 7 セグメント 8 シールドジャッキ 8A 修正ジャッキ 9 コピーカッタ 11 自動測量装置 12 ジャイロスコープ 13 ローリングセンサ 14 テールクリアランスセンサ 15 接続管 22 位置解析演算手段 23 ローリング制御手段 24 自動方向制御手段 25 修正ジャッキ制御情報手段 26 コピーカッタ情報手段 27 ジャッキパターン推論手段 29 手動方向制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾畑 喜代和 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 浦田 修 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 鹿島 竜之介 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 増田 久男 静岡県静岡市中田本町63−25 協立電機株 式会社内 (72)発明者 鍋田 忍 静岡県静岡市中田本町63−25 協立電機株 式会社内 Fターム(参考) 2D054 AA01 AB03 GA02 GA25 GA34 GA56 GA62 GA64 GA65 GA87 GA94

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキンプレートと、該スキンプレートの
    前面に設けられたカッターと、前記スキンプレートに取
    り付けられてトンネルのうち既に覆工された部分から反
    力を取って前記スキンプレートを前方に推進させるため
    の複数のシールドジャッキとを有するシールド機本体
    と、 該シールド機本体の動作を制御する制御装置とを備え、 前記複数のシールドジャッキのうちの一部は、取るべき
    反力の向きを前記トンネルの周方向に調整可能な修正ジ
    ャッキとして形成され、 前記シールド機本体には、該シールド機本体の中心軸線
    周りの回転角を検知するためのローリングセンサが備え
    られ、 前記制御装置は、前記ローリングセンサからの出力に基
    づき、前記修正ジャッキにおいて取るべき反力の向きを
    決定する修正ジャッキ制御情報手段を有することを特徴
    とするシールド掘削機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシールド掘削機であっ
    て、 前記修正ジャッキが複数備えられ、 前記修正ジャッキ制御情報手段は、前記ローリングセン
    サからの出力に応じて、前記修正ジャッキのうち反力の
    向きを調整すべきものの数および位置を特定することを
    特徴とするシールド掘削機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のシールド掘削機
    であって、 前記カッターは、前記シールド機本体の中心軸線から外
    周方向に離間する方向の端部に、同方向に出没自在なコ
    ピーカッタを有し、 前記制御装置は、前記ローリングセンサからの出力に応
    じて、前記シールド機本体の外周の地盤のうち、前記コ
    ピーカッタを用いて掘削すべき領域を決定するコピーカ
    ッタ情報手段を備えていることを特徴とするシールド掘
    削機。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のシールド掘削機
    であって、前記シールド機本体には、該シールド機本体
    の掘進方向および掘進距離を検知する掘進位置検知装置
    が設けられ、 前記制御装置は、前記掘進位置検知装置からの出力に基
    づいて前記シールド機本体の位置を演算する位置解析演
    算手段を備えて構成され、 前記修正ジャッキ制御情報手段は、演算された前記シー
    ルド機本体の位置とあらかじめ記憶された前記トンネル
    の計画線形との相対位置に基づいて、前記修正ジャッキ
    のうち反力の向きを調整すべきものの数および位置を特
    定するとともに、その取るべき反力の向きを決定するこ
    とを特徴とするシールド掘削機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のシールド掘削機であっ
    て、 前記コピーカッタ情報手段は、前記相対位置に基づい
    て、前記シールド機本体の外周の地盤のうち、前記コピ
    ーカッタを用いて掘削すべき領域を決定することを特徴
    とするシールド掘削機。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載のシー
    ルド掘削機であって、前記シールド機本体には、該シー
    ルド機本体の掘進方向および掘進距離を検知する掘進位
    置検知装置が設けられ、 前記制御装置は、前記掘進位置検知装置からの出力に基
    づいて前記シールド機本体の位置を演算する位置解析演
    算手段と、該位置解析演算手段からの出力およびあらか
    じめ記憶された前記トンネルの計画線形を比較して、前
    記シールド機本体が前記計画線形に沿って推進するのに
    必要な推進力およびその向きを算出する自動方向制御手
    段と、該自動方向制御手段の出力に基づき、使用すべき
    前記シールドジャッキの数および位置ならびにその反力
    を特定するジャッキパターン推論手段とを備え、 前記修正ジャッキ制御情報手段は、前記ローリングセン
    サから出力される前記回転角の絶対値が第一の所定値以
    上となった場合に、その演算結果を、前記ジャッキパタ
    ーン推論手段に出力する構成とされ、 なおかつ、この場合に、前記ジャッキパターン推論手段
    は、修正ジャッキ制御情報手段の演算結果および前記自
    動方向制御出力手段からの出力の双方を満たすように、
    使用すべき前記シールドジャッキの数および位置ならび
    にその反力を特定することを特徴とするシールド掘削
    機。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のシールド掘削機であっ
    て、 前記ジャッキパターン推論手段は、前記ローリングセン
    サから出力される前記回転角の絶対値が前記第一の所定
    値を超える前記第二の所定値以上となった場合に、修正
    ジャッキ制御情報手段の演算結果のみが満たされるよう
    に、使用すべきシールドジャッキの数および位置ならび
    にその反力を特定する構成とすることを特徴とするシー
    ルド掘削機。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載のシールド掘削機
    であって、 前記制御装置には、前記修正ジャッキ制御情報手段およ
    び前記コピーカッタ情報手段の動作を制御するローリン
    グ制御手段が設けられ、 該ローリング制御手段は、所定のデータテーブルに基づ
    き、前記回転角の絶対値に応じて、前記修正ジャッキ制
    御情報手段および前記コピーカッタ情報手段の動作の可
    否を決定するものであることを特徴とするシールド掘削
    機。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のシールド掘削機であっ
    て、 前記ローリング制御手段は、前記回転角の変化率に応じ
    て、前記修正ジャッキ制御情報手段および前記コピーカ
    ッタ情報手段の動作の可否を決定するものであることを
    特徴とするシールド掘削機。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のいずれかに記載のシ
    ールド掘削機であって、前記シールド機本体は、多連形
    シールド機であることを特徴とするシールド掘削機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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