JP2002220825A - 取り付け金具構造体、取り付け金具及び可撓性膜起伏ゲート - Google Patents

取り付け金具構造体、取り付け金具及び可撓性膜起伏ゲート

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JP2002220825A
JP2002220825A JP2001094135A JP2001094135A JP2002220825A JP 2002220825 A JP2002220825 A JP 2002220825A JP 2001094135 A JP2001094135 A JP 2001094135A JP 2001094135 A JP2001094135 A JP 2001094135A JP 2002220825 A JP2002220825 A JP 2002220825A
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JP2001094135A
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Yasuro Okazaki
康郎 岡崎
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Bridgestone Corp
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02BHYDRAULIC ENGINEERING
    • E02B7/00Barrages or weirs; Layout, construction, methods of, or devices for, making same
    • E02B7/005Deformable barrages or barrages consisting of permanently deformable elements, e.g. inflatable, with flexible walls

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性膜に損傷を与えることのない取り付け
金具構造体と、この取り付け金具構造体を構成する取り
付け金具、及びこの取り付け金具構造体によって被取付
構造物に取りつけられた可撓性膜起伏ゲートを得る。 【解決手段】 取り付け金具構造体10は、コーナー部
30、32において、第1金具要素24Pと第2金具要
素24Q、及び第1金具要素26Pと第2金具要素26
Qとをそれぞれ一体化している。コーナー部30、32
において、押さえ金具24H、26H間及び押さえ金具
26H、28H間に従来のような隙間が生じておらず、
上膜22に接触するような鋭利な部分も存在していない
ため、起立した上膜22にコーナー部30、32の近傍
において強い張力が作用しても、上膜22は破れなどの
損傷を受けることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取り付け金具構造
体、取り付け金具及び可撓性膜起伏ゲートに関し、さら
に詳しくは、流体の供給により起立し流体の排出により
倒伏する可撓性膜を挟持すると共に被取り付け構造物に
固定される複数の取り付け金具によって、全体として枠
状に構成される取り付け金具構造体と、この取り付け金
具構造体を構成する取り付け金具、及びこの取り付け金
具構造体を用いて被取り付け構造物に取り付けられた可
撓性膜起伏ゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】内部を液体や気体が流動する管路には、
その内面に可撓性膜(例えばゴム膜)によって構成され
た可撓性膜起伏ゲートが取り付けられることがある。可
撓性膜起伏ゲートは、流体(一般的には空気)が供給さ
れることにより可撓性膜が管路内に起立して管路を閉塞
し、管路内の液体や気体の流動を遮る。そして、流体が
排出されると、可撓性膜が管路の内面に向かって倒伏し
て退避し、管路内は液体や気体が流動可能となる。
【0003】図19には、このような可撓性膜起伏ゲー
トを管路118に取り付けた状態が部分的に拡大して示
されている。可撓性膜起伏ゲートは、被取り付け構造物
である管路118に、取り付け金具構造体110を用い
て可撓性膜(下膜120及び上膜122)を取り付ける
ことで構成されている。
【0004】取り付け金具構造体110は、管路118
の形状に対応して、管路118の底壁118Lに配置さ
れる底壁用取り付け金具124と、傾斜壁118Dに配
置される傾斜壁用取り付け金具126、及び側壁118
Sに配置される側壁用取り付け金具128と、を含んで
いる。それぞれの取り付け金具は、管路118に固定さ
れた埋込金具124B、126B、128Bと、これら
の埋込金具124B、126B、128Bとの間で可撓
性膜(下膜120及び上膜122)を挟持する押さえ金
具124H、126H、128Hとで構成されている。
【0005】取り付け時には、管路118に固定された
埋込金具124B、126B、128B上に下膜120
及び上膜122を順次配置し、ついで傾斜壁用取り付け
金具126の押さえ金具126Hを取り付け、最後に底
壁用取り付け金具124の押さえ金具124Hと側壁用
取り付け金具128の押さえ金具128Hを、矢印Aに
示す斜め方向に(管路118の角部130、132に向
かって)取り付けている。このような順序で取り付ける
ことで、より作業領域の狭い部分である管路118の角
部(傾斜壁118Dの近傍)での取り付け作業を先に済
ませ、次に作業領域の比較的広い底壁118L及び側壁
118Sの近傍での作業となるため、作業性が向上され
る。
【0006】ところで、管路118は土木構造物であり
公差が大きいため、実際の施工を考慮して、押さえ金具
124H、126H、128Hはマイナス公差で形成さ
れている。このため、取り付け状態では、例えば底壁用
取り付け金具124の押さえ金具124Hと、傾斜壁用
取り付け金具126の押さえ金具126Hとの間(すな
わちコーナー部130)には、比較的大きな間隙が構成
されてしまうことがある。
【0007】一方、3次元FEM解析などによって、上
膜122の起立時の張力は、コーナー部130、132
の近傍で大きくなり、特にコーナー部130の近傍で最
大になることが明らかにされている。従って、上膜12
2の起立時の損傷(例えば、穴があいてしまうこと)を
防止するために、コーナー部130、132のエッジ部
134に仕上げ加工でアールを付ける(丸みを持たせ
る)ようにしている。しかし、このように丸みを持たせ
た構成でも、エッジ部134は3次元形状のため鋭利に
なりやすく、上膜122に損傷を与えてしまうおそれが
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、可撓性膜に損傷を与えることのない取り付け金具
構造体と、この取り付け金具構造体を構成する取り付け
金具、及びこの取り付け金具構造体によって被取り付け
構造物に取りつけられた可撓性膜起伏ゲートを得ること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、流体の供給により起立し流体の排出により倒伏する
可撓性膜を挟持すると共に被取り付け構造物に固定され
る複数の取り付け金具によって、全体として枠状に構成
される取り付け金具構造体であって、枠の長手方向に沿
って非直線状に構成される非直線部において、この非直
線部の両側部分の前記取り付け金具が一体化されている
ことを特徴とする。
【0010】すなわち、複数の取り付け金具によって枠
状に構成された取り付け金具構造体が、被取り付け構造
物に固定されると共に可撓性膜を挟持することで、可撓
性膜が被取り付け構造物に取り付けられる。可撓性膜へ
の流体の供給又は排出によって、可撓性膜を起立又は倒
伏させ、管路や河川を閉塞したり、開放したりできる。
【0011】取り付け金具構造体には、枠の長手方向に
沿って非直線状の非直線部が構成されており、例えば、
取り付け金具構造体を被取り付け構造物の形状に合わせ
た形状とすることが可能になっている。
【0012】また、取り付け金具は、非直線部の両側部
分が一体化されている。従って、非直線部において隙間
が生じることがなく、鋭利な部分が可撓性膜に接触しな
い。このため、非直線部において可撓性膜に強い張力が
作用しても、可撓性膜は損傷を受けない。
【0013】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の取り付け金具構造体を構成し前記枠の長手方向に沿
った非直線部に配置される取り付け金具であって、前記
非直線部の両側において一体化されていることを特徴と
する。
【0014】すなわち、請求項2に記載の取り付け金具
を使用することで、請求項1に記載の取り付け金具構造
体を構成できる。請求項2に記載の取り付け金具は、非
直線部の両側において一体化されており、非直線部にお
いて隙間が生じないので、鋭利な部分が可撓性膜に接触
せず、可撓性膜は損傷を受けない。
【0015】請求項2に記載の発明において、取り付け
金具を非直線部の両側において一体化するための具体的
構成は特に限定されず、例えば、請求項3に記載のよう
に、前記非直線部の両側を構成するように別体で形成さ
れた金具要素を溶接することにより一体化されている構
成としたり、請求項4に記載のように、この取り付け金
具が前記取り付け金具構造体を構成した状態での長さよ
りも枠の長手方向に延長して形成された長尺部材を、前
記非直線部での形状となるように裁断することで非直線
部の両側において一体化されている構成が挙げられる。
【0016】特に、本発明では、取り付け金具が適用さ
れる被取り付け構造物の形状やサイズ、角度等が種々異
なる場合が多く取り付け金具は個別形状となるため、鋳
型を使用して製造すると多くの鋳型が必要になり、製造
コストが高くなるおそれがある。これに対し、例えば熱
間押出方等によって製造すれば、形状や寸法の自由度が
高いので、低コストで製造することができる。そして、
請求項3に記載のように、別体で形成された金具要素を
溶接することにより一体化すれば、請求項2に記載の取
り付け金具を低コストで製造することができる。
【0017】請求項5に記載の発明では、請求項2〜請
求項4のいずれかに記載の発明において、前記非直線部
において、前記枠の長手方向に沿って見たときにこの非
直線部がアール加工されていることを特徴とする。
【0018】従って、可撓性膜の損傷をより確実に防止
することができる。
【0019】請求項5に記載の発明において、非直線部
のアール加工の曲率半径は、可撓性膜の損傷を防止でき
れば特に限定されないが、例えば、請求項6に記載のよ
うに、50mm以上1800mm以下とすることが好ま
しい。50mm以下とすることで、可撓性膜の損傷を確
実に防止できる。また、1800mm以下とすること
で、取り付け金具の過度な大型化や厚肉化を阻止でき
る。
【0020】請求項7に記載の発明では、請求項2〜請
求項6のいずれかに記載の発明において、前記被取り付
け構造物に設けられたアンカーボルトが挿通されるアン
カーボルト挿通孔が複数形成されていることを特徴とす
る。
【0021】従って、アンカーボルト挿通孔が1つのみ
形成されたものと比較して、より大きな力で可撓性膜を
挟持することができる。
【0022】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、前記アンカーボルト挿通孔が全て平
行に形成されていることを特徴とする。
【0023】すなわち、複数のアンカーボルト挿通孔が
非平行に形成されていると、アンカーボルトにナットを
締めこんでいくに従ってアンカーボルトにこれらの間隔
を広げる(場合によっては狭める)方向の力が作用し、
ナットを十分に締めこむことができなくなるため、大き
な締付力が得られないおそれがある。これに対し、請求
項7に記載のように平行に形成すると、ナットを十分に
締め込んで、より大きな締付力を得ることが可能にな
る。
【0024】請求項9に記載の発明では、請求項7又は
請求項8に記載の発明において、前記非直線部を通る対
称軸線に対し対称に形成され前記アンカーボルト挿通孔
がこの対称軸線に対し対称の位置に形成されていること
を特徴とする。
【0025】取り付け金具をこのように形状とすること
で、1つの取り付け金具構造体を構成する複数の取り付
け金具を共通化できる。
【0026】請求項10に記載の発明では、請求項7〜
請求項9のいずれかに記載の発明において、前記アンカ
ーボルト挿通孔が、前記取り付け金具構造体におけるコ
ーナー部の中点を通る対称軸線に対し対称に形成されて
いることを特徴とする。
【0027】従って、コーナー部の両側に位置するそれ
ぞれの取り付け金具の製造工程と、一部(好ましくは全
部)共通化できるようになる。
【0028】請求項11に記載の発明では、請求項7〜
請求項10のいずれかに記載の発明において、前記アン
カーボルト挿通孔の少なくとも1つが長孔とされている
ことを特徴とする。
【0029】これにより、アンカーボルトを締め込んで
可撓性膜を挟持するときの施工性が向上する。
【0030】請求項12に記載の発明では、請求項2〜
請求項11のいずれかに記載の取り付け金具を含んで構
成される請求項1に記載の取り付け金具構造体であっ
て、請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け
金具が、この取り付け金具に隣接配置される隣接取り付
け金具を前記被取り付け構造物に向かって押圧するよう
に、この取り付け金具の隣接取り付け金具との接触部分
が固定方向に対して傾斜していることを特徴とする。
【0031】すなわち、この取り付け金具構造体では、
請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け金具
が、隣接取り付け金具を被取り付け構造物に向かって押
圧する。このため、隣接取り付け金具の不用意な置き上
がりを防止できる。
【0032】請求項13に記載の発明では、請求項2〜
請求項11のいずれかに記載の取り付け金具を含んで構
成される請求項1に記載の取り付け金具構造体であっ
て、請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け
金具の取り付け金具を含む複数の取り付け金具におい
て、被取り付け構造物への固定状態で相対的に上位にあ
る取り付け金具が隣接する下位の取り付け金具を前記被
取り付け構造物に向かって押圧していることを特徴とす
る。
【0033】従って、下位の取り付け金具から順に隣接
する上位の取り付け金具へと配置して(ボルトを締めつ
け)可撓性膜を挟持し、被取り付け構造物に簡単に取り
付けていくことができる。可撓性膜を一方向に向かって
順々に挟持していくことになるので、取り付け時の隙間
やガタを最小限にして、精度良く取り付けることが可能
になる。
【0034】請求項14の記載の発明では、請求項2〜
請求項11のいずれかに記載の取り付け金具を含んで構
成される請求項1に記載の取り付け金具構造体であっ
て、請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け
金具の取り付け金具を含む複数の取り付け金具におい
て、隣接する取り付け金具の間に所定の間隙が構成され
ていることを特徴とする。
【0035】このように、隣接する取り付け金具間に所
定の間隙を構成することで、可撓性膜を被取り付け構造
物に可撓性膜を取り付けるときの施工性が向上する。
【0036】請求項15に記載の発明では、請求項1、
請求項12〜請求項14のいずれかに記載の取り付け金
具構造体と、前記取り付け金具構造体によって被取り付
け構造物に取り付けられた可撓性膜と、を有することを
特徴とする。
【0037】このように、請求項1、請求項12〜請求
項14のいずれかに記載の取り付け金具構造体を使用し
て可撓性膜を被取り付け構造物に取り付けているので、
可撓性膜の損傷を防止することができる。
【0038】可撓性膜が被取り付け構造物に取り付けら
れた状態では、可撓性膜起伏ゲートが構成されるので、
流体の供給又は排出によって、被取り付け構造物(例え
ば管路や河川堰)を閉塞したり、開放したりできる。
【0039】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の第1実施形態
の取り付け金具構造体10によって管路18に取り付け
られた可撓性膜起伏ゲート16が示されている。可撓性
膜起伏ゲート16は、2枚の可撓性膜(下膜20及び上
膜22、図2(B)及び図3(A)参照)を重ね合わ
せ、管路18の内面に添って(管路18の底壁18Lか
ら傾斜壁18Dを経て側壁18Sの一部にかけて)配置
することにより構成されている。そして、これらの下膜
20、上膜22の外周近傍が、枠状に形成された取り付
け金具構造体10によって挟持され、下膜20と上膜2
2との間に空気室が構成されている。下膜20と下膜2
2とは、管路18の長手方向が長辺となるように略長方
形状に形成されており、通常状態では、図1に実線で示
すように、可撓性膜起伏ゲート16は管路18の内面に
沿った形状となっているので管路18内を閉塞すること
はないが、図示しない給排気装置によって可撓性膜起伏
ゲート16(下膜20と上膜22の間の空気室)に空気
を供給すると、可撓性膜起伏ゲート16(上膜22)は
図1に二点鎖線で示すように管路18内に起立して上壁
18Uに密着し、管路18を閉塞する。これにより、管
路18内の流体の流動を阻止することができる。また、
給排気装置によって可撓性膜起伏ゲート16から空気を
排出させると、可撓性膜起伏ゲート16は実線で示す位
置へと倒伏し、管路18内を流体が流動可能となる。な
お、下膜20は管路18側へ空気が漏れないように(及
び内部に水が進入しないように)するために設けられて
いるが、気密性、水密性が得られれば無くても良い。
【0040】図2には、管路10の傾斜壁18Dの近傍
において、取り付け金具構造体10が拡大して示されて
いる。取り付け金具構造体10は、管路18の底壁18
Lに配置される底壁用取り付け金具24と、傾斜壁18
Dに配置される傾斜壁用取り付け金具26、及び側壁1
0Sに配置される側壁用取り付け金具28、を含んで構
成されている。また、これらの取り付け金具24、2
6、28は、管路18に埋め込まれて固定される埋込金
具24B、26B、28Bと、下膜20及び上膜22を
押さえつけて埋込金具24B、26B、28Bとの間で
挟持する押さえ金具24H、26H、28Hとで構成さ
れている。埋込金具24B、26B、28Bと押さえ金
具24H、26H、28Hにはアンカーボルト挿通孔4
2が形成されている。アンカーボルト挿通孔42に挿通
されたアンカーボルト34に、ナット36を螺合させて
締めつけることによって、下膜20及びと上膜22が埋
込金具24B、26B、28Bと押さえ金具24H、2
6H、28Hとに挟持され、管路18に据付固定され
る。
【0041】図3には、埋込金具24B及び押さえ金具
24Hがそれぞれ拡大して示されている。なお、埋込金
具26B、28B及び押さえ金具26H、28Hの断面
形状は、それぞれ埋込金具24B及び押さえ金具24H
の断面形状と略同一であるので、図3では埋込金具24
B及び押さえ金具24Hを例に挙げて説明する。
【0042】埋込金具24B、26B、28Bと押さえ
金具24H、26H、28Hのそれぞれの対向面には、
金具長手方向に沿って延びる複数の凸部38が、幅方向
(矢印E方向)に沿って所定間隔をあけて、交互に形成
されている。凸部38が対向する部分には、対応する凹
部40が形成されている。このような凸部38及び凹部
40を形成したことで、下膜20及び上膜22は埋込金
具24B、26B、28Bと押さえ金具24H、26
H、28Hとに挟持された状態でジグザグ状に屈曲され
る。これにより、凸部38が接触する位置では下膜20
及び上膜22は局所的な挟持力により挟持されるため、
このような凸部38及び凹部40が形成されていないも
のと比較して、大きな挟持力を得ることができる。
【0043】また、図3(A)及び(B)から分かるよ
うに、凹部40のそれぞれには、対抗する凸部38の角
部に対応する位置に、突起46が形成されている。この
突起46により、凸部38と対応する凹部40との間で
下膜20及び上膜22を挟持するとき、局所的な挟持力
を作用させ、全体として大きな挟持力で挟持できるよう
になっている。なお、突起46は、凹部40の長手方向
に沿って連続的に形成されていてもよいし、所定間隔を
あけて断続的に形成されていてもよい。
【0044】図1に示すように、枠状とされた取り付け
金具構造体10は、管路18の形状に沿うように、枠の
長手方向に対して所定位置で屈曲されており、屈曲部分
がコーナー部30、32とされている。そして、図2
(A)に示すように、コーナー部30では、底壁用取り
付け金具24の押さえ金具24Hが、コーナー部30か
ら見て底壁18L側に位置する第1金具要素24Pと、
同じくコーナー部30から見て傾斜壁18D側に位置す
る第2金具要素24Qとで構成されている。第1金具要
素24Pと第2金具要素24Qとは、図2に破線で示す
溶接部24Wにおいて溶接により一体化されており、全
体として押さえ金具24Hとなっている。同様に、コー
ナー部32では、傾斜壁用取り付け金具26の押さえ金
具26Hが、コーナー部32から見て傾斜壁18D側に
位置する第1金具要素26Pと、コーナー部32から見
て側壁18S側に位置する第2金具要素26Qとで構成
され、溶接部26Wにおいて溶接により一体化されて、
全体で押さえ金具26Hとなっている。
【0045】このように、取り付け金具構造体10のコ
ーナー部30、32において、これらのコーナー部3
0、32の両側に位置する金具要素を一体化しているた
め、アンカーボルト34にナット36を螺合して下膜2
0と上膜22とを挟持した状態で、コーナー部30、3
2に従来のような隙間が生じない。このため、コーナー
部30、32において、上膜22に接触するような鋭利
な部分も存在していない。従って、上膜22が起立した
状態で、鋭利な部分が上膜22に接触することもない。
【0046】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0047】下膜20と上膜22との間の空気室に、図
示しない給排気装置から空気を供給すると、図1に二点
鎖線で示すように上膜22が膨出し、可撓性膜起伏ゲー
ト16が起立する。これにより、管路18内を閉塞し、
流体の流動を阻止することができる。
【0048】可撓性膜起伏ゲート16が起立すると、上
膜22に張力が作用する。この張力は、取り付け金具構
造体10のコーナー部30、32において強く作用し、
特に、コーナー部30において最大張力が作用すること
が、3次元FEM解析によって明らかにされている。
【0049】ここで、本実施形態の取り付け金具構造体
10では、コーナー部30、32において、押さえ金具
24H、26H間及び押さえ金具26H、28H間に従
来のような隙間が生じておらず、上膜22に接触するよ
うな鋭利な部分も存在していない。このため、起立した
上膜22にコーナー部30、32の近傍において強い張
力が作用しても、上膜22は破れなどの損傷を受けるこ
とがない。特に、押さえ金具24H、26H、28Hは
マイナス公差で形成されることが一般的であるが、この
場合であっても、コーナー部30、32に隙間が生じな
いため、上膜22の損傷を確実に防止できる。
【0050】なお、このようにコーナー部30、32に
隙間が生じないようにするための具体的構成は、上記し
たものに限定されず、例えば、図4〜図15に挙げる各
種の構成とすることができる。なお、図4〜図15で
は、図2と同一の部材等については同一符号を付して説
明を省略する。また、アンカーボルト34を一点鎖線に
よって簡略化して示している。さらに、金具要素どうし
の溶接部24W、26W、28Wを、図2(A)と同様
に破線で示している。
【0051】図4に示す例では、押さえ金具26Hを、
傾斜壁18Dに対応する中間部分の金具要素と、コーナ
ー部30よりも底壁18L側に位置する金具要素、及び
コーナー部32よりも側壁18S側に位置する金具要素
の3つの金具要素で構成し、これらをすべて溶接して、
一体化している。
【0052】図5に示す例では、図4に示す押さえ金具
26Hを、中央において分割している。このように分割
した構成でも、コーナー部30、32で溶接されている
ので、コーナー部30、32の両側では一体化されてい
る。
【0053】図6に示す例では、押さえ金具26Hを、
中間の金具要素と、その両側の2つの金具要素とで構成
している点は図4に示すものと同様であるが、両側の金
具要素をより短くして正面視にて略三角形状にしてい
る。
【0054】図7に示す例では、傾斜壁18Dが全体に
渡って円弧状に湾曲している管路18に対応するように
形成されたものであり、押さえ金具26Hがこれに合わ
せて湾曲されている。
【0055】図8に示す例では、図4に示すものと略同
一構成とされているが、両側の2つの金具要素の長さ
を、図4に示すものと図6に示すものとの中間程度に短
くし、これら両側の金具要素にはアンカーボルト34が
挿通されないようになっている。
【0056】図9に示す例では、押さえ金具24Hを、
コーナー部30よりも底壁18L側に位置する金具要素
と、傾斜壁18D側に位置する金具要素によって構成
し、これらの金具要素を溶接により一体化している。ま
た、押さえ金具28Hも、コーナー部32よりも側壁1
8S側に位置する金具要素と、傾斜壁18D側に位置す
る金具要素によって構成し、これらの金具要素を溶接に
より一体化している。
【0057】図10に示す例では、図9に示す例と同様
に、押さえ金具24H、28Hをそれぞれ2つの金具要
素を溶接することで構成しているが、押さえ金具24
H、28Hの形状が管路18の中心側(図10では右斜
め上側が管路18の中心になっている)において面一と
なるように、図9に示すものより、傾斜壁18D側に位
置する側の金具要素を大型にしている。
【0058】図11に示す例では、図6に示す例と同様
に、押さえ金具26Hを、中間の金具要素と、その両側
の2つの金具要素とで構成しているが、押さえ金具26
Hの形状が管路18の中心側において面一となるよう
に、両側の金具要素を大型にしている。
【0059】図12に示す例では、図11に示す押さえ
金具を、中央において水平方向に分割している。
【0060】図13に示す例では、図11に示す押さえ
金具を、中央において傾斜壁18Dと直交する方向に分
割している。また、コーナー部32の両側の金具要素
は、取り付け金具26Hが取り付け金具構造体10を構
成する状態での長さよりも、枠の長手方向に延長して形
成された長尺部材をあらかじめ用意し、この長尺部材を
コーナー部32に対応した形状となるように裁断するこ
とで形成している。これによっても、コーナー部32の
両側部分が一体化された押さえ金具26Hが得られる。
【0061】図14に示す例では、コーナー部30の両
側は図4又は図5に示すものと略同一構成とし、コーナ
ー部32の両側は図11〜図13に示すものと略同一構
成としている。
【0062】図15に示す例では、図5に示すものと略
同一構成とされているが、コーナー部30、32よりも
それぞれ底壁18L、側壁18S側に位置する金具要素
にアンカーボルト34が挿通されないようにしている。
【0063】このように、いずれの例においても、コー
ナー部30、32の両側の金具要素を一体化しており、
コーナー部30、32において、押さえ金具24H、2
6H間及び押さえ金具26H、28H間に従来のような
隙間が生じていないので、上膜22に接触するような鋭
利な部分も存在せず、起立した上膜22の損傷を防止で
きる。コーナー部30、32の両側の金具要素を一体化
する具体的構成としては特に限定されず、溶接であって
もよいし、図13に示すように、長尺部材を裁断して押
さえ金具26Hを形成したものであってもよい。
【0064】上記した各例において、押さえ金具24
H、26H、28Hのうち、コーナー部30、32にお
いて上膜22が接触する接触部30T、32T(図2
(A)参照)にアール加工を施しておくと、上膜22の
損傷をさらに効果的に防止できるので、好ましい。
【0065】また、各例の押さえ金具24H、26H、
28Hどうしの境界部分(接触部分)が、対応する底壁
18L、傾斜壁18D、側壁18Sに対して傾斜してい
る構成のものでは、特定の押さえ金具が、隣接する押さ
え金具を管路18に向かって押さえ付けることになるた
め、下膜20及び上膜22の挟持状態をより強く維持で
きる。例えば、図2に示す取り付け金具構造体10にお
いて、コーナー部30の近傍では、押さえ金具24Hが
片持ち状になっているため浮き上がりやすいが、押さえ
金具26Hが押さえ金具24Hをこれらの接触部分にお
いて管路18へ押さえ付けているので、押さえ金具24
Hの起き上がりが防止され、下膜20及び上膜22を強
く挟持できる。
【0066】さらに、図2に示した例では、押さえ金具
28Hも、押さえ金具26Hを管路18に向かって押さ
え付けるようになっており、全体として、隣接する押さ
え金具どうしで、上方に位置する押さえ金具が下方に位
置する押さえ金具を押さえ付けるようになっている。こ
れにより、押さえ金具24Hから押さえ金具26Hを経
て押さえ金具28Hへと順に上方へ取り付けることで、
容易に下膜20及び上膜22を挟持することができる。
しかも、取り付け時の下膜20、上膜22及び押さえ金
具24H、26H、28Hの間に生じる隙間やガタを最
小限にして、高い精度で確実に取り付けることができ
る。
【0067】また、上記した各例において、それぞれの
押さえ金具24H、26H、28Hに挿通されるアンカ
ーボルト34の数は特に限定されないが、複数(2本以
上)のアンカーボルト34が挿通されるようにすると、
1本のみアンカーボルト34が挿通される構成と比較し
て、下膜20及び上膜22をより大きな挟持力で挟持で
きるので、好ましい。
【0068】図16には、本発明の第2実施形態の取り
付け金具構造体50が、図2と同様に管路10の傾斜壁
18Dの近傍において拡大して示されている。また、図
17には、取り付け金具構造体50を構成する押さえ金
具52H、54H及び埋込金具52B、54Bが示され
ている。以下、第1実施形態と同一の構成要素、部材等
については同一符号を付して説明を省略する。
【0069】第2実施形態の取り付け金具構造体50で
は、図5に示した取り付け金具構造体10と略同様に、
押さえ金具26Hを中央において分割された形状とする
ことで、コーナー部30、32の両側では一体化された
押さえ金具52H、54Hを構成している。同様に、埋
込金具52B、54Bも、押さえ金具52H、54Hに
対応した形状とされ、コーナー部30、32の両側では
一体化されている。
【0070】さらに、押さえ金具52H、54Hは、コ
ーナー部30、32において、上膜22が接触する面3
0T、32Tにアール加工が施されており、これら押さ
え金具52H、54Hをその長手方向に沿って見たとき
に、コーナー部30、32に近傍では一定の曲率半径R
で弧状に湾曲している。
【0071】押さえ金具52Hは、コーナー部30を通
る軸線J1に対し、対称となるように形成されている。
さらに、アンカーボルト挿通孔42も、軸線J1に対し
対称となる位置に形成されている。これにより、押さえ
金具52Hは、軸線J1の左右を考慮することなく、現
場等で据付できる。さらに、取り付け金具構造体50の
複数箇所に押さえ金具52Hを用いる場合には、これら
の箇所の共通して単一形状の押さえ金具52Hを用いる
ことができる。例えば、取り付け金具構造体50は一般
に略四角形の枠状に構成されることが多いが、この枠の
四隅の各部位に共通して、押さえ金具52Hを使用する
ことができる。
【0072】これに対し、押さえ金具54Hは、軸線J
1の近傍では対称形状とされ、アンカーボルト挿通孔4
2も対称の位置に形成されているが、さらに、軸線J1
の一方の側(図16では上側)を延長した形状とされて
おり、押さえ金具52Hと比較して、この延長されてい
る部分だけ長くなっている。従って、押さえ金具52
H、54Hを鋳型で製造する際には、押さえ金具54H
の成形用とされた鋳型を用意し、押さえ金具54Hの成
形時はこの鋳型をそのまま使用する。これに対し、押さ
え金具52Hの成形時には、この鋳型内に中子を入れる
ことで、押さえ金具52Hに対応した形状とすることが
できる。これにより、押さえ金具52H、54Hで鋳型
を共通化できるので、効率的に製造できる。もちろん、
押さえ金具52H、54Hで別々に用意された鋳型を使
用してもよい。
【0073】埋込金具52B、54Bはそれぞれ、押さ
え金具52H、54Hの湾曲形状に対応して湾曲して形
成されている。埋込金具52B、54Bは、その板厚等
を適宜調整されており、押さえ金具52H、54Hとの
間で下膜20及び上膜22を確実に挟持できるようにな
っている。
【0074】また、押さえ金具52H、54H全体で構
成される湾曲部分(取り付け金具構造体のコーナー部5
6)では、その軸線J2に対し対称となるように、押さ
え金具52H、54Hが配置されている。従って、コー
ナー部56における全てのアンカーボルト挿通孔42
が、軸線J2に対し対称となっている。
【0075】なお、押さえ金具52H、54Hに形成さ
れたそれぞれのアンカーボルト挿通孔42のうち、コー
ナー部56の外側に位置するアンカーボルト挿通孔42
は長孔形状とされている。これにより、押さえ金具52
H、54Hの取り付け時のズレが吸収され、下膜20及
び上膜22を挟み込むときの施工性が向上している。
【0076】さらに、底壁18Lの押さえ金具24Hと
押さえ金具52Hの間、押さえ金具52Hと抑え金具5
4Hの間及び、押さえ金具54Hと側壁18Sの押さえ
金具28Hの間には、所定の間隙58が構成されてい
る。これによっても、下膜20及び上膜22を挟み込む
ときの金具どうしのずれが吸収され、施工性が向上して
いる。なお、間隙58の長さとしては、5〜10mmとす
ると、このずれを確実に吸収すると共に、下膜20及び
上膜22に対して大きな挟持力を発揮できるので、好ま
しい。
【0077】このような構成とされた第2実施形態にお
いても、第1実施形態と同様、コーナー部30、32の
両側において押さえ金具が一体化されているので、挟持
された上膜22が起立し、コーナー部30、32に近傍
において強い張力が作用しても、上膜22が損傷を受け
ることを防止できる。
【0078】特に、第2実施形態では、コーナー部3
0、32において上膜22が接触する面30T、32T
にアール加工を施すことで、押さえ金具52H、54H
をその長手方向に沿って見たときに、一定の曲率半径R
で弧状に湾曲させている。これにより、コーナー部3
0,32において鋭利な部分がなくなるので、上膜22
の損傷をより確実に防止することができる。
【0079】コーナー部30、32をアール加工する際
の曲率半径Rは特に限定されないが、このように上膜2
2の損傷を確実に防止する観点からは、50mm以上と
することが好ましく、100mm以上とすることがより好
ましい。また、曲率半径Rをあまりに大きくすると、押
さえ金具52H、54H自体が大型化、厚肉化すると共
に、被取り付け構造物(管路10等)への形状適合性が
悪くなる。従って、かかる観点からは、曲率半径Rを1
800mm以下とすることが好ましく、400mm以下
とすることがより好ましい。本実施形態では曲率半径R
を200mmとし、これら2つの効果を高い次元で両立
させている。
【0080】また、コーナー部30、32において押さ
え金具52H、54Hがアール加工されていれば、コー
ナー部56を構成する押さえ金具の数は特に限定されな
い。例えば、押さえ金具52H、54Hが一体化されて
いてもよい。
【0081】特に、コーナー部56の長さが長い場合に
は、図18に示すように、押さえ金具52Hと押さえ金
具54Hとの間に、直線状に形成された中間の押さえ金
具60Hを配置してもよい。これにより、押さえ金具5
2H、54Hの形状は変更することなく、長さの長いコ
ーナー部56に対応することが可能になる。この場合、
押さえ金具52Hと押さえ金具60Hとの間、及び押さ
え金具54Hと押さえ金具60Hとの間に間隙58を設
けて、施工性を向上させることが好ましい。
【0082】さらに、第1実施形態として図2〜図6、
図8〜図15に示した各例の取り付け金具構造体10に
おいて、コーナー部30、32を、所定の曲率半径Rで
アール加工してもよい。
【0083】上記した各実施形態において、1つの押さ
え金具に2本以上のアンカーボルト34が挿通されるよ
うになっている構成では、それぞれの押さえ金具でのア
ンカーボルト挿通孔42(図3(A)参照)を平行に形
成し、アンカーボルト34の向きが全て平行とすると、
平行でないものと比較して、アンカーボルト34にナッ
ト36を締め付けたときにより大きな締付力を発揮でき
るので、好ましい。例えば、図4、図5、図7、図14
に示した押さえ金具26Hでは、アンカーボルト34が
平行でないため、ナット36を締め付けて行くと、アン
カーボルト34に互いに広がる方向の力を作用させてし
まうことになり、上膜22と下膜20との隙間や圧縮変
形などの影響により、ナット36の締付力が弱くなるこ
とがある。これに対し、図2、図6、図8、図9、図1
1、図12、図13、図15に示した押さえ金具26H
では、アンカーボルト34が全て平行なので、ナット3
6を締め付けてもアンカーボルト34に互いに広がる方
向の力を作用させてしまうことはなく、より大きな締付
力を得ることができる。
【0084】なお、図3(A)に二点鎖線で示すよう
に、アンカーボルト34の頭部及びナット36に、これ
らを覆うキャップ44を装着し、起立した上膜22が膨
出して接触しても、上膜22が損傷しないようにするこ
とが好ましい。このように上膜22の破断や損傷を防止
するためには、キャップ36には鋭利な部分が存在しな
ければ、その形状は特に限定されない。また、材質も特
に限定されないが、例えばゴムなどの弾性材料で構成す
ると、より確実に上膜22の破断や損傷を防止でき、好
ましい。
【0085】上記説明では、本発明の可撓性膜起伏ゲー
ト16の例として、管路18に取り付けられるものを揚
げたが、本発明の可撓性膜起伏ゲート16はこれに限定
されるものではない。たとえば、河川の河床及び堤防に
連続して配置され、河川の水流を塞き止め可能なもの
(可撓性膜堰など)であってもよい。また、可撓性膜起
伏ゲート16(下膜20と上膜22の間)に供給する流
体としても、上記した空気に限られず、例えば、空気以
外の気体や液体(水や油等)であってもよい。
【0086】また、取り付け金具構造体を構成する各取
り付け金具(押さえ金具及び埋込金具)の断面形状も、
上記したように凸部38及び凹部40を有するものに限
られない。例えば、このような凸部30及び凹部40が
形成されていない取り付け金具(いわゆるR/D金具)
であってもよい。
【0087】押さえ金具及び埋込金具の製造方法も特に
限定されないが、埋込金具は一般に肉厚が薄いため、例
えば、熱押製法で直線的に成形したものを曲げ加工し、
本発明の各実施形態のように所定の形状で曲げられたも
の(場合によっては直線状のまま)とすることができ
る。特に、熱押製法では、成形品の長さを自由に設定で
きるので好ましい。これに対し、押さえ金具は一般に厚
肉とされることが多く、曲げ加工が困難な場合がある。
従って、上記したように、鋳造によって、所望の形状の
押さえ金具を製造することができる。
【0088】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、可撓性膜
に損傷を与えることなく被取り付け構造物に取り付けで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の可撓性膜起伏ゲート
と、この可撓性膜起伏ゲートが取りつけられた管路と
を、管路を一部破断して示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体を
拡大して示し、(A)は管路の長手方向に沿った端面図
であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施形態の取り付け金具
構造体を構成する取り付け金具を可撓性膜を挟持した状
態で示す断面図であり、(B)は取り付け金具の埋込金
具と押さえ金具とを分離して示す端面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体の
さらに別の例を示す概略構成図である。
【図5】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体の
さらに別の例を示す概略構成図である。
【図6】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体の
さらに別の例をしめす概略構成図である。
【図7】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体の
さらに別の例を示す概略構成図である。
【図8】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体の
さらに別の例を示す概略構成図である。
【図9】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体の
さらに別の例をしめす概略構成図である。
【図10】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体
のさらに別の例を示す概略構成図である。
【図11】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体
のさらに別の例を示す概略構成図である。
【図12】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体
のさらに別の例をしめす概略構成図である。
【図13】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体
のさらに別の例を示す概略構成図である。
【図14】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体
のさらに別の例を示す概略構成図である。
【図15】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体
のさらに別の例を示す概略構成図である。
【図16】本発明の第2実施形態の取り付け金具構造体
を拡大して示し、(A)は管路の長手方向に沿った端面
図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図17】(A)は本発明の第2実施形態の取り付け金
具構造体の押さえ金具を部分的に示す正面図であり、
(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC
−C線断面図である。
【図18】本発明の第2実施形態の取り付け金具構造体
において、さらに中間の押さえ金具を配置した例を示す
説明図である。
【図19】従来の取り付け金具構造体を部分的に拡大し
て示す端面図である。
【符号の説明】
10 取り付け金具構造体 16 可撓性膜起伏ゲート 18 管路(被取り付け構造物) 24 底壁用取り付け金具 24B 埋込金具 24H 押さえ金具 26 傾斜壁用取り付け金具 26B 埋込金具 26H 押さえ金具 28 側壁用取り付け金具 28B 埋込金具 28H 押さえ金具 30 コーナー部(非直線部) 30T 接触部 32 コーナー部(非直線部) 32T 接触部 34 アンカーボルト 42 アンカーボルト挿通孔 50 取り付け金具構造体 52B 埋込金具 52H 押さえ金具 54B 埋込金具 54H 押さえ金具 58 間隙

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の供給により起立し流体の排出によ
    り倒伏する可撓性膜を挟持すると共に被取り付け構造物
    に固定される複数の取り付け金具によって、全体として
    枠状に構成される取り付け金具構造体であって、 枠の長手方向に沿って非直線状に構成される非直線部に
    おいて、この非直線部の両側部分の前記取り付け金具が
    一体化されていることを特徴とする取り付け金具構造
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の取り付け金具構造体を
    構成し前記枠の長手方向に沿った非直線部に配置される
    取り付け金具であって、 前記非直線部の両側において一体化されていることを特
    徴とする取り付け金具。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の取り付け金具であっ
    て、 前記非直線部の両側を構成するように別体で形成された
    金具要素を溶接することにより一体化されていることを
    特徴とする取り付け金具。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の取り付け金具であっ
    て、 この取り付け金具が前記取り付け金具構造体を構成した
    状態での長さよりも枠の長手方向に延長して形成された
    長尺部材を、前記非直線部での形状となるように裁断す
    ることで非直線部の両側において一体化されていること
    を特徴とする取り付け金具。
  5. 【請求項5】 前記非直線部において、前記枠の長手方
    向に沿って見たときにこの非直線部がアール加工されて
    いることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに
    記載の取り付け金具。
  6. 【請求項6】 前記非直線部が、50mm以上1800m
    m以下の曲率半径でアール加工されていることを特徴と
    する請求項2〜請求項5のいずれかに記載の取り付け金
    具。
  7. 【請求項7】 前記被取り付け構造物に設けられたアン
    カーボルトが挿通されるアンカーボルト挿通孔が複数形
    成されていることを特徴とする請求項2〜請求項6のい
    ずれかに記載の取り付け金具。
  8. 【請求項8】 前記アンカーボルト挿通孔が全て平行に
    形成されていることを特徴とする請求項7に記載の取り
    付け金具。
  9. 【請求項9】 前記非直線部を通る対称軸線に対し対称
    に形成され前記アンカーボルト挿通孔がこの対称軸線に
    対し対称の位置に形成されていることを特徴とする請求
    項7又は請求項8に記載の取り付け金具。
  10. 【請求項10】 前記アンカーボルト挿通孔が、前記取
    り付け金具構造体におけるコーナー部の中点を通る対称
    軸線に対し対称に形成されていることを特徴とする請求
    項7〜請求項9のいずれかに記載の取り付け金具。
  11. 【請求項11】 前記アンカーボルト挿通孔の少なくと
    も1つが長孔とされていることを特徴とする請求項7〜
    請求項10のいずれかに記載の取り付け金具。
  12. 【請求項12】 請求項2〜請求項11のいずれかに記
    載の取り付け金具を含んで構成される請求項1に記載の
    取り付け金具構造体であって、 請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け金具
    が、この取り付け金具に隣接配置される隣接取り付け金
    具を前記被取り付け構造物に向かって押圧するように、
    この取り付け金具の隣接取り付け金具との接触部分が固
    定方向に対して傾斜していることを特徴とする取り付け
    金具構造体。
  13. 【請求項13】 請求項2〜請求項11のいずれかに記
    載の取り付け金具を含んで構成される請求項1に記載の
    取り付け金具構造体であって、 請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け金具
    の取り付け金具を含む複数の取り付け金具において、被
    取り付け構造物への固定状態で相対的に上位にある取り
    付け金具が隣接する下位の取り付け金具を前記被取り付
    け構造物に向かって押圧していることを特徴とする取り
    付け金具構造体。
  14. 【請求項14】 請求項2〜請求項11のいずれかに記
    載の取り付け金具を含んで構成される請求項1に記載の
    取り付け金具構造体であって、 請求項2〜請求項11のいずれかに記載の取り付け金具
    の取り付け金具を含む複数の取り付け金具において、隣
    接する取り付け金具の間に所定の間隙が構成されている
    ことを特徴とする取り付け金具構造体。
  15. 【請求項15】 請求項1、請求項12〜請求項14の
    いずれかに記載の取り付け金具構造体と、 前記取り付け金具構造体によって被取り付け構造物に取
    り付けられた可撓性膜と、 を有することを特徴とする可撓性膜起伏ゲート。
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