JP2003064642A - 取り付け金具構造体及び可撓性膜起伏ゲート - Google Patents

取り付け金具構造体及び可撓性膜起伏ゲート

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JP2003064642A
JP2003064642A JP2001256220A JP2001256220A JP2003064642A JP 2003064642 A JP2003064642 A JP 2003064642A JP 2001256220 A JP2001256220 A JP 2001256220A JP 2001256220 A JP2001256220 A JP 2001256220A JP 2003064642 A JP2003064642 A JP 2003064642A
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mounting
side wall
wall
flexible membrane
mounting metal
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Yasuro Okazaki
康郎 岡崎
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト高を招くことなく、起立状態での可撓
性膜の伸びを均一化できる取り付け金具構造体と、この
取り付け金具構造体によって被取り付け構造物に取り付
けられた可撓性膜起伏ゲートを得る。 【解決手段】 取り付け金具構造体10の底壁用取り付
け金具24は、幅方向中央から幅方向端部へ向かうに従
って、間隔Lが漸増するように、傾斜して配置されてい
る。可撓性膜の起立時に、上膜22の伸びの量が幅方向
中央部分と幅方向端部とで均一化されるので、上膜22
に作用する張力も均一化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取り付け金具構造
体及び可撓性膜起伏ゲートに関し、さらに詳しくは、流
体の供給により起立し流体の排出により倒伏する可撓性
膜を挟持すると共に被取り付け構造物に固定される複数
の取り付け金具によって、全体として枠状に構成される
取り付け金具構造体と、この取り付け金具構造体を用い
て被取り付け構造物に取り付けられた可撓性膜起伏ゲー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】内部を液体や気体が流動する管路には、
その内面に可撓性膜(例えばゴム膜)によって構成され
た可撓性膜起伏ゲートが取り付けられることがある。可
撓性膜起伏ゲートは、流体(一般的には空気)が供給さ
れることにより可撓性膜が管路内に起立して管路を閉塞
し、管路内の液体や気体の流動を遮る。そして、流体が
排出されると、可撓性膜が管路の内面に向かって倒伏し
て退避し、管路内は液体や気体が流動可能となる。
【0003】図15には、このような可撓性膜起伏ゲー
トを管路118に取り付けた状態が部分的に拡大して示
されている。可撓性膜起伏ゲートは、被取り付け構造物
である管路118に、取り付け金具構造体110を用い
て可撓性膜(下膜及び上膜)を取り付けることで構成さ
れている。
【0004】取り付け金具構造体110は、管路118
の形状に対応して、管路118の底壁118Lに配置さ
れる底壁用取り付け金具124と、傾斜壁118Dに配
置される傾斜壁用取り付け金具126、及び側壁118
Sに配置される側壁用取り付け金具128と、を含んで
いる。それぞれの取り付け金具は、管路118に固定さ
れた埋込金具と、これらの埋込金具との間で可撓性膜
(下膜120及び上膜122)を挟持する押さえ金具と
で構成されており、図示しないボルトによって、埋込金
具と押さえ金具との間に挟持力を作用させている。
【0005】ところで、可撓性膜は起立状態で上方に湾
曲した形状となるので、可撓性膜の伸びは、(例えば部
分的に伸び量が大きくなる等)可撓性膜の部位ごとに異
なる大きさになる。このような場合でも管路118の内
面(シールリブ等)への密着性を確保するために、シー
ルリブのアール(内面側の曲率半径)の大きさを調整す
る必要があった。
【0006】また、一般的に、可撓性膜の起立時には、
底壁用取り付け金具124のボルトに、傾斜壁用取り付
け金具126や側壁用取り付け金具128よりも大きな
引き抜き力が作用することが多い。これによって可撓性
膜の挟持が解除されてしまうことを防止するため、底壁
用取り付け金具124の挟持力を、傾斜壁用取り付け金
具126や側壁用取り付け金具128の挟持力よりも大
きくなるように設定している。しかし、従来では、ボル
トの抜けを確実に防止すべく、大きな挟持力を有する底
壁用取り付け金具124を傾斜壁にも配置していたた
め、コスト高を招くことがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、コスト高を招くことなく、起立状態での可撓性膜
の伸びを均一化できる取り付け金具構造体と、この取り
付け金具構造体によって被取り付け構造物に取り付けら
れた可撓性膜起伏ゲートを得ることを第1の課題とす
る。
【0008】また、本発明は、コスト高を招くことな
く、可撓性膜の挟持状態を確実に維持できる取り付け金
具構造体と、この取り付け金具構造体によって被取り付
け構造物に取り付けられた可撓性膜起伏ゲートを得るこ
とを第2の課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、流体の供給により起立し流体の排出により倒伏する
可撓性膜を挟持すると共に被取り付け構造物に固定され
る複数の取り付け金具によって、全体として枠状に構成
される取り付け金具構造体であって、被取り付け構造物
の底壁に配置されると共に被取り付け構造物の長手方向
に見て対向配置される一対の底部を有し、前記底部どう
しの間隔の少なくとも一部が、前記被取付構造物の幅方
向端部に向かって増大するように底部が配置されてい
る、ことを特徴とする。
【0010】すなわち、複数の取り付け金具によって枠
状に構成された取り付け金具構造体が、被取り付け構造
物に固定されると共に可撓性膜を挟持することで、可撓
性膜が被取り付け構造物に取り付けられる。可撓性膜へ
の流体の供給又は排出によって、可撓性膜を起立又は倒
伏させ、管路や河川を閉塞したり、開放したりできる。
【0011】ところで一般に、可撓性膜は、その起立状
態において、被取り付け構造物の幅方向中央部分よりも
幅方向端部の方が伸びが大きい。請求項1に記載の取り
付け金具構造体では、取り付け金具構造体の底部どうし
の間隔の少なくとも一部が、被取付構造物の幅方向端部
に向かって増大するように、底部が配置されている。従
って、可撓性膜が起立時に実質的に伸びる量が、幅方向
中央部分と幅方向端部とで均一化される(すなわち、伸
び量が同じか、もしくはより近い値になる)。
【0012】請求項1に記載の発明において、底部の具
体的形状は特に限定されず、例えば、請求項2に記載の
ように、前記底部どうしの間隔が、前記幅方向端部から
幅方向中心に向かって全域で漸減している形状や、請求
項3に記載のように、前記底部どうしの間隔が、前記幅
方向端部から幅方向中心に向かって一部で漸減され、他
の部分で一定とされている形状とすることができる。
【0013】請求項4に記載の発明では、流体の供給に
より起立し流体の排出により倒伏する可撓性膜を挟持す
ると共に被取り付け構造物に固定される複数の取り付け
金具によって、全体として枠状に構成される取り付け金
具構造体であって、被取り付け構造物の底壁に配置され
る底部と、前記被取り付け構造物の前記底壁に隣接する
傾斜壁に配置される傾斜部と、前記被取り付け構造物の
前記傾斜壁に隣接する側壁に配置される側部と、を有
し、前記底部及び前記傾斜部を構成する底壁用取り付け
金具の挟持力が、前記側部を構成する側壁用取り付け金
具の挟持力よりも大きく設定され、前記傾斜壁と前記側
壁との境界部分で前記底壁用取り付け金具と前記側壁用
取り付け金具とが接触配置されていることを特徴とす
る。
【0014】すなわち、複数の取り付け金具によって枠
状に構成された取り付け金具構造体が、被取り付け構造
物に固定されると共に可撓性膜を挟持することで、可撓
性膜が被取り付け構造物に取り付けられる。可撓性膜へ
の流体の供給又は排出によって、可撓性膜を起立又は倒
伏させ、管路や河川を閉塞したり、開放したりできる。
【0015】請求項4の取り付け金具構造体では、底部
と傾斜部及び側部とを有しており、それぞれ被取り付け
構造物の底壁、傾斜壁及び側壁に対応して配置される。
ここで、一般的には、取り付け金具構造体の底部及び傾
斜部に対し、側部よりも大きな引っ張り力(これは、例
えばボルトによって取り付け金具に挟持力を作用させて
いる場合には、ボルトに対する引き抜き力となる)が作
用する。本発明では、底壁用取り付け金具の挟持力が、
側壁用取り付け金具の挟持力よりも大きく設定されてい
るので、不用意に可撓性膜の挟持が解除されることが防
止される。
【0016】また、底壁用取り付け金具と側壁用取り付
け金具とは、底壁と側壁との境界部分で接触配置されて
いる。このため、底壁用取り付け金具を側部にも配置し
ていた従来の構造と比較して、低コストとなる。
【0017】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の取り付け金具構造体であっ
て、前記被取り付け構造物の前記底壁に隣接する傾斜壁
に配置される傾斜部と、この傾斜壁に隣接される側壁に
配置される側部を有し、前記底部及び前記傾斜部を構成
する底壁用取り付け金具の挟持力が、前記側部を構成す
る側壁用取り付け金具の挟持力よりも大きく設定され、
前記傾斜壁と前記側壁との境界部分で前記底壁用取り付
け金具と前記側壁用取り付け金具とが接触配置されてい
ることを特徴とする。
【0018】すなわち、複数の取り付け金具によって枠
状に構成された取り付け金具構造体が、被取り付け構造
物に固定されると共に可撓性膜を挟持することで、可撓
性膜が被取り付け構造物に取り付けられる。可撓性膜へ
の流体の供給又は排出によって、可撓性膜を起立又は倒
伏させ、管路や河川を閉塞したり、開放したりできる。
【0019】請求項5の取り付け金具構造体では、底部
と傾斜部及び側部とを有しており、それぞれ被取り付け
構造物の底壁、傾斜壁及び側壁に対応して配置される。
ここで、一般的には、取り付け金具構造体の底部及び傾
斜部に対し、側部よりも大きな引っ張り力(これは、例
えばボルトによって取り付け金具に挟持力を作用させて
いる場合には、ボルトに対する引き抜き力となる)が作
用する。本発明では、底壁用取り付け金具の挟持力が、
側壁用取り付け金具の挟持力よりも大きく設定されてい
るので、不用意に可撓性膜の挟持が解除されることが防
止される。
【0020】また、底壁用取り付け金具と側壁用取り付
け金具とは、底壁と側壁との境界部分で接触配置されて
いる。このため、底部用取り付け金具を側部にも配置し
ていた従来の構造と比較して、低コストとなる。
【0021】また、請求項5に記載の取り付け金具構造
体では、取り付け金具構造体の底部どうしの間隔の少な
くとも一部が、被取付構造物の幅方向端部に向かって増
大するように、底部が配置されている。従って、可撓性
膜が起立時に実質的に伸びる量が、幅方向中央部分と幅
方向端部とで均一化される(すなわち、伸び量が同じ
か、もしくはより近い値になる)。これにより、可撓性
膜に作用する張力も均一化される。しかも、取り付け金
具の形状を大きく変更したり、可撓性膜を厚くしたりす
る必要がないので、コスト高を招くこともない。
【0022】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれかに記載の取り付け金具構造体と、前記
取り付け金具構造体によって被取り付け構造物に取り付
けられた可撓性膜と、を有することを特徴とする。
【0023】このように、請求項1〜請求項5のいずれ
かに記載の取り付け金具構造体を使用して可撓性膜を被
取り付け構造物に取り付けているので、低コストで、可
撓性膜の伸びを均一化し、及び/又は、可撓性膜の挟持
状態を維持できる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の第1実施形態
の取り付け金具構造体10によって管路18に取り付け
られた可撓性膜起伏ゲート16が示されている。可撓性
膜起伏ゲート16は、2枚の可撓性膜(下膜20及び上
膜22、図3及び図4参照)を重ね合わせ、管路18の
内面に添って(管路18の底壁18Lから傾斜壁18D
を経て側壁18Sの一部にかけて)配置することにより
構成されている。そして、これらの下膜20、上膜22
の外周近傍が、枠状に形成された取り付け金具構造体1
0によって挟持され、下膜20と上膜22との間に空気
室が構成されている。下膜20と下膜22とは、管路1
8の長手方向が長辺となるように略長方形状に形成され
ており、通常状態では、図1に実線で示すように、可撓
性膜起伏ゲート16は管路18の内面に沿った形状とな
っているので管路18内を閉塞することはないが、図示
しない給排気装置によって可撓性膜起伏ゲート16(下
膜20と上膜22の間の空気室)に空気を供給すると、
可撓性膜起伏ゲート16(上膜22)は図1に二点鎖線
で示すように管路18内に起立して上壁18Uに密着
し、管路18を閉塞する。これにより、管路18内の流
体の流動を阻止することができる。また、給排気装置に
よって可撓性膜起伏ゲート16から空気を排出させる
と、可撓性膜起伏ゲート16は実線で示す位置へと倒伏
し、管路18内を流体が流動可能となる。なお、下膜2
0は管路18側へ空気が漏れないように(及び内部に水
が進入しないように)するために設けられているが、気
密性、水密性が得られれば無くても良い。図面におい
て、管路18内の流体の流れ方向(水流方向)を矢印F
で、管路18の幅方向を矢印Wでそれぞれ示す。
【0025】図2には、取り付け金具構造体10が部分
的に平面図にて示されている。図1にも示すように、取
り付け金具構造体10は、管路18の底壁18L及び傾
斜壁18Dに配置される底壁用取り付け金具24と、側
壁10Sに配置される側壁用取り付け金具28、を含ん
で構成されている。底壁18Lに対応した部分が、取り
付け金具構造体10の底部、傾斜壁18Dに対応した部
分が取り付け金具構造体10の傾斜部、側壁18Sに対
応した部分が、取り付け金具構造体10の側部とされ
る。なお、図2では、図示の便宜上、取り付け金具構造
体10の幅方向両端近傍部分を平面的に押し広げるよう
にして示している。また、各図面において、取り付け金
具構造体10の幅方向中心線をC1で、長手方向中心線
をC2で示す。取り付け金具構造体10の全体的構造
は、これらの中心線C1、C2を対称軸とする対称形状
とされている。
【0026】底壁用取り付け金具24は、図3に示すよ
うに、管路18(底壁18L又は傾斜壁18D)に埋め
込まれて固定される埋込金具24Bと、下膜20及び上
膜22を押さえつけて埋込金具24Bとの間で挟持する
押さえ金具24Hとで構成されている。埋込金具24B
と押さえ金具24Hにはアンカーボルト挿通孔42が形
成されており、アンカーボルト挿通孔42に挿通された
アンカーボルト32に、ナット34を螺合させて締めつ
けることによって、下膜20及びと上膜22が埋込金具
24Bと押さえ金具24Hとに挟持され、管路18に据
付固定される。
【0027】埋込金具24Bと押さえ金具24Hのそれ
ぞれの対向面には、金具長手方向に沿って延びる複数の
凸部38が、幅方向に沿って所定間隔をあけて、交互に
形成されている。凸部38が対向する部分には、対応す
る凹部40が形成されている。このような凸部38及び
凹部40を形成したことで、下膜20及び上膜22は埋
込金具24Bと押さえ金具24Hとに挟持された状態で
ジグザグ状に屈曲される。これにより、凸部38が接触
する位置では下膜20及び上膜22は局所的な挟持力に
より挟持されるため、このような凸部38及び凹部40
が形成されていないものと比較して、大きな挟持力を得
ることができる。
【0028】また、凹部40のそれぞれには、対抗する
凸部38の角部に対応する位置に、突起46が形成され
ている。この突起46により、凸部38と対応する凹部
40との間で下膜20及び上膜22を挟持するとき、局
所的な挟持力を作用させ、全体として大きな挟持力で挟
持できるようになっている。なお、突起46は、凹部4
0の長手方向に沿って連続的に形成されていてもよい
し、所定間隔をあけて断続的に形成されていてもよい。
【0029】同様に、側壁用取り付け金具28も、図4
に示すように、管路18(側壁18S)に埋め込まれて
固定される埋込金具28Bと、下膜20及び上膜22を
押さえつけて埋込金具28Bとの間で挟持する押さえ金
具28Hとで構成されているが、凸部38及び凹部40
を、側壁用取り付け金具24を構成する埋込金具24B
と押さえ金具24Hの凸部38及び凹部40と同一間隔
とし、且つその数を少なくされている。このため、底壁
用取り付け金具24と側壁用取り付け金具28との境界
部分において、可撓性膜に不用意な皺などを生じさせる
ことなく、挟持可能となっている。また、側壁用取り付
け金具28は、底壁用取り付け金具24よりも挟持力が
小さいが、実質的に幅狭で小型化されていることになる
ため、低コストで製造できる。
【0030】図1に示すように、底壁用取り付け金具2
4は、上流側と下流側とにそれぞれ配置されており、取
り付け金具構造体10の底部が対になっている。それぞ
れの底壁用取り付け金具24の全体的形状、すなわち、
取り付け金具構造体10の底部の形状は、図2に詳細に
示すように、互いに対向する底壁用取り付け金具24に
対し、幅方向中央から幅方向端部へ向かうに従って、間
隔Lが漸増するように、傾斜して配置されている(還元
すれば、この間隔Lは、幅方向端部から幅方向中央に向
かって、全域において漸減している)。これにより、可
撓性膜の起立時に、上膜22の伸びの量が幅方向中央部
分と幅方向端部とで均一化される。この点につき、以下
に具体例を挙げて説明する。なお、以下の具体例での数
値等は、あくまで説明の便宜上示すものであり、本発明
がこれに限定されるものでないことはもちろんである。
【0031】図5には、底壁用取り付け金具として、本
実施形態のように間隔Lを幅方向中央から幅方向端部に
向かって漸増させることなく、一定間隔とした場合の、
可撓性膜の伸び量が示されている。この伸び量の測定
は、可撓性膜(上膜)に、倒伏状態でマトリックス状の
線を引き(図5に示した例では300mm×300mmの
マトリックス)、続いて、起立状態で、それぞれのマト
リックスの形状が、長さ方向及び幅方向において倒伏時
と比較してどの程度となっているかを観察して行ったも
のである。各マトリックス内における左上の数字はマト
リックス番号、水流方向の各線分の中央の数字(各マト
リックスの中央に記した数字)は、各マトリックスの長
手方向の辺の伸び率、幅方向の各線分の中央の数字(各
マトリックスの下部に記した数字)は各マトリックスの
幅方向の辺の伸び率を、倒伏時を100として示してい
る。また、図6には、この可撓性膜の長さ方向の伸び率
が、図式化して示されている。
【0032】図5及び図6から明らかなように、可撓性
膜の長手方向の伸びは、幅方向端部で、且つ長手方向端
部近傍部分、すなわち、底壁用取り付け金具に隣接する
部分(図6に二点鎖線の円で示した部分)において特に
大きい。従って、この部分において、可撓性膜に起立状
態で他の部分よりも大きな張力が作用している。
【0033】本実施形態では、上記したように、底壁用
取り付け金具24の間隔Lが、幅方向中央から幅方向端
部へ向かって漸増しているので、起立時の可撓性膜(上
膜22)の伸び量も、幅方向中央から幅方向端部へと向
かって漸増する。これにより、上膜22に起立状態で作
用する張力を、幅方向中央から幅方向端部までの領域で
均一化することが可能になる。
【0034】また、本実施形態の取り付け金具構造体1
0では、図2から分かるように、管路18の傾斜壁18
Dと側壁18Sの境界部分Kにおいて、底壁用取り付け
金具24と側壁用取り付け金具28とが隣接するように
それぞれ配置されている。上記したように、一般的に底
壁用取り付け金具24は、側壁用取り付け金具28より
も大きな挟持力を発揮できるため、可撓性膜の起立時に
アンカーボルト34に大きな引抜力が作用しても、アン
カーボルト34が不用意に引き抜かれてしまうことはな
いが、側壁用取り付け金具28よりも幅広であるため、
製造コストが高い。従来では、傾斜壁18Dと側壁18
Sの境界部分よりもさらに側壁18S側に延長して底壁
用取り付け金具24を配置することで、アンカーボルト
34の引き抜きを防止していたが、本実施形態では、傾
斜壁18Dと側壁18Sの境界部分において、底壁用取
り付け金具24と側壁用取り付け金具28とを隣接配置
することで、アンカーボルト34の引き抜き防止と、低
コスト化を両立している。この点につき、以下に具体例
を挙げて説明する。
【0035】図7〜図11には、底壁用取り付け金具2
4が、傾斜壁18Dと側壁18Sの境界部分Kよりもさ
らに側壁18S側(図7では上方)に延長して配置され
た従来の取り付け金具構造体において、各アンカーボル
トに作用する引き抜き力を示している。ここで示した引
き抜き力は、上膜22を起立状態とし、各アンカーボル
トに作用する引き抜き力を、ストレインゲージを使用し
て実際に計測したものである。図7では、各アンカーボ
ルトを区別するため、主に底壁用取り付け金具24に使
用される相対的に大型のアンカーボルトはL、主に側壁
用取り付け金具28に使用される小型のアンカーボルト
Mの符号と、これに続く番号でアンカーボルトを示して
いる。また、図8及び図9には、これらのアンカーボル
トに作用する引き抜き力がグラフ化して示されている。
さらに、図10及び図11には、特定のアンカーボルト
に関して、可撓性膜の内圧と引き抜き力との関係がグラ
フにより示されている。特に、図12は、符号L1のア
ンカーボルトと、符号L2のアンカーボルトのみを取り
だし、これらに作用する引き抜き力と可撓性膜の内圧と
の関係を示したものである。
【0036】図8及び図9に示されるように、底壁用取
り付け金具24のアンカーボルトの多くには、概ね10
000〜20000N程度の引き抜き力が作用すること
があるのに対し(例えば図8に示すL2、L10、L1
1参照)、側壁用取り付け金具28のアンカーボルトに
は、概ね5000N程度、最大でも1000Nまでの引
き抜き力しか作用していない。特に、図12に示すよう
に、符号L2で示したアンカーボルトには、上膜22の
起立時に大きな引き抜き力が作用しているが、符合L1
で示したアンカーボルトには、上膜22が起立しても、
大きな引き抜き力は作用していない。このことから、境
界部分Kよりも側壁18S側では、特に底壁用取り付け
金具24を配置することなく、より挟持力の小さい側壁
用取り付け金具28であっても、上膜22を確実に挟持
できることが分かる。
【0037】このため、管路18の傾斜壁18Dと側壁
18Sの境界部分Kにおいて、底壁用取り付け金具24
のうち、従来では側壁18Sにまで延長配置されていた
部分を廃止し、底壁用取り付け金具24と側壁用取り付
け金具28とが隣接するようにそれぞれ配置すること
で、アンカーボルト34の引き抜きを防止しつつ、従来
よりも低コストとなるようにしている。
【0038】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0039】下膜20と上膜22との間の空気室に、図
示しない給排気装置から空気を供給すると、図1に二点
鎖線で示すように上膜22が膨出し、可撓性膜起伏ゲー
ト16が起立する。これにより、管路18内を閉塞し、
流体の流動を阻止することができる。
【0040】また、本実施形態では、上記したように、
底壁用取り付け金具24の間隔が、幅方向中央から幅方
向端部へ向かって漸増しているので、起立時の可撓性膜
(上膜22)の伸び量も、幅方向中央から幅方向端部へ
と向かって漸増する。これにより、上膜22に起立状態
で作用する張力を、幅方向中央から幅方向端部までの領
域で、従来よりも均一化することが可能になる。従っ
て、起立状態での管路18への密着性確保のために、例
えば、シールリブ(図示省略)のアールの調整をする必
要がなくなる(若しくは調整量を少なくできる)。
【0041】また、本実施形態では、管路18の傾斜壁
18Dと側壁18Sの境界部分Kにおいて、底壁用取り
付け金具24のうち、従来では側壁18Sにまで延長配
置されていた部分を廃止し、底壁用取り付け金具24と
側壁用取り付け金具28とが境界部分Kにおいて隣接す
るようにそれぞれ配置している。これにより、従来より
も低コストで、アンカーボルト34の引き抜きを防止
し、可撓性膜の挟持状態を確実に維持することが可能に
なっている。
【0042】図13には、本発明の第2実施形態の取り
付け金具構造体60によって管路18に取り付けられた
可撓性膜起伏ゲート66が示されている。また、図14
には、この取り付け金具構造体60が部分的に示されて
いる。第2実施形態の取り付け金具構造体60では、第
1実施形態の取り付け金具構造体10と比較して、取り
付け金具構造体60の底部の形状(底壁用取り付け金具
64の形状)のみが異なっている。従って、第2実施形
態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等に
ついては、同一符号を付して説明を省略する。
【0043】第2実施形態に係る底壁用取り付け金具6
4は、幅方向端部から幅方向中央に向かって、互いに間
隔Lが漸減するように傾斜されているが、この傾斜部分
は一部分のみとされ、中間部分64Mから幅方向中央に
至る部分は、底壁用取り付け金具64が平行(間隔Lが
一定)になるように形成されている。
【0044】このような構造の底壁用取り付け金具64
を有する取り付け金具構造体60であっても、底壁用取
り付け金具64の間隔Lが、幅方向中央と幅方向端部と
の中間部分64Mから、幅方向端部へと向かって漸増し
ているので、起立時の可撓性膜(上膜22)の伸び量
も、この中間部分64Mから幅方向端部へと向かって漸
増する。これにより、上膜22に起立状態で作用する張
力を均一化することが可能になる。
【0045】また、第1実施形態と同様、管路18の傾
斜壁18Dと側壁18Sの境界部分Kにおいて、底壁用
取り付け金具64と側壁用取り付け金具28とが境界部
分Kにおいて隣接するようにそれぞれ配置しているの
で、、従来よりも低コストで、アンカーボルト34の引
き抜きを防止し、可撓性膜の挟持状態を確実に維持する
ことが可能になっている。
【0046】上記説明では、本発明の可撓性膜起伏ゲー
ト16の例として、管路18に取り付けられるものを挙
げたが、本発明の可撓性膜起伏ゲート16はこれに限定
されるものではない。たとえば、河川の河床及び堤防に
連続して配置され、河川の水流を塞き止め可能なもの
(可撓性膜堰など)であってもよい。また、可撓性膜起
伏ゲート16(下膜20と上膜22の間)に供給する流
体としても、上記した空気に限られず、例えば、空気以
外の気体や液体(水や油等)であってもよい。
【0047】また、取り付け金具構造体を構成する各取
り付け金具(押さえ金具及び埋込金具)の断面形状も、
上記したように凸部38及び凹部40を有するものに限
られない。例えば、このような凸部30及び凹部40が
形成されていない取り付け金具(いわゆるR/D金具)
であってもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、コスト高
を招くことなく、起立状態での可撓性膜の伸びを均一化
できる。
【0049】また、本発明は上記構成としたのでコスト
高を招くことなく、可撓性膜の挟持状態を確実に維持で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の可撓性膜起伏ゲート
と、この可撓性膜起伏ゲートが取りつけられた管路と
を、管路を一部破断して示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体を
部分的に拡大しかつ一部を押し広げて示す平面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体を
構成する底壁用取り付け金具を可撓性膜を挟持した状態
で示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の取り付け金具構造体を
構成する側壁用取り付け金具を可撓性膜を挟持した状態
で示す断面図である。
【図5】起立状態の可撓性膜の伸び量を、倒伏状態を1
00としたときの数値で示す説明図である。
【図6】起立状態の可撓性膜の伸び量を、3次元で模式
的に示すグラフである。
【図7】アンカーボルトに作用した引き抜き力の測定に
使用された取り付け金具構造体を示す平面図である。
【図8】アンカーボルトに作用した引き抜き力をアンカ
ーボルトの番号ごとに示すグラフである。
【図9】アンカーボルトに作用した引き抜き力をアンカ
ーボルトの番号ごとに示すグラフである。
【図10】特定のアンカーボルトについて、作用した引
き抜き力と可撓性膜の内圧(上膜内圧)との関係を示す
グラフである。
【図11】特定のアンカーボルトについて、作用した引
き抜き力と可撓性膜の内圧(上膜内圧)との関係を示す
グラフである。
【図12】特定のアンカーボルトについて、作用した引
き抜き力と可撓性膜の内圧(上膜内圧)との関係を示す
グラフである。
【図13】本発明の第2実施形態の可撓性膜起伏ゲート
と、この可撓性膜起伏ゲートが取りつけられた管路と
を、管路を一部破断して示す斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態の取り付け金具構造体
を部分的に拡大しかつ一部を押し広げて示す平面図であ
る。
【図15】従来の可撓性膜起伏ゲートと、この可撓性膜
起伏ゲートが取りつけられた管路とを、管路を一部破断
して示す斜視図である。
【符号の説明】
10 取り付け金具構造体 16 可撓性膜起伏ゲート 18 管路(被取り付け構造物) 24 底壁用取り付け金具 24B 埋込金具 24H 押さえ金具 28 側壁用取り付け金具 28B 埋込金具 28H 押さえ金具 34 アンカーボルト 42 アンカーボルト挿通孔 60 取り付け金具構造体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の供給により起立し流体の排出によ
    り倒伏する可撓性膜を挟持すると共に被取り付け構造物
    に固定される複数の取り付け金具によって、全体として
    枠状に構成される取り付け金具構造体であって、 被取り付け構造物の底壁に配置されると共に被取り付け
    構造物の長手方向に見て対向配置される一対の底部を有
    し、 前記底部どうしの間隔の少なくとも一部が、前記被取付
    構造物の幅方向端部に向かって増大するように底部が配
    置されている、 ことを特徴とする取り付け金具構造体。
  2. 【請求項2】 前記底部どうしの間隔が、前記幅方向端
    部から幅方向中心に向かって全域で漸減していることを
    特徴とする請求項1に記載の取り付け金具構造体。
  3. 【請求項3】 前記底部どうしの間隔が、前記幅方向端
    部から幅方向中心に向かって一部で漸減され、他の部分
    で一定とされていることを特徴とする請求項1に記載の
    取り付け金具構造体。
  4. 【請求項4】 流体の供給により起立し流体の排出によ
    り倒伏する可撓性膜を挟持すると共に被取り付け構造物
    に固定される複数の取り付け金具によって、全体として
    枠状に構成される取り付け金具構造体であって、 被取り付け構造物の底壁に配置される底部と、 前記被取り付け構造物の前記底壁に隣接する傾斜壁に配
    置される傾斜部と、 前記被取り付け構造物の前記傾斜壁に隣接する側壁に配
    置される側部と、を有し、 前記底部及び前記傾斜部を構成する底壁用取り付け金具
    の挟持力が、前記側部を構成する側壁用取り付け金具の
    挟持力よりも大きく設定され、 前記傾斜壁と前記側壁との境界部分で前記底壁用取り付
    け金具と前記側壁用取り付け金具とが接触配置されてい
    ることを特徴とする取り付け金具構造体。
  5. 【請求項5】 前記被取り付け構造物の前記底壁に隣接
    する傾斜壁に配置される傾斜部と、この傾斜壁に隣接さ
    れる側壁に配置される側部を有し、 前記底部及び前記傾斜部を構成する底壁用取り付け金具
    の挟持力が、前記側部を構成する側壁用取り付け金具の
    挟持力よりも大きく設定され、 前記傾斜壁と前記側壁との境界部分で前記底壁用取り付
    け金具と前記側壁用取り付け金具とが接触配置されてい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の取り付け金具構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    取り付け金具構造体と、 前記取り付け金具構造体によって被取り付け構造物に取
    り付けられた可撓性膜と、 を有することを特徴とする可撓性膜起伏ゲート。
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