JP2002220743A - シルク調ナイロン布帛に適した複合繊維 - Google Patents
シルク調ナイロン布帛に適した複合繊維Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルカリ減量処理後に繊維表面に多数の溝部
と凸部を有し、得られる布帛に十分なシルク調風合いを
付与することができる、シルク調ナイロン布帛に適した
複合繊維を提供する。 【解決手段】 繊維軸方向に10個以上の連続した溝を
有し、断面形状において10個以上の凸部を有するポリ
アミドからなる異形断面芯部と、芯部を被覆するアルカ
リ易溶性ポリエステルからなる鞘部で構成される芯鞘複
合繊維であって、鞘部の比率が複合繊維全体の10〜4
0質量%である。
と凸部を有し、得られる布帛に十分なシルク調風合いを
付与することができる、シルク調ナイロン布帛に適した
複合繊維を提供する。 【解決手段】 繊維軸方向に10個以上の連続した溝を
有し、断面形状において10個以上の凸部を有するポリ
アミドからなる異形断面芯部と、芯部を被覆するアルカ
リ易溶性ポリエステルからなる鞘部で構成される芯鞘複
合繊維であって、鞘部の比率が複合繊維全体の10〜4
0質量%である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウス、アウタ
ーなどの一般衣料として好適なシルク調ナイロン布帛に
適した複合繊維に関するものである。
ーなどの一般衣料として好適なシルク調ナイロン布帛に
適した複合繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ナイロン布帛は、ナイロン繊維
の低摩擦係数・低ヤング率等からくる、やわらかさ・し
なやかさ・ソフト感・ヌメリ感のある風合いを有し、ス
ポーツ衣料・パンスト・靴下・インナー用として幅広く
使用されてきた。
の低摩擦係数・低ヤング率等からくる、やわらかさ・し
なやかさ・ソフト感・ヌメリ感のある風合いを有し、ス
ポーツ衣料・パンスト・靴下・インナー用として幅広く
使用されてきた。
【0003】しかしながら、ブラウスやアウター用とし
ては、風合い面でナイロン繊維のヌメリ感が不向きとさ
れ、さらに、シルクの練り加工やポリエステルのアルカ
リ減量処理加工のような風合い加工ができず、また、物
性面でヤング率が低いことから、その使用は限定されて
きた。
ては、風合い面でナイロン繊維のヌメリ感が不向きとさ
れ、さらに、シルクの練り加工やポリエステルのアルカ
リ減量処理加工のような風合い加工ができず、また、物
性面でヤング率が低いことから、その使用は限定されて
きた。
【0004】そこで、ナイロン繊維独特のヌメリ感等を
抑えたドライ感・清涼感のあるシルク調のナイロン繊維
及びその製造方法がいくつか提案されている。例えば、
特開平6−235167号公報には、糸の長さ方向に3
〜12個の溝を有する溶出型ナイロン異形断面フィラメ
ント糸及び製造方法が記載されている。しかしながら、
この繊維は、アルカリ溶出成分が繊維表面から繊維内部
に入り込んだ位置にあるため十分に溶出されず、得られ
る布帛はシルク調に乏しいものであった。
抑えたドライ感・清涼感のあるシルク調のナイロン繊維
及びその製造方法がいくつか提案されている。例えば、
特開平6−235167号公報には、糸の長さ方向に3
〜12個の溝を有する溶出型ナイロン異形断面フィラメ
ント糸及び製造方法が記載されている。しかしながら、
この繊維は、アルカリ溶出成分が繊維表面から繊維内部
に入り込んだ位置にあるため十分に溶出されず、得られ
る布帛はシルク調に乏しいものであった。
【0005】また、特開平7−189118号公報で
は、芯部にポリアミドを鞘部にポリアミド60〜20質
量%と共重合ポリエステル40〜80質量%とのブレン
ドポリマーからなる芯鞘複合繊維が、特開平7−300
723号公報では層状珪酸塩を含有するポリアミドとポ
リエステルの複合異収縮混繊糸とその製造方法が知られ
ている。しかしながら、これらの繊維はアルカリ減量処
理後の繊維の異形度が小さく、得られる布帛は、十分な
シルク調風合いを有してはいなかった。
は、芯部にポリアミドを鞘部にポリアミド60〜20質
量%と共重合ポリエステル40〜80質量%とのブレン
ドポリマーからなる芯鞘複合繊維が、特開平7−300
723号公報では層状珪酸塩を含有するポリアミドとポ
リエステルの複合異収縮混繊糸とその製造方法が知られ
ている。しかしながら、これらの繊維はアルカリ減量処
理後の繊維の異形度が小さく、得られる布帛は、十分な
シルク調風合いを有してはいなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、アルカリ減量処理後に繊維表面に多
数の溝部と凸部を有し、得られる布帛に十分なシルク調
風合いを付与することができる、シルク調ナイロン布帛
に適した複合繊維を提供することを技術的な課題とする
ものである。
な問題点を解決し、アルカリ減量処理後に繊維表面に多
数の溝部と凸部を有し、得られる布帛に十分なシルク調
風合いを付与することができる、シルク調ナイロン布帛
に適した複合繊維を提供することを技術的な課題とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、繊維軸方向に10個以上の連続し
た溝を有し、断面形状において10個以上の凸部を有す
るポリアミドからなる異形断面芯部と、芯部を被覆する
アルカリ易溶性ポリエステルからなる鞘部で構成される
芯鞘複合繊維であって、鞘部の比率が複合繊維全体の1
0〜40質量%であることを特徴とするシルク調ナイロ
ン布帛に適した複合繊維を要旨とするものである。
題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、繊維軸方向に10個以上の連続し
た溝を有し、断面形状において10個以上の凸部を有す
るポリアミドからなる異形断面芯部と、芯部を被覆する
アルカリ易溶性ポリエステルからなる鞘部で構成される
芯鞘複合繊維であって、鞘部の比率が複合繊維全体の1
0〜40質量%であることを特徴とするシルク調ナイロ
ン布帛に適した複合繊維を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の複合繊維は、芯鞘型複合繊維であり、芯部はポ
リアミドからなり、中でもナイロン6,ナイロン66等
のナイロン成分が好ましい。ナイロン6の場合、相対粘
度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25
℃で測定)が2.50以上のものが好ましく、さらには
3.0以上のものが好ましい。相対粘度が高い方が輪郭
の鮮明な異形断面をとり、得られる布帛の風合いがヌメ
リ感が抑えられるとともに、糸質的に硬い繊維が得ら
れ、ナイロン繊維のやわらかさを軽減することができ
る。
本発明の複合繊維は、芯鞘型複合繊維であり、芯部はポ
リアミドからなり、中でもナイロン6,ナイロン66等
のナイロン成分が好ましい。ナイロン6の場合、相対粘
度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25
℃で測定)が2.50以上のものが好ましく、さらには
3.0以上のものが好ましい。相対粘度が高い方が輪郭
の鮮明な異形断面をとり、得られる布帛の風合いがヌメ
リ感が抑えられるとともに、糸質的に硬い繊維が得ら
れ、ナイロン繊維のやわらかさを軽減することができ
る。
【0009】鞘部はアルカリ易溶性ポリエステルからな
り、苛性ソーダなどのアルカリ水溶液中で加水分解可能
なアルカリ易溶性ポリエステルが好ましい。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートを構成するフタ
ル酸成分の一部がイソフタル酸あるいはスルホイソフタ
ル酸からなる改質ポリエチレンテレフタレートなどの芳
香族ポリエステル、あるいは芳香族ポリエステルとエチ
レングリコールオリゴマーとの共重合体等が挙げられる
が、アルカリ分解速度が早く、融点の低い改質ポリエチ
レンテレフタレートあるいは芳香族ポリエステルとエチ
レングリコールオリゴマーの共重合体が特に好ましい。
り、苛性ソーダなどのアルカリ水溶液中で加水分解可能
なアルカリ易溶性ポリエステルが好ましい。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートを構成するフタ
ル酸成分の一部がイソフタル酸あるいはスルホイソフタ
ル酸からなる改質ポリエチレンテレフタレートなどの芳
香族ポリエステル、あるいは芳香族ポリエステルとエチ
レングリコールオリゴマーとの共重合体等が挙げられる
が、アルカリ分解速度が早く、融点の低い改質ポリエチ
レンテレフタレートあるいは芳香族ポリエステルとエチ
レングリコールオリゴマーの共重合体が特に好ましい。
【0010】また、芯部、鞘部のいずれのポリマーにも
各種の添加剤、紫外線吸収剤、制電剤、顔料、酸化チタ
ン、二酸化珪素等を添加させてもよい。
各種の添加剤、紫外線吸収剤、制電剤、顔料、酸化チタ
ン、二酸化珪素等を添加させてもよい。
【0011】次に、本発明の複合繊維の形状について図
面を用いて説明する。図1(a)〜(d)は、本発明の
複合繊維の実施態様を示す断面図であり、(a)は、芯
部が丸断面に12個の溝と12個の凸部を有する形状、
(b)は、芯部が三角断面に12個の溝と15個の凸部
を有する形状、(c)は、芯部が丸型中空断面に12個
の溝と12個の凸部を有する形状、(d)は、芯部が四
角断面に20個の溝と20個の凸部を有する形状のもの
である。
面を用いて説明する。図1(a)〜(d)は、本発明の
複合繊維の実施態様を示す断面図であり、(a)は、芯
部が丸断面に12個の溝と12個の凸部を有する形状、
(b)は、芯部が三角断面に12個の溝と15個の凸部
を有する形状、(c)は、芯部が丸型中空断面に12個
の溝と12個の凸部を有する形状、(d)は、芯部が四
角断面に20個の溝と20個の凸部を有する形状のもの
である。
【0012】本発明の複合繊維は、芯部の形状が、繊維
軸方向に10個以上の連続した溝を有し、断面形状にお
いて10個以上の凸部を有するものである。芯部はアル
カリ減量処理後に繊維表面に現れ、布帛の風合いを決定
づけるものであり、10個以上の溝を有することで、微
細な突起を有するものとなる。そして、この突起が布帛
のヌメリ感を抑え、ドライ感を発現するとともに、シル
クのフィブリルのような触感を発現する。従って、溝の
個数が10個より少ないと布帛にした場合、シルクのよ
うなドライ感やフィブリルのような触感が発現しない。
溝の深さは特に限定するものではなく、繊維の断面形状
に合わせて糸割れが生じない範囲で適宜選択すればよ
い。
軸方向に10個以上の連続した溝を有し、断面形状にお
いて10個以上の凸部を有するものである。芯部はアル
カリ減量処理後に繊維表面に現れ、布帛の風合いを決定
づけるものであり、10個以上の溝を有することで、微
細な突起を有するものとなる。そして、この突起が布帛
のヌメリ感を抑え、ドライ感を発現するとともに、シル
クのフィブリルのような触感を発現する。従って、溝の
個数が10個より少ないと布帛にした場合、シルクのよ
うなドライ感やフィブリルのような触感が発現しない。
溝の深さは特に限定するものではなく、繊維の断面形状
に合わせて糸割れが生じない範囲で適宜選択すればよ
い。
【0013】本発明の複合繊維は、上記のような芯部を
鞘部のアルカリ易溶性ポリエステルが被覆している。こ
のように鞘部のアルカリ易溶性ポリエステルが芯部を被
覆し、アルカリ減量処理によりアルカリ易溶性ポリエス
テルを分解除去することによって、繊維表面に多数の溝
部と凸部を有する芯部が繊維表面に現れ、上記のように
得られる布帛にシルクのような風合を付与することがで
きる。
鞘部のアルカリ易溶性ポリエステルが被覆している。こ
のように鞘部のアルカリ易溶性ポリエステルが芯部を被
覆し、アルカリ減量処理によりアルカリ易溶性ポリエス
テルを分解除去することによって、繊維表面に多数の溝
部と凸部を有する芯部が繊維表面に現れ、上記のように
得られる布帛にシルクのような風合を付与することがで
きる。
【0014】そして、鞘部の比率は繊維全体の10〜4
0質量%であり、より好ましくは20〜40質量%であ
る。鞘部の割合が10質量%未満であったり、40質量
%を超える場合は、芯部の繊維断面の形状発現が悪くな
り、溝部と凸部による輪郭の鮮明な繊維断面形状が発現
されなくなる。また、40質量%を超える場合は、布帛
にしてアルカリ減量処理を施すと、目ずれの生じた布帛
となり衣料用に適さなくなる。
0質量%であり、より好ましくは20〜40質量%であ
る。鞘部の割合が10質量%未満であったり、40質量
%を超える場合は、芯部の繊維断面の形状発現が悪くな
り、溝部と凸部による輪郭の鮮明な繊維断面形状が発現
されなくなる。また、40質量%を超える場合は、布帛
にしてアルカリ減量処理を施すと、目ずれの生じた布帛
となり衣料用に適さなくなる。
【0015】本発明の複合繊維の繊度、フィラメント数
は特に限定するものではないが、一般衣料用途として
は、単糸繊度0.5〜5.0デシテックス、フィラメン
ト数6〜96のものが好ましい。
は特に限定するものではないが、一般衣料用途として
は、単糸繊度0.5〜5.0デシテックス、フィラメン
ト数6〜96のものが好ましい。
【0016】本発明の複合繊維は布帛にした後、アルカ
リ減量処理を施し、鞘部のポリエステルを溶出させるも
のである。布帛としては織物や編物、不織布等が挙げら
れ、中でも風合いを重視する観点から織物とすることが
好ましい。そして、本発明の複合繊維のみからなる布帛
とせず、他の繊維を含んだものとしてもよい。本発明の
複合繊維と混合する繊維としては特に限定するものでは
なく、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリルなどの合
成繊維、綿、麻など耐アルカリ性の良好な天然繊維など
が挙げられるが、染色性の観点からナイロンが特に好ま
しい。
リ減量処理を施し、鞘部のポリエステルを溶出させるも
のである。布帛としては織物や編物、不織布等が挙げら
れ、中でも風合いを重視する観点から織物とすることが
好ましい。そして、本発明の複合繊維のみからなる布帛
とせず、他の繊維を含んだものとしてもよい。本発明の
複合繊維と混合する繊維としては特に限定するものでは
なく、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリルなどの合
成繊維、綿、麻など耐アルカリ性の良好な天然繊維など
が挙げられるが、染色性の観点からナイロンが特に好ま
しい。
【0017】また、布帛に施すアルカリ減量処理とは、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、苛性ソーダ等のア
ルカリ水溶液中でアルカリ易溶性ポリエステルを加水分
解し、アルカリ易溶性ポリエステルを完全に分解除去す
る処理である。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、苛性ソーダ等のア
ルカリ水溶液中でアルカリ易溶性ポリエステルを加水分
解し、アルカリ易溶性ポリエステルを完全に分解除去す
る処理である。
【0018】布帛において重要なポイントは、布帛中の
アルカリ易溶性ポリエステルの比率である。つまり、上
記のように他の繊維と混合して布帛とした場合において
も、アルカリ易溶性ポリエステルの比率を10〜40質
量%、さらには20〜30質量%とすることが好まし
い。そして、アルカリ易溶性ポリエステルが布帛内に均
一に分布するような布帛とすることが好ましい。
アルカリ易溶性ポリエステルの比率である。つまり、上
記のように他の繊維と混合して布帛とした場合において
も、アルカリ易溶性ポリエステルの比率を10〜40質
量%、さらには20〜30質量%とすることが好まし
い。そして、アルカリ易溶性ポリエステルが布帛内に均
一に分布するような布帛とすることが好ましい。
【0019】布帛中のアルカリ易溶性ポリエステルの比
率が10質量%より少ないと、布帛をアルカリ減量処理
しても分解除去されるポリエステル成分が少ないため、
布帛を構成する糸と糸の交差点での糸の動きが少なくな
り、風合加工の効果を得ることができないため、良好な
シルク調の風合いを得ることが困難となる。一方、アル
カリ易溶性ポリエステルの比率が40質量%を超える
と、アルカリ減量処理後の布帛の力学的性質、引っ張り
強さ、滑脱抵抗が弱くなり、一般衣料として要求される
力学性能を満足することができなくなり好ましくない。
率が10質量%より少ないと、布帛をアルカリ減量処理
しても分解除去されるポリエステル成分が少ないため、
布帛を構成する糸と糸の交差点での糸の動きが少なくな
り、風合加工の効果を得ることができないため、良好な
シルク調の風合いを得ることが困難となる。一方、アル
カリ易溶性ポリエステルの比率が40質量%を超える
と、アルカリ減量処理後の布帛の力学的性質、引っ張り
強さ、滑脱抵抗が弱くなり、一般衣料として要求される
力学性能を満足することができなくなり好ましくない。
【0020】次に、本発明の複合繊維の製造方法につい
て説明する。まず、芯部のポリアミド、鞘部のアルカリ
易溶性ポリエステルを別々のエクストルーダーで融点よ
り20〜60℃高い温度で混練・溶融し、ポリアミドが
芯部に、アルカリ易溶性ポリエステルが鞘部になるよう
に分配プレートを経て一定孔径の複合ノズルから押し出
して紡糸する。このとき、複合ノズルの温度は融点の高
いポリマーの温度に合わせて決定するため、ナイロンと
アルカリ易溶性ポリエステルの融点の差は50℃以下の
組み合わせにすることが好ましい。融点の差が50℃よ
り大きいと、融点の低い方のポリマーの熱分解や熱劣化
などによって、溶融ポリマーの粘度低下が発生し、品
質、操業性に支障をきたす場合がある。
て説明する。まず、芯部のポリアミド、鞘部のアルカリ
易溶性ポリエステルを別々のエクストルーダーで融点よ
り20〜60℃高い温度で混練・溶融し、ポリアミドが
芯部に、アルカリ易溶性ポリエステルが鞘部になるよう
に分配プレートを経て一定孔径の複合ノズルから押し出
して紡糸する。このとき、複合ノズルの温度は融点の高
いポリマーの温度に合わせて決定するため、ナイロンと
アルカリ易溶性ポリエステルの融点の差は50℃以下の
組み合わせにすることが好ましい。融点の差が50℃よ
り大きいと、融点の低い方のポリマーの熱分解や熱劣化
などによって、溶融ポリマーの粘度低下が発生し、品
質、操業性に支障をきたす場合がある。
【0021】次に、紡糸された糸条は冷風で冷却固化さ
れ、冷却固化後の糸条に紡糸油剤を公知のローラ法又は
スリットノズル法で付与する。ここでいう紡糸油剤と
は、繊維に平滑性や帯電防止性を付与するものであり、
鉱物油、有機酸、エーテル類等を含む公知のものが挙げ
られる。紡糸油剤の付与量は特に限定するものではない
が、繊維質量に対し0.5〜1.0質量%とすることが
好ましい。
れ、冷却固化後の糸条に紡糸油剤を公知のローラ法又は
スリットノズル法で付与する。ここでいう紡糸油剤と
は、繊維に平滑性や帯電防止性を付与するものであり、
鉱物油、有機酸、エーテル類等を含む公知のものが挙げ
られる。紡糸油剤の付与量は特に限定するものではない
が、繊維質量に対し0.5〜1.0質量%とすることが
好ましい。
【0022】この後、糸条は2個のゴデットローラ間で
延伸され、ワインダーに捲き取られ、本発明の複合繊維
を得る。延伸倍率は得られる複合繊維の糸質、紡糸速度
により適宜決定される。また、捲取速度も特に限定する
ものではなく、500〜5500m/分が好ましい。
延伸され、ワインダーに捲き取られ、本発明の複合繊維
を得る。延伸倍率は得られる複合繊維の糸質、紡糸速度
により適宜決定される。また、捲取速度も特に限定する
ものではなく、500〜5500m/分が好ましい。
【0023】そして、得られた複合繊維を用いて製織し
た場合、染色工程でアルカリ易溶性ポリエステルを分解
除去する。まず、製織された織物を温度70〜100℃
の界面活性剤を含む弱アルカリ水溶液中で精練・乾燥
後、温度150〜190℃でヒートセッターでプレセッ
トする。次に織物をアルカリ減量処理工程にてアルカリ
易溶性ポリエステルを分解除去する。アルカリ減量処理
条件はアルカリ易溶性ポリエステルの化学的性質や他の
繊維の化学的性質によって異なるが、1〜4質量%の苛
性ソーダ水溶液中、90〜100℃の温度で0.5〜2
時間処理する。アルカリ減量処理後、布帛を十分に水洗
し、染色・乾燥後、150〜170℃の温度で仕上セッ
トする。
た場合、染色工程でアルカリ易溶性ポリエステルを分解
除去する。まず、製織された織物を温度70〜100℃
の界面活性剤を含む弱アルカリ水溶液中で精練・乾燥
後、温度150〜190℃でヒートセッターでプレセッ
トする。次に織物をアルカリ減量処理工程にてアルカリ
易溶性ポリエステルを分解除去する。アルカリ減量処理
条件はアルカリ易溶性ポリエステルの化学的性質や他の
繊維の化学的性質によって異なるが、1〜4質量%の苛
性ソーダ水溶液中、90〜100℃の温度で0.5〜2
時間処理する。アルカリ減量処理後、布帛を十分に水洗
し、染色・乾燥後、150〜170℃の温度で仕上セッ
トする。
【0024】以上のようにして得られた本発明の複合繊
維を用いた布帛がなぜシルク調の風合いを有するか、本
発明者らは次のように推測する。本発明の複合繊維から
なる布帛は、アルカリ減量処理後には繊維軸方向に10
個以上の連続した溝を有する断面が10個以上の凸部を
持つ異形断面芯部を主体に構成される。このような布帛
を構成する繊維は繊維軸方向に連続した微細な突起を有
し、この突起がドライ感とシルクのフィブリルのような
触感を与える。また、鞘部のアルカリ易溶性ポリエステ
ルを溶出させることによって、布帛を構成する各繊維間
の交差点で糸が動きやすくなり、シルクの練り加工やポ
リエステル布帛のアルカリ減量処理加工のような風合加
工の効果を発現し、ドレープ性に優れ、ソフトできめ細
やかな風合いとなる。このように、これらの効果が組み
合わさってシルクに近いナイロン布帛となると推測す
る。
維を用いた布帛がなぜシルク調の風合いを有するか、本
発明者らは次のように推測する。本発明の複合繊維から
なる布帛は、アルカリ減量処理後には繊維軸方向に10
個以上の連続した溝を有する断面が10個以上の凸部を
持つ異形断面芯部を主体に構成される。このような布帛
を構成する繊維は繊維軸方向に連続した微細な突起を有
し、この突起がドライ感とシルクのフィブリルのような
触感を与える。また、鞘部のアルカリ易溶性ポリエステ
ルを溶出させることによって、布帛を構成する各繊維間
の交差点で糸が動きやすくなり、シルクの練り加工やポ
リエステル布帛のアルカリ減量処理加工のような風合加
工の効果を発現し、ドレープ性に優れ、ソフトできめ細
やかな風合いとなる。このように、これらの効果が組み
合わさってシルクに近いナイロン布帛となると推測す
る。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。なお、実施例における風合い評価は、アル
カリ減量処理後の布帛を、次の4項目について、官能試
験法により4段階で評価を行った。 <評価項目> ドライ感 光沢感 ドレープ性 ソフト感 フィブリル感 <評価> ◎:非常に優れている ○:優れている △:普通である ×:劣る また、織物の目ズレの判定は、アルカリ減量処理後の織
物の経糸方向と緯糸方向について官能試験法で目ズレの
強さを評価し、次の3段階評価した。 <評価> ○:目ズレなし △:若干の目ズレがみられる ×:目ズレがみられる
に説明する。なお、実施例における風合い評価は、アル
カリ減量処理後の布帛を、次の4項目について、官能試
験法により4段階で評価を行った。 <評価項目> ドライ感 光沢感 ドレープ性 ソフト感 フィブリル感 <評価> ◎:非常に優れている ○:優れている △:普通である ×:劣る また、織物の目ズレの判定は、アルカリ減量処理後の織
物の経糸方向と緯糸方向について官能試験法で目ズレの
強さを評価し、次の3段階評価した。 <評価> ○:目ズレなし △:若干の目ズレがみられる ×:目ズレがみられる
【0026】実施例1 芯成分としてナイロン6(融点215℃、相対粘度3.
0)のチップ、鞘成分としてポリエチレングリコールを
12質量%共重合したポリエチレンテレフタレート(ア
ルカリ易溶性ポリエステル 融点245℃、相対粘度
1.5)のチップを用いた。それぞれエクストルーダー
型溶融押出機に供給し、紡糸温度270℃で溶融し、分
配プレートを経て、口径0.3mmの円形の紡糸孔を4
8個有する紡糸口金より、ナイロン6を吐出量27g/
分、アルカリ易溶性ポリエステルを吐出量18g/分で
吐出した。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷
却、固化させ、オイリングローラで油剤を付与した後、
2個のゴゼットローラ間で1.5倍に延伸後、速度40
00m/分で捲き取り、110dtex/48fの図1
(a)に示す断面形状の本発明の複合繊維1(芯鞘重量
比:芯/鞘=60/40)を得た。丸断面糸のナイロン
6ブライト糸(78dtex/24f)を経糸に、本発
明の複合繊維1を緯糸にして平織物を製織した。このと
き、経糸密度を100本/2.54cm、緯糸密度を80本
/2.54cmとした。アルカリ易溶性ポリエステルの混率
は21.2質量%であった。この平織物を苛性ソーダ1
g/L、界面活性剤1g/Lの浴中で80℃×10分間
精練し、100℃で乾燥後、170℃×1分間プレセッ
トした。そして、液流染色機中で苛性ソーダ40g/L
の浴中で100℃×30分間処理し、アルカリ易溶性ポ
リエステルを分解除去し、十分に水洗後、100℃×3
0分間染色し、100℃で乾燥後、160℃×1分の仕
上セットを施し、織物を得た。
0)のチップ、鞘成分としてポリエチレングリコールを
12質量%共重合したポリエチレンテレフタレート(ア
ルカリ易溶性ポリエステル 融点245℃、相対粘度
1.5)のチップを用いた。それぞれエクストルーダー
型溶融押出機に供給し、紡糸温度270℃で溶融し、分
配プレートを経て、口径0.3mmの円形の紡糸孔を4
8個有する紡糸口金より、ナイロン6を吐出量27g/
分、アルカリ易溶性ポリエステルを吐出量18g/分で
吐出した。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷
却、固化させ、オイリングローラで油剤を付与した後、
2個のゴゼットローラ間で1.5倍に延伸後、速度40
00m/分で捲き取り、110dtex/48fの図1
(a)に示す断面形状の本発明の複合繊維1(芯鞘重量
比:芯/鞘=60/40)を得た。丸断面糸のナイロン
6ブライト糸(78dtex/24f)を経糸に、本発
明の複合繊維1を緯糸にして平織物を製織した。このと
き、経糸密度を100本/2.54cm、緯糸密度を80本
/2.54cmとした。アルカリ易溶性ポリエステルの混率
は21.2質量%であった。この平織物を苛性ソーダ1
g/L、界面活性剤1g/Lの浴中で80℃×10分間
精練し、100℃で乾燥後、170℃×1分間プレセッ
トした。そして、液流染色機中で苛性ソーダ40g/L
の浴中で100℃×30分間処理し、アルカリ易溶性ポ
リエステルを分解除去し、十分に水洗後、100℃×3
0分間染色し、100℃で乾燥後、160℃×1分の仕
上セットを施し、織物を得た。
【0027】実施例2 実施例1と同様の芯、鞘成分を用い、口径0.3mmの
円形の紡糸孔を24個有する紡糸口金より、ナイロン6
を吐出量18.9g/分、アルカリ易溶性ポリエステル
を吐出量12.6g/分で吐出させた以外は、実施例1
と同様にして複合繊維2(78dtex/24f、芯鞘
重量比:芯/鞘=60/40)を得た。複合繊維2を経
糸、実施例1で得た複合繊維1を緯糸にして平織物を製
織した。このとき、経糸密度を100本/2.54cm、緯
糸密度を80本/2.54cmとした。アルカリ易溶性ポリ
エステルの混率は40質量%であった。この平織物を実
施例1と同様にしてアルカリ減量処理して織物を得た。
円形の紡糸孔を24個有する紡糸口金より、ナイロン6
を吐出量18.9g/分、アルカリ易溶性ポリエステル
を吐出量12.6g/分で吐出させた以外は、実施例1
と同様にして複合繊維2(78dtex/24f、芯鞘
重量比:芯/鞘=60/40)を得た。複合繊維2を経
糸、実施例1で得た複合繊維1を緯糸にして平織物を製
織した。このとき、経糸密度を100本/2.54cm、緯
糸密度を80本/2.54cmとした。アルカリ易溶性ポリ
エステルの混率は40質量%であった。この平織物を実
施例1と同様にしてアルカリ減量処理して織物を得た。
【0028】実施例3 丸断面糸のナイロン6ブライト糸(78dtex/24
f)を経糸に、実施例1で得た複合繊維1と丸断面糸の
ナイロン6ブライト糸(110dtex/48f)を一
本交互に緯糸にして平織物を製織した。このとき、経糸
密度を100本/2.54cm、緯糸密度を80本/2.54c
mとした。アルカリ易溶性ポリエステルの混率は10.
6質量%であった。この平織物を実施例1と同様にして
アルカリ減量処理して織物を得た。
f)を経糸に、実施例1で得た複合繊維1と丸断面糸の
ナイロン6ブライト糸(110dtex/48f)を一
本交互に緯糸にして平織物を製織した。このとき、経糸
密度を100本/2.54cm、緯糸密度を80本/2.54c
mとした。アルカリ易溶性ポリエステルの混率は10.
6質量%であった。この平織物を実施例1と同様にして
アルカリ減量処理して織物を得た。
【0029】実施例4 実施例1と同様の芯、鞘成分を用い、スリット巾0.1
3mm、一辺の長さ0.3mmのY字型断面の紡糸孔を
48個有する紡糸口金より、ナイロン6を吐出量27g
/分、アルカリ易溶性ポリエステルを吐出量18g/分
で吐出した。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷
却、固化させ、オイリングローラで油剤を付与した後、
2個のゴゼットローラ間で1.5倍に延伸後、速度40
00m/分で捲き取り、110dtex/48fの図1
(b)に示す断面形状の本発明の複合繊維3を得た(芯
鞘比60/40)。丸断面糸のナイロン6(ブライト)
78dtex/24fを経糸に、本発明の複合繊維3を
緯糸にして平織物を製織した。この時、経糸密度を10
0本/2.54cm、緯糸密度を80本/2.54cmとした。
アルカリ易溶性ポリエステルの混率は21.2質量%で
あった。この平織物を実施例1と同様にしてアルカリ減
量処理して織物を得た。
3mm、一辺の長さ0.3mmのY字型断面の紡糸孔を
48個有する紡糸口金より、ナイロン6を吐出量27g
/分、アルカリ易溶性ポリエステルを吐出量18g/分
で吐出した。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷
却、固化させ、オイリングローラで油剤を付与した後、
2個のゴゼットローラ間で1.5倍に延伸後、速度40
00m/分で捲き取り、110dtex/48fの図1
(b)に示す断面形状の本発明の複合繊維3を得た(芯
鞘比60/40)。丸断面糸のナイロン6(ブライト)
78dtex/24fを経糸に、本発明の複合繊維3を
緯糸にして平織物を製織した。この時、経糸密度を10
0本/2.54cm、緯糸密度を80本/2.54cmとした。
アルカリ易溶性ポリエステルの混率は21.2質量%で
あった。この平織物を実施例1と同様にしてアルカリ減
量処理して織物を得た。
【0030】比較例1 図2(a)に示す断面形状の芯鞘複合繊維(芯鞘重量
比:芯/鞘=60/40)とした以外は、実施例1と同
様に行い、複合繊維を得、製織し、アルカリ減量処理を
施し、織物を得た。
比:芯/鞘=60/40)とした以外は、実施例1と同
様に行い、複合繊維を得、製織し、アルカリ減量処理を
施し、織物を得た。
【0031】比較例2 実施例1で得た複合繊維1と実施例2で得た複合繊維2
の芯鞘重量比を芯/鞘=50/50にした以外は、実施
例2と同様に行い、複合繊維を得、製織し、アルカリ減
量処理を施し、織物を得た。
の芯鞘重量比を芯/鞘=50/50にした以外は、実施
例2と同様に行い、複合繊維を得、製織し、アルカリ減
量処理を施し、織物を得た。
【0032】比較例3 図2(b)に示す断面形状の芯鞘複合繊維(芯鞘重量
比:芯/鞘=60/40)とした以外は、実施例4と同
様に行い、複合繊維を得、製織し、アルカリ減量処理を
施し、織物を得た。
比:芯/鞘=60/40)とした以外は、実施例4と同
様に行い、複合繊維を得、製織し、アルカリ減量処理を
施し、織物を得た。
【0033】参考例1 丸断面糸のナイロン6ブライト糸(78dtex/24
f)を経糸に、丸断面糸のナイロン6ブライト糸(11
0dtex/48f)を緯糸にした以外は、実施例1と
同様に製織、アルカリ減量処理を施し、織物を得た。
f)を経糸に、丸断面糸のナイロン6ブライト糸(11
0dtex/48f)を緯糸にした以外は、実施例1と
同様に製織、アルカリ減量処理を施し、織物を得た。
【0034】実施例1〜4、比較例1〜3、参考例1の
繊維から得られた織物の各種評価結果を表1に示す。
繊維から得られた織物の各種評価結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、実施例1〜4の
繊維を用いて得られた織物はドライ感、光沢感、ドレー
プ性、ソフト感、フィブリル感とも良好であり、シルク
のような風合いを有していた。また、実施例2のように
アルカリ易溶性ポリエステルの混率が40質量%になる
と若干の目ズレは認められるが実用上問題はなかった。
一方、比較例1、3の繊維は異形断面芯部の凸部の数が
少なかったため、異形度が不十分となり、得られた織物
は、ドライ感、光沢感、フィブリル感が不足していた。
比較例2の繊維は鞘部の割合が多すぎたため、シルクに
近い風合いを有していたが、目ズレが大きく、実用レベ
ルのものではなかった。さらに、参考例1と実施例1と
を比較すると、繊度、フィラメント数とも同じである
が、ドライ感、フィブリル感、特に、ドレープ性が大き
く異なることがわかる。
繊維を用いて得られた織物はドライ感、光沢感、ドレー
プ性、ソフト感、フィブリル感とも良好であり、シルク
のような風合いを有していた。また、実施例2のように
アルカリ易溶性ポリエステルの混率が40質量%になる
と若干の目ズレは認められるが実用上問題はなかった。
一方、比較例1、3の繊維は異形断面芯部の凸部の数が
少なかったため、異形度が不十分となり、得られた織物
は、ドライ感、光沢感、フィブリル感が不足していた。
比較例2の繊維は鞘部の割合が多すぎたため、シルクに
近い風合いを有していたが、目ズレが大きく、実用レベ
ルのものではなかった。さらに、参考例1と実施例1と
を比較すると、繊度、フィラメント数とも同じである
が、ドライ感、フィブリル感、特に、ドレープ性が大き
く異なることがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明の複合繊維は、アルカリ減量処理
後に繊維表面に多数の溝部と凸部を有する形状の異形断
面糸となるため、得られる布帛は天然のシルクに近い風
合いを有し、かつ、目ズレなどの物性面も実用上問題は
ないので、従来のナイロン布帛では使用が限定されてい
たブラウスやアウター用に好適に利用できる。
後に繊維表面に多数の溝部と凸部を有する形状の異形断
面糸となるため、得られる布帛は天然のシルクに近い風
合いを有し、かつ、目ズレなどの物性面も実用上問題は
ないので、従来のナイロン布帛では使用が限定されてい
たブラウスやアウター用に好適に利用できる。
【図1】(a)〜(d)は、本発明の複合繊維の実施態
様を示す断面図である。
様を示す断面図である。
【図2】(a)は比較例1で得られた複合繊維の断面
図、(b)は比較例3で得られた複合繊維の断面図であ
る。
図、(b)は比較例3で得られた複合繊維の断面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L031 AA18 AA20 AB32 BA11 CA01 DA02 4L041 AA07 BA02 BA05 BA24 BA32 BA37 BA42 BC12 CA12 CA21 CA25 DD01 DD11 EE08 4L048 AA21 AA24 AB07 AC08 AC19 BA01 CA12 CA13 CA20 DA01 EB04
Claims (1)
- 【請求項1】 繊維軸方向に10個以上の連続した溝を
有し、断面形状において10個以上の凸部を有するポリ
アミドからなる異形断面芯部と、芯部を被覆するアルカ
リ易溶性ポリエステルからなる鞘部で構成される芯鞘複
合繊維であって、鞘部の比率が複合繊維全体の10〜4
0質量%であることを特徴とするシルク調ナイロン布帛
に適した複合繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001015843A JP2002220743A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | シルク調ナイロン布帛に適した複合繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001015843A JP2002220743A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | シルク調ナイロン布帛に適した複合繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002220743A true JP2002220743A (ja) | 2002-08-09 |
Family
ID=18882322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001015843A Pending JP2002220743A (ja) | 2001-01-24 | 2001-01-24 | シルク調ナイロン布帛に適した複合繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002220743A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8883304B2 (en) * | 2008-12-18 | 2014-11-11 | Taiwan Textile Research Institute | Synthetic fiber |
CN107208322A (zh) * | 2015-02-13 | 2017-09-26 | 东丽株式会社 | 芯鞘复合纤维和缺口纤维以及这些纤维的制造方法 |
CN113355777A (zh) * | 2021-05-26 | 2021-09-07 | 苏州普路通纺织科技有限公司 | 一种抗静电涡流纺生产工艺 |
-
2001
- 2001-01-24 JP JP2001015843A patent/JP2002220743A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8883304B2 (en) * | 2008-12-18 | 2014-11-11 | Taiwan Textile Research Institute | Synthetic fiber |
CN107208322A (zh) * | 2015-02-13 | 2017-09-26 | 东丽株式会社 | 芯鞘复合纤维和缺口纤维以及这些纤维的制造方法 |
EP3257976A4 (en) * | 2015-02-13 | 2018-09-12 | Toray Industries, Inc. | Core-sheath conjugated fiber, slit fiber, and method for manufacturing these fibers |
CN113355777A (zh) * | 2021-05-26 | 2021-09-07 | 苏州普路通纺织科技有限公司 | 一种抗静电涡流纺生产工艺 |
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