JP2002220457A - ポリエーテル類の連続製造方法 - Google Patents
ポリエーテル類の連続製造方法Info
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Abstract
ル類の連続的製造。 【解決手段】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下開始
剤に炭素数2以上のモノエポキシドを開環付加重合反応
させるにあたり、連続反応槽を用いて連続的に開環付加
重合反応を行わせるポリエーテル類の連続製造方法であ
って、連続反応槽が、物質が一定方向に移動可能な流路
を有する反応槽であって、かつその流路の開始点に原料
供給口及び終点に反応生成物取り出し口を有する環状連
続反応槽、又は、物質が一定方向に移動可能な流路を有
する反応槽であって、かつその流路の開始点1に原料供
給口4、終点2に反応生成物取り出し口5、及び開始点
と終点との間の途中点3に原料供給口6を有する環状連
続反応槽であることを特徴とするポリエーテル類の連続
製造方法。
Description
続的に製造する方法に関し、特に複合金属シアン化物錯
体触媒を用いポリエーテル類を連続的に製造する方法に
関する。
エポキシドを開環付加重合反応させて得られるポリエー
テル類はポリウレタンなどの合成樹脂原料、潤滑油など
の媒体、非イオン系界面活性剤などの界面活性剤、など
の用途に使用されている。
を必要とする。触媒としては従来から知られているアル
カリ触媒に加え、複合金属シアン化物錯体が知られてい
る(USP3287457、USP3287458、U
SP3287459明細書参照)。
する方法として経済的な観点からみれば、連続製造方法
が好ましいが、複合金属シアン化物錯体触媒を用いたポ
リエーテル類の製造方法は、通常回分法(バッチ法)で
あることが多い。すなわち、触媒と開始剤を反応槽中に
仕込み窒素置換を行った後、モノエポキシドを供給し反
応させ、所定量のモノエポキシドが反応したところで反
応を止め、生成ポリエーテルを取り出す方法である。
より製造される量が決まる、前製品の混入を防ぐため毎
回洗浄しなければならない、さらに装置の大きさに対す
る製品の製造量が小さい、という欠点があった。
は知られているが、得られるポリエーテル類の分子量分
布が広すぎる欠点があった。
解決すべくなされたものであり、ポリエーテル類の製造
方法において複合金属シアン化物錯体触媒を用いたポリ
エーテル類の連続製造方法を提供するものである。
触媒の存在下開始剤に炭素数2以上のモノエポキシドを
開環付加重合反応させるにあたり、連続反応槽を用いて
連続的に開環付加重合反応を行わせるポリエーテル類の
連続製造方法であって、連続反応槽が、物質が一定方向
に移動可能な流路を有する反応槽であって、かつその流
路の開始点に原料供給口及び終点に反応生成物取り出し
口を有する環状連続反応槽、又は、物質が一定方向に移
動可能な流路を有する反応槽であって、かつその流路の
開始点に原料供給口、終点に反応生成物取り出し口、及
び開始点と終点との間の途中点に原料供給口を有する環
状連続反応槽であることを特徴とするポリエーテル類の
連続製造方法である。
は、前記公知例に示されているように下記一般式(1)
の構造を有すると考えられる。
(II)、Ni(II)、Al(III)、Sr(II)、Mn(II)、C
r(III)、Cu(II)、Sn(II)、Pb(II)、Mo(IV)、
Mo(VI)、W(IV)、W(VI)などであり、M2はFe(I
I)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr
(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、V
(V)などであり、Rは有機配位子であり、a、b、x及
びyは金属の原子価と配位数により変わる正の整数であ
り、c及びdは金属への配位数により変わる正の数であ
る。
ましく、M2はFe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co
(III)などが好ましい。有機配位子としては、たとえば
ケトン、エーテル、アルデヒド、エステル、アルコー
ル、アミドなどがある。
化物錯体は、金属塩M1Xa(M1、aは上述と同様、
XはM1と塩を形成するアニオン)とポリシアノメタレ
ート(塩)Ze[M2 x(CN)y]f(M2、x、y
は上述と同様。Zは水素、アルカリ金属、アルカリ土類
金属など。e、fはZ、M2の原子価と配位数により決
まる正の整数)のそれぞれの水溶液又は水と有機溶剤の
混合溶媒の溶液を混合し、得られた複合金属シアン化物
に有機配位子Rを接触させた後、余分な溶媒及び有機配
位子Rを除去することにより製造される。
(CN)y]fにおけるZには水素やアルカリ金属をは
じめとする種々の金属を使用しうるが、リチウム塩、ナ
トリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム
塩が好ましい。特に好ましくは通常のアルカリ金属塩、
すなわちナトリウム塩とカリウム塩である。
方向に移動可能な流路を有する反応槽であって、かつそ
の流路の開始点に原料供給口及び終点に反応生成物取り
出し口を有する反応槽、又は、物質が一定方向に移動可
能な流路を有する反応槽であって、かつその流路の開始
点に原料供給口、終点に反応生成物取り出し口、及び開
始点と終点との間の途中点に原料供給口を有する反応槽
である。本発明における環状連続反応槽の1例の断面図
を図1に示す。図中矢印の向きは物質が流れる方向を示
す(以下、同様)。
は、反応を開始させるための原料を供給する。終点2に
設けられる反応生成物取り出し口5からは生成ポリエー
テル、未反応の原料及び触媒を取り出す。開始点1と終
点2との間の途中点3に、追加の原料を供給するための
原料供給口6を1以上有していてもよい。
途中点3の原料供給口6から、送液ポンプや気体媒体な
どにより圧送されることが好ましい。すなわち、開始点
及び/又は途中点の原料供給口4、6から圧送された原
料は反応を起こしながら、終点2の反応生成物取り出し
口5に向かって流動し生成ポリエーテルとして未反応の
原料とともに終点2の反応生成物取り出し口5で取り出
される。
料の圧送の速度は、反応槽1m3当り0.01〜1m3
/時間であることが好ましい。さらに1つの原料供給口
からのモノエポキシド(モノエポキシド量とする)の供
給量は全開始剤の供給量(全開始剤量とする)に対しモ
ノエポキシド量/全開始剤量<3(重量比)となること
が好ましい。
点の原料供給口4から開始剤、複合金属シアン化物錯体
触媒及びモノエポキシドを供給する。途中点3に原料供
給口6を有する場合は、開始点の原料供給口4からは開
始剤及び複合金属シアン化物錯体触媒を供給し、途中点
3の原料供給口6から、モノエポキシドを供給すること
が好ましいが、これに限定されない。
槽を直列に連結させて使用する場合は、2番目以降の連
続反応槽の開始点からは、手前の連続反応槽の反応生成
物取り出し口から取り出される生成ポリエーテルを含む
反応生成物と必要に応じて追加の原料を供給することに
なる。
への供給方法としては開始剤中に混合させることにより
供給する方法、複合金属シアン化物錯体触媒を開始剤中
で合成し安定分散させた状態で供給する方法が好まし
い。
ポキシドを供給することが好ましい。また、途中点3の
原料供給口6の数は限定されない。
環状連続反応槽を用いる。
す。環状連続反応槽は環状の管からなる反応器であり、
環状の管の一部に原料圧送用ポンプ15が取りつけられ
ている。開始点1に設けられた原料供給口4、途中点3
の原料供給口6から供給された原料はポンプ15により
圧送され、環状管中を矢印の方向に流動する。終点2に
設けられた反応生成物取り出し口5から生成ポリエーテ
ルとして取り出される。上記連続反応槽に熱交換器の機
能を加えた熱交換器型連続反応槽を使用してもよい。
結されていてもよい。たとえばn個の連続反応槽が連結
されている場合、nより小さいk番目の連続反応槽の終
点から取り出される、未反応モノエポキシド及び触媒を
含む生成ポリエーテルが(k+1)番目の連続反応槽の
開始点より供給される。この際、(k+1)番目の連続
反応槽の開始点より追加のモノエポキシド及び複合金属
シアン化物錯体触媒を供給することもできる。
に連結することにより、1の連続反応槽のみを用いて製
造されるポリエーテル類をさらに高分子量化できる。
ル類としてはポリオキシアルキレンポリオールが好まし
い。ポリオキシアルキレンポリオールは少なくとも2個
の水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシドなどのモ
ノエポキシドを順次開環付加重合反応させたものであ
る。
するポリヒドロキシ化合物が好ましい。ポリヒドロキシ
化合物としては、たとえばエチレングリコール、プロピ
レングリコールなどの2価アルコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの3価
アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デ
キストロース、ソルビトール、シュークロースなどの4
価以上のアルコール、及びこれらのアルコールにアルキ
レンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて得られ
る目的物よりも低分子量のポリエーテルポリオールがあ
る。
ラックなどのフェノール性水酸基やメチロール基を有す
る化合物、エタノールアミン、ジエタノールアミンなど
の水酸基と他の活性水素を有する化合物、及びこれらに
アルキレンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて
得られる目的物よりも低分子量のポリエーテルポリオー
ルがある。
なくとも2個有するモノアミンやポリアミンにアルキレ
ンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて得られる
目的物よりも低分子量のポリエーテルポリオールがあ
る。その他、リン酸やその誘導体、その他のポリヒドロ
キシ化合物も使用できる。これらポリヒドロキシ化合物
は2種以上を併用することもできる。
シドを開環反応せしめてポリエーテルモノオールを製造
する方法にも適用できる。1価の開始剤としては、たと
えばメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノー
ル、その他のモノオール、フェノール、アルキル置換フ
ェノールなどのフェノール誘導体、及びこれらにアルキ
レンオキシドなどのモノエポキシドを反応させて得られ
る目的物よりも低分子量のポリエーテルポリオールがあ
る。さらに、窒素原子に結合した水素原子を1個有する
モノアミンやポリアミンにアルキレンオキシドなどのモ
ノエポキシドを反応させて得られる目的物よりも低分子
量のポリエーテルポリオールがある。
2以上のモノエポキシドであり、特に炭素数2以上のア
ルキレンオキシドが好ましい。より好ましくは、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、
エピクロルヒドリンなどの炭素数3〜4のアルキレンオ
キシドであり、最も好ましくはプロピレンオキシドであ
る。それら単独、それらの2種以上又はそれらとスチレ
ンオキシド、グリシジルエーテル、グリシジルエステル
などの他のモノエポキシドを併用して使用できる。2種
以上のアルキレンオキシドの使用又はアルキレンオキシ
ドと他のモノエポキシドの使用の場合は、それらを混合
して付加し又は順次付加し、ランダム重合鎖やブロック
重合鎖を形成できる。
定されない。開始剤1モルに対するモノエポキシドの反
応量は少なくとも約10モルが好ましく、少なくとも約
50モルがより好ましい。開始剤の水酸基当たり平均少
なくとも約10分子が特に好ましく、少なくとも約30
分子反応させて得られるポリエーテル類が最も好まし
い。
に100以下が適当である。たとえば、ポリウレタンの
原料としては、水酸基価で表わして約5〜200、特に
5〜60の液状ポリエーテルポリオールが好ましい。
応槽において合成されるポリエーテル類は分子量分布が
広い欠点があった。複合金属シアン化物錯体触媒による
ポリエーテル類の合成反応は、その特徴として、モノエ
ポキシドが、より低分子量のポリエーテル類末端に対し
て反応、重合することが知られている。したがって、分
子量分布が広がることがない。
るモノエポキシドの開環付加重合反応はその反応が速や
かに起こるため、連続化に適している。
レス鋼製の完全混合槽を10段直列に、孔を有する仕切
板を介してつなげた環状連続反応槽を用い、2000p
pmの複合金属シアン化物錯体触媒を分散させた3官能
かつ分子量1000のポリオキシアルキレンポリオール
を開始点から200g/時間で供給した。途中点5箇所
から合計1800g/時間のプロピレンオキシドを供給
し、反応温度120℃において反応を行ったところ、重
量平均分子量9900のポリエーテルポリオールが連続
的に合成され、取り出された。
物錯体触媒により分子量800から分子量1000にな
るまで半回分式反応槽により部分的に重合させて得られ
た3官能ポリオールを開始剤とし、500cm3の容量
を持つステンレス鋼製の熱交換器型の管型連続反応槽の
開始点から15g/時間で供給した。途中点20箇所か
ら合計210g/時間のプロピレンオキシドを供給し、
反応温度130℃において反応を行ったところ、重量平
均分子量14000のポリエーテルポリオールが連続合
成され、取り出された。
を持つステンレス鋼製の完全混合槽を10段直列に、孔
を有する仕切板を介してつなげた環状連続反応槽を用い
2000ppmの複合金属シアン化物錯体触媒を分散さ
せた3官能かつ分子量1000のポリオールを200g
/時間で開始点から供給した。途中点1箇所から合計1
800g/時間のプロピレンオキシドを供給し、反応温
度120℃において反応を行ったところ、反応が開始さ
れず、未反応のプロピレンオキシドが抜き出し口より流
出した。
ンレス鋼製完全混合槽を用い複合金属シアン化物錯体触
媒2000ppmと開始剤として分子量1000の3官
能ポリオール500gを供給した。反応温度120℃で
プロピレンオキシドを供給した。プロピレンオキシド供
給速度を1800g/時間にすると反応圧が上昇し、冷
却速度の能力不足等の問題が生じ、さらに毎回洗浄を行
う必要が生じた。そのため実際の生産性は重合原料の供
給速度の1/3以下となった。
よく連続的に製造できる。
略図
Claims (4)
- 【請求項1】複合金属シアン化物錯体触媒の存在下開始
剤に炭素数2以上のモノエポキシドを開環付加重合反応
させるにあたり、連続反応槽を用いて連続的に開環付加
重合反応を行わせるポリエーテル類の連続製造方法であ
って、 連続反応槽が、物質が一定方向に移動可能な流路を有す
る反応槽であって、かつその流路の開始点に原料供給口
及び終点に反応生成物取り出し口を有する環状連続反応
槽、又は、物質が一定方向に移動可能な流路を有する反
応槽であって、かつその流路の開始点に原料供給口、終
点に反応生成物取り出し口、及び開始点と終点との間の
途中点に原料供給口を有する環状連続反応槽であること
を特徴とするポリエーテル類の連続製造方法。 - 【請求項2】原料を供給する際に、開始点及び/又は途
中点の原料供給口から、原料を圧送する、請求項1に記
載の連続製造方法。 - 【請求項3】原料を圧送する際の平均圧送速度が、反応
槽1m3当り0.01〜1m3/時間である、請求項2
に記載の連続製造方法。 - 【請求項4】1つの原料供給口からのモノエポキシドの
供給量(モノエポキシド量とする)が、全開始剤の供給
量(全開始剤量とする)に対し、モノエポキシド量/全
開始剤量<3(重量比)となる、請求項1、2又は3に
記載の連続製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002017230A JP3599027B2 (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ポリエーテル類の連続製造方法 |
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JP19655992A Division JP3283297B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ポリエーテル類の連続製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002220457A true JP2002220457A (ja) | 2002-08-09 |
JP3599027B2 JP3599027B2 (ja) | 2004-12-08 |
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JP2002017230A Expired - Lifetime JP3599027B2 (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ポリエーテル類の連続製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008195964A (ja) * | 1996-07-18 | 2008-08-28 | Bayer Antwerpen Comm V | スターターの連続供給による低不飽和ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの連続製造方法 |
JP2009501819A (ja) * | 2005-07-18 | 2009-01-22 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ポリエーテルアルコールの製造方法 |
-
2002
- 2002-01-25 JP JP2002017230A patent/JP3599027B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008195964A (ja) * | 1996-07-18 | 2008-08-28 | Bayer Antwerpen Comm V | スターターの連続供給による低不飽和ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールの連続製造方法 |
JP2009501819A (ja) * | 2005-07-18 | 2009-01-22 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | ポリエーテルアルコールの製造方法 |
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