JP2002219799A - インクジェットプリンタ及び駆動条件設定回路 - Google Patents

インクジェットプリンタ及び駆動条件設定回路

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JP2002219799A
JP2002219799A JP2001019501A JP2001019501A JP2002219799A JP 2002219799 A JP2002219799 A JP 2002219799A JP 2001019501 A JP2001019501 A JP 2001019501A JP 2001019501 A JP2001019501 A JP 2001019501A JP 2002219799 A JP2002219799 A JP 2002219799A
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head
unit
cutting
setting
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Application number
JP2001019501A
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English (en)
Inventor
Etsuichi Maekawa
悦一 前川
Hiroaki Arakawa
裕明 荒川
Teruhiro Taguchi
彰宏 田口
Takashi Horiyama
隆司 堀山
Masato Ueda
正人 上田
Masashi Sakamoto
正史 坂本
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドに関し最適な駆動条件を設定する際
に、A/D変換を不要にするとともに駆動条件の細かな
設定を可能とし、ヘッドと制御部とを分離しても配線等
が複雑化せずに構成可能であるインクジェットプリンタ
及び駆動条件設定回路を提供する。 【解決手段】 このインクジェットプリンタは、インク
を吐出するヘッド11を有するヘッドモジュール10
と、ヘッドを駆動する駆動部22と、駆動部を制御する
制御部21とを具備する。ヘッドモジュールが、ヘッド
の駆動条件を最適化するための最適化情報を予め設定す
る設定部12と、設定部から最適化情報をデジタル信号
として検出する検出部13とを備える。制御部21が検
出部で検出された最適化情報を読み取り、最適化情報に
基づいて最適な駆動条件を設定し、駆動条件によりヘッ
ドが駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドからインク
を吐出してプリントを行うインクジェットプリンタ及び
ヘッドなどの最適な駆動条件を設定する駆動条件設定回
路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、ヘッドに形
成した複数の吐出口にインクを供給し、吐出口を駆動
し、インクを吐出口から紙やフィルム等の記録シートに
向けて噴射することによりプリントを行うものである。
ヘッドの吐出口を例えばピエゾ素子等の圧電素子から構
成し、このピエゾ素子等の駆動時の変形によりインクを
加圧し噴射するようになっている。かかる圧電素子は製
造時のばらつき等のため素子ごとに感度等の特性が異な
り、この特性のばらつきに起因して適正な駆動電圧が異
なるという問題があった。
【0003】このため、例えば特開平9−234883
号公報のように、ヘッドカートリッジに検出抵抗を設
け、ヘッドランクに応じて所定の検出抵抗を切断または
導電性物質でマーキングして抵抗値の組み合わせをかえ
ることにより、ヘッドランクを設定し、プリンタによっ
てアナログ値として読み取り、そのアナログ値をA/D
変換することによりヘッドランクを読み取り、このヘッ
ドランクに応じて最適な駆動電圧や駆動時間を供給する
ようにしたインクジェットプリンタが提案されている。
【0004】しかし、かかる従来技術のプリンタでは、
ヘッドランクをアナログ値として読み取るためにA/D
変換が必要であり回路構成が複雑になるとともに、検出
抵抗の精度によりヘッドランクの設定数が決定され制限
されるため多く設定できずに細かな設定が不可能であ
り、また、この従来技術のヘッドカートリッジは一体型
であるので、ヘッドと制御部とが分離して配置された場
合の配線等の複雑化に対する対策は示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の問題に鑑み、ヘッドに関し最適な駆動条件
を設定する際に、A/D変換を不要にするとともに駆動
条件の細かな設定を可能とし、また、ヘッドと制御部と
を分離しても配線等が複雑化せずに構成可能であるイン
クジェットプリンタ及び駆動条件設定回路を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるインクジェットプリンタは、インクを
吐出するヘッドを有するヘッドモジュールと、前記ヘッ
ドを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部
と、を具備し、前記ヘッドモジュールが、前記ヘッドの
駆動条件を最適化するための最適化情報を予め設定する
設定部と、前記設定部から前記最適化情報をデジタル信
号として検出する検出部と、を備え、前記制御部が前記
検出部で検出された最適化情報を読み取り、前記最適化
情報に基づいて最適な駆動条件を設定し、前記駆動条件
により前記ヘッドが駆動されることを特徴とする。
【0007】このインクジェットプリンタによれば、ヘ
ッドモジュールの検出部が最適化情報をデジタル信号と
して設定部から検出するので、A/D変換が不要であ
り、ヘッドに関し駆動条件の細かな設定が可能となり最
適な駆動条件を設定し易くなり、また、ヘッドモジュー
ル側に設定部と検出部とを設けるので、設定部と検出部
との間の配線が簡単になり、またヘッドと制御部とを分
離してもヘッドと制御部との間の配線等が複雑化しな
い。
【0008】この場合、前記駆動部と前記制御部とが前
記ヘッドモジュールから離れて設けられるとともに、前
記検出部と前記制御部とが通信手段により接続されるよ
うに構成できる。これにより、ヘッドと制御部とを分離
しても通信手段により接続でき、上述のように、この通
信手段はヘッドと制御部との間の配線等が複雑化しない
ので簡単な構成にできる。
【0009】また、前記設定部が複数の切断・非切断回
路を備え、前記各切断・非切断回路で切断または非切断
をそれぞれ設定することにより前記最適化情報を設定
し、前記検出部が前記各切断・非切断回路の切断または
非切断の設定に基づいて前記最適化情報をデジタル信号
として検出するように構成することが好ましい。
【0010】また、前記最適な駆動条件が前記ヘッドの
駆動時に前記ヘッドに出力される最適な駆動波形である
ことが好ましく、最適な駆動波形とするために駆動電圧
または駆動時間の少なくとも一方を最適化する。
【0011】また、前記ヘッドに関する温度(ヘッド温
度、ヘッドの環境温度、インク温度等)、インク粘度、
環境湿度、メディア(その種類または厚さ等)、解像
度、キャリッジ速度及びインクの種類のうちの少なくと
も1つを検出し、この検出データに基づいて前記最適な
駆動条件を設定することが好ましく、これらの各条件が
が変わっても安定した高画質な印画が可能になる。
【0012】また、上述のようなインクジェットプリン
タ及び他の装置において最適な駆動条件の設定のために
適用して好ましい本発明による駆動条件設定回路は、被
駆動部と、前記被駆動部を駆動する駆動部と、前記駆動
部を制御する制御部と、を具備し、前記被駆動部が、そ
の駆動条件を最適化するための最適化情報を予め設定す
る設定部と、前記設定部から前記最適化情報をデジタル
信号として検出する検出部と、を備え、前記制御部が前
記検出部で検出された最適化情報を読み取り、前記最適
化情報に基づいて最適な駆動条件を設定し、前記駆動条
件により前記被駆動部が駆動されることを特徴とする。
【0013】この駆動条件設定回路によれば、被駆動部
の検出部が最適化情報をデジタル信号として設定部から
検出するので、A/D変換が不要であり、駆動条件の細
かな設定が可能となり最適な駆動条件を設定し易くな
り、また、被駆動部側に設定部と検出部とを設けるの
で、設定部と検出部との間の配線が簡単になり、また被
駆動部と制御部とを分離しても被駆動部と制御部との間
の配線等が複雑化しない。
【0014】この場合、前記制御部が前記被駆動部から
離れて設けられるとともに、前記検出部と前記制御部と
が通信手段により接続されるように構成できる。これに
より、被駆動部と制御部とを分離しても通信手段により
接続でき、上述のように、この通信手段は被駆動部と制
御部との間の配線等が複雑化しないので簡単な構成にで
きる。
【0015】また、前記設定部が複数の切断・非切断回
路を備え、前記各切断・非切断回路で切断または非切断
をそれぞれ設定することにより前記最適化情報を設定
し、前記検出部が前記各切断・非切断回路の切断または
非切断の設定に基づいて前記最適化情報をデジタル信号
として検出するように構成することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態によるインクジェットプリンタのヘッドモジュール及
び制御部とヘッド駆動部とを搭載したキャリッジ基板を
概略的に示す平面図であり、図2は図1のヘッドモジュ
ールの検出部及び設定部の回路例を示す回路図であり、
図3は図2の回路図の動作を説明するための図であり、
図4は図1のヘッドの具体的構成を示す図であり、ヘッ
ドの吐出部を部分的に示す斜視図(a)、吐出部の電極
の作動を説明するための正面図(b),(c)、及び吐
出部の駆動状態を説明するための正面図(d),(e)
である。
【0017】図1に示すように、インクジェットプリン
タは、記録シートに対しインクを吐出しプリントを行う
ヘッドモジュール10と、ヘッドモジュール10の制御
及び駆動を行うキャリッジ基板20とを備える。ヘッド
モジュール10はプリント動作時にキャリッジ基板20
とともに移動するようになっている。
【0018】ヘッドモジュール10は、複数の吐出部1
1a(図4)を有するヘッド11と、ジャンピング回路
J1,J2,・・・,Jn−1,Jnを有しヘッド11
の特性に応じて最適な駆動条件を設定するための最適化
情報を設定する設定部12と、設定部12に設定された
最適化情報を検出する検出部13とを同一の基板14上
に備える。また、ヘッドモジュール10は、ヘッドの環
境温度、インク温度またはヘッド温度を検出する温度検
知器15を備える。
【0019】設定部12のジャンピング回路J1,J
2,・・・,Jn−1,Jnは、基板14に形成したn
個の導電性パターンからn個の切断・非切断回路を構成
する。n個の切断・非切断回路の各導電性パターンの切
断または非切断により「1」または「0」を設定し、ヘ
ッド11に応じた最適化情報をnビット分だけ設定する
ことができる。
【0020】キャリッジ基板20は、検出部13で検出
した最適化情報を読み取るように配線19により検出部
13に接続されるとともにヘッド11に対する最適な駆
動条件として最適なヘッド駆動電圧を設定するCPUか
らなる制御部21と、この設定された最適な駆動電圧の
駆動波形を持つ駆動信号をヘッド11に対し出力しヘッ
ド11を駆動するヘッド駆動部22とを備える。
【0021】図2に示すように、設定部12のジャンピ
ング回路は例えば8ビットの切断・非切断回路J1〜J
8から構成される。また、検出部13は切断・非切断回
路J1〜J8に対応してフリップフロップのIC回路I
1〜I8を備えるパラレルシリアル変換回路から構成さ
れる。パラレルシリアル変換回路のIC回路I1〜I8
は縦並びに接続され、8ビットの切断・非切断回路J1
〜J8が並列的に接続されており、各IC回路に入力す
るクロック(CLK)信号により切断・非切断回路J1
〜J8における切断・非切断の設定に応じた8ビットの
直列デジタル信号がIC回路I8からDATA信号とし
て出力できるようになっている。
【0022】次に、ヘッド11の最適な駆動条件として
最適なヘッド駆動電圧を設定する際に、温度検知器15
で検知した温度データに基づく最適なヘッド駆動条件の
補正について説明する。
【0023】図2の温度検出器15で検出されたヘッド
の環境(周辺)温度、インク温度またはヘッド温度に基
づく温度データが制御部(CPU)21に送られると、
制御部21では温度データを認識し、この認識された温
度データに基づいて最適化情報にさらに温度補正データ
を加味してヘッドの最適条件を設定するようになってい
る。温度の変化によってインクの吐出速度が変わるため
に安定した印画が得られないことがあるが、この対策と
して吐出速度を所定の速度で安定するようにヘッドの駆
動条件を補正してインクの吐出速度を安定させることに
より安定した印画を行うことができる。また、インク温
度を検出し補正すれば、インクの温度によってインクの
特性(粘度)が変化しインクの粘度の違いによりインク
の吐出速度が変わるために安定した印画が得られないと
いった問題を解決でき、インクの吐出速度を安定させて
安定した印画を行うことができる。
【0024】なお、上述の温度補正以外に次の条件
(1)〜(7)の少なくとも1つをも考慮してヘッドの
最適条件を補正し設定するようにしてもよい。
【0025】(1)インク粘度 図1の制御部21にインクの粘度データを入力するよう
にし、入力された粘度データを制御部21が認識し、こ
の認識された粘度データを元に最適化情報にさらに粘度
補正データを加えて吐出速度を所定の速度で安定するよ
うに制御部21でヘッドの駆動条件を補正して設定する
ことにより、インクの粘度の違いによりインクの吐出速
度が変わるために安定した印画が得られないといった問
題を解決でき、インクの吐出速度を安定させることによ
り安定した印画を行うことができる。
【0026】(2)環境湿度 装置に取り付けられた装置周辺の湿度を検出する湿度検
出器から装置周辺湿度を図1の制御部21が認識し、認
識された湿度データを元に最適化情報にさらに湿度補正
データを加味して制御部21でヘッドの駆動条件を補正
して設定する。
【0027】(3)メディア メディア(記録紙等)の種類によってヘッドから吐出さ
れたインク液滴が構成するインク滴径が異なることがあ
る。この対策としてメディア(記録紙等)の種類を検出
し制御部21で認識し、この認識されたメディアの種類
データに基づいてインク滴径を所定の径に補正するよう
に制御部21でヘッド駆動条件を補正し設定することに
より、印字するメディアが変わっても安定した高画質な
印画が可能になる。
【0028】(4)メディアの厚さ メディア(記録紙等)の種類によってメディアの厚さが
違い、メディアの厚みの違いによりヘッドとメディアの
距離が違ってくるため、この距離の違いでインクの着弾
位置が変り高画質な印画を行うことか出来ないことがあ
る。この対策としてメディアの厚さを検出し制御部21
で認識し、この認識されたメディアの厚さデータに基づ
いてインク着弾位置を所定の位置に補正するように制御
部21でヘッド駆動条件を補正し設定することにより、
メディアの厚さが変わっても安定した高画質な印画が可
能になる。
【0029】(5)解像度 解像度を検出し制御部21で認識し、この認識された解
像度に基づいて解像度に合ったインク滴径を構成するた
めに制御部21でヘッド駆動条件を補正し解像度に最適
なインク滴径を構成する。
【0030】(6)キャリッジ速度 ヘッドのメディアに対する打ち方の違いや鮮像度によっ
てキャリッジの速度が異なることがあり、キャリッジ速
度の違いによってインク着弾位置がずれることがある。
この対策としてキャリッジ速度を検出し制御部21で認
識し、この認識されたキャリッジ速度に基づいてインク
着弾位置を所定の位置に補正するように制御部21でヘ
ッド駆動条件を補正し設定する。
【0031】(7)インクの種類 染料インクや顔料インクといったインクの種類で特性の
異なるインクを吐出する場合、インクの吐出速度とイン
ク滴径とが異なってしまうことがある。この対策として
インクの種類を検出し制御部21で認識し、この認識さ
れたインクの種類に基づいてインクの吐出速度とインク
滴径を一定条件に制御するように制御部21でヘッド駆
動条件を補正し設定する。
【0032】以上のように、図1,図2のような設定部
12と、検出部13と、温度検知器15と、制御部(C
PU)21とから、インクジェットプリンタにおけるヘ
ッド11の最適な駆動条件を設定するための駆動条件設
定回路が構成されている。
【0033】図4によりヘッドモジュール10のヘッド
の具体的構成を説明する。ヘッド11は、図4(a)の
ように、複数の吐出部11aが並んで形成されており、
吐出部11aが図の縦方向に並んだピエゾ素子31,3
2とピエゾ素子33,34とから包囲されるようにして
構成されている。ピエゾ素子31は、図4(b)のよう
に、両壁面に設けられた一対の電極31a、31bを備
える。電極31a、31bに対しヘッド駆動部22駆動
信号の駆動電圧が加えられると、ピエゾ素子31は図4
(b)の無変形の状態から例えば図4(c)のようにせ
ん断変形するようになっている。このピエゾ素子31の
せん断変形は、電極31a、31bに加える正・負の極
性によりそのモードが変わり、また一定の電圧レベルで
も素子ごとに変形の程度が変化する。
【0034】次に、上述のようなインクジェットプリン
タにおいてヘッド11の組立時やメンテナンス時にヘッ
ド11の最適な駆動条件を設定する動作について説明す
る。いま、ヘッドモジュール10の製造時に、例えば設
定回路12の切断・非切断回路J1及びJ6を切断し
「1」と設定し、他の切断・非切断回路J2〜J5,J
7,J8は切断せず「0」と設定することにより、ヘッ
ド11の最適化情報を設定したとする。
【0035】この設定状態で、図1〜図3のようにCP
U21からLAT信号を送り、各IC回路I1〜I8を
励起し、続いて一定周期のパルス信号であるCLK信号
をIC回路I1〜I8に送ると、図3のように、切断・
非切断回路J1の切断により第1回目のCLK信号C1
に応じてパルス信号波形Q1が出力し、J6の切断によ
り第6回目のCLK信号C6に応じてパルス信号波形Q
6が出力する。このように、切断・非切断回路J1〜J
8の切断と非切断に応じて、図3のような直列のDAT
A信号がデジタル信号として出力し、CPU21に送ら
れる。CPU21では、このDATA信号に基づいてヘ
ッド駆動部22に対し最適な駆動電圧を設定するように
制御する。これにより、ヘッド11を製造時等に起因し
た特性のばらつきを補正でき、最適な駆動電圧で駆動す
ることができる。また、このとき、温度検知器15で検
知した環境(周辺)温度、インク温度またはヘッド温度
に基づく温度データにより制御部21がヘッドの最適条
件を補正し、温度が変化してもインクの吐出速度が安定
し、安定した印画ができる。
【0036】具体的には、ヘッド11の吐出部11aに
おいてピエゾ素子31〜34は、駆動電圧がOFFで図
4(d)のように全体として膨張した状態から、駆動電
圧がONとなると、図4(e)のように、全体として収
縮するようそれぞれせん断変形し、この変形動作により
吐出部11aからインクが吐出するが、このとき、各ピ
エゾ素子31〜34は良好に吐出するよう最適な駆動電
圧が加えられるので、吐出部11aからのインクの吐出
が一定の吐出速度で安定かつ良好に行われる。そして、
かかる最適な駆動電圧の設定は、他の吐出部11aの各
ピエゾ素子に対しても行われるので、ヘッド11全体の
インクの吐出が安定かつ良好に行われる。
【0037】また、CPU21とヘッド駆動部22とを
搭載したキャリッジ基板20はヘッドモジュール10か
ら離れており、ヘッドモジュール10側の検出部13と
CPU21とを通信手段の配線19で接続しているが、
検出部13が設定部12と同一の基板14上に設けられ
ているので、配線19は、CPU21が検出部13にL
AT信号及びCLK信号を送り検出部13からDATA
信号を受け取るだけでよいので、複雑化せず、また配線
19のためのコネクタ部も端子数が少なくなり、簡単な
構成にでき、好ましい。この通信手段としては、通常の
ワイヤ等による配線19以外に、無線や光通信等の各手
段としてもよい。
【0038】なお、以上の説明では、1つのヘッドモジ
ュールについて説明したが、カラーインクジェットプリ
ンタではY、M、C、Kの4色分のヘッドモジュールを
同様の構成にできる。
【0039】以上のように本発明を実施の形態により説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能であ
る。例えば、ヘッドの構成は、ピエゾ素子以外の別の素
子を使用してもよいことは勿論である。また、ヘッドの
駆動条件として、ヘッドの最適な駆動電圧を設定するよ
うにしたが、駆動波形の最適な駆動時間(パルス幅)で
あってもよく、また、他の駆動条件であってもよい。
【0040】また、設定部12における切断・非切断回
路は適宜増減することが極めて容易であって、設定ビッ
ト数を簡単に増減できる。特に、設定ビット数を増やす
ことにより最適化情報の設定数を増加させることができ
るので、ヘッドの最適な駆動条件をより設定し易くな
り、好ましい。また、切断・非切断回路は基板上の切断
可能な導電性パターンから構成したが、これに限定され
ず、他の切断容易なものであってもよく、例えば切断可
能なワイヤから構成してもよく、更に、他のオン・オフ
回路等であってもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ヘッド等の被駆動部に
関し最適な駆動条件を設定する際に、A/D変換を不要
にするとともに駆動条件の細かな設定を可能とし、ヘッ
ド等の被駆動部と制御部とを分離しても配線等が複雑化
せずに構成可能であるインクジェットプリンタ及び駆動
条件設定回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるインクジェットプリ
ンタのヘッドモジュール及び制御部とヘッド駆動部とを
搭載したキャリッジ基板を概略的に示す平面図である。
【図2】図1のヘッドモジュールの検出部及び設定部の
回路例を示す回路図である。
【図3】図3は図2の回路図の動作を説明するための図
である。
【図4】図1のヘッドの具体的構成を示す図であり、ヘ
ッドの吐出部を部分的に示す斜視図(a)、吐出部の電
極の作動を説明するための正面図(b),(c)、及び
吐出部の駆動状態を説明するための正面図(d),
(e)である。
【符号の説明】
10 ヘッドモジュール 11 ヘッド 11a ヘッドの吐出部 12 設定部 J1〜J8 切断・非切断回路 13 検出部 I1〜I8 IC回路 19 配線(通信手段) 20 キャリッジ基板 21 制御部、CPU 22 ヘッド駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀山 隆司 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 上田 正人 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 坂本 正史 東京都練馬区大泉学園町八丁目34番14号 市川荘105号 Fターム(参考) 2C056 EA04 EA23 EB07 EB11 EB13 EB30 EB31 EB35 EB45 EB46 EB58 EC07 EC42 FA04 FA10 HA01 HA51 2C061 AQ05 AR01 CG03 CG15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するヘッドを有するヘッド
    モジュールと、前記ヘッドを駆動する駆動部と、前記駆
    動部を制御する制御部と、を具備し、 前記ヘッドモジュールが、前記ヘッドの駆動条件を最適
    化するための最適化情報を予め設定する設定部と、前記
    設定部から前記最適化情報をデジタル信号として検出す
    る検出部と、を備え、 前記制御部が前記検出部で検出された最適化情報を読み
    取り、前記最適化情報に基づいて最適な駆動条件を設定
    し、前記駆動条件により前記ヘッドが駆動されることを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記制御部が前記ヘッドモジュールから
    離れて設けられるとともに、前記検出部と前記制御部と
    が通信手段により接続されることを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記設定部が複数の切断・非切断回路を
    備え、前記各切断・非切断回路で切断または非切断をそ
    れぞれ設定することにより前記最適化情報を設定し、 前記検出部が前記各切断・非切断回路の切断または非切
    断の設定に基づいて前記最適化情報をデジタル信号とし
    て検出することを特徴とする請求項1または2に記載の
    インクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記最適な駆動条件が前記ヘッドの駆動
    時に前記ヘッドに出力される最適な駆動波形であること
    を特徴とする請求項1,2または3に記載のインクジェ
    ットプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記ヘッドに関する温度、インク粘度、
    環境湿度、メディア、解像度、キャリッジ速度及びイン
    クの種類のうちの少なくとも1つを検出し、この検出デ
    ータに基づいて前記最適な駆動条件を設定することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジ
    ェットプリンタ。
  6. 【請求項6】 被駆動部と、前記被駆動部を駆動する駆
    動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を具備し、 前記被駆動部が、その駆動条件を最適化するための最適
    化情報を予め設定する設定部と、前記設定部から前記最
    適化情報をデジタル信号として検出する検出部と、を備
    え、 前記制御部が前記検出部で検出された最適化情報を読み
    取り、前記最適化情報に基づいて最適な駆動条件を設定
    し、前記駆動条件により前記被駆動部が駆動されること
    を特徴とする駆動条件設定回路。
  7. 【請求項7】 前記制御部が前記被駆動部から離れて設
    けられるとともに、前記検出部と前記制御部とが通信手
    段により接続されることを特徴とする請求項5に記載の
    駆動条件設定回路。
  8. 【請求項8】 前記設定部が複数の切断・非切断回路を
    備え、前記各切断・非切断回路で切断または非切断をそ
    れぞれ設定することにより前記最適化情報を設定し、 前記検出部が前記各切断・非切断回路の切断または非切
    断の設定に基づいて前記最適化情報をデジタル信号とし
    て検出することを特徴とする請求項5または6に記載の
    駆動条件設定回路。
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