JPH10329313A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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Publication number
JPH10329313A
JPH10329313A JP14213397A JP14213397A JPH10329313A JP H10329313 A JPH10329313 A JP H10329313A JP 14213397 A JP14213397 A JP 14213397A JP 14213397 A JP14213397 A JP 14213397A JP H10329313 A JPH10329313 A JP H10329313A
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JP
Japan
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head
drive
drive waveform
ink
printer
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JP14213397A
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Inventor
Yoshihiko Yanagawa
芳彦 柳川
Masahiko Hitomi
正彦 人見
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より良い印字品質の印刷を可能にするインク
ジェットプリンタを提供する。 【解決手段】 駆動波形データ記憶手段と、記憶領域指
定手段と、メモリ制御手段と、デジタル・アナログ変換
手段と、電力増幅手段と、駆動回路を有し、インク吐出
命令の有無に応じて双方向アナログスイッチ手段を導通
制御してインクを吐出させるノズルに対応する圧電アク
チュエータに駆動電圧信号を印加、駆動するインクジェ
ットヘッドの駆動方法において、記憶領域指定手段がイ
ンク種別を含むヘッドの種類または特性に対応して異な
る駆動波形データを選択し、メモリ制御手段が駆動波形
データを読み出して駆動電圧信号を発生させヘッドを駆
動する、ヘッドの駆動電圧信号が選択可能なインクジェ
ットプリンタを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電アクチュエータ
を用いてインクを吐出し記録用紙等の媒体に文字および
図形等を記録するヘッドに印加する駆動電圧信号を選択
することで多種の特性のヘッドを最適な駆動状態で使用
可能にしたインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用されてきた圧電アク
チュエータを用いるインクジェットヘッドの駆動回路と
その駆動方法について説明する。図15は従来例のイン
クジェットヘッドの駆動回路の一例を示す回路図、図1
6はその動作波形の図である。
【0003】図15および図16において、定常状態で
は駆動信号Sは“ロー”で、インバータU1を介してP
NPトランジスタQ1はオフ、インバータU2を介して
NPNトランジスタQ2はオンしていて、圧電アクチュ
エータPZTには駆動電圧が印加されていない。この状
態ではインクジェットヘッドのインク室は拡張されてい
ない。
【0004】駆動信号Sが“ハイ”となって、PNPト
ランジスタQ1がオン、NPNトランジスタQ2はオフ
して圧電アクチュエータPZTには電源電圧VHが印加
されるが、このとき、圧電アクチュエータPZは静電容
量C1に等価であるから、圧電アクチュエータPZTの
駆動電圧、すなわち端子電圧VC1は、PNPトランジ
スタQ1のコレクタに接続されている抵抗R4と静電容
量C1とで構成する時定数τ1である指数関数に従って
図16の駆動電圧の波形における“A”のように上昇し
て、インクジェットヘッドのインク室の容積が拡張され
てインクを吸入する。
【0005】次に、駆動信号Sが“ロー”となって、P
NPトランジスタQ1がオフ、NPNトランジスタQ2
はオンして圧電アクチュエータPZTに蓄積されていた
電荷は抵抗R5を介して放電される。このとき、圧電ア
クチュエータPZTの駆動電圧VC1は、NPNトラン
ジスタQ2のコレクタに接続されている抵抗R5と静電
容量C1とで構成する時定数τ2である指数関数に従っ
て図16のの駆動電圧の波形における“B”のように降
下して、インクジェットヘッドのインク室が定常時の容
積に戻る。このときのインク室の圧力によってノズル孔
よりインクを吐出する。
【0006】このように、ヘッドがインクを吸入および
インクを吐出した際には圧電アクチュエータPZTとイ
ンク室内のインクには機械的な振動波、または圧力波な
ど自由振動が生じる。図16の変位Xにおける“C”、
“D”は圧電アクチュエータPZTの振動を模式的に表
している。特に、インクと大気との接しているノズルで
のインク液面の振動はインク吐出に大きな影響を与える
ので、インク吐出開始時の液面の振動を十分安定化する
必要がある。
【0007】インクジェットプリンタではヘッドの動作
を安定化して、言い換えればインクの吐出周期を高速に
してなおかつ安定にインク滴を吐出させ、性能を最大限
発揮させるためには、搭載するヘッドの構造、すなわち
インクを充填して圧力をかけて吐出させるインク室や圧
電アクチュエータ、ノズル孔の構造または形状などヘッ
ドの特性と充填するインクの特性に適合した最適な駆動
波形を発生して圧電アクチュエータに印加する駆動回路
を組み込むことが必要である。
【0008】ヘッドのノズルでのインク液面の振動を安
定化して、高速で、なおかつ安定にインク滴を吐出させ
るために、圧電アクチュエータに次の図17に示すよう
な三角波を基本にした駆動波形を印加することも提案さ
れている。
【0009】図17において、駆動電圧VC2は時間T
1では最低電圧で、圧電アクチュエータは待機中で駆動
していない。時間T2では駆動電圧VC2の“E”の部
分に示すように比較的ゆるい傾斜でほぼ直線的に上昇し
て電圧が印加される。そこで、図16における駆動電圧
VC1の“A”ように急激に立ち上がり時間と共にアク
チュエータへの作用力が減少するような指数関数的曲線
の電圧の印加ではなく、インク室は緩やかに拡張するの
で、インク室やインクの機械的な振動波、または圧力波
などは比較的少なくできる。
【0010】続いて、時間T3では駆動電圧VC2の
“F”の部分に示すように、急激な傾斜でほぼ直線的に
駆動電圧の降下をもってインク室を収縮するが、図16
における駆動電圧VC1の“B”ように急激な立ち下が
りはあっても時間と共に作用力が減少するような指数関
数的曲線ではなく最後まで駆動力が加わるのでインクの
吐出力が強い。
【0011】しかしながら、この駆動電圧VC2は圧電
アクチュエータの端子で直線的な電圧になるアナログ波
形であるから、図15に示した従来例のように比較的単
純な構成あるいは比較的安価である論理回路、あるいは
デジタル回路技術のみで駆動回路を構成するにはなじま
ない。従来に比べればかなり複雑なアナログ技術を使用
した波形発生回路とノズル毎に高出力(一般にはアクチ
ュエータ駆動の瞬時電力は高出力である)のアナログ駆
動回路を使用する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
タに限らずプリンタの性能評価の重要な項目として、印
刷された最終結果である印刷品質または印字品質がある
が、特に、インクジェットプリンタにおいてはヘッドよ
りインクを液滴状に空間に吐出して印刷用紙上に付着さ
せる印刷技術であるから、ヘッドの機械的特性ばかりで
はなく充填されたインクの特性、性質、さらには印刷用
紙の性質と駆動波形との間で総合的にマッチングを取ら
ないと印刷品質を向上させることは困難である。
【0013】また、最近のインクジェットプリンタはモ
ノクローム(黒を主とした単色)印刷とともにカラーイ
ンクを使用して写真に匹敵する高精細なカラー画像や図
形の印刷が要求されているし、複数のヘッドあるいは同
一ヘッド内にインク別に区画を設けてインクを充填して
モノクローム印刷とカラー印刷を同時に、あるいは使い
分けたいという要求もある。
【0014】さらに、樹脂フィルムなどプラスチック、
金属箔の表面など従来の印刷用紙とは異なる印刷媒体の
上に印字したいという要求も強い。すなわち、インクジ
ェットプリンタが普及して利用される範囲が広がるにつ
れて、性質の異なる印刷媒体に印刷したいという要求、
あるいは印刷媒体に適する特性のインクを使用したいと
いう要求がある。
【0015】これらの要求には、カラーヘッドとモノク
ロームヘッドあるいはカラーヘッドの各色の間で、ある
いは印刷用紙、印刷媒体の種類によって、インクの性質
を変えたり、異なった特性を持つヘッドを使用して、そ
れぞれの特性に合わせて駆動波形あるいは駆動回路、駆
動方法を使用して駆動すれば印刷品質を向上させること
が可能である。
【0016】また、インクジェットプリンタの印刷では
一般的に使用され安価ないわゆる普通紙上への印刷、画
像の質および色彩ともに高品質の印刷を求める時に使用
するプリンタ、またはインクによって指定された指定用
紙上への印刷、あるいはオーバーヘッドプロジェクタに
使用する透明なシートに印刷するなど多目的な印刷が有
るが、それぞれの印刷目的にあわせて駆動波形を微妙に
変えた駆動方法を使用して駆動すると効果があがる。
【0017】また、高精細な画像、文字印刷のほかに原
稿の仮印刷などでは印刷ドットを荒くして印刷品質を多
少犠牲にして高速かつインクを節約した印字、いわゆる
ドラフト印字と言われる印刷モードが要求されることも
あるが、高精細な画像印刷と高速周期でインクを吐出す
るドラフト印字では、それぞれに対応した駆動波形や駆
動方法を採用することが望ましい。
【0018】最新のインクジェットプリンタにおいてカ
ラー印刷や高速、高品質な印刷あるいは紙以外の印刷媒
体にまで印刷するなどの種々の要求を達成させるために
は、インクの組成、粘度、印刷後のインク乾燥度などの
数々の条件やヘッドのインク吐出特性や駆動特性などと
十分にマッチングした駆動波形を供給してヘッドを駆動
することが多少は行われるようになってきた。
【0019】しかしながら、上記に詳しく説明したよう
に従来の技術例では、単純に圧電アクチュエータに印加
する駆動電圧を変更しようとしても電源電圧を変更する
ことになるので、図15の回路の構成あるいは制御方法
では大がかりとなる。さらに駆動波形または駆動電圧の
印加時間を制御しようとするときには駆動回路の抵抗R
4、または抵抗R5の値と駆動信号SのT2のみしか変
更することができないし、抵抗R4、または抵抗R5の
値を変更しても充放電の時定数が変化するだけであるか
ら波形の形を複雑な駆動波形に変更することはできな
い。
【0020】また、プリンタに何種類ものヘッドの特性
に合わせて複雑な駆動波形を発生する波形発生回路を含
んだ駆動回路を持たせることは回路の容積、そして価格
からも実用的でない。なぜなら上記の要求を満たすよう
なきめ細かい駆動をするには、従来技術を使用すると複
数のアナログ波形発生器とヘッドのノズルの数だけのア
ナログ駆動回路を必要とするからである。
【0021】たとえば、先の従来技術のところで説明し
た図17のような三角波あるいはさらに複雑な波形の駆
動電圧を印加しようとすると、何種類ものヘッドの特性
に合わせて波形の上昇、降下の傾斜、振幅を変更した
り、駆動タイミングを合わせたり、場合によっては複雑
な駆動波形を発生するアナログ波形発生回路とヘッドの
ノズルの数だけのアナログ駆動回路をを組み込まなけれ
ばならないので、駆動回路全体では回路の構成は複雑で
大がかりとなり、回路の容積と価格を増大させ、さらに
アナログ回路特有の組立時の調整操作も必要になるので
プリンタの製造価格を大幅に上昇させ実用的でない。
【0022】本発明の目的は上記の課題を解決し、同一
のプリンタ上で異なる特性のヘッドあるいは異なる特性
のインクを使用したヘッドを使用して、駆動波形あるい
は駆動電圧を選択して発生させ、種々の特徴ある印刷用
紙上により良い印刷品質の印刷を可能にし、あるいは高
速での印刷を可能にするインクジェットプリンタを提供
することである。
【0023】さらに、本発明の目的は比較的単純で安価
なデジタル回路の技術を大幅に利用して、回路構成を単
純化するとともに、調整操作を必要とせず、駆動波形あ
るいは駆動電圧を組み込む波形データにより発生させる
ので、広範囲の機種に同一回路技術、あるいは同一回路
構成を採用して安価なインクジェットプリンタを提供す
ることである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するために本発明のインクジェ
ットプリンタは、インクジェットヘッドの圧電アクチュ
エータ群に印刷条件に最適な駆動電圧を印加して駆動し
インク滴を吐出することで印刷媒体上に印刷品質の高い
文字、画像を印刷するために、ヘッド駆動制御手段と駆
動波形選択手段によって波形発生手段を制御することに
より、選択した印刷条件に最適な駆動波形データを選択
して駆動電圧を発生し、駆動回路によってインクジェッ
トヘッドのノズル毎に具備した圧電アクチュエータを選
択し駆動するインクジェットプリンタであって、前記波
形発生手段は少なくともメモリ制御手段と駆動波形デー
タ記憶手段とデジタル・アナログ変換手段とを含む構成
からなり、駆動波形データ記憶手段は印刷条件に対応し
て圧電アクチュエータ群を駆動するために用意された、
駆動電圧を時間単位で分解して一組のデジタルデータに
した駆動波形データを格納するための記憶領域を複数区
分したデジタルデータ記憶手段であり、メモリ制御手段
は駆動波形選択手段の発生する駆動波形選択信号が指定
する駆動波形データ記憶手段内の記憶領域を選択し、記
憶領域内に存在する一組の駆動波形データの開始番地か
ら終了番地までを順次時間単位で走査して駆動波形デー
タを読み出してデジタル・アナログ変換手段に伝達し、
デジタル・アナログ変換手段はデジタルデータを逐次ア
ナログ信号に変換して出力する信号変換手段であり、駆
動波形データ記憶手段から読み出した駆動波形データを
変換してインクジェットヘッドの圧電アクチュエータ群
を駆動するための駆動電圧信号を発生して電力増幅手段
に伝達し、前記駆動回路は少なくとも電力増幅手段とア
クチュエータ選択手段と双方向アナログスイッチ群とか
らなり、電力増幅手段は駆動電圧信号を電力増幅して駆
動電力となしてインクジェットヘッドの圧電アクチュエ
ータ群に共通に供給し、アクチュエータ選択手段はヘッ
ド駆動制御手段より与えられる印刷する文字や画像を形
成するためインクを吐出させるノズル毎のインク吐出命
令の有無に応じて個々の双方向アナログスイッチを導通
制御する信号を発生し、双方向アナログスイッチはイン
クを吐出させるノズルに対応してスイッチを導通し、圧
電アクチュエータに駆動電力を印加、駆動し、選択した
印刷条件に最適な駆動波形の駆動電力をもってインクジ
ェットヘッドを駆動することを特徴とする。
【0025】(2)本発明のインクジェットプリンタに
おいて、上記の印刷条件は、プリンタ使用者がインクジ
ェットヘッドを交換するにあたり、ヘッドに充填された
インク種類またはヘッドの構造、特性を含む駆動条件の
差異に基づくヘッドの種類であり、印刷条件を選択する
駆動波形選択手段はインクジェットヘッド側に具備した
ヘッド種類識別手段と、プリンタ本体側に具備した検出
手段とによってヘッド種類を識別する手段とからなり、
駆動波形選択手段は、インクジェットヘッドをプリンタ
本体に装着することにより、ヘッドの種類を識別し、ヘ
ッドの種類に対応してあらかじめ定めた駆動波形選択信
号を発生しメモリ制御手段に伝達し、メモリ制御手段は
駆動波形選択信号によって、識別したヘッド種類を駆動
するのに最適な駆動電圧信号を発生する駆動波形データ
の存在する駆動波形データ記憶手段の記憶領域を選択指
定して、印刷条件に最適な駆動電圧信号を発生し、識別
したヘッド種類に最適な駆動波形の駆動電力をもってイ
ンクジェットヘッドを駆動することを特徴とする。
【0026】(3)あるいは、本発明のインクジェット
プリンタにおいて、上記の印刷条件は、プリンタ使用者
がヘッドに充填されたインク種類またはヘッドの構造、
特性を含むインクジェットヘッドの種類、あるいは印刷
媒体の種類および印刷モードを含む印刷画像の種類から
選択し、印刷条件を選択する駆動波形選択手段は信号伝
達手段によってプリンタを接続した外部制御手段におい
て動作する、プリンタを制御するソフトウェアであり、
プリンタの使用者が外部制御手段の画面表示装置におい
て印刷条件を明示的にあるいは暗示的に選択することに
より、プリンタを制御するソフトウェアが、印刷条件に
最適な駆動波形データの存在する記憶領域を選択するた
めにあらかじめ定めた符号化した駆動波形選択信号を発
生してプリンタのヘッド駆動制御手段へ転送し、ヘッド
駆動制御手段は、駆動波形選択手段の発生した符号化し
た駆動波形選択信号を解読して、印刷条件に最適な駆動
波形データの存在する記憶領域を選択指定する駆動波形
選択信号を発生しメモリ制御手段に伝達し、メモリ制御
手段は選択した印刷条件に最適な駆動波形データの存在
する駆動波形データ記憶手段の記憶領域を指定して、印
刷条件に最適な駆動電圧信号を発生し、選択した印刷条
件に最適な駆動波形の駆動電力をもってインクジェット
ヘッドを駆動することを特徴とするイ。
【0027】(4)さらに、本発明のインクジェットプ
リンタにおいて、複数の部分ヘッドまたは分割区画をも
って構成するインクジェットヘッドの部分ヘッドまたは
分割区画毎の圧電アクチュエータ群にそれぞれ印刷条件
に最適な複数の駆動電圧を印加して駆動しインク滴を吐
出することで印刷媒体上に印刷品質の高い文字、画像を
印刷するために、ヘッド駆動制御手段と駆動波形選択手
段によって波形発生手段を制御することにより、選択し
た印刷条件に最適な複数の駆動波形データを選択して複
数の駆動電圧を発生し、複数の駆動回路によってインク
ジェットヘッドの部分ヘッドまたは分割区画毎のノズル
毎に具備した圧電アクチュエータを選択し駆動するイン
クジェットプリンタであって、前記波形発生手段は少な
くともメモリ制御手段と複数の駆動波形データ記憶手段
と、各々の駆動波形データ記憶手段に接続したデジタル
・アナログ変換手段とを含む構成からなり、各々の駆動
波形データ記憶手段は部分ヘッドまたは分割区画毎の、
または部分ヘッドまたは分割区画の集合の圧電アクチュ
エータ群を駆動するために用意された、複数の印刷条件
に対応した駆動電圧を時間単位で分解してデジタルデー
タ化した駆動波形データを格納する複数の記憶領域に区
分したデジタルデータ記憶手段であり、メモリ制御手段
は駆動波形選択手段の発生する駆動波形選択信号が指定
する、複数の駆動波形データ記憶手段内の記憶領域を選
択し、各々の記憶領域内に存在する一組の駆動波形デー
タを同時にまたはほぼ同時に駆動波形データの開始番地
から終了番地まで順次時間単位で走査して駆動波形デー
タを読み出してデジタル・アナログ変換手段に伝達し、
各々のデジタル・アナログ変換手段はデジタルデータを
逐次アナログ信号に変換して出力する信号変換手段であ
り、各々の駆動波形データ記憶手段から読み出した駆動
波形データを変換してインクジェットヘッドの部分ヘッ
ドまたは分割区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区
画の集合の圧電アクチュエータ群を駆動するための複数
の駆動電圧を発生して電力増幅手段に伝達し、前記駆動
回路は少なくとも複数の電力増幅手段とアクチュエータ
選択手段と部分ヘッドまたは分割区画毎の、または部分
ヘッドまたは分割区画の集合に対応した複数の双方向ア
ナログスイッチ群とからなり、部分ヘッドまたは分割区
画毎の、または部分ヘッドまたは分割区画の集合に対応
した複数のインクジェットヘッドの圧電アクチュエータ
群を駆動し、各々の電力増幅手段は駆動電圧信号を電力
増幅して駆動電力となしてインクジェットヘッドの部分
ヘッドまたは分割区画毎の、または部分ヘッドまたは分
割区画の集合に対応した各々の圧電アクチュエータ群に
共通に供給し、アクチュエータ選択手段はヘッド駆動制
御手段より与えられる印刷する文字、画像を形成するイ
ンクを吐出させるノズル毎のインク吐出命令の有無に応
じて部分ヘッドまたは分割区画毎の、または部分ヘッド
または分割区画の集合に対応した各々の双方向アナログ
スイッチ群を導通制御する信号を発生し、各々の双方向
アナログスイッチはインクを吐出させるノズルに対応し
てスイッチを導通し、部分ヘッドまたは分割区画毎の、
または部分ヘッドまたは分割区画の集合に対応した圧電
アクチュエータ群に駆動電力を印加、駆動し、選択した
印刷条件に最適な駆動波形の駆動電力をもってインクジ
ェットヘッドを駆動することを特徴とする。
【0028】(5)本発明のインクジェットプリンタに
おいて、上記の印刷条件は、プリンタ使用者が充填され
たインク種類またはヘッドの構造、特性を含む駆動条件
の差異に基づくヘッドの種類であり、印刷条件を選択す
る駆動波形選択手段はインクジェットヘッド側に具備し
たヘッド種類識別手段と、プリンタ本体側に具備した検
出手段とによってヘッド種類を識別する手段とからな
り、駆動波形選択手段は、インクジェットヘッドをプリ
ンタ本体に装着することにより、ヘッドの種類を識別
し、ヘッドの種類に対応してあらかじめ定めた駆動波形
選択信号を発生しメモリ制御手段に伝達し、メモリ制御
手段は駆動波形選択信号によって、識別したヘッド種類
を駆動するのに最適な複数の駆動電圧信号を発生する駆
動波形データの存在する複数の駆動波形データ記憶手段
の記憶領域を選択指定して、印刷条件に最適な複数の駆
動電圧信号を発生し、識別したヘッド種類に最適な駆動
波形の複数の駆動電力をもってインクジェットヘッドを
駆動することを特徴とするインクジェットプリンタ。
【0029】(6)本発明のインクジェットプリンタに
おいて、上記の印刷条件は、プリンタ使用者がインクジ
ェットヘッドを交換するにあたり、部分ヘッドまたは分
割区画毎に対応して充填されたインク種類またはヘッド
の構造、特性を含むインクジェットヘッドの種類、ある
いは印刷媒体の種類および印刷モードを含む印刷画像の
種類から選択し、印刷条件を選択する駆動波形選択手段
は信号伝達手段によってプリンタを接続した外部制御手
段において動作する、プリンタを制御するソフトウェア
であり、プリンタの使用者が外部制御手段の画面表示装
置において印刷条件を明示的にあるいは暗示的に選択す
ることにより、プリンタを制御するソフトウェアが、印
刷条件に最適な駆動波形データの存在する複数の記憶領
域を選択するためにあらかじめ定めた符号化した駆動波
形選択信号を発生してプリンタのヘッド駆動制御手段へ
転送し、ヘッド駆動制御手段は、駆動波形選択手段の発
生した符号化した駆動波形選択信号を解読して、印刷条
件に最適な駆動波形データの存在する複数の記憶領域を
選択指定する駆動波形選択信号を発生しメモリ制御手段
に伝達し、メモリ制御手段は選択した印刷条件に最適な
複数の駆動波形データの存在する複数の駆動波形データ
記憶手段の記憶領域を指定して、印刷条件に複数の最適
な駆動電圧信号を発生し、選択した印刷条件に最適な駆
動波形の複数の駆動電力をもってインクジェットヘッド
を駆動することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】インクジェットヘッドの圧電アク
チュエータ群に印刷条件に最適な駆動電圧を印加して駆
動しインク滴を吐出することで印刷媒体上に印刷品質の
高い文字、画像を印刷するために、ヘッド駆動制御手段
と駆動波形選択手段によって波形発生手段を制御するこ
とにより、選択した印刷条件に最適な駆動波形データを
選択して駆動電圧を発生し、駆動回路によってインクジ
ェットヘッドのノズル毎に具備した圧電アクチュエータ
を選択し駆動するインクジェットプリンタであって、前
記波形発生手段は少なくともメモリ制御手段と駆動波形
データ記憶手段とデジタル・アナログ変換手段とを含む
構成からなり、駆動波形データ記憶手段は印刷条件に対
応して圧電アクチュエータ群を駆動するために用意され
た、駆動電圧を時間単位で分解して一組のデジタルデー
タにした駆動波形データを格納するための記憶領域を複
数区分したデジタルデータ記憶手段であり、メモリ制御
手段は駆動波形選択手段の発生する駆動波形選択信号が
指定する駆動波形データ記憶手段内の記憶領域を選択
し、記憶領域内に存在する一組の駆動波形データの開始
番地から終了番地までを順次時間単位で走査して駆動波
形データを読み出してデジタル・アナログ変換手段に伝
達し、デジタル・アナログ変換手段はデジタルデータを
逐次アナログ信号に変換して出力する信号変換手段であ
り、駆動波形データ記憶手段から読み出した駆動波形デ
ータを変換してインクジェットヘッドの圧電アクチュエ
ータ群を駆動するための駆動電圧信号を発生して電力増
幅手段に伝達し、前記駆動回路は少なくとも電力増幅手
段とアクチュエータ選択手段と双方向アナログスイッチ
群とからなり、電力増幅手段は駆動電圧信号を電力増幅
して駆動電力となしてインクジェットヘッドの圧電アク
チュエータ群に共通に供給し、アクチュエータ選択手段
はヘッド駆動制御手段より与えられる印刷する文字や画
像を形成するためインクを吐出させるノズル毎のインク
吐出命令の有無に応じて個々の双方向アナログスイッチ
を導通制御する信号を発生し、双方向アナログスイッチ
はインクを吐出させるノズルに対応してスイッチを導通
し、圧電アクチュエータに駆動電力を印加、駆動し、選
択した印刷条件に最適な駆動波形の駆動電力をもってイ
ンクジェットヘッドを駆動することを特徴とするインク
ジェットプリンタ。
【0031】
【実施例】本発明のインクジェットプリンタを提供する
実施例は、主としてそのインクジェットプリンタのヘッ
ドの駆動回路と駆動波形をどのように発生させて圧電ア
クチュエータに印加するかという駆動方法にかかわるこ
とであるので、インクジェットプリンタのシステムのう
ち、駆動波形の発生方法と、インクジェットヘッドの駆
動回路と駆動方法を中心にして説明する。まず、本発明
のインクジェットプリンタにおける第1の実施例を図
1、図2、図3、図4、図5および図11によってその
詳細について説明する。
【0032】図1は第1の実施例におけるインクジェッ
トプリンタのシステムの内で、インクジェットヘッドの
駆動にかかわる部分の回路のブロック構成図であるが、
本発明の実施例の説明に直接かかわる部分以外は図面の
繁雑化を避けるために省略してあり、それぞれの構成、
動作などについてさらに詳細な説明が必要な場合は別の
図面を参照してその都度説明する。
【0033】図1において1は本実施例のインクジェッ
トプリンタ、2はプリンタ制御手段、3は波形発生手
段、4は駆動回路、5はインクジェットヘッド(以下の
説明では単にヘッド5と記す)、6は駆動波形指定手
段、20はインクジェットプリンタ1(以下の説明では
単にプリンタ1と記す)が接続されている外部制御手段
で一般的にはコンピュータシステム、21は信号伝達ケ
ーブルである。
【0034】プリンタ制御手段2は、プリンタ1が接続
されている外部制御手段20と複数の一方向あるいは双
方向のデータ伝送信号線と制御信号線からなる信号伝達
ケーブル21によって接続されいて、プリンタ制御手段
2は、マイクロプロセッサ、メモリ、プリンタ1の内ぶ
および外部の信号伝達インターフェースなどから構成さ
れていて、プリンタ1自身のシステム機構の制御と外部
制御手段20から送られてくるプリンタ1を制御する信
号もしくは命令に従って、キャリッジの動作、停止、給
排紙などプリンタ1の全機構を制御し、印刷データ、お
よび印刷される文字図形データを文字コードで表した印
字データまたは直接インクを吐出させるインクジェット
ヘッドのノズルを選択、制御する画像データなど印刷デ
ータ列(以下の説明ではこれらをまとめて単に印刷デー
タ列と記す)を解読、展開してそれぞれの機能ブロック
に信号を送出するなどプリンタ全体を制御するブロック
である。
【0035】ヘッド駆動制御手段10はプリンタ制御手
段2内で外部制御手段20からプリンタ1へ送信されて
くるプリンタを制御する命令もしくは信号を処理して、
主として波形発生手段3のメモリ制御手段11または駆
動波形データ記憶手段12あるいはその両方を制御して
駆動波形の発生を制御する(プリンタ制御手段2の機能
は複雑であるので本実施例の説明に必要なヘッド駆動制
御手段10以外の他の機能ブロックは省略して図示して
いない)。
【0036】波形発生手段3にはメモリ制御手段11、
駆動波形データ記憶手段12、デジタル・アナログ変換
手段13などで構成され、データ記憶手段に記憶されて
いるデジタルデータからヘッド5を駆動するためのアナ
ログ電圧信号である駆動電圧信号Vaを発生する。
【0037】駆動回路4には電力増幅手段14、アクチ
ュエータ選択手段15、双方向アナログスイッチ群が含
まれ、駆動電圧信号Vaを増幅してヘッド5の圧電アク
チュエータ群を駆動するのに適した電圧、電流に増幅し
て駆動電力Vpとなし、駆動電力を印刷画像に応じてス
イッチ制御してヘッド5の圧電アクチュエータ群に分配
供給して、駆動する。
【0038】ヘッド5には、圧電アクチュエータ、ノズ
ル、インクタンク、インク、機構的部材など多数含まれ
るが、ヘッドの駆動に関る圧電アクチュエータ群のみを
図示している。
【0039】本発明のインクジェットプリンタの実施例
で説明するインクジェットヘッドの駆動方法の実施形態
では、本来は多数組の双方向アナログスイッチ群と圧電
アクチュエータ群の対が印刷動作中は刻々異なった駆動
状態をなすものであるが、説明を簡略化するために一組
の双方向アナログスイッチ16と圧電アクチュエータ1
7の対のみに着目して図示して説明する。
【0040】次に、図2は外部制御手段20からプリン
タ1に対して送出するプリンタの制御、命令コードや印
刷データ列の有様を説明するためにデータ列を模式的に
表している図であるが、25は外部制御手段20が信号
伝達ケーブル21を介してプリンタ1に送出するデータ
列で、一般には複数の信号線を同時に使用した多ビット
構成のデータ列であり、26はプリンタを制御する種々
の制御命令、27は印刷データ列で、プリンタ1が印刷
する画像のデータである。それぞれの命令、データは単
独のコードデータまたは複数のデータ列である。
【0041】外部制御手段20がプリンタの制御、命令
コードと印刷データ列を送出する際には、データ列送出
の順序は必ずしも一定ではなくてもよく、繰り返された
り、データの途中に別の命令が挿入されることがあって
もよいが、プリンタ1がそれぞれの命令と印字データ列
とを正しく解釈して、正常に命令を実行し、正常に印刷
動作をするようにデータ列25は組み立てられている必
要がある。
【0042】本発明に関わるインクジェットヘッドを直
接制御する手段の構成について、以下にその動作を含め
て図1に戻って説明する。図1における機能ブロック間
の矢印のついた線は主な信号の流れを表していて、この
ほかにもプリンタ制御手段2と各機能ブロック間あるい
は各機能ブロック間の相互間には多数の制御信号が存在
してそれらが連携して動作しているが、それらを表示す
ると繁雑になるので図面上には図示していない。
【0043】先ず、波形発生手段3の駆動波形データ記
憶手段12は圧電アクチュエータ17を駆動するアナロ
グ波形である駆動電圧信号Vaを、時間単位で分解して
デジタル化したデータである駆動波形データとして記
憶、蓄積しておくメモリ装置であり、データ読み出し専
用のROM、データの書き換えが可能なPROM、ある
いはプリンタの電源投入のその都度、外部制御手段20
あるいは外部記憶装置(図示せず)から駆動波形データ
を書き込んで使用するRAMなど回路システムやデータ
の取り扱い方によって種々のデータ記憶手段が使用でき
るが、本実施例ではROMを使用しているものとして説
明する。
【0044】さらに駆動波形データ記憶手段12でのデ
ータの記憶方法を詳しく説明すると、図3のようにRO
Mのメモリのアドレス34を一定アドレス領域で区切り
駆動波形データが記憶できるサイズの記憶領域(1)3
1、記憶領域(2)32、・・・記憶領域(n)33と
複数の記憶領域に分割して、それぞれの領域には異なる
駆動波形を発生する駆動波形データを記憶してある。
【0045】メモリ制御手段11は図3に示した駆動波
形データ記憶手段12であるROMのすべての記憶領域
(1)31、記憶領域(2)32、・・・記憶領域
(n)33のアドレス34全域を制御することが可能
で、後述の駆動波形選択手段6が選択、指定する記憶領
域の駆動電圧信号Vaを再現するために記憶領域内の駆
動波形データの開始アドレスから終了アドレスまでを順
次読み出すためのアドレスデータを発生する。
【0046】駆動波形選択手段6はインクジェットヘッ
ドをプリンタへ装着すると、インクジェットヘッドの種
類または特性を機械的に識別、区別してヘッドの種類ま
たは特性に最適な駆動電圧信号Vaを発生するために、
駆動波形データ記憶手段12の記憶領域を選択指定す
る。
【0047】本実施例に採用した駆動波形選択手段6の
一例について図4をもって説明するが、カラーインクが
充填されたカラーインクヘッドあるいは通常の黒インク
が充填されたモノクロームヘッドなどインクジェットヘ
ッドの種類または特性を機械的に識別、区別する機構で
あると理解すればよい。
【0048】駆動波形選択手段6は図4に示すような断
面構造の装置で、インクジェットヘッドの種別、特性な
どを識別するヘッド識別器とインクジェットヘッドの種
別を検出する検出器で構成されていて、インクジェット
ヘッド40を識別するヘッド識別器はヘッド40に設け
られた識別穴または溝42a、42bであり、検出器は
プリンタのヘッド取り付け台(またはキャリッジ)41
に設けられた識別穴または溝42a、42bの有無をを
検出する検出棒43a、検出棒43bと可動接点44
a、固定接点46a、および可動接点44b、固定接点
46bである。
【0049】ヘッドをヘッド取り付け台41に装着する
と、ヘッドの識別穴または溝42a、42bの有無をプ
リンタ1のヘッド取り付け台41に取り付けた検出棒4
3a、検出棒43bの上下移動で検出して、検出棒43
a、43bに連結してある可動接点44aと固定接点4
6a、および可動接点44bと固定接点46bとの間の
導通、遮断を検出する。
【0050】識別穴42aが存在すればバネ45aの収
縮によって検出棒43aは識別穴42aに挿入されて、
可動接点44aは上がり固定接点46aとの間は、すな
わち記憶領域指定信号47a、48aは開放状態にな
り、一方、識別穴42bのように塞がれていれば、バネ
45bは収縮できず検出棒43b、可動接点44bは下
がったままで固定接点46bとの間で、すなわち駆動波
形選択信号47b、48bは短絡状態となる。
【0051】本実施例の識別装置を使用した駆動波形選
択手段6では、この駆動波形選択信号の対47a、48
aともう一つの駆動波形選択信号の対47b、48bで
ある2組の信号の状態で論理を組むことによって最大4
種類のヘッドを識別できるが、接点をさらに1回路増や
せば8種類のヘッドを識別することが可能になることは
容易に理解できることである。
【0052】駆動波形選択手段6の駆動波形選択信号の
対47a、48aと47b、48bはメモリ制御手段1
1に送られて、メモリ制御手段11はヘッド40の種別
によって駆動波形データ記憶手段12の指定された駆動
波形データが記憶してある記憶領域のアドレスを選択、
指定してデータを読み出す。
【0053】例えば、カラーヘッドの駆動波形データは
図3に示す駆動波形データ記憶手段12の記憶領域アド
レス34の記憶領域(1)31に記憶されていて、モノ
クロームヘッドの駆動波形データは記憶領域(2)32
に記憶されているのなら、駆動波形選択手段6がそれぞ
れのヘッドを識別すると読み出すべき駆動波形データの
記憶領域を指定して、メモリ制御手段11がそのアドレ
ス区間内に記憶、蓄積されているデータの読み出しをお
こなう。
【0054】あるいは特定の印刷用紙(広くはオーバー
ヘッドプロジェクタ用紙、プラスチックシート、布、皮
革その他の素材に最適な印刷を可能にするヘッドも含め
て)に適したインクの組成や特性、あるいは異なるイン
ク吐出メカニズムを持つヘッドの構造、構成などを識
別、区別するように設定することも可能である。
【0055】メモリ制御手段11と駆動波形データ記憶
手段12による駆動波形データの読み出しとアナログ電
圧である駆動電圧信号Vaを発生する波形発生手段3の
構成と動作についてさらに詳しい説明をする。
【0056】本実施例では図5に示すように、波形発生
手段3はメモリ制御手段11であるバイナリ(2進)カ
ウンタ51と、駆動波形データ記憶手段12であるRO
M52とデジタル・アナログ変換手段であるバイナリデ
ータを変換するデジタル・アナログ変換器53とによっ
て構成されている。
【0057】バイナリカウンタ51の入力信号54とし
てヘッド駆動制御手段10からクロック(CLK)、ク
ロックエネーブル(CE)、クリア(CLR)が供給さ
れていて、バイナリカウンタ51はクロック(CLK)
が1クロックづつ入力される毎にカウントアップして出
力Q0、Q1、〜Q8に2進値を出力する9ビットのカ
ウンタで0から511までをカウントでき、図3におけ
る一つの記憶領域内の全域を指定できるアドレスを発生
する。
【0058】バイナリカウンタ51の入力信号54のう
ち、クロックエネーブル(CE)はバイナリカウンタ5
1にクロックが入力されていても、クロックエネーブル
(CE)が“1(ハイ)”の状態の時だけカウントアッ
プする制御信号であり、クリア(CLR)は“1(ハ
イ)”になるとバイナリカウンタ51のカウント値を
0、すなわち出力Q0、Q1、〜Q8をすべて0にリセ
ットする制御信号である。
【0059】駆動波形データ記憶手段12はいくつかの
駆動波形データが格納されている記憶領域を持つROM
52で、そのアドレス入力はA0、A1、〜A10まで
の11ビット構成で0番地から2047番地までが指定
でき、本実施例ではこのアドレス空間を4個の記憶領域
に分割して使用していて、先に説明したバイナリカウン
タ51、駆動波形選択手段6、ヘッド駆動制御手段10
を図5のように組み合わせ、接続した構成で実現でき
る。
【0060】すなわち、ROM52のアドレス入力A
0、A1、〜A8はバイナリカウンタ51の出力信号Q
0、Q1、〜Q8と下位アドレスバス55aによって一
対一で接続しているので、バイナリカウンタ51のクロ
ック(CLK)によるカウントアップに従ってアドレス
が変化して、ROM52は相対的なアドレス0から51
1までがバイナリカウンタ51によって制御されてデー
タが読み出される。
【0061】さらに、図4で説明した駆動波形選択手段
6の出力である駆動波形選択信号の対47a、48aお
よび47b、48bのうち47a、47bを抵抗56、
57で電源VCCにプルアップ接続して、駆動波形選択
手段6の他方の出力48a、48bを接地すると、図4
の可動接点45aまたは可動接点45bがヘッド40の
種類によってオン(閉)、オフ(開)すると出力47a
または出力47bはそれぞれ“0(ロー)”または“1
(ハイ)”になり、2ビットの論理信号である駆動波形
選択信号47a、47bとなる。
【0062】この駆動波形選択信号47a、47bを上
位アドレスバス55bとしてROM52のアドレス入力
A9、A10に接続すると、ROM52のアドレスは下
位アドレスバス55aのアドレス入力A0、A1、〜A
8とヘッドの種類により選択された上位アドレスバス5
5bのアドレス入力A9、A10の値によって、図19
に示すように、512個のデータ毎に区切られた異なっ
た記憶領域を設定し選択することができる。
【0063】すなわち、図19に示すようにバイナリカ
ウンタ51の出力信号Q0、Q1、〜Q8が0から51
1までをカウントするとき、ヘッドの種類によるアドレ
ス入力A9、A10が0、0の時は0〜511番地の記
憶領域(1)、アドレス入力A9、A10が1、0の時
は512〜1023番地の記憶領域(2)、アドレス入
力A9、A10が0、1の時は1024〜1535番地
の記憶領域(3)、アドレス入力A9、A10が1、1
の時は1536〜2047番地の記憶領域(4)と、5
12番地ずつ異なった番地の記憶領域を選択して読み出
すことになる。
【0064】ヘッドを駆動する駆動電圧信号Vaのデジ
タルデータである駆動波形データが512個以内のデー
タで構成されているとすると、ROM52には4個の記
憶領域が設定できて4種類のヘッドの駆動電圧信号Va
を発生することができる。
【0065】例えば、駆動波形選択手段6がカラーヘッ
ドを識別したとき駆動波形選択信号として上位アドレス
バス55bにA9、A10=0、0を出力し、モノクロ
ームヘッドを識別したとき駆動波形選択信号として上位
アドレスバス55bにA9、A10=1、0を出力する
ものとすると、カラーヘッドの駆動波形データを図5に
示すROM52の記憶領域(1)のアドレス0〜511
番地に記憶しておき、モノクロームヘッドの駆動波形デ
ータを記憶領域(2)のアドレス512〜1023番地
に記憶しておけば、上位アドレスバス55bがA9、A
10=1、0を受けたとすると、印刷動作にタイミング
を合わせてバイナリカウンタ51がカウントアップする
と領域のスタートアドレスからエンドアドレスまで順
次、下位アドレスバス55aのデータを1番地ずつ増加
してゆき、記憶領域(2)のアドレス512〜1023
番地の駆動波形データを読みだすことができる。
【0066】ヘッド駆動制御手段10から送出される制
御信号クロックエネーブル(CE)とクリア(CLR)
と、駆動波形選択手段6のヘッド種別の検出出力である
駆動波形選択信号47a、47bによって、メモリ制御
手段であるバイナリカウンタ51はカウントアップまた
はリセットのタイミングと記憶領域が自由に制御され、
必要なときに、ROMに格納されている選択、指定した
記憶領域の駆動波形データを読み出すことができる。
【0067】ヘッド駆動制御手段10からバイナリカウ
ンタ51の入力信号54のうちクリア(CLR)に
“1”のパルスとクロックエネーブル(CE)を“0”
の状態が送出されると、バイナリカウンタ51はクリア
(CLR)=1のパルスでリセットされた状態になり、
ROM52のアドレス入力A0、A1、〜A8のすべて
のビットが“0”であるスタートアドレスとなり、クロ
ックエネーブル(CE)=1の状態になるまでクロック
(CLK)が連続して供給されても、ROM52の駆動
波形データの読み出しが待機状態になる。
【0068】ROM52のアドレス入力A9、A10に
は駆動波形選択手段6の駆動波形選択信号である上位ア
ドレスバス55bのオフセットが掛けられているので、
スタートアドレスは図19に示した各記憶領域のアドレ
ス範囲での最小アドレスとなる。
【0069】ヘッド駆動制御手段10が印字開始のタイ
ミングで、クリア(CLR)は“0”、クロックエネー
ブル(CE)を“1”の状態にすると、バイナリカウン
タ51はクロック(CLK)によってカウントを開始し
て、ROM52の駆動波形データはスタートアドレスか
らクロック(CLK)単位で順次読み出される。
【0070】ROM52のアドレスが駆動波形データの
エンドアドレスまで達したところで、ヘッド駆動制御手
段10がクロックエネーブル(CE)を“0”の状態に
すると駆動波形データの読み出しは停止し、続いてクリ
ア(CLR)に“1”のパルスが送られると、ROM5
2のアドレスは再びスタートアドレスに戻り、次の印字
サイクル(インク吐出のタイミングの周期)を待つ。
【0071】続いて、ROM52の指定された記憶領域
から読み出された駆動波形データ出力D0、D1、〜D
nはデジタル・アナログ変換器53のデータ入力D0、
D1、〜Dnにデータバス56によって一対一で接続さ
れて、デジタルデータからアナログ電圧信号に変換され
て駆動電圧信号Vaを出力する。デジタル・アナログ変
換器53はバイナリデータをアナログ電圧に変換する
が、その出力Vaはデータ入力D0、D1、〜Dnの値
によって式(1)で表される。
【0072】
【数1】
【0073】ここに、Vrefはデジタル・アナログ変
換器53の変換の基準電圧を、d0、d1、〜dnはデ
ジタルデータ出力D0、D1、〜Dnの各ビットの値で
0または1を表す。
【0074】本実施例におけるデジタル・アナログ変換
器53によって変換された駆動電圧信号Vaの電圧波形
の一例を図11に示す。
【0075】図11のグラフの横軸は時間の経過である
が、一定時間間隔のクロック(CLK)によってROM
52のアドレスが増加するので読み出される記憶領域の
アドレスと考えることもでき、縦軸はデジタル・アナロ
グ変換器53によって変換されたアナログ電圧である駆
動電圧信号Vaを表している。
【0076】変換された駆動電圧信号Vaの波形の一例
は、電圧変化が開始される前の状態113a、電圧変化
が急上昇部分113b、緩傾斜上昇部分113c、急降
下部分113d、さらに電圧変化が開始される前と同じ
状態113eである変形四辺形である電圧波形であり単
位時間毎にデジタルデータの最少ビットで量子化された
電圧の正数倍の電圧で階段状に変化している。最少ビッ
トで量子化された電圧Vqは式(2)で表される。
【0077】
【数2】
【0078】また、図11のグラフにおいて、駆動電圧
信号Vaに重なる細線113sは本来ならば、圧電アク
チュエータへ印加したい基本の電圧波形を表している。
【0079】駆動波形データは、各桁毎に2進数の重み
をつけた多桁2進数の形でROM52に格納、記憶して
あり、読み出されてアナログ電圧に変換した駆動電圧信
号Vaは階段波となるので、圧電アクチュエータを駆動
する際に階段波の影響が無視できるように、圧電アクチ
ュエータに印加する電圧波形の精度に見合った桁数ある
いはビット数のデータとして記憶し、またデジタル・ア
ナログ変換する必要がある。
【0080】ここで、本実施例の基本的な構成を表して
いる図1に戻り、再度図5との対比をすると、図5にお
けるバイナリカウンタ51が図1のメモリ制御手段11
であり、同様にROM52が駆動波形データ記憶手段1
2、デジタル・アナログ変換器53がデジタル・アナロ
グ変換手段13であり、駆動波形選択手段6、ヘッド駆
動制御手段10は図1と図5で同じ符号を使用してい
る。
【0081】駆動波形データ記憶手段12の指定された
記憶領域から読み出された駆動波形データは逐次、デジ
タル・アナログ変換手段13によってアナログ信号であ
る駆動電圧信号Vaに変換されて、駆動電圧信号Vaは
電力増幅手段14によって圧電アクチュエータ17を駆
動するのに必要な電流、電圧に電力増幅されて駆動電力
Vpとなり、双方向アナログスイッチ16を介して圧電
アクチュエータ17を駆動する。
【0082】図1において、電力増幅手段14の出力で
ある駆動電力Vpの最大出力は、ヘッド5内に含まれる
圧電アクチュエータ17のすべてを同時に駆動するのに
必要な電流、あるいは電力を出力することが要求される
が、そのような電力増幅手段の実現が困難であるなら、
同一の駆動電圧信号Vaを複数の電力増幅手段14に供
給してそれぞれの電力増幅手段14に圧電アクチュエー
タ17をグループに分散して並列的に動作させるように
してもよい。
【0083】次に図12により圧電アクチュエータ17
を駆動するまでの動作を説明する。まず、アクチュエー
タ選択手段15は図1、図2をもって説明した外部制御
手段20より信号伝達ケーブル21を介してプリンタ1
に送られてくるデータ列25の中の印字データ27を文
字、図形などの画像を形成するためインクを吐出させる
ノズルを制御するノズル制御信号115に変換して、イ
ンクを吐出させるノズルの圧電アクチュエータ17を駆
動制御する双方向アナログスイッチ16の制御端子に供
給する。
【0084】駆動電力Vpを導通制御する双方向アナロ
グスイッチ16は、一方の端子は駆動電力Vpへ共通
に、他方の端子はヘッドのノズル毎に設けられた各圧電
アクチュエータ17の一方の端子にそれぞれ直列に接続
されていて、圧電アクチュエータ17の他方の端子はす
べて駆動電力Vpの共通帰線(あるいは接地)GNDに
接続されている。
【0085】ノズル制御信号115はインクが吐出され
るべきノズルに対しては双方向アナログスイッチ16を
導通(オン)させて電力増幅手段14から供給される駆
動電力Vpを圧電アクチュエータ17に印加して駆動
し、インクが吐出されないノズルに対した双方向アナロ
グスイッチ16は導通させないので(オフ)、圧電アク
チュエータ17に駆動電力Vpは印加されないことにな
る。
【0086】電力増幅手段14から供給される駆動電力
Vpが、例えば図11に示したような波形であれば、双
方向アナログスイッチ16は導通状態のとき印字動作開
始前では、圧電アクチュエータ17の端子電圧は部分波
形113bが印加される前の状態の113aで最低電圧
(0V)であり、印字動作が開始されると同時に部分波
形113bが印加されて急激に上昇し、急激にインク室
が拡張してインクを吸入し、続いて、駆動電圧信号11
4は部分波形113cのように緩やかに上昇する波形に
転じ、インク室も緩やかに拡張してゆき、ヘッドのノズ
ルのインク液面の振動を軽減してインク吐出動作時に安
定にインク滴を吐出することができる。
【0087】圧電アクチュエータ17は電気回路として
は静電容量と等価であるから、駆動電力Vpの電圧が上
昇する部分波形113b、113cでは、双方向アナロ
グスイッチ16を通して圧電アクチュエータ17へ電流
が流れ込み、圧電アクチュエータ17に電荷が蓄積、充
電される。部分波形113cの最終段階では圧電アクチ
ュエータ17の端子電圧は最大で、蓄積された電荷も最
大である。
【0088】次に、駆動電力Vpの電圧が急激に降下す
る部分波形113dになると、圧電アクチュエータ17
から電力増幅手段14へと双方向アナログスイッチ16
を通して電流が流れて蓄積されていた電荷を放電し、圧
電アクチュエータ17の端子電圧は駆動電力Vpの降下
を追って減少し、ついには印字動作開始前と同じ最低電
圧113eになるが、このとき、急激な電圧の降下であ
る部分波形113dに伴ってインク室も急激に収縮して
ノズルよりインク滴を吐出する。
【0089】双方向アナログスイッチ16には駆動電力
Vpが上昇する方向では電力増幅手段14から圧電アク
チュエータ17へ、降下する方向では圧電アクチュエー
タ17から電力増幅手段14へと駆動電力Vpの電圧の
変化によって双方向に電流が流れ、電圧の変化の大きさ
で流れる電流大きさも変わる。
【0090】一方、双方向アナログスイッチ16が非導
通であると、電力増幅手段14と圧電アクチュエータ1
7切り離された状態であるから、駆動電力Vpの電圧に
かかわらず圧電アクチュエータ17の端子電圧は双方向
アナログスイッチ16が非導通になる直前の値を維持す
る。
【0091】双方向アナログスイッチ16は、本実施例
においてはCMOS構造のNチャンネルトランジスタと
Pチャンネルトランジスタのそれぞれのソース同士、ド
レィン同士を接続し、Nチャンネルトランジスタのゲー
トにノズル制御信号115を“ハイ”にして印加し、P
チャンネルトランジスタのゲートにノズル制御信号11
5を反転した“ロー”を印加するとソースとドレィン間
が導通し、ノズル制御信号115を反転するとソースと
ドレィン間が非導通になる、いわゆるトランスミッショ
ンゲートを使用している。
【0092】双方向アナログスイッチ16としてトラン
スミッションゲートはトランジスタの電源電圧の範囲で
あれば、端子間で双方向にアナログ電圧をスイッチする
ことができるので便利なスイッチ素子である。制御され
る電圧、電流あるいは負荷によっては、類似な機能であ
る、NPNトランジスタとあるいはPNPトランジスタ
のエミッタとコレクタ間に、トランジスタの電流方向を
逆方向とするダイオードを並列にした回路でも使用する
ことができる場合もあるが、ダイオードの順方向の電流
に対してはスイッチ制御ができない欠点がある。
【0093】以上のように、本実施例におけるインクジ
ェットプリンタは、ヘッドの種別に応じた駆動波形をデ
ジタルデータの形で駆動波形データ記憶手段に記憶蓄積
していて、ヘッドが装填された際あるいは印刷動作の開
始の際に検出器によってヘッドの種別を識別し、選択さ
れた駆動波形データを駆動波形データ記憶手段から読み
出してデジタルアナログ変換手段によってアナログ電圧
化して、電力増幅手段で駆動電力Vpとして、双方向ア
ナログスイッチによって駆動電力Vpを導通制御してヘ
ッドの圧電アクチュエータを駆動することである。
【0094】本実施例ではカラーインクを充填したヘッ
ドとモノクロームインクを充填したヘッドを識別し、駆
動電力Vpを選択する例をもって説明したが広くはオー
バーヘッドプロジェクタ用プラスチックシート、布、皮
革その他の素材に最適な印刷を可能にするヘッドも含め
て、特定の印刷用紙に適したインクの組成や特性、ある
いは異なるインク吐出メカニズムを持つヘッドの構造な
どを識別、区別し、最適な駆動波形を選択して付与する
応用も可能である。
【0095】すなわち、本発明によれば、あらかじめ使
用可能なヘッドの種別に対応して、対象としたヘッドを
駆動するのに最適な駆動波形をデジタルデータの形で駆
動波形データ記憶手段に記憶蓄積させておき、駆動波形
データを読み出して駆動電圧信号に変換してそのヘッド
の圧電アクチュエータを駆動するので、駆動波形データ
を複数種類用意しておけば、大幅に駆動電圧信号が異な
るヘッドであっても、または同一ヘッドでも駆動波形デ
ータをインクの特性や印刷用紙の特性に応じて微妙に変
更して合わせて専用用途化するなど、広範囲なヘッドや
用紙に対応した駆動電圧信号を選択することができるプ
リンタを提供できる。
【0096】次に、本発明によるインクジェットプリン
タの第2の実施例について説明する。本実施例における
プリンタシステムのヘッドの駆動にかかわる部分の回路
のブロック構成は図8をもって説明するが、ほとんどの
構成要素の機能、動作は第1の実施例を説明する図1と
同じであり、一部の構成要素の機能、動作が第1の実施
例と異なるだけであるので、以下、第1の実施例と同様
の部分は必要に応じて簡単にあるいは省略して、第1の
実施例と異なる部分について詳しく説明する。
【0097】図8においても、1は本実施例のプリン
タ、2はプリンタ制御手段、3は波形発生手段、4は駆
動回路、5はインクジェットヘッド(以下の説明では単
にヘッド5と記す)、11はメモリ制御手段、12は駆
動波形データ記憶手段、13はデジタル・アナログ変換
手段、14は電力増幅手段、15はアクチュエータ選択
手段、16は双方向アナログスイッチ、17は圧電アク
チュエータであり、20はプリンタ1が接続されている
外部制御手段、21は外部制御手段20とプリンタ1を
接続する信号伝達手段で、これらの個々の機能、動作は
基本的には第1の実施例と同じである。
【0098】本実施例においては、図8の波形選択手段
88はプリンタ1とヘッド5の構造的な機構によってヘ
ッドを識別する第1の実施例とは異なり、波形選択手段
88によって外部制御手段20が指定する印刷条件を、
プリンタ制御手段2が符号として受信してヘッド駆動制
御手段10を介して波形発生手段3の主としてメモリ制
御手段11または駆動波形データ記憶手段12あるいは
その両方を制御して、駆動波形データ記憶手段12から
読み出すべき印刷モードに対応した駆動波形データの記
憶領域を指定するアドレスに変更させる手段である。
【0099】駆動波形選択手段88は具体的なハードウ
ェアではなく、印刷動作の際に使用する駆動波形を選択
するソフトウェアとして、すなわち、信号伝達ケーブル
21によってプリンタ1に接続された外部制御手段20
で動作しているプリンタ制御ソフトウェアの一部として
存在している。
【0100】外部制御手段20においてプリンタ制御ソ
フトウェアの動作設定画面上でプリンタの使用者が、充
填したインク種別などを含むヘッドの種類またはヘッド
の特性、あるいは印刷に使用する用紙の種類や高速ドラ
フト印刷とか高精細カラー写真印刷であるなど印刷モー
ドを含む印刷画像の種類を明示的にあるいは暗示的に選
択することで、プリンタを制御するソフトウェアが、選
択されたヘッドの種類あるいは印刷画像の種類に最適な
駆動波形データの存在する記憶領域を選択する符号化し
た記憶領域指定信号を発生してプリンタへ転送する。
【0101】例えば、図13はプリンタ制御ソフトウェ
アの動作設定画面の一部である印刷条件設定メニュー画
面の一例であるが、プリンタの印刷条件の選択画面20
0を表示させて点線で囲った上位メニュー201からヘ
ッドの種類202とその下位メニュー211、同じく印
刷色203とその下位メニュー212、同じく印刷用紙
の種類204とその下位メニュー213、同じく印刷モ
ード205とその下位メニュー214、そして設定ボタ
ン206が表示されている。
【0102】このプリンタ制御ソフトウェアでの選択画
面200の動作について簡単なフローを図14に示す
と、“選択画面”300の開始から上位メニュー201
を設定する“上位メニュー設定”301、下位メニュー
211、212、213、214などを設定する“下位
メニュー設定”302をくり返して印刷条件の設定を行
い設定ボタン206に相当する“設定終了”303で
“OK”を選ぶと、設定した条件から“記憶領域の判
断”305がなされて以前の印刷条件から“新印刷条件
へ変更”306で新しい印刷条件への変更されて、“駆
動波形選択信号送出”307で符号化された駆動波形選
択信号を送出して“次へ”308を経て次のフローへ移
る。
【0103】“上位メニュー設定”301、“下位メニ
ュー設定”302の途中および“設定終了”303で
“Cancel”を選ぶと選択画面はは終了して“終
了”304を経て別のフローへ移り、以前に設定した印
刷条件が適用される。。
【0104】プリンタ制御ソフトウェアは選択画面20
0で選択、設定される項目は上位メニューの選択条件に
よっては必ずしもすべての下位メニュー項目が設定可能
であるとは限らないので、満たされない条件、設定不可
能な項目は表示をブランクとして設定できないようにす
るなどの工夫を加え使用者の便宜を図る。
【0105】プリンタの使用者が図13の選択画面20
0で、例えばヘッドの種類201の下位メニュー211
からヘッドBを、印刷色202の下位メニュー212か
らカラーを、印刷用紙の種類203の下位メニュー21
2から指定紙を、印刷モード204の下位メニュー21
4から高精細印刷を選び、設定ボタン205でOKを選
択したとする。
【0106】プリンタ制御ソフトウェアはプリンタの使
用者が印刷条件の選択画面200で選択、設定した条件
からプリンタ1において画像を印刷する際に最も適当な
駆動波形データの存在する駆動波形データ記憶手段12
の記憶領域を判断し選択して、その領域を指定する駆動
波形選択信号を符号化してプリンタ1へ送出する。
【0107】ヘッド駆動制御手段10は、外部制御手段
20から転送されてきた符号化した駆動波形選択信号を
解読して駆動波形データ記憶手段12内の指定された駆
動波形データの存在する記憶領域を選択してその領域の
スタートアドレスからエンドアドレスまでの駆動波形デ
ータの読み出しをおこなう。
【0108】例えば、印刷画像の種類に関して印刷モー
ドについて、高速印字の駆動波形データが図3で示す駆
動波形データ記憶手段12の記憶領域アドレス34の記
憶領域(1)31に記憶してあり、高品位精細のカラー
印刷の駆動波形データが記憶領域(2)32に記憶して
あるとすると、プリンタの使用者がプリンタの印刷条件
の選択画面200で印刷モードとして図13のようにカ
ラーで高精細を指定すると、印刷モードとして指定され
た駆動波形データの記憶領域である記憶領域(2)32
を指定して、そのアドレス区間内に記憶、蓄積されてい
るデータの読み出しを行うのである。
【0109】ここで、駆動波形選択手段88がメモリ制
御手段12に駆動波形データ記憶手段12から読み出す
べきヘッドの種類や印刷画像の種類に対応した駆動波形
データの記憶領域を指定するアドレスに変更させる命令
を送出する方法について図10によって説明すると、図
10は図2と同様に外部制御手段20がプリンタ1に対
して、プリンタの制御、命令コードや印字データ列を送
出する有様を模式的に表している。
【0110】図10において、25は外部制御手段20
がプリンタ1に送出するデータ列で、26はプリンタの
制御命令、27は印刷用紙に印字される文字を文字コー
ドで表した印字データ、28はプリンタの制御命令の1
つである駆動波形データの領域指定命令である。駆動波
形データの領域指定命令28はプリンタの制御命令の一
種であると解釈すれば、基本的には第1の実施例で説明
した図2の構成と全く同じであるが、ヘッドの種類や印
刷画像の種類に対応した駆動波形データの記憶領域を指
定するという特殊な機能を持った制御命令であるので図
10の説明では分けて記述してあり、それぞれの命令、
データは単独のコードデータまたは複数のデータ列であ
ることも第1の実施例と同じである。
【0111】このようにして、ヘッド駆動制御手段10
が、プリンタ1のプリンタ制御手段2が受信したデータ
列25から駆動波形データの領域指定命令27を解読す
ると波形発生手段3にアドレスを指定する信号を出力し
て、駆動波形データ記憶手段12から読み出すべきヘッ
ドの種類や印刷画像の種類に対応した駆動波形データの
記憶領域を指定するアドレスに変更させるのである。
【0112】波形発生手段3の動作、駆動波形データ記
憶手段12が駆動波形データを指定された記憶領域から
読み出す方法およびデジタル・アナログ変換手段13に
よって駆動電圧信号に変換する方法、駆動電圧信号が電
力増幅手段14によって圧電アクチュエータ17を駆動
するのに必要な電流、電圧に駆動電力に電力増幅されて
双方向アナログスイッチ手段16を介して圧電アクチュ
エータ17を駆動する一連の動作については第1の実施
例とまったく同様であるのでここでは省略する。
【0113】以上が本発明の第2の実施例における駆動
回路より発生する駆動波形によってインクジェットヘッ
ドを駆動する方法であるが、要約すると、本実施例にお
けるインクジェットプリンタでは、駆動波形データ記憶
手段にデジタルデータの形で蓄積されている駆動波形デ
ータを、外部制御手段上で動作中のプリンタ制御ソフト
ウェア上でヘッドの種類や印刷画像の種類を選択して符
号としてプリンタに送出して、印刷動作の際にヘッドの
種類や印刷画像の種類によって選択された駆動波形デー
タを駆動波形データ記憶手段から読み出して、駆動電圧
信号を発生させ圧電アクチュエータを駆動することであ
る。
【0114】次に、第3の実施例について図9を用いて
説明する。図9で表しているそれぞれの機能ブロックも
基本的には、その機能、動作とも図1と同じであるが、
波形発生手段3のうちの駆動波形データ記憶手段とデジ
タル・アナログ変換手段、駆動回路4のうちの電力増幅
手段と双方向アナログスイッチ手段、そしてヘッド5の
なかで圧電アクチュエータはそれぞれ複数の系統を持つ
構成となっているところが異なる。
【0115】本実施例では(A)、(B)で表される二
重の系統を持つ構成になっていて、同時にあるいはほぼ
同時に異なるデータを独立に読み出すことが可能である
駆動波形データ記憶手段(A)92aと駆動波形データ
記憶手段(B)92bの二系統を持ち、それぞれの駆動
波形データ記憶手段が第1の実施例において図3で説明
したような複数の記憶領域を持っている。
【0116】そして、(A)の系統は駆動波形データ記
憶手段(A)92aが出力する駆動波形データをアナロ
グ電圧である駆動電圧信号Vaaに変換するデジタル・
アナログ変換手段(A)93a、駆動電圧信号Vaaを
電力増幅する電力増幅手段(A)94a、電力増幅され
た駆動電力Vpaをスイッチ制御する双方向アナログス
イッチ手段(A)96aと(A)の系統の駆動電力Vp
aで駆動される圧電アクチュエータ(A)97aが属す
る。
【0117】同様に(B)の系統は駆動波形データ記憶
手段(B)92bが出力する駆動波形データをアナログ
電圧である駆動電圧信号Vabに変換するデジタル・ア
ナログ変換手段(B)93b、駆動電圧信号Vabを電
力増幅する電力増幅手段(B)94b、電力増幅された
駆動電力Vpbをスイッチ制御する双方向アナログスイ
ッチ手段(B)96bと(B)の系統の駆動電力Vpb
で駆動される圧電アクチュエータ(B)97bが属す
る。
【0118】また、波形発生手段3のメモリ制御手段1
1は駆動波形データ記憶手段(A)92aと駆動波形デ
ータ記憶手段(B)92bを制御して、それぞれ駆動波
形データ記憶手段(A)92aと駆動波形データ記憶手
段(B)92bに指定された記憶領域のデータを同時に
あるいはほぼ同時に、かつ独立に読み出す。
【0119】アクチュエータ選択手段15は電力増幅手
段(A)94a、および電力増幅手段(B)94bが出
力する駆動電力Vpa、Vpbを印刷する文字、画像に
対応したノズルからインクを吐出させるために双方向ア
ナログスイッチ手段(A)96aと双方向アナログスイ
ッチ手段(B)96bのそれぞれを導通制御する。
【0120】圧電アクチュエータ(A)97aと圧電ア
クチュエータ(B)97bは、例えば、図6に示すヘッ
ドの断面図のように、同一ヘッド内でカラーインクを装
填したカラー区画(ブロック)が圧電アクチュエータ
(A)97aであり、通常の黒インクを使用するモノク
ローム区画(ブロック)が圧電アクチュエータ(B)9
7bであるような複数の区画を持つ複合ヘッドである。
【0121】図6は本実施例に使用したインクジェット
ヘッドの簡単な断面図であるが、ヘッド60はインクタ
ンク61、62、63、64とインクからインクを吐出
させるインク室までのインク流路65、66、67、6
8とヘッドアクチュエータおよびノズルを備えたインク
室70を持っている。
【0122】ヘッドの上の双方向矢印はヘッドの移動方
向181を表し、ヘッドが図面に平行にインク滴を吐出
しながら一方向に一行を印刷するが、印刷動作は一行毎
に方向を変えて両方向で可能であり、またヘッドの下の
直線は印刷用紙182を表していて、ヘッドが一行印刷
すると図面に対して垂直方向に一行分移動して次の行を
印刷する。
【0123】それぞれのインクタンクには異なる色のイ
ンク、たとえば、インクタンク61にはカラーインクで
あるマゼンタ、62には同じくイェロー、63には同じ
くシアン、64にはモノクロームインクであるブラック
の4色が充填されていて、それぞれインク流路65、6
6、67、68でインク室70に連通している。
【0124】インク室70は各インクの色別に区画7
1、72、73、74に区分されていて、インク室はそ
れぞれの区画内のノズル毎にさらに細分されていてイン
クを吐出させる圧力を加える圧電アクチュエータがあ
り、それぞれの区画毎に独立した駆動電圧信号が印加で
きるように電気的にも分離されている。
【0125】すなわち、区画71はマゼンタ、区画72
はイェロー、区画73はシアン、区画74ブラックとし
て、必要があればそれぞれに異なった駆動電圧信号を与
えることで、それぞれの区画のノズルが吐出するインク
が最良の印字品質を発揮できるようになっていて、それ
らの特性を組み合わせたヘッドの種別またはインクの特
性を含めて異なったヘッド駆動特性でいくつかの種類を
設定することができる。
【0126】ヘッド60は、例えば、図7に示すヘッド
の断面図のように、それぞれの色のインクを充填して、
吐出する複数の独立した部分ヘッドあるいサブヘッドを
持つ複合ヘッドによる構成であってもよい。
【0127】図7において、ヘッド60はインクタンク
61、62、63、64とインクからインクを吐出させ
るインク室までのインク流路65、66、67、68と
ヘッドアクチュエータを含む部分ヘッド75、76、7
7、78を持っている。ヘッドの移動方向181を矢印
で、印刷用紙182を直線で表しているのは図6と同じ
である。
【0128】それぞれのインクタンクには異なる色のイ
ンク、たとえば、インクタンク61にはマゼンタ、62
にはイェロー、63にはシアン、64にはブラックの4
色が充填されていて、それぞれインク流路65、66、
67、68でマゼンタの部分ヘッド75、イェローの部
分ヘッド76、シアンの部分ヘッド77、ブラックの部
分ヘッド78に連通している。
【0129】それぞれインク流路65、66、67、6
8から供給されるインクは各部分ヘッドのインク室内の
ノズル毎に対応してさらに細分されていてインクを吐出
させる圧力を加える圧電アクチュエータによって駆動、
吐出されるが、図7の構造のヘッド60は各インクの色
別に部分ヘッド75、76、77、78に分離、独立し
ているので、お互いの部分ヘッド同士が干渉しない利点
がある。
【0130】また、図9において、メモリ制御手段9
1、アクチュエータ選択手段15、駆動波形選択手段6
は(A)、(B)二系統に対して共通に用い、駆動波形
データ記憶手段(A)92a、デジタル・アナログ変換
手段(A)93a、電力増幅手段(A)94aは(A)
の系統の圧電アクチュエータ(A)97aに対して共通
に用い、駆動波形データ記憶手段(B)92b、デジタ
ル・アナログ変換手段(B)93b、電力増幅手段
(B)94bは(B)の系統の圧電アクチュエータ
(B)97bに対して共通に用い、双方向アナログスイ
ッチ手段(A)96aは圧電アクチュエータ(A)97
aの各々に対して個別に用い、双方向アナログスイッチ
手段(B)96bは圧電アクチュエータ(B)97bの
各々に対して個別に用いる。
【0131】また、本実施例でも第1の実施例と同様に
駆動の実施形態は、本来、多数の双方向アナログスイッ
チ手段、および圧電アクチュエータが異なった駆動動作
をするものであるが、説明を簡略化するために(A)、
(B)の系統に対してそれぞれ一組の双方向アナログス
イッチ手段と圧電アクチュエータのみに着目して説明す
ることとする。
【0132】駆動波形選択手段6はヘッドの種別または
ヘッドの特性による相違を検出し、メモリ制御手段11
に駆動波形データ記憶手段(A)92a、駆動波形デー
タ記憶手段(B)92bから読み出すべきヘッドの種別
またはヘッドの特性に合った駆動波形データの記憶領域
を選択、指定する駆動波形選択信号を送出する。
【0133】例えば、先に説明した図6のヘッド構造で
はカラーインクの区画である区画71、72、73には
(A)系統の駆動波形データ記憶手段92aから記憶領
域の一つを、モノクローム(ブラック)区画である区画
74には(B)系統の駆動波形データ記憶手段92bか
ら記憶領域の一つを指定して、それぞれの記憶領域のア
ドレス区間内に記憶、蓄積されているデータの読み出し
をおこなう。
【0134】外部制御手段20から信号伝達ケーブル2
1を経由してプリンタ1へ送られる印字データはプリン
タ制御手段2が受けることは第1の実施例と同じであ
る。すなわち、プリンタ制御手段2はプリンタを制御す
る信号もしくは命令、データ、およびインクを吐出させ
るヘッドのノズルを選択、制御するデータなどが送られ
てくると、プリンタ1のキャリッジの動作、停止、給排
紙などの制御、命令、および印字される文字のコードデ
ータや図形データなどのデータ列を解読してプリンタ全
体に制御、命令を送出する。
【0135】さらに、本実施例における駆動波形選択手
段6は第1の実施例で使用した図4に示すような構造の
装置がそのままヘッドの種別、特性などを識別する使用
することができるが、たとえばヘッド40に付加した光
線遮蔽板をヘッド取り付け台(またはキャリッジ)に取
り付けた光源と光線検出器の間に挿入して、光線検出器
によって光線の遮断または照射を検出してヘッドを識別
するような光学的な技術によってもヘッドの種別、特性
などを識別することも可能である。
【0136】本実施例の駆動波形データ記憶手段の記憶
領域について図14を参照してさらに詳しく説明する
と、図14で駆動波形データ記憶手段(A)92aには
記憶領域(1a)31a、記憶領域(2a)32a・・
・、記憶領域(na)33aがあり、ヘッドの種別、特
性などによる異なる駆動波形データを記憶していて、駆
動波形データ記憶手段(B)92bには記憶領域(1
b)31b、記憶領域(2b)32b・・・、記憶領域
(nb)33bがあって、同じようにヘッドの種別、特
性などによる異なる駆動波形データを記憶している。
【0137】駆動波形選択手段6がヘッドの種別を識別
し、たとえば図6のヘッドによる本実施例では、カラー
3色の区画とモノクローム区画の4色複合ヘッドである
ことを識別してメモリ制御手段12にカラー区画の圧電
アクチュエータ(A)97aを駆動する駆動波形データ
として、たとえば駆動波形データ記憶手段(A)92a
の記憶領域(1a)31aを指定する記憶領域指定信号
を発信すると、メモリ制御手段11は駆動波形データ記
憶手段(A)92aの記憶領域(1a)31aに記憶さ
れている駆動波形データを読み出す。
【0138】同様にメモリ制御手段11にモノクローム
区画の圧電アクチュエータ(B)97bを駆動する駆動
波形データとして、たとえば駆動波形データ記憶手段
(B)92bの記憶領域(2b)32bを指定する記憶
領域指定信号を発信すると、メモリ制御手段12は駆動
波形データ記憶手段(B)92bの記憶領域(2b)3
2bに記憶されている駆動波形データを読み出す。
【0139】駆動波形データ記憶手段(A)92aと駆
動波形データ記憶手段(B)92bは同一のアドレス空
間に設定されたデータ記憶手段で構成されていると、同
時にあるいはほぼ同時に2箇所のアドレスのデータを読
み出すことが困難であるから、独立してそれぞれのアド
レスのデータを読み出せる独立したデータ記憶手段で構
成されていて、メモリ制御手段12が出力する独立した
アドレスデータによって別々の駆動波形データが読み出
せるようになっている。
【0140】そして、カラー区画の駆動波形データは
(A)系統のデジタル・アナログ変換手段(A)93
a、電力増幅手段(A)94aの経路で駆動電力Vpa
となり、双方向アナログスイッチ手段(A)96aによ
って導通制御されてカラー区画の圧電アクチュエータ
(A)97aに駆動電力Vpaを印加し、一方、モノク
ローム区画の駆動波形データは(B)系統のデジタル・
アナログ変換手段(B)93b、電力増幅手段(B)9
4bの経路で駆動電力Vpbとなり、双方向アナログス
イッチ手段(B)96bによって導通制御されてモノク
ローム区画の圧電アクチュエータ(B)97bに駆動電
力Vpbを印加する。
【0141】図7のヘッドによる本実施例でもカラー各
色のサブヘッド75、76、77の圧電アクチュエータ
をまとめて圧電アクチュエータ(A)97aとして電力
増幅手段(A)94aの駆動電力Vpaを双方向アナロ
グスイッチ手段(A)96aで導通制御して駆動し、モ
ノクローム(ブラック)部分ヘッド78の圧電アクチュ
エータを圧電アクチュエータ(B)97bとして電力増
幅手段(B)94bの駆動電力Vpbを双方向アナログ
スイッチ手段(B)96aで導通制御して駆動すればま
ったく同じにある。
【0142】このように、ヘッドの種類によって選択さ
れる複数の駆動波形データを独立に読み出して駆動電圧
信号を発生させて、ヘッドに組み込まれた部分ヘッドあ
るいは区画別に印加、駆動することで、複合ヘッドを常
に最適な駆動状態で動作させ、印刷することでき、異な
る特性のヘッドあるいはインク間において一種類の駆動
電圧で印刷したときに比べれば格段の印刷品質の向上が
期待できる。
【0143】本実施例において、ヘッドの駆動電圧信号
を選択できるプリンタを用いると、異なるインク特性を
持つカラーと黒インクの両方を持つヘッドに対して最適
な印字を達成させることについて説明したが、本発明の
技術を応用すれば印刷用紙、すなわち普通紙やプリンタ
特有の指定紙、あるいはさらに布、プラスチック、金属
など異なる印刷媒体上に印刷する目的に応じて異なる駆
動特性のヘッド、異なるインクに対応して、それぞれの
印刷目的に最適な駆動波形を選択してヘッドに印加する
ことも可能になるのである。
【0144】もし、ヘッドが交換可能であっても、ヘッ
ドの種類を識別する必要がないときは駆動波形データを
選択する必要がないので、記憶領域を指定する必要もな
く、図9の駆動波形選択手段6を省略して駆動波形デー
タ記憶手段(A)91aと駆動波形データ記憶手段
(B)91bはそれぞれの単独の記憶領域を持たせるだ
けでよい。
【0145】そして、メモリ制御手段12は常に駆動波
形データ記憶手段(A)91aと駆動波形データ記憶手
段(B)91bの決まった記憶領域のスタートアドレス
からエンドアドレスまでのデータを読み出すだけでよい
からその分、プリンタの回路構成も簡単になり、プリン
タの価格も安価になる。
【0146】また、駆動波形選択手段6とメモリ制御手
段12の機能を、第2の実施例で説明したように外部制
御装置の持たせると、アプリケーションプログラムとい
われる汎用のソフトウェアを動作させている最中にプリ
ンタへ印刷させたい要求があったときに、外部制御装置
に組み込まれているプリンタドライバと呼ばれるプリン
タを制御するソフトウェアを動作させて、プリンタの印
刷条件の中において明示的にあるいは暗示的にヘッドの
種別を選択して、第3の実施例で説明したようにサブヘ
ッドあるいは区画に分かれたヘッドの各部分を最適な状
態で駆動できるようにすることもできる。
【0147】この場合、たとえば、プリンタの印刷条件
とは、高速印刷など速度、高精細印刷、写真のコピーな
どの画像印刷、カラー、モノクロームなどの印刷色、印
刷用紙や各種印刷媒体、それにヘッドの型番や種類など
プリンタで選択できる様々な条件を含ませることができ
る。
【0148】これらの条件はプリンタを制御するソフト
ウェアを工夫して階層構造や、既定値(デフォルト)設
定を採用して、一般使用者にも、細かい設定を要求する
高度な技術を持った使用者にも利用できるようにするこ
とができる。
【0149】
【発明の効果】本発明の提供する駆動電圧信号が選択可
能なインクジェットプリンタで印刷すれば、カラーイン
クを充填したヘッドあるいはモノクロームインクを充填
したヘッドを識別、さらに広くはオーバーヘッドプロジ
ェクタ用紙、プラスチックシート、布、皮革その他の印
刷媒体に最適な印刷を可能にするヘッドも含めて、特定
の印刷用紙に適したインクの組成や特性、あるいは異な
るインク吐出メカニズムを持つヘッドの構造などを識
別、区別して、ヘッドに最適な駆動波形を選択、付与す
ることができ、一種類の駆動電圧信号で印刷したときに
比べれば格段の印刷品質の向上が達成される。
【0150】また、本発明の提供する駆動電圧信号が選
択可能なインクジェットプリンタで印刷すれば、高精細
印字あるいは高速印字などの異なる印刷モードにおい
て、外部制御手段の指令に応じて駆動波形データ記憶手
段の記憶領域を変えて読み出す駆動波形データを選択で
きるので、それぞれの印刷モードにおける最適な波形の
駆動波形を印加することが可能になり、異なる印刷モー
ドにおいてもヘッドの性能を十分に引き出し、最良の印
字が可能になる。
【0151】さらに本発明の提供する駆動電圧信号が選
択可能なインクジェットプリンタでインクジェットヘッ
ドの駆動すれば、インク特性を含めて特性の異なる部分
ヘッドで構成するヘッドの部分ヘッド間で、あるいは複
数の区画に分割したヘッドの区画間のそれぞれに最適な
駆動電圧を与えてインクを吐出することができ、ヘッド
のすべての圧電アクチュエータに一種類の駆動電圧を与
えて印刷したときに比べると格段の印刷品質の向上が達
成される。
【0152】また、本発明の提供する駆動電圧信号が選
択可能なインクジェットプリンタは、ヘッドの種類を識
別する構造にできるばかりでなく、外部制御装置のソフ
トウェアとして使用者が明示的にあるいは暗黙的に印刷
条件の設定として印刷に最適な駆動波形を選択してヘッ
ドに印加することが可能になる。
【0153】本発明の提供する駆動電圧信号が選択可能
なインクジェットプリンタは、アクチュエータを駆動す
る波形や電圧を変えるためには電源電圧を変更したり、
駆動回路本体の回路部品を変更する必要はなく、ただ単
に駆動波形データ記憶手段の記憶領域を変えて読み出す
駆動波形データを変えるだけでその目的が達成されるこ
とで、インクジェットプリンタの印刷品質を向上させ、
印刷媒体をの応用範囲を広げ、インクジェットプリンタ
の用途をさらに拡大することができ本発明の効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットプリンタにおける第1
の実施例で駆動回路にかかわり、駆動波形選択手段がプ
リンタ内に存在する回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明のインクジェットプリンタにおける第1
の実施例で外部制御手段からプリンタが受けるデータ列
の一例を説明する模式図である。
【図3】本発明のインクジェットプリンタにおける第1
の実施例および第2の実施例で駆動波形データ記憶手段
の記憶領域の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のインクジェットプリンタにおける第1
の実施例で駆動波形選択手段の構造の一例を示す断面図
である。
【図5】本発明のインクジェットプリンタにおける第1
の実施例に使用した駆動電圧信号を発生させる回路の一
例を示す回路構成図である。
【図6】本発明のインクジェットプリンタにおける第3
の実施例に使用したヘッドの構造が内部で区画された単
一ヘッド構成であることの一例を示す断面図である。
【図7】本発明インクジェットプリンタにおけるの第3
の実施例に使用した別のヘッドの構造でヘッドが分割さ
れた部分ヘッド構成である一例を示す断面図である。
【図8】本発明のインクジェットプリンタにおける第2
の実施例で駆動回路にかかわり、駆動波形選択手段が外
部制御手段側に存在する回路構成を示すブロック図であ
る。
【図9】本発明のインクジェットプリンタにおける第3
の実施例で駆動回路の系統が2重である回路構成を示す
ブロック図である。
【図10】本発明のインクジェットプリンタにおける第
2の実施例で外部制御手段からプリンタが受けるデータ
列の一例を説明する模式図である。
【図11】本発明のインクジェットプリンタにおける第
1の実施例の駆動電圧信号が駆動波形データをデジタル
・アナログ変換手段によって変換したアナログ信号の波
形であることを説明する波形図である。
【図12】本発明のインクジェットプリンタにおける第
1の実施例で駆動電力がアクチュエータ選択手段と双方
向アナログスイッチにより制御され圧電アクチュエータ
が駆動されることを説明する回路図である。
【図13】本発明のインクジェットプリンタにおける第
2の実施例で外部制御手段のプリンタ制御ソフトウェア
でプリンタの印刷条件を設定する画面の一例を示す図で
ある。
【図14】本発明のインクジェットプリンタにおける第
2の実施例で外部制御手段のプリンタ制御ソフトウェア
でプリンタの印刷条件を設定するフローチャートの一例
を示す図である。
【図15】本発明のインクジェットプリンタにおける第
3の実施例で複数の駆動波形データ記憶手段における記
憶領域の構成を示すブロック図である。
【図16】従来例のインクジェットヘッドの駆動回路の
一例を示す回路図である。
【図17】従来例のインクジェットプリンタにおけるヘ
ッドの駆動信号波形の一例を示す波形図である。
【図18】従来例のインクジェットプリンタにおけるヘ
ッドの駆動信号で、別の駆動波形の一例を示す波形図で
ある。
【図19】512個のデータ毎に区切られた異なった記
憶領域を示す表。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 プリンタ制御手段 3 波形発生手段 4 駆動回路 5 ヘッド 6 駆動波形選択手段 10 ヘッド駆動制御手段 11 メモリ制御手段 12 駆動波形データ記憶手段 13 デジタル・アナログ変換手段 14 電力増幅手段 15 アクチュエータ選択手段 16 双方向アナログスイッチ手段 17 圧電アクチュエータ 20 外部制御手段 21 信号伝達手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドの圧電アクチュエ
    ータ群に印刷条件に最適な駆動電圧を印加して駆動しイ
    ンク滴を吐出することで印刷媒体上に印刷品質の高い文
    字、画像を印刷するために、ヘッド駆動制御手段と駆動
    波形選択手段によって波形発生手段を制御することによ
    り、選択した印刷条件に最適な駆動波形データを選択し
    て駆動電圧を発生し、駆動回路によってインクジェット
    ヘッドのノズル毎に具備した圧電アクチュエータを選択
    し駆動するインクジェットプリンタであって、 前記波形発生手段は少なくともメモリ制御手段と駆動波
    形データ記憶手段とデジタル・アナログ変換手段とを含
    む構成からなり、 駆動波形データ記憶手段は印刷条件に対応して圧電アク
    チュエータ群を駆動するために用意された、駆動電圧を
    時間単位で分解して一組のデジタルデータにした駆動波
    形データを格納するための記憶領域を複数区分したデジ
    タルデータ記憶手段であり、 メモリ制御手段は駆動波形選択手段の発生する駆動波形
    選択信号が指定する駆動波形データ記憶手段内の記憶領
    域を選択し、記憶領域内に存在する一組の駆動波形デー
    タの開始番地から終了番地までを順次時間単位で走査し
    て駆動波形データを読み出してデジタル・アナログ変換
    手段に伝達し、 デジタル・アナログ変換手段はデジタルデータを逐次ア
    ナログ信号に変換して出力する信号変換手段であり、駆
    動波形データ記憶手段から読み出した駆動波形データを
    変換してインクジェットヘッドの圧電アクチュエータ群
    を駆動するための駆動電圧信号を発生して電力増幅手段
    に伝達し、 前記駆動回路は少なくとも電力増幅手段とアクチュエー
    タ選択手段と双方向アナログスイッチ群とからなり、 電力増幅手段は駆動電圧信号を電力増幅して駆動電力と
    なしてインクジェットヘッドの圧電アクチュエータ群に
    共通に供給し、 アクチュエータ選択手段はヘッド駆動制御手段より与え
    られる印刷する文字や画像を形成するためインクを吐出
    させるノズル毎のインク吐出命令の有無に応じて個々の
    双方向アナログスイッチを導通制御する信号を発生し、 双方向アナログスイッチはインクを吐出させるノズルに
    対応してスイッチを導通し、圧電アクチュエータに駆動
    電力を印加、駆動し、 選択した印刷条件に最適な駆動波形の駆動電力をもって
    インクジェットヘッドを駆動することを特徴とするイン
    クジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1のインクジェットプリンタにお
    いて、印刷条件は、プリンタ使用者がインクジェットヘ
    ッドを交換するにあたり、ヘッドに充填されたインク種
    類またはヘッドの構造、特性を含む駆動条件の差異に基
    づくヘッドの種類であり、 印刷条件を選択する駆動波形選択手段はインクジェット
    ヘッド側に具備したヘッド種類識別手段と、プリンタ本
    体側に具備した検出手段とによってヘッド種類を識別す
    る手段とからなり、 駆動波形選択手段は、インクジェットヘッドをプリンタ
    本体に装着することにより、ヘッドの種類を識別し、ヘ
    ッドの種類に対応してあらかじめ定めた駆動波形選択信
    号を発生しメモリ制御手段に伝達し、 メモリ制御手段は駆動波形選択信号によって、識別した
    ヘッド種類を駆動するのに最適な駆動電圧信号を発生す
    る駆動波形データの存在する駆動波形データ記憶手段の
    記憶領域を選択指定して、印刷条件に最適な駆動電圧信
    号を発生し、 識別したヘッド種類に最適な駆動波形の駆動電力をもっ
    てインクジェットヘッドを駆動することを特徴とするイ
    ンクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項1のインクジェットプリンタにお
    いて、印刷条件は、プリンタ使用者がヘッドに充填され
    たインク種類またはヘッドの構造、特性を含むインクジ
    ェットヘッドの種類、あるいは印刷媒体の種類および印
    刷モードを含む印刷画像の種類から選択し、 印刷条件を選択する駆動波形選択手段は信号伝達手段に
    よってプリンタを接続した外部制御手段において動作す
    る、プリンタを制御するソフトウェアであり、 プリンタの使用者が外部制御手段の画面表示装置におい
    て印刷条件を明示的にあるいは暗示的に選択することに
    より、プリンタを制御するソフトウェアが、印刷条件に
    最適な駆動波形データの存在する記憶領域を選択するた
    めにあらかじめ定めた符号化した駆動波形選択信号を発
    生してプリンタのヘッド駆動制御手段へ転送し、 ヘッド駆動制御手段は、駆動波形選択手段の発生した符
    号化した駆動波形選択信号を解読して、印刷条件に最適
    な駆動波形データの存在する記憶領域を選択指定する駆
    動波形選択信号を発生しメモリ制御手段に伝達し、 メモリ制御手段は選択した印刷条件に最適な駆動波形デ
    ータの存在する駆動波形データ記憶手段の記憶領域を指
    定して、印刷条件に最適な駆動電圧信号を発生し、 選択した印刷条件に最適な駆動波形の駆動電力をもって
    インクジェットヘッドを駆動することを特徴とするイン
    クジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 複数の部分ヘッドまたは分割区画をもっ
    て構成するインクジェットヘッドの部分ヘッドまたは分
    割区画毎の圧電アクチュエータ群にそれぞれ印刷条件に
    最適な複数の駆動電圧を印加して駆動しインク滴を吐出
    することで印刷媒体上に印刷品質の高い文字、画像を印
    刷するために、ヘッド駆動制御手段と駆動波形選択手段
    によって波形発生手段を制御することにより、選択した
    印刷条件に最適な複数の駆動波形データを選択して複数
    の駆動電圧を発生し、複数の駆動回路によってインクジ
    ェットヘッドの部分ヘッドまたは分割区画毎のノズル毎
    に具備した圧電アクチュエータを選択し駆動するインク
    ジェットプリンタであって、 前記波形発生手段は少なくともメモリ制御手段と複数の
    駆動波形データ記憶手段と、各々の駆動波形データ記憶
    手段に接続したデジタル・アナログ変換手段とを含む構
    成からなり、 各々の駆動波形データ記憶手段は部分ヘッドまたは分割
    区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区画の集合の圧
    電アクチュエータ群を駆動するために用意された、複数
    の印刷条件に対応した駆動電圧を時間単位で分解してデ
    ジタルデータ化した駆動波形データを格納する複数の記
    憶領域に区分したデジタルデータ記憶手段であり、 メモリ制御手段は駆動波形選択手段の発生する駆動波形
    選択信号が指定する、複数の駆動波形データ記憶手段内
    の記憶領域を選択し、各々の記憶領域内に存在する一組
    の駆動波形データを同時にまたはほぼ同時に駆動波形デ
    ータの開始番地から終了番地まで順次時間単位で走査し
    て駆動波形データを読み出してデジタル・アナログ変換
    手段に伝達し、 各々のデジタル・アナログ変換手段はデジタルデータを
    逐次アナログ信号に変換して出力する信号変換手段であ
    り、各々の駆動波形データ記憶手段から読み出した駆動
    波形データを変換してインクジェットヘッドの部分ヘッ
    ドまたは分割区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区
    画の集合の圧電アクチュエータ群を駆動するための複数
    の駆動電圧を発生して電力増幅手段に伝達し、 前記駆動回路は少なくとも複数の電力増幅手段とアクチ
    ュエータ選択手段と部分ヘッドまたは分割区画毎の、ま
    たは部分ヘッドまたは分割区画の集合に対応した複数の
    双方向アナログスイッチ群とからなり、部分ヘッドまた
    は分割区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区画の集
    合に対応した複数のインクジェットヘッドの圧電アクチ
    ュエータ群を駆動し、 各々の電力増幅手段は駆動電圧信号を電力増幅して駆動
    電力となしてインクジェットヘッドの部分ヘッドまたは
    分割区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区画の集合
    に対応した各々の圧電アクチュエータ群に共通に供給
    し、 アクチュエータ選択手段はヘッド駆動制御手段より与え
    られる印刷する文字、画像を形成するインクを吐出させ
    るノズル毎のインク吐出命令の有無に応じて部分ヘッド
    または分割区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区画
    の集合に対応した各々の双方向アナログスイッチ群を導
    通制御する信号を発生し、 各々の双方向アナログスイッチはインクを吐出させるノ
    ズルに対応してスイッチを導通し、部分ヘッドまたは分
    割区画毎の、または部分ヘッドまたは分割区画の集合に
    対応した圧電アクチュエータ群に駆動電力を印加、駆動
    し、 選択した印刷条件に最適な駆動波形の駆動電力をもって
    インクジェットヘッドを駆動することを特徴とするイン
    クジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 請求項4のインクジェットプリンタにお
    いて、印刷条件は、プリンタ使用者が充填されたインク
    種類またはヘッドの構造、特性を含む駆動条件の差異に
    基づくヘッドの種類であり、 印刷条件を選択する駆動波形選択手段はインクジェット
    ヘッド側に具備したヘッド種類識別手段と、プリンタ本
    体側に具備した検出手段とによってヘッド種類を識別す
    る手段とからなり、 駆動波形選択手段は、インクジェットヘッドをプリンタ
    本体に装着することにより、ヘッドの種類を識別し、ヘ
    ッドの種類に対応してあらかじめ定めた駆動波形選択信
    号を発生しメモリ制御手段に伝達し、 メモリ制御手段は駆動波形選択信号によって、識別した
    ヘッド種類を駆動するのに最適な複数の駆動電圧信号を
    発生する駆動波形データの存在する複数の駆動波形デー
    タ記憶手段の記憶領域を選択指定して、印刷条件に最適
    な複数の駆動電圧信号を発生し、 識別したヘッド種類に最適な駆動波形の複数の駆動電力
    をもってインクジェットヘッドを駆動することを特徴と
    するインクジェットプリンタ。
  6. 【請求項6】 請求項4のインクジェットプリンタにお
    いて、印刷条件は、プリンタ使用者がインクジェットヘ
    ッドを交換するにあたり、部分ヘッドまたは分割区画毎
    に対応して充填されたインク種類またはヘッドの構造、
    特性を含むインクジェットヘッドの種類、あるいは印刷
    媒体の種類および印刷モードを含む印刷画像の種類から
    選択し、 印刷条件を選択する駆動波形選択手段は信号伝達手段に
    よってプリンタを接続した外部制御手段において動作す
    る、プリンタを制御するソフトウェアであり、プリンタ
    の使用者が外部制御手段の画面表示装置において印刷条
    件を明示的にあるいは暗示的に選択することにより、プ
    リンタを制御するソフトウェアが、印刷条件に最適な駆
    動波形データの存在する複数の記憶領域を選択するため
    にあらかじめ定めた符号化した駆動波形選択信号を発生
    してプリンタのヘッド駆動制御手段へ転送し、 ヘッド駆動制御手段は、駆動波形選択手段の発生した符
    号化した駆動波形選択信号を解読して、印刷条件に最適
    な駆動波形データの存在する複数の記憶領域を選択指定
    する駆動波形選択信号を発生しメモリ制御手段に伝達
    し、 メモリ制御手段は選択した印刷条件に最適な複数の駆動
    波形データの存在する複数の駆動波形データ記憶手段の
    記憶領域を指定して、印刷条件に複数の最適な駆動電圧
    信号を発生し、選択した印刷条件に最適な駆動波形の複
    数の駆動電力をもってインクジェットヘッドを駆動する
    ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
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