JP2002217038A - セラミック電子部品 - Google Patents
セラミック電子部品Info
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Abstract
の接続不良が発生しないセラミック電子部品を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 内部導体1を備えたセラミック素体2を
焼結して得られるセラミック電子部品において、焼結前
のセラミック素体2の空隙率を3.5%〜10%にした
ものである。
Description
クタや積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子
部品に関するものである。
て積層チップインダクタを一例にし、図面を参照しなが
ら説明する。
−151211号公報に記載されたものが知られてい
る。
斜視図、図5は同断面図である。
インダクタンス成分である内部導体1を備えたセラミッ
クシート2aの上面に、同様に内部導体1を備えたセラ
ミックシート2bが備えられ、セラミックシート2a,
2bに、必要に応じて内部導体1を備えていないセラミ
ックシート2cが上下に積層されて、内部導体1を備え
たセラミックシート2a,2b,2cからなるセラミッ
ク素体2が設けられている。
ート2bに備えられた導体スルーホール3によって接続
する。
生産上、複数の内部導体1を1つの大きなセラミック素
体内に設けた後、所定形状になるように切断刃によって
切断して所定数の内部導体1を備えたセラミック素体2
を設ける。この後、このセラミック素体2を焼結し、両
端面に電極4a,4bを塗布形成して従来の積層チップ
インダクタを作製していた。
ク素体2の空隙率は変動していた。
義する。
ック素体2に空隙が全くない場合の密度と定義し、(数
1)に示す。
の実測した質量と体積から(数2)を用いて実測密度を
求める。
(数3)を用いて空隙率を求める。
来の積層チップインダクタは、セラミック素体2すなわ
ちセラミックシート2a,2bの空隙率の低い場合、セ
ラミックシート2a,2bは固くて脆いため、切断刃に
よって焼結前のセラミック素体2を切断しようとする
と、切断刃によって切断するよりも先にこの空隙部に亀
裂が入り破断された状態になってしまい、これにより、
焼結した後のセラミック素体2の切断面が荒れて凹凸が
大きくなる。この結果、セラミック素体2の両端面に電
極4a,4bを塗布するとき塗布ムラができ、電極形成
不良が生じてプリント基板実装時に電極とプリント基板
との接続不良が発生するという課題を有していた。
で、プリント基板実装時に電極とプリント基板との接続
不良が発生しないセラミック電子部品を提供するもので
ある。
に、本発明は以下の構成を有する。
焼結前のセラミック素体の空隙率を3.5%〜10%に
したという構成を有しており、これにより、切断刃によ
って焼結前のセラミック素体を切断しても、切断刃によ
って切断するよりも先にセラミック素体に亀裂が入るこ
とはないため、焼結後のセラミック素体の切断面が荒れ
ることはない。この結果、セラミック素体の両端面に電
極を塗布しても塗布ムラができないという作用効果が得
られる。
焼結前の内部導体およびセラミック素体の空隙率を3.
5%〜10%にしたという構成を有しており、これによ
り、焼結前のセラミック素体だけでなく内部導体につい
ても切断刃によって切断しても、切断刃によって切断す
るよりも先に内部導体およびセラミック素体に亀裂が入
ることはないため、これにより、焼結後のセラミック素
体の切断面が荒れることはない。この結果、セラミック
素体の両端面に電極を塗布しても塗布ムラができないと
いう作用効果が得られる。
焼結前のセラミック素体の理論密度D1に対し、焼結後
のセラミック素体の実測密度D2が、D2/D1=0.
90〜0.93とした構成を有しており、これにより、
セラミック素体の空隙率が3.5%〜10%となり、こ
の結果、セラミック素体の両端面に電極を塗布しても塗
布ムラができないという作用効果が得られる。
態1を用いて本発明の請求項1,3に記載の発明につい
て説明する。
同じなのでその説明は省略し、同じ符号を付す。
ミック電子部品の製造方法を説明する。本実施の形態で
は、セラミック電子部品の一例として、積層チップイン
ダクタを用いて説明する。
の可塑剤と酢酸ブチル等の溶剤を溶融させたビークル
と、Ni,Zn,Cuのうち少なくとも1つ以上含まれ
たフェライト粉末とを混練してなる磁性体スラリーをP
ET(ポリエチレンテレフタレート)等の支持体の上面
にドクターブレード法等のシート成形方法により塗布
し、図1(a)に示すようなセラミックシート2cを複
数設ける。
のセラミックシート2c上面に、銀または銀パラジウム
等の導電材料をスクリーン印刷、めっき等により、イン
ダクタンス成分である渦巻き状の内部導体1を複数形成
し、この内部導体1を備えたセラミックシート2bを複
数設ける。なお、内部導体1の形状は渦巻き状でなく、
螺旋状、蛇行状であっても構わない。
のセラミックシート2aにパンチング等により複数の貫
通孔を形成し、この貫通孔に銀または銀パラジウム等の
導電材料をスクリーン印刷によって充填して導体スルー
ホール3を複数形成する。
体1同士が接続されるように、セラミックシート2a、
セラミックシート2bを加熱加圧によって積層するとと
もに、この積層されたものの上下面に所定枚数のセラミ
ックシート2cを加熱加圧しながら設け、図2(a)に
示すように一体セラミック素体物5を形成する。
ミックシート2a、セラミックシート2b、セラミック
シート2cの空隙率は3.5%〜10%となっている。
セラミック素体2の空隙率は、各セラミックシート2
a,2b,2cの積層時の加圧力、あるいは各セラミッ
クシート2a,2b,2c自体の空隙率を調節すること
によって決めることができる。
つの内部導体が含まれるように一体セラミック素体物5
を切断刃によって切断面6に沿って切断し、図2(b)
に示すように個片状のセラミック素体2に分割する。こ
のとき、個片状のセラミック素体2には内部導体1の端
面である引出電極7が露出している。なお、個片状のセ
ラミック素体2内に複数の内部導体1を設けても良い。
900℃で2時間焼結する。
結後のセラミック素体2の両端面に引出電極7と接続さ
れるように電極4a,4bを設け、本発明の一実施の形
態における積層チップインダクタを作製する。
従来の積層チップインダクタの電極を塗布したときの不
良率について説明する。
Zn,Cuからなるフェライト粉体を、樹脂としてブチ
ラール、可塑剤としてフタール酸エステルを酢酸ブチル
等の溶剤を溶融させたビークルに混練させたものを用
い、一定の理論密度3.643g/cm3のものを積層
時の加圧力を調整して各実測密度、空隙率に変化させた
ものを500個作製した。
を形成する面に20μm以上の凹凸が発生したものを不
良とした。
3.5%以上のときは不良率を1%以下に抑えることが
できる。
いて、セラミック素体2を900℃で30分間焼結した
後のセラミック素体2の透磁率を示したものである。
0.07%を越えると透磁率が、空隙が無いときの透磁
率に対して80%以下になってしまう。これは、空隙が
ありすぎてセラミック粉体の焼成が妨げられているため
である。
磁性体である積層チップインダクタにおいては、空隙率
を10%以下にする必要がある。
のセラミック素体2の空隙率を3.5%〜10%とする
には、焼結前のセラミック素体2の理論密度D1に対
し、焼結後のセラミック素体2の実測密度D2が、D2
/D1=0.90〜0.93にすればよいこともわか
る。
に沿って個片状のセラミック素体2に分割する時の断面
図である。
れば、従来のように空隙率が低く、固くて脆いものに比
べて、セラミック素体2はある程度弾力を有するため、
切断刃8によって焼結前のセラミック素体2を切断する
と、切断刃8によって切断するよりも先に空隙部に亀裂
9が入って破断された状態になることはない。
層チップインダクタは、焼結前のセラミック素体2の空
隙率を3.5%以上にしたという構成を有しているた
め、切断刃8によって焼結前のセラミック素体2を切断
しても、切断刃8によって切断するよりも先に空隙部に
亀裂9が入ることはなく、これにより、焼結後のセラミ
ック素体2の切断面が荒れることはない。この結果、セ
ラミック素体2の両端面に電極4a,4bを塗布しても
塗布ムラが生じないため、電極形成不良を抑えることが
でき、プリント基板実装時に電極4a,4bとプリント
基板との接続不良が発生しないという効果が得られる。
を10%以下にしたため、透磁率を安定にすることがで
きる。
いて本発明の請求項2記載の発明について説明する。
ものについては同一符号を付し、その説明は省略する。
は、セラミック素体2だけでなく、内部導体1も含めて
空隙率を3.5%〜10%にした点である。
でなく内部導体1についても同様に、切断刃8によって
切断するよりも先にこの空隙部に亀裂9が入ることはな
く、これにより、焼結後のセラミック素体2の切断面が
荒れることはない。この結果、セラミック素体2の両端
面に電極4a,4bを塗布しても塗布ムラができず、電
極形成不良が発生しない。また、透磁率も安定にするこ
とができる。
積層チップインダクタを例にして説明したが、セラミッ
ク素体としてフェライトなどのセラミック材料を用いる
積層セラミックコンデンサなどのセラミック電子部品に
ついても同様の効果が得られる。
ック素体の空隙率を3.5%〜10%にしたため、切断
刃によって焼結前のセラミック素体を切断しても、切断
刃によって切断するよりも先にセラミック素体に亀裂が
入ることはなく、これにより、焼結後のセラミック素体
の切断面が荒れることはない。この結果、セラミック素
体の両端面に電極を塗布しても塗布ムラが生じないた
め、電極形成不良を抑えることができ、プリント基板実
装時に電極とプリント基板との接続不良が発生せず、さ
らに、透磁率を安定にすることができるという効果を奏
するものである。
積層チップインダクタの製造方法を示す斜視図
のセラミック素体に分割する時の断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 内部導体を備えたセラミック素体を焼結
して得られるセラミック電子部品において、焼結前のセ
ラミック素体の空隙率を3.5%〜10%にしたセラミ
ック電子部品。 - 【請求項2】 内部導体を備えたセラミック素体を焼結
して得られるセラミック電子部品において、焼結前の内
部導体およびセラミック素体の空隙率を3.5%〜10
%にしたセラミック電子部品。 - 【請求項3】 焼結前のセラミック素体の理論密度D1
に対し、焼結後のセラミック素体の実測密度D2が、D
2/D1=0.90〜0.93とした請求項1記載のセ
ラミック電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001014147A JP2002217038A (ja) | 2001-01-23 | 2001-01-23 | セラミック電子部品 |
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- 2001-01-23 JP JP2001014147A patent/JP2002217038A/ja active Pending
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