JP2002216801A - 高分子電解質型燃料電池及びその製造方法 - Google Patents
高分子電解質型燃料電池及びその製造方法Info
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Abstract
容量等を低下させずに低加湿運転が可能な高分子電解質
型燃料電池、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 触媒層22,32を有する一対の対向する電
極2,3と、これらに挟持された高分子電解質膜1とか
らなる高分子電解質型燃料電池は、触媒層22,32の一部
が高分子電解質膜1に侵入している。この高分子電解質
型燃料電池は、(1) 一方の電極2の触媒層22上に高分子
電解質の有機溶剤溶液を塗布し、(2) 得られた高分子電
解質膜1中の有機溶剤の残存量が5〜20重量%である状
態で、他方の電極3の触媒スラリーを塗布・乾燥し、
(3) 前記高分子電解質膜1を両電極2,3で挟持した状
態でホットプレスすることにより得られる。
Description
高分子電解質型燃料電池及びその製造方法に関する。
問題の深刻化により、クリーンな電動機用電力源として
燃料電池が注目され、広範に開発されているとともに、
一部実用化もされている。特に燃料電池を自動車等に搭
載する場合には、軽量化の目的で高分子電解質膜型燃料
電池を使用するのが好ましい。
性の低下を抑制するために高分子電解質膜及び電極の触
媒層は水分を含んだ状態になっている必要がある。その
ために、一般に十分に加湿した燃料を燃料極に供給する
手法が採られている。しかしながら、燃料電池の小型化
を考慮すると、燃料の低加湿化又は無加湿化が望まし
い。
子電解質膜中を燃料極から酸素極に向かってプロトンが
同伴水とともに移動する。そのため、燃料極は乾燥しや
すく、プロトン伝導性が低下する恐れがある。一方、酸
素極では電極反応による生成水が過剰になると、フラッ
ディング現象(触媒層が濡れてガスの拡散経路が閉塞さ
れる現象)が起こる。このため、燃料極では水分を補給
するとともに、酸素極では水分を除去する必要がある。
糸状の繊維を高分子電解質膜に挟み込むサンドイッチ構
造にすることにより、繊維を介して高分子電解質膜を加
湿する方法、又は(ロ) 水吸着剤を電極に添加する方法
(特開平10-334922号)が提案されている。しかしなが
ら、(イ) の方法には、繊維を挟む分だけ高分子電解質膜
の厚さが増大し、イオン伝導性が低下するという問題が
あり、また(ロ) の方法には、水吸着剤の添加により電極
のイオン交換容量が低下するという問題がある。
は、膜厚を増大させることなく、またイオン交換容量等
を低下させずに低加湿運転が可能な高分子電解質型燃料
電池、及びその製造方法を提供することである。
果、高分子電解質膜の両面に電極触媒層が接合された高
分子電解質型燃料電池において、電極触媒層が高分子電
解質膜に侵入した構造にすることにより自己加湿機能が
得られ、もって低加湿運転が可能な高分子電解質型燃料
電池が得られることを発見し、本発明に想到した。
池は、触媒層を有する一対の対向する電極と、これらに
挟持された高分子電解質膜とからなり、前記触媒層の一
部が前記高分子電解質膜に侵入していることを特徴とす
る。
m未満であるのが好ましい。また前記高分子電解質膜と
前記触媒層との界面における任意の2点間の直線距離
(10μm以上)に対してその2点間の界面長さが平均で
15%以上長いのが好ましい。
において、前記電極及び前記高分子電解質膜により構成
された電極構造体のインピーダンス測定による厚さ方向
の直流抵抗値が、触媒層の一部が高分子電解質膜に侵入
していない電極構造体の直流抵抗値の90%以下になるよ
うに設計するのが好ましい。
する電極の触媒層を接合することにより高分子電解質型
燃料電池を製造する本発明の方法は、(1) 一方の電極の
触媒層上に高分子電解質の有機溶剤溶液を塗布し、(2)
得られた高分子電解質膜中の有機溶剤の残存量が5〜20
重量%である状態で、他方の電極の触媒スラリーを塗布
・乾燥し、(3) 前記高分子電解質膜を両電極で挟持した
状態でホットプレスすることを特徴とする。
体が複数積層された構造を有する。各電極構造体は、高
分子電解質膜1と、その両側の燃料極2及び酸素極3
と、それらの両側のセパレータ4,4とからなる。燃料
極2及び酸素極3の電極はそれぞれ、拡散層21,31と触
媒層22,32とからなる。
からなり、イオン交換樹脂としてはスルホン化パーフル
オロカーボンのみならず、スルホン化ポリエーテルエー
テルケトン(PEEK)、スルホン化フェノキシベンゾフェノ
ン−ベンゾフェノン共重合体等の非フッ素系のスルホン
化樹脂も使用可能である。なお高分子電解質膜の平均膜
厚は下記図2に示す方法により求める。
子を電極触媒層22,32とセパレータ4,4との間で伝達
する機能とともに、燃料ガス(水素)及び酸化剤ガス
(空気)を拡散して電極触媒層22,32に供給する機能を
有する。そのため拡散層21,31は導電性及び多孔性の両
方を具備する必要がある。具体的には拡散層21,31は、
カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト
等の支持層に、カーボンブラックが分散したイオン伝導
性バインダー(上記高分子電解質と同じで良い)のスラ
リーを塗布することにより下地層を形成したものが好ま
しい。
子に白金粒子等を担持させてなる触媒粒子をイオン伝導
性バインダーの有機溶剤溶液に均一に分散させることに
より得られた触媒スラリーを、電極拡散層21,31に塗布
することにより得られる。
膜1とその両側の電極触媒層22,32との界面11,12が波
形状になっているために、電極触媒層22,32が高分子電
解質膜1に侵入した状態になっていることである。電極
触媒層22,32の侵入により、本来の電極触媒としての機
能の他に、高分子電解質膜1中をクロスリークしてきた
酸素ガスと水素ガスとが反応して水を生成するという機
能を発揮する。すなわち、低加湿状態において電極/膜
の界面でクロスリークにより生成された水と、電極反応
により生成された水とが効率的に高分子電解質膜1中に
拡散することになるので、低加湿運転が可能となる。
は、触媒層の平均侵入深さ及び平均界面長さで表すこと
ができる。図3は触媒層22の高分子電解質膜1への平均
侵入深さdを示す。両者の界面11の頂部11aと谷部11b
とを任意に選択してそれらの高さの差を求め、この差を
n箇所(通常7箇所)以上で平均化したものを平均侵入
深さdと定義する。本発明では、平均侵入深さdは0.5
μm以上5μm未満であるのが好ましい。平均侵入深さ
dが0.5μm未満であると、触媒層と高分子電解質膜と
の十分な接触が得られないのみならず、クロスリーク
(従って自己加湿機能)も不十分である。また平均侵入
深さdが5μm以上であると、クロスリークが過剰にな
る。より好ましい侵入深さdは0.5〜3μmである。
面11の長さを表す。界面11の長さはマップメータ等によ
り計測することができる。界面11における任意の2点
A,B間の直線距離(10μm以上)に対して、その2点
A,B間の界面11に沿った距離(単に界面長さという)
は平均で15%以上長いのが好ましい。平均界面長さ比
(界面長さ/直線距離の比)も、任意のn箇所(通常7
箇所)以上で平均化したものを使用する。平均界面長さ
比が15%未満であると、界面11の凹凸が不十分であるの
で、触媒層と高分子電解質膜との十分な接触が得られな
いのみならず、クロスリークも不十分である。
侵入度は、高分子電解質膜1の直流抵抗値によっても表
すことができる。電極構造体のインピーダンス測定によ
る厚さ方向の直流抵抗値は電極2,3間の平均距離に比
例するので、直流抵抗値が小さいことは触媒層22,32の
侵入度が大きいことを意味する。触媒層22,32の侵入度
が大きいと、高分子電解質膜1の物理的な平均膜厚はほ
とんど変わらないので強度及び耐久性を保ちながら、触
媒層22,32の侵入効果により電気化学的な電極間距離が
短縮し、高分子電解質膜1に対する生成水等の逆拡散効
果が向上する。
電解質膜1に侵入していない場合の電極構造体の直流抵
抗値(実質的に高分子電解質膜1の直流抵抗値に相当す
る。)をR0とすると、触媒層22,32の一部が高分子電解
質膜1に侵入している場合の電極構造体の直流抵抗値R
はR0の90%以下であるのが好ましい。直流抵抗値比(R
/R0の比)が90%超であると、触媒層22,32の侵入度が
十分でないので、自己加湿機能も十分でない。
に触媒層22,32が侵入しているので、高分子電解質膜1
の平均膜厚tは以下の方法により求める。まず断面写真
において、任意の位置aにおける膜厚taを測定し、同様
に他の位置bにおける膜厚tbも測定する。このような測
定を多数(好ましくは7箇所以上)の位置で行い、得ら
れた膜厚の平均を求める。得られた平均値を平均膜厚と
する。
流路用の多数の溝41が設けられた金属板であり、各電極
構造体を分離するとともに、電極構造体を積層した時に
固定部材として作用する。
る。まずカーボンブラック粒子に白金粒子を担持させ
て、触媒粒子を形成する。イオン伝導性バインダー(上
記高分子電解質と同じで良い)の有機溶剤溶液中に前記
触媒粒子を均一に混合し、触媒スラリーを作製する。有
機溶剤としては、ジメチルアセトアミド(沸点:165.5
℃)、ジメチルホルムアミド(沸点:153℃)、ジメチ
ルスルホキシド(沸点:189℃)、トリエチルホスフェ
ート(沸点:115℃)、N-メチルピロリドン(沸点:202
℃)等を使用することができる。なお触媒スラリー中の
触媒粒子/高分子電解質の重量比は1/2〜3/1であ
るのが好ましい。
テトラフルオロエチレン(PTFE)等の粒子とをエチレング
リコール等の溶媒に均一に分散させてなるスラリーをカ
ーボンペーパー等の支持層の片面に塗布し、乾燥させて
下地層を形成し、支持層と下地層からなる拡散層を作製
する。下地層の膜厚は1〜3 mg/cm2程度で良い。
金量が0.3〜0.5 mg/cm 2となるようにコートし、乾燥し
て、電極の触媒層を作製する。
層 高分子電解質膜上に電極触媒層を形成する際、高分子電
解質膜中の有機溶剤の残存量が5〜20重量%である状態
にする必要がある。従って、一方の電極の触媒層上に高
分子電解質の有機溶剤溶液を塗布し、高分子電解質膜中
の有機溶剤の残存量が5〜20重量%となった状態で他方
の電極用の触媒スラリーを塗布し、他方の電極用拡散層
を接合する。
高分子電解質の有機溶剤溶液を塗布する。一方の電極の
触媒層中の有機溶剤残存量は5〜20重量%程度であるの
が好ましく、5〜15重量%程度であるのがより好まし
い。また高分子電解質溶液の濃度は一般に5〜30重量%
が好ましく、10〜15重量%がより好ましい。高分子電解
質溶液の濃度が5重量%未満であると、触媒層の侵入深
さが大きくなりすぎるだけでなく、所望の膜厚を得るの
に要する塗布量が多くなりすぎる。また30重量%超であ
ると粘度が高すぎて、塗布が困難である。
量が5〜20重量%になるまで乾燥させた後で、他方の電
極の触媒スラリーを塗布する。高分子電解質膜中の有機
溶剤の残存量が5重量%未満であると、触媒層の侵入が
不十分であり、また20重量%超であると触媒層の侵入深
さが大きくなりすぎる。有機溶剤の好ましい残存量は5
〜15重量%である。
リーの固形分濃度は3〜10重量%と比較的薄めにするの
が好ましい。触媒スラリーの固形分濃度が3重量%未満
であると触媒層の侵入深さが大きくなりすぎ、また10重
量%超であると触媒層の侵入が不十分である。
媒スラリーの粘度、溶剤の種類及び乾燥時間等を調整し
たり、(ロ) 触媒層上に溶剤をスプレーしたり、(ハ) 触媒
層上に塗布する高分子電解質溶液の粘度及びキャスト圧
等を調整することにより、所望の波形にすることができ
る。
し、ホットプレスする。ホットプレス条件は、一般に60
〜200℃の温度及び1〜10 MPaの圧力で1〜3分間であ
るのが好ましい。またホットプレスを2回に分けて行
い、一次ホットプレスの条件を60〜100℃の温度及び1
〜10 MPaの圧力で1〜3分間とし、二次ホットプレスの
条件を120〜200℃の温度及び1〜10 MPaの圧力で1〜3
分間としても良い。
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
を白金/カーボンの重量比が1:1になるように担持さ
せて、触媒粒子とした。またポリエーテルエーテルケト
ン(アルドリッチ社製)を発煙硫酸中に入れて、イオン
交換容量(1g当たりのスルホン酸基のミリ当量)が2.
4 meq/gになるまでスルホン化し、スルホン化ポリエー
テルエーテルケトンを得た。スルホン化ポリエーテルエ
ーテルケトンをN-メチルピロドリン(アルドリッチ社
製)に還流溶解し、濃度12重量%のスルホン化ポリエー
テルエーテルケトンを生成した。このスルホン化ポリエ
ーテルエーテルケトン溶液に触媒粒子を混合し、触媒粒
子/スルホン化ポリエーテルエーテルケトンの重量比が
1:2の触媒スラリーを作製した。
ラフルオロエチレン(PTFE)粒子をエチレングリコールに
均一に分散させてなるスラリーをカーボンペーパーの片
面に塗布し、乾燥させて下地層を形成し、カーボンペー
パーと下地層からなる拡散層を作製した。
金量が0.3 mg/cm2となるように塗布し、60℃、10分間の
乾燥及び120℃の減圧乾燥を行って、触媒層を有する一
方の電極を作製した。この触媒層中の有機溶剤の残存量
は5.0重量%であった。
トンをN-メチルピロドリンに還流溶解し、粘度7000 cps
の高分子電解質溶液を作製した。
高分子電解質溶液を、乾燥平均膜厚が50μmとなるよう
に塗布した。膜中の残存溶剤量が5.0重量%となるよう
に乾燥した後、工程(1) で得た触媒スラリーを塗布し、
80℃、5MPa、2分間の条件で一次ホットプレスを行
い、次いで160℃、4MPa、1分間の条件で二次ホットプ
レスを行って、電極構造体を作製した。
侵入深さを測定し、9箇所の測定値から平均侵入深さを
求めた。結果を表1に示す。
界面長さを測定し、9箇所の測定値から平均界面長さを
求めた。結果を表1に示す。
3とからなる電極構造体を一対のセパレータ4,4で挟
持し、それを集電板6,6で挟持し、集電板6,6をイ
ンピーダンスアナライザー10と接続した。両セパレータ
4,4に乾燥窒素ガスを流して高分子電解質膜1を乾燥
した後、膜厚方向の直流抵抗値Rを測定した。同様の方
法により、触媒層の侵入がない電極構造体に対して膜厚
方向の直流抵抗値R0を測定した。これから直流抵抗値比
(R/R0の比)を求めた。結果を表1に示す。
他方の電極4に純水素ガスを流して、発電させた。発電
条件は、両電極ともガス圧100 kPa、利用率50%、及び
露点80℃であった。セル圧力は大気圧とした。また加湿
はカソードガスによる間接加湿であった。この条件下で
電流密度1A/cm2時のセル抵抗(Ω/cm2)を測定した。
結果を表1に示す。
他方の電極4に純水素ガスを流して、発電させた。発電
条件は、両電極ともガス圧100 kPa、利用率50%、及び
露点80℃であった。セル圧力は大気圧とした。また加湿
はカソードガスによる間接加湿であった。この条件下で
電流密度1A/cm2時のセル電位を測定した。結果を表1
に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が10.6重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が14.4重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が20.0重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が10.6重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が10.6重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が10.6重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
成し、残存溶剤量が2.2重量%となるように乾燥した後
で、両面に触媒スラリーを白金量が0.3 mg/cm2となるよ
うに塗布した以外、実施例1と同じ条件で電極構造体を
作製し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表1、図
6〜図7に示す。
とし、高分子電解質膜中の残存溶剤量が4.1重量%とな
るように乾燥した後で触媒スラリーを塗布した以外、実
施例1と同じ条件で電極構造体を作製し、実施例1と同
じ評価を行った。結果を表1、図6〜図7に示す。
した後、この触媒層上に粘度7000 cpsの高分子電解質溶
液(乾燥平均膜厚が50μmになる量)を塗布し、高分子
電解質膜中の残存溶剤量が22.0重量%となるように乾燥
した後で触媒スラリーを塗布した以外、実施例1と同じ
条件で電極構造体を作製し、実施例1と同じ評価を行っ
た。結果を表1、図6〜図7に示す。
能(セル電位)との関係を示す。平均侵入深さが0.5μ
m以上になるとセル抵抗の急激な低下が認められた。し
かし平均侵入深さが3μmを超えた時点でセル抵抗はほ
ぼ一定になり、平均侵入深さの影響は飽和したことが分
かる。また発電性能に関しては、平均侵入深さが2μm
付近でピークとなり、それ以降は向上効果は低減した。
これから平均侵入深さは0.5μm以上5μm未満が好ま
しく、特に0.5〜3μmが好ましいことが分かる。
位)との関係を示す。平均界面長さ比が約1.15付近で発
電性能の急激な上昇が認められた。また平均界面長さ比
が約1.25に達すると発電性能の向上効果は飽和した。こ
れから、平均界面長さ比は約1.15以上が好ましく、特に
1.15〜1.25が好ましいことが分かる。
示す。直流抵抗値比が90%以下になるとセル抵抗が非常
に低下することが認められた。また直流抵抗値比が約50
%に達するとセル抵抗の低下効果はほぼ飽和した。これ
から、直流抵抗値比は90%以下が好ましいことが分か
る。
料電池は、高分子電解質膜内に両側の触媒層が侵入した
構造を有するので、優れた自己加湿機能を有する。その
ため発電性能を低下させることなく低加湿運転が可能で
ある。
電極構造体の構造を示す概略図である。
電解質膜に両側の触媒層の一部が侵入した状態を示す概
略断面図である。
概略断面図である。
概略断面図である。
を示す概略断面図である。
電位)との関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
フである。
Claims (5)
- 【請求項1】 触媒層を有する一対の対向する電極と、
これらに挟持された高分子電解質膜とからなる高分子電
解質型燃料電池において、前記触媒層の一部が前記高分
子電解質膜に侵入していることを特徴とする高分子電解
質型燃料電池。 - 【請求項2】 請求項1に記載の高分子電解質型燃料電
池において、前記触媒層の侵入深さが0.5μm以上5μ
m未満であることを特徴とする高分子電解質型燃料電
池。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の高分子電解質型
燃料電池において、前記高分子電解質膜と前記触媒層と
の界面における任意の2点間の直線距離(10μm以上)
に対してその2点間の界面長さが平均で15%以上長いこ
とを特徴とする高分子電解質型燃料電池。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の高分子
電解質型燃料電池において、前記電極及び前記高分子電
解質膜により構成された電極構造体のインピーダンス測
定による厚さ方向の直流抵抗値が、触媒層の一部が高分
子電解質膜に侵入していない電極構造体の直流抵抗値の
90%以下であることを特徴とする高分子電解質型燃料電
池。 - 【請求項5】 高分子電解質膜の両面に一対の対向する
電極の触媒層を接合することにより高分子電解質型燃料
電池を製造する方法において、(1) 一方の電極の触媒層
上に高分子電解質の有機溶剤溶液を塗布し、(2) 得られ
た高分子電解質膜中の有機溶剤の残存量が電解質膜に対
する重量比として5〜20重量%である状態で、他方の電
極の触媒スラリーを塗布・乾燥し、(3) 前記高分子電解
質膜を両電極で挟持した状態でホットプレスすることを
特徴とする高分子電解質型燃料電池の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001012491A JP3556171B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 高分子電解質型燃料電池及びその製造方法 |
DE10201692A DE10201692A1 (de) | 2001-01-19 | 2002-01-17 | Membranelektrodenanordnung und Verfahren zu deren Herstellung und eine Polymerelektrolytbrennstoffzelle, die eine derartige Membranelektrodenanordnung umfasst |
US10/050,518 US20020155340A1 (en) | 2001-01-19 | 2002-01-18 | Membrane electrode assembly and method for producing same, and polymer electrolyte fuel cell comprising such membrane electrode assemblies |
CA002368740A CA2368740A1 (en) | 2001-01-19 | 2002-01-21 | Membrane electrode assembly and method for producing same, and polymer electrolyte fuel cell comprising such membrane electrode assemblies |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001012491A JP3556171B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 高分子電解質型燃料電池及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002216801A true JP2002216801A (ja) | 2002-08-02 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001012491A Expired - Lifetime JP3556171B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 高分子電解質型燃料電池及びその製造方法 |
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Cited By (13)
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