JP2002216538A - 導電ペースト - Google Patents

導電ペースト

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JP2002216538A JP2001011030A JP2001011030A JP2002216538A JP 2002216538 A JP2002216538 A JP 2002216538A JP 2001011030 A JP2001011030 A JP 2001011030A JP 2001011030 A JP2001011030 A JP 2001011030A JP 2002216538 A JP2002216538 A JP 2002216538A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファインライン印刷が可能で、導電性の高い
皮膜を形成できる導電ペーストを提供する。 【解決手段】 導電性金属粒子、有機結合剤、溶剤から
なるスクリーン印刷用導電ペーストにおいて、導電性金
属粒子として平均粒径0.2〜5μmのものを用い、か
つ、導電ペースト中にさらに、導電性粒子の表面電荷と
同符号の表面電荷を有し、かつ、吸油量が0.5ml/
g以上、比表面積が50m/g以上である超微粒子を
含有せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波シールド
膜、プリント回路などの配線、カーボン抵抗器などの電
極などとして有用なファインライン印刷が可能で、導電
性の高い皮膜を形成できる導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子デバイスの配線や電極などに
使用する導電ペーストとしては、銀(Ag)、銅(Cu)、ニ
ッケル(Ni)、金(Au)、銀−パラジウム(Ag-Pd)など
の金属ペーストが用いられてきた。そして、導電性ペー
ストには、2つのタイプ、すなわち、金属粉末と少量の
ガラスフリット、樹脂結合剤(バインダー)および溶剤
とからなり、成膜後乾燥し、高温で焼成することにより
樹脂バインダーを焼失し、ガラスフリットおよび/また
は含有金属粉末を溶融させることにより膜付けする第1
のタイプと、金属粉末と樹脂バインダーと溶剤からな
り、成膜後乾燥して膜付けするもの、即ち樹脂バインダ
ー中に金属粉末を含有せしめ、金属粉末の粒子間接触に
より導電性を付与するもので成膜後も樹脂バインダーが
残留する第2のタイプとが含まれる。
【0003】前記2つのタイプの導電ペーストの中で、
後者の低温成膜タイプ(樹脂型タイプ)は、低温で成膜
できるためプラスチックなどの基材にも導電膜を形成で
きるという利点があるが、その導電性は導電粒子の粒子
間接触により得られるため、一般的に前者の高温成膜タ
イプに比べ膜の比抵抗は2桁程高い。そこで、粒子の形
状、大きさ、粒度分布および樹脂バインダーとの配合比
率などを最適化させることにより、得られる膜の導電性
を高める検討がなされている。その主な方策としては、
比較的大きな粒径(数10ミクロン)のフレーク状の粒
子を配合して、膜形成時の粒子同士の接触部位の減少と
粒子間接触の接触面積の増大を図ることがなされてい
る。これは、膜内抵抗は粒子内抵抗と粒子間抵抗に分か
れるが、抵抗値の高い粒子間抵抗を低減するために、粒
子径を大きくして接触部位を減らそうとするものであ
る。
【0004】しかし、近年、プリント回路の配線用途な
どでは、数10ミクロンといった細かな配線パターンが
要求されるようになってきた。これに対し、粒子径を大
きくして粒子間抵抗を低減させる従来の方法では確かに
膜の導電性は向上するものの、スクリーン印刷法により
ライン印刷を行う場合に、ペースト中に内包する導電粒
子が大きいことおよび形状がフレーク状(偏平状)であ
ることのため、メッシュの細かい紗を用いた場合や、数
10ミクロンといったファインラインの印刷成膜を行な
おうとする場合に目詰まりを起こし、所望するファイン
ラインの印刷は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の問題点を解決するためになされたものであり、本発
明の目的は、優れた導電性をもつと共に、従来困難であ
った数10μmのファインライン成膜を可能とする導電
ペーストを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、導電性金属粒子、有機結合剤、溶剤からなるスクリ
ーン印刷用導電ペーストにおいて、該導電性金属粒子の
平均粒径が0.2〜5μmであり、かつ、該導電ペース
トが、さらに、導電性金属粒子の表面電荷と同符号の表
面電荷を有し、かつ、吸油量が0.5ml/g以上、比
表面積が50m /g以上である超微粒子を、導電ペー
スト中の全固形分に対して3〜20体積%含有すること
を特徴とする導電ペーストが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。本発明の導電ペーストに用いられる導電性
金属粒子の種類は、特に限定されるものではないが、A
g、Ag-Pd、Ag-Pt、Au、Pt、Pd、Cu、Niの粒子が好まし
い。また、粒子の形態も格別限定されるものではない。
導電性金属粒子の平均粒径は0.2〜5μmである。導
電性金属粒子の配合量は、導電ペースト中の全固形分に
対して50〜70体積%であることが好ましい。導電性
金属粒子の平均粒径が0.2μm未満であったり、その
配合量が過少であると十分な導電性が得られない。逆
に、導電性金属粒子の平均粒径が5μmを超えるとファ
インラインの印刷が困難になる。また、導電性金属粒子
の配合量が過大であると導電膜の付着力が低くなる。
【0008】また、有機結合剤としては、蒸発乾燥型あ
るいは熱硬化型の樹脂が用いられ、従来、前記第2のタ
イプ(樹脂型タイプ)の導電性ペーストの調製に用いら
れていた樹脂バインダーが使用できる。樹脂バインダー
としては、例えば、ポリエステル系、アクリル系、エチ
ルセルロースなどのセルロース誘導体系、フェノール
系、エポキシ系の樹脂が挙げられる。バインダーの使用
量は、導電膜の付着力、導電性およびファインライン印
刷適性のバランスのうえから、導電ペースト中の全固形
分に対して20〜40体積%であることが好ましい。溶
剤としては、スクリーン印刷用として比較的高沸点で蒸
気圧の高い溶剤が用いられ、例えばブチルカルビトール
アセテート、テルピネオール、エチルカルビトール、メ
ンタノールなどが挙げられる。
【0009】本発明の導電ペーストでは、さらに導電ペ
ースト中に含有される導電性粒子の表面電荷と同符号の
表面電荷を有し、かつ吸油量が0.5ml/g以上で、
比表面積が50m/g以上である超微粒子を導電ペー
スト中に含有させる。導電性金属粒子および超微粒子の
表面電荷は、水中に懸濁させ直流電圧を負荷した際の粒
子移動(電気泳動)方向により簡易に測定することがで
きる。表面正電荷を有する粒子としては、例えば、アル
ミナ、マグネシア、酸化亜鉛などが挙げられる。また、
表面負電荷を有する粒子としては、例えばシリカ、チタ
ニア、ジルコニアなどが挙げられる。導電性金属粒子と
異符合の表面電荷を有する超微粒子を用いた場合は、超
微粒子は導電性金属粒子の表面にヘテロ凝集するため、
導電性金属粒子間の接触を妨げ導電性を悪化させる。
【0010】ここで吸油量とは、超微粒子を含有させる
導電ペースト中の溶剤を使用し、JIS K5101に
準拠して測定した値をいう。このような超微粒子を含有
させることにより、成膜後乾燥時にヘテロ凝集を起こさ
せることなく乾燥収縮を助長させることができ、これに
より粒子間接触を強固のものとし、結果として膜の導電
性を向上させることができる。吸油量が0.5ml/g
未満であると、乾燥収縮効果が発揮されず、印刷ライン
の巾が大きくなる。吸油量は1ml/g以上であること
が好ましい。吸油量に格別上限はないが、一般に、入手
し易さ、取扱性からみて吸油量5ml/g以下のものが
好ましく用いられる。使用される超微粒子の比表面積は
50m2/g以上、好ましくは100m2/g以上であ
る。比表面積が50m/g未満であると、乾燥収縮効
果が小さく、印刷ラインの巾が大きくなる。比表面積に
格別上限はないが、一般に、入手し易さ、取扱性からみ
て比表面積1,000m/g以下のものが好ましく用
いられる。また、使用される超微粒子の粒径は格別重要
ではないが、概して、吸油量および比表面積と関連を有
し、吸油量0.5ml/g以上、比表面積50m2/g以
上の超微粒子には、通常一次粒子径0.1μm以下のも
のが多い。好ましい一次粒子径は0.01〜0.1μmの
範囲である。
【0011】また、該超微粒子は、導電ペースト中の全
固形分に対して3〜20体積%となるように配合する。
5〜10体積%配合することが好ましい。3体積%より
少ないと超微粒子配合による乾燥収縮が小さくなり、こ
のため導電粒子間接触を強化することができず、膜の導
電性向上の効果を発揮することができない。また、20
体積%を超えると乾燥収縮効果は向上するが配合超微粒
子量が多すぎて逆に導電粒子間接触が阻害される。
【0012】これらの導電性金属粒子、有機結合剤、溶
剤、導電性粒子の表面電荷と同符号の表面電荷を有し、
かつ、吸油量が0.5ml/g以上、比表面積が50m2
/g以上である超微粒子を常法に従って混合することに
より本発明の導電ペーストが得られる。例えば、有機結
合剤を溶剤に加え、加熱、攪拌して溶解し、この溶液に
所定量の導電性金属粒子、所定量の導電性粒子の表面電
荷と同符号の表面電荷を有し、かつ、吸油量が0.5m
l/g以上、比表面積が50m2/g以上である超微粒
子および必要に応じ溶剤を配合し、予備混錬を行った
後、3本ロールミルを用いて均一混錬、分散することに
より、導電ペーストが得られる。
【0013】(実施例1) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)59.88重量部とアルミナ超微粒子(日本
エアロジル製、Al2O3-C、平均一次粒子径:13nm、
比表面積:100m2/g)2.76重量部をエチルセル
ロース(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%の
テルピネオール溶液28.24重量部に配合、予備混錬
し、さらにテルピネオール9.12重量部を添加し、3
本ロールミルにより十分混錬して導電ペーストを得た。
ペースト中の固形分は全ペースト中の20体積%であ
り、固形分中の銀粉、アルミナ超微粒子およびエチルセ
ルロースはそれぞれ60体積%、10体積%および30
体積%であった。用いた銀粉およびアルミナ超微粒子は
電気泳動試験より測定したところ表面正電荷を有してい
た。また、アルミナ超微粒子のテルピネオール吸油量は
1.32ml/gであった。
【0014】この導電ペーストを用い125μm厚の透
明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に下記のスク
リーン印刷試験を行った。 スクリーンマスク:メッシュ:ST-400、乳剤厚:
10μm、枠サイズ:320mm×320mm、マスク
パターン構造:ライン幅/スペース幅(μm)=30/3
0、40/40、50/50、60/60、70/70、80/80、100/10
0、120/120、150/150、200/200の縦横ストライプラ
イン、100mm×100mmのベタパターン 印刷機:マイクロ・テック製スクリーン印刷機、MT−
320 印刷条件:クリアランス:2mm、印圧:3kg/cm
2、背圧:1.3kg/cm2、スキージ速度:20mm
/sec、スキージゴムアタック角度:70°、スクレ
ッパ圧:2.5kg/cm2、スクレッパ速度:30mm
/sec 乾燥条件:150℃に設定したオーブン中に10分間投
入し乾燥した。 印刷膜の評価:得られたストライプライン印刷画像を光
学顕微鏡にて観察し、印刷ダレやペーストの目詰まりに
よるスペース部分の欠如やライン切れがなくなるL/S
(ライン幅/スペース幅)値の下限値を解像度とした。
また、表面粗さ計による膜厚測定と4探針法によるシー
ト抵抗値測定により膜の比抵抗を測定した。得られた結
果を表1に示す。
【0015】(実施例2) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)59.08重量部とアルミナ超微粒子(日本
エアロジル製、Al2O3-C、平均一次粒子径:13nm、
比表面積:100m2/g)4.89重量部をエチルセル
ロース(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%の
テルピネオール溶液20.42重量部に配合、予備混錬
し、さらにテルピネオール15.60重量部を添加し、
3本ロールミルにより十分混錬して導電ペーストを得
た。ペースト中の固形分は全ペースト中の20体積%で
あり、固形分中の銀粉、アルミナ超微粒子およびエチル
セルロースはそれぞれ60体積%、18体積%および2
2体積%であった。用いた銀粉およびアルミナ超微粒子
は電気泳動試験より測定したところ表面正電荷を有して
いた。また、アルミナ超微粒子のテルピネオール吸油量
は1.32ml/gであった。得られたペーストを用い
実施例1と同様に印刷試験を行い、得られた印刷膜の評
価をした。結果を表1に示す。
【0016】(実施例3) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)60.61重量部とアルミナ超微粒子(日本
エアロジル製、Al2O3-C、平均一次粒子径:13nm、
比表面積:100m2/g)0.84重量部をエチルセル
ロース(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%の
テルピネオール溶液35.24重量部に配合、予備混錬
し、さらにテルピネオール3.32重量部を添加し、3
本ロールミルにより十分混錬して導電ペーストを得た。
ペースト中の固形分は全ペースト中の20体積%であ
り、固形分中の銀粉、アルミナ超微粒子およびエチルセ
ルロースはそれぞれ60体積%、3体積%および37体
積%であった。用いた銀粉およびアルミナ超微粒子は電
気泳動試験より測定したところ表面正電荷を有してい
た。また、アルミナ超微粒子のテルピネオール吸油量は
1.32ml/gであった。得られたペーストを用い実
施例1と同様に印刷試験を行い、得られた印刷膜の評価
をした。結果を表1に示す。
【0017】(実施例4) 金粉(昭栄化学工業製、Au-314、平均粒子径:1.2μ
m、形状:粒状)73.29重量部とアルミナ超微粒子
(日本エアロジル製、Al2O3-C、平均一次粒子径:13
nm、比表面積:100m2/g)1.84重量部をエチ
ルセルロース(日新化成製、EC(100cP))11.11重
量%のテルピネオール溶液18.81重量部に配合、予
備混錬し、さらにテルピネオール6.06重量部を添加
し、3本ロールミルにより十分混錬して導電ペーストを
得た。ペースト中の固形分は全ペースト中の20体積%
であり、固形分中の銀粉、アルミナ超微粒子およびエチ
ルセルロースはそれぞれ60体積%、10体積%および
30体積%であった。用いた金粉およびアルミナ超微粒
子は電気泳動試験より測定したところ表面正電荷を有し
ていた。また、アルミナ超微粒子のテルピネオール吸油
量は1.32ml/gであった。得られたペーストを用
い実施例1と同様に印刷試験を行い、得られた印刷膜の
評価をした。結果を表1に示す。
【0018】(比較例1) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)59.88重量部とエチルセルロース(日新
化成製、EC(100cP))11.11重量%のテルピネオー
ル溶液37.65重量部に配合、予備混錬し、さらにテ
ルピネオール4.56重量部を添加し、3本ロールミル
により十分混錬して導電ペーストを得た。ペースト中の
固形分は全ペースト中の20体積%であり、固形分中の
銀粉およびエチルセルロースはそれぞれ60体積%、4
0体積%である。得られたペーストを用い実施例1と同
様に印刷試験を行い、得られた印刷膜の評価をした。結
果を表1に示す。
【0019】(比較例2) 銀粉(同和鉱業製、FA-6-7、平均粒子径:8.5μm、
形状:フレーク状)59.88重量部とエチルセルロー
ス(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%のテル
ピネオール溶液37.65重量部に配合、予備混錬し、
さらにテルピネオール4.56重量部を添加し、3本ロ
ールミルにより十分混錬して導電ペーストを得た。ペー
スト中の固形分は全ペースト中の20体積%であり、固
形分中の銀粉およびエチルセルロースはそれぞれ60体
積%、40体積%であった。得られたペーストを用い実
施例1と同様に印刷試験を行い、得られた印刷膜の評価
をした。結果を表1示す。
【0020】(比較例3) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)59.88重量部とシリカ超微粒子(日本エ
アロジル製、AEROSIL130、平均一次粒子径:16nm、
比表面積:130m2/g)2.09重量部をエチルセル
ロース(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%の
テルピネオール溶液28.24重量部に配合、予備混錬
し、さらにテルピネオール9.12重量部を添加し、3
本ロールミルにより十分混錬して導電ペーストを得た。
ペースト中の固形分は全ペースト中の20体積%であ
り、固形分中の銀粉、シリカ超微粒子およびエチルセル
ロースはそれぞれ60体積%、10体積%および30体
積%であった。電気泳動試験より測定したところ、用い
た銀粉は表面正電荷を有し、シリカ超微粒子は表面負電
荷を有していた。また、シリカ超微粒子のテルピネオー
ル吸油量は2.12ml/gであった。得られたペース
トを用い実施例1と同様に印刷試験を行い、得られた印
刷膜の評価をした。結果を表1に示す。
【0021】(比較例4) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)58.68重量部とアルミナ超微粒子(日本
エアロジル製、Al2O3-C、平均一次粒子径:13nm、
比表面積:100m2/g)5.94重量部をエチルセル
ロース(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%の
テルピネオール溶液16.60重量部に配合、予備混錬
し、さらにテルピネオール18.77重量部を添加し、
3本ロールミルにより十分混錬して導電ペーストを得
た。ペースト中の固形分は全ペースト中の20体積%で
あり、固形分中の銀粉、アルミナ超微粒子およびエチル
セルロースはそれぞれ60体積%、22体積%および1
8体積%であった。用いた銀粉およびアルミナ超微粒子
は電気泳動試験より測定したところ表面正電荷を有して
いた。また、アルミナ超微粒子のテルピネオール吸油量
は1.32ml/gであった。得られたペーストを用い
実施例1と同様に印刷試験を行い、得られた印刷膜の評
価をした。結果を表1に示す。
【0022】(比較例5) 銀粉(同和鉱業製、Ag-1S、平均粒子径:0.9μm、形
状:粒状)59.88重量部とアルミナ微粒子(大明化
学工業製、TM-DR、平均一次粒子径:100nm、比表
面積:15m2/g)2.76重量部をエチルセルロース
(日新化成製、EC(100cP))11.11重量%のテルピ
ネオール溶液28.24重量部に配合、予備混錬し、さ
らにテルピネオール9.12重量部を添加し、3本ロー
ルミルにより十分混錬して導電ペーストを得た。ペース
ト中の固形分は全ペースト中の20体積%であり、固形
分中の銀粉、アルミナ超微粒子およびエチルセルロース
はそれぞれ60体積%、10体積%および30体積%で
ある。用いた銀粉およびアルミナ微粒子は電気泳動試験
より測定したところ表面正電荷を有し、アルミナ微粒子
のテルピネオール吸油量は0.25ml/gであった。
得られたペーストを用い実施例1と同様に印刷試験を行
い、得られた印刷膜の評価をした。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1〜4に示されるように、本発明の
導電ペーストを用いると40〜50μmのファインライ
ンの印刷が可能となり、しかも導電性も比抵抗値として
約1×10−4 という優れた導電性が得られる。一
方、比較例1の粒状の銀粉のみを使用し、吸油量の大き
い超微粒子を配合しない導電ペーストでは、得られるラ
インの幅が60μmと大きくなり、求められる細いライ
ン幅を得ることができず、また導電性も2×10−4
と低下する。また、比較例2では、平均粒子径の大きい
フレーク状の銀粉を使用したために導電性は、要求特性
を満足するものとなっているが、得られるラインの幅が
120μmとなり、また、吸油量の大きい超微粒子を含
まないため、求められる細いライン幅を得ることはでき
ない。比較例3では、表面正電荷をもつ銀粉に対し、表
面負電荷をもつシリカ超微粒子を導電ペースト中に含有
させたため、得られるラインの幅が大きくなると共にシ
リカ超微粒子が導電粒子の表面にヘテロ凝集し導電粒子
間の接触を妨げるため、導電性が悪化している。比較例
4では、吸油量の大きいアルミナ超微粒子を22体積%
と多量に配合したため、乾燥収縮効果は向上し、得られ
るラインの幅は40μmとなっているが、配合超微粒子
量が多すぎて逆に導電粒子間接触が阻害されるため導電
性が大きく悪化している。比較例5では、吸油量の少な
いアルミナ粒子を使用したため、乾燥収縮効果が発揮さ
れず、得られるラインの幅が100μmと解像度が大き
く劣っている。
【0025】
【発明の効果】導電性金属粒子、有機結合剤、溶剤から
なるスクリーン印刷用導電ペーストにおいて、本発明に
従って、導電性金属粒子として平均粒径の小さなものを
用い、かつ、さらに、吸油量の大きい超微粒子を導電ペ
ースト中に配合することによって、優れた導電性をもつ
とともに、従来困難であった数10μmのファインライ
ン成膜が可能な導電ペーストが得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性金属粒子、有機結合剤、溶剤から
    なるスクリーン印刷用導電ペーストにおいて、該導電性
    金属粒子の平均粒径が0.2〜5μmであり、かつ、該
    導電ペーストが、さらに、導電性金属粒子の表面電荷と
    同符号の表面電荷を有し、かつ、吸油量が0.5ml/
    g以上、比表面積が50m/g以上である超微粒子
    を、導電ペースト中の全固形分に対して3〜20体積%
    含有することを特徴とする導電ペースト。
  2. 【請求項2】 前記導電性金属粒子が、Ag、Ag-Pd、Ag-
    Pt、Au、Pt、Pd、Cu、Niの中から選ばれた少なくとも1
    種である請求項1に記載の導電ペースト。
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