JP2002214509A - レンズ駆動装置 - Google Patents
レンズ駆動装置Info
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Abstract
ズ保持部材のロックを防止できるようにする。 【解決手段】レンズ保持部材40の係合部41aに螺合
するねじ部50aをもつリードスクリュー50と、DC
モータ91等の駆動手段とを備え、リードスクリュー5
0には、レンズ保持部材40の制御範囲の繰り出し方向
端部を越える領域において、係合部41aと噛み合わな
い非形成部51を設け、さらに、レンズ保持部材40を
繰り込み方向に付勢して係合部41aとねじ部50aと
の間のガタ寄せを行なうガタ寄せバネを80設け、係合
部41aが非形成部51の位置に達したときに、ガタ寄
せバネ80が係合部41aをねじ部50aに螺合させる
ように付勢力を及ぼす付勢手段を兼ねるようにした。
Description
れるレンズ駆動装置に関し、特に、レンズの繰り出し機
構としてリードスクリューを用いたカメラ用のレンズ駆
動装置に関する。
せのために用いられる従来のレンズ駆動装置は、レンズ
を保持した鏡胴(レンズ保持部材)と、この鏡胴を光軸
方向の前後に往復駆動する駆動機構等を備えており、こ
の駆動機構は、DCモータあるいはステップモータ等の
電磁アクチュエータ、電磁アクチュエータの回転駆動力
を伝達する歯車列、ねじ部をもつリードスクリュー、鏡
胴(レンズ保持部材)の一部に形成されてリードスクリ
ューのねじ部に螺合する係合部等により構成されてい
る。また、駆動機構の回転量を検知するエンコーダと、
このエンコーダの信号に基づいて繰り出し量を演算する
演算部と、演算部により演算を開始する際の開始タイミ
ングを検知してそのトリガー信号を発する初期位置検知
センサ(フォトインタラプタ)と、種々の制御を司る制
御部等を備えている。
ンズを移動させる制御範囲に対して余裕代を設けて、す
なわち、制御範囲の繰り出し方向及び繰り込み方向の両
端部をそれぞれ越える領域までねじ部が形成されてい
る。そして、エンコーダ及び制御部等により、通常の動
作に際しては、鏡胴(レンズ保持部材)がこの制御範囲
から逸脱しないように駆動制御されている。
レンズ駆動装置において、鏡胴(レンズ保持部材)が制
御範囲を越えて移動させられると、係合部がねじ部の端
部領域で強固に噛み合って、リードスクリューが回動不
能となりロック状態を招く場合がある。このようなロッ
ク状態では、係合部とねじ部とが密着して摩擦力が大き
くなり、電磁アクチュエータが発生するトルクでは、こ
のロック状態を解除することは困難である。特に、リー
ドスクリューが高速で回転している場合、その慣性力も
作用することから、密着状態がより堅固になり、又、衝
撃力も大きくなって歯車等の損傷を招く場合がある。
係合部とは、相対的な移動を可能とするために、通常、
両者間にガタ(寸法上の余裕代)を生じるように形成さ
れている。したがって、装置の動作に際しては、このガ
タを取り除いてスムーズでかつ高精度な移動を行なわせ
ることが望まれる。一方、特開平2000−27549
7号公報に示されるように、リードスクリューにおい
て、両端部領域にねじ山を形成しない逃げ部を形成し、
鏡胴のコマがこの領域に至るとリードスクリューが空転
するようにし、又、この空転状態にあるとき、コマをね
じ部に向けて付勢するように両端側にバネを設けた構成
が知られている。しかしながら、この公報に開示の手法
では、両端部に設けられたバネのみをもって、ねじ山と
コマと間のガタを取り除きつつ、ロックを防止すること
はできない。
ものであり、その目的とするところは、装置の部品点数
の削減、構造の簡略化等を図りつつ、レンズ保持部材
(鏡胴)のロックを防止でき、あるいは、レンズ保持部
材のガタ寄せを行ないつつロックを防止できるカメラ用
のレンズ駆動装置を提供することにある。
は、レンズを保持するレンズ保持部材と、レンズ保持部
材に螺合するねじ部をもつリードスクリューと、リード
スクリューに回転力を及ぼす駆動手段とを備え、駆動手
段によりリードスクリューを回転させてレンズ保持部材
を所定の制御範囲で移動させ、レンズを光軸方向の前後
に移動させるカメラ用のレンズ駆動装置であって、上記
リードスクリューは、制御範囲の端部を越える領域にお
いて、レンズ保持部材と噛み合うねじ部が形成されない
非形成部を有し、上記レンズ保持部材を一方向に付勢し
てレンズ保持部材とねじ部との間のガタ寄せを行なうガ
タ寄せバネを有し、上記レンズ保持部材が非形成部の位
置に達したときに、レンズ保持部材をねじ部に螺合させ
るように付勢力を及ぼす付勢手段を有し、上記ガタ寄せ
バネはこの付勢手段を兼ねる、ことを特徴としている。
この構成によれば、ガタ寄せバネが、常時レンズ保持部
材とリードスクリューのねじ部とを密着させてガタ寄せ
を行なってレンズ保持部材のガタツキを防止すると共
に、レンズ保持部材がその制御範囲を超えた領域に至る
と、リードスクリューが空転してレンズ保持部材のロッ
クが防止され、一方、リードスクリューが逆向きに回転
させられると、ガタ寄せバネ(付勢手段)の付勢力によ
り、レンズ保持部材がリードスクリューのねじ部に螺合
させられて、レンズ保持部材はその制御範囲に復帰す
る。このように、ガタ寄せバネに二つの機能をもたせる
ことにより、装置の簡略化等が行なえる。
を保持するレンズ保持部材と、レンズ保持部材に螺合す
るねじ部をもつリードスクリューと、リードスクリュー
に回転力を及ぼす駆動手段とを備え、駆動手段によりリ
ードスクリューを回転させてレンズ保持部材を所定の制
御範囲で移動させ、レンズを光軸方向の前後に移動させ
るカメラ用のレンズ駆動装置であって、上記リードスク
リューは、制御範囲の一方の端部を越える領域において
レンズ保持部材と噛み合うねじ部が形成されない第1非
形成部及び他方の端部を越える領域においてレンズ保持
部材と噛み合うねじ部が形成されない第2非形成部を有
し、上記レンズ保持部材を一方向に付勢してレンズ保持
部材とねじ部との間のガタ寄せを行なうべく第1非形成
部の側に配されたガタ寄せバネを有し、上記レンズ保持
部材が第2非形成部に至った時点で、レンズ保持部材を
ねじ部に螺合させるようにガタ寄せバネの付勢力に抗す
る向きからかつガタ寄せバネの付勢力よりも大きい付勢
力をレンズ保持部材に及ぼすべく、第2非形成部の側に
配された付勢手段を有する、ことを特徴としている。こ
の構成によれば、レンズ保持部材が制御範囲の一方の端
部を越えて第1非形成部に至ると、リードスクリューが
空転してレンズ保持部材のロックが防止される。この状
態でリードスクリューが逆向きに回転すると、ガタ寄せ
バネの付勢力によりレンズ保持部材がリードスクリュー
のねじ部に螺合し制御範囲内に復帰する。一方、レンズ
保持部材が制御範囲の他方の端部を越えて第2非形成部
に至ると、リードスクリューが空転してレンズ保持部材
のロックが防止される。この状態でリードスクリューが
逆向きに回転すると、ガタ寄せバネよりも大きい付勢力
を発生する付勢手段によりレンズ保持部材がリードスク
リューのねじ部に螺合し制御範囲内に復帰する。また、
レンズ保持部材は、リードスクリューのねじ部及び第1
非形成部の領域に位置するときガタ寄せバネにより常時
そのガタツキが防止され、第2非形成部に位置するとき
付勢手段によりそのガタツキが防止される。
持部材に付勢力を及ぼし始める時点での初期付勢力が、
その時点で作用するガタ寄せバネの付勢力よりも大きく
なるように設定されたバネを有する、構成を採用するこ
とができる。この構成によれば、付勢手段としてのバネ
がレンズ保持部材に付勢力を及ぼし始めると同時に、ガ
タ寄せを行なうバネが、ガタ寄せバネから付勢手段であ
るバネに切り換わり、全ての移動行程においてガタ寄せ
が確実に行なわれる。
を保持するレンズ保持部材と、レンズ保持部材に螺合す
るねじ部をもつリードスクリューと、リードスクリュー
に回転力を及ぼす駆動手段とを備え、駆動手段によりリ
ードスクリューを回転させてレンズ保持部材を所定の制
御範囲で移動させ、レンズを光軸方向の前後に移動させ
るカメラ用のレンズ駆動装置であって、上記レンズ保持
部材が制御範囲の端部を越える以前に、駆動手段の駆動
力に打ち勝ってリードスクリューの回転を停止させる負
荷を発生する負荷発生手段を有する、ことを特徴として
いる。この構成によれば、レンズ保持部材がその制御範
囲の端部領域に近づきその端部を越えようとすると、負
荷発生手段が負荷を発生してリードスクリューの回転を
止め、制御範囲の端部を越える以前にレンズ保持部材が
停止する。これにより、レンズ保持部材のロックが未然
に防止される。
ズを保持するレンズ保持部材と、レンズ保持部材に螺合
するねじ部をもつリードスクリューと、リードスクリュ
ーに回転力を及ぼす駆動手段とを備え、駆動手段により
リードスクリューを回転させてレンズ保持部材を所定の
制御範囲で移動させ、レンズを光軸方向の前後に移動さ
せるカメラ用のレンズ駆動装置であって、上記リードス
クリューは、制御範囲の一方の端部を越える領域におい
て、レンズ保持部材と噛み合うねじ部が形成されない非
形成部を有し、上記レンズ保持部材を一方向に付勢して
レンズ保持部材とねじ部との間のガタ寄せを行なうべく
制御範囲の一方の端部の側に配されたガタ寄せバネを有
し、上記レンズ保持部材が制御範囲の他方の端部を越え
る以前に、駆動手段の駆動力に打ち勝ってリードスクリ
ューの回転を停止させる負荷を発生する負荷発生手段を
有し、駆動手段が、回転駆動力を発生する電磁アクチュ
エータと、電磁アクチュエータの回転駆動力をリードス
クリューに伝達する歯車列とを有する、ことを特徴とし
ている。この構成によれば、レンズ保持部材が制御範囲
の一方の端部を越えて非形成部に至ると、リードスクリ
ューが空転してレンズ保持部材のロックが防止される。
この状態でリードスクリューが逆向きに回転すると、ガ
タ寄せバネの付勢力によりレンズ保持部材がリードスク
リューのねじ部に螺合し制御範囲内に復帰する。一方、
レンズ保持部材がその制御範囲の他方の端部領域に近づ
きその他方の端部を越えようとすると、負荷発生手段が
負荷を発生してリードスクリューの回転を止め、制御範
囲の他方の端部を越える以前にレンズ保持部材が停止す
る。これにより、レンズ保持部材のロックが未然に防止
される。また、ガタ寄せバネの付勢力により、常時、レ
ンズ保持部材のガタツキが防止される。
は、レンズ保持部材に形成された係合部と、リードスク
リューの回転に連動して回転する回転部材と一体的に回
転するように配置されかつ一端部が上記係合部と係合す
ることで負荷に相当するバネ力がチャージされる捩りバ
ネとを有し、回転部材が上記歯車列の少なくとも一つの
歯車である、構成を採用することができる。この構成に
よれば、レンズ保持部材が移動して、その係合部が捩り
バネの一端部に係合し、その状態でリードスクリューが
さらに回転すると、その回転に抵抗する向きのバネ力が
チャージされ、バネ力が回転力を上回った時点でリード
スクリューが停止する。このように、簡単な構成にて、
負荷発生手段が形成される。また、捩りバネを歯車列の
うちいずれかの歯車に設けることで、レイアウトの自由
度が増す。
クリューに直結された歯車であり、捩りバネは、リード
スクリューに外嵌されると共にその一端部が自由端とさ
れかつその他端部が上記歯車に掛止されている、構成を
採用することができる。この構成によれば、リードスク
リューと直結した歯車に捩りバネが設けられるため、バ
ックラッシ等の影響を受けることなく、捩りバネが所定
のバネ力にチャージされると、リードスクリューが所定
のタイミングで高精度に停止する。
て、添付図面を参照しつつ説明する。図1ないし図5
は、本発明に係るレンズ駆動装置の一実施形態を示すも
のであり、図1は分解斜視図、図2は平面図、図3は断
面図、図4及び図5は一部断面図である。この実施形態
に係るレンズ駆動装置は、図1ないし図5に示すよう
に、地板10と、押え板20と、レンズ30を保持する
レンズ保持部材40と、地板10に対してレンズ保持部
材40を光軸方向の前後に移動させるリードスクリュー
50と、レンズ保持部材40を所定方向に案内する案内
軸60と、レンズ保持部材40の回り止めを行なう回り
止め軸70と、レンズ保持部材40のガタ寄せを行なう
コイル状のガタ寄せバネ80と、リードスクリュー50
に回転駆動力を及ぼす駆動手段90と、レンズ保持部材
40の位置を検知する位置検知手段100と、駆動手段
90の回転量(駆動量)を検知する回転量検知手段11
0と、種々の制御を行なう制御系等を、その基本構成と
して備えている。
し、図3に示すように、その中央部に光を通す開口部1
0a,20aが形成されている。地板10には、図3に
示すように、レンズ30の光軸方向と平行に案内軸60
及び回り止め軸70が植設され、又、地板10とカバー
板15との間には、電磁アクチュエータとしてのDCモ
ータ91、ピニオン92、二段歯車93、歯車94、二
段歯車95、歯車96、リードスクリュー50に固着さ
れた回転部材としての歯車97等からなる駆動手段90
が設けられている。さらに、ピニオン92を挟んだ反対
側に、歯車111及び歯車112a付きの回転検知板1
12、フォトインタラプタ113が設けられている。こ
れらピニオン92、二段歯車93、歯車94、二段歯車
95、歯車96、歯車97、歯車111、及び歯車11
2aは隣接するもの同士が噛合して、DCモータ91の
回転を伝達する歯車列を形成しており、又、歯車11
1、歯車112a、回転検知板112、フォトインタラ
プタ113等により、DCモータ91の回転量を検知す
る回転量検知手段(エンコーダ)110が構成されてい
る。
円筒形状に形成されており、図1及び図2に示すよう
に、その内周面にレンズ30が保持されている。また、
その外周面の一部には、図1ないし図3に示すように、
腕部41、案内部42、規制部43、フォトインタラプ
タ101と協働して位置検知手段100を構成する検知
板44等が一体的に形成されている。腕部41の先端に
は、係合部41aが形成されており、リードスクリュー
50のねじ部50aと螺合する。案内部42の案内孔に
は、案内軸60が摺動自在に挿入されて、レンズ保持部
材40を光軸方向の前後(繰り出し方向及び繰り込み方
向)に案内する。規制部43の長孔には、回り止め軸7
0が挿入されて、レンズ保持部材40が周方向に回転移
動するのを規制する。
び図5に示すように、ねじ部50aの一端部を越える領
域に、係合部41aと噛み合うねじ部が形成されない円
錐状の非形成部51が形成されており、又、ねじ部50
aの他端部の側には拡径した鍔部52が形成されてい
る。したがって、係合部41aがねじ部41aから外れ
て非形成部51に至ると、リードスクリュー50は空転
するようになっている。また、図3ないし図5に示すよ
うに、非形成部51が形成された一端部の側(繰り出し
側)には、案内部42と押え板20との間に、ガタ寄せ
バネ80が配置されており、レンズ保持部材40を繰り
込み方向に向けて常時付勢している。
方向に移動して、係合部41aがリードスクリュー50
のねじ部50aと螺合した位置にあるとき、ガタ寄せバ
ネ80は、係合部41aをねじ部50aに押し付けるよ
うに付勢して、両者間のガタツキを防止し、一方、係合
部41aがねじ部50aから離脱して非形成部51に至
ったときは、リードスクリュー50が逆回転したときに
係合部41aをねじ部50aに螺合させるように付勢力
を及ぼす付勢手段としての機能を果たしている。このよ
うに、ガタ寄せバネ80に、係合部41aとねじ部50
aとの間のガタ寄せを行なうガタ寄せ機能の他に、係合
部41aをねじ部50aに螺合させる付勢力を及ぼす付
勢手段としての機能を兼用させることにより、部品点数
の削減による構造の簡略化、低コスト化が行なえる。
側)においては、図1、図4及び図5に示すように、鍔
部52と歯車97との間に、捩りバネ120が配置され
ている。捩りバネ120は、一端部121と他端部12
2を有し、一端部121が自由端をなすように形成され
て、腕部41の下面から突出する係合部41bと係合し
得るようになっており、他端部122が歯車97の上面
に形成された掛止突起97aに掛止されている。したが
って、腕部41の係合部41bが一端部121に係合し
た後、さらにリードスクリュー50(及び歯車97)が
一方向に回転し続けると、捩りバネ120のバネ力がチ
ャージされて、DCモータ91の回転駆動力に抵抗する
負荷を発生し、この負荷が所定レベル以上になると、回
転駆動力に打ち勝ってリードスクリュー50の回転を停
止させるようになっている。
及び繰り込み動作に必要なねじ部50aの範囲(レンズ
保持部材40の制御範囲)の他端部(繰り込み方向の端
部)を越える以前に、捩りバネ120のバネ力が、DC
モータ91の回転駆動力に打ち勝つ所定レベル以上にチ
ャージされることで、リードスクリュー50の回転が停
止する。これにより、繰り込み方向の端部を越えてレン
ズ保持部材40がロックするのを防止できるようになっ
ている。上記腕部41に形成された係合部41b及び捩
りバネ120により、レンズ保持部材40がその制御範
囲の他端部(繰り込み側の端部)を越える以前に駆動手
段の駆動力に打ち勝ってリードスクリュー50の回転を
停止させる負荷を発生する負荷発生手段が構成されてい
る。
系として、被写体までの距離を測定する測距器、回転量
検知手段110が発生するパルスをカウントするカウン
タ、種々の演算を行なうと共に種々の制御信号を発する
マイクロコンピュータ(CPU)、被写体までの距離と
レンズ30の繰り出し位置との関係が予め制御マップと
して格納された記憶部(ROM)等を備えており、繰り
出し動作及び繰り込み動作を行なうにあたって、レンズ
保持部材40は、通常、これらの制御系により所定の制
御範囲を逸脱しないように駆動制御される。そして、異
常動作により、レンズ保持部材40が制御範囲を逸脱し
た場合は、上記非形成部51、ガタ寄せバネ80、捩り
バネ120等により、レンズ保持部材40のロックを防
止する動作及び制御範囲内へ復帰させる動作が行なわれ
る。
び復帰動作について、図4及び図5を参照しつつ説明す
る。先ず、DCモータ91の駆動により、レンズ保持部
材40が繰り出し方向に(例えば、望遠端に向けて)移
動させられて、制御範囲から逸脱すると、図4に示すよ
うに、係合部41aはねじ部50aから離脱して非形成
部51に至る。すると、係合部41aとねじ部50aと
の螺合が解かれ、リードスクリュー50は空転し、レン
ズ保持部材40が停止する。この空転により、レンズ保
持部材40のロックが防止される。このとき、ガタ寄せ
バネ80は、係合部41aをねじ部50aに螺合させる
ように付勢した状態となっている。したがって、DCモ
ータ91によりリードスクリュー50が逆向きに回転さ
せられると、係合部41aはねじ部50aにスムーズに
螺合し始めて、レンズ保持部材40は制御範囲内に復帰
することになる。
ズ保持部材40が繰り込み方向に(例えば、広角端に向
けて)移動させられて所定の位置に至ると、図5に示す
ように、レンズ保持部材40に形成された係合部41b
が捩りバネ120の一端部121に係合する。この係合
により、一端部121はその位置に保持され、リードス
クリュー50がさらに回転することにより、捩りバネ1
20にはバネ力がチャージされる。そして、このチャー
ジされたバネ力が所定レベルになると、DCモータ91
の回転駆動力に打ち勝って、レンズ保持部材40が制御
範囲の他端部を超える以前に、リードスクリュー50の
回転を停止させる。この停止により、レンズ保持部材4
0のロックが防止される。一方、この状態で、リードス
クリュー50が逆向きに回転させられると、捩りバネ1
20のチャージが解除されて、一端部121が係合部4
1bから離脱し、DCモータ91に対する負荷が解消さ
れる。尚、上記一連の動作中において、ガタ寄せバネ8
0は、係合部41aをねじ部50aに押し付けて、両者
のガタ寄せを行なっている。
40の制御範囲における一方の端部側に非形成部51
を、他方の端部側に負荷発生手段(捩りバネ120、係
合部41b)を設ける構成としたが、特に繰り出し方向
におけるロックが問題となる場合は、一方の端部側だけ
に、非形成部51及びガタ寄せバネ80を設ける構成あ
るいは負荷発生手段を設ける構成を採用することで、ガ
タ寄せを行ないつつ、繰り出し方向におけるレンズ保持
部材40のロックを防止することができる。一方、特に
繰り込み方向におけるロックが問題となる場合は、他方
の端部側だけに、非形成部及びガタ寄せバネを設ける構
成(不図示)あるいは負荷発生手段を設ける構成を採用
することで、ガタ寄せを行ないつつ、繰り込み方向にお
けるレンズ保持部材40のロックを防止することができ
る。また、この実施形態においては、リードスクリュー
50に嵌着される歯車97に対して、捩りバネ120を
固定する構成としたが、レイアウト上の制約等がある場
合は、歯車列を形成する他の歯車に固定する構成を採用
してもよい。さらに、この実施形態においては、負荷発
生手段として捩りバネ120を用いる構成を示したが、
引張バネあるいは圧縮バネその他のバネを用いて、負荷
としてのバネ力がチャージされる構成を採用してもよ
い。
装置の他の実施形態を示すものである。尚、前述の実施
形態と同一の構成については、同一の符号を付してその
説明を省略する。この実施形態において、リードスクリ
ュー50´には、図6及び図7に示すように、制御範囲
であるねじ部50a´の一方の端部を越える領域に、係
合部41aと噛み合うねじ部が形成されない第1非形成
部51´が形成され、又、他方の端部を越える領域に、
係合部41aと噛み合うねじ部が形成されない第2非形
成部52´が形成されている。レンズ保持部材40の腕
部41には、繰り込み方向に向かって突出する環状の係
合部41b´が形成されている。
97´には、環状の溝97a´が形成され、この溝97
´に一端側が埋設されるようにして付勢手段としての圧
縮バネ130が配置され、この圧縮バネ130の上端側
に環状プレート140が配置されている。そして、圧縮
バネ130により、環状プレート140の上面が地板1
0の縁部10bに当接するように付勢されている。この
圧縮バネ130は、縁部10bから離脱してレンズ保持
部材40に付勢力を及ぼし始める時点での初期付勢力
が、その時点で逆向きに作用するガタ寄せバネ80の付
勢力よりも大きくなるように設定されている。これによ
り、圧縮バネ130がレンズ保持部材40に付勢力を及
ぼし始めると同時に、ガタ寄せを行なうバネが、ガタ寄
せバネ80からこの圧縮バネ130に切り換わり、レン
ズ保持部材40の移動行程の全域において、ガタ寄せが
確実に行なわれる。
び復帰動作について、図6及び図7を参照しつつ説明す
る。先ず、DCモータ91の駆動によりリードスクリュ
ー50´が一方向に回転させられて、レンズ保持部材4
0が繰り出し方向に(例えば、望遠端に向けて)移動さ
せられ、制御範囲の一端部を越えると、図6に示すよう
に、係合部41aはねじ部50a´から離脱して第1非
形成部51´に至る。すると、係合部41aとねじ部5
0a´との螺合が解かれ、リードスクリュー50´は空
転し、レンズ保持部材40が停止する。この空転によ
り、レンズ保持部材40のロックが防止される。このと
き、ガタ寄せバネ80は、係合部41aをねじ部50a
´に螺合させるように付勢した状態となっている。した
がって、DCモータ91によりリードスクリュー50´
が逆向きに回転させられると、係合部41aはねじ部5
0a´にスムーズに螺合し始めて、レンズ保持部材40
は制御範囲内に復帰することになる。
スクリュー50´が他方向に回転させられて、レンズ保
持部材40が繰り込み方向に(例えば、広角端に向け
て)移動させられ、制御範囲の他端部に近づくと、係合
部41b´の端部が環状プレート140に係合し、リー
ドスクリュー50´のさらなる回転により環状プレート
140を押し下げて圧縮バネ130のバネ力をチャージ
し始める。そして、レンズ保持部材40が制御範囲の他
端部を越えると、図7に示すように、係合部41aは第
2非形成部52´に至る。すると、係合部41aとねじ
部50a´との螺合が解かれ、リードスクリュー50´
は空転し、レンズ保持部材40が停止する。この空転に
より、レンズ保持部材40のロックが防止される。
長して付勢力が最も小さくなった状態にある。一方、圧
縮バネ130は、最大に圧縮されてガタ寄せバネ80よ
りも大きい付勢力を発生した状態にあり、係合部41a
をねじ部50a´に螺合させるように、レンズ保持部材
40を繰り出し方向に向けて付勢した状態となってい
る。したがって、DCモータ91によりリードスクリュ
ー50´が逆向きに回転させられると、係合部41aは
ねじ部50a´にスムーズに螺合し始めて、レンズ保持
部材40は制御範囲内に復帰することになる。そして、
リードスクリュー50´がさらに逆向きに回転させられ
ると、係合部41b´が環状プレート140から離脱す
ると共に、環状プレート140は縁部10bに当接して
保持されることになる。
1b´が環状プレート140から離脱した状態において
は、ガタ寄せバネ80が、係合部41aをねじ部50a
に押し付けて両者のガタ寄せを行ない、係合部41b´
が環状プレート140に係合した時点で、圧縮バネ13
0の付勢力がガタ寄せバネ80の付勢力に勝り、係合部
41b´と環状プレート140とが係合状態にあると
き、圧縮バネ130が、係合部41aをねじ部50a´
に押し付けて両者のガタ寄せを行なうように設定されて
いる。すなわち、係合部41aとねじ部50a´とは、
ガタ寄せバネ80又は圧縮バネ130のいずれかによ
り、常にガタ寄せが行なわれるようになっている。
タ寄せバネ80及び第1非形成部51´を設けかつ繰り
込み側に圧縮バネ130及び第2非形成部52´を設け
る構成を採用したが、逆に、繰り出し側に圧縮バネ13
0及び第2非形成部52´を設けかつ繰り込み側にガタ
寄せバネ80及び第1非形成部51´を設ける構成(不
図示)を採用しても、同様の作用効果が得られる。ま
た、この実施形態においては、圧縮バネ130の一端側
を歯車97´の環状溝97a´により支持する構成とし
たが、地板10に別個の支持板(不図示)を設け、この
支持板と縁部10bとにより挟持する構成を採用しても
よい。これによれば、圧縮バネ130の負荷が歯車97
´に加わらないため、DCモータ91の消費電力を低減
することができる。さらに、この実施形態においては、
リードスクリュー50,50´のねじ部50a,50a
´と螺合するレンズ保持部材40の部分として孔状の係
合部41aを示したが、この係合部41aに限らず、ピ
ン等の係合部であってもよい。
持部材40が異常動作を行なう場合としては、例えばラ
インの組立工程等において、位置検知手段100、回転
量検知手段110等の出力信号レベルを未調整の状態で
あるいは基板等における回路が接触不良の状態で、DC
モータ91(電磁アクチュエータ)を駆動させた際に、
駆動系(駆動手段)が暴走することにより発生する場合
が挙げられる。そして、このような場合にロック状態を
招くと、既に装置が組み付けられているため、装置の解
体、あるいは、破損部品の交換等が必要になるが、本発
明の構成を採用することにより、異常動作を招いてもレ
ンズ保持部材40のロックを防止でき、それ故に部品の
破損等を防止できる。
装置によれば、リードスクリューの制御範囲の端部を越
える領域において、レンズ保持部材と噛み合わない非形
成部を設け、レンズ保持部材が非形成部の位置に達した
ときに、レンズ保持部材をリードスクリューのねじ部に
螺合させるように付勢力を及ぼす付勢手段としてガタ寄
せバネを兼用することにより、部品点数の削減による装
置の簡略化等を行なうことができ、又、レンズ保持部材
のガタツキを防止しつつ、レンズ保持部材のロックを防
止できる。また、レンズ保持部材の制御範囲の一方の端
部側に第1非形成部及びガタ寄せバネを設け、他方の端
部側に第2非形成部及び付勢手段を設けることにより、
レンズ保持部材のガタツキを防止しつつ、繰り出し方向
及び繰り込み方向のいずれの側においてもロックを防止
できる。さらに、負荷発生手段を設けることにより、レ
ンズ保持部材がその制御範囲の端部を越える以前にレン
ズ保持部材を停止させて、そのロックを防止できる。
す斜視分解図である。
す平面図である。
す断面図である。
領域にある状態を示す部分断面図である。
領域にある状態を示す部分断面図である。
示すものであり、レンズ保持部材が繰り出し方向の端部
を越えた領域にある状態を示す部分断面図である。
示すものであり、レンズ保持部材が繰り込み方向の端部
を越えた領域にある状態を示す部分断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 レンズを保持するレンズ保持部材と、レ
ンズ保持部材に螺合するねじ部をもつリードスクリュー
と、リードスクリューに回転力を及ぼす駆動手段とを備
え、駆動手段によりリードスクリューを回転させてレン
ズ保持部材を所定の制御範囲で移動させ、レンズを光軸
方向の前後に移動させるカメラ用のレンズ駆動装置であ
って、 前記リードスクリューは、前記制御範囲の端部を越える
領域において、前記レンズ保持部材と噛み合うねじ部が
形成されない非形成部を有し、 前記レンズ保持部材を一方向に付勢して前記レンズ保持
部材と前記ねじ部との間のガタ寄せを行なうガタ寄せバ
ネを有し、 前記レンズ保持部材が前記非形成部の位置に達したとき
に、前記レンズ保持部材を前記ねじ部に螺合させるよう
に付勢力を及ぼす付勢手段を有し、 前記ガタ寄せバネは、前記付勢手段を兼ねる、ことを特
徴とするレンズ駆動装置。 - 【請求項2】 レンズを保持するレンズ保持部材と、レ
ンズ保持部材に螺合するねじ部をもつリードスクリュー
と、リードスクリューに回転力を及ぼす駆動手段とを備
え、駆動手段によりリードスクリューを回転させてレン
ズ保持部材を所定の制御範囲で移動させ、レンズを光軸
方向の前後に移動させるカメラ用のレンズ駆動装置であ
って、 前記リードスクリューは、前記制御範囲の一方の端部を
越える領域において前記レンズ保持部材と噛み合うねじ
部が形成されない第1非形成部及び他方の端部を越える
領域において前記レンズ保持部材と噛み合うねじ部が形
成されない第2非形成部を有し、 前記レンズ保持部材を一方向に付勢して前記レンズ保持
部材と前記ねじ部との間のガタ寄せを行なうべく、前記
第1非形成部の側に配されたガタ寄せバネを有し、 前記レンズ保持部材が前記第2非形成部に至った時点
で、前記レンズ保持部材を前記ねじ部に螺合させるよう
に前記ガタ寄せバネの付勢力に抗する向きからかつ前記
ガタ寄せバネの付勢力よりも大きい付勢力を前記レンズ
保持部材に及ぼすべく、前記第2非形成部の側に配され
た付勢手段を有する、ことを特徴とするレンズ駆動装
置。 - 【請求項3】 前記付勢手段は、前記レンズ保持部材に
付勢力を及ぼし始める時点での初期付勢力が、その時点
で作用する前記ガタ寄せバネの付勢力よりも大きくなる
ように設定されたバネを有する、ことを特徴とする請求
項2記載のレンズ駆動装置。 - 【請求項4】 レンズを保持するレンズ保持部材と、レ
ンズ保持部材に螺合するねじ部をもつリードスクリュー
と、リードスクリューに回転力を及ぼす駆動手段とを備
え、駆動手段によりリードスクリューを回転させてレン
ズ保持部材を所定の制御範囲で移動させ、レンズを光軸
方向の前後に移動させるカメラ用のレンズ駆動装置であ
って、 前記レンズ保持部材が前記制御範囲の端部を越える以前
に、前記駆動手段の駆動力に打ち勝って前記リードスク
リューの回転を停止させる負荷を発生する負荷発生手段
を有する、ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 【請求項5】 レンズを保持するレンズ保持部材と、レ
ンズ保持部材に螺合するねじ部をもつリードスクリュー
と、リードスクリューに回転力を及ぼす駆動手段とを備
え、駆動手段によりリードスクリューを回転させてレン
ズ保持部材を所定の制御範囲で移動させ、レンズを光軸
方向の前後に移動させるカメラ用のレンズ駆動装置であ
って、 前記リードスクリューは、前記制御範囲の一方の端部を
越える領域において、前記レンズ保持部材と噛み合うね
じ部が形成されない非形成部を有し、 前記レンズ保持部材を一方向に付勢して前記レンズ保持
部材と前記ねじ部との間のガタ寄せを行なうべく、前記
制御範囲の一方の端部の側に配されたガタ寄せバネを有
し、 前記レンズ保持部材が前記制御範囲の他方の端部を越え
る以前に、前記駆動手段の駆動力に打ち勝って前記リー
ドスクリューの回転を停止させる負荷を発生する負荷発
生手段を有し、 前記駆動手段は、回転駆動力を発生する電磁アクチュエ
ータと、前記電磁アクチュエータの回転駆動力を前記リ
ードスクリューに伝達する歯車列とを有する、ことを特
徴とするレンズ駆動装置。 - 【請求項6】 前記負荷発生手段は、前記レンズ保持部
材に形成された係合部と、前記リードスクリューの回転
に連動して回転する回転部材と一体的に回転するように
配置されかつ一端部が前記係合部と係合することで前記
負荷に相当するバネ力がチャージされる捩りバネとを有
し、 前記回転部材は、前記歯車列の少なくとも一つの歯車で
ある、ことを特徴とする請求項4又は5記載のレンズ駆
動装置。 - 【請求項7】 前記回転部材は、前記リードスクリュー
に直結された歯車であり、 前記捩りバネは、前記リードスクリューに外嵌されると
共にその一端部が自由端とされかつその他端部が前記歯
車に掛止されている、ことを特徴とする請求項6記載の
レンズ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001014499A JP2002214509A (ja) | 2001-01-23 | 2001-01-23 | レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001014499A JP2002214509A (ja) | 2001-01-23 | 2001-01-23 | レンズ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002214509A true JP2002214509A (ja) | 2002-07-31 |
Family
ID=18881189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001014499A Pending JP2002214509A (ja) | 2001-01-23 | 2001-01-23 | レンズ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002214509A (ja) |
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