JP2002214400A - レーザープラズマeuv光源装置及びそれに用いられるターゲット - Google Patents

レーザープラズマeuv光源装置及びそれに用いられるターゲット

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JP2002214400A
JP2002214400A JP2001004756A JP2001004756A JP2002214400A JP 2002214400 A JP2002214400 A JP 2002214400A JP 2001004756 A JP2001004756 A JP 2001004756A JP 2001004756 A JP2001004756 A JP 2001004756A JP 2002214400 A JP2002214400 A JP 2002214400A
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Yasuhiko Nishimura
靖彦 西村
Hirozumi Azuma
博純 東
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Toyota Macs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】数kHz以上の高頻度でレーザービームを照射し
てEUV領域の波長の電磁波を繰り返し発生させること
ができるようにする。 【解決手段】真空容器1と、真空容器1内に配置された
テープ状のターゲット33と、ターゲット33にエネルギー
ビームを照射するビーム照射手段と、エネルギービーム
をターゲット33に導く入力光学系2と、発生した電磁波
を導く出力光学系5と、入力光学系2及び出力光学系5
の少なくとも一方をデブリから保護する遮蔽装置4と、
電磁波からEUV領域の波長の電磁波を選択する波長選
択装置53と、から構成した。ターゲット33を高分子フィ
ルムと金属層との二層構造とすることでデブリの発生を
抑制でき、発生したデブリも遮蔽装置4で遮蔽される。
またターゲット33の巻取り厚さを小さくできるので、長
時間の供給が可能となり装置も小型化可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長10nm〜15nmに
おけるEUV(Extreme Ultra Violet)領域の電磁波を
発生させるレーザープラズマEUV光源装置と、そのレ
ーザープラズマEUV光源装置に用いられるターゲット
に関する。本発明のレーザープラズマEUV光源装置か
ら取り出されるEUV領域の波長の電磁波は、EUVリ
ソグラフィ、電子分野あるいは化学材料分野に用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、真空容器内に配置された所定のタ
ーゲットにレーザービームを照射して軟X線を発生させ
るX線光源装置が知られている。例えばターゲットとし
て平板状あるいは円柱状の固体金属を用い、このターゲ
ットの表面にレーザービームを集光させることによって
高密度レーザープラズマを生成し、この自由膨張したプ
ラズマ中から発生する軟X線をX線光学系を介して外部
へ導く構造のものが知られている。
【0003】また近年、10〜 100MW/cm2 以上の強度を
もつ高エネルギーのレーザー光が開発され、このレーザ
ー光を励起用に用いてレーザープラズマ軟X線を発生さ
せる装置が提案され(特開平7-128500号公報など)、X
線リソグラフィやX線顕微鏡などへの応用が期待されて
いる。
【0004】しかしこのようなX線光源装置では、過熱
による不具合を回避するために数10分以上の間隔をあ
けて間欠的に励起用レーザー光の照射を行っているのが
現状である。これでは連続的に軟X線を取り出すことが
困難であるが、近年、特開平7-94296号公報に開示され
ているように、波形制御されたパルス列の固体レーザー
を用いることにより、1Hz又は10Hzの繰り返しでレーザ
ープラズマ軟X線を発生させることができるようになっ
ている。
【0005】そして特開平8-194100号公報、米国特許4,
896,341 号などには、波形制御されたパルス列の固体レ
ーザーとテープ形状のターゲットを用いることにより、
真空容器を常圧に戻すことなく高頻度で繰り返してレー
ザープラズマ軟X線を発生させることが提案されてい
る。
【0006】ところが励起用レーザー光を用いたX線光
源装置では、ターゲットから燃焼分解物や破砕物からな
る飛散粒子(以下、デブリという)が軟X線と同時に放
出され、広範囲の領域に飛散する。また10MW/cm2 以上
の高エネルギーの励起用レーザー光の場合は、デブリの
速度が特に大きくなり、一層広範囲に飛散する。そして
このデブリがX線光学系に付着すると、装置から取り出
されるX線量が減少したり、X線光学系の要素を劣化さ
せる場合がある。またレーザー光学系にデブリが付着す
ると、励起用レーザー光の利用効率が低減する。さらに
テープ形状のターゲットを用いるなどして、長時間繰り
返してレーザープラズマ軟X線を発生させる場合には、
短時間の間に多量のデブリが爆発的に発生してX線光学
系やレーザー光学系に付着するという問題がある。
【0007】そのため従来のX線光源装置では、数十か
ら数千回の励起用レーザー照射毎に真空容器を常圧に戻
し、X線光学系やレーザー光学系に付着したデブリを除
去している。したがって長時間連続して軟X線を取り出
すことが困難であり、作業性及び生産性が低いという問
題があった。
【0008】そこで特開平4-112498号公報、特開平8-19
4100号公報には、ターゲットとX線光学系との間に高分
子フィルムを介在させ、高分子フィルムを通して軟X線
をX線光学系へ導く構成の装置が開示されている。また
特開平10-26699号公報には、励起用レーザー入射窓への
デブリの付着を阻止するために高分子フィルムを用いる
ことが提案されている。このようにすれば、デブリは高
分子フィルムに付着して捕捉されるので、デブリがX線
光学系やレーザー光学系に付着するのが防止され、上記
不具合を解決することができる。
【0009】また特開平10-55899号公報には、微粒子状
の金属を励起用レーザー集光位置へ噴射・回収すること
で連続的に軟X線を発生する方法が開示され、特開平10
−221499号公報には微粒子状の金属を含むガスを噴射・
回収する装置を用いて軟X線を発生させる方法が開示さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、EUV
領域の波長の電磁波を光源とする微細加工技術が注目を
集めている。このEUV領域の波長は軟X線領域と重な
るので、上記した従来のX線光源装置を利用することが
考えられる。ところがEUV領域の波長の電磁波を光源
とする微細加工技術においては、数kHz以上という高頻
度の繰り返しでEUV領域の波長の電磁波を発生させる
必要がある。
【0011】そのため従来のX線光源装置のように高分
子フィルムによってデブリをシールドする方法では、真
空容器内を漂うデブリを完全にシールドすることは困難
であり、ターゲットから発生した電磁波を導く出力光学
系にデブリが侵入する場合がある。
【0012】また微粒子状の金属を噴射してターゲット
とする方法では、デブリの発生は軽減できるものの、高
輝度軟X線を発生させることが困難であったり、噴射と
励起用レーザーとを同期させることが困難であるなどの
問題がある。
【0013】さらにテープ状のターゲットを巻取り駆動
しながら用いても、数kHz以上の高頻度でレーザービー
ムを照射するためテープ供給速度を大きくしなければな
らず、そうするとテープが全て巻取られるまでに要する
時間が短くなり長時間の連続運転が困難となる。またテ
ープ長さを長くすればこの問題は解決されるものの、巻
取厚さが厚くなって光源装置が大型化するという問題が
ある。
【0014】そして単位時間当たりのターゲットの消費
量がきわめて多いために、デブリの発生量も多くなっ
て、光学系への付着が避けられず定期的な清掃の頻度が
高くなるという不具合がある。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、数kHz以上の高頻度でレーザービームを照
射してEUV領域の波長の電磁波をデブリの発生を抑制
した状態で繰り返し発生させることができるようにする
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のレーザープラズマEUV光源装置に用いられるター
ゲットの特徴は、レーザープラズマEUV光源装置内に
配置されエネルギービームの照射によりEUV領域の波
長の電磁波を発生するターゲットであって、膜厚10〜 1
00μmの高分子フィルムと、高分子フィルムに保持され
たターゲット材料とからなることにある。
【0017】上記した本発明のターゲットにおいて、タ
ーゲット材料はAl,Cu,Sn及びSiから選ばれる金属の単
体又は合金からなることが望ましい。またターゲット
は、高分子フィルムと高分子フィルム表面に形成された
膜厚1〜20μmの金属層とからなることが特に好まし
い。
【0018】また上記課題を解決する本発明のレーザー
プラズマEUV光源装置の特徴は、真空容器と、真空容
器内に配置されたターゲットと、ターゲットにエネルギ
ービームを照射するビーム照射手段と、エネルギービー
ムをターゲットに導く入力光学系と、真空容器に連通し
て設けられターゲットから発生した電磁波を導く出力光
学系と、入力光学系及び出力光学系の少なくとも一方を
デブリから保護する遮蔽装置と、電磁波からEUV領域
の波長の電磁波を選択する波長選択装置と、よりなるこ
とにある。
【0019】このレーザープラズマEUV光源装置は、
上記した本発明のターゲットを用いることが望ましく、
そのターゲットをエネルギービームの集光位置に連続的
又は間欠的に供給するターゲット駆動装置をもつことが
望ましい。
【0020】例えばターゲットはテープ状ターゲットで
あり、ターゲット駆動手段はテープ状ターゲットを送り
出す駆動部とテープ状ターゲットを巻き取る巻取部とを
もち、エネルギービームの集光位置は駆動部と巻取部の
間にあるように構成することができる。
【0021】入力光学系は、EUV領域の波長の電磁波
の取り出し軸方向を含む平面内でエネルギービームを振
動させるビーム振動手段をもつことが望ましい。またエ
ネルギービームの振動方向はテープ状ターゲットの移動
方向に対して垂直であることが特に好ましい。
【0022】遮蔽装置は、窒化ケイ素膜と補強膜とから
なる遮蔽膜をもち出力光学系を飛散粒子から保護するこ
とが望ましい。また遮蔽装置は、遮蔽膜を移動させる移
動手段をもつことが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明者らの研究によれば、高分
子フィルムにエネルギービームが照射されると、そのエ
ネルギーによってプラズマ化されるだけでなく、ある種
類の高分子フィルムでは、集光位置の周囲はガス化する
だけでデブリは発生しないことが明らかとなった。した
がってそのような高分子フィルムを用いることにより、
飛散微粒子の発生を抑制することができる。
【0024】そこで本発明のターゲットは、高分子フィ
ルムと、高分子フィルムに保持されたターゲット材料と
から構成されている。
【0025】高分子フィルムはターゲット材料を保持し
て強度を付与し、後述するようにエネルギービームの集
光位置へ連続的に供給することを可能とするものであ
る。そして本発明のターゲットでは、もしエネルギービ
ームが高分子フィルムに照射されたとしても飛散微粒子
の発生を抑制することができる。
【0026】高分子フィルムの材質としては、エネルギ
ービームが照射されたときに容易にガス化するものが望
ましく、炭素、水素、酸素及び窒素から選ばれる元素か
ら構成されたものが望ましい。このような高分子フィル
ムを用いれば、エネルギービームが照射されたときにC
O、CO2 、H2O 、N2などとなって容易にガス化し、デブ
リが生じない。このような高分子フィルムとしては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート、ポリイミド、パリレンなどが
例示される。
【0027】この高分子フィルムの厚さは、10〜 100μ
mが望ましく30μm以上であることがより望ましい。厚
さが10μm未満であると、エネルギービームの集光位置
の周囲が広範囲にわたって破断するため、後述のターゲ
ット駆動装置を用いて連続的又は間欠的にターゲットを
供給することが困難となる。10μm以上の厚さであれ
ば、エネルギービームの集光位置が溶融するだけで、そ
の周囲の破断を防止することができる。なお厚さの上限
は制限されないが、ターゲット駆動装置による供給のし
易さ、製造のし易さ、あるいはリールへの巻取り長さ及
び巻取り厚さなどを考慮すると、 100μm以下とするの
が好ましい。
【0028】ターゲット材料は、Al,Cu,Sn及びSiから
選ばれる金属の単体又は合金からなることが好ましく、
デブリの発生が少ないCu又はCu合金が特に好ましい。こ
のターゲット材料は、微粒子状として高分子フィルムに
保持させてもよいし、層状として高分子フィルムの表面
又は内部に積層することもできる。
【0029】微粒子状として高分子フィルム中に保持す
る場合は、粒子径を 0.1〜80μmとし、高分子フィルム
の厚さ方向に5〜10μmの厚さとなるように保持するこ
とが望ましい。粒子径が 0.1μm未満であると発生する
電磁波の強度が小さくなり、80μmを超えるとプラズマ
化しなかった部分がエネルギービームのエネルギーによ
って溶融し粒子どうしが融合して部分的に粒子径が 100
μm以上の粗大粒子が生成するため、デブリが多く発生
するようになる。
【0030】また粒子が高分子フィルムの厚さ方向に5
μm未満となるように保持されていると、量が少なすぎ
て発生する電磁波の強度が小さく、10μmを超える厚さ
となるように保持されていると、量が過剰となってデブ
リが多く発生するようになる。
【0031】また粒子の形状は、箔状、球状、不定形な
ど特に制限されない。そして粒子は高分子フィルム全体
に分散保持してもよいし、表面のみに保持することもで
きる。高分子フィルム表面に保持するのであれば粒子は
箔状とするのが望ましく、高分子フィルム中に保持する
のであれば球状とするのが特に望ましい。
【0032】微粒子状の金属粒子を製造するには、アト
マイズ法、粉砕法、爆砕法などが例示される。アトマイ
ズ法にはガスアトマイズ法、水アトマイズ法、遠心アト
マイズ法があり、溶融金属を真空中や溶液中に吹出した
り、遠心力により飛散させて微粒子状の金属粒子を製造
することができる。粉砕法は目的とする金属とそれより
硬い金属とを容器中に入れて容器ごと回転あるいは振動
させて粉砕する方法であり、また爆砕法は金属片と爆薬
を容器中に入れて爆発させることで微粒子を製造する方
法である。このうちアトマイズ法によれば比較的整った
球状の微粒子を製造することができ、爆砕法によれば比
較的硬質の金属から微粒子状の金属粒子を製造すること
ができる。
【0033】微粒子状の粒子を高分子フィルムに保持す
るには、高分子フィルム内に埋設してもよいし、高分子
フィルム表面に付着させることもできる。いずれの場合
も、均一に分散して保持されていることが望ましい。埋
設する場合には、高分子溶液中に粒子を混合してスピン
コート法などで成膜する方法、溶融高分子中に粒子を混
合してフィルム成形する方法、ラミネート法により2枚
の高分子フィルムの間に粒子を挟持する方法などを採用
することができる。また高分子フィルムの表面に粒子を
保持するには、溶融した高分子フィルムの表面に粒子を
供給して溶着させる方法、あるいは接着剤を用いる方法
などを採用することができる。
【0034】金属層を形成する場合には、金属層の厚さ
は1〜20μmの範囲が好ましい。金属層の膜厚が1μm
より薄くなると、金属層自体にピンホールが生じやす
く、エネルギービームの集光位置によって発生する電磁
波のスペクトルが異なるようになるため好ましくない。
また金属層の膜厚が20μmを超えると、エネルギービー
ムの照射時に発生するデブリの量が多くなる。
【0035】この金属層は、高分子フィルムの表面又は
内部に積層することができる。金属層が高分子フィルム
表面に保持されたターゲットを形成するには、金属を厚
さ1〜20μmの箔状に加工し、高分子フィルム上に溶着
又は接着することにより行うことができる。あるいは蒸
着によって高分子フィルム上に金属層を形成してもよ
い。
【0036】本発明のレーザープラズマEUV光源装置
の特徴は、真空容器と、真空容器内に配置されたターゲ
ットと、ターゲットにエネルギービームを照射するビー
ム照射手段と、エネルギービームをターゲットに導く入
力光学系と、真空容器に連通して設けられターゲットか
ら発生した電磁波を導く出力光学系と、入力光学系及び
出力光学系の少なくとも一方をデブリから保護する遮蔽
装置と、電磁波からEUV領域の波長の電磁波を選択す
る波長選択装置とから構成されている。
【0037】ターゲットには、上記した高分子フィルム
及びターゲット材料からなるものが用いられる。
【0038】ビーム照射手段としては、強度が10MW/cm
2 以上のレーザー光を照射する装置を利用することがで
き、レーザー光の種類としては100MW/cm2 以上のもの
が特に好ましく、YAGレーザー、ガラスレーザー、エ
キシマレーザー、CO2 ガスレーザー、チタンサファイア
レーザー、色素レーザーなどのレーザー光を利用でき
る。 100MW/cm2 以上の強度のレーザー光を用いれば、
EUV領域の波長の電磁波を効率よく発生させることが
できる。
【0039】そして本発明のレーザープラズマEUV光
源装置は、ターゲットをエネルギービームの集光位置に
連続的又は間欠的に供給するターゲット駆動装置を備え
ている。この場合のターゲットは、シート形状又はテー
プ形状をなすことが望ましい。このようなターゲットと
することにより、ターゲット駆動装置を用いて、ターゲ
ットをエネルギービームの集光位置に連続的又は間欠的
に供給することができる。したがって真空容器の真空を
解除することなく、長時間連続してEUV領域の波長の
電磁波を発生させることが可能となる。
【0040】このターゲット駆動装置は、例えば一対の
リールを用意し、テープ状のターゲットが巻回された一
方のリールから他方のリールに巻き取る構成のものが例
示される。リールの回転駆動を連続的にすれば、ターゲ
ットを集光位置に連続的に供給でき、回転駆動を間欠的
にすれば間欠的に供給することができる。
【0041】またターゲットを比較的面積の大きなシー
ト状とし、それを回転駆動あるいは平行移動させること
で連続的又は間欠的に供給することもできる。あるいは
円柱状の部材表面にシート状のターゲットを巻き付け、
その部材を回転させてもよい。
【0042】さらに高繰り返しで長時間連続してEUV
領域の波長の電磁波を発生させるためには、エネルギー
ビームをターゲットの送り方向に垂直に振動させること
が望ましい。これにより6kHz以上の高頻度の繰り返し
でレーザービームを照射することができ、一層長時間の
連続運転が可能となる。
【0043】真空容器の真空度は、10-10 〜10-3Paの
範囲が一般的に用いられる。入力光学系としてはレン
ズ、ガラス窓などが例示され、出力光学系としては、集
光ミラー、平面結像型斜入射分光器、波長選択用フィル
タなどが例示される。
【0044】遮蔽装置は入力光学系及び出力光学系の少
なくとも一方をデブリから保護するものであり、これに
より何らかの事情によってターゲットからデブリが発生
した場合でもそれが入力光学系及び出力光学系の少なく
とも一方に付着するのを阻止することができ、さらに長
時間の連続運転を行うことができる。この遮蔽装置とし
ては、特開平8-194100号公報などに開示された高分子フ
ィルムなどの遮蔽膜を用いることができる。
【0045】例えば出力光学系へのデブリの付着を抑制
するには、出力光学系の近傍でデブリを除去することが
最も効果的である。そこで、ターゲットと出力光学系と
の間に、電磁波光路と略垂直に高分子フィルムよりなる
遮蔽膜を供給する供給装置と、好ましくはデブリが付着
した遮蔽膜を回収する回収装置とを備えた遮蔽装置とす
ることができる。このような遮蔽装置を用いれば、真空
容器内を浮遊しているデブリが遮蔽膜に遮蔽されるた
め、出力光学系にデブリが付着するのを防止することが
できる。
【0046】そして、デブリが付着して汚れた遮蔽膜は
回収装置に回収され、供給装置によって新しい遮蔽膜が
ターゲットと出力光学系との間に配置されるので、透過
率が低下するのが防止される。またこの供給装置と回収
装置は真空容器内に配置して駆動できるので、数万回以
上のエネルギービーム照射に対しても装置の真空をリー
クすることなく長時間の連続使用が可能となって作業性
及び生産性が向上する。なお、入力光学系も同様の構成
の遮蔽装置を設けることが好ましい。
【0047】遮蔽膜としての高分子フィルムはEUV領
域の波長の電磁波の透過率が高いことが望ましく、ポリ
プロピレン、ポリパラキシレンなどを用いることが好ま
しい。また高分子フィルムの厚さは、0.05μmから3μ
m以下の範囲とすることが望ましい。高分子フィルムの
厚さが3μmより厚くなると透過率が低下し、0.05μm
より薄くなると強度に不足する。
【0048】供給装置及び回収装置は、高分子フィルム
の形状によって適宜選択して構成することができる。例
えば金属製や樹脂製などのフレームに高分子フィルムを
保持した構成とすれば、カートリッジを用いて供給装置
及び回収装置を構成することができる。
【0049】遮蔽膜としては、上記した高分子フィルム
でもよいが、窒化ケイ素膜が特に好ましい。窒化ケイ素
膜はEUV領域の11〜13nmの波長の電磁波の透過率が選
択的に高いという特性を備えている。しかし膜厚が厚く
なると、各波長において透過率が低下するため、厚さは
0.2μm以下とする必要がある。
【0050】また 0.2μm以下の膜厚の窒化ケイ素膜
は、単体では破断しやすい。そして窒化ケイ素は作業時
に基板となるケイ素との格子定数の違いにより、従来の
高分子フィルムのようにテープ状として遮蔽装置に保持
することが困難であり、またデブリの衝突に対する耐性
が低く寿命が短いという欠点がある。
【0051】そこで、開口部をもつ枠状の基板と、少な
くとも開口部の開口を覆いEUV領域の波長の電磁波を
透過可能でデブリの通過を阻止する遮蔽膜とよりなり、
遮蔽膜は厚さ0.05〜 0.2μmの窒化ケイ素膜と、窒化ケ
イ素膜の表面に形成され窒化ケイ素膜の応力緩和ならび
に補強する補強膜とから構成することが好ましい。
【0052】すなわち窒化ケイ素膜の周辺部は基板に支
持され、膜の部分では補強膜によって応力緩和されると
同時に補強されている。したがって遮蔽装置として安定
して保持することができ、寿命を長くすることができ
る。また遮蔽膜は開口周囲の基板の枠によって支持され
るので、開口の大きさを遮蔽膜の強度に見合った大きさ
とすることで、比較的大きな面積でEUV領域の波長の
電磁波の透過を許容しつつ遮蔽装置に安定して保持する
ことができる。さらに、開口を複数設けておけば、それ
ぞれの開口を順に用いることでデブリの付着による透過
率の低下を防止しつつ、連続して長時間のレーザープラ
ズマEUV光源装置の駆動が可能となる。
【0053】この補強膜は、窒化ケイ素膜の応力緩和と
同時に補強できるものであればよく、各種酸化物薄膜あ
るいは高分子薄膜などが利用できる。中でも厚さ0.05〜
0.1μmの酸化ケイ素膜、厚さ0.05〜 0.2μmのポリプ
ロピレン膜、厚さ0.05〜 0.2μmのパリレン膜から選ば
れる1種であることが望ましい。このような補強膜とす
ることにより、高い透過率を維持しつつ窒化ケイ素膜を
補強することができる。なおこれらの補強膜の厚さがこ
の範囲より薄いと補強効果を得にくく、この範囲より厚
くなると透過率が低下するため好ましくない。またそれ
ぞれの補強膜によって透過する電磁波の波長を選択する
ことも可能である。
【0054】なお、基板上に窒化ケイ素膜をもちその表
面に補強膜をもつ構成としてもよいし、基板上に補強膜
をもちその表面に窒化ケイ素膜をもつ構成とすることも
できる。また補強膜として酸化ケイ素膜を窒化ケイ素膜
上に形成した場合、その酸化ケイ素膜の表面にさらに窒
化ケイ素膜を形成した3層構造の遮蔽膜とすることもで
きる。この場合には、2層の窒化ケイ素膜の合計膜厚を
0.05〜 0.2μmとすることが望ましい。
【0055】遮蔽膜は、最表面にアルミニウム及びベリ
リウムから選ばれる少なくとも1種の金属からなり厚さ
0.005〜 0.5μmの薄膜を有することも好ましい。これ
により可視光の透過を遮蔽することができる。この薄膜
の厚さが 0.005μmより薄いとその効果が得られず、
0.5μmより厚くなると透過率が低下する。
【0056】上記遮蔽装置は、レーザープラズマEUV
光源装置に着脱自在に配置されていることが望ましい。
これによりデブリの付着によって遮蔽膜の透過率が低下
した場合に交換が容易となる。
【0057】さらに、基板の開口部は面積4〜100mm2
開口が複数個形成されてなり、遮蔽装置は基板の表面に
沿う2次元方向へ可動とされて、それぞれの開口をEU
V領域の波長の電磁波が透過可能に構成されていること
が望ましい。これにより、遮蔽装置を移動させることで
電磁波が透過する開口を移動させることができ、デブリ
が付着していない新しい開口を順に用いて電磁波を透過
させることができる。したがって真空容器を常圧に戻す
ことなく遮蔽膜を新品に交換することが可能となり、連
続して長時間の運転が可能となる。
【0058】開口部をもつ枠状の基板の材質としては特
に制限されないが、上記した遮蔽膜を製造する場合、開
口をもつ基板に薄膜の窒化ケイ素膜と補強膜を積層する
ことは一般に困難を極める。したがって以下に説明する
フォトレジストを利用した製造方法を用いることが望ま
しい。
【0059】すなわち先ず開口をもたない基板の少なく
とも一表面に、厚さ0.05〜 0.2μmとなるように窒化ケ
イ素膜を形成する。窒化ケイ素膜は、基板の片側表面の
みに形成してもよいし、両側表面に形成してもよい。こ
の窒化ケイ素膜は、基板表面に窒化ケイ素を堆積あるい
は蒸着することで形成することもできるが、シリコン基
板を用いれば窒化処理するだけで窒化ケイ素膜をきわめ
て容易に形成することができる。
【0060】つまり、先ずシリコン基板の少なくとも一
表面を窒化処理して窒化ケイ素膜を形成する。なお窒化
処理は、アンモニアを用いたガス窒化法、KCNなどを
用いた液体窒化法、イオン窒化法など公知の窒化処理方
法を用いることができる。
【0061】次に、基板の一表面に形成された窒化ケイ
素膜の表面に補強膜を形成する。この補強膜は、酸化ケ
イ素を厚さ0.05〜 0.1μmとなるように堆積あるいは蒸
着によって形成することができる。またポリプロピレ
ン、パリレンなどの高分子物質をCVD法もしくはPV
D法などによって厚さ0.05〜 0.2μmとなるように堆積
して形成してもよい。
【0062】そして補強膜をもたない基板の他表面にレ
ジスト膜を形成し、フォトレジスト法によりレジスト膜
に所定の開口を形成する。レジスト膜としてはネガある
いはポジのどちらでも用いることができ、マスキングし
て露光しその後露光部分又は非露光部分を除去すること
でレジスト膜に開口を形成する。上述したように、開口
は複数個形成することが望ましい。
【0063】その後開口から基板あるいは窒化ケイ素膜
と基板をエッチングして開口部をもつ枠状の基板を形成
し、最後にレジスト膜を除去する。これにより一面側に
は開口部をもつ枠状の基板表面が表出し、他面側には開
口を覆う窒化ケイ素膜と補強膜が形成された遮蔽装置を
形成することができる。
【0064】なお基板上に先ず補強膜を形成し、その上
に窒化ケイ素膜を形成してもよい。また上述したよう
に、最表面にアルミニウム及びベリリウムから選ばれる
少なくとも1種の金属からなり厚さ 0.005〜 0.5μmの
薄膜を形成することもできる。この薄膜は、堆積あるい
は蒸着によって形成することができる。
【0065】波長選択装置は、ターゲットから発生した
電磁波を構成する種々の波長の電磁波に分散させる分散
部と、波長分散された電磁波からほぼ単波長の電磁波を
取り出す選択部とから構成することができる。
【0066】分散部としては、分光器、回折格子、多層
ハーフミラー膜、ゾーンプレートなどが例示される。そ
して選択部としては、空間スリットが代表的に例示され
る。この空間スリットは、隙間を開けて並べられた平行
な2枚の金属板と枠とで構成され、細長い隙間以外の部
分は電磁波を遮断し、隙間の長手方向が波長分散方向に
対して垂直となっている。細長い隙間の幅によりスペク
トル幅が限定でき、隙間の長さを長くすることにより多
くの電磁波を透過させることができる。
【0067】この選択部は、固定として特定の波長の電
磁波を取り出すように構成してもよいが、波長分散され
た電磁波の波長分散方向に移動可能とすることが好まし
い。これにより各種波長の電磁波を選択して取り出すこ
とができ、各種波長の電磁波を単色光源として多様に利
用することができる。
【0068】例えば分散部として回折格子を用いた場
合、回折格子に入射される電磁波の入射角度(α)と波
長分散された所定波長(λ)の電磁波の出射角度(β)
との間には次(1)式の関係がある。なお次(1)式に
おいて、Nは回折格子の溝の数、kは次数である。
【0069】したがって(1)式から所定波長(λ)の
電磁波の出射角度(β)を求めることができ、回折格子
から波長選択装置までの距離Lを用いて、次式(2)に
よって回折格子面から結像位置までの高さ(H)が算出
できるので、波長選択装置をその結像位置へ移動可能と
することにより、波長分散された中から任意の波長の電
磁波を取り出すことができる。
【0070】Nkλ= sinα+ sinβ (1) H=L cotβ (2) そして選択部で選択された特定波長の電磁波は、波長選
択装置の先にX線CCDカメラ、マイクロチャンネルプ
レート、ストリークカメラなどのX線検出器を配置して
おくことで観察することができ、X線顕微鏡、EUVリ
ソグラフィ評価装置、光電子分光装置などを配置してお
くことで、単色光源としてそれぞれの分野に利用するこ
とができる。
【0071】また本発明のレーザープラズマEUV光源
装置は、ターゲットと出力光学系との間に高次の次数の
電磁波をカットする規制部材が配置されていることが望
ましい。このようにすれば、規制部材により高次の次数
の電磁波がカットされ、その電磁波が波長選択装置に入
射されることによって、さらなる狭帯域化が達成され単
波長の電磁波をいっそう確実に取り出すことができる。
この規制部材としては、窒化ケイ素膜などを用いること
ができる。
【0072】入力光学系は、EUV領域の波長の電磁波
の取り出し軸方向を含む平面内でエネルギービームを振
動させるビーム振動手段をもつことが望ましい。このよ
うにエネルギービムを振動させながら照射することによ
り、ターゲットの全面を無駄なく使用することができ
る。したがって同じ時間運転できるようにした場合、真
空容器内に配置されるターゲットの量を少なくすること
ができ、レーザープラズマEUV光源装置を小型化する
ことができる。
【0073】このビーム振動手段としては、エネルギー
ビームを真空容器内に入射するためのミラーを振動型と
することにより行うことができる。また振動の振幅はタ
ーゲットの形状に合わせればよいが、一般にはターゲッ
ト上で10〜30mm程度である。
【0074】ターゲットがテープ状をなし、かつその長
手方向にターゲットを移動させるターゲット駆動装置を
もつ場合には、エネルギービームの振動方向はテープ状
ターゲットの移動方向に対して垂直であることが特に好
ましい。このようにすればテープ状ターゲットを無駄な
く利用することができ、長時間の連続運転が一層容易と
なる。
【0075】
【実施例】以下、実施例及び試験例により本発明を具体
的に説明する。
【0076】図1及び図2に本発明の一実施例のレーザ
ープラズマEUV光源装置の概略を示す。このレーザー
プラズマEUV光源装置は、真空容器1と、真空容器1
の外部に配置されたレーザー装置2と、真空容器1内に
配置されたターゲット駆動装置3と、真空容器1内に配
置されたデブリ遮蔽装置4と、真空容器1の一側壁に連
結された平面結像型斜入射分光器5と、から主として構
成されている。
【0077】真空容器1には図示しない排気装置が接続
され、真空容器1内を10-4Paまで減圧可能とされてい
る。また真空容器1の一側壁には石英ガラスから形成さ
れたレーザー入射窓10が設けられている。そして真空容
器1の一側壁には分光器接続ポート11が形成され、平面
結像型斜入射分光器5は分光器接続ポート11に接続され
ている。
【0078】レーザー装置2はNdを用いたYAGレーザ
ー光(E=0.8J、t=7ns、λ=532nm)を発生する本体20
と、ビームエキシパンダー21と、集光レンズ22とから構
成されている。集光レンズ22は、レーザー入射窓10と同
軸的に配置されている。
【0079】ターゲット駆動装置3は、図3に拡大して
示すように、基台30に起動自在に保持された一対のリー
ル31,32と、一対のリール31,32間に介装されたターゲ
ット33と、図示しないモータとから構成されている。タ
ーゲット33は、図4に示すように、ポリエチレンからな
る透明なフィルム層34と、フィルム層34表面に積層され
た金属層35とからなる二層構造をなし、テープ状に形成
されている。そしてターゲット33は一方のリール31に巻
回され、モータの連続駆動によって一方のリール31から
他方のリール32に巻き取られるように構成されている。
したがって励起用レーザー光 100が照射された部分はリ
ール32に巻き取られるので、ターゲット33は常に新しい
金属層35がレーザー光 100の集光位置36に位置するよう
になっている。
【0080】ターゲット33は、ポリエチレンからなるフ
ィルム層34に、金属箔を接合することで形成された金属
層35とからなり、集光位置36において金属層35の表面が
レーザー光に対向するように配置されている。
【0081】デブリ除去装置4は、断面コ字状のベース
41と、ベース41に固定されたモータ42と、モータ42の回
転軸に保持された駆動リール43と、駆動リール43に離間
した位置でベース41に回動自在に保持された従動リール
44と、駆動リール43及び従動リール44の間に張設された
ポリエチレンフィルム40と、ベース41とターゲット駆動
装置3の間に配置され貫通穴をもつ遮蔽板45と、から構
成されている。
【0082】モータ42の回転軸の軸受け、駆動リール43
の軸受け、従動リール44の軸受けなど、全ての可動部分
には、真空グリースもしくは固体潤滑剤が塗布され、真
空中における回転が長時間円滑に行われるように工夫さ
れている。またモータ42は励起用レーザーの繰り返し周
波数に同期して駆動できるように構成されている。
【0083】したがってターゲット33から発生したデブ
リは、遮蔽板45によって遮蔽され、かつ遮蔽板45の貫通
穴を通ったデブリもポリエチレンフィルム40によって遮
蔽されるため、レーザー入射窓10にデブリが付着するの
が防止される。またポリエチレンフィルム40は、ある程
度デブリが付着するとモータ42の駆動によって新しい表
面がレーザー入射窓10に対向するので、レーザー光の透
過性が悪化するような不具合もない。
【0084】平面結像型斜入射分光器5は、図5に示す
ように集光ミラー50と、スリット51を備え、その先に波
長分散装置としての回折格子52が備えられている。集光
ミラー50はトロイダル反射面を有しており、面に垂直方
向の電磁波がスリット51で集光されるように設計されて
いる。また回折格子52の先には波長選択装置としての空
間スリット53と、空間スリット53が固定された直線導入
器54が設けられ、直線導入器54の駆動により空間スリッ
ト53は前後に微移動可能となっている。そして空間スリ
ット53に近接して、ウェハー55が配置されている。回折
格子52の中央から空間スリット53までの距離(L)は 2
35mmである。
【0085】この平面結像型斜入射分光器5では、集光
ミラー50で集光された電磁波がスリット51を通過し、回
折格子52で波長分散される。そして波長分散された各波
長の電磁波がウェハー55をエッチングする。
【0086】またこのレーザープラズマEUV光源装置
によれば、リール30,31の回転駆動を連続的にすること
により、ターゲット33を励起用レーザー光の集光位置36
に連続的に供給でき、回転駆動を間欠的にすれば間欠的
に供給することができる。したがって長時間の連続駆動
が可能となる。
【0087】そして本実施例のレーザープラズマEUV
光源装置によれば、フィルム層34と金属層35とからなる
テープ状のターゲット33を用いているので、デブリの発
生を抑制することができ、かつ金属層35の新しい表面を
連続的に供給できる。これによりレーザー入射窓10ある
いは平面結像型斜入射分光器5内の各装置にデブリが付
着するのが抑制され、数kHz以上の高頻度の繰り返しで
EUV領域の波長の電磁波を長時間安定して発生・利用
することができる。
【0088】(試験例)上記したレーザープラズマEU
V光源装置を用い、ターゲット33の構成を種々変更して
発生する電磁波のスペクトルを測定した。なお測定に際
しては波長選択を行うためのフィルターを使用し、12.4
nm以下の波長はカットしている。
【0089】ターゲット33として、フィルム層34の厚さ
を50μm固定とし、金属層35としてアルミニウム(Al)
を用いた場合のスペクトルを図6に、錫(Sn)を用いた
場合のスペクトルを図7に、銅(Cu)を用いた場合のス
ペクトルを図8に示す。なお金属層35の厚さは、いずれ
も10μmである。
【0090】この結果から、Alは線スペクトルであるの
に対し、Sn及びCuは連続スペクトルとなっていることが
わかる。したがって、波長分散及び波長選択を行う場合
には連続スペクトルの方が都合がよいので、ターゲット
としてはSn及びCuが望ましいことがわかる。
【0091】次に、金属層35の材質とデブリの発生量と
の関係について調査した。なお、デブリは、エネルギー
ビームの照射によって集光位置周囲の金属が溶融し、プ
ラズマのエネルギーとエネルギービームとの相互作用に
よってそれが吹き飛ばされることで発生することが報告
されている。したがって金属層35の金属の融点は高いほ
どデブリが発生しにくいと予想され、発生するデブリの
量はSn>Al>Cuとなると予想される。
【0092】そこで厚さ10μmのAlとCuからなる金属層
35をもつターゲット33を調製し、本実施例のレーザープ
ラズマEUV光源装置を用いてデブリの堆積量を測定し
た。測定は、レーザープラズマEUV光源装置の真空容
器1内にシリコンウェハーを配置し、ターゲット33にエ
ネルギービームを20万回照射して、シリコンウェハーに
堆積したデブリの量を接触式段差計でそれぞれ測定し
た。またターゲット33の集光位置36からの角度を種々水
準とって測定した。結果を図9に示す。
【0093】図9より、Cuの方がAlに比べてデブリの堆
積量が格段に小さく、Cuが特に好ましいターゲット材料
であることがわかる。
【0094】次に、金属層35の厚さに対する検討を行っ
た。ターゲットとしてアルミニウム板を用い、本実施例
のレーザープラズマEUV光源装置を用いてエネルギー
ビームを1回照射した結果、直径約 500μm、深さ約 1
00μm相当が剥ぎ取られていた。しかしこの量は、EU
V領域の波長の電磁波を発生するに必要な量だけでな
く、上記したようにプラズマのエネルギーとエネルギー
ビームとの相互作用によって深く剥ぎ取られる結果とな
ったと考えられる。
【0095】そこで厚さ50μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムの表面に、厚さの異なるアルミニウム箔
をそれぞれ溶着若しくは溶剤により接着してアルミニウ
ム層をそれぞれ形成して、複数種類のテープ状ターゲッ
ト33を調製した。このターゲット33を用い、本実施例の
レーザープラズマEUV光源装置を用いてエネルギービ
ームを1回照射して、フィルム層34が表出しない金属層
35の厚さを求めた。その結果、アルミニウム層の厚さが
1〜10μmあれば十分であり、アルミニウム板と同等の
EUV領域の波長の電磁波が発生することがわかった。
【0096】すなわち金属層35の厚さは、高々20μmも
あれば十分であるが、この厚さの金属箔では強度が不足
する。そこで本発明のターゲットでは、高分子フィルム
と金属層とを積層することとした。高分子フィルムの厚
さは、一般的に流通している10〜 100μmの厚さのもの
を利用すればよく、これにより入手が容易で安価とな
る。
【0097】次に、ターゲット駆動装置3がターゲット
33を送る速度を検討した。前述したように、エネルギー
ビームを1回照射した場合の照射痕の直径は 500μmで
あるので、エネルギービームの周波数を5kHzとすると
1秒間に5000ショットとなり、5m/秒以上の速度で送
れば確実に金属層35の新しい表面を集光位置36に位置さ
せることができる。しかしこの速度では、1時間連続照
射しようとするとターゲット33の長さは18,000mにもな
り、巻き芯の径を5mm、ターゲット33の厚さを100μm
とすると巻取り厚さは約0.78mとなる。したがって作業
時間である8時間連続照射の場合には、巻取り厚さは約
22mにもなるため、真空容器1の大きさが大きくなるだ
けでなく、集光位置36から平面結像型斜入射分光器5ま
での距離が離れてしまい損失が大きい。
【0098】そこでレーザー装置2は、EUV領域の波
長の電磁波の取り出し軸方向を含む平面内でエネルギー
ビームを振動させるビーム振動手段をもつことが望まし
い。このビーム振動手段としては、図2に示すように振
動型ミラー23を利用することで容易に行うことができ
る。例えば振動型ミラー23の振幅を20mmとしてテープ状
ターゲット33の幅方向を含む平面内でかつテープ状ター
ゲット33の移動方向に垂直に振動させれば、ターゲット
33の幅方向に40個の照射痕を並べられるので、エネルギ
ービームの周波数を5kHzとすると、長さ方向では1秒
間に 125ショットの計算となる。
【0099】したがって振動型ミラー23の振幅を20〜40
mmとすれば、 125〜 250Hzに対応する速度、即ち62〜 1
25mm/秒の送り速度とすることができる。この場合に
は、ターゲット33の長さは1時間当たり4500mとなり、
巻取厚さは8時間でも約 3.5mとなるので、装置を小型
化することができる。 (実施例2)ところで金属層35としてCuを用いた場合に
は、 1.6×1011ショットすると、ターゲット33の集光位
置36から 300mm離れた位置でもデブリが約71μm堆積す
る。もしデブリがこれだけ堆積したら、平面結像型斜入
射分光器5に用いられている光学素子はほとんど反射し
なくなってしまう。
【0100】そこで本実施例のレーザープラズマEUV
光源装置は、図10に示すように、平面結像型斜入射分光
器5の根元部分に、間隔を隔てた一対のシャッター56が
設けられ、また一対のシャッター56の間には面積4mm2
の開口をもつ一対の遮蔽板57が配置され、さらに一対の
遮蔽板57の間に遮蔽装置6が配置されていること以外は
実施例1と同様の構成である。前方側のシャッター56の
さらに前方に、集光ミラー50が配置されている。
【0101】遮蔽装置6は、図11に示すように、Xステ
ージ60とYステージ61とよりなるX−Yステージと、X
−Yステージに保持されたシールド部62とから構成さ
れ、シールド部62がEUV領域の波長の電磁波の光軸Q
に垂直となるように配置されている。またXステージ60
とYステージ61はそれぞれX方向及びY方向に移動可能
であり、それぞれ平面結像型斜入射分光器5の外部へ突
出するノブ63,64の操作によってX方向及びY方向に手
動で駆動可能となっている。そしてシールド部62は縦横
それぞれ3個及び4個、合計12個の窓65をもち、ノブ6
3,64の操作によってX−Yステージの移動とともに移
動することで、いずれかの窓65が光軸Q上に位置するよ
うに構成されている。
【0102】このシールド部62は、図12(f)に示すよ
うに、12個の開口66をもつ格子状のシリコン基板67と、
基板67の一表面の全面に形成され開口66を覆う窒化ケイ
素膜68と、窒化ケイ素膜68の一表面に全面に形成された
酸化ケイ素膜69とから構成されている。開口66が窓65を
構成している。シリコン基板67の厚さは 500μmであ
り、開口66の面積はそれぞれシャッター56の開口と同一
面積の4mm2 である。また窒化ケイ素膜68の膜厚は0.05
〜 0.1μm、酸化ケイ素膜69の膜厚は0.05μmである。
【0103】次に、上記シールド部62の製造方法を図12
を参照しながら説明する。
【0104】先ず開口66をもたないシリコン基板67を用
意し、図12(a)に示すようにその両側表面をガス窒化
法を用いて窒化処理し窒化ケイ素膜68を形成した。窒化
ケイ素膜68の厚さはそれぞれ0.05μmである。
【0105】次に図12(b)に示すように、一方の窒化
ケイ素膜68の表面に蒸着法によって酸化ケイ素膜69を形
成し、他方の窒化ケイ素膜68の表面にレジスト材を塗布
してレジスト層70を形成した。酸化ケイ素膜69の膜厚は
0.05μmであり、レジスト層70の膜厚は2μmである。
【0106】そして光ステッパー装置にレジスト層70を
上にして配置し、開口66サイズのマスクパターンを露光
転写する。その後未硬化部分を洗浄して現像すると、図
12(c)に示すように開口66サイズの開口をもつパター
ンがレジスト層70に転写される。
【0107】次にレジスト層70の開口を介して表出する
窒化ケイ素膜68を、 CF4+O2混合ガスによるリアクティ
ブイオンエッチング(RIE)法を用いてエッチングす
ると、図12(d)に示すように窒化ケイ素膜68には12個
の開口が形成され、開口からシリコン基板67が表出す
る。そこで図12(e)に示すようにレジスト層70を除去
し、次いで窒化ケイ素膜68の開口を介して水酸化テトラ
メチルアンモニウムを用いてシリコン基板67をエッチン
グして開口66を形成する。そして最後に開口をもつ窒化
ケイ素膜68を除去することにより、図12(f)に示すよ
うに、開口66を窓65とするシールド部62が形成される。
【0108】この遮蔽装置6をもつレーザープラズマE
UV光源装置では、発生した電磁波は遮蔽板57の開口を
通過してシールド部62に照射される。シールド部62で
は、電磁波は光軸Qの位置にある1個の窓65に照射さ
れ、開口66から窒化ケイ素膜68と酸化ケイ素膜69をこの
順に透過して平面結像型斜入射分光器5に照射される。
そしてデブリは、遮蔽板57とシールド部62によってシー
ルドされ、平面結像型斜入射分光器5に侵入するのが防
止されている。またシールド部62の窓65では、窒化ケイ
素膜68と酸化ケイ素膜69とが積層されてフィルタが構成
され、かつ窓65の開口面積は最低限必要な面積とされて
いるため、デブリの衝突に対しても十分な強度を有し耐
久性に優れている。
【0109】そしてシールド部62では、窓65へのデブリ
の付着によって次第に電磁波の透過率が低くなる。そこ
で光軸Qの位置にある窓65の透過率がある程度低下した
時点で、手動によりノブ63,64を駆動して次の窓65を光
軸Q上に位置させる。これにより電磁波は新品の窒化ケ
イ素膜68と酸化ケイ素膜69からなる窓65を透過するた
め、透過率が回復する。したがって励起用レーザー光の
照射を停止して真空容器1を常圧に戻すような必要なく
新品の窓65に交換できるので、連続的に長時間の電磁波
の利用が可能となる。
【0110】なおX−Yステージの移動は、レーザー装
置2からのパルス信号をフィードバックして図示しない
制御装置でカウントし、そのカウント数によって移動さ
せるようにしている。例えばシールド部62がターゲット
33の集光位置36から 200mm離れた位置にある場合には、
Cuをターゲットとして 200,000回ショットした場合に、
図9よりデブリ採取角度が90゜方向でデブリが約30nm
(0.03μm)堆積する。この厚さでは、図13に示すよう
に波長13nmの電磁波の透過率は約20%となってしまう。
【0111】この結果を基に、波長13nmの電磁波の透過
率が約75%となる時のデブリの厚さをシミュレートする
と、デブリの厚さは5nm( 0.005μm)となる。
【0112】これは 5,000,000回のショット分に相当
し、周波数が5kHzの場合には約 0.3時間(約18分)に
相当する。したがって 5,000,000回のカウント毎にX−
Yステージを移動して新しい窓部65を光軸Q上に位置さ
せるようにすれば、一つのシールド部62で約 3.6時間の
連続運転が可能となる。
【0113】また水晶振動子を遮蔽板57近傍に配置し、
デブリが遮蔽板に付着すると水晶振動子の振動周波数が
変化するので、その変化を検出することで移動及び交換
の時期を判断することもできる。
【0114】
【発明の効果】すなわち本発明のレーザープラズマEU
V光源装置及びそれに用いられるターゲットによれば、
数kHz以上という高頻度で繰り返してEUV領域の波長
の電磁波を発生させることができ、安定した長時間の連
続運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置の全体の概略構成を示す説明断面図である。
【図2】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置の要部を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置に用いたターゲット駆動装置の斜視図である。
【図4】本発明の一実施例のターゲットの断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置に用いた出力光学系の要部断面図である。
【図6】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置で観察されアルミニウムをターゲットとした場合
に発生した電磁波のスペクトル図である。
【図7】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置で観察され錫をターゲットとした場合に発生した
電磁波のスペクトル図である。
【図8】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置で観察され銅をターゲットとした場合に発生した
電磁波のスペクトル図である。
【図9】本発明の一実施例のレーザープラズマEUV光
源装置でアルミニウムと銅をターゲットとした場合に採
取角度と堆積したデブリ量との関係を示すグラフであ
る。
【図10】本発明の第2の実施例のレーザープラズマE
UV光源装置の要部断面図である。
【図11】本発明の第2の実施例のレーザープラズマE
UV光源装置で用いたX−Yステージの斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施例のレーザープラズマE
UV光源装置で用いたシールド部の製造方法を示す説明
図である。
【図13】銅をターゲットとした場合にデブリが0.03μ
m堆積したときの電磁波の波長と透過率の関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1:真空容器 2:レーザー装置 3:タ
ーゲット駆動装置 4:デブリ遮蔽装置 5:平面結像型斜入射分光器 10:レーザー入射窓 23:振動型ミラー 33:タ
ーゲット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 博純 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 2H097 AB09 CA15 LA10 5F046 GA07 GB05 GB07 GC03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザープラズマEUV光源装置内に配
    置されエネルギービームの照射によりEUV領域の波長
    の電磁波を発生するターゲットであって、膜厚10〜 100
    μmの高分子フィルムと、該高分子フィルムに保持され
    たターゲット材料とからなることを特徴とするレーザー
    プラズマEUV光源装置に用いられるターゲット。
  2. 【請求項2】 前記ターゲット材料はAl,Cu,Sn及びSi
    から選ばれる金属の単体又は合金からなることを特徴と
    する請求項1に記載のレーザープラズマEUV光源装置
    に用いられるターゲット。
  3. 【請求項3】 前記ターゲットは、前記高分子フィルム
    と該高分子フィルム表面に形成された膜厚1〜20μmの
    金属層とからなることを特徴とする請求項1に記載のレ
    ーザープラズマEUV光源装置に用いられるターゲッ
    ト。
  4. 【請求項4】 真空容器と、該真空容器内に配置された
    ターゲットと、該ターゲットにエネルギービームを照射
    するビーム照射手段と、該エネルギービームを該ターゲ
    ットに導く入力光学系と、該真空容器に連通して設けら
    れ該ターゲットから発生した電磁波を導く出力光学系
    と、該入力光学系及び該出力光学系の少なくとも一方を
    飛散粒子から保護する遮蔽装置と、該電磁波からEUV
    領域の波長の電磁波を選択する波長選択装置と、よりな
    ることを特徴とするレーザープラズマEUV光源装置。
  5. 【請求項5】 前記ターゲットは請求項3に記載のター
    ゲットであり、該ターゲットを前記エネルギービームの
    集光位置に連続的又は間欠的に供給するターゲット駆動
    装置をもつことを特徴とする請求項4に記載のレーザー
    プラズマEUV光源装置。
  6. 【請求項6】 前記ターゲットはテープ状ターゲットで
    あり、前記ターゲット駆動手段は該テープ状ターゲット
    を送り出す駆動部と該テープ状ターゲットを巻き取る巻
    取部とをもち、前記エネルギービームの集光位置は該駆
    動部と該巻取部の間にあることを特徴とする請求項5に
    記載のレーザープラズマEUV光源装置。
  7. 【請求項7】 前記入力光学系は、EUV領域の波長の
    電磁波の取り出し軸方向を含む平面内で前記エネルギー
    ビームを振動させるビーム振動手段をもつことを特徴と
    する請求項6に記載のレーザープラズマEUV光源装
    置。
  8. 【請求項8】 前記エネルギービームの振動方向は前記
    テープ状ターゲットの移動方向に対して垂直であること
    を特徴とする請求項7に記載のレーザープラズマEUV
    光源装置。
  9. 【請求項9】 前記遮蔽装置は、窒化ケイ素膜と補強膜
    とからなる遮蔽膜をもち前記出力光学系を飛散粒子から
    保護することを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記
    載のレーザープラズマEUV光源装置。
  10. 【請求項10】 前記遮蔽装置は前記遮蔽膜を移動させ
    る移動手段をもつことを特徴とする請求項9に記載のレ
    ーザープラズマEUV光源装置。
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