JP2000019299A - X線光源装置用ターゲット駆動装置 - Google Patents

X線光源装置用ターゲット駆動装置

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JP2000019299A
JP2000019299A JP10187745A JP18774598A JP2000019299A JP 2000019299 A JP2000019299 A JP 2000019299A JP 10187745 A JP10187745 A JP 10187745A JP 18774598 A JP18774598 A JP 18774598A JP 2000019299 A JP2000019299 A JP 2000019299A
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Yasuhiko Nishimura
靖彦 西村
Akira Ishita
章 井下
Hirozumi Azuma
博純 東
Akira Mase
晃 間瀬
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】X線光源装置の真空を維持した状態で支持部材
の表面に付着したターゲット残渣の除去を行い、X線を
長時間連続的に安定して発生させる。 【解決手段】テープ状のターゲット30をその長手方向に
移動させるターゲット供給装置6と、集光位置でターゲ
ット30の背面に設けられた支持部材7と、支持部材7表
面のターゲット残渣を除去する除去手段80とを有する。
除去手段80を駆動することで、真空を維持してレーザー
光を照射しながら支持部材7の表面に付着したターゲッ
ト残渣の除去を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高エネルギーのレ
ーザー光をターゲットに照射することによりレーザープ
ラズマX線を発生させるX線光源装置に用いられるター
ゲット駆動装置に関し、詳しくはテープ状のターゲット
を連続的又は間欠的に長時間供給することができるター
ゲット駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、所定のターゲットにレーザービー
ムを照射してX線を発生させるX線光源装置が知られ、
X線リソグラフ、X線顕微鏡、ナノ構造解析などの電子
及び材料分野に利用されている。例えばターゲットとし
て平板状あるいは円柱状の固体金属を用い、このターゲ
ットの表面にレーザービームを集光させることによって
高密度プラズマを生成し、この自由膨張したプラズマ中
から発生するX線をX線光学系を介して外部へ導く構造
のものが知られている。
【0003】また近年、10MW/cm2以上の強度をもつ高エ
ネルギーのレーザー光が開発され、このレーザー光を用
いてレーザープラズマX線を発生させる装置が提案され
(特開平7-128500号公報など)、X線リソグラフやX線
顕微鏡などへの応用が期待されている。しかしこのよう
なX線光源装置では、過熱による不具合を回避するため
に数10分以上の間隔をあけて間欠的にレーザー光の照射
を行っているのが現状であるが、これでは連続的なX線
を取り出すことが困難である。そこで近年、特開平7-94
296号公報に開示されているように、波形制御されたパ
ルス列の固体レーザーを用いることにより1Hz又は10Hz
の繰り返し周波数でレーザープラズマX線を発生させる
方法が知られている。この方法によれば、過熱が抑制さ
れるため長時間にわたって連続的にX線を取り出すこと
ができる。
【0004】また特開平8-194100号公報、米国特許 4,7
00,371号、米国特許 4,896,341号などには、テープ形状
のターゲットを用いることにより、真空をリークするこ
となく高頻度で繰り返してレーザープラズマX線を発生
させることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが平板状あるい
は円柱状のターゲットを用いた場合には、常にターゲッ
トの未使用部にレーザー光を集光することが困難である
ために、波形制御されたパルス列の固体レーザーを用い
る方法であっても、X線を連続的に発生させることので
きる時間に制限があった。
【0006】そこでテープ状のターゲットを用いれば、
ターゲットをその長手方向に移動させることで常に未使
用の新鮮な表面にレーザー光を照射することができ、X
線を長時間連続して発生させることができる。ところで
テープ状のターゲットを移動させながら供給する場合に
は、ターゲットの背面を支持して移動方向に対して垂直
方向である幅方向の移動を規制するとともに、ターゲッ
トを貫通したレーザー光を遮蔽するために、ターゲット
の背面に支持部材を設けることが望ましい。ところがレ
ーザー光を長時間照射すると、ターゲットの集光部の背
面にある支持部材表面あるいはターゲットの裏面にター
ゲットの残渣が付着・堆積し、ターゲットの幅方向の移
動規制の精度が低下するため、定期的に支持部材表面の
残渣を除去する作業が必要となる。しかし除去作業を行
うためには、X線光源装置を常圧に戻すという工程が必
要となり、X線を長時間連続的に発生させることが困難
となる。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、X線光源装置の真空を維持した状態で支持
部材の表面に付着したターゲット残渣の除去を行うこと
ができ、X線を長時間連続的に安定して発生させること
ができる装置とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のX線光源装置用ターゲット駆動装置の特徴は、励起
用レーザー光をターゲットに照射することでターゲット
からレーザープラズマX線を発生させるX線光源装置に
用いられるターゲット駆動装置であって、テープ状のタ
ーゲットと、ターゲットをその長手方向に移動させてレ
ーザー光の集光位置へ連続的又は間欠的に供給するター
ゲット供給装置と、ターゲットを支持する支持部材と、
少なくとも支持部材の表面に付着したターゲット残渣を
除去する除去手段と、からなることにある。
【0009】なお請求項2に記載のように、少なくとも
レーザー光の集光位置で少なくともターゲット及び支持
部材をターゲットに対して移動させる移動装置をもつこ
とが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のX線光源装置用ターゲッ
ト駆動装置では、テープ状のターゲットを用い、ターゲ
ットをその長手方向に移動させてレーザー光の集光位置
へ連続的又は間欠的に供給している。したがって、少な
くともターゲットの全長が移動する時間はX線を連続的
に発生させることができるようになる。
【0011】そして本発明のターゲット駆動装置では、
ターゲット残渣を除去する除去手段を有している。この
除去手段を駆動することで、X線光源装置を常圧に戻す
という工程が不要となるために、X線を長時間連続して
発生させることができる。励起用レーザー光の集光サイ
ズは数 100μm程度であり、テープ状ターゲットの幅に
比べて一般に小さい。そこで請求項2に記載したよう
に、少なくともレーザー光の集光位置で少なくともター
ゲット及び支持部材をターゲットに対して移動させる移
動装置をもつことが望ましい。このようにすれば、ター
ゲットを長手方向に往復移動させその反転の度などに移
動装置によってターゲットの集光位置を移動させること
で、ターゲットの幅方向の複数箇所にレーザー光を集光
させることができる。この移動装置としては、例えば支
持部材をターゲットに対して昇降させる昇降装置が好ま
しい。これによりターゲットの利用効率が高まるととも
に、X線を連続的又は間欠的に一層長時間発生させるこ
とができる。
【0012】X線光源装置としては、真空槽と、真空槽
内に配置されテープ状のターゲットをもつターゲット駆
動装置と、真空槽外部に配置されターゲットにレーザー
光を照射することによりレーザープラズマX線を発生さ
せるレーザー光源と、発生したX線を集光するX線光学
系とからなるものを用いることができる。なおX線光学
系としては、X線集光ミラー、X線分光器、波長選択用
フィルタなどが例示される。
【0013】レーザー光としては、強度が10MW/cm2以上
のものを利用することができ、 100MW/cm2 以上のもの
が特に好ましく、 YAGレーザー、ガラスレーザー、エキ
シマレーザー、CO2 ガスレーザーなどのレーザー光を利
用できる。 100MW/cm2以上の強度のレーザー光を用いれ
ば、2〜40nmの波長のX線を効率よく発生させることが
できる。
【0014】また真空槽の真空度は、10-10 〜10-3 Pa
以下が一般的に用いられる。本発明の特徴をなすターゲ
ット駆動装置は、テープ状のターゲットと、ターゲット
をその長手方向に移動させるターゲット供給装置と、タ
ーゲットを支持する支持部材と、少なくとも支持部材の
表面に付着したターゲット残渣を除去する除去手段と、
から構成されている。
【0015】ターゲットとしては、レーザープラズマ軟
X線を発生させる場合には金属、半導体、高分子材料、
セラミックスなどを用いることができ、テープ状に形成
されたものが用いられる。その幅及び厚さは特に制限さ
れないが、幅としては5mm〜20mm、厚さとしては10μm
〜 200μmが一般的である。ターゲット供給装置は、例
えば駆動リールと従動リール及び駆動リールを回転させ
るモータなどから構成することができる。この場合は、
予め従動リールに巻き取られたターゲットの先端を駆動
リールに保持し、ステッピングモータなどで駆動リール
を回転駆動することでターゲットを駆動リールに巻き取
れば、集光位置にターゲットを連続的又は間欠的に供給
することができる。
【0016】支持部材は、集光位置でターゲットの背面
に設けることが望ましい。このようにすれば、少なくと
も集光位置でターゲットの背面を支持することで、ター
ゲットの移動に伴う幅方向の移動が規制され、集光位置
の精度が向上する。また支持部材は、ターゲットを貫通
したレーザー光を遮蔽する機能を有することともなる。
【0017】本発明のターゲット駆動装置は、少なくと
も支持部材の表面に付着したターゲット残渣を除去する
除去手段を有している。したがって支持部材の表面に付
着したターゲット残渣を除去することができ、残渣の堆
積によるターゲットの幅方向の移動が防止される。また
除去作業を行うためにX線光源装置を常圧に戻すという
工程が不要となり、X線を一層長時間発生させることが
できる。
【0018】この除去手段としては、支持部材の表面に
付着したターゲット残渣を物理的又は化学的に除去でき
るものであればよく、例えばブラシ状のもの、掻き取り
刃状のもの、あるいは支持部材に空気を吹きつけるも
の、さらには支持部材に除去剤を吹きつける形態のもの
などが挙げられる。ターゲット残渣を物理的に除去する
除去手段の場合には、除去手段を支持部材の表面に対し
て相対的に摺動させる除去手段駆動装置をさらに有する
ことが好ましい。この除去手段駆動装置を駆動し除去手
段を支持部材の表面に対して相対的に摺動させること
で、X線光源装置の真空を維持してレーザー光を照射し
ながら支持部材の表面に付着したターゲット残渣を物理
的に除去することができる。また除去手段駆動装置とし
ては、除去手段の形状に合わせて種々の形態とすること
ができる。例えば除去手段がブラシ状のものであれば、
除去手段駆動装置は除去手段を回転駆動するモータなど
が用いられる。また除去手段が掻き取り刃状のものであ
れば、カム機構などを利用して除去手段を往復移動させ
るような除去手段駆動装置、あるいは除去手段を回転さ
せる除去手段駆動装置とすることができる。この場合、
除去手段と支持部材とは相対的に摺動すればよいので、
除去時には除去手段を固定とし、支持部材を回転駆動又
は往復駆動してもよい。
【0019】なお除去手段は、ターゲットと支持部材と
の間に配置することが好ましい。これにより支持部材表
面に付着したターゲット残渣を特に効率よく除去するこ
とができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)図1に本実施例のターゲット駆動装置をも
つX線光源装置を示す。このX線光源装置は、側壁にレ
ーザー光入射窓10をもつ真空槽1と、真空槽1外部に配
置された集光レンズ2と、真空槽1内部に配置されたタ
ーゲット駆動装置3と、飛散粒子除去装置4と、遮蔽板
5とから構成されている。
【0021】真空槽1には図示しない排気装置が接続さ
れ、真空槽1内を10-4Paまで減圧可能とされている。ま
たレーザー光入射窓10は石英ガラスから形成され、真空
槽1の側壁に真円形状に形成されている。真空槽1内に
は、ターゲット駆動装置3が配置されている。またター
ゲット30とレーザー光入射窓10との間にはステンレス製
の遮蔽板5が配置され、遮蔽板5とレーザー光入射窓10
との間には飛散粒子除去装置4において供給されるポリ
エチレンフィルム40が、レーザー光路に対して垂直方向
に移動自在に配置されている。
【0022】集光レンズ2は、真空槽1外部でレーザー
光入射窓10と同軸的に配置されている。そしてターゲッ
ト30のターゲット法線と、レーザー光入射窓10の中心及
び集光レンズ2の中心が同一直線(レーザー光軸)上に
位置し、その延長線上に図示しないレーザー光源が配置
されている。飛散粒子除去装置4は、断面コ字状のベー
ス41と、ベース41に固定されたモータ42と、モータ42の
回転軸に保持された駆動リール43と、駆動リール43に離
間した位置でベース41に回動自在に保持された従動リー
ル44と、駆動リール43及び従動リール44の間に張設され
たポリエチレンフィルム40と、から構成されている。
【0023】モータ42の回転軸の軸受け、駆動リール43
の軸受け、従動リール44の軸受けなど、全ての可動部分
には、真空グリースもしくは固体潤滑剤が塗布され、真
空中における回転が長時間円滑に行われるように工夫さ
れている。またモータ42は励起用レーザーの繰り返し周
波数に同期して駆動できるように構成されている。遮蔽
板5はステンレス板からなり、中央に楕円形状の貫通孔
50が形成されている。この遮蔽板5は、ターゲット駆動
装置3と飛散粒子除去装置4の間に、貫通孔50をレーザ
ー光軸が垂直に貫通するように配置されている。
【0024】そしてこのX線光源装置には、ターゲット
30のレーザー光集光部で発生する軟X線をレーザー光の
光軸に対して60〜90度傾斜した方向から取り出すよう
に、図示しないX線光学系が設けられている。図2及び
図3に示すターゲット駆動装置3は、内部に収納空間を
有する箱状の基台31と、基台31に保持されたターゲット
供給装置6と、基台31の上面でレーザー光軸に向かう先
端に固定された円柱状の支持部材7と、ターゲット供給
装置6及び支持部材7に懸架されたテープ状のターゲッ
ト30とから構成されている。
【0025】ターゲット30は高分子フィルムとアルミニ
ウムを貼り合わせて構成された幅10mm、厚さ60μmのテ
ープ状のものである。基台31は、真空槽1に固定された
基部32と、基部32の上部に載置された昇降ステージ33と
からなり、真空槽1に固定された昇降モータ34の回転軸
がラック−ピニオン機構を介して昇降ステージ33に接続
されている。したがって昇降モータ34の回動により、昇
降ステージ33が基部32から離れる方向及び基部32へ近接
する方向に上下動するように構成されている。
【0026】ターゲット供給装置6は、第1リール60、
第2リール61、送り軸62、挟持ローラ63、及び一対のガ
イドローラ64をもち、それぞれ基台31の上面に突出して
回動可能に保持されている。第1リール60及び第2リー
ル61には、基台31内に固定されたトルクモータ65がクラ
ッチ66を介してそれぞれ連結され、ターゲット30に張力
を付与することでターゲット30が円滑に移動できるよう
に構成されている。また送り軸62は、基台31内に固定さ
れたパルス制御できるモータ67によって回転駆動され
る。
【0027】そして第1リール60にはテープ状のターゲ
ット30が巻き取られている。このターゲット30の先端
は、ガイドローラ64に案内されて支持部材7で折り返
し、ガイドローラ64に案内された後、送り軸62と挟持ロ
ーラ63の間を通り第2リール61に保持されるように略水
平に懸架されている。つまりターゲット30は、第1リー
ル60、支持部材7及び第2リール61との接点を頂点とす
る略三角形の2辺を構成し、支持部材7との接点がレー
ザー光入射窓10から照射されるレーザー光の光軸に位置
して集光部となっている。
【0028】支持部材7のターゲット30と接触する表面
には、図4に示すように、支持部材7の中心軸と平行に
上下方向に延び支持部材7の表面に開口する溝70が形成
されている。本実施例のX線光源装置では、レーザー光
は集光レンズ2で集光され、ターゲット30の集光部の位
置における集光サイズは 150μm以下となるように構成
されている。そして溝70の幅はそれより 500μm大きい
650μmとされている。
【0029】溝70には、平均径が 600μmの金属製のブ
ラシ80がその軸を中心に回動自在に配置されている。こ
のブラシ80の上端には無端のリング状のベルト81の一端
が保持され、ベルト81の他端はモータ82の回転軸に保持
されている。したがってモータ82の回転により、ブラシ
80はベルト81を介して回転駆動されて溝70表面及びター
ゲット30の裏面の付着物を削り取るように構成され、ブ
ラシ80が除去手段を、ベルト81及びモータ82が除去手段
駆動装置を構成している。また溝70の下部には、残渣受
け箱83が設置されている。
【0030】また支持部材7のターゲット30と接触する
表面には、溝70と直交し支持部材7の表面に沿って延び
るガイド溝71が形成され、ターゲット30はガイド溝71内
を移動するように構成されている。このレーザーX線光
源装置の作用を以下に説明する。まず図示しない排気装
置により真空槽1を10-4〜10-5Paの真空とし、図示しな
いレーザー光源からエネルギー1J、パルス幅7ナノ秒
の励起用 YAGレーザー光の2倍高調波(波長:0.53μ
m)を発生させる。レーザー光源から発せられ励起され
た励起レーザー光は、集光レンズ2で集光され、レーザ
ー光入射窓10及びポリエチレンフィルム40を透過してタ
ーゲット30表面で点集光する。照射強度は 7.2×1010W/
cm2 となる。
【0031】このレーザーX線光源装置では、レーザー
光照射時あるいは照射停止時にモータ67が駆動され、送
り軸62が回転する。するとターゲット30は送り軸62と挟
持ローラ63とで挟持されながら移動し、第2リール61に
巻き取られる。ターゲット30は、レーザー光の繰返し周
波数及び照射サイズに同期して移動する。本実施例で
は、繰返し周波数は10Hz、集光サイズは 150μmである
ので、ターゲット30の移動速度は5mm/sとした。
【0032】励起レーザー光の照射により、ターゲット
30表面にレーザープラズマが生成し、このレーザープラ
ズマからレーザープラズマ軟X線が発生する。この時、
ターゲット30の残渣が溝70の表面あるいはターゲット30
の裏面に付着するが、モータ82が励起用レーザー光の繰
返し周波数に同期して高速に回転しているため、溝70内
でのブラシ80の回転により付着した残渣が削り落とさ
れ、残渣受け箱83内に収納される。したがって堆積した
残渣によってターゲット30の位置がずれるのが防止さ
れ、安定した軟X線を発生させることができる。
【0033】そして第1リール60に巻回されていたター
ゲット30が無くなると、図示しない接点スイッチにより
レーザー光が一時的に遮断され、ターゲット30の移動も
停止される。すると昇降モータ34が駆動され、昇降ステ
ージ33がわずかに上昇する。その後送り軸62が逆回転
し、ターゲット30は第2リール61から第1リール60に向
かって移動する。
【0034】このとき昇降ステージ33の上昇により、レ
ーザー光の照射位置は先の照射位置より下方となり、タ
ーゲット30の新しい表面に照射されるため、安定したX
線が取り出される。そして第2リール61に巻き取られて
いたターゲット30が無くなると、再び上記操作が行われ
てターゲット30の照射位置がさらに下方へ移動する。こ
のようにしてターゲット30の全長を一往復半にわたって
移動させながらレーザー光を照射した後のターゲット30
を図5に示す。図5より、レーザー照射痕はターゲット
30の幅方向に3列形成されていることがわかる。
【0035】すなわち本実施例のターゲット駆動装置に
よれば、ターゲット30の全長を一往復半にわたって移動
させながらレーザーを照射することで、真空槽1の真空
を維持しながら軟X線を長時間連続して発生させること
ができる。またその間ブラシ80が回転しているので、支
持部材7の表面にターゲット30の残渣が付着するのが防
止され、照射位置がずれるような不具合なくターゲット
30を安定して移動させることができる。そして付着した
残渣を除去するために真空槽1を常圧としてレーザー光
の照射を停止する必要もないので、真空槽1の真空を維
持しながら軟X線を数10時間以上連続的に発生させるこ
とができる。
【0036】なお、ターゲット30へのレーザー光の照射
によりデブリが飛散するが、遮蔽板5及びポリエチレン
フィルム40の存在により遮蔽され、レーザー光入射窓10
にデブリが付着するのが防止されている。つまり、照射
時あるいは照射停止時にモータ42が駆動され、駆動リー
ル43が回転する。これによりポリエチレンフィルム40に
は駆動リール43から張力が作用し、その張力により従動
リール44が回転して、ポリエチレンフィルム40は従動リ
ール44から移動し駆動リールに43巻き取られる。
【0037】したがってポリエチレンフィルム40のデブ
リが付着した表面が光路から外れるとともに、デブリの
付着していない新しい表面が光路に位置する。そしてレ
ーザー光源から次の励起レーザー光が発せられると、励
起レーザー光はポリエチレンフィルム40のデブリが付着
していない新しい部分を透過し、遮られることなく円滑
にターゲット30に照射される。またポリエチレンフィル
ム40にデブリが付着しても、ポリエチレンフィルム40を
移動させることでデブリの付着密度が小さくなり、励起
レーザー光の透過に支障が生じない間は連続照射が可能
となるので、安定して軟X線を発生させることができ
る。
【0038】(実施例2)本実施例は、除去手段として
図6に示すようなピストン部材91を用い、除去手段駆動
装置としてカム機構を用いたこと以外は実施例1と同様
の構成である。支持部材7の溝70の上部には、先端に掻
き取り刃90が形成されたピストン部材91がスプリング92
を介して配置され、掻き取り刃90が溝70の表面に沿って
摺動するように配置されている。スプリング92はピスト
ン部材91を上方へ持ち上げるように付勢している。そし
てピストン部材91の後端面にはカム93が当接し、カム93
は図示しないモータによって回転駆動される。
【0039】したがって本実施例のターゲット駆動装置
では、ターゲットが移動している間中カム93が回転し、
それに伴ってピストン部材91が溝70内を上下動する。こ
れにより掻き取り刃90が溝70の表面及びターゲット30の
裏面に付着したターゲット残渣を掻き取るので、支持部
材7にターゲット30の残渣が堆積するのが防止され、照
射位置がずれるような不具合なくターゲットを安定して
移動させることができる。したがって実施例1と同様
に、真空槽1の真空を維持しながら軟X線を数10時間以
上連続的に発生させることができる。
【0040】(実施例3)本実施例は、除去手段として
図7に示すように掻き取り刃94を用い、除去手段駆動装
置として支持部材7’を回転させるようにしたこと以外
は実施例1と同様の構成である。支持部材7’は、基台
31に回動自在に保持され、その全周にガイド溝71が形成
されている。そして基台31に固定された掻き取り刃94が
支持部材7’のガイド溝71表面に摺接している。また支
持部材7’の軸心には、基台31に固定されたモータ95の
回転軸が接続されている。そして掻き取り刃94の下方に
残渣受け箱83が設けられている。なお、この支持部材
7’には他の実施例のような溝70は設けられていない。
【0041】したがって本実施例のターゲット駆動装置
では、ターゲット30が移動している間中支持部材7’が
回転し、掻き取り刃94がガイド溝71の表面に付着したタ
ーゲット残渣を掻き取るので、ガイド溝71の表面にター
ゲット30の残渣が付着するのが防止され、照射位置がず
れるような不具合なくターゲット30を安定して移動させ
ることができる。これにより実施例1と同様に、真空槽
1の真空を維持しながら軟X線を数10時間以上連続的に
発生させることができる。
【0042】
【発明の効果】すなわち請求項1に記載のX線光源装置
用ターゲット駆動装置によれば、X線光源装置の真空を
維持した状態で支持部材の表面に付着したターゲット残
渣の除去を行うことができるので、X線を長時間連続的
に安定して発生させることができる。
【0043】また請求項2に記載のX線光源装置用ター
ゲット駆動装置によれば、テープ状のターゲットの全表
面を有効に使用することができるので、X線を一層長時
間連続的に安定して発生させることができるとともに、
ターゲットの利用効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のターゲット駆動装置をもつ
X線光源装置を一部破断して示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例のターゲット駆動装置の斜視
図である。
【図3】本発明の一実施例のターゲット駆動装置の概略
断面図である。
【図4】本発明の一実施例のターゲット駆動装置に用い
た支持部材及び除去手段の要部拡大斜視図である。
【図5】本発明の一実施例のターゲット駆動装置を用い
てレーザーを照射したターゲットの照射痕の状態を示す
正面図である。
【図6】本発明の第2の実施例のターゲット駆動装置に
用いた支持部材と除去手段を示す説明断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例のターゲット駆動装置に
用いた支持部材と除去手段を示す説明断面図である。
【符号の説明】
1:真空槽 2:集光レンズ 3:タ
ーゲット駆動装置 4:飛散粒子除去装置 5:遮蔽板 6:タ
ーゲット供給装置 7:支持部材 30:ターゲット 80:ブ
ラシ(除去手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 靖彦 愛知県豊田市トヨタ町2番地 株式会社ト ヨタマックス内 (72)発明者 井下 章 愛知県豊田市トヨタ町2番地 株式会社ト ヨタマックス内 (72)発明者 東 博純 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 間瀬 晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5F072 AA05 AA06 AB01 AB07 JJ05 KK12 KK30 MM08 QQ02 YY20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起用レーザー光をターゲットに照射す
    ることで該ターゲットからレーザープラズマX線を発生
    させるX線光源装置に用いられるターゲット駆動装置で
    あって、 テープ状のターゲットと、該ターゲットをその長手方向
    に移動させて該レーザー光の集光位置へ連続的又は間欠
    的に供給するターゲット供給装置と、該ターゲットを支
    持する支持部材と、少なくとも該支持部材の表面に付着
    したターゲット残渣を除去する除去手段と、からなるこ
    とを特徴とするX線光源装置用ターゲット駆動装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記レーザー光の集光位置で
    少なくとも前記ターゲット及び前記支持部材を該ターゲ
    ットに対して移動させる移動装置をもつことを特徴とす
    る請求項1に記載のX線光源装置用ターゲット駆動装
    置。
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