JP2001023795A - X線発生装置 - Google Patents

X線発生装置

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JP2001023795A
JP2001023795A JP11190941A JP19094199A JP2001023795A JP 2001023795 A JP2001023795 A JP 2001023795A JP 11190941 A JP11190941 A JP 11190941A JP 19094199 A JP19094199 A JP 19094199A JP 2001023795 A JP2001023795 A JP 2001023795A
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JP11190941A
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Yasuhiko Nishimura
靖彦 西村
Akira Mase
晃 間瀬
Kyoji Matsubara
享治 松原
Hirozumi Azuma
博純 東
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Toyota Macs Inc
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Toyota Macs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】飛散粒子の発生をほとんど無くし、高頻度で繰
り返してレーザープラズマ軟X線やX線レーザーを発生
させることができるようにする。 【解決手段】真空容器内に配置されたターゲットにエネ
ルギービームを照射するX線発生装置において、気体、
液体及び微粒子から選ばれる少なくとも一つの状態にあ
るターゲット材料42がケース内に封入されてなる封入
ターゲット40を用いた。このようなターゲット材料を
用いることにより、飛散粒子の発生がほとんど無い。そ
して封入ターゲットとすることでレーザー集光部への連
続的な供給が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザープラズマ
軟X線、X線レーザーなどを発生させるX線発生装置に
関し、詳しくはエネルギービームがターゲットに照射さ
れる際の飛散粒子の発生をほとんど無くしたX線発生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、真空容器内に配置された所定のタ
ーゲットにレーザービームを照射してX線を発生させる
X線発生装置が知られている。例えばターゲットとして
平板状あるいは円柱状の固体金属を用い、このターゲッ
トの表面にレーザービームを集光させることによって高
密度レーザープラズマを生成し、この自由膨張したプラ
ズマ中から発生するX線をX線光学系を介して外部へ導
く構造のものが知られている。
【0003】また近年、10〜100MW/cm2 以上
の強度をもつ高エネルギーのレーザー光が開発され、こ
のレーザー光を励起用に用いてレーザープラズマ軟X線
を発生させる装置が提案され(特開平7-128500号公報な
ど)、X線リソグラフィやX線顕微鏡などへの応用が期
待されている。
【0004】しかしこのようなX線発生装置では、過熱
による不具合を回避するために数10分以上の間隔をあ
けて間欠的に励起用レーザー光の照射を行っているのが
現状である。これでは連続的に軟X線を取り出すことが
困難であるが、近年、特開平7-94296号公報に開示され
ているように、波形制御されたパルス列の固体レーザー
を用いることにより、1Hz又は10Hzの繰り返しで
レーザープラズマ軟X線を発生させることができるよう
になっている。
【0005】そして米国特許4,700,371 号などには、波
形制御されたパルス列の固体レーザーとテープ形状のタ
ーゲットを用いることにより、真空容器を常圧に戻すこ
となく高頻度で繰り返してレーザープラズマ軟X線を発
生させることが提案されている。
【0006】ところが励起用レーザー光を用いたX線発
生装置では、ターゲットから燃焼分解物や破砕物からな
る飛散粒子(以下、これをデブリという)がX線と同時
に放出され、広範囲の領域に飛散する。また10MW/
cm2 以上の高エネルギーの励起用レーザー光の場合
は、デブリの速度が特に大きくなり、一層広範囲に飛散
する。そしてこのデブリがX線光学系に付着すると、装
置から取り出されるX線量が減少したり、X線光学系の
要素を劣化させる場合がある。またレーザー光学系にデ
ブリが付着すると、励起用レーザー光の利用効率が低減
する。さらにテープ形状のターゲットを用いるなどし
て、長時間繰り返してレーザープラズマ軟X線を発生さ
せる場合には、短時間の間に多量のデブリが爆発的に発
生してX線光学系やレーザー光学系に付着するという問
題がある。
【0007】そのため従来のX線発生装置では、数十か
ら数千回の励起用レーザー照射毎に真空容易を常圧に戻
し、X線光学系やレーザー光学系に付着したデブリを除
去している。したがって長時間連続してX線を取り出す
ことが困難であり、作業性及び生産性が低いという問題
があった。
【0008】そこで特開平4-112498号公報、特開平8-19
4100号公報には、ターゲットとX線光学系との間に高分
子フィルムを介在させ、高分子フィルムを通してX線を
X線光学系へ照射する構成の装置が開示されている。ま
た特開平10-26699号公報には、励起用レーザー入射窓へ
のデブリの付着を阻止するために高分子フィルムを用い
ることが提案されている。このようにすれば、デブリは
高分子フィルムに付着して捕捉されるので、デブリがX
線光学系やレーザー光学系に付着するのが防止されるた
め、上記不具合を解決することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
に高分子フィルムでデブリを遮蔽する方法では、飛散粒
子はある程度捕捉することはできるものの、真空容器内
を浮遊する浮遊粒子を完全に捕捉することは困難であっ
た。またX線リソグラフィ、X線光電子分光を行う際に
用いるX線光学素子、あるいはX線集光光学系などはタ
ーゲットに比較的近傍に配置されるため、高分子フィル
ムでデブリを遮蔽しても多くの浮遊粒子に曝される可能
性が高いために、デブリの付着を完全に防止することは
困難である。
【0010】そこでデブリ自体の発生を抑制することが
研究され、特開平10-55899号公報には真空容器内に微粒
子状のターゲットを噴射し回収する装置を用いて連続的
に軟X線を発生させる装置が開示されている。また特開
平10−221499号公報には、ガスと微粒子の混合物からな
るターゲットを噴射し回収する装置を用いて軟X線を発
生させる装置が開示されている。
【0011】しかしこれらのX線発生装置では、デブリ
の発生を抑制することはできるものの、高輝度軟X線を
発生させることができない。また、ターゲットの噴射と
パルス列の励起用レーザーの照射とを同期させることが
難しいという問題がある。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、デブリの発生をほとんど無くすとともに、
高頻度で繰り返してレーザープラズマ軟X線やX線レー
ザーを発生させることができるようにすることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のX線発生装置の特徴は、真空容器と、真空容器内に
配置されたターゲットと、ターゲットにエネルギービー
ムを照射するビーム照射手段と、よりなるX線発生装置
において、ターゲットは気体、液体及び微粒子から選ば
れる少なくとも一つの状態にあるターゲット材料がケー
ス内に封入されてなる封入ターゲットとして配置されて
いることにある。
【0014】上記X線発生装置において、ターゲットは
封入ターゲットが複数個連結された形状に形成され、封
入ターゲットをエネルギービームの照射位置に少なくと
も1個ずつ順に供給するターゲット駆動装置をもつこと
が望ましい。
【0015】また上記X線発生装置において、封入ター
ゲットに封入されたターゲット材料の内圧は0.1〜5
気圧であることが望ましく、体積は10-6〜1cm3
あることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のX線発生装置では、ター
ゲットは気体、液体及び微粒子から選ばれる少なくとも
一つの状態にあるターゲット材料がケース内に封入され
てなる封入ターゲットとして配置されている。したがっ
てエネルギービームが封入ターゲットに照射されると、
ケースが破壊されると同時にターゲット材料から高密度
プラズマが生成しX線が放射される。ターゲット材料は
気体、液体及び微粒子から選ばれる少なくとも一つの状
態にあるので、デブリはほとんど発生しない。そしてタ
ーゲット材料の量を1回のエネルギービームの照射で消
費されるに必要な最小量としておけば、デブリの発生を
一層抑制することが可能となる。
【0017】封入ターゲットに封入されるターゲット材
料は、気体、液体及び微粒子から選ばれる少なくとも一
つの状態にある。気体としてはキセノン、酸素、アルゴ
ン、クリプトン、ネオンなどの気体の単体あるいはこれ
らから選ばれる複数種の混合物、あるいはこれらの元素
を含む合成ガスなどが例示される。また液体としては、
水、アルコール、各種有機溶剤などが例示され、これら
に可溶な種々の化合物が溶解した水溶液、アルコール溶
液などを用いることもできる。さらに微粒子としては、
各種金属粉、各種無機化合物粉などを用いることができ
る。気体、液体及び微粒子のうち一つの状態を用いても
よいし、気−液混合物、気−粉混合物、液−粉混合物あ
るいは気−液−粉混合物を用いることもできる。
【0018】封入ターゲットにおいて、上記ターゲット
材料を封入するケースは、高分子フィルム、ガラスなど
を袋状、バルーン(風船)状もしくはターゲット材料を
サンドイッチしたスライド状などに形成することができ
る。なかでも、エネルギービームの照射によりガス化す
る高分子フィルムから形成することが望ましい。高分子
フィルムの種類としては、ターゲット材料を漏れなく封
入することができかつ入手しやすいものが望ましく、ポ
リエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)などが望ましい。その厚さは特に制限されない
が、入手が容易な50〜100μmのものが好ましい。
【0019】封入されたターゲット材料の内圧は、0.
1〜5気圧の範囲とすることが望ましい。内圧が0.1
気圧より低いとプラズマ密度が低くなり、発生するX線
強度が低くなる。また内圧が5気圧より高くなると高分
子フィルムで構成された袋状のターゲットが真空容器内
において破裂する可能性がある。特に望ましいのは1〜
3気圧である。
【0020】封入ターゲットの大きさは、ターゲット材
料の量が1回のエネルギービームの照射で消費される必
要最小量となる大きさとすることが望ましい。例えばレ
ーザー光の集光サイズが50〜100μmであるなら、
ターゲット材料の体積を10 -6〜1cm3 の範囲とすれ
ば照射されたレーザー光のエネルギーを無駄なく利用す
ることができる。この場合、ターゲット材料の体積が1
-6cm3 より小さいと発生するX線量が少なく、1c
3 より大きくなると過剰のターゲット材料が真空容器
内に飛散してデブリとなる場合があるため好ましくな
い。
【0021】さらに、ターゲットを複数の封入ターゲッ
トが連結された形状とし、封入ターゲットをエネルギー
ビームの照射位置に1個ずつ順に供給するターゲット駆
動装置をもつことが望ましい。これにより真空容器の真
空を解除することなく新品のターゲットに交換できるの
で、繰り返しエネルギービームを照射することができ、
高頻度で繰り返してX線を発生させることが可能とな
る。
【0022】このターゲット駆動装置としては、例えば
封入ターゲットが線状に連結されたテープ形状のターゲ
ットを一対のリールの一方に巻いておき、それを他方の
リールに巻き取ることで封入ターゲットをエネルギービ
ームの集光位置に少なくとも1個ずつ順に供給すること
ができる。この場合、リールに巻き取る方法以外に、テ
ープ形状のターゲットを折り畳んでおき、封入ターゲッ
トを集光位置に少なくとも1個ずつ順に供給するように
してもよい。また複数の封入ターゲットが格子状に配置
されたプレート形状のターゲットとし、それをX−Y方
向に移動させることで封入ターゲットをエネルギービー
ムの照射位置に1個ずつ順に供給してもよい。あるいは
複数の封入ターゲットが円周方向に配置された円板状の
ターゲット又は複数の封入ターゲットが外周表面に配置
された円柱状のターゲットとし、それを回転させること
で封入ターゲットをエネルギービームの照射位置に1個
ずつ順に供給することもできる。
【0023】ビーム照射手段としては、強度が10MW
/cm2 以上のレーザー光を照射する装置を利用するこ
とができ、レーザー光の種類としては100MW/cm
2 以上のものが特に好ましく、YAGレーザー、ガラス
レーザー、エキシマレーザー、CO2 ガスレーザーなど
のレーザー光を利用できる。100MW/cm2 以上の
強度のレーザー光を用いれば、2〜40nmの波長の軟
X線を効率よく発生させることができる。
【0024】また真空容器の真空度は、10-10 〜10
-3Paの範囲が一般的に用いられる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0026】(実施例1)図1に本実施例のX線発生装
置を模式的に示す。このX線発生装置は、一側壁にレー
ザー入射窓10を備え、その側壁と90度に交差する側
壁にX線取り出し口11をもつ真空容器1と、真空容器
1外部に配置された集光レンズ2と、真空容器1内に配
置されたターゲット駆動装置3と、ターゲット駆動装置
3に保持されたテープ状のターゲット4とから構成され
ている。
【0027】真空容器1には図示しない排気装置が接続
され、真空容器1内を10-4Paまで減圧可能とされて
いる。またレーザー入射窓10は石英ガラスから形成さ
れ、真空容器1の側壁に真円形状に形成されている。
【0028】集光レンズ2は、真空容器1外部でレーザ
ー光入射窓10と同軸的に配置されている。そしてター
ゲット4のターゲット法線と、レーザー入射窓10の中
心及び集光レンズ2の中心が同一直線(レーザー光軸)
上に位置し、その延長線上に図示しないレーザー光源が
配置されている。このレーザー光源は、10Hzの繰り
返し周波数で数100MW/cm2 の高エネルギーの励
起用レーザー光を照射するものである。
【0029】図2及び図3に本実施例に用いたターゲッ
ト4を示す。このターゲット4は厚さ50μmのポリエ
チレンフィルムが2枚重ねられてなる長尺テープ状をな
し、2枚のポリエチレンフィルム41の間に酸素ガス4
2が封入されてなる封入ターゲット40が互いに間隔を
隔てて長手方向に列設されている。封入ターゲット40
の周囲は2枚のポリエチレンフィルム41が積層されて
融着した融着部となっている。
【0030】このターゲット4は、図4に示すターゲッ
ト駆動装置3に配置されている。このターゲット駆動装
置3は、一対のリール30,31と、リール31を回転
駆動する図示しない駆動装置をもち、一方のリール30
にターゲット4が巻き取られている。そして一方のリー
ル30から他方のリール31へターゲット4を水平方向
に連続的に巻き取ることにより、封入ターゲット40が
順にレーザー光集光部32に位置するように構成されて
いる。
【0031】それぞれの封入ターゲット40は、内容積
がそれぞれ2.5×10-5cm3 であり、酸素ガスの内
圧はそれぞれ3気圧とされている。この封入ターゲット
40は、ポリエチレンフィルムを筒状に形成し、内部に
酸素ガスを充填した後、それぞれの内容積が2.5×1
-5cm3 となるように加熱圧着して分離することで製
造された。なお封入ターゲット40の内容積を2.5×
10-5cm3 としたのは、以下の理由によるものであ
る。
【0032】テープ状のターゲット4の代わりにテープ
状の金属板をターゲットとして真空容器1内に配置し、
5mm/秒の速度で移動させながら10Hzの繰り返し
周波数でレーザー光を照射したところ、金属板上には図
5に示すような照射痕が形成された。この照射痕を顕微
鏡にて観察したところ、1回の照射により平面視で直径
約400〜500μmの部分が溶解され、深さ方向では
約100μmが溶解されていた。この結果より、レーザ
ー光集光部32におけるレーザー光の集光サイズは50
〜100μmであるから、封入ターゲット40の内容積
を2.5×10 -5cm3 とすればレーザー光のエネルギ
ーを無駄なく利用できることがわかる。
【0033】またこの実験から、1回の照射によって最
大500μm溶解されるわけであるから、10Hzの繰
り返し周波数でレーザー光を照射する場合には、ターゲ
ット4の送り速度は5mm/秒程度であれば十分である
こともわかる。
【0034】上記のように構成された本実施例のX線発
生装置では、図示しない励起用レーザー光源からの励起
用レーザー光100は、集光レンズ2で集光されてレー
ザー入射窓10から真空容器1内に入射され、レーザー
光集光部32に供給されている封入ターゲット40に照
射される。
【0035】レーザー光集光部32に存在する封入ター
ゲット40では、レーザー光によりポリエチレンフィル
ム41がガス化され、内部の酸素ガス42にレーザー光
が照射される。これにより図6に示すスペクトルをもつ
X線が発生し、X線取り出し口11からX線光学系に取
り出される。このとき、封入ターゲット40内の酸素ガ
ス42は1回のレーザー光の照射によってX線を発生す
るに必要な最小量であり、かつポリエチレンフィルム4
1はほとんどがガス化するため、デブリの発生がほとん
ど無くデブリシールド対策を講じる必要がない。
【0036】そしてターゲット駆動装置3が駆動するこ
とで、消費された封入ターゲット40はリール31に巻
き取られて回収され、次のレーザー光の照射時には新し
い封入ターゲット40がレーザー光集光部に位置する。
したがって真空容器1の真空を解除することなくターゲ
ットの回収・交換が可能となっているので、繰り返して
レーザー光を照射することにより、高頻度で繰り返して
X線を発生させることができる。
【0037】なお封入ターゲット40内に封入される物
質を、酸素に代えてネオンガス、アルゴンガス及び水
(液体)とし、同様にして発生させたX線のスペクトル
を図7〜図9にそれぞれ示す。このようにそれぞれのタ
ーゲット材料からはそれぞれ異なるX線スペクトルが得
られる。したがって必要とするX線スペクトルが予め分
かっていれば、それに応じたターゲット材料を選択して
用いることができる。
【0038】(実施例2)本実施例のX線発生装置は、
ターゲット駆動装置3の構成が異なること以外は実施例
1と同様である。実施例1ではターゲット4は水平方向
に移動するが、本実施例では、図10に示すようにター
ゲット4は垂直方向に移動する。このようにしても実施
例1と同様の作用効果が奏される。
【0039】(実施例3)上記実施例では、封入ターゲ
ット40が直線上に列設されたテープ状のターゲット4
を用いたが、本実施例では図11に示すようにプレート
状のターゲットを用い、ターゲット駆動装置の構成が異
なること以外は実施例1と同様の構成である。
【0040】本実施例のX線発生装置におけるターゲッ
ト駆動装置5は、Xステージ50とYステージ51とよ
りなるX−Yステージと、X−Yステージに保持された
プレート状のターゲット4とから構成されている。この
ターゲット4は実施例1と同様の材料から形成され、封
入ターゲット40が升目状に縦10個、横12個、合計
120個並んで設けられている。そして封入ターゲット
40が並んでいる平面がレーザー光100の光軸に垂直
となるように配置されている。またXステージ50とY
ステージ51はそれぞれX方向及びY方向に移動可能で
あり、それぞれX方向及びY方向に手動で駆動可能とな
っている。そしてターゲット4がX−Yステージの移動
とともに移動することで、いずれかの封入ターゲット4
0がレーザー光集光部32に位置するように構成されて
いる。
【0041】したがって本実施例のX線発生装置によれ
ば、レーザー光の照射毎にXステージ50とYステージ
51を駆動することで、新しい封入ターゲット40をレ
ーザー光集光部32に位置させることができる。したが
って真空容器1の真空を解除することなくターゲットの
交換が可能となっているので、繰り返してレーザー光を
照射することができ、高頻度で繰り返してX線を発生さ
せることができる。
【0042】(実施例4)本実施例のX線発生装置も、
ターゲット及びターゲット駆動装置の構成が異なること
以外は実施例1と同様の構成である。
【0043】すなわち図に示すように、ターゲット駆動
装置6は駆動装置60と、駆動装置60に固定された円
柱部材61とからなる。駆動装置60の駆動により、円
柱部材61は中心軸を中心に回転するとともに中心軸方
向に進退可能に構成されている。
【0044】そして円柱部材61の外周表面には、実施
例1と同様の構成のターゲット4が螺旋状に巻回されて
いる。つまり円柱部材61の表面には、複数の封入ター
ゲット40が整列して存在している。
【0045】このターゲット駆動装置6によれば、駆動
装置60の駆動により任意の封入ターゲット40をレー
ザー光集光部32に位置させることができる。したがっ
て真空容器1の真空を解除することなくターゲットの交
換が可能となっているので、繰り返してレーザー光を照
射することができ、高頻度で繰り返してX線を発生させ
ることができる。
【0046】
【発明の効果】すなわち本発明のX線発生装置によれ
ば、デブリの発生がほとんど無いので、デブリシールド
対策が不要となるとともに、X線光学系やレーザー光学
系へのデブリの付着が生じない。そして封入ターゲット
をエネルギービームの照射位置に1個ずつ順に供給する
ターゲット駆動装置をもつようにすれば、高頻度で繰り
返してレーザープラズマ軟X線やX線レーザーを発生さ
せることができ、長時間の連続運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のX線発生装置の模式的断面
図である。
【図2】本発明の一実施例のX線発生装置に用いたター
ゲットの一部平面図である。
【図3】本発明の一実施例のX線発生装置に用いたター
ゲットの断面図である。
【図4】本発明の一実施例のX線発生装置に用いたター
ゲット駆動装置の斜視図である。
【図5】本発明の一実施例のX線発生装置においてター
ゲットに金属板を用いた場合のレーザー照射後のターゲ
ット表面を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施例のX線発生装置で発生したX
線のスペクトル図である。
【図7】本発明の一実施例のX線発生装置において、タ
ーゲット材料としてネオンガスを用いた場合に発生した
X線のスペクトル図である。
【図8】本発明の一実施例のX線発生装置において、タ
ーゲット材料としてアルゴンガスを用いた場合に発生し
たX線のスペクトル図である。
【図9】本発明の一実施例のX線発生装置において、タ
ーゲット材料として水を用いた場合に発生したX線のス
ペクトル図である。
【図10】本発明の第2の実施例のX線発生装置に用い
たターゲット駆動装置の斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施例のX線発生装置に用い
たターゲット駆動装置の斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施例のX線発生装置に用い
たターゲット駆動装置の斜視図である。
【符号の説明】
1:真空容器 2:集光レンズ
3:ターゲット駆動装置 4:ターゲット 10:レーザー入射窓 1
1:X線取り出し口 40:封入ターゲット 41:ポリエチレンフィルム
42:酸素ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 靖彦 愛知県豊田市トヨタ町2番地 株式会社ト ヨタマックス内 (72)発明者 間瀬 晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松原 享治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 東 博純 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4C092 AA06 AB11 AB19 BD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、該真空容器内に配置された
    ターゲットと、該ターゲットにエネルギービームを照射
    するビーム照射手段と、よりなるX線発生装置におい
    て、 該ターゲットは気体、液体及び微粒子から選ばれる少な
    くとも一つの状態にあるターゲット材料がケース内に封
    入されてなる封入ターゲットとして配置されていること
    を特徴とするX線発生装置。
  2. 【請求項2】 前記封入ターゲットに封入された前記タ
    ーゲット材料の内圧は0.1〜5気圧であることを特徴
    とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 【請求項3】 前記封入ターゲット内の前記ターゲット
    材料の体積は10-6〜1cm3 であることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載のX線発生装置。
  4. 【請求項4】 前記ターゲットは前記封入ターゲットが
    複数個連結された形状に形成され、該封入ターゲットを
    エネルギービームの照射位置に少なくとも1個ずつ順に
    供給するターゲット駆動装置をもつことを特徴とする請
    求項1に記載のX線発生装置。
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