JP2000098098A - X線発生装置 - Google Patents

X線発生装置

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JP2000098098A
JP2000098098A JP10265887A JP26588798A JP2000098098A JP 2000098098 A JP2000098098 A JP 2000098098A JP 10265887 A JP10265887 A JP 10265887A JP 26588798 A JP26588798 A JP 26588798A JP 2000098098 A JP2000098098 A JP 2000098098A
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plasma
excitation energy
energy beam
irradiation
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Noriaki Kamitaka
典明 神高
Hiroyuki Kondo
洋行 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛散粒子の影響を抑制しながら利用するX線
への変換効率を上げることができ、なおかつ標的材の長
時間連続供給が可能であって、長期間の連続運転が可能
なX線発生装置を提供する。 【解決手段】 標的材101はその端面を露出してお
り、励起レーザーパルス光111がその端面に集光・照
射されている。集光径は直径0.1mmであり、標的材10
1の先端部分の断面より小さな領域に励起レーザーパル
ス光111が集光されている。標的材101の端面にプ
ラズマ112が形成されると標的材101は徐々に削ら
れていくが、プラズマ112の発生位置が常時検出され
ており、この位置が常に一定になるように、標的材駆動
装置103によって標的材101がプラズマ生成位置に
送られている。標的材101はガイド部材102によっ
て励起レーザー光111の集光位置に正確に導かれてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線露光装置、X
線顕微鏡、X線分析装置などに使用されるX線装置に関
するものであり、さらに詳しくは、励起エネルギービー
ムを標的部材に照射してプラズマを発生させ、当該プラ
ズマが発生するX線を発生するX線発生装置であって、
飛散粒子の影響を抑制しながら利用するX線への変換効
率を上げることができ、長期間に亙って連続使用が可能
なものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体集積回路の微細なパターン
を持つ半導体集積回路の製造には光による縮小投影露光
が広く用いられている。縮小露光に用いられる光の波長
はパターンの微細化に伴い短波長化が進んでいるが、将
来、可視・紫外といった光では原理的に不可能な微細な
パターンの形成に軟X線を用いようとする試みがなされ
ている。
【0003】軟X線の線源としては、シンクロトロン放
射光やレーザープラズマX線源が候補に挙げられる。レ
ーザープラズマX線源は、パルスレーザー光を物質の表
面に集光して物質をプラズマ化し、そのプラズマが放出
するX線を利用するものである。このレーザープラズマ
X線源は、シンクロトロン放射光を利用する場合にくら
べて非常に小型の線源にすることができるが、プラズマ
を形成しているイオンや、プラズマの生成により吹き飛
ばされたプラズマ近傍の標的材が周囲に飛散粒子として
飛び散ってしまうという問題がある。軟X線を放出する
プラズマの周囲には、X線を利用するために軟X線光学
素子が配置されるが、飛散粒子はこの軟X線光学素子の
表面に付着・堆積する。軟X線領域のX線はすべての物
質に強く吸収されるため表面の汚れには非常に敏感であ
り、飛散粒子の付着は非常に大きな問題である。
【0004】この飛散粒子を抑制する方法として、飛散
粒子の少ない物質を標的材としたり、飛散粒子の分布が
少ない角度からX線を取り出すなど、飛散粒子発生の特
性を利用することをはじめ多くの提案がなされている。
固体標的材を用いる場合、プラズマ生成に必要となるの
はごく表面近傍の標的材原子だけであり、それ以上の質
量を供給しても軟X線の発生には寄与せずに飛散粒子の
原因となるだけなので、標的材を薄膜状にすることも効
果がある。また、発生した飛散粒子を阻止する方法とし
て、X線透過率の高いガスを導入したり、高速シャッタ
ーを用いる試みも多くなされている。ガスを導入した場
合には、散乱した飛散粒子を阻止する部材をX線を遮ら
ないように配置することで、飛散粒子阻止効果は飛躍的
に上昇する。さらに、問題となる飛散粒子が発生しない
ように、高圧のガスや極低温で固化させたガスを標的材
とする方法も提案されており、多くの実験結果も報告さ
れている。
【0005】また、軟X線を用いた縮小投影露光に求め
られる光源のX線発生量はかなり大きなものであるため
少しでも多くのX線を発生することが望ましい。レーザ
ープラズマX線源の場合、励起パルスレーザーの出力
(パルスエネルギーと繰り返し周波数に依存)を上げる
ことと、利用する波長のX線への変換効率を高くするこ
とが求められる。そのため励起レーザーとして、出力が
kW級のレーザーの開発が進められている。また、プラ
ズマから発生するX線のスペクトルは標的材の電子構造
に強く依存しているため、目的とする波長のX線への高
い変換効率を持つ元素を標的材として用いることが考え
られている。
【0006】Mo/Si多層膜によって比較的高い反射率が
得られるためにその利用が有力視されている波長13nmの
軟X線の場合、ガスではクリプトン(Kr)、キセノン
(Xe)などが、金属では、金(Au)、タンタル(Ta)、
錫(Sn)などが変換効率が高い。
【0007】標的材の形状と発生するX線量についても
いくつかの提案がなされている。励起レーザー光が大き
な質量を持つ金属などの表面に照射された場合、形成し
たプラズマの熱は近接する金属標的材に伝わり逃げてい
くのに対し、標的材を薄い膜材にすれば熱が逃げにくく
なるためプラズマ加熱の効率、ひいてはX線発生の効率
が向上する。
【0008】また、金属表面の同じ位置に繰り返しプラ
ズマを生成した場合、平らな表面に最初にプラズマを形
成したときよりも何度かプラズマを形成した後にプラズ
マを形成したときの方がX線の発生量が増えるという報
告がある。これはプラズマの形成により生じた凹みによ
ってプラズマに対して閉じ込め効果がはたらき、ある程
度の温度と密度のプラズマが維持されるためであるとい
われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、レ
ーザープラズマX線源ではより高い変換効率で目的とす
る波長域の軟X線を発生させ、かつ、飛散粒子の影響を
小さく抑え込む試みがなされている。
【0010】また、要求されるX線量を達成するために
必要となるkW級(パルス出力〜1J、繰り返し周波数
〜1kHz)のレーザーの開発も行われているが、その開
発は容易ではなく、また、開発されても非常に高価なも
のになるといわれている。一方、利用するX線への変換
効率を少しでも高くできれば、励起用レーザー装置に求
める出力を小さくすることができる。変換効率が数十%
上昇すればレーザー出力は数十%小さくてよく、変換効
率が2倍になればレーザー出力は半分でよい。レーザー
出力に対する要求数値の低下はその開発においては大き
な意味を持ち、たとえ数十%の変化といえども、その価
格にも大きく影響する可能性がある。
【0011】また、数百〜千Hzでプラズマを発生させる
場合には、標的材の供給方法も問題となる。この速度で
は板状の標的材の長時間の連続供給はほぼ不可能で、テ
ープ状の標的材でも秒速1m程度の速度で供給し続ける
ため1時間の連続供給では3kmを越えるテープ状標的
材が必要となる。これに対して液体あるいは気体の標的
材を用いる場合は連続供給という点では有利であるが、
変換効率が固体の場合ほど高くならず、また、制御・耐
久性の点からも高速で長時間の連続供給は決して容易で
はない。
【0012】X線の発生量を増加させるために表面に適
度な凹みを持った形状の標的材を用いる場合、プラズマ
の発生によって凹みは大きくなっていくために、常に適
度に凹んだ形状を保つ必要がある。平板上に複数の凹み
を形成した場合は、その位置をプラズマ生成位置に合わ
せる必要があるが、繰り返しプラズマを形成するために
は非常に広い面積の標的材が必要となり、また、プラズ
マを高い繰り返し周波数で発生させる場合にはその位置
合わせを非常に高速に行わなければならない。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、飛散粒子の影響を抑制しながら利用するX線へ
の変換効率を上げることができ、なおかつ標的材の長時
間連続供給が可能であって、長期間の連続運転が可能な
X線発生装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、標的部材に励起エネルギービームを照
射することによってプラズマを発生させ、当該プラズマ
から発生するX線を取り出すX線発生装置であって、標
的材が直径0.1〜1mmの細線状のものであり、当該標的
材の先端部の、先端部断面より小さな領域に励起エネル
ギービームを照射する照射機構と、励起エネルギービー
ム照射によって消耗した部分に対応するだけの新しい標
的材細線を、励起エネルギービーム照射位置に供給する
標的材供給機構とを有することを特徴とするX線発生装
置(請求項1)である。
【0015】標的材を直径0.1〜1mmの細線状とし、当
該標的材の先端部に、先端部の断面より小さな領域に励
起エネルギービームを照射すると、励起エネルギービー
ムを照射された中心部分がプラズマによって集中的に削
り取られ、標的材の端面には凹みが生ずる。標的材の表
面に凹みが形成されていると、イオンや電子の拡散が制
限されるため、閉じ込め効果によって発生したプラズマ
はある程度の温度と密度を維持でき、そのプラズマ温度
で発生するX線がより多くなる。
【0016】また、標的材が線状であるので、プラズマ
によって削り取られて消耗した部分に対応するだけの新
しい標的材を、標的供給機構によって供給することがで
きる。よって、長期間に亙ってX線発生装置を連続使用
することができる。
【0017】なお、請求項1においては、標的材の直径
を規定しているが、標的材の断面は必ずしも円形である
必要がなく、同等の断面積を有する多角形や円に近い楕
円であってもよい。請求項1の発明の範囲には、このよ
うな標的材を用いたものも含まれる。このことは、請求
項2以下の発明においても同様である。
【0018】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、標的材が、密度、組成などの
物性が軸対称に変化する直径直径0.1〜1mmの線材から
なることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0019】本手段によれば、線状の標的材の軸に近い
部分にプラズマによって削り取られ易い物性のものを配
置し、軸から遠い部分にプラズマによって削り取られに
くい物性のものを配置することにより、標的材の中心部
分に凹みが生じ易くすることができる。従って、前記第
1の手段が有する効果をさらに高めることができる。
【0020】前記課題を解決するための第3の手段は、
標的部材に励起エネルギービームを照射することによっ
てプラズマを発生させ、当該プラズマから発生するX線
を取り出すX線発生装置において、標的材が直径0.01〜
0.1mmの細線状のものであり、当該標的材の先端部に、
後述する第2励起エネルギービームよりエネルギーの小
さい第1励起エネルギービームを照射する第1の照射機
構と、当該標的材の先端部に、先端部の断面にほぼ等し
いかそれより大きな照射面積を持つ第2励起エネルギー
ビームを照射する第2の照射機構と、励起エネルギービ
ーム照射によって消耗した部分に対応するだけの新しい
標的材細線を、励起エネルギービーム照射位置に供給し
続ける標的材供給機構とを有してなり、第1励起エネル
ギービームの照射が始まってから10ns以内に、第2励起
エネルギービームの照射が開始されるようにされている
ことを特徴とするX線発生装置(請求項3)である。
【0021】本手段においては、第1励起エネルギービ
ームにより標的材の先端部にプリプラズマを発生させ
る。このプリプラズマは、10ns以内に、標的部材の断面
に等しいか大きい範囲に広がっている。この状態で、生
成したプリプラズマに第2励起エネルギービームを照射
することにより、X線を発生させる。
【0022】本手段においては、第1励起エネルギービ
ームによって標的材の先端部にプリプリズマを発生して
おくことにより、プラズマの加熱が効率よく行われ、第
2励起エネルギービームの照射直後からX線を発生させ
ることができる。
【0023】この際、第1励起エネルギービームの強さ
を第2励起エネルギービームの強さより弱くしておくこ
とが好ましい。始めから強い励起エネルギービームを照
射しても、時間的に最初の部分は反射されなどして、効
率的にプラズマの加熱には寄与しない。よって、第1励
起エネルギービームの強さを第2励起エネルギービーム
の強さより弱くしておくことにより、小さなエネルギー
で効率良く軟X線を発生させることができる。
【0024】また、プリプラズマが広がった状態で第2
励起エネルギービームを照射するので、標的材の断面積
を小さくすることができる。よって、標的材の熱伝導に
よりが周囲に逃げるプラズマの熱量を少なくすることが
できる。第2励起エネルギービームの遅延時間は、10ns
以内であれば、プリプラズマの発生状況、拡散状況に応
じて任意に決定することができる。しかし、第2励起エ
ネルギービームを照射する時点を、第1励起エネルギー
ビームを照射した時点より10ns以上遅らせると、プリプ
ラズマが広がりすぎ、温度も低下するので、目的とする
効果を得ることができない。
【0025】本手段においても、前記第1の手段と同
様、標的材が線状であるので、プラズマによって削り取
られて消耗した部分に対応するだけの新しい標的材を、
標的供給機構によって供給することができる。よって、
長期間に亙ってX線発生装置を連続使用することができ
る。なお、標的材を均一に消耗させるためには、第1励
起エネルギービームの照射面積も、先端部の断面にほぼ
等しいかそれより大きなものとすることが好ましい。
【0026】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、利
用する波長のX線の吸収が小さいガスを、X線発生位置
を含む空間に導入するガス導入機構と、X線を利用する
取り出し立体角を囲む空間の全部又は一部に、プラズマ
形成位置を頂点とする多角錐、円錐又は楕円錐の一部の
形状を有する部材を有し、導入されたガスが、多角錐の
底面側(X線取り出し側)から多角錐の頂点側(プラズ
マ側)に向かって流れを形成するようにされていること
を特徴とするもの(請求項4)である。
【0027】本手段においては、散乱飛散粒子阻止部材
の内部の空間にはプラズマ生成位置の方向に向かって運
動するガス分子の方がその逆向きに運動するガス分子よ
りも多く存在する。プラズマから発生した飛散粒子はガ
ス分子によって散乱されるため、その運動の方向を変化
させて散乱飛散粒子阻止部材の表面に付着し、除去され
る。散乱飛散粒子阻止部材の表面に到達しなかった飛散
粒子もガス分子による散乱によってその運動量を失い、
やがてガス分子の不規則な分子運動の中に混ざり込んで
いき、全体としてプラズマ生成位置に向かう流れに乗っ
て排気口へと向かう。このようにしてプラズマから発生
した飛散粒子はガスと散乱飛散粒子阻止部材によって効
果的に除去され、X線光学素子の表面に到達することは
ほとんどない。
【0028】前記課題を解決するための第5の手段は、
利用する波長のX線の吸収が小さいガスを、X線発生位
置を含む空間に導入するガス導入機構と、励起エネルギ
ービームが照射される立体角を囲む空間の全部又は一部
に、プラズマ形成位置を頂点とする多角錐、円錐又は楕
円錐の一部の形状を有する部材を有し、導入されたガス
が、多角錐の底面側(励起エネルギービーム照射側)か
ら多角錐の頂点側(プラズマ側)に向かって流れを形成
するようにされていることを特徴とする請求項1から請
求項4のうちいずれか1項にX線発生装置(請求項5)
である。
【0029】本手段も、前記第4の手段で説明したもの
と同様の作用を有し、その結果、プラズマから発生した
飛散粒子はガスと散乱飛散粒子阻止部材によって効果的
に除去され、励起エネルギービームが通過する窓等の表
面に到達することはほとんどない。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第
1の例であるレーザープラズマX線発生部の構成を示す
概略図である。図1において、101は標的材、102
はガイド部材、103は標的材駆動装置、111は励起
レーザー光、112はプラズマ、113はX線、124
は軟X線光学素子、132は散乱飛散粒子阻止部材であ
る。
【0031】標的材101は直径0.3mmのタンタル線材
である。標的材101はその端面を露出しており、励起
レーザーパルス光111がその端面に集光・照射されて
いる。集光径は直径0.1mmであり、標的材101の先端
部分の断面より小さな領域に励起レーザーパルス光11
1が集光されている。標的材101の端面にプラズマ1
12が形成されると標的材101は徐々に削られていく
が、プラズマ112の発生位置が常時検出されており、
この位置が常に一定になるように、標的材駆動装置10
3によって標的材101がプラズマ生成位置に送られて
いる。標的材101はガイド部材102によって励起レ
ーザー光111の集光位置に正確に導かれている。
【0032】この標的材101の端面において生成され
るプラズマについて図2を用いて説明する。図2におい
て、206は標的材、207は多孔質タンタル部、20
8は通常のタンタル部、211は励起レーザー光、21
2−a、212−bはプラズマである。
【0033】本実施の形態で標的材となっているタンタ
ル細線は図2(b)に示されるように、その断面を見る
と中心のφ0.2mm程度の領域207が多孔質になってお
り、その外側の部分208よりもプラズマによって削り
取られやすい。よって、励起レーザー光211が何度か
集光・照射されると、標的材の端面には凹みが生ずる。
図2(a)のように平らな表面を持つ標的材206に励
起レーザー光211が照射されてプラズマ212−aが
生成されると、プラズマ212−aを形成する高温のイ
オンや電子は周囲に拡散しプラズマ212−aは急速に
冷える。これに対し、表面に凹みが形成されていると、
イオンや電子の拡散が制限されるため、図2(c)に示
すように、閉じ込め効果によって発生したプラズマ21
2−bはある程度の温度と密度を維持でき、そのプラズ
マ温度で発生するX線はより多くなる。半径0.3mm、深
さ0.3mm程度の凹みの場合、レーザー光の照射強度が10
10〜1012W/cm2のとき、波長13nm付近の軟X線につい
て閉じ込め効果によるX線発生量の増加、すなわち、変
換効率の上昇が期待できる。
【0034】プラズマ生成位置の周囲は1Pa以下の圧力
まで排気された後、クリプトン(Kr)ガスが導入されて
いる。図1において、プラズマ生成位置の近傍にはプラ
ズマ生成位置を頂点とした多角錐の一部を組み合わせた
散乱飛散粒子阻止部材132が配置されている。クリプ
トンは13nm付近に吸収端を持つため、それよりやや長い
波長のX線については高い透過率を有する。さらに、ク
リプトンは分子の質量が比較的大きいため、ヘリウム
(He)ガスよりも効果的に飛散粒子を散乱する。標的部
材であるタンタルは融点が非常に高く、また、硬いため
に、発生するほとんどすべての飛散粒子がクリプトン分
子で散乱可能な程度の大きさである。散乱することによ
って飛散粒子は散乱飛散粒子阻止部材132の表面に到
達、吸着される。
【0035】散乱飛散粒子阻止部材132は厚さ0.5mm
以下の薄い板材で構成されており、発生するX線はほと
んど遮らないが、散乱した飛散粒子は効率よく吸着す
る。さらに、真空排気装置の引き口(不図示)がプラズ
マ生成位置付近にあるため、散乱飛散粒子阻止部材13
2内の空間にはプラズマ112側に向かってクリプトン
分子の流れが形成されている。このため散乱飛散粒子阻
止部材132の表面に吸着されなかった飛散粒子も軟X
線光学素子124の表面にはほとんど到達しない。
【0036】本発明の実施の形態の第2の例であるレー
ザープラズマX線発生部の構成を図3に示す。図3にお
いて、301は標的材、302はガイド部材、303は
標的材駆動装置、311は励起レーザー光、312はプ
ラズマ、313はX線、324は軟X線光学素子であ
る。
【0037】標的材301は直径0.05mmのタンタル細線
である。標的材301は標的材駆動装置303によって
駆動され、ガイド部材302に導かれて励起レーザー光
311の集光、照射位置に供給されている。標的のタン
タル細線はその端面を露出しており、第1の励起レーザ
ーパルス光311が照射される。第1の励起レーザーパ
ルス光はパルス持続時間1ns、照射強度は1010W/cm
2程度であり、これにより標的材のタンタル細線の先端
には比較的低温のプリプラズマが生成される。プリプラ
ズマを形成するイオンの速度は106cm/s程度であるの
で、10ns後にはプラズマは0.1mm程度拡がっている。こ
の時点で集光径0.1mm、照射強度1012W/cm2程度のパル
ス光(第2の励起レーザーパルス光)が照射されると、
プリプラズマは加熱されて強い軟X線313が発生す
る。
【0038】プリプラズマが無い場合に大きなエネルギ
ーを持ったパルス光が入射しても、パルスのうち時間的
に前の部分は反射されるなど効率的にプラズマの加熱に
は寄与しないが、プリプラズマの生成によりプラズマの
加熱が効率よくおこなわれる。また、標的材301が細
線であるために、大きな質量を持つ板材に比べると、標
的材301の熱伝導によりプラズマの熱が周囲に逃げる
割合はずっと小さく、このことによってもプラズマの加
熱が効率よくおこなわれる。プラズマの加熱が効率よく
行われることによって変換効率が上昇する。
【0039】プラズマ生成位置の周囲には、図1に示し
たものと同様の散乱飛散粒子阻止部材332が配置さ
れ、クリプトンガスが導入されている。これによって、
軟X線光学素子324に到達する飛散粒子は非常に少な
く抑えることができ、よって、長時間安定にX線を利用
することができる。
【0040】図4に、本発明の実施の形態の第3の例で
あるレーザープラズマX線発生装置の構成図を示す。図
4において、401は標的材、402はガイド部材、4
03は標的材駆動装置、404は作動排気室、405は
Oリング、411は励起レーザー光、412はプラズ
マ、413はX線、421はレンズ、422は導入窓、
423は導入窓保護板、424は軟X線光学素子、42
5はX線取り出し窓、431はガス導入口、432は散
乱飛散粒子素子部材、433は排気口、434はプラズ
マ位置検出器、441は真空容器である。
【0041】真空容器441内に、標的材401となる
直径0.3mmのタンタル細線が容器外から供給されてい
る。標的材401の導入には2段の差動排気室404が
用いられており、内径が0.3mmよりやや小さいOリング
405によってシールされている。タンタル細線は、図
2(b)に示すようにその内部に多孔質の部分があり、
エネルギー0.5J、パルス持続時間10ns、集光径0.1mm程
度のパルス光が断面の中央に連続して照射された場合、
常に直径0.3mm、深さ0.3mm程度の穴が形成されるように
なっている。
【0042】この穴による閉じ込め効果で波長13nm付近
の軟X線を輻射する程度の温度のプラズマが持続し、波
長13nm付近の軟X線が多く輻射される。このようにし
て、この標的材からは金属タンタルの平らな表面にプラ
ズマを生成した場合にくらべてより多くの波長13nm付近
の軟X線を得ることができ、さらに標的材は連続的かつ
長時間にわたって供給することができる。
【0043】標的材401の先端のプラズマ412の位
置は、プラズマ位置検出器434によって常時検出され
ており、標的材401の端面(プラズマ412位置)が
常に同じ位置にあるように、標的材駆動装置403によ
って調節されている。
【0044】励起レーザー光411は集光レンズ42
0、導入窓422を通って標的材の端面に集光・照射さ
れる。発生したX線は軟X線光学素子(多層膜反射鏡)
424で反射され、X線取り出し窓425を通って取り
出される。
【0045】真空容器441内にはガス導入口431か
らクリプトンガスが導入されている。クリプトンは波長
13nm付近に吸収端を持っており、これより僅かに長い波
長の軟X線に対しては高い透過率を有している。10Paの
場合、距離50cmで透過率は90%程度である。排気口43
3はプラズマ421の生成位置の近傍に配置されてお
り、クリプトンの圧力が常に10Paとなるようにガスの導
入と排気が制御されている。
【0046】プラズマ412と軟X線光学素子424の
間、およびプラズマ412と導入窓422の間には、X
線413及び励起レーザー光411の光路をできるだけ
遮らない形状をした散乱飛散粒子阻止部材432が配置
されている。散乱飛散粒子阻止部材432はプラズマ生
成位置を頂点とした多角錐の一部が組み合わされた形状
をしており、厚さ0.5mm以下の薄い板材で構成されてい
る。排気口433がプラズマ生成位置の近傍に配置され
ているため、散乱飛散粒子阻止部材432の内部の空間
にはプラズマ生成位置の方向に向かって運動するクリプ
トン分子の方がその逆向きに運動する分子よりも多く存
在する。プラズマ412から発生した飛散粒子はクリプ
トン分子によって散乱されるため、その運動の方向を変
化させて散乱飛散粒子阻止部材432の表面に付着し、
除去される。
【0047】また、散乱飛散粒子阻止部材432の表面
に到達しなかった飛散粒子もクリプトンガスとの散乱に
よってその運動量を失い、やがてクリプトン分子の不規
則な分子運動の中に混ざり込んでいき、全体としてプラ
ズマ生成位置に向かう流れに乗って排気口433へと向
かう。このようにしてプラズマから発生した飛散粒子は
クリプトンガスと散乱飛散粒子阻止部材によって効果的
に除去され、X線光学素子424、導入窓422の表面
に到達することはほとんどない。
【0048】ここで用いるクリプトンガスは高価なもの
であるが、排気口から排気装置に向かう途中には排気す
るガスを冷却することによってクリプトンガスを液化
(固化)させて回収するクリプトン回収装置(不図示)
が配置されており、クリプトンガスを繰り返し使えるよ
うになっている。励起レーザー光導入窓422のプラズ
マ側の位置には、励起レーザー光を透過する導入窓保護
板423が配置されており、非常に長時間のX線発生に
よって飛散粒子が付着して励起レーザー光の透過率が低
下した場合は、交換できるようになっている。
【0049】図5に、本発明の実施の形態の第4の例で
あるレーザープラズマX線発生装置の構成図を示す。図
5において、501は標的材、502はガイド部材、5
03は標的材駆動装置、504は作動排気室、505は
Oリング、511は励起レーザー光、512はプラズ
マ、513はX線、521はレンズ、522は導入窓、
523は導入窓保護板、524は軟X線光学素子、52
5はX線取り出し窓、531はガス導入口、532は散
乱飛散粒子素子部材、533は排気口、534はプラズ
マ位置検出器、541は真空容器である。
【0050】装置の構成と機能は、標的材501の形状
とプラズマ512の生成過程を除いて図4に示した実施
の形態と同じである。真空容器541内に、標的材50
1となる直径0.05mmのタンタル細線が導入されている。
標的材501の導入には2段の差動排気室504が用い
られており、内径が0.05mmよりやや小さいOリング50
5によってシールされている。
【0051】標的材501の先端のプラズマ512の位
置は、プラズマ位置検出器534によって常時検出され
ており、標的材501の端面(プラズマ512位置)が
常に同じ位置にあるように、駆動装置503によって調
節されている。
【0052】励起レーザー光511は先に照射されるプ
リパルス、それにやや遅れて照射されるメインパルスの
2つに分かれている。励起レーザー光発生装置(不図
示)から出射したパルス光(エネルギー1J、パルス持
続時間8ns程度)はエネルギーが10:1程度の2つのパ
ルスに分ける。この2つのパルスのうち、エネルギーの
小さい方のパルスをレンズ521で集光して、プリパル
スとして直ちに標的材501の端面に照射し、エネルギ
ーの大きい方のパルスに10nsほどの時間遅延を与えた後
に光路を同軸に戻し、レンズ521で集光してメインパ
ルスとして標的部材501の端面に照射する。最初にプ
リパルスが照射されると比較的低温のプラズマが生成さ
れ、膨張を始める。プリパルス光が照射されてから10ns
程度後には、プラズマ512は直径0.2mm程度に拡がっ
ており、このとき、パルスがこのプラズマ512に照射
される。
【0053】最初の励起レーザー光を弱めるのは、フィ
ルタ等の光学素子を使用すればよいし、第2の励起レー
ザ光を遅延させるのは、最大で3mほど余分に光路を迂
回させてから標的部材に照射させるようにすればよい。
なお、前述のように、ひとつの励起レーザー発生装置か
ら出射したパルス光を2分割して使用する場合には、プ
リパルスは、メインパルスが照射されている時間帯にも
照射されつづけることもあるが、このようなことがあっ
ても一向に差し支えない。
【0054】固体の金属を直接大きなエネルギーのパル
スで加熱すると、最初に生じる反射光や固体金属の大き
な熱伝導の影響によりプラズマの加熱を効果的におこな
うことは難しいが、あらかじめ生成しおいたプラズマを
加熱することで加熱効率は改善される。また、膨張した
プラズマを第2の励起レーザービームで加熱するように
しているために、第2のの集光径である0.1mmに対し
て、標的材501の直径は0.05mmと小さくすることがで
き、標的材501を伝導して逃げていく熱を少なくする
ことができる。よって、プラズマの加熱効率を高くする
ことができるため、高い軟X線への変換効率を実現でき
る。本実施の形態に示したクリプトン導入・排気・回収
装置と散乱飛散粒子阻止部材は図4に示したものと同様
であり、飛散粒子を効果的に抑制している。
【0055】図4、図5に示した本発明の実施の形態で
は、散乱飛散粒子阻止部材432、532が軟X線光学
素子(多層膜反射鏡)424、524で反射した軟X線
を遮らないようにプラズマ412、512に近い領域に
のみ配置されている。しかし、反射した軟X線が通過す
る領域でも、利用するX線をほとんど遮ることなく散乱
飛散粒子阻止部材を配置することができる。
【0056】この様子を図6に示す。図6において、6
01はプラズマ、602はX線光学素子、603はX
線、604は散乱飛散粒子阻止部材、605はX線取り
出し方向を示す。図6に示すように、散乱飛散粒子阻止
部材604が、X線光学素子602のX線の入射・反射
面内の、利用するX線603をほとんど遮ることがない
位置に配置されている。このような散乱飛散粒子阻止部
材604を配置することによって飛散粒子の除去効果は
更に高まり、軟X線光学素子を長時間にわたって安定的
に使用することができる。
【0057】図4、図5に示した2つの実施の形態にお
いては、標的細線の太さを0.3mm、0.05mmとしている
が、標的細線の太さはこれに限定するものではなく、標
的材の材質、励起レーザー光の照射条件などによって最
適化することが望ましい。
【0058】また、以上の実施の形態では、標的材の材
質はタンタルとしたがこれに限るものではなく、標的材
は単一の材質ではなくて合金でもよい。その場合にも、
断面の半径方向に組成や密度などを変化させることによ
って、プラズマが断面に繰り返し生成された場合に、目
的とする波長の軟X線を輻射するプラズマに対して閉じ
込め効果を有する凹みが形成され続けるようにしておく
ことが望ましい。
【0059】図5に示した実施の形態では、プリプラズ
マを生成するプリパルスを、メインパルスと同様な光路
で標的材表面に導いているが、プリパルスの光路は別で
もよく、また、2つ以上の複数方向から照射してもよ
い。また、プリパルスの集光径を標的細線の径と同等に
し、メインパルスの集光径は加熱するプラズマの径と同
等にするとさらに好ましい。プルパルスを発生するレー
ザー発生器とメインパルスを発生するレーザー発生器と
は別のものを用いてもよい。
【0060】以上の実施の形態においては、標的材を真
空容器外から供給しているが、真空容器内に充分な長さ
の標的材を保持することができれば、真空外から供給し
なくてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のうち請
求項1にかかる発明においては、標的材が直径0.1〜1mm
の細線状のものであり、当該標的材の先端部に、先端部
の断面より小さな領域に励起エネルギービームを照射す
る照射機構と、励起エネルギービーム照射によって消耗
した部分に対応するだけの新しい標的材細線を、励起エ
ネルギービーム照射位置に供給し続ける標的材供給機構
とを有することを特徴とするものであるので、標的材の
端面には凹みが形成され、イオンや電子の拡散が制限さ
れるため、閉じ込め効果によって発生したプラズマはあ
る程度の温度と密度を維持でき、そのプラズマ温度で発
生するX線がより多くなる。また、プラズマによって削
り取られて消耗した部分に対応するだけの新しい標的材
を、標的供給機構によって供給することができる。よっ
て、長期間に亙ってX線発生装置を連続使用することが
できる。
【0062】請求項2に係る発明においては、標的材
が、密度、組成などの物性が軸対称に変化する直径直径
0.1〜1mmの線材からなるので、標的材の中心部分に凹
みが生じ易くすることができる。
【0063】請求項3に係る発明においては、標的材が
直径0.01〜0.1mmの細線状のものであり、当該標的材の
先端部に、先端部の断面にほぼ等しいかそれより大きな
照射面積を持つ第1励起エネルギービームを照射する第
1の照射機構と、当該標的材の先端部に、先端部の断面
にほぼ等しいかそれより大きな照射面積を持つ第2励起
エネルギービームを照射する第2の照射機構と、励起エ
ネルギービーム照射によって消耗した部分に対応するだ
けの新しい標的材細線を、励起エネルギービーム照射位
置に供給し続ける標的材供給機構とを有してなり、第1
励起エネルギービームの照射が始まってから10ns以内
に、第2励起エネルギービームの照射が開始されるよう
にされているので、第1励起エネルギービームにより標
的材の先端部にプリプリズマを発生しておくことにより
プラズマの加熱が効率よく行われ、第2励起エネルギー
ビームの照射直後からX線を発生させることができる。
【0064】また、プリプラズマが広がった状態で第2
励起エネルギービームを照射するので、標的材の断面積
を小さくすることができる。よって、標的材の熱伝導に
よりが周囲に逃げるプラズマの熱量を少なくすることが
できる。
【0065】請求項4に係る発明においては、利用する
波長のX線の吸収が小さいガスを、X線発生位置を含む
空間に導入するガス導入機構と、X線を利用する取り出
し立体角を囲む空間の全部又は一部に、プラズマ形成位
置を頂点とする多角錐、円錐又は楕円錐の一部の形状を
有する部材を有し、導入されたガスが、多角錐の底面側
(X線取り出し側)から多角錐の頂点側(プラズマ側)
に向かって流れを形成されるようにされているので、プ
ラズマから発生した飛散粒子はガスと散乱飛散粒子阻止
部材によって効果的に除去され、X線光学素子の表面に
到達するのを防止することができる。
【0066】請求項5に係る発明においては、利用する
波長のX線の吸収が小さいガスを、X線発生位置を含む
空間に導入するガス導入機構と、励起エネルギービーム
が照射される立体角を囲む空間の全部又は一部に、プラ
ズマ形成位置を頂点とする多角錐、円錐又は楕円錐の一
部の形状を有する部材を有し、導入されたガスが、多角
錐の底面側(励起エネルギービーム照射側)から多角錐
の頂点側(プラズマ側)に向かって流れを形成されるよ
うにされているので、プラズマから発生した飛散粒子は
ガスと散乱飛散粒子阻止部材によって効果的に除去さ
れ、励起エネルギービームが通過する窓等の表面に到達
することを防止することができる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例であるレーザー
プラズマX線発生部の構成を示す概略図である。
【0068】
【図2】標的材の端面において発生するプラズマの状態
を示す図である。
【0069】
【図3】本発明の実施の形態の第2の例であるレーザー
プラズマX線発生部の構成を示す図である。
【0070】
【図4】本発明の実施の形態の第3の例であるレーザー
プラズマX線発生装置の構成を示す図である。
【0071】
【図5】本発明の実施の形態の第4の例であるレーザー
プラズマX線発生装置の構成を示す図である。
【0072】
【図6】散乱飛散粒子阻止部材の配置の例を示す図であ
る。
【0073】
【符号の説明】
101…標的材、102…ガイド部材、103…標的材
駆動装置、111…励起レーザー光、112…プラズ
マ、113…X線、124…軟X線光学素子、132…
散乱飛散粒子阻止部材、206…標的材、207…多孔
質タンタル部、208…通常のタンタル部、211…励
起レーザー光、212−a、212−b、301…標的
材、302…ガイド部材、303…標的材駆動装置、3
11…励起レーザー光、312…プラズマ、313…X
線、324…軟X線光学素子、401…標的材、402
…ガイド部材、403…標的材駆動装置、404…作動
排気室、405…Oリング、411…励起レーザー光、
412…プラズマ、413…X線、421…レンズ、4
22…導入窓、423…導入窓保護板、424…軟X線
光学素子、425…X線取り出し窓、431…ガス導入
口、432…散乱飛散粒子素子部材、433…排気口、
434…プラズマ位置検出器、441…真空容器、50
1…標的材、502…ガイド部材、503…標的材駆動
装置、504…作動排気室、505…Oリング、511
…励起レーザー光、512…プラズマ、513…X線、
521…レンズ、522…導入窓、523…導入窓保護
板、524…軟X線光学素子、525…X線取り出し
窓、531…ガス導入口、532…散乱飛散粒子素子部
材、533…排気口、534…プラズマ位置検出器、5
41…真空容器、601…プラズマ、602…X線光学
素子、603…X線、604…散乱飛散粒子阻止部材、
605…X線取り出し方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的部材に励起エネルギービームを照射
    することによってプラズマを発生させ、当該プラズマか
    ら発生するX線を取り出すX線発生装置であって、標的
    材が直径0.1〜1mmの細線状のものであり、当該標的材
    の先端部の、先端部の断面より小さな領域に励起エネル
    ギービームを照射する照射機構と、励起エネルギービー
    ム照射によって消耗した部分に対応するだけの新しい標
    的材細線を、励起エネルギービーム照射位置に供給する
    標的材供給機構とを有することを特徴とするX線発生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記標的材が、密度、組成などの物性が
    軸対称に変化する直径直径0.1〜1mmの線材からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 【請求項3】 標的部材に励起エネルギービームを照射
    することによってプラズマを発生させ、当該プラズマか
    ら発生するX線を取り出すX線発生装置において、標的
    材が直径0.01〜0.1mmの細線状のものであり、当該標的
    材の先端部に、後述する第2励起エネルギービームより
    エネルギーの小さい第1励起エネルギービームを照射す
    る第1の照射機構と、当該標的材の先端部に、先端部の
    断面にほぼ等しいかそれより大きな照射面積を持つ第2
    励起エネルギービームを照射する第2の照射機構と、励
    起エネルギービーム照射によって消耗した部分に対応す
    るだけの新しい標的材細線を、励起エネルギービーム照
    射位置に供給し続ける標的材供給機構とを有してなり、
    第1励起エネルギービームの照射が始まってから10ns以
    内に、第2励起エネルギービームの照射が開始されるよ
    うにされていることを特徴とするX線発生装置。
  4. 【請求項4】 利用する波長のX線の吸収が小さいガス
    を、X線発生位置を含む空間に導入するガス導入機構
    と、X線を利用する取り出し立体角を囲む空間の全部又
    は一部に、プラズマ形成位置を頂点とする多角錐、円錐
    又は楕円錐の一部の形状を有する部材を有し、導入され
    たガスが、多角錐の底面側(X線取り出し側)から多角
    錐の頂点側(プラズマ側)に向かって流れを形成するよ
    うにされていることを特徴とする請求項1から請求項3
    のうちいずれか1項に記載のX線発生装置。
  5. 【請求項5】 利用する波長のX線の吸収が小さいガス
    を、X線発生位置を含む空間に導入するガス導入機構
    と、励起エネルギービームが照射される立体角を囲む空
    間の全部又は一部に、プラズマ形成位置を頂点とする多
    角錐、円錐又は楕円錐の一部の形状を有する部材を有
    し、導入されたガスが、多角錐の底面側(励起エネルギ
    ービーム照射側)から多角錐の頂点側(プラズマ側)に
    向かって流れを形成するようにされていることを特徴と
    する請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の
    X線発生装置。
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