JP2009049151A - レーザプラズマ光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デブリの付着をできるだけ低減しつつ、高いEUVを出力することが可能なレーザプラズマ光源を提供する。
【解決手段】レーザプラズマ光源Aは、複数の貫通孔15を有し、軸部材11を中心として回転駆動されるターゲット部材10と、レーザ光21を出力するレーザ装置20と、ターゲット部材10の回転及びレーザ装置20のレーザ光照射のタイミングを制御するための制御装置30と、デブリを吸着するための低温デブリトラップ12とが設けられている。貫通孔15にレーザ光21が照射されると、貫通孔15内にプラズマが誘起され、プラズマにレーザ光21が照射されると、EUV23が貫通孔15の後方に放射される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ照射によって生成されるプラズマを利用したレーザプラズマ光源に関するものである。
近年、半導体デバイスの微細化の進展に伴い、半導体プロセス中のリソグラフィー用光源は、波長248nmのKrFレーザから、波長193nmのArFエキシマレーザへと推移しつつある。そして、次世代のリソグラフィーでは、極端紫外線(EUV:Extreme Ultra Violet),X線などの短波長の電磁波の利用が検討されている。特に、回路線幅が45nm以細(32nm等)の世代では、従来の微細化手法が限界に達すると予測されており、従来の1/10以下の波長、たとえば波長13.5nm程度のEUVを利用した露光技術の開発が進められている。13.5nm程度のEUVを生成する手段としては、パルスレーザ照射や放電によってターゲットをプラズマ化することにより、EUVを得る技術が有力視されている。
その際、EUVの強度と、ターゲットからの飛散粒子による光学系の汚染とが大きな課題となっている。飛散粒子としては、固体ターゲットを用いる場合は主にプラズマが冷却されて再凝固した固体粒子があり、その他の場合は、イオン,中性原子,クラスター,周辺機器からのスパッター粒子などがあり、これらは総称して「デブリ」と呼ばれている。そこで、デブリを低減し、高出力のEUVを生成するための多くの提案がなされている。
たとえば、特許文献1や特許文献2には、ターゲットとして、プラズマ生成室内において、ノズルからXe,Li,Snなどのガスや液滴にレーザ光を照射することにより、固体ターゲットを用いる方法に比べ、デブリを大幅に低減することが開示されている。このように、レーザによってプラズマを生成する方式は、LPP(Laser Produced Plasma)方式と呼ばれている。
特許文献3,特許文献4,特許文献5には、キャピラリにXeとKr,Ar,Ne等の混合ガスを流しながら、パルス的に高電圧を印加して、ガス放電によって高温プラズマを発生させることにより、デブリの発生を抑制しつつ、高出力のEUVを得る技術が開示されている。このように、放電によってプラズマを生成する方式は、DPP(Discharge Produced Plasma)方式と呼ばれている。
また、特許文献6には、固体ターゲットに半球状の窪みを形成し、窪みにアブレーション用レーザを照射しつつ、窪みの曲率中心付近の領域に加熱用レーザを照射して、高温プラズマ領域を生成させることにより、高温プラズマ領域からEUVを出力させる技術が開示されている。この技術では、窪みにアブレーション用レーザを照射して、窪みの表層部分をアブレーションさせると、窪みの凹面構造によって、気化した剥離膨張物質が、窪みの曲率中心付近の領域に圧縮されることを利用し、2つのレーザにより、プラズマ生成のための質量を固体ターゲットから剥ぎ取るアブレーション過程と、その物質をプラズマ化する加熱過程とを分離することで、デブリ発生源となる低温高密度プラズマ領域の生成を軽減している。
特開2003−297737号公報 特開2006−048978号公報 特開2004−226244号公報 特開2005−190904号公報 特開2003−288998号公報 特開平11−250842号公報
しかしながら、上記特許文献1,2のように、LPP方式のうちでも、ターゲット物質としてガスや液滴を用いるものでは、露光に利用できる程度の高出力EUVを得ることは困難である。特に、液滴を利用するものでは、液滴の運動にゆらぎがあるために、照射レーザの焦点位置への安定した液滴の供給が困難であるという不具合も指摘されている。それに対し、固体ターゲットを用いれば、変換効率は高いが、固体ターゲットからアブレーションされた分子によって、多くのデブリが発生するおそれがある。
また、特許文献3−5のように、DPP方式では、比較的高出力のEUVが得られるものの、ターゲットの摩耗によってデブリの発生が多いという問題や、EUVが発生する放電箇所の精密な制御が困難であるという問題がある。
一方、特許文献6のように、固体ターゲットを用いたLPP方式を採用しつつ、デブリの低減を図る方式があるものの、2つのレーザ光源を用いる方式では、装置が複雑化するとともに、設備コストもアップするという不具合がある。また、DPP方式において、最近では、レーザを併用したレーザアシストDPP方式も提案されているが、この方式においても、装置の複雑化と設備コストの増大とを招くおそれがある。
しかも、いずれの方式においても、現在のところ、実用化に要求される条件を満足する装置は得られていないのが現状である。
本発明の目的は、デブリの飛散をできるだけ低減しつつ、高いEUVを出力することが可能なレーザプラズマ光源を提供することにある。
本発明のレーザプラズマ光源は、第1面から第2面に貫通する貫通孔または貫通溝を有するターゲット部材を備えており、レーザ光源により第1面側から貫通孔または貫通溝にレーザを照射して、第2面側の開口(出口)からEUV等の電磁波を出力する構成を有している。
これにより、貫通孔または貫通溝の壁面にレーザ光が照射されると、貫通孔または貫通溝の壁面からターゲット材料の分子がアブレーションされて、壁面内側の貫通方向に細長いプラズマが誘起される。そして、このプラズマがレーザ光を吸収することで励起されて、EUV等の電磁波が放射され、その貫通方向の重ね合わせによって、高輝度化と指向性の向上が実現する。
また、貫通孔または貫通溝の壁面からアブレーションされた分子は、半密封状態で貫通孔または貫通溝の中で衝突して一部は高密度ガスとなるが、大部分は対向する内壁に衝突して再付着する。したがって、デブリも比較的少なく、ターゲット部材の損耗も少ない。
一方、再付着しなかった残存ガスは、貫通孔の内外の圧力差によって、主に第1面側から外方に排除される。残存ガスは、冷えるとデブリとなるが、ほとんどの残存ガスが貫通孔または貫通溝の壁面に再付着するので、デブリによる光学系等の装置の汚染を抑制することができる。しかも、単一のレーザ光源で済むので、簡素な構成であり、設備コストも安価である。
本発明のレーザプラズマ光源において、ターゲット部材の貫通孔または貫通溝が円周上に複数個配置されていて、ターゲット部材が回転自在に構成されていることにより、ターゲット部材を回転しながら、レーザ光を照射する貫通孔または貫通溝を順次移動させれば、レーザ光が照射された貫通孔または貫通溝の温度上昇を抑制することができる。したがって、大出力のパルス状レーザ光を高頻度で照射することができ、EUV出力とEUVを利用する装置(利用系)との稼働率を実用的レベルまで高めることができる。また、ターゲットが回転することで、貫通孔または貫通溝からの残存ガスの排出が制御できるので、EUVの利用系(たとえば露光装置)へのデブリの飛散がさらに低減される。
上述のようにターゲット部材が回転自在である場合には、さらに、貫通孔または貫通溝が円周上の等配位置に設けられ、ターゲット部材の回転速度とレーザ光源のレーザ光の照射タイミングとを同期させる制御手段をさらに備えることにより、貫通孔または貫通溝へのレーザ光の照射を最適条件で行うことが可能になる。
また、ターゲット部材の少なくとも第2面に対峙して、デブリを吸着させるトラップ部材をさらに備えることにより、残存ガスから生じるデブリがEUVを利用するための反射光学系などを汚染するのを確実に防止することができる。
ターゲット部材のうち少なくとも貫通孔または貫通溝の壁部が、Snを主成分とする材料によって構成されていることにより、プラズマから波長が13.5nm付近のEUVが放射されるので、回路線幅が45nm以細(32nm等)の世代のプロセスで使用される露光装置に適合したEUVが得られる。
貫通孔または貫通溝は、テーパを有していてもよいが、実質的にストレート形状であることにより、ターゲット部材の加工が簡単となり、設備コストの低減を図ることができる。
「実質的にストレート形状である」とは、たとえば10°以内のテーパがあってもよいことを意味する。また、製造時の加工誤差による凹凸,テーパなどによりストレート形状からのずれが生じている場合も、実質的にストレート形状である。
本発明によると、デブリの飛散をできるだけ低減しつつ、高いEUVを出力することが可能で、しかも、設備コストの低いレーザプラズマ光源を提供することができる。
(実施の形態1)
−レーザプラズマ光源の構成−
図1は、本実施の形態に係るレーザプラズマ光源Aの構造を示す断面図であって、後述する図3のI-I線における断面図である。同図に示すように、本実施の形態に係るレーザプラズマ光源Aは、軸部材11を中心として回転駆動される円板状のターゲット部材10と、ターゲット部材10に形成された貫通孔15にレーザ光21を照射するレーザ装置20と、レーザ装置20のレーザ光照射及びターゲット部材10の回転のタイミングを制御するための制御装置30とを主要部材として備えている。後に示すように、貫通孔15は、実質的にストレート形状であり、ターゲット部材10の外周から一定距離だけ離れた位置に、複数個(たとえば300個)設けられている。「実質的にストレート形状である」とは、たとえば10°以内のテーパがあってもよいことを意味する。また、製造時の加工誤差による凹凸,テーパなどによりストレート形状からのずれが生じている場合も、実質的にストレート形状である。また、破線に示すように、デブリを吸着するためのトラップ部材である低温デブリトラップ12が設けられている。
レーザ装置20は、Ndがドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなるYAGレーザであり、たとえばパルス幅が4nsで、エネルギー180mJ,波長532nm(1064nmの波長のYAGレーザ光を2倍高調波処理したもの)集光径が約80μmのレーザ光21(パルスレーザ)を照射するものである。図1には図示していないが、本実施の形態では、レーザ装置20において、YAGレーザ光は、凹レンズ等により径を拡大され、平行光にされた後、凸レンズによって絞られて、貫通孔15の入り口中央部(集光部)における集光径が80μmのレーザ光21として入射される。このとき、開口数(N.A.)は、約0.3(最大角度約32°)であり、これにより、レーザ光21が貫通孔15の内壁面に最大で16°程度傾いて照射されることになる。
ただし、レーザ光を貫通孔の壁面に斜め方向から照射する方法は、本実施の形態に限定されるものではない。本実施の形態では、レーザ光21の光軸が貫通孔15の貫通方向にほぼ平行であるが、レーザ光の光軸を貫通孔の貫通方向に対して傾けることにより、レーザ光を貫通孔の壁面に斜め方向から照射してもよい。その場合、レーザ光は、本実施の形態のごとく、平行光から絞られて集光されてもよいし、平行光であってもよい。特に、本実施の形態のごとく、レーザ光21を平行光から絞って貫通孔15に集光照射することにより、できるだけ強いレーザエネルギーを貫通孔15の壁面に集中させることができ、EUV出力を高めることができる。
ターゲット部材10は、たとえば厚さ0.6mmで、径が103.5mmの錫(Sn)板である。ターゲット部材10は、本実施の形態では、高純度の錫(Sn)によって構成されているが、Snを主成分とするSn合金でもよい。半導体プロセスのリソグラフィーに用いる波長13.5nmのEUVを照射するためには、後述するように、実用上、ターゲット部材10の少なくとも貫通孔15を囲む部分は、Snを主成分とする金属によって構成されていることが好ましい。
ここで、ターゲット部材10のレーザ装置20に対峙する面を第1面10aとし、第1面10aに対向する面を第2面10bとする。貫通孔15は、径がたとえば200μm程度であり、ターゲット部材10の外周からたとえば4mm程度離れた位置で、ターゲット部材10を第1面10aから第2面10bまで貫通するように形成されている。上述のように、貫通孔15の第1面10a側の開口(入り口)にレーザ光21が集光されて、貫通孔15の内壁面に斜め方向(本実施の形態では最大で16°傾いた方向)からレーザ光21が照射されると、貫通孔15の第2面10b側の開口(出口)からEUVが出力される構成となっている。また、ターゲット部材10は高速で回転し続けているので、1つの貫通孔15にレーザ光21のパルスが照射された後、次のレーザ光21のパルスが照射される時には、集光位置に別の貫通孔15が移動しており、その開口(入り口)中央部にレーザ光21が集光照射される。
−EUV放射作用の説明−
図2(a)〜(c)は、EUV放射の過程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示すように、貫通孔15の内壁面にレーザ光21が照射されると、内壁面の表面層分子がアブレーションされる(アブレーション分子)。このアブレーション分子によって、図2(b)に示すように、貫通孔15内に、細長いプラズマ16が発生する。そして、このプラズマ16にレーザ光21が引き続き照射されると、プラズマ16がレーザ光21を吸収して高温プラズマとなり、図2(c)に示すように、EUV23が放射される。
図3は、低温デブリトラップ12とターゲット部材10との形状を概略的に示す斜視図である。図4は、図3に示すIV-IV線における部分断面図である。
図3に示すように、レーザ光21の集光部は、低温デブリトラップ12によって覆われていない。しかし、ターゲット部材10が回転しているので、1つの貫通孔15にレーザ光21が照射された後、次のレーザ照射が行われるまでに、レーザ光21が照射された貫通孔15をすぐに低温デブリトラップ12が覆うことになる。なお、図示しないが、低温デブリトラップ12は、冷却用水配管などによって冷却されている。
図4に示すように、レーザ光21が照射された後には、アブレーション分子は、貫通孔15の中で互いに衝突して高密度ガス18となる。そして、高密度ガス18のうち多くの部分は、貫通孔15の内壁面に再付着する。一方、高密度ガス18の残存ガスは、圧力差とターゲット部材10の回転とによって、貫通孔15内から排除され、真空中で断熱膨張することにより、冷却されて固体(デブリ)となり、低温デブリトラップ12に付着する。
図5は、後述する実験例で用いたSnの発光(EUV)を計測するフォトダイオードの感度分布を示す図である。同図において、縦軸は、量子効率(光子から量子への変換効率)を表し、横軸はEUV領域の波長を表している。同図に示すように、レーザ光21をターゲット部材10の貫通孔15に照射することにより発生する,波長が約12〜15nmのEUV23を計測できることがわかる。本実施の形態のレーザプラズマ光源では、後述する実験例に示すように、パルスエネルギー180mJのレーザ光21を貫通孔15に照射することにより、最大8.42mJのEUV23が放射されることが確認されている。
ここで、ターゲット部材10の回転と制御装置30によるレーザ光21の照射とのタイミングの制御方法について説明する。本実施の形態では、ターゲット部材10を回転させながら、貫通孔15の数をNとしたとき、レーザ光21が照射された貫通孔15から、Nに対して素である個数だけ離れた貫通孔15が照射位置に移動した瞬間毎にパルス状のレーザ光21を集光照射する。たとえば、300個の貫通孔15が形成されたターゲット部材10を回転させながら、レーザ光(パルス)が照射された貫通孔15から7個目の貫通孔15が照射位置を通過する瞬間に次のレーザ光21(パルス)が照射される。レーザ光21のパルス時間(4ns程度)中の貫通孔15(または後述する貫通溝17)の移動距離は、貫通孔15の直径(または貫通溝17の溝幅)に比べて十分に小さいので、確実に貫通孔15(または貫通溝17)にレーザ光21の1パルスが照射されるように、レーザ光21の集光照射のタイミングを容易に制御することができる。
隣接した貫通孔15にレーザ光21を順次照射させると、貫通孔15の周囲の温度が過上昇するおそれがあるが、本実施の形態の方法により、レーザ光21が照射された貫通孔15の周囲の温度を速やかに冷却することができる。また、ターゲット部材10が貫通孔15の数300に対して素である7回転する間、すべての貫通孔15につき1回ずつレーザ光21が照射されるので、ターゲット部材10の貫通孔15の内壁部の摩耗も最小にとどまる。
なお、ターゲット部材10の直径を382mm程度にすると、貫通孔15(または貫通溝17)の個数を1200個程度形成することができる。その場合、10kHzでパルスレーザを照射して、貫通孔15(または貫通溝17)の送りを7個ごとにすると、周速70m/sec(3500rpm)で回転させればよい。このとき生じる遠心加速度は、25656m/secとなり、貫通孔15や貫通溝17内の残存ガスは、主に外周側に排除されて、低温デブリトラップ12に付着する。このとき、1つの貫通孔15(または貫通溝17)には、7回転毎に0.12sec間隔でレーザが照射され、1分間に500回、1時間では3万回のレーザ光の照射を受けてプラズマが発光するので、EUVの利用系(たとえば露光装置)の稼働率も非常に高い。
−発明の効果−
実用的に、Snの液滴やガスを利用したレーザプラズマ光源では、大きな出力を得ることが困難である。一方、固体ターゲットを用いたレーザプラズマ光源では、大出力を得るのに適しているが、デブリによる反射光学系などの汚染が問題となる。
それに対し、本発明のレーザプラズマ光源Aによると、以下のように、固体ターゲットによるEUVの高出力化を図りつつ、デブリによる反射光学系などの汚染を抑制することが可能となる。
すなわち、貫通孔15にレーザ光21が照射されると、内壁面の表面層分子がアブレーションされ、貫通孔15内に細長いプラズマ16が発生する。そして、レーザ光21はこのプラズマ16にも照射され、上述のように、EUV23が放射される。また、貫通孔15にレーザ光21が照射された後には、アブレーション分子は、半密封状態の貫通孔15の中で互いに衝突して高密度ガス18となるが、高密度ガス18のうち多くの部分は、貫通孔15の内壁面に再付着するので、デブリも比較的少なく、ターゲット部材10の損耗も小さい。
しかも、本発明のレーザプラズマ光源Aの場合、レーザ光21が固体ターゲットであるターゲット部材10から表面層分子をアブレーションさせる機能と、プラズマを励起してEUV23を放射させる機能とを果たしているので、特許文献6のごとく2つのレーザ装置を備える必要がなく、レーザを併用したレーザアシストDPP方式のごとく、放電装置を備える必要もない。よって、装置コストを実用的なレベルまで低減することができる。
一方、貫通孔15内でアブレーション分子によって発生する高密度ガス18のうち、貫通孔15の内壁面に付着する部分を除く残存ガスは、圧力差とターゲット部材10の回転とによって、貫通孔15内から排除される。排除された残存ガスは、冷却されてデブリとなるが、低温デブリトラップ12を設けることにより、ほとんどのデブリは低温デブリトラップ12に捕獲される。よって、低温デブリトラップ12を設けることにより、より確実に光学系の汚染を抑制することができる。
なお、汚染が特に問題になるのは、EUV23の利用系、たとえばこのEUV23を利用した極端紫外露光装置(後述する)などの反射光学系の汚染であるので、低温デブリトラップ12が、ターゲット部材10の第2面10b側だけに設けられていてもよい。
また、ターゲット部材10に多数の貫通孔15を形成し、制御装置30(制御手段)により、レーザ光21の照射をターゲット部材10の回転に同期させたタイミングで制御して、レーザ光21を照射する貫通孔15を順次変えていくことで、ターゲット部材10の温度上昇を抑制し、レーザ光21の集光による損耗をできるだけ少なくして、長期間の繰り返し使用が可能である。また、EUV出力とEUV利用系の稼働率を実用レベルまで高めることができる。
−斜め照射によるレーザ・プラズマ相互作用−
ターゲット表面で生成したプラズマは、固体壁面から真空に向かって膨張していくので、レーザ光はプラズマ密度の低い領域から高い領域に向かって進み、レーザ光の周波数と電子プラズマ周波数とが互いに一致する「臨界密度領域」(カットオフ点)で、反射される。
レーザ光が到達しうる最高のプラズマ密度である臨界密度はレーザ光の波長の二乗に逆比例する。したがって、レーザ光の波長が短いほどプラズマ密度の高い領域まで進入でき、より多くのエネルギーが吸収される。逆に、レーザ光の波長が長ければ、レーザ光は大部分が吸収されないうちに臨界密度面に到達して、そこで反射されてしまうことになる。
ところが、プラズマ密度が増大する勾配に対し、斜めにレーザ光が入射する場合、電子プラズマ波を励起し、臨界密度領域で共鳴による強い吸収(共鳴吸収)を引き起こす。古典吸収(逆制動輻射吸収)では、レーザ光のエネルギーを増大させると電子温度が上昇し吸収率が低下するが、この共鳴吸収では、レーザ光の強度を増大させても高い吸収率を維持することができる。共鳴によって生じる異常に高い電界は電子を加速し、この加速された高速電子が粒子衝突によって、プラズマ熱エネルギーに緩和されていく。
一方、レーザ光の強度が増大すると、非線形相互作用による吸収現象が現れ、これは異常吸収と呼ばれている。よく知られている過程は、パラメトリック不安定性と呼ばれる過程である。すなわち、プラズマにレーザ光の強い振動電界が作用すると、プラズマに固有な2つの波が相互に作用して、強め合いながら共振的に励起され、振動電界のエネルギーを受け取ってその振幅を増大していく不安定性(パラメトリック不安定性)が生じる。
本発明のレーザプラズマ光源Aにおいては、上記共鳴吸収または異常吸収のいずれか、あるいは双方が生じることにより、高出力のEUVが放射されるものと推定される。
−実験例−
ここで、本実施形態に係る実験例について説明する。この実験では、板厚が0.3mm,0.6mm,0.8mm,1.0mm,2.0mmのSn板(ターゲット部材)に、径200μmの貫通孔を形成し、この貫通孔にレーザ光を照射して、EUVの出力状態などを測定した。
図6は、実験例におけるターゲット部材10に貫通した径200μmの貫通孔15を示す光学顕微鏡写真図である。貫通孔15は、ドリルにより形成されている。図7(a),(b)は、順に、実験に用いたプラズマ光源及び測定装置を配置した実験装置の構成を示す図、および平板ターゲット(孔や溝のないターゲット)における計測時のセットアップを示す部分図である。
図7(a)に示すように、実験装置は、波長532nmのレーザ光109を出力するYAGレーザ101と、レーザ光109を平行光にするための凹レンズ102および凸レンズ103と、波長532nmの成分のみを反射させるためのハーモニックセパレータ104と、真空チャンバ110とを備えている。真空チャンバ110内には、ターゲット部材10が設置され、凸レンズ107によって絞られたレーザ光21がターゲット部材10の貫通孔15に照射される。また、ターゲット部材10の後方には、EUV23の強度を測定するためのEUV測定装置120が配置されている。また、ハーモニックセパレータ104の後方には、望遠レンズ106を通過してくる貫通孔15内のプラズマ発光の可視ストリーク画像を撮影するための高速ストリークカメラ(HSSC)131が配置されている。
さらに、各種データを処理するためのパソコン132と、レーザ制御回路135と、オシロスコープ136と、直流電源137とが配置されている。
ターゲットとして貫通孔15を有するターゲット部材10についてのEUV測定を行う場合には、図7(a)に示すように、EUV測定装置120が、ターゲット部材10の第1面10aの法線方向に対して180°(貫通方向)〜140°の範囲に回動される。一方、ターゲットとして貫通孔のない平板ターゲット19についてのEUV測定を行う場合には、レーザ光21を平板ターゲット19の法線方向と30°で交差するように入射させ、かつ、EUV測定装置120が平板ターゲット19のレーザ照射面の法線方向から15°〜75°の範囲に回動される。
図8は、EUV測定装置120の構成を示す断面図である。EUV測定装置120は、Al製のボックス121に、Auミラー123と、Zrフィルタ124と、フォトダイオード125とを配置して構成されている。
貫通孔15からは、EUV23だけでなく、軟X線24と可視光25も出力されるが、Auミラー123によって軟X線が吸収され、Zrフィルタ124によって可視光25がカットされる。したがって、フォトダイオード125には、EUV23のみが通過でき、EUV強度だけを測定することができる。
ここで、本実験例では、特に断らない限り、パルス幅4ns,パルスエネルギ180mJ,波長532nmの条件で、集光径80μmのレーザ光21をターゲットに照射するものとする。
図9(a)、(b)は、順に、実施の形態1のターゲット部材10から放射されるEUV23の強度、および平板ターゲット19から放射されるEUV23の強度を示すデータである。図9(a)に示すように、実施の形態のターゲット部材10の貫通孔15から放射されるEUV23は、比較的中心付近に集中しており、最大8.42mJである。
一方、図9(b)に示すように、平板ターゲット19から放射されるEUV23は、各方向に分散しており、最大で2.89mJであった。平板ターゲット19を使用すると、レーザ光の集光部が掘れて凹部が形成されるので、このEUV23の強度は、特許文献6のEUV強度に近いものとなっている。
このことから、貫通孔15にレーザ光21を照射することにより、強いEUV強度が得られることがわかる。
図10(a)〜(e)は、順に、ターゲット部材10(Sn板)の厚みtを0.3mm,0.6mm,0.8mm,1.0mm,2.0mmと変化させたときのEUV23の強度を示すデータである。この条件では、厚み0.6mmのときに1パルスで最大EUV強度8.42mJが得られている。次世代半導体プロセスの極端紫外露光装置に必要なEUV強度は、10kHzで運転する場合、1パルス当たり11.5mJ以上といわれている。
したがって、本発明の改良により、この目標値をほぼクリアしうる強度のEUVが放射されることがわかる。
図11(a),(b)は、順に、貫通孔15内で発生しているプラズマ発光の可視ストリーク画像、及びその拡大像である。この画像は、高速ストリートカメラ(HSSC)131内に設置されたスリットを通過する貫通孔15内のプラズマからの可視光の時間変化を撮影したものである。同図に示すように、レーザ光が照射されると、すぐに内壁面近傍(つまり、円筒状)にプラズマが現れ、レーザパルス時間に一致する4ns後に、中心軸でプラズマが衝突している。黒体輻射の理論でEUVを効率よく放射する高温プラズマの温度は200000℃程度であり、可視光成分を有する。このデータから、最適なタイミングと密度でレーザ光によってプラズマが高温に励起されて、EUVが開口(出口)後方に放射されると考えられる。レーザパルスの4nsが経過した後に、プラズマからの可視光の強度が増大した後減少していることは、プラズマが急速に冷却されていることを裏付けている。
図12(a),(b)は、順に、ターゲット部材10の貫通孔15に繰り返しレーザ光21を照射したときのEUV出力の時間変化を示すデータ、及びその積算値の照射回数に対する変化を示すデータである。この実験では、レーザ光21を貫通孔15に照射した後、ターゲット部材10が十分冷却されるだけの時間が経過した後、同じ貫通孔15にレーザ光21を20回繰り返し照射している。但し、図12(a)においては、第1回目、第5回目、第10回目、第15回目、第20回目のデータのみを表示している。図12(b)の積算値とは、図12(a)に示すEUV出力を時間について積算したものである。
図12(a)に示すように、レーザ光の照射回数が増えると、フォトダイオード125の出力の最大値はあまり変化していないが、出力が持続する時間が短くなっている。その結果、図12(b)に示すように、照射回数が増えるにつれて、最初はEUV強度が減少していくが、ある程度減少すると、その後は一定のEUV強度が維持される。
すなわち、本発明のプラズマ光源は、複数回のレーザ光の繰り返し照射に対して安定したEUV出力を維持することができ、実用に適したレーザプラズマ光源であることがわかる。
図13(a),(b)は、順に、平板ターゲット19にレーザ光21を照射した時に発生するデブリの撮影画像、および本発明のターゲット部材10の貫通孔15にレーザ光21を照射したときに発生するデブリの撮影画像である。ただし、図13(a)は、ガラス基板を、厚み0.8mmの平板ターゲット19から前面側に50mm離れた位置で、45°傾けて配置したときに、ガラス基板に付着したデブリを示している。一方、図13(b)は、厚み0.8mmのターゲット部材10の貫通孔15から180°方向に50mm離れた位置で、ターゲット部材10にほぼ平行にガラス基板を配置したときに、ガラス基板に付着したデブリを示している。図13(a),(b)のいずれのデータも、レーザ光21のエネルギが180mJ、照射回数が600発、という条件でデータを採取している。
図13(a)、(b)を比較すると、平板ターゲット19では、本発明のターゲット部材10の後方に排出されるデブリよりも、大きく多数のデブリ(Sn粒子)が採取されている。その理由は、平板ターゲットでは、YAGレーザによってアブレーションされたSnが様々な形態で前方に爆発的に吹き飛ばされるのに対し、本発明のターゲット部材10の貫通孔15内では、半密封状態でレーザ光21がデブリを押し出すようにアブレーションしていることによるものと考えられる。
このような相違が得られる理由は、今後さらに詰める必要があるが、この実験から、本発明の貫通孔を有するターゲット部材10により、デブリが低減されていることが、経験的事実として確認されている。
(実施の形態2)
次に、ターゲット部材10に、貫通孔に代えて貫通溝を形成した実施の形態2について説明する。
図14は、実施の形態2に係るターゲット部材10の斜視図である。本実施の形態では、実施の形態1における貫通孔15に代えて、多数の貫通溝17が設けられている。同図の拡大図に示すように、本実施の形態においても、デブリを吸収するための低温デブリトラップ12が設けられている。そして、貫通溝17の底面を結ぶ円の径(PCD)は、たとえば95.493mmである。本実施の形態における貫通溝17も、実施の形態1における貫通孔15と同じ意味で、実質的にストレート形状を有している。
本実施の形態においても、レーザ光21の照射によってアブレーションされ、プラズマ16が発生し、プラズマにレーザ光21が照射されることで、EUV23が放射される。その際、実施の形態1とは異なり、プラズマが穴に閉じこめられるわけではないので、デブリが漏出する方向は、貫通溝17の上方の開口から外径方向に向かう方向が主となる。つまりデブリの排出方向を制御することができるという利点がある。
−実験例−
図15(a)〜(c)は、順に、貫通溝17の形成時の光学顕微鏡写真図、及び入射角度0°,30°で貫通溝17にレーザ光をそれぞれ照射する前後の光学顕微鏡写真図である。貫通溝17は放電加工により形成されている。
図15(b)は、レーザ光を貫通溝17の壁面に傾き角度0°で(つまり平行に)20回集光照射した前後における変化を示している。図15(c)は、レーザ光を貫通溝17の底部の側壁に傾き角度30°で20回集光照射した前後における変化を示している。図15(b),(c)からわかるように、レーザ光の照射角度の如何にかかわらず、レーザ光の照射による壁面の変化はほとんど生じていない。
図16(a),(b)は、レーザ光21を貫通溝17の底部の壁面に傾き角度0°で(つまり平行に)20回集光照射したときのEUV出力の時間変化を示すデータ、及びその積算値の照射回数に対する変化を示すデータである。但し、図16(a)においては、第1回目、第5回目、第10回目、第15回目、第20回目のデータのみを表示している。図16(b)の積算値とは、図16(a)に示すEUV出力を時間について積算したものである。なお、レーザ光21を貫通溝17の底部の壁面に傾き角度30°,45°で20回集光照射したときにも、図16(a),(b)とほぼ同様の結果が得られている。
図16(a),(b)からわかるように、貫通溝17にレーザ光21の照射を繰り返しても、EUV出力にほとんど変化が見られない。
特に、貫通孔15にレーザ光21を繰り返し照射したときには、繰り返し照射を行なったときに、最初はEUV強度が減少している(図12(b))参照)。それに対し、貫通溝17へのレーザ光21の照射の場合、レーザ光の照射回数が少ない時点から、EUV出力にほとんど変化が見られない。したがって、貫通溝17を有するターゲット部材10を備えたレーザプラズマ光源は、複数回のレーザ光の繰り返し照射に対して、より安定したEUV出力を維持することができる。
ただし、EUV出力及びその積算値を比較すると、レーザ光を貫通孔15に照射した場合(実施の形態1)の方が、EUV出力が大きい。
図17(a),(b)は、レーザ光を貫通溝17の底部の壁面に傾き角度0°,30°,45°で20回集光照射したときのEUV出力の時間変化を示すデータ、及び照射回数に対するEUV出力の変化を示すデータであり、比較のために平板ターゲットの法線方向から45°傾いた方向に放射されるEUV出力を付け加えている。
図17(a),(b)からわかるように、貫通溝17を設けたターゲット部材10を用いることにより、平板ターゲットよりも高いEUV出力と、レーザ光21の繰り返し照射に対するEUV出力の安定性とを得ることができる。実施の形態2の条件においては、貫通孔15を設けたターゲット部材に比べて、EUV出力が低いものの、貫通溝17の形状や寸法などの条件によっては、所望のEUV出力(たとえば露光装置における1パルス毎に11.5mJ以上)を実現しうる可能性があるといえる。
(レーザプラズマ光源の応用例)
図18は、本発明のレーザプラズマ光源Aを利用した極端紫外露光装置の構成を概略的に示す図である。
レーザプラズマ光源Aから放射されるEUV23は、反射型マスクBに入射される。反射型マスクBには、半導体ウエハに形成される集積回路の各種要素(たとえばゲート電極)のパターンに対応して、EUV23を効率よく反射するための多層反射膜と、EUV23を吸収する吸収層とが形成されている。さらに、反射型マスクBで反射されたEUV23は、反射光学系C1,C2を経て、ウエハD上に入射される。そして、たとえばポリシリコン膜をパターニングしてゲート電極を形成するためのリソグラフィーに用いられる。
(他の実施の形態)
本発明のレーザプラズマ電源は、レーザ光21をターゲット部材10に照射して、EUV23だけでなく、軟X線など、少なくともレーザ光21よりも波長の短い電磁波を放射させる構成としてもよい。波長13.5nmのEUV以外の電磁波を放射させる場合には、Sn以外の元素を主成分とするターゲット部材10(少なくとも貫通孔または貫通溝の周囲の部分)を用いればよい。
上記各実施の形態においては、貫通孔15または貫通溝17は、実質的にストレート形状としたが、本発明の貫通孔または貫通溝は、実施の形態に示す形状に限定されるものではない。
図19(a)〜(d)は、変形例に係る貫通孔15の形状を示す断面図である。
図19(a)に示す貫通孔15は、後方に向かって狭くなる10°以上のテーパを有している。図19(b)に示す貫通孔15は、後方に向かって広くなる10°以上のテーパを有している。図19(c)に示す貫通孔15は、中間部が端部よりも径が太い形状を有している。図19(d)に示す貫通孔15は、中間部が端部よりも径が細い形状を有している。
また、貫通孔15や貫通溝17が段付きであってもよいし、断面形状も円形に限定されるものではなく、三角形,四角形、多角形,楕円、星形など各種形状を採用することができる。
ターゲット部材10を非常に高速で回転したい場合、Snからなるターゲット部材10の強度が問題になるが、ターゲット部材10のすべての部分をSnで構成する必要はなく、少なくとも貫通孔15や貫通溝17の周囲の部分(壁部)のみをSnで構成し、他の部分は高強度の金属やセラミックスで構成することができる。
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明のレーザプラズマ光源は、半導体プロセスなど、各種プロセスに用いられる極端紫外露光装置、X線露光装置、などの光源として利用することができる。
実施の形態1に係るレーザプラズマ光源Aの構造を示す断面図であって、図3のI-I線における断面図である。 (a)〜(c)は、EUV放射の過程を示す断面図である。 低温デブリトラップとターゲット部材との形状を概略的に示す斜視図である。 図3に示すIV-IV線における部分断面図である。 実験例で用いたEUV計測用フォトダイオードの感度分布を示す図である。 実験例におけるターゲット部材に貫通した径200μmの貫通孔を示す光学顕微鏡写真図である。 (a),(b)は、順に、実験に用いたプラズマ光源及び測定装置を配置した実験装置の構成を示す図、および平板ターゲットにおける計測時のセットアップを示す部分図である。 EUV測定装置の構成を示す断面図である。 (a)、(b)は、順に、実施の形態1のターゲット部材から放射されるEUVの強度、および平板ターゲットから放射されるEUVの強度を示すデータである。 (a)〜(e)は、順に、ターゲット部材の厚み0.3mm,0.6mm,0.8mm,1.0mm,2.0mmにおけるEUV強度を示すデータである。 (a),(b)は、順に、貫通孔内で発生しているプラズマ発光の可視ストリーク画像、及びその拡大像である。 (a),(b)は、順に、貫通孔に繰り返しレーザ光を照射したときのEUV出力、及びその積算値の照射回数に対する変化を示すデータである。 (a),(b)は、順に、平板ターゲットから発生するデブリの撮影画像、および本発明のターゲット部材の貫通孔から発生するデブリの撮影画像である。 実施の形態2に係るターゲット部材の斜視図である。 (a)〜(c)は、順に、貫通溝の形成時の光学顕微鏡写真図、及び入射角度0°,30°で貫通溝にレーザ光をそれぞれ集光照射する前後の光学顕微鏡写真図である。 (a),(b)は、レーザ光を貫通溝の底部の壁面に傾き角度0°で集光照射したときのEUV出力の時間変化、及びその積算値の照射回数に対する変化を示すデータである。 (a),(b)は、レーザ光を貫通溝の底部の壁面に傾き角度0°,30°,45°で集光照射したときのEUV出力の時間変化、及び照射回数に対するEUV出力の変化を示すデータである。 本発明のレーザプラズマ光源Aを利用した極端紫外露光装置の構成を概略的に示す図である。 (a)〜(d)は、変形例に係る貫通孔の形状を示す断面図である。
符号の説明
A レーザプラズマ光源
B 反射型マスク
C 反射光学系
E ウエハ
10 ターゲット部材
10a 第1面
10b 第2面
11 軸部材
12 低温デブリトラップ
15 貫通孔
16 プラズマ
17 貫通溝
18 高密度ガス
19 平板ターゲット
20 レーザ装置
21 レーザ光
23 EUV
30 制御装置

Claims (6)

  1. 第1面及び該第1面に対向する第2面を有し、上記第1面から第2面に達する貫通孔または貫通溝が形成されたターゲット部材と、
    上記ターゲット部材の上記貫通孔または貫通溝の壁面にレーザ光を照射するレーザ光源とを備え、
    上記貫通孔または貫通溝の上記第2面側の開口から上記レーザ光よりも波長の短い電磁波を出力するように構成された、レーザプラズマ光源。
  2. 請求項1のレーザプラズマ光源において、
    上記ターゲット部材の上記貫通孔または貫通溝は、円周上に複数個配置されており、
    上記ターゲット部材は、上記円周の中心回りに回転自在に構成されている、レーザプラズマ光源。
  3. 請求項2記載のレーザプラズマ光源において、
    上記貫通孔または貫通溝は、円周上の等配位置に設けられており、
    前記レーザ光源のレーザ光の照射と上記ターゲット部材の回転とのタイミングを制御する制御手段をさらに備えているレーザプラズマ光源。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載のレーザプラズマ光源において、
    上記ターゲット部材の少なくとも上記第2面に対峙して、デブリを吸着させるトラップ部材をさらに備えている、レーザプラズマ光源。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載のレーザプラズマ光源において、
    上記ターゲット部材のうち少なくとも上記貫通孔または貫通溝の壁部は、Snを主成分とする材料によって構成されている、レーザプラズマ光源。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載のレーザプラズマ光源において、
    上記貫通孔または貫通溝は、実質的にストレート形状を有している、レーザプラズマ光源。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012132803A1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-04 ウシオ電機株式会社 極端紫外光光源装置
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