JP2002212562A - 液晶組成物 - Google Patents

液晶組成物

Info

Publication number
JP2002212562A
JP2002212562A JP2001007599A JP2001007599A JP2002212562A JP 2002212562 A JP2002212562 A JP 2002212562A JP 2001007599 A JP2001007599 A JP 2001007599A JP 2001007599 A JP2001007599 A JP 2001007599A JP 2002212562 A JP2002212562 A JP 2002212562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
liquid crystal
general formula
carbon atoms
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001007599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4815671B2 (ja
Inventor
Yasuo Umetsu
安男 梅津
Harumi Oishi
晴己 大石
Shotaro Kawakami
正太郎 川上
Hiroyuki Onishi
博之 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001007599A priority Critical patent/JP4815671B2/ja
Publication of JP2002212562A publication Critical patent/JP2002212562A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4815671B2 publication Critical patent/JP4815671B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 閾値電圧、急峻性等の液晶諸特性を低下させ
ずに粘度の温度依存性の小さい液晶組成物、またこの液
晶組成物を使用した応答速度が速くコントラストの高い
液晶表示素子の提供。 【解決手段】 第一成分として一般式I (R、RはC0〜5のアルキル基、s、tは0〜
3。)の化合物を1種以上、第二成分として一般式Iま
たはIII (環A、B及びCは1,4−フェニレン基、ナフタレン
−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル
基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランス
−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、ピリジン−
2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基等、
mは0〜2、Z及びZは単結合、−CHCH
−、−CHO−、−CH=CH−、−COO−、−
C≡C−等を表す。)の化合物の1種以上を含有する液
晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気光学的液晶表示
材料として有用なネマチック液晶組成物及び、これを用
いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、電卓のディスプ
レイとして登場して以来、コンピューターの開発と歩み
を同じくして、TN-LCD(捻れネマチック液晶表示装置)か
ら、STN-LCDへと表示容量の拡大に対応してきた。STN-L
CDは、シェファー(Scheffer)等[SID '85 Digest, 120
頁(1985年)]、あるいは衣川等[SID '86 Digest, 122
頁(1986年)]によって開発され、ワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータなどの高情報処理用の表示に広く
普及しはじめている。最近、STN-LCDでの応答特性を改
善する目的でアクティブ・アドレッシング駆動方式が提
案されている。(Proc.12th International Display Res
earch Conference p.503 1992年)また、携帯用端末表示
(Personal Digital Assistance)ではより広い温度域で
良好な表示特性が要求されている。この様な液晶材料と
して粘性が低く、駆動電圧が低くなおかつ広い温度範囲
に対して一定値を保持することや、あるいは種々の時分
割に対応した周波数範囲で駆動電圧が変動しないことが
要求されている。しかし、表示素子に組み込んだときの
応答速度やコントラストなどはまだ十分とは言えず、現
在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案がなさ
れている。
【0003】上述のようにTN-LCDやSTN-LCDの重要な特
性改善課題の一つにコントラストの向上がある。LCDの
急速な用途拡大に伴い、室内で使用されるだけでなく、
コンピューターの携帯端末ディスプレイ、車載用計器、
屋外使用計測機のディスプレイのように、温度条件の過
酷な屋外で使用されることが増加してきた。そのため、
LCDが置かれる環境の温度変化による表示コントラスト
の低下、低温における応答速度の低下による表示品位の
悪化が問題になってきている。また、屋外での使用では
高い信頼性も求められるようになってきた。
【0004】周囲の温度変化によるLCD表示品位の低下
の原因は、様々な要因が上げられるが、ネマティック液
晶の弾性定数・誘電率などの温度変化と添加したカイラ
ル物質の固有ピッチの温度変化に起因する閾値電圧Vth
の温度変化を抑えるため、カイラル物質の固有ピッチの
温度変化を制御することにより閾値電圧の温度依存性を
改善する提案(特開昭55-38869公報)はすでに知られてお
り、母体液晶とカイラル物質の組み合わせによりその効
果が変化する事や、カイラル量を増やすことによりレス
ポンス等の表示特性に悪影響を及ぼすことが問題になっ
ていた。しかし、ネマティック液晶の粘度の温度変化に
よるレスポンス等の表示特性の悪影響に対する改善策は
知られていない。
【0005】粘性を下げる材料として、式(A)
【0006】
【化10】
【0007】で表される材料が既に知られている。しか
し、粘度の低減効果、その温度依存性の低減は十分とは
言えなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、閾値電圧、急峻性等の液晶諸特性を低下さ
せることなく、粘度の温度依存性の小さい液晶組成物を
提供することにあり、またこの液晶組成物を使用した応
答速度が速くコントラストの高い液晶表示素子を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、種々の液晶化合物を用いた液晶組成物を
検討した結果以下の液晶組成物を見いだした。
【0010】発明1、第一成分として一般式(I)
【0011】
【化11】
【0012】(式中、R1、R2は炭素原子数0〜5のアルキ
ル基を表し、s、tはそれぞれ独立的に0、1、2もしくは3
を表す。)から選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を
含有し、第二成分として一般式(II)、(III)
【0013】
【化12】
【0014】(式中、R3、R4及びR5はそれぞれ独立的に
フッ素置換されていても良い炭素原子数1〜16のアルキ
ル基またはアルコキシル基、炭素原子数2〜16のアルケ
ニル基、炭素原子数3〜16のアルケニルオキシ基、また
は炭素原子数1〜10のアルコキシル基で置換された炭素
原子数1〜12のアルキル基を表し、環A、環B及び環Cはそ
れぞれ独立的にフッ素原子により置換されていてもよい
1,4-フェニレン基、2-メチル-1,4-フェニレン基、3-メ
チル-1,4-フェニレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、フ
ェナントレン-2,7-ジイル基、フルオレン-2,7-ジイル
基、トランス-1,4-シクロヘキシレン基、1,2,3,4-テト
ラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタ
レン-2,6-ジイル基、トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジ
イル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイ
ル基、ピラジン-2,5-ジイル基またはピリダジン-2,5-ジ
イル基を表し、mは0、1もしくは2を表し、Z1及びZ2はそ
れぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH
2O-、-CH=CH-、-COO-または-C≡C-を表し、X1、X2
X3、X4は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表す。
ただしm=0、環A及び環Bが1,4-フェニレン基、Z1が-C≡C
-の場合、R4及びR5は同時にアルケニル基ではない。)か
ら選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を含有し、なお
且つネマチック相上限温度が75℃以上であり、ネマチッ
ク下限温度が-20℃以下であり、屈折率の異方性(Δn)が
0.07〜0.30の範囲であることを特徴とする液晶組成物に
関する。
【0015】発明2、一般式(I)の化合物の含有率が2〜4
0質量%の範囲で、なお且つ第二成分として一般式(II)の
化合物を1種もしくは2種以上を含有しその含有率が2〜6
0質量%の範囲であることを特徴とする発明1記載の液晶
組成物に関する。
【0016】発明3、一般式(I)の化合物を1種もしくは2
種以上を含有し、その含有率が2〜40質量%の範囲で、さ
らに一般式(II)もしくは一般式(III)の化合物の中から
選んだ1種もしくは2種以上を含有し、選んだ化合物の含
有率がそれぞれ2〜95質量%の範囲であることを特徴とす
る発明1または2記載の液晶組成物に関する。
【0017】発明4、一般式(III)の化合物として、環A
および環Bがトランス-1,4-シクロヘキシレン基であり、
Z1、Z2が単結合の一般式(III-a)
【0018】
【化13】
【0019】(式中、R6、R7はR4、R5と同じ意味を表
し、環Dは1,4-フェニレン基またはトランス-1,4-シクロ
ヘキシレン基を表し、nは0もしくは1を表す。)から選ば
れる1種もしくは2種以上の化合物を含有することを特徴
とする発明1〜3のいずれかに記載の液晶組成物に関す
る。
【0020】発明5、一般式(III-a)の化合物を1種もし
くは2種以上を含有し、その含有率が2〜60質量%の範囲
であることを特徴とする発明1〜4のいずれかに記載の液
晶組成物に関する。
【0021】発明6、一般式(III-b)
【0022】
【化14】
【0023】(式中、R8、R9はそれぞれ独立的炭素原子
数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル
基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物
を含有し、その含有率が2〜40質量%の範囲で、さらに一
般式(III-c)
【0024】
【化15】
【0025】(式中、R10、R11はそれぞれ独立的に炭素
原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケ
ニル基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化
合物を含有しその含有率が2〜40質量%の範囲であること
を特徴とする発明1〜5のいずれかに記載の液晶組成物に
関する。
【0026】発明7、一般式(I)が、一般式(Ia)
【0027】
【化16】
【0028】(式中、R12、R13は炭素原子数0〜5のアル
キル基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化
合物を含有し、その含有率が2〜40質量%であり、且つ一
般式(II) の化合物として、一般式(IIa)
【0029】
【化17】
【0030】(式中、R14は炭素原子数1〜8のアルキル基
または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)から選
ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有し、その含有
率が2〜60質量%であり、且つ一般式(III)の化合物とし
て、一般式(III-b)
【0031】
【化18】
【0032】(式中、R15、R16はそれぞれ独立的炭素原
子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニ
ル基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合
物を含有し、その含有率が2〜40質量%の範囲で、さらに
一般式(III-c)
【0033】
【化19】
【0034】(式中、R17、R18はそれぞれ独立的に炭素
原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケ
ニル基を表す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化
合物を含有しその含有率が2〜40質量%の範囲であること
を特徴とする発明1〜6のいずれかに記載の液晶組成物に
関する。
【0035】発明8、発明1〜7のいずれかに記載の液晶
組成物を用いた液晶表示素子に関する。
【0036】発明9、ねじれ角が180°〜270°の超捩れ
ネマチック(STN)液晶表示素子であることを特徴とする
発明8記載の液晶表示素子に関する。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一例について説明
する。
【0038】発明1において、第一成分として一般式(I)
から選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を含有する
が、1種もしくは2種が好ましい。また、式中、R1、R2
炭素原子数0〜5のアルキル基を表すが、炭素原子数0も
しくは1のアルキル基が特に好ましい。またs、tはそれ
ぞれ独立的に0、1、2もしくは3を表すが、s=2、t=2の場
合が特に好ましい。さらに、第二成分として一般式(I
I)、(III)から選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を
含有するが、3種以上が好ましく、3種〜20種がさらに好
ましく、5種〜15種が特に好ましく、その中に一般式(I
I)の化合物を少なくとも1種以上含むことがより好まし
い。この液晶組成物はネマチック相上限温度が75℃以上
であることを特徴とするが、80℃以上が好ましく、85℃
以上が特に好ましい。また、Δnは0.07〜0.30の範囲で
あることを特徴とするが、0.08〜0.24が好ましい。R3
R4及びR5はそれぞれ独立的にフッ素置換されていても良
い炭素原子数1〜16のアルキル基またはアルコキシル
基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数3〜16
のアルケニルオキシ基、または炭素原子数1〜10のアル
コキシル基で置換された炭素原子数1〜12のアルキル基
を表すが、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2
〜16のアルケニル基が好ましく、炭素原子数1〜8のアル
キル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基がより好まし
く、1〜5のアルキル基もしくはアルケニル基として式
(a)〜(e)が特に好ましい。
【0039】
【化20】
【0040】(構造式は右端で環に連結しているものと
する。) 環A、環B及び環Cはそれぞれ独立的にフッ素原子により
置換されていてもよい1,4-フェニレン基、2-メチル-1,4
-フェニレン基、3-メチル-1,4-フェニレン基、ナフタレ
ン-2,6-ジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基、フル
オレン-2,7-ジイル基、トランス-1,4-シクロヘキシレン
基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、
デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、トランス-1,3-ジ
オキサン-2,5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリ
ミジン-2,5-ジイル基、ピラジン-2,5-ジイル基またはピ
リダジン-2,5-ジイル基を表すが、1,4-フェニレン基、
トランス-1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、環A、環
Bにおいてはトランス-1,4-シクロヘキシレン基がより好
ましく、環Cにおいては1,4-フェニレン基がより好まし
い。mは0、1もしくは2を表すが、0もしくは1が好まし
い。Z1及びZ2はそれぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、-(C
H2)4-、-OCH2-、-CH2O-、-CH=CH-、-COO-または-C≡C-を
表すが、Z1においては単結合もしくは-CH2CH2-が好まし
く、単結合がより好ましい。Z2においては単結合もしく
は-C≡C-が好ましく、単結合がより好ましい。X1、X2
X3、X4は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表す
が、水素原子、フッ素原子が好ましく、フッ素原子が特
に好ましい。X1、X2の少なくとも一方がフッ素原子であ
ることが好ましく、同時にフッ素原子であることも好ま
しい。
【0041】
【化21】
【0042】発明2において、一般式(I)の含有率は2〜4
0質量%であるが、2〜25質量%が好ましく、2〜20質量%が
特に好ましく、一般式(II)の含有率は2〜60質量%である
が、5〜60質量%が好ましく、10〜60質量%が特に好まし
い。
【0043】発明3において、一般式(I)の含有率は2〜4
0質量%であるが、2〜25質量%が好ましく、2〜20質量%が
特に好ましく、一般式(II)もしくは一般式(III)の含有
率は2〜95質量%であるが、10〜85質量%が好ましく、20
〜80質量%が特に好ましい。
【0044】発明5において、一般式(I)の化合物を1種
もしくは2種含有し、その含有率が2〜25質量%が好まし
く、2〜20質量%が特に好ましく、一般式(II)の化合物を
2種以上含有しその含有率が2〜50質量%であることが好
ましく、5〜40質量%が特に好ましく、一般式(III-a)の
化合物を2種以上含有しその含有率が2〜50質量%である
ことが好ましく、5〜40質量%が特に好ましい。
【0045】発明6において、一般式(III-b)から選ばれ
る1種もしくは2種以上の化合物を含有しその含有率は2
〜25質量%が好ましい。さらに一般式(III-c)から選ばれ
る1種もしくは2種以上の化合物を含有しその含有率が2
〜40質量%の範囲であるが、5〜40質量%が好ましく5〜30
質量%であることがより好ましい。式中R8、R9、R10、R1
1はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8のアルキル基また
は炭素原子数2〜8のアルケニル基を表すが、1〜5のアル
キル基もしくはアルケニル基として式(a)〜(e)が特に好
ましい。
【0046】発明7において、一般式(Ia)の含有率は2〜
25質量%が好ましく、2〜20質量%が特に好ましい。式
中、R12、R13は炭素原子数0〜5のアルキル基を表すが、
炭素原子数は0もしくは1のアルキル基が特に好ましい。
一般式(II-a)の化合物を1〜10種含有しその含有率が2〜
35質量%の範囲であることが好ましく、1〜5種を含有し
その含有率が2〜30質量%の範囲であることがより好まし
い。式中、R14は炭素原子数1〜8のアルキル基または炭
素原子数2〜8のアルケニル基を表すが、1〜5のアルキル
基もしくはアルケニル基として式(a)〜(e)が特に好まし
い。一般式(III-b)から選ばれる1種もしくは2種以上の
化合物を含有し、その含有率が2〜40質量%の範囲が良い
が2〜25質量%が好ましい。さらに一般式(III-c)から選
ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有しその含有率
は5〜40質量%が好ましく5〜30質量%であることがより好
ましい。式中R15、R16、R17、R18はそれぞれ独立的に炭
素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアル
ケニル基を表すが、1〜5のアルキル基もしくはアルケニ
ル基として式(a)〜(e)が特に好ましい。
【0047】上記ネマチック液晶組成物はTN-LCDやSTN-
LCDに有用であるがSTN-LCDに特に有用である。また、透
過型あるいは反射型の液晶表示素子に用いることができ
る。本発明の液晶組成物は、上記の化合物以外に、通常
のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック
液晶などを含有していてもよい。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、以下の実施例及び比較例の組成物における
「%」は『質量%』を意味する。
【0049】実施例中、測定した特性は以下の通りであ
る。 TN-I :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃) T→N :固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移
温度(℃) Vth :セル厚6μmのTN-LCDを構成した時のしきい値電
圧(V) Δn :複屈折率 η :粘度(mPa・s) dη/dT:-20℃から20℃における粘度の温度依存性(mPa
・s/℃)
【0050】
【数1】
【0051】η20℃、η-20℃はそれぞれの温度での粘
度 τ :STN-LCDに注入したときの25℃におけるレスポン
ス(msec) (立ち上がり時間と立ち下がり時間の平均値) γ :240°ツイストセルにて測定した輝度90%と10%で
の印加電圧の比(急峻性)
【0052】STN-LCD表示素子の作成は以下のように行
った。ネマチック液晶組成物にカイラル物質「S-811」
(メルク社製)を添加して混合液晶を調製し、対向する平
面透明電極上に「サンエバー610」(日産化学社製)の有
機膜をラビングして配向膜を形成したツイスト角240°
のSTN-LCD表示用セルに注入した。なお、カイラル物質
はカイラル物質の添加による混合液晶の固有らせんピッ
チPと表示用セルのセル厚dが、Δn・d=0.85、d/P=0.50
となるように添加した。
【0053】化合物の記載に下記の略号を使用する。 -末端のn(数字) : -CnH2n+1 ndm- : CnH2n+1-C=C-(CH2)m-1- -T- : -C≡C- -ndm : -(CnH2n+1-C=C-(CH2)m-1) -F : -F -On : -OCnH2n+1 -VO- : -COO- -CN : -C≡N
【0054】
【化22】
【0055】例えば、以下に示すように略号を用いる。
【0056】
【化23】
【0057】(実施例1、実施例2、比較例1)ネマチック
液晶組成物No.1、No.2を調製し、この組成物の諸特性を
測定した結果を比較例1と共に表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】比較例1中の4-Ph-T-Ph-02および5-Ph-T-Ph
-01を一般式(I)の化合物である0d3-Ph-T-Ph-0d3に置換
することにより、更に比較例1中の3-Ph-VO-Ph1-CNおよ
び4-Ph-VO-Ph1-CNを一般式(II-a)の化合物である5-Ph-V
O-Ph3-CNに置換することにより、更に比較例1中の3-Cy-
Cy-Ph-1を一般式(III-c)の化合物である0d1-Cy-Cy-Ph-1
および0d3-Cy-Cy-Ph-1に置換することにより、それぞれ
実施例1、2を作製した。結果、20℃および-20で低い粘
度を得ることができ、レスポンスτは、室温域(25℃)に
おいても、低温域(-20℃)においても改善されているこ
とがわかる。同時に急峻性γも1.053より、1.045、1.04
6と急峻となっている。また実施例1、2の-20℃から20℃
における粘度の温度依存性dη/dTは比較例1のそれより
も小さく、低温域での粘性の改善効果が大きいためレス
ポンスも4800msecより、3400msec、2850msecと改善され
ている。
【0060】
【発明の効果】本発明の液晶材料の組み合わせによっ
て、粘度が低く、かつ、急峻性の良い液晶組成物が得ら
れた。また、この組成物を液晶表示素子として用いた場
合、レスポンスが速く、コントラストの高い優れたもの
であった。この液晶ディスプレイはSTNおよびTN-LCDと
して非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 19/30 C09K 19/30 19/32 19/32 19/34 19/34 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 1/133 500 1/133 500 (72)発明者 大西 博之 埼玉県浦和市大原1−8−4 Fターム(参考) 2H089 QA16 RA10 SA04 SA07 SA09 4H027 BA01 BB03 BB04 BD02 BD03 BD06 BD07 BD08 BD20 BE04 BE05 CB01 CC04 CM01 CM04 CN01 CP01 CT01 CT02 CT04 CW02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一成分として一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2は炭素原子数0〜5のアルキル基を表し、
    s、tはそれぞれ独立的に0、1、2もしくは3を表す。)か
    ら選ばれる化合物を1種もしくは2種以上を含有し、第二
    成分として一般式(II)、(III) 【化2】 (式中、R3、R4及びR5はそれぞれ独立的にフッ素置換さ
    れていても良い炭素原子数1〜16のアルキル基またはア
    ルコキシル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素
    原子数3〜16のアルケニルオキシ基、または炭素原子数1
    〜10のアルコキシル基で置換された炭素原子数1〜12の
    アルキル基を表し、環A、環B及び環Cはそれぞれ独立的
    にフッ素原子により置換されていてもよい1,4-フェニレ
    ン基、2-メチル-1,4-フェニレン基、3-メチル-1,4-フェ
    ニレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、フェナントレン-
    2,7-ジイル基、フルオレン-2,7-ジイル基、トランス-1,
    4-シクロヘキシレン基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレ
    ン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル
    基、トランス-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、ピリジン
    -2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ピラジン-
    2,5-ジイル基またはピリダジン-2,5-ジイル基を表し、m
    は0、1もしくは2を表し、Z1及びZ2はそれぞれ独立的に
    単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH2O-、-CH=CH-、
    -COO-または-C≡C-を表し、X1、X2 、X3、X4は水素原
    子、フッ素原子または塩素原子を表す。ただしm=0、環A
    及び環Bが1,4-フェニレン基、Z1が-C≡C-の場合、R4
    びR5は同時にアルケニル基ではない。)から選ばれる化
    合物を1種もしくは2種以上を含有し、なお且つネマチッ
    ク相上限温度が75℃以上であり、ネマチック下限温度が
    -20℃以下であり、屈折率の異方性(Δn)が0.07〜0.30範
    囲であることを特徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)の化合物の含有率が2〜40質量
    %の範囲で、なお且つ第二成分として一般式(II)の化合
    物を1種もしくは2種以上を含有しその含有率が2〜60質
    量%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の液晶組
    成物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)の化合物を1種もしくは2種以
    上を含有し、その含有率が2〜40質量%の範囲で、さらに
    一般式(II)もしくは一般式(III)の化合物の中から選ん
    だ1種もしくは2種以上を含有し、選んだ化合物の含有率
    がそれぞれ2〜95質量%の範囲であることを特徴とする請
    求項1または2記載の液晶組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(III)の化合物として、環Aおよび
    環Bがトランス-1,4-シクロヘキシレン基であり、Z1、Z2
    が単結合の一般式(III-a) 【化3】 (式中、R6、R7はR4、R5と同じ意味を表し、環Dは1,4-フ
    ェニレン基またはトランス-1,4-シクロヘキシレン基を
    表し、nは0もしくは1を表す。)から選ばれる1種もしく
    は2種以上の化合物を含有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(III-a)の化合物を1種もしくは2
    種以上を含有し、その含有率が2〜60質量%の範囲である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶組
    成物。
  6. 【請求項6】 一般式(III-b) 【化4】 (式中、R8、R9はそれぞれ独立的炭素原子数1〜8のアル
    キル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)
    から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有し、そ
    の含有率が2〜40質量%の範囲で、さらに一般式(III-c) 【化5】 (式中、R10、R11はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8の
    アルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
    す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有
    しその含有率が2〜40質量%の範囲であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の液晶組成物。
  7. 【請求項7】 一般式(I)が、一般式(Ia) 【化6】 (式中、R12、R13は炭素原子数0〜5のアルキル基を表
    す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有
    し、その含有率が2〜40質量%であり、且つ一般式(II)
    の化合物として、一般式(IIa) 【化7】 (式中、R14は炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原
    子数2〜8のアルケニル基を表す。)から選ばれる1種もし
    くは2種以上の化合物を含有し、その含有率が2〜60質量
    %であり、且つ一般式(III)の化合物として、一般式(III
    -b) 【化8】 (式中、R15、R16はそれぞれ独立的炭素原子数1〜8のア
    ルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
    す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有
    し、その含有率が2〜40質量%の範囲で、さらに一般式(I
    II-c) 【化9】 (式中、R17、R18はそれぞれ独立的に炭素原子数1〜8の
    アルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表
    す。)から選ばれる1種もしくは2種以上の化合物を含有
    しその含有率が2〜40質量%の範囲であることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の液晶組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の液晶組成
    物を用いた液晶表示素子。
  9. 【請求項9】 ねじれ角が180°〜270°の超捩れネマチ
    ック(STN) 液晶表示素子であることを特徴とする請求項
    8記載の液晶表示素子。
JP2001007599A 2001-01-16 2001-01-16 液晶組成物 Expired - Lifetime JP4815671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001007599A JP4815671B2 (ja) 2001-01-16 2001-01-16 液晶組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001007599A JP4815671B2 (ja) 2001-01-16 2001-01-16 液晶組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002212562A true JP2002212562A (ja) 2002-07-31
JP4815671B2 JP4815671B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=18875326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001007599A Expired - Lifetime JP4815671B2 (ja) 2001-01-16 2001-01-16 液晶組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4815671B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006249179A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Dainippon Ink & Chem Inc 液晶組成物及び液晶表示素子
CN113072957A (zh) * 2020-01-03 2021-07-06 北京八亿时空液晶科技股份有限公司 一种具有高对比度的正性液晶组合物
JP2022099340A (ja) * 2020-12-22 2022-07-04 凸版印刷株式会社 調光シート

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1077476A (ja) * 1996-09-03 1998-03-24 Dainippon Ink & Chem Inc ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
WO2000017287A1 (fr) * 1998-09-21 2000-03-30 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Composition de cristaux liquides nematiques et ecran a cristaux liquides utilisant cette composition
JP2000096061A (ja) * 1998-09-21 2000-04-04 Dainippon Ink & Chem Inc ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP2000355557A (ja) * 1999-06-10 2000-12-26 Dainippon Ink & Chem Inc デカヒドロナフタレン誘導体

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1077476A (ja) * 1996-09-03 1998-03-24 Dainippon Ink & Chem Inc ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
WO2000017287A1 (fr) * 1998-09-21 2000-03-30 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Composition de cristaux liquides nematiques et ecran a cristaux liquides utilisant cette composition
JP2000096061A (ja) * 1998-09-21 2000-04-04 Dainippon Ink & Chem Inc ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP2000355557A (ja) * 1999-06-10 2000-12-26 Dainippon Ink & Chem Inc デカヒドロナフタレン誘導体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006249179A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Dainippon Ink & Chem Inc 液晶組成物及び液晶表示素子
CN113072957A (zh) * 2020-01-03 2021-07-06 北京八亿时空液晶科技股份有限公司 一种具有高对比度的正性液晶组合物
JP2022099340A (ja) * 2020-12-22 2022-07-04 凸版印刷株式会社 調光シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP4815671B2 (ja) 2011-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3904094B2 (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP4872147B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP2001123171A (ja) 液晶組成物
JP3864442B2 (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP4984342B2 (ja) 液晶組成物
JP4973900B2 (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子
JP4934899B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP2002212562A (ja) 液晶組成物
JP2000336365A (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP4918734B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP4655317B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JPH09151373A (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP5082171B2 (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP3858283B2 (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP4984105B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP4894099B2 (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP4956861B2 (ja) 液晶表示素子
JP5286631B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JPH11199869A (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JPH11106753A (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP4876314B2 (ja) 液晶組成物及び液晶表示素子
JP2003064367A (ja) 液晶表示素子
JP4887560B2 (ja) 液晶組成物
JPH1077475A (ja) ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置
JP4839524B2 (ja) 液晶組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050808

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110331

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110815

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4815671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term