JP2022099340A - 調光シート - Google Patents
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上記構成によれば、液晶分子の分子量が小さくなりすぎないことから、液晶分子における長軸方向と短軸方向との屈折率差が過度に小さくなることが抑えられる。それゆえ、調光シートにおけるヘイズ等の光学特性が良好に得られ、低温環境での液晶組成物の粘度の大きさを抑えることと、光学特性の向上とのバランスが好適となる。
上記構成によれば、調光シートの透明状態と不透明状態とのいずれにおいても良好なヘイズが得られやすくなり、すなわち、良好な光学特性が得られやすくなる。
上記構成によれば、-20℃の粘度が基準粘度の100倍以下であるため、低温環境での光透過率の応答性の向上が的確に可能である。
上記構成によれば、NI点が100℃以上であることにより、高温環境において調光シートの透明状態と不透明状態との良好な切り替えが可能である。したがって、低温環境と高温環境とのいずれでも調光シートが良好に駆動するため、調光シートを使用可能な温度範囲の拡大が可能である。また、NI点が145℃以下であることにより、低温での液晶組成物の粘度を小さく抑えやすい。
上記構成によれば、液晶分子の屈折率差が0.17以上であることにより、調光シートの透明状態と不透明状態とのヘイズの差が良好に得られる。また、液晶分子の屈折率差が0.28以下であることにより、液晶分子の分子量が大きくなることが抑えられることから、液晶組成物の粘度が大きくなり過ぎることが抑えられ、それゆえ、液晶分子の配向状態が変化したときに液晶分子の向きが揃いにくくなることを抑えることが可能である。
上記構成の液晶組成物を用いることで、例えば、駆動電圧の印加時に透明状態となる調光シートを得ることができる。
上記構成の液晶組成物を用いることで、例えば、駆動電圧の非印加時に透明状態となる調光シートを得ることができる。
[調光シートの構成]
図1~図4を参照して、調光シートの構成を説明する。本実施形態の調光シートは、例えば、ノーマルタイプおよびリバースタイプのいずれかの層構成を有する。まず、図1および図2を参照して、ノーマルタイプの層構成について説明する。
ポリマーネットワーク21は、紫外線重合性化合物の重合体である。紫外線重合性化合物は、例えば、ブチルエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等のアクリレート化合物、N,N‐ジメチルアミノエチルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート等のメタクリレート化合物、スチルベン化合物、ジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物、トリアクリレート化合物、テトラアクリレート化合物、トリメタクリレート化合物、テトラメタクリレート化合物、および、各化合物のオリゴマーである。
調光層20の総質量に対するポリマーネットワーク21の質量は、20%以上80%以下であることが好ましい。
図3が示すように、リバースタイプの調光シート10Bは、調光層20、透明電極層31,32、透明支持層41,42に加えて、第1配向層51と第2配向層52とを備えている。第1配向層51は、調光層20と第1透明電極層31との間に位置し、これらの層と接する。第2配向層52は、調光層20と第2透明電極層32との間に位置し、これらの層と接する。
本実施形態の調光シートに用いられる液晶組成物の特性について、詳細に説明する。
液晶組成物の主成分は、液晶分子である。液晶分子は、例えば、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、ビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、トラン系、ピリミジン系、ピリダジン系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、フェニルシクロヘキサン系、ビフェニルシクロヘキサン系、ジシアノベンゼン系、ナフタレン系、ジオキサン系からなる群から選択される一種である。液晶組成物は、液晶分子として単一の種類の液晶分子のみを含んでいてもよいし、複数の種類の液晶分子を含んでいてもよい。液晶組成物は、常温でネマチック相を有する。
なお、液晶組成物の粘度は、例えば、セコニック社製の粘度計(VM-300)を用い、JIS Z 8809:2011に準拠して測定される。
さらに、液晶分子にねじれを付与するカイラル剤を液晶組成物に加えることで、液晶組成物の粘度を微調整することもできる。
調光シートの透明状態では、調光シートを介した物体の視覚認識がより明瞭に可能であることが好ましく、すなわち、ヘイズが小さいことが好ましい。一方、調光シートの不透明状態では、調光シートを介した物体の視覚認識がより困難であることが好ましく、すなわち、ヘイズが大きいことが好ましい。したがって、透明状態と不透明状態とのヘイズの差は大きいことが好ましい。なお、ヘイズは、JIS K 7136:2000に準拠して測定される。
上述した液晶組成物および調光シートについて、具体的な実施例および比較例を用いて説明する。
メルク社製の7種の液晶材料(MLC-6608、MLC-6609、MLC-6610、MLC-3018、ZLI-2806、ZLI-1131、ZLI-1132)を用いて、実施例1~9および比較例1~3の12種類の液晶組成物を調整した。12種類の液晶組成物は、上記7種の液晶材料のうちの1種、もしくは2種以上の混合であり、互いに異なる組成を有する。また、一部の液晶組成物には、粘度低下剤として、上記構造式(1)で示したアルケニル化合物を、液晶組成物中の濃度が5質量%となるように添加した。
各実施例および各比較例の液晶組成物を用いて、ポリマーネットワーク型の調光層を備えるノーマルタイプの調光シートを作製した。具体的には、紫外線重合性化合物であるアクリル系モノマーと液晶組成物とを混合して塗布液を作製し、第1透明支持層に支持された第1透明電極層上に塗布液を塗布して塗膜を形成した。塗膜上に第2透明支持層に支持された第1透明電極層を重ね、これらの積層体に紫外線を照射した。これにより、塗膜中のアクリル系モノマーが重合してポリマーネットワークを形成し、ポリマーネットワーク中に液晶組成物が保持された調光層が形成された。ポリマーネットワークの屈折率は1.5である。各透明電極層の材料は、酸化インジウムスズであり、各透明支持層の材料はポリエチレンテレフタレートである。なお、紫外線の露光条件等の製造条件は、実施例および比較例ごとに、調光シートにおける透明状態でのヘイズが最も低くなるように設定した。
[粘度変化]
各実施例および各比較例の液晶組成物について、-20℃、0℃、23℃、90℃、110℃での粘度を測定した。粘度は、セコニック社製の粘度計(VM-300)を用い、JIS Z 8809:2011に準拠して測定した。そして、23℃の粘度を基準粘度Vbとして、-20℃、0℃、90℃、110℃の各粘度の基準粘度Vbに対する比を算出した。
各実施例および各比較例の調光シートについて、光透過率の応答性の評価として、-20℃および90℃での駆動の可否を判定した。具体的には、調光シートへの駆動電圧の印加を開始してから60秒以内に不透明状態から透明状態への切り替えが完了した場合を駆動が可能であると判定した。不透明状態から透明状態への切り替えの完了とは、ヘイズの変化が完了することを意味する。なお、23℃においては、各実施例および各比較例のいずれの調光シートについても駆動が可能であった。
各実施例および各比較例の調光シートについて、23℃での透明状態および不透明状態の各々におけるヘイズを測定した。ヘイズは、日本電色工業社製のヘイズメーター(NDH7000)を用い、JIS K 7136:2000に準拠して測定した。
表1に、各実施例および各比較例の液晶組成物について、粘度低下剤の添加の有無、粘度低下剤を添加していない状態での23℃における粘度、粘度低下剤の添加後の23℃における粘度を示す。
(1)液晶組成物において、-20℃以上110℃以下の範囲における最大粘度Vmが、23℃での基準粘度Vbの100倍以下である。これにより、液晶組成物の粘度が大きくなる低温環境であっても、駆動電圧の印加による液晶分子の配向状態の変化が好適に生じる程度に、液晶組成物の粘度の上昇が抑えられる。したがって、液晶組成物を利用した調光シートにおける透明状態と不透明状態との切り替えが良好に可能である。
20…調光層
21…ポリマーネットワーク
22…ドメイン
23…液晶組成物
24…液晶分子
31,32…透明電極層
41,42…透明支持層
51,52…配向層
Claims (9)
- 液晶分子および粘度低下剤を含む液晶組成物と、前記液晶組成物を保持する透明高分子層とを有する調光層と、
前記調光層を挟む一対の透明電極層と、を備え、
前記調光層における前記透明高分子層の質量割合は20%以上80%以下であり、
23℃における前記液晶組成物の粘度を基準粘度とするとき、-20℃以上110℃以下の範囲における粘度の最大値が、前記基準粘度の100倍以下であって、かつ、696mPa・s以上7275mPa・s以下である
調光シート。 - 前記粘度の最大値が、前記基準粘度の30倍以上である
請求項1に記載の調光シート。 - 前記粘度の最大値が、前記基準粘度の35倍以上である
請求項2に記載の調光シート。 - 前記粘度の最大値が、-20℃における前記液晶組成物の粘度の値である
請求項1~3のいずれか一項に記載の調光シート。 - 大気圧下における前記液晶組成物のNI点は、100℃以上145℃以下の範囲に含まれる
請求項1~4のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記液晶分子における長軸方向と短軸方向との屈折率差は、0.17以上0.28以下である
請求項1~5のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記液晶組成物は、誘電率異方性が正である前記液晶分子を含む
請求項1~6のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記液晶組成物は、誘電率異方性が負である前記液晶分子を含む
請求項1~6のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記調光層と前記一対の透明電極層との間で前記調光層を挟む一対の配向層を備える
請求項8に記載の調光シート。
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