JP2002212336A - ポリウレタン樹脂分解用組成物 - Google Patents

ポリウレタン樹脂分解用組成物

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JP2002212336A
JP2002212336A JP2001013337A JP2001013337A JP2002212336A JP 2002212336 A JP2002212336 A JP 2002212336A JP 2001013337 A JP2001013337 A JP 2001013337A JP 2001013337 A JP2001013337 A JP 2001013337A JP 2002212336 A JP2002212336 A JP 2002212336A
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Japan
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polyol
polyurethane resin
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decomposing
polyurethane
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JP2001013337A
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English (en)
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Michio Murai
道雄 村井
Muneharu Sano
宗治 佐能
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Refrigerator Housings (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリウレタン樹脂の廃材を分解して、炭化水
素系発泡剤と良好な相溶性を示し、ポリウレタン発泡体
原料として再利用した場合に分解前のポリウレタン樹脂
と同等の物性を得ることができる再生ポリオールを提供
する。 【解決手段】 芳香族アミン化合物にアルキレンオキサ
イドを付加重合してなり末端に2級水酸基を有するポリ
エーテルポリオールを含むポリウレタン樹脂分解用組成
物により、ポリウレタン樹脂を分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン樹脂
分解用組成物、とりわけ、建材、構造材、断熱材、緩衝
材などの用途に利用されたポリウレタン樹脂の廃材を分
解し、再利用可能な再生ポリオールを得るために有用な
ポリウレタン樹脂分解用組成物に関する。さらに、本発
明は、前記再生ポリオールを利用したポリウレタン発泡
体および断熱箱体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂には、熱硬化性と熱可
塑性のものがあり、その優れた機械特性、断熱特性、耐
摩耗性などにより、従来から様々な用途に広く利用され
ている。ポリウレタン樹脂は、用途により樹脂単独で使
用されるばかりでなく、充填材を含有する複合体とし
て、あるいは内部に気泡を含有する発泡体として使用さ
れている。発泡体、とくに断熱特性に優れたポリウレタ
ン発泡体の製造には、オゾン層を破壊せず地球温暖化へ
の影響が小さいシクロペンタンなどの炭化水素化合物が
発泡剤として使用されている。
【0003】近年、環境保護や資源の再利用が社会問題
として重要視されるにともない、ポリウレタン樹脂廃材
を化学的に分解してポリオールを再生し、再利用する方
法が、すでにいくつか提案されている。
【0004】たとえば、特開平6−192362号公報
には、硬質ポリウレタン発泡体を炭素数2〜3のモノア
ルカノールアミン中で分解して得られた分解生成溶液
に、無触媒下またはアミン触媒の存在下で炭素数2〜4
のアルキレンオキサイドを付加してポリオールを再生す
る方法が開示されている。しかしながら、この方法は、
アルキレンオキサイドの付加重合過程を含むため、工程
が複雑であり、また特別な設備が必要となる。さらには
モノアルカノールアミンを使用するために、アミン臭に
よる取扱い上の問題を回避できないため、作業員の安全
性の観点からも問題がある。
【0005】特開2000−109540号公報には、
少なくとも一方の末端に1級の水酸基を有する官能基数
2〜3の非アミンポリオール、および、少なくとも一方
の末端に1級の水酸基を有する官能基数3以上のアミン
ポリオールを含む分解用組成物中で、硬質ポリウレタン
発泡体を分解し、再生ポリオールを得る方法が開示され
ている。この方法はアルキレンオキサイドの付加重合過
程を含まず、アミン臭気の問題もないが、分解用組成物
に含まれているポリオールは末端に1級水酸基を有し、
親水性が高いために、炭化水素系発泡剤との相溶性が低
い再生ポリオールが得られ、この再生ポリオールを炭化
水素系発泡剤と併用してポリウレタン発泡体を生成した
場合、ボイドを含み、断熱特性や機械強度の低い発泡体
が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、分解
工程において取扱い上の問題がなく、アルキレンオキサ
イドの付加工程を必要としないポリウレタン樹脂分解用
組成物であって、炭化水素系発泡剤との相溶性がよく、
断熱特性、機械強度などに優れた高品質なポリウレタン
発泡体を生成しうる再生ポリオールを得ることができる
ポリウレタン樹脂分解用組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のポリウレ
タン樹脂分解用組成物は、芳香族アミン化合物にアルキ
レンオキサイドを付加重合してなり末端に2級水酸基を
有するポリエーテルポリオールを含むポリウレタン樹脂
分解用組成物に関する。
【0008】本発明の第2のポリウレタン樹脂分解用組
成物は、第1のポリウレタン樹脂分解用組成物におい
て、アルキレンオキサイドが、プロピレンオキサイドま
たはブチレンオキサイドであるポリウレタン樹脂分解用
組成物に関する。
【0009】本発明の第3のポリウレタン樹脂分解用組
成物は、第1または第2のポリウレタン樹脂分解用組成
物において、芳香族アミン化合物が、トリレンジアミン
またはジフェニルメタンジアミンであるポリウレタン樹
脂分解用組成物に関する。
【0010】本発明の第1のポリウレタン発泡体は、ポ
リオールと有機ポリイソシアネートを含む混合物を発泡
させて得られるポリウレタン発泡体において、ポリオー
ルの少なくとも1成分が、第1、第2または第3のポリ
ウレタン樹脂分解用組成物によりポリウレタン樹脂を分
解して得られた再生ポリオールであるポリウレタン発泡
体に関する。
【0011】本発明の第1の断熱箱体は、第1のポリウ
レタン発泡体を、外箱と内箱の間隙に充填してなる断熱
箱体に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のポリウレタン樹脂分解用
組成物は、芳香族アミン化合物を開始剤とし、これにア
ルキレンオキサイドを付加させて得られる芳香族アミン
系ポリエーテルポリオールを含む。前記芳香族アミン系
ポリエーテルポリオールは、ポリアルキレンオキサイド
鎖の末端に2級水酸基を有し、好ましくはすべての末端
に2級水酸基を有する。
【0013】一般に、ポリオールからなる分解用組成物
によるポリウレタン樹脂の分解は、グリコール分解法に
基づき、ウレタン結合部およびウレア結合部で起こる。
したがって、分解によって得られる再生ポリオールは、
ポリウレタン樹脂を構成していたポリオールとともに、
ポリウレタン樹脂を構成していたポリイソシアネートと
分解用組成物中のポリオールとの反応物、分解に用いら
れなかった分解用組成物中のポリオールを含む。そのた
め、分解用組成物中のポリオールが末端に1級水酸基を
有して親油性が低いと、炭化水素系発泡剤との相溶性が
低い再生ポリオールが得られ、ポリウレタン発泡体に再
利用した場合に、ボイドを含み、断熱特性や機械強度の
低い発泡体しか得られない。
【0014】そこで、本発明では、末端に1級水酸基で
はなく2級水酸基を有する親油性の高いポリエーテルポ
リオールを使用し、得られる再生ポリオールの親油性を
高くする。そのため、再生ポリオールをポリウレタン発
泡体の原料として再利用する際に、再生ポリオールに添
加される炭化水素系発泡剤との相溶性が高くなり、均質
微細な気泡構造を有し、断熱特性や機械強度に優れるポ
リウレタン発泡体を容易に得ることができる。
【0015】前記芳香族アミン系ポリエーテルポリオー
ルの好ましい水酸基価は、好ましくは180〜1000
mgKOH/g、より好ましくは250〜750mmK
OH/gである。水酸基価が180mgKOH/g未満
では、ポリウレタン樹脂の分解性が低下する傾向があ
り、1000mgKOH/gをこえるとポリエーテルポ
リオールの粘度が高く、取扱い性がわるい傾向がある。
【0016】芳香族アミン化合物としては、たとえば、
トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジアミ
ノナフタレン、ジアミノピリジン、ジアミノキシレンな
どの芳香族ジアミンがあげられ、入手性の点からトリレ
ンジアミン、ジフェニルメタンジアミンがとくに好まし
い。
【0017】アルキレンオキサイドとしては、たとえ
ば、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイ
ド、2,3−ブチレンオキサイドなどのアルキレンモノ
オキサイド、または、これらの混合物があげられる。
【0018】トリレンジアミンを開始剤として、前記ア
ルキレンオキサイドを付加重合させた場合、一般式
(1)で表わされる芳香族アミン系ポリエーテルポリオ
ールを得ることができる。
【0019】
【化1】
【0020】また、ジフェニルメタンジアミンを開始剤
として、前述のアルキレンオキサイドを付加重合させた
場合、一般式(2)で表わされる芳香族アミン系ポリエ
ーテルを得ることができる。
【0021】
【化2】
【0022】式(1)および式(2)において、Rは、
末端に2級水酸基を有するポリアルキレンオキサイド鎖
であり、具体的には式(3)で表わされる。Rは、それ
ぞれ同じであってもよいし、相互に異なっていてもよ
い。
【0023】
【化3】
【0024】式(3)中、nは0以上の整数、Xは水素
原子(−H)またはアルキル基(−CH3など)、Yは
水素原子(−H)またはアルキル基(−CH3、−CH2
CH3など)、Y’はアルキル基(−CH3、−CH2
3など)である。式(3)中、(n+1)個のXは同
じであってもよく、相互に異なっていてもよい。また、
n個のYは同じであってもよく、相互に異なっていても
よい。
【0025】本発明の分解用組成物には、必要に応じて
芳香族アミン系ポリエーテルポリオールに、第2成分ポ
リオールとして官能基数2以上のポリオールを混合する
ことも可能である。とくに再生ポリオールの粘度を低く
抑えたい場合には、低分子量ポリオールを添加すること
が好ましい。このようなポリオールとしては、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタ
ンジオールがあげられ、これらのうちジプロピレングリ
コールがとくに好ましい。
【0026】第2成分ポリオールを芳香族アミン系ポリ
エーテルポリオールに混合する場合、ポリウレタン樹脂
の分解速度および再生ポリオールの粘度の観点から、そ
の比率(第2成分ポリオール:芳香族アミン系ポリオー
ル)は重量比で0:100〜95:5であることが好ま
しく、さらに好ましくは0:100〜50:50であ
る。2級水酸基を有する芳香族アミン系ポリオールが少
なすぎると、再生ポリオールを再利用してポリウレタン
発泡体を製造した際に、発泡体の断熱特性や機械強度が
低くなる傾向がある。
【0027】本発明の分解用組成物には、さらに、ポリ
ウレタン樹脂の分解を促進する分解触媒を配合すること
ができる。このような触媒としては、塩化亜鉛、塩化
鉄、塩化アルミニウムなどのルイス酸触媒;酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸などのカルボン酸化
合物;酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸カルシウム、
酢酸カリウム、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸リンなど
の無機酢酸塩化合物;炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリ
ウムなどのアルカリ触媒;ジ−n−ブチルスズジラウレ
ート、ジ−n−ブチルスズジアセテート、ジ−n−ブチ
ルスズメルカプチド、ジ−n−メチルスズジラウレー
ト、ジ−n−メチルスズジアセテート、ジ−n−メチル
スズメルカプチドなどの有機スズ化合物などがあげられ
る。
【0028】本発明のポリウレタン樹脂分解用組成物を
用いることにより、ポリウレタン樹脂を化学的に分解し
て、再生ポリオールを得ることができる。この場合、再
生ポリオールを得る方法としては、任意の公知の方法を
採用することができるが、本発明のポリウレタン樹脂分
解用組成物と分解触媒の混合物にポリウレタン樹脂を投
入し、得られた混合物を、好ましくは160〜200℃
の温度範囲で加熱撹拌することにより、再生ポリオール
を得る方法が好ましい。攪拌温度が160℃未満ではポ
リウレタン樹脂の分解性が低下する傾向があり、200
℃をこえるとポリオールが分解し、過酸化物が生成する
傾向がある。ポリウレタン樹脂は粉体として投入するこ
とが好ましい。
【0029】このようにして得られた再生ポリオール
は、50〜150℃の温度範囲で不溶物を除去すること
により、精製することができる。精製温度が50℃未満
では再生ポリオールの粘度が高く、取扱い性がわるくな
る傾向があり、150℃をこえると再生ポリオールの蒸
発量が多くなり、反応収率が低くなる傾向がある。
【0030】本発明のポリウレタン樹脂分解用組成物を
用いて分解することが可能なポリウレタン樹脂として
は、とくに制限がなく、樹脂分子中にウレタン結合また
はウレア結合を有するポリウレタン樹脂であればよい。
【0031】本発明のポリウレタン樹脂分解用組成物を
用いて再生ポリオールを得るにあたり、本発明のウレタ
ン樹脂分解用組成物の使用量は、ポリウレタン樹脂の分
解速度および分解生成する再生ポリオールの粘度の観点
から、ポリウレタン樹脂100重量部に対して30〜5
00重量部が好ましく、さらには80〜300重量部が
好ましい。使用量が30重量部未満では、再生ポリオー
ルの粘度が高くなり、取扱い性がわるくなる傾向があ
り、500重量部をこえると、分解するポリウレタン樹
脂重量に対して、生成する再生ポリオールの重量が6倍
をこえ、ポリウレタン樹脂のリサイクル効率がわるくな
る傾向がある。
【0032】本発明のポリウレタン樹脂分解用組成物に
よれば、特別な設備を必要とすることなくポリウレタン
樹脂を分解し、均質で安定した再生ポリオールを得るこ
とができる。また前記再生ポリオールは炭化水素系発泡
剤との相溶性が良好であり、分子中に芳香族環を多く含
むことから、これを用いてポリウレタン発泡体を製造し
た場合、剛直な分子構造のポリウレタン樹脂が生成し、
機械強度や断熱特性に優れ、断熱材や軽量構造体などの
用途に適したポリウレタン発泡体を得ることができる。
【0033】本発明のポリウレタン樹脂分解用組成物を
用いて得られた再生ポリオールを使用して、ポリウレタ
ン発泡体を製造する方法としては、従来からポリウレタ
ン発泡体の製造で慣用されている全ての方法が適用可能
である。すなわち、再生ポリオールに整泡剤、触媒、発
泡剤などを配合した混合液に、有機イソシアネートを混
合し、発泡させることによって得ることができる。ま
た、目的に応じて前記再生ポリオールと、他のポリオー
ルを併用することも可能である。ポリウレタン発泡体の
断熱特性や機械強度などの特性をより高性能なものとす
るには、常套の高圧発泡成形機で発泡成形することが好
ましい。
【0034】本発明の断熱箱体は、前記発泡体が外箱と
内箱の間の間隙に充填されてなる。充填は、通常の方法
で行なうことができる。すなわち、前述した再生ポリオ
ールと有機イソシアネートを含む混合物を、外殻である
ABS樹脂などの熱可塑性樹脂シートを真空成形した内
箱と薄板鋼板の折り曲げ成形品である外箱とで覆われた
十数ミリから数十ミリの狭い間隙に、任意の位置に設け
た注入口から注入する。注入した液体が発泡して洩れな
いように、注入口を密閉して放置すると、数分〜数十分
の短時間で樹脂の硬化が完了し、ウレタン発泡の圧力に
よる箱体の変形防止に用いていた治具から取り出せば断
熱箱体が得られる。このようにして得られた断熱箱体
は、断熱性を要する冷蔵庫やショーケース、保冷庫など
の壁として用いることができる。
【0035】
【実施例】つぎに実施例と比較例をあげて本発明をさら
に詳しく説明する。
【0036】製造例1(ポリウレタン樹脂の製造) 混合ポリオール(水酸基価460mgKOH/g)10
0重量部と、有機アミン系触媒3重量部、シリコーン整
泡剤3重量部、シクロペンタン12重量部と、水2重量
部を予め添加した混合液に、ポリメリックジフェニルメ
タンジイソシアネート(アミン当量135g/当量)1
60重量部を混合し、ポリウレタン発泡体を製造した。
ポリウレタン発泡体を粉砕機により粉砕し、得られたポ
リウレタン樹脂粉末を、以下の実施例および比較例にお
いて分解用のポリウレタン樹脂として用いた。
【0037】実施例1 加熱装置、攪拌装置、温度計および還流冷却機を具備し
た100リットルの反応容器に、トリレンジアミンにプ
ロピレンオキサイドが付加してなる水酸基価390mg
KOH/gの芳香族アミン系ポリエーテルポリオール4
2kg、ジプロピレングリコール18kgおよび水酸化
カリウム0.24kgを投入した。200℃に加熱した
のち、前記ポリウレタン樹脂粉末30kgを少しずつ投
入し、ポリウレタン樹脂を分解させた。投入完了後、さ
らに1時間200℃で加熱攪拌し、分解反応を完了し
た。反応混合溶液を100〜120℃の温度で100メ
ッシュの篩に通してゴミや不溶物を除去し、水酸基価が
385mgKOH/gの再生ポリオール82gを得た。
【0038】得られた再生ポリオールに、表1に示した
配合部数の有機アミン系触媒、シリコーン整泡剤、シク
ロペンタンおよび水を添加した。得られた混合液に、表
1に示した配合部数のポリメリックジフェニルメタンジ
イソシアネート(アミン1当量135g)を、高圧発泡
機で攪拌混合し、外箱と内箱との間に間隙を有する断熱
箱体の間隙に注入して発泡させ、断熱箱体を得た。
【0039】このようにして得られた断熱箱体からポリ
ウレタン発泡体を切り出し、そのコア密度、熱伝導率、
圧縮機械強度について調べた。測定結果は表1に示し
た。ここで熱伝導率は英弘精機(株)製AUTO−Λに
て測定した。圧縮機械強度は、(株)島津製作所製オー
トグラフにて、縦50mm×横50mm×厚さ30mm
の試験片の厚さ方向の圧縮機械強度を、試験速度10m
m/分で測定した。
【0040】また、得られた再生ポリオールと、有機ア
ミン系触媒、シリコーン整泡剤、シクロペンタンおよび
水とを表1に示した配合部数で混合したのち、25℃で
24時間放置し、発泡剤であるシクロペンタンと再生ポ
リオールの相溶性(発泡剤相溶性)を検討した。結果を
表1に示す。判定は目視で行い、シクロペンタンが分離
した場合は非相溶(×)、分離しなかった場合は相溶
(○)と判定した。
【0041】実施例2 芳香族アミン系ポリエーテルポリオールの投入量を30
kg、ジプピレングリコールの投入量を30kgとした
ほかは、実施例1と同様にして、水酸基価が450mg
KOH/gの再生ポリオール80gを得た。得られた再
生ポリオールを用い、実施例1と同様にして、断熱箱体
を製造し、そのコア密度、熱伝導率、圧縮機械強度およ
び発泡剤相溶性を調べた。
【0042】実施例3 芳香族アミン系ポリエーテルポリオールとして、トリレ
ンジアミンにブチレンオキサイドが付加してなる水酸基
価360mgKOH/gのポリエーテルポリオールを用
いたほかは、実施例1と同様にして、水酸基価が335
mgKOH/gの再生ポリオール81gを得た。得られ
た再生ポリオールを用い、実施例1と同様にして、断熱
箱体を製造し、そのコア密度、熱伝導率、圧縮機械強度
および発泡剤相溶性を調べた。
【0043】実施例4 芳香族アミン系ポリエーテルポリオールとして、ジフェ
ニルメタンジアミンにプロピレンオキサイドが付加して
なる水酸基価370mgKOH/gのポリエーテルポリ
オールを用いたほかは、実施例1と同様にして、水酸基
価が340mgKOH/gの再生ポリオール81gを得
た。得られた再生ポリオールを用い、実施例1と同様に
して、断熱箱体を製造し、そのコア密度、熱伝導率、圧
縮機械強度および発泡剤相溶性を調べた。
【0044】比較例1 再生ポリオールを使用したポリウレタン発泡体に代え
て、製造例1で得られたポリウレタン発泡体を用いたほ
かは、実施例1と同様にして、断熱箱体を製造し、その
コア密度、熱伝導率、圧縮機械強度および発泡剤相溶性
を調べた。
【0045】比較例2 芳香族アミン系ポリエーテルポリオールとして、トリレ
ンジアミンにエチレンオキサイドが付加してなり末端に
1級水酸基を有する水酸基価520mgKOH/gのポ
リエーテルポリオールを用い、ジプロピレングリコール
に代えて、ジエチレングリコールを用いたほかは、実施
例1と同様にして、水酸基価が500mgKOH/gの
再生ポリオール81gを得た。得られた再生ポリオール
を用い、実施例1と同様にして、断熱箱体を製造し、そ
のコア密度、熱伝導率、圧縮機械強度および発泡剤相溶
性を調べた。
【0046】比較例3 芳香族アミン系ポリエーテルポリオールとして、トリレ
ンジアミンにエチレンオキサイドが付加してなり末端に
1級水酸基を有する水酸基価520mgKOH/gのポ
リエーテルポリオールを用いたほかは、実施例1と同様
にして、水酸基価が450mgKOH/gの再生ポリオ
ール81gを得た。得られた再生ポリオールを用い、実
施例1と同様にして、断熱箱体を製造し、そのコア密
度、熱伝導率、圧縮機械強度および発泡剤相溶性を調べ
た。
【0047】比較例4 芳香族アミン系ポリエーテルポリオールに代えて、エチ
レンジアミンにプロピレンオキサイドが付加してなる水
酸基価505mgKOH/gのポリエーテルポリオール
を用いたほかは、実施例1と同様にして、水酸基価が4
00mgKOH/gの再生ポリオール79gを得た。得
られた再生ポリオールを用い、実施例1と同様にして、
断熱箱体を製造し、そのコア密度、熱伝導率、圧縮機械
強度および発泡剤相溶性を調べた。
【0048】結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の第1〜第3のポリウレタン樹脂
分解用組成物によれば、ポリウレタン樹脂廃材を分解
し、均質で安定した性状を有し、炭化水素系発泡剤との
相溶性が高い再生ポリオールを得ることができる。
【0051】また、本発明の第1の発泡体または第1の
断熱箱体によれば、第1〜第3のポリウレタン樹脂分解
用組成物を用いて得られた再生ポリオールを使用して、
分解前のポリウレタン樹脂と同等の物性を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 75:04 C08L 75:04 Fターム(参考) 3L102 JA01 JA03 JA04 MA01 MB17 4F301 AA29 AB02 AB03 CA09 CA23 CA25 CA41 CA53 CA68 CA72 4J005 AA14 4J034 CA04 CC03 CC08 DA01 DB03 DE04 DG16 DG22 HC12 HC61 HC64 HC67 HC71 JA42 KD12 NA03 NA06 NA08 QC01 QC04 RA06 RA14 RA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族アミン化合物にアルキレンオキサ
    イドを付加重合してなり末端に2級水酸基を有するポリ
    エーテルポリオールを含むポリウレタン樹脂分解用組成
    物。
  2. 【請求項2】 アルキレンオキサイドが、プロピレンオ
    キサイドまたはブチレンオキサイドである請求項1記載
    のポリウレタン樹脂分解用組成物。
  3. 【請求項3】 芳香族アミン化合物が、トリレンジアミ
    ンまたはジフェニルメタンジアミンである請求項1記載
    のポリウレタン樹脂分解用組成物。
  4. 【請求項4】 ポリオールと有機ポリイソシアネートを
    含む混合物を発泡させて得られるポリウレタン発泡体に
    おいて、ポリオールの少なくとも1成分が、請求項1記
    載のポリウレタン樹脂分解用組成物によりポリウレタン
    樹脂を分解して得られた再生ポリオールであるポリウレ
    タン発泡体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のポリウレタン発泡体を、
    外箱と内箱の間隙に充填してなる断熱箱体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103204747A (zh) * 2013-03-18 2013-07-17 江苏瑞丰科技实业有限公司 一种土壤改良营养型复合凝胶材料
CN107245162A (zh) * 2017-07-21 2017-10-13 中山大学 一种聚氨酯降解方法及其降解产物在塑胶跑道乙组分中的应用

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