JP2002210619A - ワーク送り出し用治具 - Google Patents

ワーク送り出し用治具

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JP2002210619A JP2001012431A JP2001012431A JP2002210619A JP 2002210619 A JP2002210619 A JP 2002210619A JP 2001012431 A JP2001012431 A JP 2001012431A JP 2001012431 A JP2001012431 A JP 2001012431A JP 2002210619 A JP2002210619 A JP 2002210619A
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Tsutomu Maruyama
勉 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】所定の部材に設けられた貫通孔にワークを容易
に遊嵌することが可能なワーク送り出し用治具を提供す
る。 【解決手段】ワーク送り出し用治具は、ロータ保持治具
50とロータ載置用治具200とを備える。このロータ
載置用治具200に載置されたロータ16を、ピン62
a、62bを介してロータ保持手段50で保持する。そ
して、クランプ機構60a、60bによりロータ保持手
段50をステータ12のハウジング34に位置決め固定
した後、該ロータ保持手段50を構成する送り機構58
の作用下にロータ16をステータ12の貫通孔14(挿
入口部)に指向して前進動作させ、これにより該ロータ
16をロータ保持手段50から離脱させるとともに貫通
孔14に挿入する。最後に、ロータ保持手段50をステ
ータ12から取り外した後、ボルト32を介してロータ
16をクランクシャフトCSに連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーク送り出し用
治具に関し、一層詳細には、所定の部材に設けられた挿
入口部にワークを容易に挿入することが可能なワーク送
り出し用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護の観点から、ガソリンを
燃焼させることにより駆動力を発生する自動車用内燃機
関と、図12および図13に示されるモータ10とがと
もに搭載された、いわゆるハイブリッド車両が提案され
ている。モータ10は、回生による発電および電力に基
づいて駆動力を発生し、これにより前記自動車用内燃機
関の出力を補助する。
【0003】このモータ10は、ステータ12と、該ス
テータ12に設けられた貫通孔14(挿入口部)に挿入
されるロータ16とを備える。このうち、ロータ16
は、図12に示すように、底面18を有する円筒部20
と、該円筒部20を囲繞する周回壁部22とを有し、両
者は円筒部20から放射状に延在する複数の橋架部24
を介して互いに一体的に連結されている。
【0004】そして、周回壁部22の外周壁には、炭素
繊維強化プラスチック製のフィルム26が巻回されるこ
とによって複数個の永久磁石28が保持されている。一
方、ステータ12の貫通孔14の内壁部には複数個の電
磁石コイル30が位置決め固定されており、該電磁石コ
イル30とフィルム26とは所定間隔で互いに離間して
いる。換言すれば、ロータ16は、ステータ12の貫通
孔14に遊嵌されている。
【0005】ロータ16の円筒部20の底面18(図1
3参照)の略中央部には図示しない大ボルト孔が設けら
れており、かつ該大ボルト孔の近傍には複数個の図示し
ないボルト孔が設けられている。これら大ボルト孔およ
びボルト孔に通された各ボルト32は、前記自動車用内
燃機関を構成するクランクシャフトCSの先端面に設け
られた大ボルト穴B1およびボルト穴B2(図12参
照)にそれぞれ螺合される。すなわち、ロータ16はボ
ルト32を介してクランクシャフトCSに連結され、し
たがって、クランクシャフトCSが回転動作することに
追従して回転動作する。要するに、ロータ16は、ステ
ータ12の貫通孔14内に回転自在に収容されている。
【0006】なお、図12および図13における参照符
号33は、円筒部20に設けられたねじ穴を示す。
【0007】ロータ16が回転動作すると、これに伴っ
て該ロータ16の周回壁部22の外周壁に保持された永
久磁石28が一体的に回転動作する。その結果、電磁石
コイル30に誘起電圧が発生した場合には、モータ10
は発電機としても機能する。
【0008】このような構成において、ステータ12
は、自動車用内燃機関を構成する図示しないシリンダブ
ロックに固定される。また、該ステータ12のハウジン
グ34には、該ステータ12と図示しないバッテリとを
電気的に接続するための電気配線等が接合される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなモータ10を自動車用内燃機関に組み込む場合、ま
ずロータ16をクランクシャフトCSに連結し、次にス
テータ12をシリンダブロックに固定しようとすると、
該ステータ12のハウジング34に電気配線等を接合す
る作業が行い難くなる。このような理由から、まずステ
ータ12をシリンダブロックに固定し、次にロータ16
をステータ12の貫通孔14に挿入することが通例とな
っている。
【0010】しかしながら、この場合、ロータ16を挿
入する際に永久磁石28が電磁石コイル30と互いに合
着することがある。永久磁石28としては、磁力が著し
く高いもの、例えば、ネオジム−鉄−ホウ素系焼結磁石
が一般的に使用されており、したがって、合着した永久
磁石28と電磁石コイル30とを互いに引き離すことは
著しく困難である。
【0011】永久磁石28と電磁石コイル30とが互い
に合着してしまうと、円筒部20のボルト孔とクランク
シャフトCSのボルト穴B2との位置合わせを行うため
にロータ16を回転動作させることが困難となる。すな
わち、ロータ16をクランクシャフトCSに連結する作
業が困難になるという不具合が惹起される。また、自動
車用内燃機関にモータ10を組み込んだ後にも、永久磁
石28を電磁石コイル30から引き離してロータ16を
回転動作させるために、クランクシャフトCSに著しく
大きな駆動力を与えなければならない。
【0012】また、永久磁石28と電磁石コイル30と
が互いに勢いよく合着した場合、永久磁石28に衝撃が
加わる。該永久磁石28が上記した焼結磁石のように靱
性が良好でないものであると、この衝撃によって永久磁
石28が破損してしまうことが懸念される。このような
事態が生じると、モータ10の能力が低下してしまうと
いう不具合を招く。破損した永久磁石28は、損傷前に
比して磁力が著しく低下してしまうからである。
【0013】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、ロータ等のワークをステータ等の所定の
部材の挿入口部に容易に遊嵌することが可能なワーク送
り出し用治具を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、所定の部材に設けられた挿入口部にワ
ークを遊嵌するためのワーク送り出し用治具であって、
ワークを保持するワーク保持手段、前記ワーク保持手段
に保持された前記ワークを直進動作させる送り機構、お
よび前記所定の部材を挟持するためのクランプ機構を有
するワーク保持治具と、前記ワーク保持治具を案内する
案内手段と、を備え、前記ロータを、前記所定の部材に
位置決め固定された前記ワーク保持治具から前記送り機
構の作用下に前記所定の部材の挿入口部に指向して前進
動作させることにより前記挿入口部に配置することを特
徴とする。
【0015】本発明によれば、ワークは、ワーク保持治
具のワーク保持手段により保持された状態で、該ロータ
保持治具を構成する送り機構により所定の部材に設けら
れた挿入口部まで前進動作する。このため、ワークが変
位することが著しく抑制されるので、ワークを所定の部
材に設けられた挿入口部に遊嵌することができる。
【0016】この場合、前記ワークの側壁部をカバー部
材で囲繞した状態で前記ロータを前記ステータの前記挿
入口部に挿入することが好ましい。このカバー部材によ
り防塵がなされるとともに、ワークが衝撃から保護され
るからである。
【0017】さらに、前記ワークを前記ワーク保持手段
で保持する際には、前記ワークをワーク載置手段に載置
することが好ましい。これにより、ワークをワーク保持
手段に保持する作業を容易かつ簡便に行うことができる
ようになるからである。
【0018】なお、前記所定の部材の好適な例として
は、自動車用内燃機関とトランスミッションとの間に配
置されるハイブリッド車両用モータを構成するステータ
を挙げることができ、かつ前記ワークの好適な例として
は、前記ハイブリッド車両用モータを構成するロータを
挙げることができる。この場合、上記したように、ロー
タが変位することが著しく抑制されるので、ロータの永
久磁石とステータの電磁石コイルとが合着することを回
避することができる。したがって、ロータの位置合わせ
が容易になる。しかも、永久磁石が電磁石コイルに衝突
することがないので、該永久磁石が破損することを回避
することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るワーク送り出
し用治具につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を
参照して詳細に説明する。なお、図12および図13に
示される構成要素と同一の構成要素については同一の参
照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0020】本実施の形態に係るワーク送り出し用治具
が備えるロータ保持治具(ワーク保持治具)の概略全体
斜視図を図1に示すとともに、図1におけるII方向か
らの要部概略斜視図を図2に示す。このロータ保持治具
50は、1対の連結板52a、52bにより互いに連結
された1組の基盤54、56と、送り機構58と、1対
のクランプ機構60a、60b(図1参照)と、ワーク
としてのロータ16を保持するための1対のピン62
a、62b(ワーク保持手段)とを備える。
【0021】基盤54の図1および図2における下端面
の四方の隅角部には、円柱状脚部64a、64b(図1
参照)または角柱状脚部66a、66b(図2参照)が
それぞれ設置されており、このうち、円柱状脚部64
a、64bの先端には、円柱状突起部68a、68b
(図1参照)が突出形成されている。また、基盤54の
中央部は大きく切り欠かれており、このため、該中央部
には円弧状の凹部70(図1参照)が設けられた形態と
なっている。
【0022】一方、軽量化のために開口部72が設けら
れた基盤56の上端面には、送り機構58を構成するボ
ールねじ74の一端部を囲繞して保護する保護カバー7
6が設置されている。そして、この保護カバー76に
は、基盤56の下端面に亘って延在する貫通孔78が設
けられている。また、基盤56には、保護カバー76の
設置箇所近傍にも貫通孔80a、80bが形成されてお
り、前記ピン62a、62bは、これら貫通孔80a、
80bにそれぞれ遊嵌されている。
【0023】送り機構58は、前記ボールねじ74の
他、該ボールねじ74が回転動作されることに伴って図
3に示すガイドバー84により案内されながら前進また
は後退動作する押出プレート82を有し、前記ピン62
a、62bは、この押出プレート82に支持されてい
る。すなわち、図4に示すように、ピン62a、62b
は大径部85、85と小径部86、86とをそれぞれ有
し、一方、押出プレート82には大径部85よりも小さ
くかつ小径部86を通すことが可能な直径の貫通孔88
a、88bが形成されている。このことから諒解される
ように、小径部86、86が貫通孔88a、88bに通
された際に大径部85、85が押出プレート82に当接
することにより、ピン62a、62bが押出プレート8
2に支持される。
【0024】なお、ピン62a、62bにおいて、押出
プレート82から突出した小径部86、86の先端部に
は雄ねじ90、90がそれぞれ設けられている。後述す
るように、この雄ねじ90、90は、ロータ16の円筒
部20に設けられたねじ穴33(図12および図13参
照)内の雌ねじに螺合される。
【0025】また、押出プレート82には、保護カバー
76の貫通孔78に対応する位置に貫通孔94が設けら
れている(図1参照)。これら貫通孔78、94には、
ガイドバー84(図3参照)が挿入される。なお、この
ガイドバー84のクランクシャフトCS側先端部には、
図示しないねじ部が設けられている。
【0026】保護カバー76を通った前記ボールねじ7
4の一端部には、ハンドル96が装着されている(図1
および図2参照)。作業者がこのハンドル96を旋回す
ることに伴い、ボールねじ74が回転動作する。一方、
該ボールねじ74の他端部には、自動車用内燃機関を構
成するクランクシャフトCS(図3参照)の先端面の大
ボルト孔(図示せず)に挿入されるカラー部材98が装
着されている。
【0027】クランプ機構60aは、図5に示すよう
に、台座100と、該台座100に連結された操作レバ
ー支持板102と、該操作レバー支持板102に揺動自
在に連結された操作レバー104と、該操作レバー10
4が揺動動作されることに追従して直線的に往復動作す
るクランプ軸106と、該クランプ軸106の先端部に
装着された円柱状ゴムからなる押さえ部材108と、操
作レバー104を位置決め固定するためのロック機構1
10とを有する。このうち、台座100は、図示しない
ボルトによって連結板52a、52bに連結されている
(図1参照)。
【0028】操作レバー104(図5参照)は、角柱部
材112と、円柱部材114と、球状カラー部材116
とからなり、該球状カラー部材116は円柱部材114
に連結され、かつ該円柱部材114は角柱部材112に
連結されている。そして、操作レバー104は、角柱部
材112に設けられたピン孔118を通ったピン120
が操作レバー支持板102の図示しないピン穴に係合さ
れることにより該操作レバー支持板102に揺動自在に
支持されている。
【0029】この操作レバー104とクランプ軸106
とは、ビス122を介して互いに連結されている。すな
わち、角柱部材112には長穴124が設けられており
(図1参照)、ビス122は、この長穴124を通って
クランプ軸106の先端部に係止されている。
【0030】クランプ軸106は、基盤54、56側に
指向して延在する途中で、操作レバー支持板102に位
置決め固定されたスリーブ126に囲繞されている(図
5参照)。このスリーブ126の側周壁部には角柱状カ
バー128が位置決め固定されており、かつクランプ軸
106の側周壁部にはディスク状部材130が嵌合され
ている。スリーブ126とディスク状部材130との間
にはコイルスプリング132が介在されており、操作レ
バー104は、このコイルスプリング132によって図
5における上方に常時弾発付勢されている。
【0031】ロック機構110は、角柱部材112およ
びビス122を貫通して突出した掛止ピン134(図1
および図3参照)と、該掛止ピン134に掛止されるフ
ック部136を有する操作レバー位置決め部材138と
を備える。この操作レバー位置決め部材138は、さら
に、角柱状カバー128の端部に臨んで配置されるとと
もにクランプ軸106側から操作レバー支持板102側
に指向して延在する第1基部140と、該第1基部14
0の端部から操作レバー104の長手方向に沿って延在
する第2基部142とを有し、前記フック部136は、
第2基部142の端部から垂直に立ち上がるように設け
られている。
【0032】この操作レバー位置決め部材138は、操
作レバー支持板102に揺動自在に支持されている。す
なわち、操作レバー支持板102のピン孔144を通っ
たピン146(ともに図3参照)は、第2基部142と
フック部136との境界に設けられた図示しないピン穴
に係合されている。また、第1基部140および角柱状
カバー128の互いに対向する端面には凹部148、1
50がそれぞれ設けられており(図5参照)、これら凹
部148、150には、コイルスプリング152の各端
部がそれぞれ着座している。要するに、操作レバー位置
決め部材138は、第1基部140がコイルスプリング
152によって図5における上方に常時弾発付勢されて
いるので、ピン146を中心として揺動動作する。
【0033】操作レバー位置決め部材138には、操作
レバー104と略平行して延在する揺動レバー154が
連結されている。後述するように、作業者がこの揺動レ
バー154を操作することによって操作レバー位置決め
部材138が揺動動作する。
【0034】なお、残余のクランプ機構60bは、クラ
ンプ機構60aと同様に構成されており、したがって、
クランプ機構60aと同一の構成要素には同一の参照符
号を付してその説明を省略する。
【0035】ワーク送り出し用治具は、このように構成
されたロータ保持治具50の他、図6に示すロータ載置
用治具200を備える。このロータ載置用治具200
は、後述するように、ロータ16をロータ保持治具50
で保持する際に使用される。
【0036】ロータ載置用治具200は、基台202
と、該基台202の略中央部に配置されるとともにその
中心部に挿入口204が設けられた載置台206と、該
載置台206の周囲に立設された4本の脚部208a〜
208dとを有する。脚部208a〜208dのうち、
基台202の隅角部近傍に配置された2本の脚部208
a、208bには、ロータ保持治具50の円柱状突起部
68a、68bを挿入するための挿入凹部210、21
0がそれぞれ設けられている。
【0037】ワーク送り出し用治具は、さらに、ロータ
16の側周壁部、すなわち、永久磁石28を保持するフ
ィルム26の外側に係合される円筒状のカバー部材21
2を備える。このカバー部材212により、永久磁石2
8に対する防塵がなされるとともに該永久磁石28が保
護される。
【0038】本実施の形態に係るワーク送り出し用治具
は基本的には以上のように構成されるものであり、次
に、その作用効果について説明する。
【0039】ロータ保持治具50でロータ16を保持す
る際には、まずロータ載置用治具200の載置台206
上にロータ16を載置した後、フィルム26の外側に円
筒状のカバー部材212を係合する。
【0040】次に、図7に示すように、ロータ載置用治
具200の脚部208a、208bの挿入凹部210、
210にロータ保持治具50の円柱状突起部68a、6
8bを挿入する。この際、ロータ保持治具50の角柱状
脚部66a、66bは、ロータ載置用治具200の残余
の脚部208c、208d上に載置される。また、カラ
ー部材98およびボールねじ74は、ロータ16の円筒
部20の底面18に形成された大ボルト孔および載置台
206の挿入口204を通る。なお、ロータ16は、基
盤56の凹部70に配置される。すなわち、ロータ16
と基盤56とが互いに当接することはない。
【0041】この状態で、ピン62a、62bを回転動
作させる。これにより該ピン62a、62bの雄ねじ9
0、90(図4参照)がロータ16の円筒部20に設け
られたねじ穴33内の雌ねじに螺合され、その結果、ロ
ータ16がロータ保持治具50により保持される。した
がって、ロータ載置用治具200からロータ保持治具5
0を離脱させると、ロータ16も載置台206から離脱
する。
【0042】このように、ロータ16をロータ載置用治
具200に載置することにより、ロータ保持治具50に
容易かつ簡便にロータ16を保持することができる。
【0043】その一方で、クランクシャフトCSのボル
ト穴B2の1つにガイドバー84を螺合する(図3参
照)。そして、ガイドバー84の一端部を押出プレート
82の貫通孔94および保護カバー76の貫通孔78に
通した後、ロータ保持治具50をガイドバー84で案内
しながらステータ12に指向して接近させ、ボールねじ
74の先端部に装着されたカラー部材98をクランクシ
ャフトCSの大ボルト孔に挿入するとともに、円柱状突
起部68a、68bをステータ12のねじ穴33に挿入
する。また、クランプ機構60a、60bの台座100
をステータ12のハウジング34に当接させる。
【0044】次に、クランプ機構60a、60bでハウ
ジング34を挟持することにより、該ハウジング34に
ロータ保持治具50を位置決め固定する。具体的には、
操作レバー位置決め部材138の揺動レバー154を図
3におけるX1、X2方向に指向して押し倒す。これに
より、操作レバー位置決め部材138がピン146を支
点として揺動動作する。
【0045】そして、操作レバー104をY1、Y2方
向に押し倒す。すなわち、ピン120(図5参照)を支
点として操作レバー104を揺動動作させる。これに伴
ってクランプ軸106がハウジング34に指向して前進
動作し、最終的に、押さえ部材108がハウジング34
に当接する。また、ディスク状部材130と角柱状カバ
ー128との間でコイルスプリング132が圧縮され
る。
【0046】このようにして押さえ部材108をハウジ
ング34に当接させた後、揺動レバー154を解放す
る。この際、上記したように操作レバー位置決め部材1
38の第1基部140がコイルスプリング152により
常時弾発付勢されているので、該操作レバー位置決め部
材138は、ピン146を支点としてX1、X2方向
(図3参照)と逆方向に揺動動作する。その結果、図8
に示すように、該操作レバー位置決め部材138のフッ
ク部136が掛止ピン134に掛止され、これにより操
作レバー104が位置決め固定されるとともに、押さえ
部材108がハウジング34を押圧するようになる。す
なわち、ハウジング34がクランプ機構60a、60b
で挟持され、結局、ロータ保持治具50がステータ12
に位置決め固定される。
【0047】次いで、ロータ16をステータ12の貫通
孔14に挿入する。すなわち、ハンドル96を図8にお
ける矢印Z方向に旋回することによりボールねじ74を
回転動作させる。この回転動作に追従して押出プレート
82がガイドバー84に案内されながらステータ12側
に指向して前進動作することに伴い、図9に示すよう
に、該押出プレート82にピン62a、62bで連結さ
れたロータ16がロータ保持治具50から離脱する。こ
の際、ピン62a、62bは貫通孔80a、80bから
離脱する。
【0048】この場合、ロータ16は押出プレート82
にピン62a、62bを介して連結されており、かつ該
押出プレート82の貫通孔94にはガイドバー84が挿
入されている。換言すれば、ロータ16はガイドバー8
4および押出プレート82によって拘束されており、し
たがって、ロータ16がロータ保持治具50から離脱す
る際、永久磁石28の磁力によってステータ12の電磁
石コイル30側に指向して変位することが著しく抑制さ
れる。
【0049】すなわち、永久磁石28の磁力によるロー
タ16の変位を送り機構58で抑制することにより、永
久磁石28と電磁石コイル30とが合着することを回避
することができ、結局、図10に示すように、カバー部
材212と電磁石コイル30とが所定間隔で互いに離間
した状態でロータ16をステータ12の貫通孔14に挿
入することができる。このため、永久磁石28が電磁石
コイル30に衝突することはない。したがって、永久磁
石28が破損することもない。
【0050】また、永久磁石28がカバー部材212で
囲繞されているので、永久磁石28に塵が付着すること
や衝撃が直接的に加わることを回避することもできる。
すなわち、カバー部材212により防塵がなされるとと
もに、ロータ16が保護される。
【0051】そして、ロータ保持治具50をハウジング
34から取り外す。すなわち、クランプ機構60a、6
0bの各揺動レバー154をX1、X2方向(図3参
照)に再び押し倒し、各操作レバー位置決め部材138
を揺動動作させる。この揺動動作により掛止ピン134
からフック部136が離脱するとともに、コイルスプリ
ング132が伸張してディスク状部材130を弾発付勢
する。その結果、各クランプ軸106がハウジング34
から離間する方向に指向して後退動作することに伴い、
各押さえ部材108がハウジング34から離間する。こ
れにより、ロータ保持治具50がハウジング34から解
放される。
【0052】次に、ピン62a、62bを螺回してねじ
穴33から離脱させることによって押出プレート82を
ロータ16から離脱させる。この離脱により、ロータ保
持治具50がロータ16からも解放されるに至る。さら
に、ロータ保持治具50をガイドバー84に沿ってハウ
ジング34から離間させ、最終的に貫通孔78、94か
らガイドバー84を離脱させる。ガイドバー84は、そ
の後、螺回してねじ穴33から離脱させればよい。
【0053】そして、必要に応じてロータ16を回転動
作させ、ロータ16の円筒部20の底面18のボルト孔
とクランクシャフトCSのボルト穴B2(図3参照)と
の位置合わせを行う。なお、ロータ16の回転動作は、
カバー部材212を把持することにより容易に行うこと
ができる。
【0054】最後に、位置合わせがなされた大ボルト孔
と大ボルト穴B1、ボルト孔とボルト穴B2にそれぞれ
ボルト32(図13参照)を挿入した後に該ボルト32
を螺回してクランクシャフトCSとロータ16とを連結
することにより、図11に示すように、モータ10が構
成されるに至る。この連結の後にロータ16からカバー
部材212を引き抜けば、永久磁石28と電磁石コイル
30とが互いに合着することなく対向する。
【0055】このように、本実施の形態によれば、ロー
タ16をステータ12の貫通孔14に挿入する際に該ロ
ータ16をロータ保持治具50のピン62a、62bで
保持した状態で送り機構58により案内するので、ロー
タ16の永久磁石28が電磁石コイル30に合着するこ
とを回避することができる。このため、ロータ16の位
置合わせが容易となるとともに、永久磁石28が破損す
ることを回避することができる。
【0056】なお、上記した実施の形態では、自動車用
内燃機関とトランスミッションとの間に配置されるハイ
ブリッド車両用のモータ10を構成するステータ12を
所定の部材とし、かつロータ16をワークとして説明し
たが、所定の部材やワークがどのようなものであっても
よいことはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るワー
ク送り出し用治具によれば、ワークを保持するワーク保
持手段と、該ワークを所定の部材に設けられた挿入口部
まで前進動作させる送り機構とを有するワーク保持治具
を備えているので、ワークが前進動作する際に該ワーク
が変位することが著しく抑制される。したがって、ワー
クを所定の部材に設けられた挿入口部に遊嵌することが
できるという効果が達成される。
【0058】例えば、ワークがモータを構成するロータ
であり、所定の部材が前記ロータとともにモータを構成
するステータである場合、ロータの永久磁石とステータ
の電磁石コイルとが合着することを回避することがで
き、結局、ロータの位置合わせを容易に行うことができ
るようになる。
【0059】しかも、この場合、永久磁石が電磁石コイ
ルに衝突することがないので、該永久磁石が破損するこ
とを回避することもできる。したがって、モータの能力
が低下するという懸念を払拭することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るワーク送り出し用治具を構
成するロータ保持治具の概略全体斜視図である。
【図2】図1の矢印II方向矢視における要部概略斜視
図である。
【図3】図1のロータ保持治具によりワークとしてのロ
ータを所定の部材としてのステータの貫通孔(挿入口
部)に挿入する際の前段階を示す概略全体斜視図であ
る。
【図4】図1のロータ保持治具が備えるピンおよび押出
プレートの要部拡大断面図である。
【図5】図1のロータ保持治具が備えるクランプ機構の
概略全体正面図である。
【図6】本実施の形態に係るワーク送り出し用治具を構
成し、図1のロータ保持治具でロータを保持する際に使
用されるロータ載置用治具の概略全体斜視図である。
【図7】ロータ載置用治具に載置されたロータをロータ
保持治具で保持した状態を示す概略全体斜視図である。
【図8】ロータがロータ保持治具で保持された状態を示
す要部全体斜視図である。
【図9】送り機構によりロータが前進動作した状態を示
す要部全体斜視図である。
【図10】ロータの前進動作が終了し、ステータの貫通
孔に挿入された状態を示す要部全体斜視図である。
【図11】ステータからロータ保持治具を取り外した状
態を示す概略全体斜視図である。
【図12】モータの概略分解斜視図である。
【図13】図12の概略正面図である。
【符号の説明】
10…モータ 12…ステー
タ 14…貫通孔(挿入口部) 16…ロータ 28…永久磁石 30…電磁石
コイル 33…ねじ穴 50…ロータ
保持治具 58…送り機構 60a、60
b…クランプ機構 62a、62b…ピン 68a、68
b…円柱状突起部 74…ボールねじ 78、94…
貫通孔 82…押出プレート 84…ガイド
バー 96…ハンドル 104…操作
レバー 106…クランプ軸 108…押さ
え部材 110…ロック機構 132、15
2…コイルスプリング 134…掛止ピン 136…フッ
ク部 154…揺動レバー 200…ロー
タ載置用治具 206…載置台 210…挿入
凹部 212…カバー部材 CS…クラン
クシャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶺岸 誠一 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C030 AA15 BC21 CC01 DA37 5H615 AA01 BB01 PP01 PP02 PP06 SS09 SS10 SS55 5H621 GA04 HH01 JK02 JK08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の部材に設けられた挿入口部にワーク
    を遊嵌するためのワーク送り出し用治具であって、 ワークを保持するワーク保持手段、前記ワーク保持手段
    に保持された前記ワークを直進動作させる送り機構、お
    よび前記所定の部材を挟持するためのクランプ機構を有
    するワーク保持治具と、 前記ワーク保持治具を案内する案内手段と、 を備え、 前記ロータを、前記所定の部材に位置決め固定された前
    記ワーク保持治具から前記送り機構の作用下に前記所定
    の部材の挿入口部に指向して前進動作させることにより
    前記挿入口部に配置することを特徴とするワーク送り出
    し用治具。
  2. 【請求項2】請求項1記載の治具において、前記ワーク
    の側壁部を囲繞するカバー部材を備えることを特徴とす
    るワーク送り出し用治具。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の治具において、さ
    らに、前記ワークを前記ワーク保持治具に保持する際に
    前記ワークを載置するためのワーク載置用治具を備える
    ことを特徴とするワーク送り出し用治具。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の治具
    において、自動車用内燃機関とトランスミッションとの
    間に配置されるハイブリッド車両用モータを構成するス
    テータを前記所定の部材とし、かつ前記ハイブリッド車
    両用モータを構成するロータを前記ワークとすることを
    特徴とするワーク送り出し用治具。
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