JP2002207435A - 表示装置の製造方法及び製造装置 - Google Patents

表示装置の製造方法及び製造装置

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JP2002207435A
JP2002207435A JP2001000130A JP2001000130A JP2002207435A JP 2002207435 A JP2002207435 A JP 2002207435A JP 2001000130 A JP2001000130 A JP 2001000130A JP 2001000130 A JP2001000130 A JP 2001000130A JP 2002207435 A JP2002207435 A JP 2002207435A
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Japan
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liquid crystal
adhesive sheet
manufacturing apparatus
crystal display
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JP2001000130A
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Haruo Murano
春男 村野
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示素子の貼り合わせ部に気泡の混入がな
く、貼り合わせ作業を自動的かつ容易に行うことのでき
る表示装置の製造方法及び製造装置を得る。 【解決手段】 第2液晶表示素子111Rをテーブル1
上に固定すると共に、該素子111R上に粘着シート1
21を設け、第1液晶表示素子111Gの一端部を第2
液晶表示素子111Rの一端部上に重ね、素子111G
の角度θをほぼ一定に保持しつつ素子111Gの他端部
に対してコイルばね151にて貼り合わせ方向にテンシ
ョンを付与しながら、素子111Gの一端部側から他端
部側へローラ30で押圧して素子111R,111Gを
貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置の製造方
法及び製造装置、特に、複数層の表示素子を貼り合わせ
るのに適した製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】一対の基板間に液晶層を挟持した
複数の液晶表示素子を積層してなる液晶表示装置を製造
するには、液晶表示素子を1層ごとに粘着層を介して貼
り合わせていく必要がある。近年、室温でコレステリッ
ク相を示す液晶層を一対の樹脂フィルム基板間に挟持し
たペーパーライクな液晶表示素子が開発されているが、
この種の素子は柔軟性を有しているが故に取扱いが煩雑
で貼り合わせ作業性が悪く、貼り合わせ時に粘着層に気
泡が混入し、画像の表示性能を損なうおそれがあった。
【0003】そこで、本発明の目的は、貼り合わせ部に
気泡の混入がなく、貼り合わせ作業を容易に行うことの
できる表示装置の製造方法及び製造装置を提供すること
にある。
【0004】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る表示装置の製造方法は、第1表示素子
の下面及び第2表示素子の上面の少なくとも一方に粘着
層を形成する工程と、第1表示素子の所定領域を第2表
示素子の対応する領域に重ねる工程と、第2表示素子に
対する第1表示素子の端部の距離を徐々に小さくさせつ
つ第1表示素子の前記端部に対して貼り合わせ方向にテ
ンションを付与しながら、第1表示素子の前記所定領域
側から前記端部側へ押圧体で押圧して第1表示素子を第
2表示素子上に貼り合わせる工程と、を備えている。
【0005】以上の工程からなる製造方法においては、
第2表示素子上に第1表示素子を所定領域から端部にわ
たって、第1表示素子の端部の距離を徐々に小さくさせ
つつ第1表示素子の端部に対して貼り合わせ方向にテン
ションを付与しながら、第1表示素子の所定領域側から
端部側へ押圧体で押圧して貼り合わせていくため、柔軟
な表示素子どうしを簡単な作業で貼り合わせることがで
きると共に、第1表示素子にたわみの発生がなく、粘着
層に気泡が混入することを防止できる。
【0006】本発明に係る製造方法においては、前記各
工程を繰り返して3以上の表示素子を貼り合わせて積層
し、例えば、多色表示可能な積層型の表示装置を得るこ
とも容易である。
【0007】また、前記各工程に先立って各表示素子に
駆動回路を接続しておいてもよい。さらに、表示素子の
貼り合わせに先立って各素子の位置調整を行う工程を備
えれば、各素子を正確な位置関係で積層することができ
る。位置調整時に各素子の少なくとも一部をモニタ画面
に表示すれば、調整作業が容易になる。
【0008】前記粘着層の形成は粘着シートを貼り付け
ることにより行うことができる。この粘着シートの貼り
付けは、粘着シートの所定領域を第2表示素子に重ねる
工程と、第2表示素子に対する粘着シートの端部の距離
を徐々に小さくさせつつ粘着シートの前記端部に対して
貼り合わせ方向にテンションを付与しながら、粘着シー
トの前記所定領域側から前記端部側へ押圧体で押圧して
粘着シートを第2表示素子上に貼り合わせる工程とを含
むようにすれば、容易であり、粘着シートに気泡が混入
することもない。
【0009】また、前記粘着シートを第2表示素子上に
貼り付ける工程は、粘着シートの上面に離型シートを貼
着した状態で行えば、粘着シートの取扱いやアライメン
ト作業が容易である。
【0010】一方、本発明に係る表示装置の製造装置
は、シート状の被積層部材に対応したサイズの開口を有
し、一端部を支点として回動自在に支持された支持板
と、この支持板の開口内において被積層部材をその一端
部を支持板に対して移動可能な状態で固定するための固
定部材と、表示素子を載置、固定するための載置台と、
前記支持板に支持された被積層部材を前記載置台上に固
定された表示素子上に押圧するための押圧体と、前記押
圧体と前記支持板とを相対移動可能に保持する保持機構
と、を備えている。
【0011】以上の構成からなる製造装置においては、
表示素子上に被積層部材を重ねて貼り合わせていくこと
ができ、表示素子上に柔軟な被積層部材を自動的に積層
することができる。
【0012】本発明に係る製造装置において、押圧体は
ローラであることが好ましい。また、支持板は一対の腕
部を有し、両腕部の先端部分を支点として回動可能なも
のを使用することができる。
【0013】また、固定部材を支持板に接続する接続具
を設けてもよく、この接続具には固定部材を弾性的に引
っ張る引っ張り部材を設ければよい。さらに、押圧体に
よる貼り合わせ開始位置を変更するためのスライド機構
を有していてもよい。
【0014】また、被積層部材及び表示素子の位置調整
を行うアライメント機構を備えれば、正確な位置関係で
積層することができる。特に、被積層部材を保持する吸
着テーブルは上下動させる機構、あるいは上下方向と直
交する平面上で2次元的に移動させる機構を備えている
ことが好ましい。さらに、アライメント機構に加えて、
被積層部材及び表示素子の位置を観察するための位置観
察手段を備えることが好ましい。
【0015】また、本発明に係る製造装置は、被積層部
材及び表示素子の貼り合わせの進行度合に対応して支持
板の回動角度を変更する機構を備えれば、貼り合わせ部
への気泡の混入を効果的に防止することができる。さら
に、表示素子の各駆動回路基板を支持する領域を備えて
いてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る表示装置の製
造方法及び製造装置の実施形態について、添付図面を参
照して説明する。
【0017】(液晶表示装置)まず、室温でコレステリ
ック相を示す液晶層を有する3層積層型の液晶表示装置
について説明する。なお、本発明に係る製造方法の対象
となる液晶表示装置はコレステリック相を示す液晶やメ
モリ性を有する液晶を含むものに限定することはない。
【0018】図1は単純マトリクス駆動方式による反射
型のフルカラー液晶表示装置を示す。この液晶表示装置
100は、光吸収層123の上に、赤色の選択反射と透
明状態の切換えにより表示を行う赤色表示素子111R
を配し、その上に透明な粘着シート121を介して緑色
の選択反射と透明状態の切換えにより表示を行う緑色表
示素子111Gを積層し、さらに、その上に透明な粘着
シート122を介して青色の選択反射と透明状態の切換
えにより表示を行う青色表示素子111Bを積層したも
のである。
【0019】各表示素子111R,111G,111B
は、それぞれ透明電極113,114を形成した透明基
板112間に樹脂製柱状構造物115、液晶116及び
スペーサ117を挟持したものである。透明電極11
3,114上には必要に応じて絶縁膜118、配向制御
膜119が設けられる。また、基板112の外周部(表
示領域外)には液晶116を封止するためのシール材1
20が設けられる。
【0020】透明電極113,114はそれぞれ駆動回
路に接続されており、透明電極113,114の間にそ
れぞれ所定のパルス電圧が印加される。この印加電圧に
応答して、液晶116が可視光を透過する透明状態と特
定波長の可視光を選択的に反射する選択反射状態との間
で表示が切り換えられる。
【0021】各表示素子111R,111G,111B
に設けられている透明電極113,114は、それぞれ
微細な間隔を保って平行に並べられた複数の帯状電極よ
りなり、その帯状電極の並ぶ向きが互いに直角方向とな
るように対向させてある。これら上下の帯状電極に順次
通電が行われる。即ち、各液晶116に対してマトリク
ス状に順次電圧が印加されて表示が行われる。これをマ
トリクス駆動と称し、電極113,114が交差する部
分が各画素を構成することになる。このようなマトリク
ス駆動を各表示層ごとに行うことにより液晶表示装置1
00にフルカラー画像の表示を行う。
【0022】液晶116としては、室温でコレステリッ
ク相を示すものが好ましく、特に、ネマティック液晶に
カイラル材を添加することによって得られるカイラルネ
マティック液晶が好適である。
【0023】なお、コレステリック液晶の選択反射によ
る画像の表示方法については、よく知られており、その
説明は省略する。
【0024】(貼り合わせ方法の概略)前記各液晶表示
素子を貼り合わせるには、図2,3に示す貼り合わせ吸
着テーブル1を使用して行われる。図2は3層積層した
状態を示し、図3はその分解状態を示す。貼り合わせに
使用される各素子111R,111G,111Bには駆
動回路を搭載した回路基板131,132がヒートシー
ル133,134を介して既に接続されている。
【0025】貼り合わせ工程の概略は、まず、吸着テー
ブル1上に最下層の素子111Rを載置し、メンディン
グテープ71にて固定する。次に、素子111R上に中
間層の素子111Gを粘着シート121を介して貼り合
わせる。同様に、素子111G上に最上層の素子111
Bを粘着シート122を介して貼り合わせる。各素子の
貼り合わせ時において、各素子111R,111G,1
11Bの一部の画素Pを点灯させて位置合わせを行う。
【0026】また、各素子111R,111G,111
Bの回路基板131,132はテーブル1の側部領域1
a,1b上に載置される。
【0027】図4は貼り合わせ方法を模式的に示してい
る。まず、図4(A)に示すように、テーブル1上に載
置、固定された素子111Rの上面に粘着シート121
を貼着する。そして、素子111Gの一端部を素子11
1Rの一端部に重ねる。このとき、素子111Gの前記
一端部に対向する他端部を素子111Rから所定距離h
1を保ち、かつ、素子111Gに付勢手段151で所定
のテンションを付与する。
【0028】前記テンションを与えた状態を保持しつつ
重ね合わせた一端部から他端部に向かって押圧体30で
素子111G,111Rへの押圧を開始する。押圧体3
0をテーブル1に対して相対的に移動させることによ
り、図4(B),(C)に示すように、素子111G,
111Rを貼り合わせていく。
【0029】このとき、付勢手段151でテンションを
付与し続けたまま素子111Rに対する素子111Gの
他端部の距離をh1からh2,h3へと徐々に小さくして
いく。これにより、押圧体30による押圧地点を頂点と
した、素子111Gの他端部、素子111Rの他端部の
3点のなす角度の変化を貼り合わせ工程の全体を通じて
抑制することができる。素子111Rに対する素子11
1Gの他端部の距離を適切に調整すれば、前記3点のな
す角度をほぼ一定に保つことも可能である(θ 1≒θ2
θ3)。
【0030】前述の貼り合わせを行うことにより、素子
111R,111G間に気泡を巻き込んだり、素子11
1Gにしわを生じたりすることなく、効果的に貼り合わ
せ作業を行うことができる。
【0031】最上層の素子111Bの貼り合わせも前記
と同様の工程を繰り返すことにより行うことができる。
勿論、三つ以上の素子を積層する場合も同様の工程を繰
り返せばよい。また、粘着シート121を素子に貼着す
る場合も、前記と同様にして行えば、気泡の取込みやし
わを生じることなく貼り付けることができる。
【0032】(貼り合わせ装置の全体構成)図5は貼り
合わせ装置の全体構成を示す。この貼り合わせ装置は、
以下の作業項目を改善するために製作された。即ち、
【0033】(1)粘着シートの貼り合わせに関して、
従来、貼り合わせローラの圧力及び速度が作製する素子
ごとあるいは1回の貼り合わせ工程中にばらついていた
のを、貼り合わせ吸着テーブル1、支持板10、アライ
メント吸着テーブル20、貼り合わせローラ30、引っ
張りユニット145等を設けることにより、ローラの圧
力及び貼り合わせ速度を標準化する。
【0034】(2)液晶表示素子のアライメントに関し
て、アライメント吸着テーブル20にZ軸シリンダ2
1、平面上での2次元移動機構(X軸モータ22、Y軸
モータ23)を設け、さらにタッチポイント確認機構
(ダイアルゲージ29)、CCDカメラ41,42、モ
ニタ用ディスプレイ43,44を設けてアライメント作
業を標準化する。
【0035】(3)液晶表示素子の貼り合わせ角度に関
して、従来、作製する素子ごとあるいは1回の貼り合わ
せ工程中にばらついていたのを、支持板10に突き上げ
シリンダ15、引っ張りプレート150を設け、さら
に、吸着テーブル1に矢印X方向への駆動機構(図示せ
ず)を設け、それらを連動させることで貼り合わせ角度
を標準化する。
【0036】以上の各構成部材や機構は、本体ベース2
00上に設置されている。このベース200上には、さ
らに、主電源スイッチ201、操作キーによる各デバイ
スへの通電を可能にするための操作電源スイッチ20
2、吸着テーブル1を原点に復帰させるための原点復帰
スイッチ203、各デバイスを起動して運転準備状態に
するための運転準備スイッチ204、吸着テーブル1,
20の吸着を行うための吸引ポンプを手動でオン、オフ
するための操作メカバルブ205、各デバイスを手動操
作するための操作スイッチ206、貼り合わせを開始す
るためのスタートスイッチ207、非常停止スイッチ2
08等が設けられている。
【0037】貼り合わせ吸着テーブル1は下側に位置す
る液晶表示素子を吸着保持するためのものであり、ベー
ス200上で矢印X,Y方向に移動可能であり、図5に
示す位置を原点とする。
【0038】支持板10は、腕部を有するほぼコ字形状
をなし、腕部の先端部分の支軸11を支点としてテーブ
ル1上で回動自在に設けられ、他端に連結した突き上げ
シリンダ15を駆動することにより、所定の角度に回動
される。また、テーブル1上で矢印X方向にスライド可
能であり、図5に示す位置を原点とする。
【0039】貼り合わせローラ30は、ベース200上
の支持台35に昇降板31を介して回転自在に取り付け
られ、昇降板31は加圧シリンダ32によって駆動され
る。即ち、ローラ30は加圧シリンダ32を駆動するこ
とで下降し、吸着テーブル1が矢印X方向に移動するこ
とにより、2層の液晶表示素子を加圧しつつ貼り合わせ
る。また、液晶表示素子上に粘着シートを貼り合わせる
工程も行う。
【0040】アライメント吸着テーブル20は、上側に
位置する液晶表示素子及び粘着シートを吸着保持して位
置合わせを行うためのもので、ベース200上の支持台
28にブラケット25と台座26を介して取り付けら
れ、Z軸シリンダ21がブラケット25を駆動すること
により上下動可能である。また、吸着テーブル20はX
軸モータ22及びY軸モータ23によって2次元的に位
置調整可能である。
【0041】2台のCCDカメラ41,42は、貼り付
けられる液晶表示素子の位置合わせを行うために、点灯
された画素を撮影する。その映像はそれぞれモニタディ
スプレイ43,44に表示される。
【0042】ここで、前記貼り合わせ装置の制御回路に
ついて図6を参照して説明する。この制御回路は、全体
的な制御を司るCPU(中央処理装置)300を中心と
して構成され、CPU300は、各種プログラムやデー
タ等を記憶しているROM301と、各種のデータを記
憶するためのRAM302を内蔵している。
【0043】CPU300に接続されている駆動部、デ
バイスは以下のとおりである。突き上げシリンダ15を
上下動させるための駆動部311。吸着テーブル1を移
動させるための駆動部312。アライメント吸着テーブ
ル20を昇降させるための昇降機構313。アライメン
ト吸着テーブル20を水平方向に移動させるための2次
元移動機構314。吸着テーブル1の吸引を行うための
吸引ポンプ315。アライメント吸着テーブル20の吸
引を行うための吸引ポンプ316。各種ゲージ317。
各操作スイッチを含む操作パネル318。CCDカメラ
41,42。モニタディスプレイ43,44。その他の
デバイス320。
【0044】(貼り合わせ工程)以下に、前記貼り合わ
せ装置を使用した貼り合わせ工程について工程順に説明
する。
【0045】(液晶表示素子111Rのセッティング及
び固定)突き上げシリンダ15を駆動して支持板10を
直立位置に回動させてテーブル1上から退避させた状態
(図16参照)で以下の作業を行う。まず、図7に示す
ように、液晶表示素子111Rをテーブル1上にマーキ
ングされた基準ライン211,212,213に沿って
載置し、テーブル1の吸着作用をオンする。次に、図8
に示すように、素子111Rの一端部をメンディングテ
ープ71にて固定する。その後、支持板10を直立位置
からテーブル1と平行な位置に戻す。
【0046】(粘着シートの貼り合わせ)ここでは、テ
ーブル1上に吸着固定された液晶表示素子111R上に
粘着シート121を貼り合わせる(図9参照)。粘着シ
ート121は、図10に示すように、シート基板121
aの上下面に粘着層121bを設けたものであり、未使
用時には上下面の粘着層121b上に離型シート121
c,121dが貼着されている。ここでは下面の離型シ
ート121dを剥離して素子111R上に貼り合わせ
る。なお、粘着シート121がカールしている場合は、
概して凹面側の離型シートの方が凸面側の離型シートよ
りも剥がれやすいので、この場合は凹面側の離型シート
を剥離して素子111R上に貼り合わせるとよい。な
お、いま一つの粘着シート122も同様の構成からな
る。
【0047】粘着シート121は、まず、上下面の離型
シート121c,121dを付けたまま、その外形が素
子111Rのシール材120と一致するように載置され
る。このとき、図11に示すように、粘着シート121
の一端部をメンディングテープ125で素子111R上
に固定し、他端部の両側を引っ張りテープ126の先端
部で接着/保持した状態で、たるみが生じないように素
子111R上に重ね合わせる。引っ張りテープ126
は、図12に示すように、貼付け部分126aを残して
二つ折りにすれば、作業性が良好である。
【0048】実際の作業は、図13に示すように、支持
板10を原点から矢印X方向にスライド移動させた状態
で行われる。支持板10は腕部の先端が連動バー12を
介してスライドユニット13に結合されており、スライ
ドユニット13を駆動することによって水平移動可能と
されている。このスライド時において、支持板10は液
晶表示素子111Rのヒートシール133,134に触
れないように、約30°上方に回動させる。
【0049】次に、粘着シート121をシール材120
に合わせて液晶表示素子111R上に載置し、図14に
示すように、一端部をメンディングテープ125で固定
する。さらに、押さえ治具127をメンディングテープ
71,125上に乗せて重石とし、貼り合わせローラ3
0を下降させて押さえ治具127を押さえつける。これ
は、液晶表示素子111Rの浮き上がりを防止するため
である。
【0050】次に、図15に示すように、粘着シート1
21の他端部を保持する引っ張りテープ126を引っ張
りユニット145に固定する。引っ張りユニット145
は、支持板10上に設置されており、内蔵したコイルば
ね146にてテープ126を介して粘着シート121を
矢印c方向に弾性的に付勢する。
【0051】次に、図16に示すように、支持板10を
垂直に起立させると、引っ張りユニット145も上方に
回動し、粘着テープ121の下面離型シート121dが
剥離される。その後、図17に示すように、支持板10
を30°の角度まで戻し、貼り合わせローラ30を上昇
させると共に押さえ治具127を取り外す。さらに、支
持板10を矢印X’方向にスライドさせて原点に復帰さ
せ、貼り合わせローラ30を下降して粘着シート121
の一端部上に圧接させ、吸着テーブル1を矢印X方向に
移動させながら粘着シート121を液晶表示素子111
R上に貼り付ける。
【0052】図18はローラ30が素子111Rの他端
部上を圧接し、貼り合わせが完了した状態を示してい
る。粘着シート121の貼り合わせが完了すると、引っ
張りテープ126を引っ張りユニット145から外し、
ローラ30を上昇させ、吸着テーブル1を原点へ復帰さ
せる。
【0053】(液晶表示素子111Rの位置調整)ここ
で、液晶表示素子111Rを貼り合わせ基準位置へ調整
する。まず、液晶表示素子111Rを固定しているメン
ディングテープ71を剥離し、テーブル1の吸着作用を
オフする。そして、図19に示すように、液晶表示素子
111Rの一部の画素Pを点灯させる。点灯は液晶点灯
器の端子140を電極に接続して行う。点灯画素Pは対
角線上の2箇所とし、点灯後は端子140を取り外す。
コレステリック相を示す液晶はメモリ性を有するため、
一旦点灯させた後は端子140を取り外しても点灯状態
を維持する。
【0054】次に、テーブル1の吸着作用をオンし、液
晶表示素子111Rの一端部をメンディングテープ71
で再固定する。さらに、図20に示すように、CCDカ
メラ41,42を下降させて液晶表示素子111Rの点
灯画素Pを撮影し、その映像をモニタ用ディスプレイ4
3,44に表示しながらテーブル1をX,Y方向に移動
させ、点灯画素Pがモニタ画面の電子ライン45の中央
部に位置するように位置調整を行う。位置調整はモニタ
用ディスプレイ43,44の電子ライン調整ボタン46
にて行う。調整が完了した状態のモニタ画面を図21に
示す。このように調整された液晶表示素子111Rの位
置が素子貼り合わせの基準位置となる。
【0055】(液晶表示素子111Gの貼り合わせ)次
に、前記液晶表示素子111R上に中間層である液晶表
示素子111Gを貼り合わせる工程について説明する。
【0056】まず、図22に示すように、液晶表示素子
111Gを前記液晶表示素子111R上に載置し、対角
線上の2箇所の画素Pを点灯させる。点灯は液晶表示素
子111Rの点灯と同様に液晶点灯器を用いて前述した
手順で行う。素子111Gを載置する際の位置合わせ
は、互いのシール材120が一致するように目視によっ
て行われる。
【0057】次に、アライメント吸着テーブル20を前
進させて液晶表示素子111Gの直上へ移動させ(図2
3参照)、さらに下降させる。吸着テーブル20は液晶
表示素子111Gの表面にタッチするまで下降させる
(図24参照)。下降終了時点(タッチポイント)はダ
イアルゲージ29の指針の動きが止まったときである。
ここで、テーブル20の吸着作用をオンし、液晶表示素
子111Gをテーブル20に吸着保持する。さらに、Z
軸微調整マイクロヘッド24を調整してテーブル20を
若干上昇させる。ここでの上昇距離は、例えば、タッチ
ポイントから0.3mm上方である。
【0058】次に、CCDカメラ41,42を下降さ
せ、X軸モータ22及びY軸モータ23を駆動して吸着
テーブル20をX,Y方向に移動させながら、前記ディ
スプレイ43,44に表示される液晶表示素子111G
の点灯画素Pを電子ライン45の中央部に合わせる(図
25参照)。位置合わせが完了すると、図26に示すよ
うに、Z軸微調整マイクロヘッド24を調整してテーブ
ル20を0.3mm下降させる、即ち、素子111Gを
タッチポイントまで戻して素子111R上に密着させ
る。そして、液晶表示素子111Gの一端部をメンディ
ングテープ72で貼り合わせ吸着テーブル1上に固定す
る。さらに、アライメント吸着テーブル20の吸着作用
をオフし、Z軸シリンダ21を駆動してテーブル20を
上昇に復帰させる。
【0059】次に、図27に示すように、回路基板13
1を支持板10上の押さえ具16で押さえると共に、回
路基板132を引っ張りプレート150にセットする。
引っ張りプレート150は、支持板10上に装着され、
コイルばね151にて矢印X’方向に弾性的に付勢され
ており、回路基板132は穴をプレート150上のピン
152に係合させることによりプレート150と結合さ
れる。これにて、液晶表示素子111Gは一端部がテー
ブル1に固定され、他端部にて矢印X’方向に引っ張ら
れた状態でたわみなく液晶表示素子111R上にセット
される。
【0060】次に、図28に示すように、支持板10を
上方に回動させて垂直に起立させ、粘着シート121上
の離型シート121cを剥離する。その後、支持板10
を30°の角度まで戻し、図29に示すように、貼り合
わせローラ30をスタート位置へ移動させ、さらに下降
させて液晶表示素子111Gの一端部上へ圧接させる。
【0061】ここで、支持板10を水平状態に復帰させ
つつ吸着テーブル1を矢印X方向に移動させる。これに
て、液晶表示素子111Gがローラ30に加圧されて液
晶表示素子111R上に貼り合わされる。
【0062】この貼り合わせ時において、図30に示す
ように、素子111Rに対する素子111Gの他端部
(コイルばね151で付勢されている端部)の角度θを
ほぼ一定の角度(例えば、10゜など10゜以下の角度
が好ましい)に維持しつつ、貼り合わせ方向(矢印X’
参照)にコイルばね151でテンションを付与しなが
ら、素子111Gを他端部側へローラ30で押圧してい
く。ローラ30による貼り合わせ工程中、前記角度θを
一定に維持するために、突き上げシリンダ15を駆動し
て支持板10の回動角度を制御する必要があり、このよ
うな制御はCPU300のROM301に記憶されたプ
ログラムによって実行される。このような貼り合わせ方
法を採用することにより、柔軟な液晶表示素子111G
にたわみを発生させることなく自動的に貼り合わせるこ
とができ、しかも、粘着シート121と素子111Gと
の間に気泡が混入することを防止することができる。
【0063】また、先に説明したように、粘着シート1
21を素子111R上に貼り合わせる場合も、前記角度
θを維持しつつ貼り合わせ方向にテンションを付与しな
がら素子111R上に貼り合わせていくため、素子11
1Rと粘着シート121との間に気泡が混入することを
防止することができる。
【0064】図31は液晶表示素子111R,111G
の貼り合わせが完了した状態を示し、回路基板132を
引っ張りプレート150のピン152から外すと共に、
ローラ30を原点に復帰させ、メンディングテープ72
を剥離する。
【0065】その後、支持板10を垂直に起立させ(図
32参照)、貼り合わせた液晶表示素子111Gの回路
基板131,132を下側の液晶表示素子111Rの回
路基板131,132上に置く。
【0066】(粘着シートの貼り合わせ)次に、液晶表
示素子111G上に粘着シート122を貼り合わせる。
この貼り合わせ工程は、図9〜18を参照して説明した
工程と同様である。
【0067】(液晶表示素子111Bの貼り合わせ)次
に、液晶表示素子111G上に最上層に位置する液晶表
示素子111Bを貼り合わせる。この貼り合わせ工程
は、図19〜32を参照して説明した工程と同様であ
り、その貼り合わせが完了した状態を図33に示す。貼
り合わせ完了後は、液晶表示素子111Bの回路基板1
32をプレート150のピン152から外した後、ロー
ラ30を上昇させて原点に復帰させ、支持板10を垂直
に立てた状態で3層に積層された液晶表示装置をテーブ
ル1から取り出す。その後、支持板10を水平状態に復
帰させ、全ての貼り合わせ工程を完了する。
【0068】(他の実施形態)なお、本発明に係る表示
装置の製造方法及び製造装置は前記実施形態に限定する
ものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できるこ
とは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置の一例を示す断面図。
【図2】3層の液晶表示素子がテーブル上で貼り合わさ
れた状態を示す斜視図。
【図3】図2の分解斜視図。
【図4】貼り合わせ方法を示す説明図。
【図5】貼り合わせ装置の概略構成を示す斜視図。
【図6】貼り合わせ装置の制御回路を示すブロック図。
【図7】第2液晶表示素子を貼り合わせ吸着テーブルに
セットする際の説明図。
【図8】第2液晶表示素子を貼り合わせ吸着テーブルに
セットする際の説明図。
【図9】第2液晶表示素子上に粘着シートを貼り合わせ
る際の説明図。
【図10】粘着シートを示す斜視図。
【図11】粘着シートを保持する状態の説明図。
【図12】粘着シートを保持するテープの斜視図。
【図13】粘着シートを貼り合わせる際の説明図。
【図14】粘着シートを貼り合わせる際の説明図。
【図15】粘着シートを貼り合わせる際の説明図。
【図16】粘着シートを貼り合わせる際の説明図。
【図17】粘着シートを貼り合わせる際の説明図。
【図18】粘着シートを貼り合わせる際の説明図。
【図19】第1液晶表示素子をアライメント吸着テーブ
ルにセットする際の説明図。
【図20】貼り合わせ吸着テーブル上で第1液晶表示素
子を位置決めする際の説明図。
【図21】位置決め時に使用されるモニタの画像を示す
斜視図。
【図22】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図23】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図24】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図25】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図26】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図27】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図28】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図29】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図30】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図31】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子上に貼
り合わせる際の説明図。
【図32】第1液晶表示素子を第2液晶表示素子に貼り
合わせる際の説明図。
【図33】液晶表示素子を3層貼り合わせた状態を示す
説明図。
【符号の説明】
1…貼り合わせ吸着テーブル 10…支持板 20…アライメント吸着テーブル 30…貼り合わせローラ 41,42…CCDカメラ 43,44…モニタ用ディスプレイ 71,72…メンディングテープ 111R,111G,111B…液晶表示素子 121,122…粘着シート 131,132…回路基板 145…引っ張りユニット 150…引っ張りプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 FA01 FA30 MA20 2H089 HA32 QA16 RA11 5C094 AA42 AA43 BA07 BA43 CA24 DA03 GB01 5G435 AA17 BB12 CC12 EE11 FF01 KK05 KK10

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1表示素子の下面及び第2表示素子の
    上面の少なくとも一方に粘着層を形成する工程と、 第1表示素子の所定領域を第2表示素子の対応する領域
    に重ねる工程と、 第2表示素子に対する第1表示素子の端部の距離を徐々
    に小さくさせつつ第1表示素子の前記端部に対して貼り
    合わせ方向にテンションを付与しながら、第1表示素子
    の前記所定領域側から前記端部側へ押圧体で押圧して第
    1表示素子を第2表示素子上に貼り合わせる工程と、 を備えたことを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記各工程を繰り返して3以上の表示素
    子を貼り合わせて積層することを特徴とする請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記各工程に先立って各表示素子に駆動
    回路を接続しておくことを特徴とする請求項1記載の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 さらに、表示素子の貼り合わせに先立っ
    て各表示素子の位置調整を行う工程を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記位置調整時に各表示素子の少なくと
    も一部をモニタ画面に表示することを特徴とする請求項
    4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記粘着層の形成は粘着シートを貼り付
    けることにより行われることを特徴とする請求項1記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記粘着シートの貼り付けは、 粘着シートの所定領域を第2表示素子の対応する領域に
    重ねる工程と、 第2表示素子に対する粘着シートの端部の距離を徐々に
    小さくさせつつ粘着シートの前記端部に対して貼り合わ
    せ方向にテンションを付与しながら、粘着シートの前記
    所定領域側から前記端部側へ押圧体で押圧して粘着シー
    トを第2表示素子上に貼り合わせる工程と、 を含むことを特徴とする請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記粘着シートを第2表示素子上に貼り
    付ける工程は、粘着シートの上面に離型シートを貼着し
    た状態で行うことを特徴とする請求項7記載の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記各表示素子はフレキシブルなシート
    状のものが使用されることを特徴とする請求項1,請求
    項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6、請求
    項7又は請求項8記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 シート状の被積層部材に対応したサイ
    ズの開口を有し、一端部を支点として回動自在に支持さ
    れた支持板と、 前記支持板の開口内において被積層部材をその一端部を
    支持板に対して移動可能な状態で固定するための固定部
    材と、 表示素子を載置、固定するための載置台と、 前記支持板に支持された被積層部材を前記載置台上に固
    定された表示素子上に押圧するための押圧体と、 前記押圧体と前記支持板とを相対移動可能に保持する保
    持機構と、 を備えたことを特徴とする表示装置の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記押圧体はローラであることを特徴
    とする請求項10記載の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記支持板は一対の腕部を有し、両腕
    部の先端部分を支点として回動可能であることを特徴と
    する請求項10記載の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記固定部材を前記支持板に接続する
    接続具を備えたことを特徴とする請求項10記載の製造
    装置。
  14. 【請求項14】 前記接続具は前記固定部材を弾性的に
    引っ張る引っ張り部材を有することを特徴とする請求項
    13記載の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記押圧体による貼り合わせ開始位置
    を変更するためのスライド機構を有していることを特徴
    とする請求項10記載の製造装置。
  16. 【請求項16】 被積層部材及び表示素子の位置調整を
    行うアライメント機構を備えたことを特徴とする請求項
    10記載の製造装置。
  17. 【請求項17】 前記アライメント機構は被積層部材を
    保持する吸着テーブルを備えていることを特徴とする請
    求項16記載の製造装置。
  18. 【請求項18】 前記吸着テーブルを上下動させる機構
    を備えたことを特徴とする請求項17記載の製造装置。
  19. 【請求項19】 前記吸着テーブルを上下方向と直交す
    る平面上で2次元的に移動させる機構を備えたことを特
    徴とする請求項17又は請求項18記載の製造装置。
  20. 【請求項20】 被積層部材及び表示素子の位置を観察
    するための位置観察手段を備えたことを特徴とする請求
    項16記載の製造装置。
  21. 【請求項21】 被積層部材及び表示素子の貼り合わせ
    の進行度合に対応して前記支持板の回動角度を変更する
    機構を備えたことを特徴とする請求項10記載の製造装
    置。
  22. 【請求項22】 前記表示素子の各駆動回路基板を支持
    する領域を備えたことを特徴とする請求項10記載の製
    造装置。
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