JP2002206322A - 大壁目地構造 - Google Patents

大壁目地構造

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JP2002206322A
JP2002206322A JP2001002215A JP2001002215A JP2002206322A JP 2002206322 A JP2002206322 A JP 2002206322A JP 2001002215 A JP2001002215 A JP 2001002215A JP 2001002215 A JP2001002215 A JP 2001002215A JP 2002206322 A JP2002206322 A JP 2002206322A
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JP
Japan
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joint
sheet
collapse
sealant
decorative
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JP2001002215A
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English (en)
Inventor
Koji Sasaki
功司 佐々木
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Fujikura Kasei Co Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】大型目地構造で使用するシーリング材は、経時
的なヤセを生じ、開放部においてはへこみを生じる。こ
のへこみにより、さらにその表面の化粧塗膜が連動して
へこみ、さらにこのへこみの原因でもあるシーリング材
中に含まれる低分子量成分が化粧塗膜表面に移行し、化
粧塗膜表面が汚染され易くなり外観において美観を損ね
ることになる。 【解決手段】シーリング材2が充填されてなる建材の突
き合わせ部の目地部の上に、該目地部に跨るようにシー
ト状の目地材4を貼着した後、該目地材の表面を含む建
材表面に化粧塗膜層5が積層されてなり、該目地材4は
化粧塗膜層5、およびシーリング材2と非接着状態とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の壁面にお
いて、防水のためシーリング材が充填された建材の突き
合わせ部分における、継目の見えない一体化した大壁を
形成する大壁目地構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の壁面において、建材の突
き合わせ部に生じる目地部の美観、および防水を目的と
して各種処理方法が提案されている。例えば、特開平3
−273084号では、乾式パネルの接合部における凹
状目地部にバックアップ材を介して、変成シリコーン系
パテ材を充填すると共に、乾式パネルの目地周辺にも変
成シリコーン系パテ材を塗り付け、さらに化粧塗料を塗
装し、目地の見えない一体の大壁構造体を形成してい
る。
【0003】しかし、上記発明においては、大壁目地構
造で使用する弾性パテ材は経時的に含有する成分の揮発
ないしは硬化収縮によって、その容積が減少(以下「ヤ
セ」という)するのが一般的である。凹状目地部におい
てこのような弾性パテ材のヤセが生じた場合、凹状目地
の側面に弾性パテ材が接着しているため、可動部位であ
る凹状の開放部においてへこみを生じることになる。さ
らに建材の収縮により、弾性パテ材が側面から引張られ
ることになるため、さらにこのへこみが増大されること
になる。このへこみが生じると、その表面に積層されて
いる化粧塗膜までが連動してへこむことになり、一体化
された大壁を形成してもその外観において目地溝がへこ
んで見え美観を損なうことになる。
【0004】さらに上記の目地構造においては、弾性パ
テ中の低分子量成分が化粧塗膜表面に移行し滲み出すこ
とで、目地溝上部の化粧塗膜は軟化し、大気中の埃、チ
リなどが付着しやすくなり、目地溝上部のみが汚染され
た外観となり美観を損なうことになる。
【0005】上記の問題点の一つである目地溝部のへこ
みを解決することを目的とし、例えば特開平11−34
3718号では、凹状目地部分に、目地幅が同等で、目
地深さが若干低い蒲鉾形状の発泡目地材を接着し、発泡
目地材凸部と凹状目地側面部とで形成される空間に弾性
パテ材を充填し、さらに建材表面に化粧塗膜を積層する
大壁目地構造が開示されている。このような構造とする
ことで、弾性パテ材の使用量が抑えられるので、弾性パ
テ材中の成分の揮発や、硬化収縮によるヤセの影響も微
少なものになるとされている。
【0006】しかし、上記発明では目地溝部のへこみを
解決することはできるが、少ないとはいえ弾性パテ材が
使用されているので、経時的に弾性パテ材中の揮発性分
が化粧塗膜表面に移行することを抑えることができない
という問題点を有している。さらに、建材の収縮による
化粧塗膜のひび割れの発生を防止できないという問題点
を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、経時的にも目地部のへこみが生じることが
なく、目地溝部への埃、チリが付着しにくく、かつ化粧
塗膜のひび割れの発生を防止することのできる大壁目地
構造を得ることである。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明は、シーリング材が充填
されてなる建材の突き合わせ部の目地部上に、該目地部
に跨るようにシート状の目地材を貼着した後、該目地材
の表面を含む建材表面に化粧塗膜層が積層されてなり、
目地材が化粧塗膜層、および弾性パテと非接着状態とし
た、継目のない一体壁を構成することを特徴とする大壁
目地構造である。
【0009】さらに、前記記載の目地部に跨るように貼
着される目地材が、化粧塗膜層に、およびシーリング材
と接着しない材質で形成されていることを特徴とする大
壁目地構造とすることで、化粧塗膜のひび割れの発生を
防止することのできるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いるシーリング
材は、目地部側面と密着し、防水性を有するものであれ
ば特に限定されず、例えばシリコーン系シーリング材、
湿気硬化型ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂等が挙
げられる。これらシーリング材より適宜選択し目地部分
にへらなどにより充填塗布し表面を平滑とする。
【0011】本発明において、上記シーリング材が充填
された目地部に跨るように貼着されるシート状の目地材
は、目地部に充填されたシーリング材が経時的にシーリ
ング材の硬化収縮によるヤセが生じても化粧塗膜までへ
こむことを防止し、さらにシーリング材中に含有する低
分子量成分を化粧塗膜表面に移行することを防止する程
度の厚みで良く、その厚みは100〜1000μmが好
ましい。
【0012】さらに本発明において、目地材の材質は、
該目地材と接する化粧塗膜、およびシーリング材に接着
しない材質で形成されていることが好ましい。これは、
化粧塗膜と目地材、及び目地材と弾性パテとを非接着状
態とすることにより、建材の収縮が起きた場合でも目地
材より上層にある化粧塗膜の応力が緩和され、化粧塗膜
のひび割れ防止となる。このような目地材の材質とし
て、例えば樹脂としてはオレフィン樹脂、シリコーン樹
脂、テフロン樹脂、また金属としてはアルミニウムが挙
げられる。
【0013】目地部に跨るようにシート状の目地材を建
材表面に貼着するにあっては、粘着剤は目地部の建材表
面に塗工し、シート状の目地材を貼着するか、あるいは
予めシート状の目地材の一方の面に粘着剤を塗工してお
き建材表面に貼着するか、あるいはまた両者の方法を組
み合わせても良い。
【0014】粘着剤としては、アクリル樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂を用いることができ、その厚さは20〜50μm
程度である。
【0015】また、目地部にシーリング材を充填した
後、建材表面に下塗塗装を施すような工程にあっては、
下塗塗膜が乾燥する前に、目地部に跨るようにシート状
の目地材を埋め込んでも良い。
【0016】さらに、目地部補強のためシート状の目地
材を貼着した後、寒冷紗等で目地材を覆い、その後に化
粧塗膜層を積層しても良い。
【0017】このようにシート状の目地材表面を含む建
材表面に積層される化粧塗膜層は、建築仕上用塗料とし
て用いられるものであれば、何ら限定されるものではな
いが、建材の収縮により目地幅が変動することを考慮す
るとある程度の弾性を有するものが好ましい。このよう
な塗料としてはJIS A6909「建築用仕上塗材」
に規定される防水型複層塗材Eや厚付け仕上塗材等、ま
た、意匠性塗材として石材調仕上塗材等が挙げられる。
また、その塗装方法は吹き付け、ローラー塗り、刷毛塗
り等どのような塗装方法を用いても良い。
【0018】
【実施例】実施例 1 幅5cm、長さ5cm、厚さ2cmのケイ酸カルシウム
板を、図1のように、ケイ酸カルシウム板6a、6bの
突き合わせ部の目地部の片側を封じるように発泡ポリエ
チレン製のバックアップ材をいれ、その後、シーリング
材(サンスター技研株式会社製、商品名、ペンギンシー
ル2550HM)をへらにて充填塗布し表面を平滑にし
た。これを標準状態において3日間養生した。厚さ50
0μmで、片面にアクリル系粘着剤(積水化学工業株式
会社製、商品名、セキスイエスダイン7851)が30
μmの厚さで塗布されたポリプロピレン製のシート状目
地材を目地部に跨るように貼着した。その後、化粧塗料
として藤倉化成株式会社製、商品名、プラスタロイを乾
燥膜厚が1000μmとなるように吹き付け塗装した。
14日間養生の後これを試験体とした。
【0019】比較例1 図2に示したように、アクリル系粘着剤が塗付されたポ
リプロピレン製シート状目地材を目地部に跨るように貼
着しなかった以外は実施例1と全く同様にして化粧塗料
を塗装して試験体とした。
【0020】目地部のへこみ性、及び目地部表面の汚染
性試験を下記のように行い、その結果を表1に示した。 (目地部のへこみ性試験)作成した試験体を屋外に3ヶ
月間放置し、表面化粧塗膜を目視にて観察し、へこみが
見られないものを〇、若干のへこみが認められるものを
△、非常にへこみが目立つものを×とした。 (目地部表面の汚染性試験)作成した試験体を屋外に3
ヶ月間放置し、塗膜表面を水洗した後、目視にて観察
し、目地部塗膜外観が目地部以外の塗膜外観と同じもの
を〇、わずかに差があるものを△、明らかに差があるも
のを×とした。
【表1】
【0021】塗膜のひび割れ性は、引張試験機を用い、
目地部の幅が拡大する方向へ試験体を引張り(引張速度
5mm/分、温度20℃)、化粧塗膜に亀裂が生じるま
での伸度(ゼロスパンテンション値)を測定したとこ
ろ、実施例1では25mmであったが、比較例1では1
1mmであった。
【0022】
【発明の効果】本発明により、目地部の防水のために充
填して使用するシーリング材を用いた大壁目地構造にお
いて、目地部に跨るようにシート状の目地材を貼着し、
該目地材を化粧塗膜、及びシーリング材と非接着とする
ことで、ヤセの影響による表面の化粧塗膜のへこみがな
く、また目地部表面の化粧塗膜の汚染も少なく、さら
に、塗膜のひび割れも生じにくいという大壁を形成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の目地構造を示す断面図
【図2】従来の変成シリコーン型シーリング材を使用し
た目地構造を示す断面図
【符号の説明】
1、バックアップ材 2、シーリング材 3a、3b、粘着剤 4、シート状目地材 5、化粧塗膜 6a、6b、ケイ酸カルシウム板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーリング材が充填されてなる建材の突
    き合わせ部の目地部の上に、該目地部に跨るようにシー
    ト状の目地材を貼着した後、該目地材の表面を含む建材
    表面に化粧塗膜層が積層されてなり、該目地材は化粧塗
    膜層、および弾性パテと非接着状態とした、継目のない
    一体壁を構成することを特徴とする大壁目地構造。
  2. 【請求項2】 目地部に跨るように貼着されるシート状
    の目地材が、化粧塗膜層、およびシーリング材に接着し
    ない材質で形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の大壁目地構造。
JP2001002215A 2001-01-10 2001-01-10 大壁目地構造 Pending JP2002206322A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014108A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 藤倉化成株式会社 外装構造体、その製造方法及びこれに用いるローラ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015014108A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 藤倉化成株式会社 外装構造体、その製造方法及びこれに用いるローラ装置

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