JP2002206305A - スラブ材およびスラブ材の補強方法 - Google Patents

スラブ材およびスラブ材の補強方法

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JP2002206305A
JP2002206305A JP2001003723A JP2001003723A JP2002206305A JP 2002206305 A JP2002206305 A JP 2002206305A JP 2001003723 A JP2001003723 A JP 2001003723A JP 2001003723 A JP2001003723 A JP 2001003723A JP 2002206305 A JP2002206305 A JP 2002206305A
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JP
Japan
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slab
boards
tensile stress
slab material
board
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JP2001003723A
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English (en)
Inventor
Kozo Kimura
耕三 木村
Hiroya Hagio
浩也 萩尾
Takeshi Morimura
毅 森村
Suenori Arinaga
末徳 在永
Yoshitomo Hosoi
義友 細井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAKEMORU KOGYO KK
Obayashi Corp
Original Assignee
TAKEMORU KOGYO KK
Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のPC板を用いたスラブであっても、そ
れらPC板同士の強い接合力を備えた高強度なスラブ材
およびスラブの補強方法を提供する。 【解決手段】 複数のプレキャストコンクリート板16
を接合したスラブ材10に、そのスラブ材10への荷重
作用時に引張応力が作用する接合部20を跨ぐように繊
維強化部材18が貼り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数のプレキャスト
コンクリート板(以下、PC板と称する)を接合して形
成されるスラブ材およびスラブ材の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、施工性が良いことからPC板を用
いたスラブ材が知られている。これは、平面形状が細長
い複数のPC板を梁と梁との間に架け渡して平行に敷き
並べ、それらの間にモルタル等を充填して隣接するPC
板同士を接合して一体に形成したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】梁によって支持された
PC板にはその自重や載置されたものの重みによってた
わみが生じる。また、上記従来のスラブ材にあっては、
各PC板間がモルタル等で接合されているだけなので、
隣接するPC板間の接合力が弱い。従って、スラブ材に
たわみが生じると、スラブの下面側では隣接するPC板
同士の接合部にそれら離れる方向の引張応力が働き、そ
の引張応力によって接合部のモルタルが破壊され、ひび
割れが生じる虞がある。
【0004】また、本来各々のPC板に生ずるたわみ量
は、それらPC板ごとの剛性の違いや載置されているも
のの重量の違いによってそれぞれ異なるものである。よ
って、PC板に沿う方向に発生した各PC板のたわみ量
が異なる場合にも、ひび割れが発生したり、隣接するP
C板間に隙間が生じることがある。そして、このスラブ
が屋根部材として用いられている場合には、雨漏りの原
因となるという課題があった。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、複数のPC板を用いたスラブ材であっても、そ
れらPC板同士の強い接合力を備えた高強度なスラブ材
およびスラブ材の補強方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1に示す本発明のスラブ材は、複数のプレキ
ャストコンクリート板を接合して形成されるスラブ材に
おいて、前記プレキャストコンクリート板の接合部のう
ち、少なくともスラブ材への荷重作用時に引張応力が作
用する接合部を跨ぐように繊維強化部材が貼り付けられ
ていることを特徴とする。
【0007】本発明によれば、PC板の自重やそれに載
置されたものの重量等によってPC板にたわみが生じ、
各PC板の接合部に引張応力が生ずる場合であっても、
その接合部を跨ぐように繊維強化部材が貼り付けられて
いるので、生じた引張応力を繊維強化部材で受けること
ができる。このため、スラブ材のたわみ量が小さくな
り、ひいてはその接合部のモルタルが破壊されることを
防止できる。また、隣接するPC板に異なる大きさのた
わみが生じた場合、これらの接合部に跨って貼り付けら
れた繊維強化部材に引張応力が生ずる。この引張応力に
よってPC板間のたわみ量の差異が抑制され、これによ
りスラブに隙間が生じることを防止できる。
【0008】また、請求項2に示す本発明のスラブの補
強方法は、複数のプレキャストコンクリート板を接合し
て構成されたスラブ材の補強方法であって、前記プレキ
ャストコンクリート板の接合部のうち、少なくともスラ
ブ材への荷重作用時に引張応力が作用する接合部を跨ぐ
ように繊維強化部材を貼り付けることを特徴とする。こ
の補強方法によれば、引張応力が作用する接合部を跨ぐ
ように繊維強化部材を貼り付けるだけで、上記のように
たわみ量を抑えてひび割れやスラブへの隙間の発生を防
止することができ、大がかりな工事を行うことなく容易
に短時間で補強することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に
係るスラブ材の一実施形態を示す平面図、図2は図1の
A−A断面図、図3は図1のB−B断面図、図4は図1
の下面図である。
【0010】図1〜3に示すように、このスラブ材は、
矩形の枠状に構築された梁12間に設けられる床スラブ
10であって、一方の対向する梁12に、例えばALC
(Autoclaved light-weight concrete)板や中空スラブ
板などのPC板16が5枚平行に架け渡され、隣接する
各PC板16間およびPC板16と梁12との接合部2
0にモルタルが充填され、その上下の面に繊維強化プラ
スチック板が接着剤で接着されている。
【0011】本実施形態では、繊維強化プラスチック板
としてトレカラミネートTL510(東レ(株)製・商
品名)と接着剤としてシーカデュア30(日本シーカ
(株)製・登録商標)とを用いている。トレカラミネー
トTL510は炭素繊維のトレカT700S(東レ
(株)製・登録商標)を単位面積あたりの炭素繊維重量
1200g/m含有し、比重1.60・引張強度2.
4kN/mm・ヤング係数156kN/mmの性能
を備え、厚さ1mm・幅50mmの帯状をなす炭素繊維
強化プラスチック板(以下CFRP板と称する)18で
あり、シーカデュア30は圧縮強さ70N/mm以上
・ヤング係数4kN/mm以上・コンクリートへの接
着力2N/mm以上の性能を備えたCFRP板用エポ
キシ系接着剤である。
【0012】床スラブ10に自重や載置荷重等の荷重が
作用した場合、その下面全面および上面の両端部近傍に
は引張応力が生ずる可能性がある。
【0013】本実施形態では、このような引張応力が生
ずる可能性のある部位の接合部20を跨ぐようにCFR
P板18が床スラブ10に貼り付けられている。即ち、
床スラブ10の下面には、平行に並べられた5枚のPC
板16と直交する方向に沿わせて、床スラブ10の一方
の端部から反対側の端部に亘って複数枚のCFRP板1
8が適宜間隔を隔てて貼り付けられている。また、それ
らPC板16と梁12とが面一をなす上面側には、床ス
ラブ10の両端部近傍に位置する接合部20および床ス
ラブ10と梁12との接合部20に跨るように複数枚の
CFRP板18が貼り付けられている。
【0014】したがって、5枚のPC板16はそれらの
間に充填されたモルタルのみならず、下面に貼り付けら
れたCFRP板18によっても連結されて一体の床スラ
ブ10を構成している。この床スラブ10は、一方の対
辺側は梁12によって直接支持され、他方は貼り付けら
れたCFRP板18を介して梁12に支持されている。
【0015】この床スラブ10には、その自重や載置さ
れたものの重量等によってたわみが生じる。この場合、
下面および上面の両端部近傍には引張応力が生ずるが、
上記の通りこれらの接合部20にはCFRP板18が貼
り付けられているので、このCFRP板18が生じた引
張応力を受けることになる。その結果、接合部20に生
ずる引張応力が低減され床スラブ10のたわみ量が小さ
くなるとともに、その接合部20のモルタルが破壊され
ることを防止できる。
【0016】また、隣接するPC板16に異なる大きさ
のたわみが生じた場合、その接合部20に跨って貼り付
けられたCFRP板18に引張応力が生ずるので、その
引張応力によりPC板間のたわみ量の差異が抑制され、
スラブに隙間が生じることを防止できる。
【0017】さらに、CFRP板18は軽量でありPC
板16に貼り付けても床スラブ10自身の重量の増加が
小さいため、床スラブ10のたわみを効率よく抑えるこ
とができる。
【0018】また、あらかじめ複数のPC板16の間に
モルタルを充填し、それを設置した際に引張応力が作用
する接合部20に跨るようにCFRP板18を貼り付け
た床スラブパネルを形成し、この床スラブパネルを現場
に搬入して梁12間に設置すると、高強度の床スラブ1
0を短時間で容易に施工することができる。
【0019】ところで、このスラブ材を複数のPC板1
6で構成された既存の床スラブ10の補強に適用する場
合には、まず施工する床スラブ10面を必要に応じて補
修するとともに平坦に調整する。次に施工面の所定の位
置とCFRP板18とにエポキシ系接着剤を塗布した後
に、CFRP板18を施工面に貼り付け硬質のゴムロー
ラ等で押さえ養生する。
【0020】即ち、アンカーやボルトなどを用いないの
で施工面に孔等を設けるなど大がかりな工事を行う必要
なく容易に短時間で補修作業を行うことができる。ま
た、CFRP板18は軽量であるため取り扱いが容易
で、鉄筋コンクリートの打ち増しや鋼材によって補強す
る場合と比べ、施工による重量の増加が小さい。さらに
スラブ下面に施工した場合であっても養生時にCFRP
板18が自重で剥がれることを防止するために専用の保
持部材を必要としない点でも優れている。
【0021】なお、本実施形態においては、CFRP板
18をPC板16と直行する方向に貼り付けたが、これ
に限らず、床スラブへの荷重作用時に引張応力が作用す
る接合部20に跨るように貼り付けられていれば構わな
い。
【0022】また、繊維補強部材はCFRP板に限ら
ず、軽量かつ高い耐久性を備えたアラミド繊維などを用
いた補強部材であっても構わない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、スラブ材に荷重が作用
してPC板の接合部に発生する引張応力を、その接合部
を跨ぐように貼り付けられた繊維強化部材が受けるの
で、接合部のモルタルが破壊されたり、PC板間に隙間
が発生することを防止できる。殊に、繊維強化部材は軽
量であり貼り付けた後でもスラブ重量の増加は小さいた
め、スラブ材の剛性を効率よく高めることができる。
【0024】また、スラブ材に荷重が作用する際に引張
応力が生ずる接合部を跨ぐように繊維強化部材を貼り付
けるだけで、スラブ材を容易に短時間で補強することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスラブ材の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1の下面図である。
【符号の説明】
10 床スラブ(スラブ材) 12,12a 梁 16 PC板 18 CFRP板(繊維強化部材) 20 接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 395002308 タケモル工業株式会社 東京都北区十条仲原2丁目12番6号 (72)発明者 木村 耕三 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 萩尾 浩也 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 森村 毅 広島県呉市広石内3丁目8番64号 (72)発明者 在永 末徳 広島県東広島市西条町吉行坂井谷182−101 (72)発明者 細井 義友 東京都北区十条仲原2丁目12番6号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプレキャストコンクリート板を接
    合して形成されるスラブ材において、 前記プレキャストコンクリート板の接合部のうち、少な
    くともスラブ材への荷重作用時に引張応力が作用する接
    合部を跨ぐように繊維強化部材が貼り付けられているこ
    とを特徴とするスラブ材。
  2. 【請求項2】 複数のプレキャストコンクリート板を接
    合して構成されたスラブ材の補強方法であって、 前記プレキャストコンクリート板の接合部のうち、少な
    くともスラブ材への荷重作用時に引張応力が作用する接
    合部を跨ぐように繊維強化部材を貼り付けることを特徴
    とするスラブ材の補強方法。
JP2001003723A 2001-01-11 2001-01-11 スラブ材およびスラブ材の補強方法 Pending JP2002206305A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100903398B1 (ko) 2009-04-21 2009-06-18 벽산건설 주식회사 프리캐스트 섬유보강 와이어매쉬 슬래브

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100903398B1 (ko) 2009-04-21 2009-06-18 벽산건설 주식회사 프리캐스트 섬유보강 와이어매쉬 슬래브

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RD04 Notification of resignation of power of attorney

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Effective date: 20040924