JP2002206000A - Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法 - Google Patents

Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法

Info

Publication number
JP2002206000A
JP2002206000A JP2001352728A JP2001352728A JP2002206000A JP 2002206000 A JP2002206000 A JP 2002206000A JP 2001352728 A JP2001352728 A JP 2001352728A JP 2001352728 A JP2001352728 A JP 2001352728A JP 2002206000 A JP2002206000 A JP 2002206000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
amino acid
amino acids
human
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001352728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002206000A5 (ja
JP4227325B2 (ja
Inventor
Mary Ann Pelleymounter
メリー・アン・ペリーマウンター
Christopher Francis Toombs
クリストフアー・フランシス・トウームス
Michael Benjamin Mann
マイケル・ベンジヤミン・マン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amgen Inc
Original Assignee
Amgen Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amgen Inc filed Critical Amgen Inc
Publication of JP2002206000A publication Critical patent/JP2002206000A/ja
Publication of JP2002206000A5 publication Critical patent/JP2002206000A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4227325B2 publication Critical patent/JP4227325B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • A61K38/2264Obesity-gene products, e.g. leptin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • A61P19/10Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease for osteoporosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P21/00Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P21/00Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
    • A61P21/06Anabolic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/04Anorexiants; Antiobesity agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P5/00Drugs for disorders of the endocrine system
    • A61P5/48Drugs for disorders of the endocrine system of the pancreatic hormones
    • A61P5/50Drugs for disorders of the endocrine system of the pancreatic hormones for increasing or potentiating the activity of insulin

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】非脂肪組織重増加のためのOB蛋白組成物の使
用方法が提供される。 【解決手段】特定の配列を有するヒトOB蛋白質、その
N末端に結合した抗体の恒常領域、又はその一部からな
る融合蛋白質を含む医薬組成物が提供される。肥満の治
療、インシュリン感受性向上、並びに、全身活力向上お
よび骨吸収低下のために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非脂肪組織重を増
加させるためのOB蛋白組成物の使用方法に関するもの
である。
【0002】
【発明の背景】肥満の分子的基礎はかなり不明な部分が
あるが、「OB遺伝子」およびそれによりコードされた
蛋白(「OB蛋白」)の特定によって、体が体脂肪蓄積
を調節するのに使用している機序についていくらか理解
が進んだ(Zhang et al., Nature 372: 425-432(1994);
the Correction at Nature 374: 479(1995)も参照)。
OB蛋白は、ob/ob突然変異マウス(OB遺伝子産
物の産生欠陥故の肥満マウス)ならびに正常な野生型マ
ウスのいずれにおいても、in vivoで活性である。その
生理活性自体は特に、体重減少において発現する(Bari
naga,“Obese” Protein Slims Mice, Science 269: 47
5-476(1995)参照)。
【0003】OB蛋白の他の生理効果については十分な
特性決定が行われていない。例えば、ob/ob突然変
異マウスにおいて、OB蛋白を投与することで、血清イ
ンシュリン濃度および血清グルコース濃度が低下するこ
とが知られている。さらに、OB蛋白投与によって、体
脂肪の低下が生じることも知られている。これはob/
ob突然変異マウスおよび非肥満正常マウスのいずれに
おいても認められている(Pelleymounter et al., Scie
nce 269: 540-543(1995); Halaas et al., Science 26
9: 543-546(1995)参照。Campfield et al., Science 26
9: 546-549(1995)も参照(μg量の用量のOB蛋白を末
梢および中枢に投与することで、ob/ob肥満マウス
および飼料誘発肥満マウスの飼料摂取および体重が低下
したが、db/db肥満マウスではそれは認められなか
った)。これらの報告のいずれにおいても、最高用量で
あっても毒性は認められていない。
【0004】特に、体重減少が有益ではないと考えられ
るか、あるいは体重減少の必要がないと考えられる動物
に対するOB蛋白の他の生理効果を解明することは、O
B蛋白に別の用途を提供するものとなろう。
【0005】本発明によって提供されるようなそのよう
な用途は、非脂肪組織(lean tissue)重増加における
ものである。
【0006】当然のことながら、食事および運動の調節
が、筋肉を大きくする上での一つの方法である。非脂肪
重を増加させるのに使用される組成物もある。非脂肪組
織重を増加させると考えられている現在の組成物には、
テストステロンおよびそれの誘導体などの蛋白同化ステ
ロイドならびにヒト成長ホルモンなどがある。しかしな
がら、これらは望ましくない副作用を有することが認め
られている(以下の概要はレミングトンの著作に詳細に
説明されている(Remington, PharmaceuticalSciences,
18th Ed. (1990, Mack Publishing Co., Easton, PA 1
8042) Chapter50, pp.948-1001))。
【0007】プロトロピンおよびソマトロピンなどのヒ
ト成長ホルモンは、通常2〜3ヶ月で緩解する高カルシ
ウム尿症を高頻度で起こすことが認められている。高血
糖症および臨床的に明らかな糖尿病が起こることも認め
られている。筋肉痛および早朝頭痛が比較的頻繁である
ことが認められ、甲状腺機能低下および胆汁におけるコ
レステロール過飽和が生じる場合もある。骨端が閉じて
いる場合、指骨および顎骨の成長が継続的に刺激される
が他の骨は刺激されないために身体の均整が異常になる
場合があることから、そのホルモンは使用してはならな
い。
【0008】蛋白同化ステロイドは運動能力および攻撃
性を高める。それの使用は、米国スポーツ医学協会(Am
erican College of Sports Medicine)によって禁止さ
れている。女性の能力が向上するが、その代償として男
性化およびアクネが生じる。アンドロゲンは男性型多毛
症、深い声もしくは嗄れ声、未成熟男性における思春期
早発症および骨端閉鎖、性欲亢進(男性および女性の両
方)、陰茎強直症、精液減少症および睾丸萎縮、女性に
おける陰核腫脹、潮紅、射精量および精子数の低下、女
性化乳房症、過敏症、アクネ、体重増、浮腫ならびに高
カルシウム血症を引き起こす。長期使用によって攻撃性
がひどく高まる場合があり、多くの暴行がアンドロゲン
の乱用によるものであると言われている。偏執症様行動
および他の精神病的行動が報告されている。胆汁うっ滞
および黄疸が起こる。長期療法後に肝癌が報告された例
が数例ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、現在使用可能
な薬剤に見られる副作用のない、非脂肪組織重を増加さ
せる治療用組成物または美容用組成物が得られることが
望ましい。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明は、非肥満動物および肥
満動物へのOB蛋白投与によって非脂肪組織重増加が生
じるという所見に基づくものである。そのようにOB蛋
白は、痩身剤として作用するだけでなく、非脂肪組織重
に影響を与える薬剤として作用する能力を有する。それ
だけでは、体重減が必ずしも有益とは考えられない患者
においてすら、多くの非脂肪組織重増加療法が想到され
る。そこで本発明の1態様は、非脂肪組織重増加のため
のOB蛋白(または該蛋白の類縁体もしくは誘導体)の
使用である。
【0011】別の態様では本発明は、糖尿病治療方法お
よび糖尿病治療に必要なインシュリンレベル低下方法に
関するものである。脂肪組織重低下と同時に非脂肪組織
重を増加させることで、インシュリンに対する感度が上
昇する。従って本発明の方法は、糖尿病治療に必要なイ
ンシュリン量低下のためのOB蛋白(または該蛋白の類
縁体もしくは誘導体)の使用に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】上記のように本発明の方法は、個
体における非脂肪組織重増加方法である。この非脂肪組
織重増加には、脂肪重低下を伴うことが認められてい
る。そこで、OB蛋白(または該蛋白の類縁体もしくは
誘導体)投与によって所望の体重減が得られない場合で
あっても、非脂肪重を増加させながら体脂肪を減少させ
て体型を変える上で、OB蛋白投与は有用であると考え
られる。
【0013】さらに、非脂肪組織重増加により、個体の
インシュリンに対する感受性を高めることができる。従
って本発明のOB蛋白(または該蛋白の類縁体もしくは
誘導体)の使用方法は、糖尿病患者におけるインシュリ
ン感受性向上に関するものでもある。詳細な作用形態は
不明であるが、脂肪組織と比較して非脂肪組織(例:筋
肉)はインシュリンの効果に対する感受性が高いと考え
られる。従って、非脂肪組織増加によって、インシュリ
ン感受性の細胞をより多く利用できるようになると考え
られる。さらに、脂肪(例:脂肪)組織除去は、循環イ
ンシュリンが認められる末梢循環への非脂肪組織の曝露
が多くなるという別の効果も有し得る。従って本発明の
別の態様は、インシュリンに対する感受性向上方法を提
供することである。言い換えれば、糖尿病で必要なイン
シュリンの用量を低下させる方法も提供される。
【0014】非脂肪組織増加は、筋肉組織増加であると
考えられる。そのような増加は、特定の部分に局在する
ものではなく、全身的増加であることが認められる
(例:後述の実施例1および2)。それ自体で、全身活
力が向上し得る。全身活力向上により、骨吸収低下など
の他の効果が生じる場合があり、骨粗鬆症などの脆弱性
を逆転または改善できる可能性がある。運動能力向上を
望む患者では、全身活力向上がその能力向上に有効であ
ると考えられる。赤血球の産生または有効性上昇、なら
びに酸素化血液の増加があり得る。そうして、精神的・
肉体的能力を向上させることができる。
【0015】OB蛋白は、以下に記載の組換えマウス蛋
白(配列番号2)またはツァンクらの報告(Zhang et a
l., Nature, supra;引用によって本明細書に含まれる
ものとする)に記載の組換えヒト蛋白もしくは位置28
のグルタミン残基を持たないものから選択することがで
きる(Zhang et al., Nature, supra, p.428参照)。
(1)位置35のリジンに代えてアルギニンおよび
(2)位置74のイソロイシンに代えてロイシンを有す
る配列番号4に示した組換えヒトOB蛋白類縁体を用い
ることもできる(この類縁体についての略称を、組換え
ヒトR→K35、L→I74とする)。それらの組換え
ヒト蛋白類縁体および組換えマウス蛋白のアミノ酸配列
を以下に示してあるが、−1の位置にメチオニン残基が
ある。しかし、本発明のOB蛋白およびその類縁体につ
いては、そのメチオニン残基はなくても良い。
【0016】上記マウス蛋白は、特に成熟蛋白として、
さらには特にN末端でヒト蛋白と実質的に相同である。
組換えヒト配列において、マウスの配列と異なるアミノ
酸を変えることで(アミノ酸残基の置換など)、組換え
ヒト蛋白の類縁体を得ることができる。この組換えヒト
蛋白はマウスで生理活性を有することから、そのような
類縁体はヒトにおいて活性である可能性がある。例え
ば、第1のアミノ酸がバリンで位置146のアミノ酸が
システインである配列番号4の番号付けによる位置35
の残基がリジンで位置74の残基がイソロイシンである
ヒト蛋白を用いた場合、位置32、35、50、64、
68、71、74、77、89、97、100、10
5、106、107、108、111、118、13
6、138、142および145の1以上のアミノ酸を
別のアミノ酸で置換することができる。マウス蛋白(配
列番号2)の相当する位置のアミノ酸または別のアミノ
酸を選択することができる。
【0017】さらに、ラットOB蛋白配列に基づいて、
「コンセンサス」分子を得ることができる(Murakami e
t al., Biochem.Biophys. Res.Comm.209:944-952(199
5);引用によって本明細書に含まれるものとする)。ラ
ットOB蛋白は、配列番号4の番号割り付けを用いる
と、4、32、33、3550、68、7174
77、78、8997100、101、102、
0510610710811111813
138および145の位置でヒトOB蛋白と異なっ
ている。これらの各種位置のアミノ酸の1以上を別のア
ミノ酸で置換することができる。下線を付した位置は、
マウスOB蛋白とラットOB蛋白がヒトOB蛋白と異な
っていることから、変えるのに特に適した位置である。
これらの位置の1以上で、相当するラットOB蛋白のア
ミノ酸または別のアミノ酸を置換することができる。
【0018】成熟ヒトOB蛋白と異なるラットおよびマ
ウスの両方のOB蛋白の位置は、4、32、33、3
5、50、64、68、71、74、77、78、8
9、97、100、102、105、106、107、
108、111、118、136、138、142およ
び145である。上記のアミノ酸の1以上が欠失してい
るか相当するラットもしくはマウスの配列で認められる
アミノ酸などの別のアミノ酸で置換されている配列番号
4によるヒトOB蛋白(位置35がリジン、位置74が
イソロイシン)も有効であると考えられる。
【0019】さらに、成熟ヒトOB蛋白と異なるアカゲ
ザルOB蛋白で認められるアミノ酸(1文字のアミノ酸
略号で括弧内に示してあるもの)は、8(S)、35
(R)、48(V)、53(Q)、60(I)、66
(I)、67(N)、68(L)、89(L)、100
(L)、108(E)、112(D)および118
(L)である。組換えヒトOB蛋白はカニクイザルで活
性であることから(後述の実施例2に記載)、アカゲザ
ルの各種アミノ酸の1以上が括弧に示したアミノ酸など
の別のアミノ酸で置換された配列番号4(位置35がリ
ジン、位置74がイソロイシン)によるヒトOB蛋白は
有効であると考えられる。ある種のアカゲザルの各種ア
ミノ酸は上記のマウスで認められるもの(位置35、6
8、89、100および112)でもあることは留意す
べき点である。そこで、位置4、8、32、33、
、48、50、53、60、64、66、67、
、71、74、77、78、89、97、100、1
02、105、106、107、108、111、11
、118、136、138、142および145とい
うアミノ酸の1以上が別のアミノ酸によって置換された
マウス/アカゲザル/ヒトコンセンサス分子を得ること
ができる(位置35がリジンで位置74がイソロイシン
である配列番号4の番号割り付けを使用)。
【0020】この蛋白のアミノ酸配列の一部を欠失させ
ることで、他の類縁体を得ることができる。例えば、成
熟蛋白はリーダー配列を持たない(−22〜−1)。以
下の切断型ヒトOB蛋白分子を得ることができる(配列
番号4の番号割り付けを使用): (a)アミノ酸98〜146 (b)アミノ酸1〜32 (c)アミノ酸40〜116 (d)アミノ酸1〜99および(それに結合した)11
2〜146 (e)アミノ酸99と112の間にアミノ酸100〜1
11の1以上があるアミノ酸1〜99および(それに結
合した)112〜146。
【0021】さらにこれら切断型は、ヒトOB蛋白と異
なる(アカゲザル、ラットまたはマウスのOB蛋白で)
アミノ酸の1以上が変わっているものであっても良い。
さらに、変更はペプチド類似物またはD−アミノ酸など
の変更アミノ酸の形であっても良い。
【0022】本発明の蛋白(本明細書において「蛋白」
という用語は、別段の断りがない限り、以下に引用のよ
うな「ペプチド」およびOB類縁体を含むものとして使
用される)は、蛋白部分への1以上の化学部分結合によ
って誘導体化されていても良い。さらに、化学的に修飾
された誘導体を、動脈投与、腹腔内投与、筋肉投与、皮
下投与、静脈投与、経口投与、経鼻投与、肺投与、局所
投与その他の投与経路用に製剤化することもできる。生
理活性蛋白の化学修飾は、一定の環境下で、治療効果の
ある蛋白の安定性向上および循環時間延長ならびに免疫
原性の低下などのさらなる利点をもたらすことが認めら
れている(1979年12月18日発行の米国特許41
79337号(Davis et al.)参照;総説については、
Abuchowski et al., Enzymes as Drugs参照(J.S.Holce
rberg and J.Roberts, eds.pp.367-383(1981));蛋白
修飾および融合蛋白について記載した総説論文には、Fr
ancis, Focus on Growth Factors 3: 4-10(1992年5月)
がある(Mediscript, Mountview Court, Friern Barnet
Lane, London N20, OLD, UK出版))。
【0023】誘導体化に好適な化学部分は、各種水溶性
ポリマーから選択することができる。選択されるポリマ
ーは水溶性であって、それが結合する蛋白が生理環境な
どの水系の環境で沈殿しないようにするものでなければ
ならない。好ましくは、最終製造品を治療に使用する場
合、ポリマーは医薬的に許容されるものとする。当業者
であれば、ポリマー/蛋白接合体が治療に使用可能か否
か、そして使用可能であれば望ましい用量、循環時間、
蛋白分解に対する耐性および他の検討事項などの検討事
項に基づいて望ましいポリマーを選択することができ
る。本発明の蛋白およびペプチドの場合、誘導体化の有
効性は、望ましい剤型で(すなわち、浸透ポンプによ
り、あるいはより好ましくは注射もしくは注入により、
さらには例えば経口投与、肺投与もしくは経鼻投与用に
製剤されたものにより)誘導体を投与し、本明細書に記
載の方法に従ってその有効性を測定することで確認する
ことができる。
【0024】水溶性ポリマーは例えば、ポリエチレング
リコール、エチレングリコール/プロピレングリコール
の共重合体、カルボキシメチルセルロース、デキストリ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオ
キソラン、エチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリア
ミノ酸類(ホモポリマーまたはランダム共重合体もしく
は非ランダム共重合体)、ならびにデキストリンもしく
はポリ(N−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコールホモポリマー類、ポリプロピ
レンオキサイド/エチレンオキサイド共重合体、ポリオ
キシエチル化多価アルコール類、ポリスチレンマレエー
トならびにポリビニルアルコールから成る群から選択す
ることができる。ポリエチレングリコールプロピオンア
ルデヒドは、水中で安定であることから、製造において
有利であると考えられる。
【0025】融合蛋白は、OB蛋白(または類縁体)部
分にポリアミノ酸を結合させることで得ることができ
る。例えば、ポリアミノ酸は、蛋白の循環半減期を延長
する上で役立つ担体蛋白であることができる。本発明の
治療上または美容上の目的に関しては、そのようなポリ
アミノ酸は、中和抗原反応その他の有害応答を起こさな
いものでなければならない。そのようなポリアミノ酸
は、血清アルブミン(ヒト血清アルブミンなど)、抗体
もしくはそれの部分(「F」と称される場合もある抗
体の恒常領域など)その他のポリアミノ酸からなる群か
ら選択することができる。以下に示すように、ポリアミ
ノ酸の結合位置は、OB蛋白部分のN末端その他の箇所
であることができ、OB蛋白への化学的「リンカー」部
分によって結合していても良い。
【0026】ポリマーの分子量に制限はなく、分岐であ
っても直鎖であっても良い。ポリエチレングリコールの
場合、好ましい分子量は、取り扱いやすさおよび製造し
やすさから、約2kDa〜約100kDaの範囲である
(「約」という用語は、ポリエチレングリコールの製造
において、一部の分子の分子量が指定の分子量より大き
く、一部の分子ではそれより小さかったりすることを示
している)。所望の治療プロファイルに応じて(例:所
望の徐放期間、生理活性がある場合はその生理活性に対
する効果、取り扱いやすさ、抗原性の程度もしくはその
欠如、ならびに治療効果のある蛋白もしくは類縁体に対
するポリエチレングリコールの他の既知の効果)、それ
以外の大きさのものを用いることができる。
【0027】このようにして結合したポリマー分子の数
は多様であることができ、当業者であれば、機能に対す
る効果を確認することができる。モノ誘導体化を行うこ
とができたり、あるいは同一もしくは異なる化学部分に
よって、ジ、トリ、テトラまたは数個の組み合わせの誘
導体化を行うことが可能である(例:分子量の異なるポ
リエチレングリコール類などのポリマー)。蛋白(もし
くはペプチド)分子に対するポリマー分子の割合は、そ
れらの反応混合物中での濃度同様に多様である。一般
に、所望の誘導体化程度(例:モノ、ジ、トリなど)、
選択されるポリマーの分子量、そのポリマーが分岐であ
るか直鎖であるか、反応条件などの因子によって、至適
比率(過剰の未反応の蛋白やポリマーがない反応の効率
に関して)を決定する。
【0028】上記化学部分は、蛋白の機能性または抗原
性ドメインに対する効果を考慮して蛋白に結合させなけ
ればならない。当業者が使用可能な結合方法が多くあ
る。例えば、EP0401384号(引用によって本明
細書に含まれるものとする)(PEGのG−CSFへの
結合)、マリクらの報告(Malik et al., Exp.Hemato
l., 20:1028-1035, 1992;塩化トレシルを用いるGM−
CSFのPEG化について報告)などがある。例えばポ
リエチレングリコールは、遊離のアミノ基またはカルボ
キシル基などの反応性基を介してアミノ酸残基によって
共有結合的に結合することができる。反応性基とは、活
性化ポリエチレングリコール分子が結合し得る基であ
る。遊離アミノ基を有するアミノ酸残基には、リジン残
基およびN末端アミノ酸残基などがあり得る。遊離カル
ボキシル基を有するものには、アスパラギン酸残基、グ
ルタミン酸残基、C末端アミノ酸残基などがあり得る。
ポリエチレングリコール分子を付着させるための反応性
基として、メルカプト基を使用することもできる。治療
のためには、N末端またはリジン基での結合などのアミ
ノ基での結合が好ましい。受容体結合が望ましい場合、
受容体結合にとって重要な残基での結合は避けるべきで
ある。
【0029】特にN末端で化学修飾された蛋白が望まし
い場合がある。ポリエチレングリコールを用いて本発明
の組成物を説明すると、各種のポリエチレン分子(分子
量、分岐などによって)、反応混合物中の蛋白分子に対
するポリエチレングリコール分子の割合、実施するPE
G化反応の種類、選択されたN末端PEG化蛋白を得る
方法を選択することができる。N末端PEG化品を得る
方法は(すなわち、必要に応じてこの部分を他のモノP
EG化部分と分離する方法)、PEG化蛋白分子群から
のN末端PEG化品の精製による。選択的N末端化学修
飾は、特定蛋白における誘導体化に使用可能な各種1級
アミノ基の反応性差(リジンとN末端)を利用する還元
的アルキル化によって行うことができる。適切な反応条
件下で、含カルボニル基ポリマーによるN末端での蛋白
の実質的に選択的な誘導体化を行う。例えば、リジン残
基のε−アミノ基と蛋白のN末端残基のα−アミノ基と
の間のpKa差を利用できるpHで反応を行うことで、
蛋白をN末端で選択的にPEG化することができる。そ
のような選択的誘導体化によって、蛋白への水溶性ポリ
マーの付着が抑制され、ポリマーとの接合が蛋白のN末
端で支配的に起こり、リジン側鎖アミノ基などの他の反
応性基にはほとんど変化が起こらない。還元的アルキル
化を用いる場合、水溶性ポリマーは上記の種類のものと
することができ、蛋白への結合のための1個の反応性ア
ルデヒドがなければならない。1個の反応性アルデヒド
を有するポリエチレングリコールプロピオンアルデヒド
を使用することができる。
【0030】治療薬製造を容易にするには、N末端モノ
PEG化誘導体が好ましい。N末端PEG化により、生
成物の特性決定がジ、トリその他の複数PEG化生成物
の場合と比較して簡単である均質な生成物が得られる。
上記のN末端生成物製造のための還元的アルキル化方法
を用いることが、商業的製造を容易にする上で好まし
い。
【0031】本発明のさらに別の態様では、蛋白および
誘導体の医薬組成物を用いる方法が提供される。そのよ
うな医薬組成物は、注射用、あるいは経口投与、肺投
与、経鼻投与、経皮投与その他の投与形態用のものであ
ることができる。有効量の本発明の蛋白もしくは誘導体
と医薬的に許容される希釈剤、保存剤、可溶化剤、乳化
剤、補助剤および/または担体とを含む医薬組成物が本
発明に含まれる。そのような組成物は、各種緩衝剤含有
量(例:トリス−HCl、酢酸塩、リン酸塩)、pHお
よびイオン強度の希釈剤;洗剤および可溶化剤(例:T
ween80、ポリソルベート80)、酸化防止剤
(例:アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム)、保
存剤(例:チメルゾル(Thimersol)、ベンジルアルコ
ール)および増量剤(例:乳糖、マンニトール)などの
添加物を含み、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのポリ
マー化合物の粒子状物あるいはリポソームへの材料の取
り込みが行われる。ヒアルロン酸も使用することがで
き、それは循環系における持続期間を延長する効果を有
する場合がある。そのような組成物は、本発明の蛋白お
よび誘導体の物理的状態、安定性、in vivoでの放出速
度、in vivoでのクリアランス速度に影響を与え得るも
のである(例えばRemington's Pharmaceutical Science
s, 18th Ed.(1990, Mack Publishing Co.,Easton, PA 1
8042), pp.1435-1712参照;引用によって本明細書に含
まれるものとする)。この組成物は、液体製剤で製造す
ることができるか、あるいは凍結乾燥品などの乾燥粉末
とすることができる。経皮製剤のような植え込み可能な
徐放製剤も想到される。
【0032】経口固体製剤(Remington's Pharmaceutic
al Sciences, 18th Ed.(1990, MackPublishing Co.,Eas
ton, PA 18042), Chapter 89(引用によって本明細書に
含まれるものとする)に記載のもの)が本発明での使用
で想到される。固体製剤には、錠剤、カプセル、丸薬、
トローチもしくはロゼンジ、カシェ剤またはペレットな
どがある。さらに、リポソームカプセル封入またはプロ
テイノイドカプセル封入を用いて、本発明の組成物を製
剤することもできる(例えば、米国特許4925673
号に記載のプロテイノイドミクロスフェアなど)。リポ
ソームカプセル封入を用いることができ、リポソームは
各種ポリマーで誘導体化できる(例:米国特許5013
556号)。治療薬用に使用可能な固体製剤についての
記載がマーシャルの著作にある(Marshall,K., Modern
Pharmaceutics, ed. by G.S.Banker and C.T.Rhodes, C
hapter 10, 1979;引用によって本明細書に含まれるも
のとする)。製剤には、その蛋白(またはそれの類縁体
もしくは誘導体)ならびに胃環境に対する保護および腸
での生理活性物質の放出を可能とするための不活性成分
を含有させる。
【0033】具体的には、上記の誘導体化蛋白の経口製
剤も想到される。蛋白を化学修飾して、誘導体の経口投
与を有効に行えるようにすることができる。一般に、想
到される化学修飾は、(a)蛋白分解の阻害および
(b)胃または腸からの血流への取り込みを可能とする
1以上の部分の蛋白(もしくはペプチド)分子自体への
付加である。さらに、蛋白の全体的安定性の向上および
体内での循環時間の延長も望ましい。そのような部分の
例としては、ポリエチレングリコール、エチレングリコ
ールとプロピレングリコールの共重合体、カルボキシメ
チルセルロース、デキストリン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドンおよびポリプロリンなどがあ
る(Abuchowski and Davis, Soluble Polymer-Enzyme A
dducts, in "Enzymes as Drugs", Hocenberg and Rober
ts, eds., Wiley-Interscience, New York, NY, (198
1), pp.367-383; Newmark, et al., J.Appl.Biochem.
4:185-189(1982))。使用可能な他のポリマーには、ポ
リ−1,3−ジオキソランおよびポリ−1,3,6−ト
リオキソランがある。
【0034】蛋白(または誘導体)の場合、放出箇所は
胃、小腸(十二指腸、空腸または回腸)または大腸であ
ることができる。当業者であれば、胃では溶けないが十
二指腸や腸の他の箇所でその物質を放出する製剤を使用
することができる。好ましくはその放出は、蛋白(また
は誘導体)の保護あるいは腸などの胃環境を過ぎてから
の生理活性物質の放出によって、胃環境の悪影響を回避
するものである。
【0035】胃での十分な耐性を確保するには、少なく
ともpH5.0まで不透過性のコーティングが必須であ
る。腸溶コーティングとして使用されるより一般的な不
活性成分の例としては、セルロース酢酸トリメリテート
(CAT)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(HPMCP)、HPMCP50、HPMCP5
5、ポリビニル酢酸フタレート(PVAP)、ユードラ
ジット(Eudragit)L30D、アクアテリック(Aquate
ric)、セルロース酢酸フタレート(CAP)、ユード
ラジットL、ユードラジットSおよびシェラック(shel
lac)がある。これらのコーティングは、混合フィルム
として使用することができる。
【0036】コーティングまたはコーティング混合物
は、胃に対する保護を目的としない錠剤にも使用するこ
とができる、それには、糖衣または錠剤を嚥下しやすく
するためのコーティングなどがあり得る。カプセルは、
粉剤などの乾燥治療薬投与用の硬殻(ゼラチンなど)か
ら成ることができ、液剤用には軟ゼラチン殻を使用する
ことができる。カシェ剤の殻材料としては、厚いデンプ
ンその他の食用紙があり得る。丸薬、ロゼンジ、成型錠
剤または湿製錠剤の場合、湿式塊化法(moist massing
techniques)を用いることができる。
【0037】治療薬は、粒径約1mmの顆粒またはペレ
ットの形態での微小複合粒子(multiparticulates)と
しての製剤で含有させることができる。カプセル投与用
の材料の製剤は、粉末で軽く加圧したプラグ(plug)ま
たは錠剤であることもできる。治療薬は圧縮によって製
造することが可能である。
【0038】着色剤および芳香剤はいずれも含有させる
ことができる。例えば、蛋白(または誘導体)を製剤し
(例えばリポソームカプセル封入またはミクロスフェア
カプセル封入によって)、さらに着色剤および芳香剤を
含む冷蔵飲料などの食用製品中に含有させることもでき
る。
【0039】不活性材料によって治療薬を希釈したり、
増量させることができる。その希釈剤には、特にマンニ
トール、α−ラクトース、無水ラクトース、セルロー
ス、ショ糖、修飾デキストリン類およびデンプンのよう
な炭水化物などがあり得る。トリリン酸カルシウム、炭
酸マグネシウムおよび塩化ナトリウムなどのある種の無
機塩類も充填剤として使用することができる。市販の希
釈剤を数例挙げると、ファスト−フロ(Fast-Fro)、エ
ムデックス(Emdex)、STA−Rx 1500、エンコ
ンプレス(Emcompress)およびアビセル(Avicell)な
どがあり得る。
【0040】治療薬の製剤では、固体製剤に崩壊剤を含
有させることができる。崩壊剤として使用される材料に
は、デンプンに基づく市販の崩壊剤であるエクスプロタ
ブ(Explotab)のようなデンプンなどがあるが、それに
限定されるものではない。グリコール酸デンプンナトリ
ウム、アンバーライト、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、ウルトラミロペクチン(ultramylopecti
n)、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、橙皮、酸カル
ボキシメチルセルロース、天然スポンジおよびベントナ
イトはいずれも使用可能である。別の形の崩壊剤には、
不溶性カチオン交換樹脂がある。粉末ガムを崩壊剤およ
び結合剤として用いることができ、それには寒天、カラ
ヤガムまたはトラガカントガムなどの粉末ガムなどがあ
り得る。アルギン酸およびそれのナトリウム塩も崩壊剤
として有用である。
【0041】結合剤を用いて治療薬を保持して硬錠剤を
形成することができ、その結合剤には、アカシアガム、
トラガカントガム、デンプンおよびゼラチンなどの天然
物からの材料などがある。他には、メチルセルロース
(MC)、エチルセルロース(EC)およびカルボキシ
メチルセルロース(CMC)などがある。ポリビニルピ
ロリドン(PVP)およびヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(HPMC)をいずれもアルコール溶液で使用
して、治療薬の造粒を行うことができる。
【0042】減摩剤を治療薬製剤に含有させて、製剤工
程中の粘着を防止することができる。治療薬と金型壁と
の間の層として潤滑剤を用いることができ、それにはス
テアリン酸(それのマグネシウム塩およびカルシウム塩
を含む)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、
流動パラフィン、植物油およびロウなどがあるが、これ
らに限定されるものではない。ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸マグネシウム、各種分子量のポリエチ
レングリコール、カーボワックス(Carbowax)4000
および6000などの可溶性潤滑剤を使用することもで
きる。
【0043】製剤時の薬剤の流動性を改善したり、圧縮
時の再配列を容易にする滑剤を加えることも可能である
と考えられる。滑剤には、デンプン、タルク、焼成シリ
カおよび水和シリコアルミネートなどがあり得る。
【0044】治療薬の水系環境への溶解を助けるため、
湿展剤として界面活性剤を加えることも考えられる。界
面活性剤には、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク
酸ジオクチルナトリウムおよびスルホン酸ジオクチルナ
トリウムなどのアニオン系洗剤などがあり得る。カチオ
ン系洗剤を使用することが可能であり、それには塩化ベ
ンザルコニウムまたは塩化ベンゼトニウムなどがある。
界面活性剤として製剤に含有させることができると考え
られるノニオン系洗剤を挙げると、ラウロマクロゴール
400、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油10、50および60、モノステア
リン酸グリセリン、ポリソルベート40、60、65お
よび80、ショ糖脂肪酸エステル、メチルセルロースな
らびにカルボキシメチルセルロースがある。これらの界
面活性剤は、単独であるいは各種比率での混合物とし
て、蛋白もしくは誘導体の製剤に存在させることができ
ると考えられる。
【0045】蛋白(または誘導体)の取り込みを促進す
る可能性のある添加剤としては例えば、オレイン酸、リ
ノール酸およびリノレン酸などの脂肪酸がある。
【0046】徐放製剤が望ましい場合がある。拡散機構
または浸出機構による放出を可能とする不活性基剤(す
なわちガム)に薬剤を取り込ませることができる。徐々
に分解する基剤を製剤に組み入れることもできる。この
治療薬の別の形態の徐放は、オロス(Oros)治療薬系
(Alza Corp.)に基づく方法によるものである。すなわ
ち、水を浸入させ、浸透圧効果によって1個の小さい開
口から薬剤を押し出すことができる半透膜中に、薬剤を
封入するものである。一部の腸溶コーティングも遅延性
放出効果を有するものである。
【0047】製剤には他のコーティングを使用すること
ができる。それには、糖衣器で使用することができる各
種糖などがある。治療薬はさらに、フィルムコーティン
グ剤で投与することも可能であり、その場合に使用され
る材料は2つの群に分けられる。第1の群は、非腸溶性
材料であり、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロース、プロビドン(providone)およびポリエ
チレングリコール類などがある。第2の群は腸溶性材料
からなり、一般的にはフタル酸のエステルである。
【0048】材料を混合することで最適なフィルムコー
ティングを得ることも考えられる。フィルムコーティン
グは糖衣器もしくは流動床で、あるいは圧縮コーティン
グによって行うことができる。
【0049】本発明においては、本発明の蛋白またはそ
れの誘導体を肺投与することも想到される。蛋白(誘導
体)は、吸入しながら哺乳動物の肺に投与され、肺上皮
内層を通過して血流に入る(これについての他の報告に
は次のものがある;Adjei etal., Pharmaceutical Rese
arch 7:565-569(1990); Adjei et al., International
Journal of Pharmaceutics 63: 135-144(1990)(酢酸ロ
イプロリド); Braquet et al., Journal of Cardiovas
cular Pharmacology 13(suppl.5): s.143-146(1989)
(エンドテリン−1); Hubbard et al., Annals of In
ternal Medicine3:206-212(1989)(α1−抗トリプシ
ン);Smith et al., J.Clin.Invest.84:1145-1146(198
9)(α−1−プロテイナーゼ); Oswein et al., "Aero
solization of Proteins", Proceedings of Symposium
on Respiratory Drug Delivery II, Keystone, Colorad
o, March, 1990(組換えヒト成長ホルモン); Debs et
al., The Journal of Immunology 140:3482-3488(1988)
(インターフェロン−γおよび腫瘍壊死因子α); Plat
z et al., 米国特許5284656号(顆粒球コロニー
刺激因子))。
【0050】本発明の実施においては、治療薬の肺投与
用の多種の装置を使用することが想到され、それには噴
霧吸入器、用量計量吸入器および粉剤吸入器などの当業
者には周知のものなどがあるが、これらに限定されるも
のではない。
【0051】本発明の実施に好適な市販装置の具体例を
いくつか挙げると、ウルトラベント(Ultravent)噴霧
吸入器(製造者:Mallinckrodt, Inc., St.Louis, Miss
ouri)、エーコーン(Acorn)II噴霧吸入器(製造
者:Marquest Medical Products, Englewood, Colorad
o)、ベントリン(Ventolin)用量計量吸入器(製造
者:Glaxo Inc., Research Triangle Park, North Caro
lina)およびスピンヘイラー(Spinhaler)粉剤吸入器
(製造者:Fisons Corp., Bedford, Massachusetts)が
ある。
【0052】そのような装置のいずれにおいても、蛋白
(または類縁体もしくは誘導体)の投薬に好適な製剤を
使用する必要がある。通常、各製剤は使用される装置の
種類に固有のものであり、治療に有用な希釈剤、補助剤
および/または担体に加えて、適切な墳射剤を使用する
場合がある。
【0053】蛋白(または誘導体)は最も有利には、遠
位肺への最も有効な投与を行うために、平均粒径10μ
m未満、最も好ましくは0.5〜5μmの粒子状に製剤
しなければならない。
【0054】担体には、トレハロース、マンニトール、
キシリトール、ショ糖、乳糖、ソルビトールのような炭
水化物などがある。製剤で使用する他の成分には、DP
PC、DOPE、DSPCおよびDOPCなどがあり得
る。天然または合成の界面活性剤を使用することができ
る。ポリエチレングリコールを使用することができる
(蛋白または類縁体の誘導体化での使用以外であって
も)。シクロデキストリンなどのデキストリン類を使用
することができる。胆汁酸塩および他の関連する相乗剤
を使用することができる。セルロースおよびセルロース
誘導体を使用することができる。緩衝剤製剤での使用な
どで、アミノ酸を使用することができる。
【0055】さらに、リポソーム、マイクロカプセルも
しくはミクロスフェア、包接錯体その他の種類の担体の
使用も想到される。
【0056】噴射式または超音波式のいずれかの噴霧吸
入器での使用に好適な製剤は代表的には、液剤1mL当
たり生理活性蛋白約0.1〜25mgの濃度となるよう
に水に溶かした蛋白(または誘導体)を含有するもので
ある。その製剤には、緩衝剤および単糖を含有させるこ
ともできる(例えば、蛋白の安定化および浸透圧の調節
のため)。噴霧吸入器用製剤には界面活性剤を含有させ
て、エアロゾル形成時の液剤霧化によって生じる蛋白の
表面誘発凝集を低減もしくは防止することもできる。
【0057】用量計量吸入器で使用する製剤は通常、界
面活性剤を用いて噴射剤中に懸濁させた蛋白(または誘
導体)を含む微細粉末を含有する。噴射剤は、クロロフ
ルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒド
ロフルオロカーボンまたは炭化水素などのその目的に使
用される従来の材料とすることができ、それには具体的
にはトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメ
タン、ジクロロテトラフルオロエタノールおよび1,
1,1,2−テトラフルオロエタンあるいはそれらの組
み合わせなどがある。好適な界面活性剤には、トリオレ
イン酸ソルビタンおよび大豆レシチンなどがある。オレ
イン酸も、界面活性剤として有用であると考えられる。
【0058】粉剤吸入器からの投薬用の製剤は、蛋白
(または誘導体)を含有する微細乾燥粉末を含むもので
あり、乳糖、ソルビトール、ショ糖、マンニトール、ト
レハロースまたはキシリトールのような増量剤を、例え
ば製剤の50〜90重量%のように装置からの粉剤の分
散を容易にするような量で含有することもできる。
【0059】蛋白(または類縁体もしくは誘導体)の経
鼻投与も想到される。経鼻投与によって、治療薬を鼻に
投与した直後に蛋白の血流への通過を行うことができ、
薬剤を肺に堆積させる必要がない。経鼻投与用の製剤に
は、デキストリンまたはシクロデキストリンを含むもの
などがある。他の粘膜を通っての輸送を介した投与も想
到される。
【0060】当業者であれば、投与と所望の治療効果を
観察することで、有効用量を確認することができる。好
ましくは、その分子の製剤は、約0.10μg/kg/
日〜10mg/kg/日で所望の治療効果が得られるよ
うなものとする。有効用量は、経時的診断手段を用いて
決定することができる。例えば、血中(または血漿もし
くは血清中)のOB蛋白の量を測定する診断を最初に行
って、OB蛋白の内因性レベルを求めることができる。
そのような診断手段は、抗体サンドイッチアッセイなど
の抗体アッセイの形態であることができる。内因性OB
蛋白の量を最初に定量し、基底線値を求める。治療中に
内因性および外因性のOB蛋白(すなわち、自己産生ま
たは投与された体内で認められる蛋白、類縁体または誘
導体)の定量を継続することで、治療用量を求める。従
って、用量は治療中に変動し得るものであり、治療効果
が認められるまで最初は比較的高用量を用い、治療効果
の維持には比較的低用量を用いる。
【0061】理想的には、非脂肪体重増加のみが望まれ
る場合は、体重減を行うにはその用量は不十分である。
そこで、肥満者の治療の初期では、体重減と同時に脂肪
組織減/非脂肪体重増が得られるような用量を投与する
ことができる。十分な体重減が得られたら、体重の再増
加を防止するが所望の非脂肪重増加(あるいは非脂肪重
低下の防止)を維持するだけの用量を投与することがで
きる。OB蛋白の効果は可逆的であることから、これら
の用量は経験的に決定することができる(例:Campfiel
d et al., Science 269:546-549(1995),p.547)。そこ
で、体重減少が望ましくない場合に体重減が認められる
場合、それより低い用量を投与することで、非脂肪組織
重の所望の増加を得て、しかも所望の体重を維持するこ
とになろう。
【0062】対象者のインシュリンに対する感受性を高
めるには、同様の用量検討を考慮することになると考え
られる。体重減を伴わない非脂肪重増加が得られれば、
対象者に対して糖尿病治療向けに投与されるインシュリ
ン(あるいはアミリンその他の糖尿病治療薬)の量を低
下させることができると考えられる。
【0063】全身活力を高めるため、同様の用量検討を
行うことができる。全身活力の同時向上を伴う非脂肪重
増加は、体重減を得るには不十分な用量で得ることがで
きる。赤血球数(および血液における酸素化)増加およ
び骨吸収の低下もしくは骨粗鬆症の軽減などの他の効果
も、体重減なく得ることができる。
【0064】本発明の方法を、糖尿病治療に有用な薬剤
(例:インシュリンおよび可能性としてアミリン)、コ
レステロールおよび降圧剤(血液脂質濃度を低下させる
薬剤その他の心血管薬)ならびに活動性向上薬(例:ア
ンフェタミン類)などの他の薬剤と併用することができ
る。食欲抑制薬も使用することができる。そのような投
与は同時に、または連続的に行うことができる。
【0065】さらに本発明の方法を、身体の全体的容貌
を変えるための美容手術などの外科手術(例:体重減少
のための脂肪吸引またはレーザ手術あるいは身体の見か
けを増加させるための移植術)と併用することができ
る。動脈プラークなどの脂肪沈着物による血管閉塞によ
って起こる有害な状態を緩和するためのバイパス術その
他の手術のような心臓手術の医療上の効果を、本発明の
組成物および方法を併用することで高めることができ
る。超音波法またはレーザ法などの胆石除去方法を、本
発明の治療方法の前、途中または後に行うこともでき
る。さらに、本発明の方法を、骨折、筋肉損傷の手術ま
たは治療その他の非脂肪組織重の増加によって改善され
る可能性のある療法に対する補助手段として行うことが
できる。
【0066】従って本発明の方法は、非脂肪組織重増加
方法において、 (a)配列番号2(下記)または配列番号4(下記)に
示したアミノ酸配列1〜146; (b)位置35にリジン残基と位置74にイソロイシン
残基を有する配列番号4(下記)に示したアミノ酸配列
群1〜146; (c)位置4、8、32、33、35、48、50、5
3、60、64、66、67、68、71、74、7
7、78、89、97、100、102、105、10
6、107、108、111、112、118、13
6、138、142および145(配列番号4による番
号割り付けを用い、位置28におけるグルタミン残基が
なくとも同じ番号割り付けを維持して)のうちの1以上
において異なるアミノ酸による置換がある上記下位項目
(b)のアミノ酸配列; (d)位置28のグルタミン残基が欠失していても良い
上記下位項目(a)、(b)または(c)のアミノ酸配
列; (e)N末端にメチオニン残基を有する上記下位項目
(a)、(b)、(c)または(d)のアミノ酸配列; (f)(位置35にリジン残基と位置74にイソロイシ
ン残基を有する配列番号4の番号割り付けを用いて) (i)アミノ酸98〜146 (ii)アミノ酸1〜32 (iii)アミノ酸40〜116 (iv)アミノ酸1〜99および112〜146 (v)アミノ酸99と112の間にアミノ酸100〜1
11の1以上がその順序で存在するアミノ酸1〜99お
よび112〜146; (vi)アミノ酸100、102、105、106、1
07、108、111、112、118、136、13
8、142および145のうちの1以上が別のアミノ酸
によって置換されている上記下位項目(i)の切断OB
類縁体; (vii)アミノ酸4、8および32のうちの1以上が
別のアミノ酸によって置換されている上記下位項目(i
i)の切断類縁体; (viii)アミノ酸50、53、60、64、66、
67、68、71、74、77、78、89、97、1
00、102、105、106、107、108、11
1および112のうちの1以上が別のアミノ酸によって
置換されている上記下位項目(iii)の切断類縁体; (vix)アミノ酸4、8、32、33、35、48、
50、53、60、64、66、67、68、71、7
4、77、78、89、97、112、118、13
6、138、142および145のうちの1以上が別の
アミノ酸によって置換されている上記下位項目(iv)
の切断類縁体; (x)アミノ酸4、8、32、33、35、48、5
0、53、60、64、66、67、68、71、7
4、77、78、89、97、100、102、10
5、106、107、108、111、112、11
8、136、138、142および145のうちの1以
上が別のアミノ酸によって置換されている上記下位項目
(v)の切断類縁体; (xi)N末端メチオニン残基を有する上記下位項目
(i)〜(x)のいずれかの切断類縁体から選択される
切断OB蛋白類縁体; (g)蛋白部分に連結した化学部分を有してなる上記下
位項目(a)〜(f)のいずれかのOB蛋白もしくは類
縁誘導体; (h)前記化学部分が水溶性ポリマー部分である上記下
位項目(g)の誘導体; (i)前記水溶性ポリマー部分がポリエチレングリコー
ルである上記下位項目(h)の誘導体; (j)前記水溶性ポリマー部分がポリアミノ酸部分であ
る上記下位項目(h)の誘導体; (k)前記水溶性ポリマー部分が前記蛋白部分のN末端
のみに結合している上記下位項目(h)の誘導体; (l)上記下位項目(a)〜(k)のいずれかのOB蛋
白、類縁体もしくは誘導体から選択される有効量のOB
蛋白、該蛋白の類縁体もしくは誘導体が医薬的に許容さ
れる担体に入ったものを投与する段階を有してなる方法
を提供するものである。
【0067】
【実施例】以下の実施例は、本発明をより詳細に説明す
るためのものであって、本発明の範囲を限定するものと
解釈すべきではない。実施例1は、OB蛋白が非肥満動
物における非脂肪重増加に有効であることを示すもので
ある。実施例2は、OB蛋白が肥満霊長動物における非
脂肪重増加に有効であることを示すものである。実施例
3〜5は、ヒトでの使用の予想実施例である。材料およ
び方法がそれに続く。
【0068】実施例1 以下のデータは、OB蛋白またはそれの類縁体もしくは
誘導体が非脂肪重増加に対して有効であることを示して
いる。組換えメチオニンマウスOB蛋白(以下に説明)
を4週間にわたって浸透ポンプ注入によって連続投与し
た。表1のデータは、表に示した用量での平均体重組成
(CD1マウスで)を示している。
【0069】
【表1】 非肥満CD1マウスでは、0.3または1mg/kg/
日の用量で組換えメチオニンマウスOB蛋白を連続投与
することで、PBSを投与した対照動物と比較して、非
脂肪重の増加を生じることが明らかになった。
【0070】実施例2 本実施例は、組換えメチオニンヒトOB蛋白によって、
霊長動物で非脂肪組織重増加が生じることを示すもので
ある。体脂肪率が20%を超える肥満カニクイザルに、
1日用量1mg蛋白/kg/日で組換えメチオニンヒト
OB蛋白を皮下投与した(以下の材料および方法の欄参
照)。対照動物には、リン酸緩衝生理食塩水を投与し
た。二重エネルギーX線吸光光度分析(「DEXA」)
を用いて身体組成検査を行った。身体組成の測定は7日
間間隔で行った。表2Aおよび2Bには、脂肪組織また
は非脂肪組織に関する身体組成分析の結果を示してあ
る。データはグラム単位で表してある。2匹の対照動物
についての結果を表2Aに示してある。4匹の試験動物
についてのデータを表2Bに示してある(骨質量データ
も示してある)。表からわかる通り、第28日で、試験
動物は約264gの脂肪を失い、約138gの非脂肪重
を獲得した。第28日で、対照動物は36gの脂肪組織
を失い、約25gの非脂肪重を獲得した。これは、OB
蛋白が非脂肪組織重の増加を起こすことを示している。
【0071】
【表2】
【0072】実施例3 非肥満ヒト患者は、非脂肪組織重が減少した病気からの
回復などの治療目的で、非脂肪組織重増加を望む。患者
に対して有効量のOB蛋白、それの類縁体または誘導体
を投与することで、非脂肪組織重に所望の増加が得られ
る。非組織重増加は、DEXA走査を用いてモニタリン
グする。OB蛋白(または利用可能な場合は他の抗原性
源)に対する抗体アッセイなどの診断キットを用いて、
循環OB蛋白または類縁体もしくは誘導体の濃度をモニ
タリングすることができる。
【0073】実施例4 ヒト対象者は、非脂肪組織増加による容貌向上などの美
容上または運動上の目的で、非脂肪組織重増加を望む。
対象者に対して有効量のOB蛋白、それの類縁体または
誘導体を投与することで、非脂肪組織重に所望の増加が
得られる。非脂肪組織重増加は、DEXA走査を用いて
モニタリングする。血中酸素濃度が上昇する。OB蛋白
(または利用可能な場合は他の抗原性源)に対する抗体
アッセイなどの診断キットを用いて、循環OB蛋白また
は類縁体もしくは誘導体の濃度をモニタリングすること
ができる。
【0074】実施例5 ヒト糖尿病患者は、糖尿病治療のために使用するインシ
ュリン用量の低減を望む。患者に対して有効量のOB蛋
白、それの類縁体または誘導体を投与することで、非脂
肪組織重に増加が得られる。インシュリンに対する患者
の感受性が上昇し、糖尿病の症状を緩和するのに必要な
インシュリンの用量が、必要なインシュリンの単位数低
下または1日当たり必要なインシュリン注射回数の低下
のいずれかで低下する。OB蛋白(または利用可能な場
合は他の抗原性源)に対する抗体アッセイなどの診断キ
ットを用いて、循環OB蛋白または類縁体もしくは誘導
体の濃度をモニタリングすることができる。
【0075】実施例6 非肥満高齢ヒト対象者は、全身活力の向上を望む。対象
者に対して有効量のOB蛋白、それの類縁体または誘導
体を投与することで、非脂肪組織重に増加を得て、全身
活力を向上させる。骨吸収も低下し、骨粗鬆症状態が改
善される。OB蛋白(または利用可能な場合は他の抗原
性源)に対する抗体アッセイなどの診断キットを用い
て、循環OB蛋白または類縁体もしくは誘導体の濃度を
モニタリングすることができる。
【0076】材料および方法 動物齧歯類 実施例1には、野生型CD1マウスを用いた(表1のデ
ータ)。動物は、愛護的条件下に維持した。霊長動物: 計6匹のカニクイザルを用いた。サルはいずれも、試験
開始時には脂肪率20%以上であった。動物は体重につ
いて無作為化し、動物4匹についてOB蛋白による試験
を行い、2匹は対照とした。
【0077】蛋白または媒体の投与 齧歯類の場合 実施例1の場合(表1のデータ)、組換えマウス蛋白
(以下に記載)または媒体(リン酸緩衝生理食塩水、
「PBS」、pH7.4)を、浸透ポンプ注入によって
投与した。浸透小型ポンプ(Alzet, Alza, Palo Alto,
CA、2002型)を、各マウスの肩甲下領域の皮下嚢部
に手術によって植え込み、2週間後に交換した。ポンプ
の較正を行って、表1に示した用量で、1時間当たり
0.5μ蛋白の溶液を投与するようにした。霊長動物の場合 実施例2の場合、1mg/mLPBSで調製した組換え
メチオニンヒトOB蛋白(位置35にリジン、位置74
にイソロイシンを有する配列番号4のもの)を、用量1
mg蛋白/kg/日で皮下投与した。対照動物には、同
じやり方でPBSを投与した。齧歯類屠体分析 レシュナーらの方法に従って屠体分析を行った(A.I.Le
shner, V.A.Litwin and R.L.Squibb, Brain Res. 9:281
(1972))。4日間の脱水期間の前後での屠体重量差に
よって、水分組成を求めた。粉砕・乾燥した屠体の予め
秤量した一部から、エチルエーテルおよびエチルアルコ
ールで脂肪の抽出を行って、抽出法後に残ったものの量
から脂肪パーセントを計算できた。非脂肪重は、脱水お
よびエーテル抽出後に残った粉砕屠体の割合と定義し
た。
【0078】霊長動物二重エネルギーX線吸光光度分析
走査 実施例2では、表2Aおよび2Bに示した時点で、「D
EXA」走査を行った。蛋白 配列番号1および2はマウス組換えOB DNAおよび
蛋白を示し、配列番号3および4は類縁の組換えヒトO
B DNAおよび蛋白を示している。実施例1では、配
列番号2のマウス組換え蛋白を使用した。実施例2で
は、位置35にリジン残基と位置74にイソロイシン残
基を有する配列番号4に示した組換えヒトOB蛋白を用
いた。上記のように、以下のマウスおよびヒト類縁の組
換え蛋白は、本発明の医薬品の投与方法および製造方法
で使用できるOB蛋白を例示するものであって、他のO
B蛋白またはそれの類縁体もしくは誘導体を使用するこ
とは可能である。
【0079】本明細書において、組換え蛋白のアミノ酸
配列の最初のアミノ酸を+1とし、それはバリンであっ
て、位置−1のアミノ酸はメチオニンである。C末端ア
ミノ酸は番号146である(システイン)。
【0080】組換えマウスメチオニンOB(二本鎖)D
NAおよびアミノ酸配列(配列番号1および2)
【0081】
【化1】
【0082】組換えヒトメチオニンOB類縁(二本鎖)
DNAおよびアミノ酸配列(配列番号3および4)
【0083】
【化2】
【0084】
【製造方法】以下の製造方法を用いて、生理活性の組換
えメチオニンマウスまたはヒト類縁OB蛋白を製造し
た。同様の方法を用いて、生理活性組換えメチオニンヒ
トOB蛋白を製造することができる。
【0085】発現ベクターおよび宿主株 使用したプラスミド発現ベクターはpCFM1656
(ATCC寄託番号69576)である。上記のDNA
をXbaIおよびBamHIによって直線とした発現ベ
クターpCFM1656に連結し、大腸菌宿主株FM5
に形質転換した。大腸菌FM5細胞は、大腸菌K−12
株(Bachmann et al., Bacteriol.Rev.40:116-167(197
6))からアムジェン(Amgen Inc., Thousand Oaks, C
A)で誘導したものであり、組み込みλファージ抑制遺
伝子cI857を有する(Sussmanet al., C.R.Acad.Sc
i. 254:1517-1579(1962))。ベクター製造、細胞形質転
換およびコロニー選択は、標準的方法によって行った
(例:Sambrook et al., Molecular Cloning: A Labora
tory Manual, 2d Edition, Cold Spring Harbor Labora
tory Press, Cold Spring Harbor, NY)。宿主細胞はL
B培地で成長させた。
【0086】発酵工程 フェド−バッチ培養法として知られる3段階発酵プロト
コールを用いた。培地組成は以下の通りである。
【0087】バッチ:窒素・リン酸源を発酵槽(Biolaf
itte、容量12リットル)で滅菌した(昇温して122
℃で35分間、18〜20psi)。冷却時に、炭素
源、マグネシウム源、ビタミン源および微量金属源を無
菌的に加えた。500mLの上記組換えマウス蛋白産生
菌(LB肉汁で成長させたもの)の終夜培養物(16時
間以上)を発酵槽に入れた。
【0088】供給液I:OD600が4.0〜6.0に
達した時点で、培地に供給液Iを加えた。グルコースの
供給は速度を制限しながら行って、成長速度(μ)を制
御した。自動システム(分配制御システムと称する)を
設定して、成長速度を1時間当たり0.15世代に制御
した。
【0089】供給液II:OD600が30に達した時
点で、培養温度を徐々に上げて42℃とし、供給液を下
記の供給液IIに変えた。2時間ごとにサンプリングを
行いながら、発酵を10時間継続した。10時間後、発
酵槽の内容物を冷却して20℃以下とし、遠心によって
回収した。
【0090】培地組成 バッチ: 10g/L 酵母抽出物 5.25g/L (NHSO 3.5g/L KHPO 4.0g/L KHPO 5.0g/L グルコース 1.0g/L MgSO・7HO 2.0mL/L ビタミン溶液 2.0mL/L 微量金属溶液 1.0mL/L P2000消泡剤 供給液I: 50g/L バクトトリプトン 50g/L 酵母抽出物 450g/L グルコース 8.75g/L MgSO・7HO 10mL/L ビタミン溶液 10mL/L 微量金属溶液 供給液II: 200g/L バクトトリプトン 100g/L 酵母抽出物 110g/L グルコース。
【0091】ビタミン溶液(バッチおよび供給液I):
ビオチン0.5g、葉酸0.4gおよびリボフラビン
4.2gをHO 450mLおよび10N NaOH
3mLに溶かし、HOを加えて500mLとした。ピ
リドキシン−HCl 14gおよびナイアシン61gを
O 150mLおよび10N NaOH 50mLに
溶かし、HOで250mLとした。パントテン酸54
gをHO 200mLに溶かし、250mLとした。
これら3種類の溶液を混合し、総量10リットルとし
た。
【0092】微量金属溶液(バッチおよび供給液I): 塩化第II鉄(FeCl・6HO):27g/L 塩化亜鉛(ZnCl・4HO):2g/L 塩化コバルト(CoCl・6HO):2g/L モリブデン酸ナトリウム(NaMoO・2HO):
2g/L 塩化カルシウム(CaCl・2HO):1g/L 硫酸第II銅(CuSO・5HO):1.9g/L ホウ酸(HBO):0.5g/L 塩化マンガン(MnCl・4HO):1.6g/L クエン酸ナトリウム・2水和物:73.5g/L。
【0093】マウスOB蛋白の精製方法 以下の段階によって精製を行った(別断の断りがない限
り、以下の段階は4℃で行った)。
【0094】1.細胞ペースト 大腸菌細胞ペーストを5倍容量の7mM EDTA(p
H7.0)に懸濁した。EDTA中の細胞をミクロ流動
装置に2回通してさらに粉砕した。粉砕細胞をベックマ
ン(Beckman)J6−B遠心管中、JS−4.2ロータ
ーを用いて4.2Krpmで1時間遠心した。 2.封入体洗浄1 上記からの上清を除去し、ペレットを5倍容量の7mM
EDTA(pH7.0)に再懸濁し、均質化した。こ
の混合物を段階1の方法で遠心した。 3.封入体洗浄2 上記からの上清を除去し、ペレットを10倍容量の20
mMトリス(pH8.5)、10mM DTTおよび1
%デオキシコレートに再懸濁し、均質化した。この混合
物を段階1の方法で遠心した。 4.封入体洗浄3 上記からの上清を除去し、ペレットを10倍容量の蒸留
水に再懸濁し、均質化した。この混合物を段階1の方法
で遠心した。 5.巻き戻し ペレットについて室温で、15倍容量の10mM HE
PES(pH 8.5)、1%サルコシンナトリウム
(N−ラウロイルサルコシン)で巻き戻しを行った。6
0分後、溶液を60μM硫酸銅液とし、終夜攪拌した。 6.サルコシンの除去 巻き戻し混合物を、5倍容量の10mMトリス緩衝液
(pH7.5)で希釈し、段階1の方法に従って遠心し
た。上清を回収し、希釈巻き戻し混合物の総容量の0.
066%で、20〜50メッシュで塩素型のダウエック
ス(Dowex)(登録商標)1−X4樹脂(Dow Chemical
Co., Midland MI)と、攪拌下に1時間混合した(ダウ
エックス(登録商標)の詳細についてはWO 89/1
0932の26頁参照)。この混合物をカラムに注ぎ入
れ、溶出液を回収した。サルコシンの除去を、逆相HP
LCによって確認した。 7.酸沈殿 前段階からの溶出液を回収し、pHを調節してpH5.
5とし、室温で30分間インキュベーションした。この
混合物を段階1の方法に従って遠心した。 8.カチオン交換クロマトグラフィー 前段階からの上清のpHを調節してpH4.2とし、C
Mセファロース・ファスト・フロー(Sepharose Fast F
low)に負荷した(7%容量)。20mM NaOAc、
pH 4.2で、20倍カラム容量にて0Mから1.0
MNaClの塩勾配溶離を行った。 9.疎水性相互作用クロマトグラフィー 前段階からのピーク分画のCMセファロース蓄積液(紫
外線吸光度から確認)を0.2M硫酸アンモニウム液と
した。5mM NaOAc、pH 4.2で、20倍カラ
ム容量にて0.4Mから0M硫酸アンモニウムの逆相勾
配溶離を行った。この材料を濃縮し、PBSに透析濾過
した。
【0095】組換えヒトOB蛋白類縁体の発酵 上記の宿主細胞の発酵による組換えヒトOB蛋白類縁体
(配列番号4)の製造は、組換えマウス材料について前
述した条件および組成物を用いて行うことができる。
【0096】組換えヒトOB蛋白類縁体の精製 組換えヒト蛋白類縁体の精製は、上記の実施例1に記載
の方法に従って、組換えマウス蛋白の精製に用いた方法
と同様の方法を用いて行うことができる。組換えヒトO
B蛋白類縁体を得るには、段階7からの上清のpHをp
H5.0に調節し、それをCMセファロース・ファスト
・フローカラムに負荷することで、段階8を行わなけれ
ばならない。20mM NaOAc、pH 5.5で、2
0倍カラム容量にて0Mから0.5M NaClの塩勾
配溶離を行わなければならない。段階9は、CMセファ
ロース蓄積液を水で4倍に希釈し、pHを7.5に調節
することで行わなければならない。この混合物を0.7
M硫酸アンモニウム液としなければならない。5mM
NaOAc、pH 5.5で、20倍カラム容量にて
0.2Mから0M硫酸アンモニウムの逆相勾配溶離を行
わなければならない。それ以外は上記の段階と同じであ
る。実施例2の材料については、位置35にリジンおよ
び位置74にイソロイシンを有する配列番号4の組換え
ヒトOB蛋白を、10mMヒスチジン、4.3%アルギ
ニンを含む緩衝液でpH6.0にて製剤した。
【0097】以上、好ましい実施態様によって本発明に
ついて説明したが、当業者が変更および修正を行ない得
ることは明らかである。従って請求の範囲が、特許請求
される発明の範囲に含まれるそのような均等な変更全て
を含むものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/18 A61K 37/02 (72)発明者 クリストフアー・フランシス・トウームス アメリカ合衆国、カリフオルニア・93012、 カマリロ、ラデーラ・ビスタ・ドライブ・ 5076 (72)発明者 マイケル・ベンジヤミン・マン アメリカ合衆国、カリフオルニア・91360、 サウザンド・オークス、ラグビー・サーク ル・1506 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA07 BA41 DC50 MA01 NA14 ZA701 ZC032 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 BA41 CA40 DA75 EA20 EA27 FA73

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトOB蛋白のN末端に結合した抗体の
    恒常領域またはその一部分を含み、場合によりN末端メ
    チオニンを含有していてもよい融合蛋白。
  2. 【請求項2】 前記OB蛋白が、 (a)配列番号4に示したアミノ酸配列1〜146; (b)位置35にリジン残基と位置74にイソロイシン
    残基を有する配列番号4に示したアミノ酸配列1〜14
    6; (c)位置28のグルタミン残基が欠失している上記
    (a)または(b)のアミノ酸配列;ならびに (d)位置32、35、50、64、68、71、7
    4、77、89、97、100、105、106、10
    7、108、111、118、136、138、142
    および145のアミノ酸から成る群から選択される1以
    上のアミノ酸が配列番号2中に存在する対応するアミノ
    酸または保存アミノ酸で置換されている上記(a)、
    (b)または(c)のアミノ酸配列から成る群から選択
    される請求項1に記載の融合蛋白。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の融合蛋白およ
    び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
  4. 【請求項4】 肥満の治療またはインシュリン感受性の
    向上に使用する請求項3に記載の医薬組成物。
JP2001352728A 1995-11-22 2001-11-19 Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法 Expired - Fee Related JP4227325B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US56173295A 1995-11-22 1995-11-22
US08/561,732 1995-11-22

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51974597A Division JP4173914B2 (ja) 1995-11-22 1996-11-04 Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002206000A true JP2002206000A (ja) 2002-07-23
JP2002206000A5 JP2002206000A5 (ja) 2007-04-05
JP4227325B2 JP4227325B2 (ja) 2009-02-18

Family

ID=24243198

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51974597A Expired - Fee Related JP4173914B2 (ja) 1995-11-22 1996-11-04 Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法
JP2001352728A Expired - Fee Related JP4227325B2 (ja) 1995-11-22 2001-11-19 Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51974597A Expired - Fee Related JP4173914B2 (ja) 1995-11-22 1996-11-04 Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法

Country Status (15)

Country Link
EP (3) EP1285664B1 (ja)
JP (2) JP4173914B2 (ja)
AT (2) ATE455554T1 (ja)
AU (3) AU7607496A (ja)
CA (2) CA2358862A1 (ja)
DE (2) DE69631544T2 (ja)
DK (1) DK0866720T3 (ja)
ES (2) ES2217327T3 (ja)
IL (2) IL124442A0 (ja)
MX (1) MX9803992A (ja)
NZ (3) NZ511617A (ja)
PT (1) PT866720E (ja)
SI (1) SI0866720T1 (ja)
WO (1) WO1997018833A1 (ja)
ZA (1) ZA969605B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008150369A (ja) * 1997-04-17 2008-07-03 Amgen 安定かつ活性なヒトOBタンパク質と抗体Fc鎖とのコンジュゲートを含む組成物および方法
JP2008289487A (ja) * 1996-12-20 2008-12-04 Amgen Ob融合タンパク質組成物および方法
JP2017105820A (ja) * 2004-06-30 2017-06-15 ネクター セラピューティクス 高分子−第ix因子部分の抱合体

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6001968A (en) * 1994-08-17 1999-12-14 The Rockefeller University OB polypeptides, modified forms and compositions
ATE455554T1 (de) * 1995-11-22 2010-02-15 Amgen Inc Verfahren zur erhöhung der mageren fleischmasse mit fettleibigkeitsprotein (ob) zusammensetzungen
US20030040467A1 (en) 1998-06-15 2003-02-27 Mary Ann Pelleymounter Ig/ob fusions and uses thereof.
US6936439B2 (en) 1995-11-22 2005-08-30 Amgen Inc. OB fusion protein compositions and methods
US6620413B1 (en) 1995-12-27 2003-09-16 Genentech, Inc. OB protein-polymer chimeras
US20050019325A1 (en) 1996-01-08 2005-01-27 Carter Paul J. WSX receptor agonist antibodies
US7074397B1 (en) 1996-01-08 2006-07-11 Genentech, Inc. Method for enhancing proliferation or differentiation of a cell using ob protein
US6541604B1 (en) 1996-01-08 2003-04-01 Genentech, Inc. Leptin receptor having a WSX motif
EP0877627A1 (en) * 1996-01-25 1998-11-18 Eli Lilly And Company Obesity protein analog compounds and formulations thereof
AU2810497A (en) * 1996-04-19 1997-11-12 University Of Washington Methods for inducing bone formation
AU5802898A (en) * 1996-12-20 1998-07-17 Eli Lilly And Company Anti-obesity proteins
EP0950417A3 (en) 1998-02-23 2000-02-23 Pfizer Products Inc. Treatment of skeletal disorders
WO1999053939A1 (en) * 1998-04-20 1999-10-28 Mayo Foundation For Medical Education And Research Treatment of osteoporosis with leptin
US6210924B1 (en) 1998-08-11 2001-04-03 Amgen Inc. Overexpressing cyclin D 1 in a eukaryotic cell line
US6420339B1 (en) 1998-10-14 2002-07-16 Amgen Inc. Site-directed dual pegylation of proteins for improved bioactivity and biocompatibility
WO2000024418A1 (en) * 1998-10-27 2000-05-04 Eli Lilly And Company Prevention of muscle mass loss with leptin receptor ligands
DE60027409T2 (de) * 1999-02-12 2007-04-12 Amgen Inc., Thousand Oaks Glykosylierte leptinzusammensetzungen und zugehörige verfahren
US8106098B2 (en) 1999-08-09 2012-01-31 The General Hospital Corporation Protein conjugates with a water-soluble biocompatible, biodegradable polymer
DE60237100D1 (de) 2001-10-22 2010-09-02 Amgen Inc Verwendung von leptin zur behandlung von lipoatropr prädisposition gegenüber der behandlung
CA2478183C (en) 2002-03-12 2010-02-16 Merck & Co. Inc. Substituted amides
US8394765B2 (en) 2004-11-01 2013-03-12 Amylin Pharmaceuticals Llc Methods of treating obesity with two different anti-obesity agents
US20090156474A1 (en) 2004-11-01 2009-06-18 Amylin Pharmaceuticals, Inc. Methods for treating obesity and obesity related diseases and disorders
WO2008048691A2 (en) * 2006-10-18 2008-04-24 Amylin Pharmaceuticals, Inc. Use of leptin for treating post-lipectomy ectopic fat deposition and other post-lipectomy associated disorders
WO2009149379A2 (en) 2008-06-05 2009-12-10 Regents Of The University Of Michigan Use of leptin for the treatment of fatty liver diseases and conditions
EA032917B1 (ru) 2010-09-28 2019-08-30 Амилин Фармасьютикалс, Ллк Сконструированные полипептиды, характеризующиеся увеличенной продолжительностью действия
RU2768868C2 (ru) 2012-09-27 2022-03-25 Дзе Чилдрен'З Медикал Сентер Корпорейшн Соединения, предназначенные для лечения ожирения, и способы их применения
DK3074033T3 (en) 2013-11-26 2019-02-11 Childrens Medical Ct Corp RELATIONSHIPS FOR TREATING ADIPOSITAS AND PROCEDURES FOR USING THEREOF
US20170209408A1 (en) 2014-04-03 2017-07-27 The Children's Medical Center Corporation Hsp90 inhibitors for the treatment of obesity and methods of use thereof
SI3509624T1 (sl) 2016-09-12 2023-12-29 Amryt Pharmaceuticals, Inc., Postopki detektiranja nevtralizirajočih protiteles proti leptinu

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1228925B (it) * 1987-08-07 1991-07-10 Eniricerche Spa Procedimento per la preparazione dell'ormone della crescita umano
DK173142B1 (da) * 1988-08-24 2000-02-07 Natinco Nv Fremgangsmåde til forbedring af kødkvaliteten og foderomsætningseffektiviteten for grise
US5028440A (en) * 1990-01-30 1991-07-02 Iowa State University Research Foundation, Inc. Method of raising meat producing animals to increase lean tissue development
US5769954A (en) * 1993-08-13 1998-06-23 Putzmeister Aktiengesellschaft Process and device for treating the surface of large objects
US6309853B1 (en) * 1994-08-17 2001-10-30 The Rockfeller University Modulators of body weight, corresponding nucleic acids and proteins, and diagnostic and therapeutic uses thereof
GB9511935D0 (en) * 1995-06-13 1995-08-09 Smithkline Beecham Plc Novel compound
ATE455554T1 (de) * 1995-11-22 2010-02-15 Amgen Inc Verfahren zur erhöhung der mageren fleischmasse mit fettleibigkeitsprotein (ob) zusammensetzungen
BR9612359A (pt) * 1995-12-27 1999-07-13 Genentech Inc Derivado covalente de uma proteína ob composição polipeptídeo quimérico sequência de ácido nucleico vetor de express o replicável célula hospedeira e métodos associados aos mesmos
EP1835030A1 (en) * 1996-12-20 2007-09-19 Amgen, Inc. OB fusion protein compositions and methods
JP4086908B2 (ja) * 1997-04-17 2008-05-14 アムジエン・インコーポレーテツド 安定かつ活性なヒトOBタンパク質と抗体Fc鎖とのコンジュゲートを含む組成物および方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008289487A (ja) * 1996-12-20 2008-12-04 Amgen Ob融合タンパク質組成物および方法
JP4659068B2 (ja) * 1996-12-20 2011-03-30 アムジエン・インコーポレーテツド Ob融合タンパク質組成物および方法
JP2008150369A (ja) * 1997-04-17 2008-07-03 Amgen 安定かつ活性なヒトOBタンパク質と抗体Fc鎖とのコンジュゲートを含む組成物および方法
JP2017105820A (ja) * 2004-06-30 2017-06-15 ネクター セラピューティクス 高分子−第ix因子部分の抱合体

Also Published As

Publication number Publication date
AU7607496A (en) 1997-06-11
AU763755B2 (en) 2003-07-31
ATE259243T1 (de) 2004-02-15
AU4265200A (en) 2000-09-21
AU4265300A (en) 2000-09-07
DE69631544D1 (de) 2004-03-18
EP1285664A3 (en) 2003-07-30
DK0866720T3 (da) 2004-06-14
NZ527007A (en) 2005-01-28
CA2236163A1 (en) 1997-05-29
MX9803992A (es) 1998-09-30
JP4173914B2 (ja) 2008-10-29
NZ511617A (en) 2003-08-29
WO1997018833A1 (en) 1997-05-29
ATE455554T1 (de) 2010-02-15
IL124442A0 (en) 1998-12-06
EP0866720A1 (en) 1998-09-30
AU763769B2 (en) 2003-07-31
NZ512083A (en) 2003-02-28
DE69638119D1 (de) 2010-03-11
EP0956862A1 (en) 1999-11-17
DE69631544T2 (de) 2004-12-23
ES2217327T3 (es) 2004-11-01
EP1285664A2 (en) 2003-02-26
ES2339846T3 (es) 2010-05-26
PT866720E (pt) 2004-06-30
EP1285664B1 (en) 2010-01-20
JP2000500492A (ja) 2000-01-18
SI0866720T1 (en) 2004-10-31
EP0866720B1 (en) 2004-02-11
IL127926A0 (en) 1999-11-30
ZA969605B (en) 1997-06-02
JP4227325B2 (ja) 2009-02-18
CA2358862A1 (en) 1997-05-29
IL127926A (en) 2006-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4227325B2 (ja) Ob蛋白組成物を用いる非脂肪組織重増加方法
JP4173913B2 (ja) Obタンパク質組成物を用いて血中脂質レベルを減少させ又は減少した血中脂質レベルを維持する方法
JP4659068B2 (ja) Ob融合タンパク質組成物および方法
US7718400B2 (en) Methods of increasing lean tissue mass using OB protein compositions
US7112659B2 (en) OB fusion protein compositions and methods
WO1997038014A1 (en) Fibulin pharmaceutical compositions and related methods
JP2001501177A (ja) Obタンパク質受容体をアップレギュレートすることによりobタンパク質に対する個体の感受性を増加させる方法
AU2006201747B2 (en) Methods of Increasing Lean Tissue Mass Using OB Protein Compositions
AU2004200516B2 (en) Methods of Increasing Lean Tissue Mass Using OB Protein Compositions
AU2003201360B2 (en) Methods of Reducing or Maintaining Reduced Levels of Blood Lipids Using OB Protein Compositions
MXPA99001875A (en) Methods of increasing sensitivity of an individual to ob protein by upregulating ob protein receptor
AU4258200A (en) Method for increasing sensitivity of an individual to Ob protein by upregulating Ob protein receptor

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060815

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20061108

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20061113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070215

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20070215

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080205

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20080205

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080812

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees