JP2002205876A - オムツ用弾性糸巻糸体 - Google Patents

オムツ用弾性糸巻糸体

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JP2002205876A
JP2002205876A JP2001000708A JP2001000708A JP2002205876A JP 2002205876 A JP2002205876 A JP 2002205876A JP 2001000708 A JP2001000708 A JP 2001000708A JP 2001000708 A JP2001000708 A JP 2001000708A JP 2002205876 A JP2002205876 A JP 2002205876A
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JP
Japan
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unwinding
diaper
elastic
yarn
elastic yarn
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JP2001000708A
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English (en)
Inventor
Eiji Kobayashi
英治 小林
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解舒性に優れ、不織布との接着性が良好なオ
ムツ用ポリウレタン弾性糸巻糸体を提供する。 【解決手段】 弾性糸に、鉱物油70〜90wt%とポ
リジメチルシロキサン10〜30wt%を含有する処理
剤を、2.5〜5wt%付着させることを特徴とするオ
ムツ用ポリウレタン弾性糸巻糸体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オムツ用ポリウレ
タン弾性糸巻糸体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリウレタン弾性糸は、製品
にストレッチ性を付与する目的で、衣料、産業用資材等
に使用されている。ポリウレタン弾性糸巻糸体には、経
時的に巻糸体の内層部で糸同志が膠着しやすく、そのた
め巻糸体から糸を解舒する時に、解舒不良による糸切れ
を引き起こし易いという問題がある。この問題を解決す
る為に、ポリウレタン弾性糸の巻取り時に処理剤を付着
させて膠着を抑制するという方法が試みられている。
【0003】また近年、使い捨てオムツが流行し、オム
ツにストレッチ性を付与させるために、不織布に弾性糸
を複合させることが行われている。しかし、オムツに用
いられる弾性糸では、弾性糸への処理剤の付着量が多く
なると、オムツに用いられている不織布と弾性糸との接
着性が低下しやすいという問題がある。上記のような問
題を解決する為に、特公平5−50429号公報には、
弾性糸への処理剤の付着量を2wt%以下とする方法が
提案されている。この方法では、処理剤の付着量を2w
t%以下とすることにより、弾性糸と不織布との接着性
の低下は抑制できるが、ラージパッケージ化に伴う巻糸
体での解舒不良が発生し、そのために糸切れが増加する
という問題が生じる。
【0004】また、特開平8−311517号公報に
は、表面張力が25〜30ダイン/cmの処理剤を2w
t%以上5wt%以下付与する方法が提案されている
が、このような表面張力の処理剤を付与しても、ラージ
パッケージ化に伴う巻糸体での解舒不良が生じ、それに
よる糸切れの増加を招くという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来技術の問題を解決し、ラージパッケージ化
された巻糸体において、解舒性に優れ、解舒不良による
糸切れが少なく、かつ、不織布との接着性の良好なオム
ツ用弾性糸巻糸体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討の結果、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は、弾性糸に、鉱物油70〜90wt
%とポリジメチルシロキサン10〜30wt%を含有す
る処理剤を、2.5〜5wt%付着させることを特徴と
するオムツ用ポリウレタン弾性糸巻糸体である。
【0007】以下、本発明につき詳述する。本発明に用
いられる処理剤は、鉱物油70〜90wt%と、ポリジ
メチルシロキサン10〜30wt%を含有している。ポ
リジメチルシロキサンは、ポリウレタン弾性糸に平滑性
を与える作用を持っており、ポリジメチルシロキサンの
含有率を高くしていくと、巻糸体の解舒性を良くする上
では有効であるが、一方、ポリウレタン弾性糸の滑り性
が良くなり、不織布との接着性が低下するという問題が
生じる。
【0008】本発明者は、ポリジメチルシロキサンと共
に鉱物油を用いることにより、上記の問題が解決される
ことを見出した。すなわち、ポリジメチルシロキサンの
含有率を高くしていくことにより発生する不織布との接
着性の低下が、鉱物油を併用することにより、極めて少
なくなるという予期し得ない効果を見出した。このよう
な知見に基づき、本発明者は、不織布との接着性に対し
て悪影響の極力少ない鉱物油を高含有率で有する処理剤
を使用し、かつ、ポリウレタン弾性糸への処理剤の付着
率を高くすることにより、ポリジメチルシロキサンの付
着量を最適化して、その結果、接着性と解舒性の両方の
特性を兼ね備えたラージパッケージのオムツ用ポリウレ
タン弾性糸巻糸体を得ることに成功したものである。
【0009】本発明で用いられる処理剤において、ポリ
ジメチルシロキサンの含有率が10wt%未満では、弾
性糸と不織布との接着性は良好であるが、ラージパッケ
ージの巻糸体からの解舒性が悪くなり、好ましくない。
一方、ポリジメチルシロキサンの含有率が30wt%を
越えると、解舒性は良好であるが、接着性が悪くなり、
好ましくない。
【0010】本発明において、鉱物油およびポリジメチ
ルシロキサンの粘度は、各々25℃において2×10-6
〜50×10-62/sが好ましい。2×10-62/s
より低いと、揮発性が高くなり、取り扱いが難しくなる
傾向がある。一方、50×10-62/sより高くなる
と、処理剤としての流動性が低下し、弾性糸への付着が
不均一になり、さらに、弾性糸と不織布との接着性も低
下する傾向がある。
【0011】処理剤の表面張力としては、22mN/m
以上25mN/m未満が好ましい。処理剤の表面張力
が、22mN/m未満では、接着性が低下する傾向があ
り、25mN/mを超えると、解舒性が不十分となる傾
向がある。ポリウレタン弾性糸への処理剤の付着率は、
2.5〜5wt%が好ましい。処理剤の付着率が2.5
wt%未満では、接着性は良好であるが、解舒性が不十
分となり、5wt%を越えると、解舒性は良好である
が、接着性が低下する。
【0012】本発明において、ポリウレタン弾性糸は、
代表的には、有機ジイソシアナートと、実質的に線状の
高分子ジオールとで調製されたイソシアナート末端のプ
レポリマーに、多官能性活性水素原子を有する鎖伸長剤
および単官能性活性水素原子を有する末端封鎖剤を1段
または多段階に反応せしめて得られる、分子内にウレタ
ン基を有するポリウレタン高分子重合体を、乾式紡糸、
湿式紡糸又は溶融紡糸して得られるものである。
【0013】上記ポリウレタン高分子重合体には、所望
により、公知のポリウレタン重合体組成物に使用される
特定の化学構造を有する有機または無機の配合剤、例え
ば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化
合物、ヒンダードアミン系化合物等の紫外線吸収剤;ヒ
ンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤;防黴剤;
硫酸バリウム、酸化マグネシウム、珪酸マグネシウム、
珪酸カルシウム、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト等のよ
うな無機微粒子;ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸カルシウム、ポリテトラフルオロエチレン、オルガ
ノポリシロキサン等の粘着防止剤等を適宜配合すること
もできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施例で更に詳
しく説明する。なお、測定法、評価法等は下記の通りで
ある。 1)解舒性 (a)解舒速度比の測定法 解舒速度比測定機の解舒側に処理剤を付着させた弾性糸
巻糸体(1)をセットし、巻取側に巻取用の紙管(2)
をセットする(図1参照)。
【0015】巻取速度を一定速度にセットした後、ロー
ラー(3)及び(4)を同時に起動させる。この状態で
は糸(5)に張力はほとんどかからないため、糸はチー
ズ上で膠着して離れず解舒点(6)は図1に示す状態に
ある(点線は、この時の糸を示す)。解舒速度を変える
ことによってチーズからの糸(5)の解舒点(6)が変
わるので、この点がチーズとローラーとの接点(7)と
一致するように解舒速度を設定する。
【0016】解舒速度比は次式により求める。この値が
小さいほど、解舒性が良いことを示す。 解舒速度比(%)={(巻取速度―解舒速度)/解舒速
度}×100 (b)編成張力の測定法 図2において、チーズ(8)と縦取りした弾性糸(9)
を、コンペンセーター(10)を経てローラー(1
1)、編み針(12)を介して、Uゲージ(13)に付
したローラー(14)を経て速度計(15)、巻取ロー
ラー(16)に連結する。
【0017】速度計(15)での走行速度が定速(例え
ば、10m/分、100m/分)になるように巻取ロー
ラーの回転速度を調整して、巻取ローラーに巻取り、そ
のときの張力変動をUゲージ(13)で測定し、弾性糸
と編針間の摩擦(g)を計測する。 2)接着性 処理剤が付着した弾性糸を、予め接着剤を付与した不織
布に挟み込み、熱処理を行う。所定時間熱処理した後、
室温下に放置する。
【0018】引張試験機(インストロン)にて引き抜き
強度を測定し、その値を接着性と定義した。 〔実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例5〕ジメチル
アセトアミドを溶媒とするポリマー濃度30wt%のポ
リウレタン溶液を用いて、乾式紡糸を行い、表1に示す
処理剤を紡糸時に付着させて940デシテックス、3k
gの弾性糸巻糸体を作成した。なお、鉱物油は、25℃
の粘度が10×10-62 /sのものを用いた。
【0019】得られた弾性糸巻糸体の解舒性と接着性を
表2に示す。実施例の処理剤を2.5wt%以上付着し
た弾性糸巻糸体は、1ヶ月後の解舒速度比が60以下と
小さく解舒性が良好であった。接着性も60g以上で、
比較例(従来技術)に比べて良好であった。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の弾性糸巻糸体は、オムツ用に用
いた場合、不織布との接着性が良好で且つ解舒不良によ
る加工工程での糸切れが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】解舒速度比を測定する装置の説明図である。
【図2】編成張力(弾性糸と編み針との摩擦性)を測定
する装置の説明図である。
【符号の説明】
1,8…弾性糸巻糸体(チーズ) 2…巻取側紙管 3,4,11,14…ローラー 5,9…弾性糸 6…解舒点 7…チーズとローラーとの接点 10…コンペンセーター 12…編み針 13…Uゲージ 15…速度計 16…巻取ローラー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性糸に、鉱物油70〜90wt%とポ
    リジメチルシロキサン10〜30wt%を含有する処理
    剤を、2.5〜5wt%付着させることを特徴とするオ
    ムツ用ポリウレタン弾性糸巻糸体。
JP2001000708A 2001-01-05 2001-01-05 オムツ用弾性糸巻糸体 Pending JP2002205876A (ja)

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