JP2002205832A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP2002205832A
JP2002205832A JP2001000785A JP2001000785A JP2002205832A JP 2002205832 A JP2002205832 A JP 2002205832A JP 2001000785 A JP2001000785 A JP 2001000785A JP 2001000785 A JP2001000785 A JP 2001000785A JP 2002205832 A JP2002205832 A JP 2002205832A
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 用紙を収容した給紙トレイを給紙装置本
体に対して、小さな力で確実に装着することができる給
紙装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 装置本体に対して手前側に引き出し自在
に給紙トレイを装着し、前記給紙トレイ内に収容された
用紙を押上部材によって押し上げ、用紙の上面に圧接す
る送出用のロールと、互いに圧接する一対のロールであ
って用紙を捌いて搬送する捌き搬送用のロール対によっ
て、用紙を1枚ずつ捌いた状態で給紙する給紙装置にお
いて、前記給紙トレイの着脱動作に伴って、着脱方向と
直交する平面内にて移動するニップ解除部材を装置本体
側に設け、前記給紙トレイの脱着動作に伴って、当該給
紙トレイの着脱方向と直交する方向に移動するニップ解
除部材によって、前記送出用ロールを用紙から離間させ
るとともに、捌き搬送用ロール対の圧接状態を解除する
ように構成して課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機やプリン
ター、あるいはファクシミリ等の画像形成装置に使用さ
れる給紙装置に関し、更に詳しくは用紙を収容した給紙
トレイを給紙装置本体に対して、小さな力で確実に装着
することができるとともに、メンテナンスが容易であ
り、又、用紙に斜行等が生じることなく給紙可能な給紙
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記複写機やプリンター、あるい
はファクシミリ等の画像形成装置においては、例えば、
感光体ドラム上に画像情報に応じたトナー像を形成し、
この感光体ドラム上に形成されたトナー像を、給紙装置
から供給される用紙上に転写・定着して、画像を形成す
るように構成されている。
【0003】かかる画像形成装置に使用される給紙装置
に関する技術としては、例えば、特許第2700829
号公報等に開示されているものがある。この特許第27
00829号公報に係るカセット給紙装置は、図18に
示すように、カセット200内の記録紙を底板側から押
上げ、記録紙上面に位置した送出しローラ201と之に
続くしごきローラ(図示せず)とによって1枚宛給紙を
行うカセット給紙装置において、前記カセット200は
記録紙の給紙方向とは直交方向に取出し可能とし、該取
出し作業に際しては前記底板の押上げ解除と前記送出し
ローラ201の上方への離間とがほぼ同時に行われるよ
うに構成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の場合には、次のような問題点を有している。す
なわち、上記特許第2700829号公報に係るカセッ
ト給紙装置の場合には、図18に示すように、当該給紙
装置が装着される画像形成装置の手前側に、給紙カセッ
ト200を引き出す所謂”フロントローデイング”のカ
セット給紙装置において、当該カセット200が送出し
ローラ201をニップさせる作動レバー202の押圧状
態を解除することにより、送出しローラ201の上方へ
の離間を行うように構成したものであるため、カセット
200を所定の位置に装着した状態では、常時、カセッ
ト200に対して押し出す方向の力が働いてしまい、カ
セット200を所定の位置に挿入する時のラッチ感や、
操作力が悪化してしまうという問題点を有していた。
【0005】そこで、本出願人は、上記カセットに対し
て常時押し出し力が働いてしまい、カセットを所定の位
置に挿入する時のラッチ感や、操作力が悪化してしまう
という問題点を解決するため、図19に示すように、給
紙トレイ220の先端部に傾斜面221を設け、当該傾
斜面221が図20に示す装置本体側のニップ解除用の
レバー222を時計周り方向に回動し、当該レバー22
2の腕部223が送出用ロールの回転軸224を押し上
げる状態を解除して、送出用ロールを用紙に押圧させる
とともに、給紙トレイ220の装着動作が終了した時点
で、当該レバー222の腕部223が給紙トレイ220
の側面225に当接し、給紙トレイ222に対して押し
出し力が作用しないように構成したものを考案してい
る。
【0006】しかしながら、上記本出願人の考案に係る
給紙装置の場合には、次のような新たな問題点を有して
いる。
【0007】すなわち、上記本出願人の考案に係る給紙
装置の場合には、ニップ解除用のレバー222の回動に
よって、送出用ローラの回転軸224の押し上げ(圧接
状態の解除)と、捌き搬送用ロールの回転軸226の押
し下げ(圧接状態の解除)とを行うように構成したもの
であるため、当該レバー222には、図20に示すよう
に、送出用ローラを用紙に押圧する力W2と、捌き搬送
用ロール対を圧接させる力W1のモーメントの合力より
も大きな付勢力のスプリング227等を使用する必要が
ある。また、上記レバー222を回動自在に支持するシ
ャフト228には、送出用ローラの押圧力とスプリング
227の付勢力の合力から、捌き搬送用ロール対を圧接
させる力を引いた力が常に作用するため、当該作用力に
よる摩擦力も大きく、結果的に、スプリング227とし
て付勢力の大きなものを使用しなければならず、給紙ト
レイ220を装着するときの反力が大きくなり、給紙ト
レイ220を装着する際の操作力が過大となってしまう
という問題点を有していた。
【0008】また、上記給紙装置においては、送出用の
ロール等が徐々に磨耗するため、当該送出用ロール等を
定期的に交換する必要があるが、当該送り出しロール等
は、給紙装置本体のフレームの内側に配設されているた
め、交換作業等が面倒であり、作業性が悪いという問題
点を有していた。
【0009】さらに、上記給紙装置においては、送出用
ロールの軸方向の両端部又は一端部に、当該送出用ロー
ルを回転自在に支持するフレームが設けられており、送
出用ロールによって用紙を給送する際に、特にカールの
大きい用紙などの場合には、用紙の一端部がフレームに
接触して抵抗となり、当該用紙に送出用ロールの搬送力
以外に回転モーメントが作用してしまい、用紙が斜めに
給紙されてしまう所謂”斜行”が発生するという問題点
を有していた。
【0010】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、用紙を収容した給紙トレイを給紙装置本体
に対して、小さな力で確実に装着することができる給紙
装置を提供することにある。
【0011】また、この発明の他の目的とするところ
は、送出用ロール等の交換を容易に行うことができ、メ
ンテナンスが容易な給紙装置を提供することにある。
【0012】さらに、この発明の他の目的とするところ
は、給紙トレイから用紙を送り出す際に、用紙に斜行等
が生じることなく給紙することが可能な給紙装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載の発明は、装置本体に対して手前側に引き出し自在に
給紙トレイを装着し、前記給紙トレイ内に収容された用
紙を押上部材によって押し上げ、用紙の上面に圧接する
送出用のロールと、互いに圧接する一対のロールであっ
て用紙を捌いて搬送する捌き搬送用のロール対によっ
て、用紙を1枚ずつ捌いた状態で給紙する給紙装置にお
いて、前記給紙トレイの着脱動作に伴って、着脱方向と
直交する平面内にて移動するニップ解除部材を装置本体
側に設け、前記給紙トレイの脱着動作に伴って、当該給
紙トレイの着脱方向と直交する方向に移動するニップ解
除部材によって、前記送出用ロールを用紙から離間させ
るとともに、捌き搬送用ロール対の圧接状態を解除する
ように構成したことを特徴とする給紙装置である。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、前記給紙
トレイは、当該給紙トレイの装着動作に伴って、前記ニ
ップ解除部材の一部に当接し、当該ニップ解除部材を給
紙トレイの着脱方向と直交する方向に押動する傾斜部
と、前記給紙トレイが所定の装着位置に装着された状態
で、ニップ解除部材を給紙トレイの着脱方向と直交する
方向へ移動させない直線部とを備え、前記ニップ解除部
材は、給紙トレイに圧接する方向に付勢されているとと
もに、前記給紙トレイの脱着動作に伴って、着脱方向と
直交する方向に移動する際に、前記送出用ロールを用紙
から離間させる方向に移動させる第1の当接部と、前記
捌き搬送用ロール対の圧接状態を解除する第2の当接部
とを備えていることを特徴とする請求項1記載の給紙装
置である。
【0015】さらに、請求項3に記載の発明は、前記送
出用ロール及び捌き搬送用ロール対は、その基端部側が
回転自在に支持された片持ち状の回転軸の自由端近傍に
取り付けられているとともに、当該回転軸にスナップフ
ィットにより着脱自在に取り付けられ、前記送出用ロー
ル及び捌き搬送用ロール対を支持する支持フレームの上
面には、当該ロールの装置本体の手前側を大きく切欠い
た切欠き部が設けられているとともに、前記各ロールの
装置本体の手前側に用紙をガイドするガイド部材がスラ
イド自在に設けられていることを特徴とする請求項1記
載の給紙装置である。
【0016】また更に、請求項4に記載の発明は、前記
送出用ロールを支持する支持部材は、装置本体の中央部
から給紙方向奥側に向けて傾斜した切欠き部を設けたこ
とを特徴とする請求項1記載の給紙装置である。
【0017】さらに、請求項5に記載の発明は、1つの
駆動源で、前記送出用ロール及び捌き搬送用ロール対の
駆動と、給紙トレイの押し上げ部材の上下動とを行うこ
とを特徴とする請求項1記載の給紙装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0019】実施の形態1 図2はこの発明の実施の形態1に係る給紙装置を適用し
た画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラープ
リンターを示すものである。また、図3はこの発明の実
施の形態1に係る給紙装置を適用した画像形成装置とし
てのタンデム型のデジタルカラー複写機を示すものであ
る。
【0020】図2及び図3において、1はタンデム型の
デジタルカラープリンター及び複写機の本体を示すもの
であり、デジタルカラー複写機の場合には、図3に示す
ように、本体1の上部に、原稿2を一枚ずつ分離した状
態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)3
と、当該自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2
の画像を読み取る原稿読取装置4が配設されている。こ
の原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された
原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像
を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9
及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD
等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画
像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定の
ドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るよ
うになっている。
【0021】上記原稿読取装置4によって読み取られた
原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑
(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率デ
ータとしてIPS(Image Processing
System)12に送られ、このIPS12では、
原稿2の反射率データに対して、シェーデイング補正、
位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消
し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。ま
た、IPS12は、パーソナルコンピュータ等から送ら
れてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行な
うようになっている。
【0022】そして、上記の如くIPS12で所定の画
像処理が施された画像データは、同じくIPS12によ
って、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(K)(各8ビット)の4色の原稿再
現色材階調データに変換され、次に述べるように、イエ
ロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラッ
ク(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、1
3C、13KのROS(Raser Output S
canner)14に送られ、この画像露光装置として
のROS14では、所定の色の原稿再現色材階調データ
に応じてレーザ光LBによる画像露光が行われる。
【0023】ところで、上記タンデム型のデジタルカラ
ープリンター及び複写機本体1の内部には、図2及び図
3に示すように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、
シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニッ
ト13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定
の間隔をおいて並列的に配置されている。
【0024】これらの4つの画像形成ユニット13Y、
13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されてお
り、大別して、所定の速度で回転駆動される像担持体と
しての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表
面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール16と、当
該感光体ドラム15の表面に所定の色に対応した画像を
露光して静電潜像を形成する画像露光装置としてのRO
S14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を
所定の色のトナーで現像する現像器17と、感光体ドラ
ム15の表面を清掃するクリーニング装置18とから構
成されている。これらの感光体ドラム15と周辺に配置
される画像形成部材は、一体的にユニット化されてお
り、プリンター及び複写機本体1から個別に交換可能に
構成されている。
【0025】上記ROS14は、図2及び図3に示すよ
うに、4つの画像形成ユニット13Y、13M、13
C、13Kに共通に構成されており、図示しない4つの
半導体レーザを各色の原稿再現色材階調データに応じて
変調して、これらの半導体レーザからレーザ光LB−
Y、LB−M、LB−C、LB−Kを階調データに応じ
て出射するように構成されている。なお、上記ROS1
4は、複数の画像形成ユニット毎に個別に構成しても勿
論よい。上記半導体レーザから出射されたレーザ光LB
−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しないf
−θレンズを介してポリゴンミラー19に照射され、こ
のポリゴンミラー19によって偏向走査される。上記ポ
リゴンミラー19によって偏向走査されたレーザ光LB
−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しない結
像レンズ及び複数枚のミラーを介して、感光体ドラム1
5上の露光ポイントに、斜め下方から走査露光される。
【0026】上記ROS14は、図2に示すように、下
方から感光体ドラム15上に画像を走査露光するもので
あるため、このROS14には、上方に位置する4つの
画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現
像器17などからトナー等が落下して、汚損される虞れ
を有している。そのため、ROS14は、その周囲が直
方体状のフレーム20によって密閉されているととも
に、当該フレーム20の上部には、4本のレーザ光LB
−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを、各画像形成ユ
ニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム
15上に露光するため、シールド部材としての透明なガ
ラス製のウインドウ21Y、21M、21C、21Kが
設けられている。
【0027】上記IPS12からは、イエロー(Y)、
マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各
色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13K
に共通して設けられたROS14に、各色の画像データ
が順次出力され、このROS14から画像データに応じ
て出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、
LB−Kは、対応する感光体ドラム15の表面に走査露
光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15
上に形成された静電潜像は、現像器17Y、17M、1
7C、17Kによって、それぞれイエロー(Y)、マジ
ェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の
トナー像として現像される。
【0028】上記各画像形成ユニット13Y、13M、
13C、13Kの感光体ドラム15上に、順次形成され
たイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、
ブラック(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニッ
ト13Y、13M、13C、13Kの上方にわたって配
置された転写ユニット22の中間転写ベルト25上に、
4つの一次転写ロール26Y、26M、26C、26K
によって多重に転写される。これらの一次転写ロール2
6Y、26M、26C、26Kは、各画像形成ユニット
13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15に
対応した中間転写ベルト25の裏面側に配設されてい
る。この実施の形態における一次転写ロール26Y、2
6M、26C、26Kの体積抵抗値は、105 〜108
Ωcmに抵抗調整されたものを使用している。そして、
一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kには、
転写バイアス電源(図示しない)が接続されており、所
定のトナー極性とは逆極性(本実施の形態では正極性)
の転写バイアスが所定のタイミングで印加されるように
なっている。
【0029】また、上記中間転写ベルト25は、図2に
示すように、ドライブロール27と、テンションロール
24と、バックアップロール28との間に一定のテンシ
ョンで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専
用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロー
ル27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動される
ようになっている。上記中間転写ベルト25は、例え
ば、チャージアップを起こさないべルト素材(ゴムまた
は樹脂)にて構成されており、その体積抵抗値は、10
5 〜1012Ωcm程度に抵抗調整されたものが使用され
ている。
【0030】上記中間転写ベルト25上に多重に転写さ
れたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、図2に示
すように、バックアップロール28に圧接する二次転写
ロール29によって、圧接力及び電界で記録媒体として
の記録用紙30上に二次転写され、これらの各色のトナ
ー像が転写された記録用紙30は、上方に位置する定着
器31へと搬送される。上記二次転写ロール29は、バ
ックアップロール28の側方に圧接しており、下方から
上方に搬送される記録用紙30上に、各色のトナー像を
二次転写するようになっている。そして、上記各色のト
ナー像が転写された記録用紙30は、定着器31によっ
て熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール32に
よって本体1の上部に設けられた排出トレイ33上に排
出される。
【0031】上記記録用紙30は、図2及び図3に示す
ように、後述するように、給紙装置としての給紙トレイ
34から所定のサイズのものが、ナジャーロール35及
び用紙分離搬送用のフィードロール36aとリタードロ
ール36bにより給紙され、搬送ロール37aが設けら
れた用紙搬送路37を介して、レジストロール38まで
一旦搬送され、停止される。給紙された記録用紙30の
搬送経路37は、垂直方向上向きとなっている。上記給
紙トレイ34から供給された記録用紙30は、所定のタ
イミングで回転するレジストロール38によって中間転
写ベルト25の二次転写位置へ送出される。
【0032】なお、上記デジタルカラープリンター及び
複写機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合
には、片面に画像が定着された記録用紙30を、排出ロ
ール32によって排出トレイ33上にそのまま排出せず
に、図示しない切替ゲートによって搬送方向を切り替
え、用紙搬送用のローラ対39を介して両面用搬送ユニ
ット40へと搬送する。そして、この両面用搬送ユニッ
ト40では、搬送径路41に沿って設けられた搬送用の
ローラ対45、46により、記録用紙30の表裏が反転
された状態で、再度レジストロール38へと搬送され、
今度は、当該記録用紙30の裏面に画像が転写・定着さ
れた後、排出トレイ33上に排出される。
【0033】図2及び図3中、44Y、44M、44
C,44Kは、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シ
アン(C)、ブラック(K)の各色の現像器17に、所
定の色のトナーを供給するトナーカートリッジをそれぞ
れ示している。
【0034】図4は上記デジタルカラープリンター及び
複写機の各画像形成ユニットを示すものである。
【0035】上記イエロー色、マジェンタ色、シアン色
及びブラック色の4つの画像形成ユニット13Y、13
M、13C、13Kは、図4に示すように、すべてが同
様に構成されており、これらの4つの画像形成ユニット
13Y、13M、13C、13Kでは、上述したよう
に、それぞれイエロー色、マジェンタ色、シアン色及び
ブラック色のトナー像が所定のタイミングで順次形成さ
れるように構成されている。上記各色の画像形成ユニッ
ト13Y、13M,13C、13Kは、上述したよう
に、感光体ドラム15を備えており、これらの感光体ド
ラム15の表面は、一次帯電用の帯電ロール16によっ
て一様に帯電される。その後、上記感光体ドラム15の
表面は、ROS14から画像データに応じて出射される
画像形成用のレーザ光LBが走査露光されて、各色に対
応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上
に走査露光されるレーザ光LBは、当該感光体ドラム1
5の直下よりやや右側寄りの斜め下方から露光されるよ
うに設定されている。上記感光体ドラム15上に形成さ
れた静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、
13C、13Kの現像器17の現像ロール17aによっ
てそれぞれイエロー色、マジェンタ色、シアン色、ブラ
ック色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像と
なり、これらの可視トナー像は、一次転写ロール26の
帯電によって中間転写ベルト25上に順次多重に転写さ
れる。
【0036】なお、トナー像の転写工程が終了した後の
感光体ドラム15の表面は、クリーニング装置18によ
って残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プ
ロセスに備える。上記クリーニング装置18は、クリー
ニングブレード42を備えており、このクリーニングブ
レード42によって、感光体ドラム15上の残留トナー
や紙粉等を除去するようになっている。また、トナー像
の転写工程が終了した後の中間転写ベルト25の表面
は、図2及び図3に示すように、クリーニング装置43
によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形
成プロセスに備える。上記クリーニング装置43は、ク
リーニングブラシ43a及びクリーニングブレード43
bを備えており、これらのクリーニングブラシ43a及
びブレード42によって、中間転写ベルト25上の残留
トナーや紙粉等を除去するようになっている。
【0037】なお、このプリンター本体1は、図2に示
すように、左側の側面に手差しトレイ47を備えてお
り、この手差しトレイ47を反時計回り方向に略水平な
位置まで回動させて停止させることによって、当該手差
しトレイ47からは、OHPシートやハガキ等の材質や
サイズの異なる転写媒体なども、フィードロール48及
びリタードパッド49を介して給紙可能となっている。
【0038】図5は上記レーザープリンターに使用され
る給紙装置の給紙トレイを示す平面構成図、図6は上記
給紙トレイを示す断面構成図である。
【0039】この給紙装置50は、図7に示すように、
給紙装置本体をも兼ねるレーザープリンター本体1の内
部に、1つ配設されているとともに、当該レーザープリ
ンター本体1の下部に、複数段の給紙装置51〜53が
配設されている。上記給紙装置50〜53は、図5に示
すように、給紙トレイ34を備えており、当該給紙トレ
イ34は、レーザープリンター本体1の手前側に引き出
し可能となっている。
【0040】上記給紙トレイ34は、図5及び図6に示
すように、上面が開口した平面略矩形状の箱体状に形成
されており、その手前側には、当該給紙トレイ34をレ
ーザープリンター本体1から引き出すための把手を兼ね
たフロントパネル54が設けられている。この給紙トレ
イ34は、図5に示すように、プリンター本体1に対し
て着脱方向と直交する方向、図示例では、図中左方向に
用紙30を給紙するように構成されているとともに、当
該給紙トレイ34の内部には、手前側の一端部34aを
基準にして、用紙30を収容するように構成されてい
る。また、上記給紙トレイ34は、収容される用紙30
のサイズに応じて、当該用紙30の側方をガイドする側
方ガイド部材55と、後方をガイドする後方ガイド部材
56の位置を調整することにより、最大A3サイズの用
紙から、最小5.5インチの用紙まで収容して、給紙可
能な所謂”ユニバーサルカセット”となっている。
【0041】また、上記給紙トレイ34の内部には、図
6に示すように、多数枚の記録用紙30を載置するため
の用紙支持部材としてのボトムプレート57が、傾動自
在に設けられている。このボトムプレート57は、その
後端部57aが給紙トレイ34に回動自在に取り付けら
れているとともに、その先端部57bが給紙トレイ34
の底部から高さ方向の上端部まで昇降自在となってい
る。また、上記給紙トレイ34の内部には、図5及び図
6に示すように、ボトムプレート57の先端側の下方
に、当該ボトムプレート57を押し上げる押上げレバー
58(押し上げ部材)が配置されており、この押上げレ
バー58は、図5に示すように、給紙トレイ34の底部
に回動自在に取り付けられている。なお、上記ボトムプ
レート57には、側方ガイド部材55と、後方ガイド部
材56の移動を妨げないように、適宜切り欠き部が設け
られている。
【0042】上記押し上げレバー58は、図5に示すよ
うに、後述する駆動機構63によって回転駆動されるシ
ャフト部材59と、当該シャフト部材59と直交するよ
うにそれぞれ突設された3本の腕部材60、61、62
とから構成されている。
【0043】また、上記押し上げレバー58を回動させ
る駆動機構63は、図8に示すように、給紙トレイ34
の背面側に設けられており、押し上げレバー58の端部
に取り付けられた扇形状のギア65を備えている。この
扇型のギア65は、直径の小さい中間ギア66に噛み合
っているとともに、当該中間ギア66と同軸状に一体的
に設けられた直径の大きな中間ギア67は、カップリン
グ68が一体的に取り付けられたカップリングギア69
と噛み合っている。上記カップリング68は、給紙トレ
イ34をプリンター本体1に装着した状態で、当該プリ
ンター本体1側のカップリングと結合され、このプリン
ター本体1側に設けられた駆動モータ70によって、駆
動ギア71及び中間ギア71〜73、並びに本体側のカ
ップリングギア74を介して、回転駆動されるようにな
っている。なお、上記駆動モータ70は、図示しないワ
ンウエイクラッチを介して、ナジャーロール35と、フ
ィードロール36aと、リタードロール36bをも回転
駆動するように構成されている。
【0044】そして、上記押し上げレバー58は、図8
に示すように、プリンター本体1側の駆動モータ70を
回転駆動することにより、カップリング68を介して駆
動力が伝達されて回動され、腕部材60、61、62の
先端部によってボトムプレート57の下面を押し上げ、
当該ボトムプレート57上に載置された用紙30の上面
を、ナジャーロール35に圧設させて給紙するようにな
っている。
【0045】ところで、この実施の形態に係る給紙装置
は、装置本体に対して手前側に引き出し自在に給紙トレ
イを装着し、前記給紙トレイ内に収容された用紙を押上
部材によって押し上げ、用紙の上面に圧接する送出用の
ロールと、互いに圧接する一対のローラであって用紙を
捌いて搬送する捌き搬送用のロール対によって、用紙を
1枚ずつ捌いた状態で給紙する給紙装置において、前記
給紙トレイの着脱動作に伴って、着脱方向と直交する平
面内にて移動するニップ解除部材を装置本体側に設け、
前記給紙トレイの脱着動作に伴って、当該給紙トレイの
着脱方向と直交する方向に移動するニップ解除部材によ
って、前記送出用ロールを用紙から離間させるととも
に、捌き搬送用ロール対の圧接状態を解除するように構
成されている。
【0046】また、この実施の形態では、前記給紙トレ
イは、当該給紙トレイの装着動作に伴って、前記ニップ
解除部材の一部に当接し、当該ニップ解除部材を給紙ト
レイの着脱方向と直交する方向に押動する傾斜部と、前
記給紙トレイが所定の装着位置に装着された状態で、ニ
ップ解除部材を給紙トレイの着脱方向と直交する方向へ
移動させない直線部とを備え、前記ニップ解除部材は、
給紙トレイに圧接する方向に付勢されているとともに、
前記給紙トレイの脱着動作に伴って、着脱方向と直交す
る方向に移動する際に、前記送出用ロールを用紙から離
間させる方向に移動させる第1の当接部と、前記捌き搬
送用ロール対の圧接状態を解除する第2の当接部とを備
えるように構成されている。
【0047】すなわち、この実施の形態に係る給紙装置
50には、図1及び図2に示すように、給紙装置本体を
も兼ねるプリンター本体1の内部であって、給紙トレイ
34の装着方向左側の上部に、給紙トレイ34に収容さ
れた用紙30を送出する送出用ロールとしてのナジャー
ロール35と、当該ナジャーロール35によって給紙さ
れる用紙30を1枚ずつ捌いた状態で給紙する捌き搬送
用ロール対としてのフィードロール36aとリタードロ
ール36bとが配設されている。上記ナジャーロール3
5、フィードロール36a及びリタードロール36b
は、例えば、ゴム製のロールからなり、図1に示すよう
に、給紙方向と直交する方向に沿って、所定の間隔を隔
てて2つ配設されている。これらのナジャーロール3
5、フィードロール36a及びリタードロール36b
は、その基端部側が回転自在に支持された片持ち状の回
転軸75、83、91の自由端近傍に取り付けられてい
るとともに、当該回転軸75、83、91にスナップフ
ィット76により着脱自在に取り付けられている。例え
ば、上記ナジャーロール35は、図1に示すように、そ
の基端部側が回転自在に支持された片持ち状の回転軸7
5の自由端近傍に取り付けられているとともに、当該回
転軸75にスナップフィット76により着脱自在に取り
付けられている。上記回転軸75の先端部には、図9に
示すように、凹溝77が形成されているとともに、ナジ
ャーロール35等の合成樹脂製のフランジ78には、軸
方向に沿って爪部79が突設されており、当該ナジャー
ロール35等のフランジ78に突設された爪部79の突
起70が、回転軸75の凹溝77に嵌合されるように構
成されている。そして、ナジャーロール35等のフラン
ジ78に突設された爪部79の突起80を、指先で持ち
上げて回転軸75の凹溝77から外すことにより、スナ
ップフィット76を解除し、ナジャーロール35等を交
換することが可能となっている。
【0048】上記ナジャーロール35が取り付けられた
回転軸75は、図1に示すように、その基端部側が揺動
フレーム81に取り付けられている。また、この揺動フ
レーム81は、給紙装置の支持フレーム82に、フィー
ドロール36aの回転軸83を中心にして揺動自在に取
り付けられているとともに、図10に示すコイルスプリ
ング84によって、ナジャーロール35が給紙トレイ3
4の用紙30に圧接するように付勢されている。さら
に、上記揺動フレーム81には、図1に示すように、装
置本体1の中央部から給紙方向奥側に向けて傾斜した切
欠き部81aが設けられており、カールした用紙30が
給紙される際に、当該用紙30の奥側の部分が揺動フレ
ーム81に接触するのを防止するようになっている。
【0049】また、上記フィードロール36aは、図1
0に示すように、給紙装置の支持フレーム81に回転自
在に支持された回転軸83に、ワンウエイクラッチ85
を介して駆動力が伝達されるように構成されている。ま
た、上記フィードロール36aの回転軸83の端部に
は、図8にも示すように、ギア85が取り付けられてお
り、このギア85は、中間ギア86を介して駆動モータ
70の駆動ギアと噛み合っている。さらに、上記フィー
ドロール36aの端部近傍には、図1に示すように、ギ
ア87が設けられており、このギア87は、中間ギア8
8を介して、ナジャーロール35に設けられたギア89
と噛み合っている。なお、図10中、Sは用紙の有無を
検知する接触式のセンサを示すものである。
【0050】そして、上記駆動モータ70は、一方向に
回転駆動することによって、図8に示すように、押し上
げレバー58を回転駆動するように構成されている。そ
の際、フィードロール36a等は、当該フィードロール
36aに設けられたワンウエイクラッチ85によって回
転しないようになっている。また、上記駆動モータ70
は、逆方向に回転駆動することによって、図8及び図1
0に示すように、フィードロール36aが回転駆動され
るとともに、当該フィードロール36aを介してナジャ
ーロール35も回転駆動されるようになっている。その
際、押し上げレバー58は、中間ギア73に設けられた
ワンウエイクラッチ90によって回転しないように構成
されている。
【0051】さらに、上記リタードロール36bは、図
1に示すように、給紙装置の支持フレーム82に、フィ
ードロール36aに接離する方向に揺動自在に、しかも
当該フィードロール36aに圧接するように付勢された
回転軸91に取り付けられている。なお、このリタード
ロール36bは、給紙方向と逆方向に所定のトルクが付
与されており、当該リタードロール36bとフィードロ
ール36aによって用紙30を1枚ずつ捌いた状態で給
紙するように構成されている。
【0052】また、上記給紙装置の支持フレーム82に
は、図1に示すように、給紙トレイ34の装着方向左側
の奥部に、給紙トレイ34と当接して、当該給紙トレイ
34の着脱方向と直交する方向に移動自在に取り付けら
れたニップ解除部材92が設けられている。このニップ
解除部材92は、給紙装置の支持フレーム82に固定し
た状態で取り付けられた固定部材93と、当該固定部材
93に対してスライド自在に取り付けられた可動部材9
4とから構成されている。
【0053】上記ニップ解除部材92の可動部材94
は、図11に示すように、水平方向に沿って細長い略直
方体状に形成された基体部95と、当該基体部95の下
方にその中央部よりも若干右寄りに設けられた略立方体
状に形成された作動部96と、基体部95前面の略中央
部に斜めに傾斜した状態で突設された斜面からなる第1
の当接部97と、基体部95の下方にその中央部よりも
若干左寄りに設けられた斜めに傾斜した斜面からなる第
2の当接部98とを備えるように構成されている。
【0054】また、上記ニップ解除部材92の可動部材
94は、図11に示すように、基体部95背面側の下方
でその中央部に設けられたスライド板部99と、当該基
体部95の裏面側に略L字形状に突設されたガイド部
(図示せず)とによって、固定部材93に対して矢印方
向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、当
該可動部材94の内部に配設されたスプリング100に
よって、給紙トレイ34の側面に圧接する方向(図11
中、右方向)に付勢されている。
【0055】一方、給紙トレイ34には、図5に示すよ
うに、その先端部の左側の角部に、当該給紙トレイ34
の装着動作に伴って、前記ニップ解除部材92の可動部
材94の作動部96に当接し、当該ニップ解除部材92
の可動部材94を給紙トレイ34の着脱方向と直交する
方向に押動する傾斜部101と、前記給紙トレイ34が
所定の装着位置に装着された状態で、ニップ解除部材9
2の給紙トレイ34の着脱方向と直交する方向への移動
を阻止する直線部102とが設けられている。
【0056】そして、上記ニップ解除部材92の可動部
材94は、図12に示すように、給紙トレイ34を装置
本体1内の所定の位置に装着する際に、当該給紙トレイ
34の先端部に設けられた傾斜部101に、可動部材9
4の作動部96の湾曲した角部が当接して、この可動部
材94が給紙トレイ34の装着方向と直交する方向に移
動し、給紙トレイ34が装置本体1内の所定の位置に装
着されると、当該給紙トレイ34の先端部に設けられた
直線部102に、可動部材94の作動部96の側面が当
接して停止する。その際、上記可動部材94の作動部9
6は、給紙トレイ34の側面に沿った直線部102に当
接して停止するので、給紙トレイ34には、当該給紙ト
レイ34を装着方向に押し戻す力がまったく作用しな
い。
【0057】逆に、上記給紙トレイ34を装置本体1内
の所定の位置から引き出すと、ニップ解除部材92の可
動部材94は、図11及び図12に示すように、給紙ト
レイ34の側面に設けられた直線部102に当接する方
向に付勢されているため、直線部102から傾斜部10
1を介して、図12中の右方向に沿って所定の位置まで
移動して停止する。すると、図13に示すように、当該
可動部材94の第1の当接部97によって、揺動フレー
ム81の奥側の端部近傍に設けられた当接部103(図
1にも示す)が押し上げられ、揺動フレーム81は、反
時計周り方向に回動し、当該揺動フレーム81に取り付
けられたナジャーロール35が、給紙トレイ34の用紙
30から離間する方向(上方向)に移動する。
【0058】また、上記可動部材94が給紙トレイ34
の装着方向と直交する方向に移動すると、図13に示す
ように、当該可動部材94の第2の当接部98によっ
て、リタードロール36bを支持した支持部材104が
押し下げられ、リタードロール36bがフィードロール
36aから離間する方向(斜め下方向)に移動するよう
になっている。
【0059】さらに、この実施の形態では、送出用ロー
ル及び捌き搬送用ロール対を支持する支持フレームの上
面に、当該ロールの装置本体の手前側を大きく切欠いた
切欠き部が設けられているとともに、前記各ロールの装
置本体の手前側に用紙をガイドするガイド部材がスライ
ド自在に設けられるように構成されている。
【0060】すなわち、この実施の形態では、図1及び
図14に示すように、ナジャーロール35、フィードロ
ール36a及びリタードロール36bを支持する支持フ
レーム82の上面に、当該ロール35、36a、36b
の装置本体1の手前側を大きく切欠いた切欠き部105
が設けられている。また、上記支持フレーム82の側面
82aには、図14に示すように、支持フレーム82が
不本位に振動するのを防止するため、切欠き部105の
中央部寄りの端部に重り107が取り付けられている。
さらに、上記支持フレーム82には、ナジャーロール3
5、フィードロール36a及びリタードロール36bの
装置本体1の手前側に、用紙30をガイドするガイド板
106が設けられており、このガイド板106は、図1
5に示すように、支持フレーム82に対して、装置本体
1の手前側にスライド自在に取り付けられている。
【0061】以上の構成において、この実施の形態に係
る給紙装置では、次のようにして、用紙を収容した給紙
トレイを給紙装置本体に対して、小さな力で確実に装着
することが可能となっている。また、この実施の形態で
は、送出用ロール等の交換を容易に行うことができ、メ
ンテナンスが容易となっている。さらに、この実施の形
態では、給紙トレイから用紙を送り出す際に、用紙に斜
行等が生じることなく給紙することが可能となってい
る。
【0062】すなわち、この実施の形態に係る給紙装置
では、図2及び図7に示すように、給紙トレイ34を装
置本体1内部の所定の位置に押し込んで装着する際に、
装置本体1側に設けられたニップ解除部材92の可動部
材94は、図5及び図12に示すように、給紙トレイ3
4の先端部に設けられた傾斜部101に、可動部材94
の作動部96の湾曲した角部96aが当接して、この可
動部材94が給紙トレイ34の装着方向と直交する方向
に移動する。そして、上記給紙トレイ34が装置本体1
内の所定の位置に装着されると、当該給紙トレイ34の
先端部に設けられた直線部102に、可動部材94の作
動部96の側面が当接して停止する。その際、上記可動
部材94の作動部96は、給紙トレイ34の側面に沿っ
た直線部102に当接して停止するので、給紙トレイ3
4には、当該給紙トレイ34を装着方向に押し戻す力が
まったく作用しない。
【0063】一方、上記給紙トレイ34を装置本体1内
の所定の位置から引き出すと、ニップ解除部材92の可
動部材94は、図11及び図12に示すように、スプリ
ング100によって、給紙トレイ34の側面に設けられ
た直線部102に当接する方向に付勢されているため、
直線部102から傾斜部101を介して、図12中の右
方向に沿って所定の位置まで移動して停止する。する
と、図13に示すように、当該可動部材94の第1の当
接部97によって、揺動フレーム81の奥側の端部近傍
に設けられた当接部103(図1にも示す)が押し上げ
られ、揺動フレーム81は、反時計周り方向に回動し、
当該揺動フレーム81に取り付けられたナジャーロール
35が、給紙トレイ34の用紙30から離間する方向
(上方向)に移動する。
【0064】また、上記可動部材94が給紙トレイ34
の装着方向と直交する方向に移動すると、図13に示す
ように、当該可動部材94の第2の当接部98によっ
て、リタードロール36bを支持した支持部材104が
押し下げられ、リタードロール36bがフィードロール
36aから離間する方向(斜め下方向)に移動するよう
になっている。
【0065】そのため、上記ニップ解除部材92の可動
部材94を、給紙トレイ34の側面に当接する方向に付
勢するスプリング100は、図16に示すように、可動
部材94の第1の当接部97が、揺動フレーム81の当
接部103を押し上げる力の反力F1の水平方向の分力
と、当該可動部材94の第2の当接部98が、リタード
ロール36bを回転自在に支持した支持部材104を押
し下げる力の反力F2の水平方向の分力との合力を上回
る付勢力F3を有していればよいため、当該スプリング
100の反発力は、小さなもので済む。また、上記可動
部材94は、固定部材93に対して直線状にスライドす
るものであるため、これら可動部材94と固定部材93
との間に作用する摩擦力は小さい。しかも、スプリング
100の先端部は、可動部材94の第1の当接部97及
び第2の当接部98に近い位置に設定されているので、
当該スプリング100の付勢力を効率よく、揺動フレー
ム81の当接部103やリタードロール36bの支持部
材104に伝達することができる。したがって、用紙3
0を収容した給紙トレイ34を装置本体1に装着する際
の力は、ニップ解除部材92の可動部材94を、給紙ト
レイ34の着脱方向と直交する方向に付勢するスプリン
グ100の小さな付勢力に抗する力で十分であるため、
小さな力で給紙トレイ34を確実に装着することが可能
となっている。また、上記給紙トレイ34が装置本体1
内の所定の位置に装着されると、当該給紙トレイ34の
先端部に設けられた直線部102に、可動部材94の作
動部96の側面が当接して停止するため、給紙トレイ3
4には、当該給紙トレイ34を装着方向に押し戻す力が
まったく作用しないので、給紙トレイ34を所定の位置
に挿入する時のラッチ感や、操作力が悪化することがな
い。
【0066】また、この実施の形態に係る給紙装置で
は、給紙トレイ34からナジャーロール35、フィード
ロール36a及びリタードロール36bによって用紙3
0を給紙する動作を多数回繰り返すと、これらのナジャ
ーロール35、フィードロール36a及びリタードロー
ル36bが徐々に磨耗するため、給紙装置50〜53を
長期間使用した状態では、ナジャーロール35やフィー
ドロール36a、あるいはリタードロール36bを交換
する必要が生じる。その際、上記給紙装置50〜53が
装着されたプリンター本体1の図示しないフロントパネ
ルを開くと、ナジャーロール35、フィードロール36
a及びリタードロール36bを支持した支持フレーム8
2には、図1及び図14に示すように、当該ロール3
5、36a、36bの装置本体1の手前側を大きく切欠
いた切欠き部105が設けられている。そのため、上記
ナジャーロール35やフィードロール36a、あるいは
リタードロール36bを交換する際には、装置本体1の
手前側の上部から、当該ナジャーロール35やフィード
ロール36a、あるいはリタードロール36bにアクセ
スすることができる。また、上記ナジャーロール35等
の装置本体1の手前側に設けられたガイド板106は、
支持フレーム82に対してスライド自在に取り付けられ
ているため、当該ガイド板106を装置本体1の手前側
にスライドさせることにより、ナジャーロール35等の
装置本体1の手前側に、当該ナジャーロール35等を交
換するための作業スペースが確保できる。また、上記ナ
ジャーロール35やフィードロール36a、あるいはリ
タードロール36bは、図9に示すように、回転軸7
5、83、91の先端部にスナップフィット76によっ
て取り付けられているため、当該スナップフィット76
を取り外すことにより、容易にナジャーロール35等を
交換することが可能となっている。
【0067】さらに、この実施の形態に係る給紙装置で
は、図1に示すように、ナジャーロール35が取り付け
られた揺動フレーム81に、装置本体1の中央部から給
紙方向奥側に向けて傾斜した切欠き部81aが設けられ
ており、カールした用紙30が給紙される際に、当該用
紙30の奥側の部分が揺動フレーム81に接触するのを
防止するようになっている。そのため、上記ナジャーロ
ール35によって給紙トレイ34に収容された用紙30
を給紙する際に、用紙30がカールしている場合でも、
図17に示すように、当該用紙30の奥側の部分が揺動
フレーム81に接触するのを防止することができる。し
たがって、カールしている用紙30が揺動フレーム81
に接触するとしても、当該用紙30が揺動フレーム81
に接触する位置は、揺動フレーム81の中央部近傍、つ
まり、ナジャーロール35の近傍となるため、用紙30
が揺動フレーム81と接触しても、用紙30に大きな回
転モーメントが作用することがない。その結果、給紙ト
レイ34から給紙される用紙30がカールしている場合
であっても、用紙30に斜行が生じるのを確実に防止す
ることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、用紙を収容した給紙トレイを給紙装置本体に対し
て、小さな力で確実に装着することができる給紙装置を
提供することができる。
【0069】また、この発明によれば、送出用ロール等
の交換を容易に行うことができ、メンテナンスが容易な
給紙装置を提供することができる。
【0070】さらに、この発明によれば、給紙トレイか
ら用紙を送り出す際に、用紙に斜行等が生じることなく
給紙することが可能な給紙装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置の要部を示す斜め下方から見た斜視図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置を適用した画像形成装置としてのデジタルカラープリ
ンターを示す構成図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置を適用した画像形成装置としてのデジタルカラー複写
機を示す構成図である。
【図4】 図4はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置を適用した画像形成装置の画像形成部を示す構成図で
ある。
【図5】 図5はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置に用いられる給紙トレイを示す平面図である。
【図6】 図6はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置に用いられる給紙トレイを示す断面図である。
【図7】 図7はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置を適用した画像形成装置としてのデジタルカラープリ
ンターの全体を示す構成図である。
【図8】 図8はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置の駆動系を示す構成図である。
【図9】 図9はこの発明の実施の形態1に係る給紙装
置のロールの取り付け構造を示す構成図である。
【図10】 図10はこの発明の実施の形態1に係る給
紙装置の要部を示す支持フレームを除去した状態を斜め
上方から見た斜視図である。
【図11】 図11はニップ解除部材を示す斜視構成図
である。
【図12】 図12は給紙トレイとニップ解除部材との
関係を示す説明図である。
【図13】 図13はニップ解除部材の動作を示す側面
構成図である。
【図14】 図14はこの発明の実施の形態1に係る給
紙装置の要部を示す斜め上方から見た斜視図である。
【図15】 図15はガイド板のスライド構造を示す断
面図である。
【図16】 図16はニップ解除部材の作用を示す説明
図である。
【図17】 図17は用紙の給紙状態と揺動フレームと
の関係を示す説明図である。
【図18】 図18は従来の給紙装置を示す構成図であ
る。
【図19】 図19は従来の給紙トレイとレバーとの関
係を示す説明図である。
【図20】 図20はレバーに作用する力を示す説明図
である。
【符号の説明】
1:デジタルカラープリンター本体 (本体装置)、3
4:給紙トレイ、35:ナジャーロール(送出用のロー
ル)、36a:フィードロール(捌き搬送用のロール
対)、36b:リタードロール(捌き搬送用のロール
対)、92:ニップ解除部材、93:固定部材、94:
可動部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/00 516 G03G 15/00 516 Fターム(参考) 2H072 BA03 BA12 BB01 CA01 JA02 3F343 FA02 FB02 FB03 FC22 GB01 GC01 GD01 HA16 HA31 HB03 HC03 HC26 JA14 JD04 JD09 JD33 KB04 KB05 LA04 LA13 LC12 LC20 MB04 MB13 MB14 MC20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体に対して手前側に引き出し自在
    に給紙トレイを装着し、前記給紙トレイ内に収容された
    用紙を押上部材によって押し上げ、用紙の上面に圧接す
    る送出用のロールと、互いに圧接する一対のロールであ
    って用紙を捌いて搬送する捌き搬送用のロール対によっ
    て、用紙を1枚ずつ捌いた状態で給紙する給紙装置にお
    いて、 前記給紙トレイの着脱動作に伴って、着脱方向と直交す
    る平面内にて移動するニップ解除部材を装置本体側に設
    け、前記給紙トレイの脱着動作に伴って、当該給紙トレ
    イの着脱方向と直交する方向に移動するニップ解除部材
    によって、前記送出用ロールを用紙から離間させるとと
    もに、捌き搬送用ロール対の圧接状態を解除するように
    構成したことを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記給紙トレイは、当該給紙トレイの装
    着動作に伴って、前記ニップ解除部材の一部に当接し、
    当該ニップ解除部材を給紙トレイの着脱方向と直交する
    方向に押動する傾斜部と、前記給紙トレイが所定の装着
    位置に装着された状態で、ニップ解除部材を給紙トレイ
    の着脱方向と直交する方向へ移動させない直線部とを備
    え、 前記ニップ解除部材は、給紙トレイに圧接する方向に付
    勢されているとともに、前記給紙トレイの脱着動作に伴
    って、着脱方向と直交する方向に移動する際に、前記送
    出用ロールを用紙から離間させる方向に移動させる第1
    の当接部と、前記捌き搬送用ロール対の圧接状態を解除
    する第2の当接部とを備えていることを特徴とする請求
    項1記載の給紙装置。
  3. 【請求項3】 前記送出用ロール及び捌き搬送用ロール
    対は、その基端部側が回転自在に支持された片持ち状の
    回転軸の自由端近傍に取り付けられているとともに、当
    該回転軸にスナップフィットにより着脱自在に取り付け
    られ、前記送出用ロール及び捌き搬送用ロール対を支持
    する支持フレームの上面には、当該ロールの装置本体の
    手前側を大きく切欠いた切欠き部が設けられているとと
    もに、前記各ロールの装置本体の手前側に用紙をガイド
    するガイド部材がスライド自在に設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記送出用ロールを支持する支持部材
    は、装置本体の中央部から給紙方向奥側に向けて傾斜し
    た切欠き部を設けたことを特徴とする請求項1記載の給
    紙装置。
  5. 【請求項5】 1つの駆動源で、前記送出用ロール及び
    捌き搬送用ロール対の駆動と、給紙トレイの押し上げ部
    材の上下動とを行うことを特徴とする請求項1記載の給
    紙装置。
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