JP2002204005A - 磁気抵抗効果型素子およびその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型素子およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアス層の保磁力を充分に確保することが
でき、トラック幅を小さくして狭トラック化を実現する
ことの可能な磁気抵抗効果型素子を提供する。 【解決手段】 反強磁性層2、固定磁性層3、非磁性導
電層4、及びフリー磁性層5の順に積層されている積層
体11を備え、積層体11の両端面にはバイアス下地層
8が形成され、非磁性層9と非磁性層9の上面に形成さ
れたバイアス層10とを有する積層構造膜12が、積層
体11を両端からバイアス下地層8を介して挟むように
配置されており、非磁性層9の上面が反強磁性層2より
も上方に位置し、バイアス層10とバイアス下地層8と
が磁気交換結合し、バイアス下地層8とフリー磁性層5
とが磁気交換結合することにより、フリー磁性層5の磁
化方向が固定磁性層3の磁化方向と交叉する方向に揃え
られているように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッド、磁気
式センサ等に用いられる磁気抵抗効果型素子に関し、特
にスピンバルブ効果を利用した磁気抵抗効果型素子及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図17は、この種の磁気抵抗効果型素子
の従来技術を説明するためのものであり、この磁気抵抗
効果型素子31は、Al23−TiCセラミック等の非
磁性材料からなる基板32上に、下部シールド磁性膜
(不図示)が形成され、さらにその上に形成されたAl
23等からなる非磁性絶縁層33上に、PtMn合金等
からなる反強磁性層34、CoFe合金等からなる固定
磁性層35、Cu等からなる非磁性導電層36、CoF
e合金等からなるフリー磁性層37を順次積層した構造
を有する積層体38が形成されて、積層体38上には、
タンタル等からなる保護層39が積層され、Cr等から
なる非磁性層40が積層体38の両端面から積層体38
の両側領域に延びるように形成されており、非磁性層4
0上にCoPt合金等からなるバイアス層41が積層体
38を両端から挟むように配設され、各バイアス層41
上にはCr等からなる電極層42が形成され、バイアス
層41と積層体38とが非磁性層40を介して接した状
態となっている。この非磁性層40は、バイアス層41
の保磁力を高めバイアス層41の発するバイアス磁界を
トラック幅方向(図示X方向)に安定に向かせる働きを
する。
【0003】そして、固定磁性層35は、反強磁性層3
4との界面にて発生する交換結合磁界により磁化され
て、反強磁性層34と固定磁性層35とが磁気的に結合
されており、この結合によって固定磁性層35の磁化方
向が、図示Y方向(図17の紙面に向かう)に固定され
ている。
【0004】また、図示X方向に磁化されているバイア
ス層41の発する磁界がバイアス磁界としてフリー磁性
層37に印加され、このバイアス磁界によってフリー磁
性層37は、その磁化方向が固定磁性層35の磁化方向
と交叉する図示X方向に揃えられ全体として単磁区化さ
れた状態となっている。
【0005】このように構成された磁気抵抗効果型素子
31は、例えば磁気ヘッドに適用されて磁気ディスク装
置に組み込まれ、電極層42からバイアス層41及び非
磁性層40を介して固定磁性層35、非磁性導電層36
及びフリー磁性層37に検出電流が与えられた状態で、
フリー磁性層37の幅で規定されるトラック幅Tw2で
示される領域を矢印Z方向に回転走行する磁気ディスク
の所望のトラックに位置決めし、外部磁界としてこの所
望のトラックからの漏れ磁界が図示Y方向に与えられる
と、この漏れ磁界をフリー磁性層37の全体で感知して
フリー磁性層37の全体の磁化が図示X方向から図示Y
方向に向けて変動する。
【0006】このとき、固定磁性層35と非磁性導電層
36,及びフリー磁性層37を流れる電子が、固定磁性
層35と非磁性導電層36との界面及びフリー磁性層3
7と非磁性導電層36との界面でスピンに依存した散乱
を起こすことによって磁気抵抗効果型素子31の電気抵
抗が変化し、この抵抗変化に基づく電圧変化により上記
所望トラックからの漏れ磁界が検出される。これによっ
て、磁気抵抗効果型素子31は、上記所望トラックに記
録された記録情報を読み出すことができる。
【0007】そして、磁気抵抗効果型素子31の電気抵
抗の変化は、固定磁性層35からフリー磁性層37に向
かって移動しようとする電子のうちの、固定磁性層35
と非磁性導電層36との界面で散乱を起こさずにフリー
磁性層37内に進入する、フリー磁性層37の磁化方向
に平行なスピンを持つアップスピン伝導電子の移動距離
が長い程より大きなものとなり、この伝導電子の移動距
離が延びる程外部磁界検出感度が向上する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディスク装置の高
密度化・大容量化に伴って、前述の磁気抵抗効果型素子
31にあっては、図17に示すトラック幅Tw2を小さ
くして狭トラック化することが求められている。しかし
ながら、フリー磁性層37の両端面には非磁性層40を
介してバイアス層41が接続されているため、トラック
幅Tw2を小さくしていくと、トラック幅方向(図示X
方向)における反磁界が大きくなり、フリー磁性層37
を図示X方向に単磁区化させることができなくなって、
フリー磁性層37の両端部分に磁壁が出現しこの磁壁の
不規則な移動が原因であるバルクハウゼンノイズの発生
を抑えることができなくなるという欠点があった。
【0009】そこで、本発明者は上記要求に応えるた
め、図18に示すような磁気抵抗効果型素子51を試作
した。この磁気抵抗効果型素子51は、非磁性層40を
FeCo合金等の軟磁性膜からなるバイアス下地層52
に置き換えた点以外は上述の磁気抵抗効果型素子31と
同様である。このように構成された磁気抵抗効果型素子
51は、図示X方向に磁化されているバイアス層41と
バイアス下地層52とが磁気交換結合することによって
バイアス下地層52の磁化方向が図示X方向に揃えら
れ、バイアス下地層52とフリー磁性層37とが磁気交
換結合することによりフリー磁性層37の磁化方向が図
示X方向に揃えられる。
【0010】すなわち、本発明者はバイアス下地層52
を介してバイアス層41とフリー磁性層37とを磁気交
換結合させることでフリー磁性層37に上述したバイア
ス磁界を付与し、バイアス層41とフリー磁性層37と
を非磁性層40を介することなく接続させることによ
り、トラック幅Tw2が小さくなってもフリー磁性層3
7の磁化方向を図示X方向に揃えて単磁区化し、フリー
磁性層37の両端部分での反磁界の影響による磁壁の発
生を抑えることを考えた。
【0011】しかし、この磁気抵抗効果型素子51にあ
っては、点線で囲んで示す箇所F部分において、バイア
ス層41と反強磁性層34とがトラック幅方向(図示X
方向)に対向しバイアス下地層52を介して接するよう
になっているため、反強磁性層34の影響を受けてバイ
アス層41の保磁力が低下して40KA/m程度とな
り、磁気ディスク装置に組み込まれて使用された際に、
バイアス層41の保磁力の低下により、磁気ディスク上
の上記所望トラックに隣接するトラックからの漏れ磁界
を受けてバイアス層41の磁化が変動し、この変動が上
記所望のトラックからの漏れ磁界の検出特性に悪影響を
与え、上記所望トラックに記録された記録情報を正確に
読み出すことができなくなることを本発明者は見出し
た。
【0012】このバイアス層41の保磁力が低下する問
題は、図19に示すように、積層体38の両側領域に反
強磁性層34を延出させて、バイアス下地層40と反強
磁性層34との接触面積が大きくする程より顕著に現れ
る。
【0013】本発明は叙上の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、バイアス層の保磁力を充
分に確保することができ、トラック幅を小さくして狭ト
ラック化を実現することの可能な磁気抵抗効果型素子を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁気抵抗効果型素子は、非磁性導電層と、
前記非磁性導電層の上面に形成されたフリー磁性層と、
前記非磁性導電層の下面に形成された固定磁性層と、前
記固定磁性層の前記非磁性導電層と反対側の下面に形成
され、前記固定磁性層の磁化方向を固定する反強磁性層
とを有する積層体を備え、前記積層体の両端面にはバイ
アス下地層が形成され、非磁性層と前記非磁性層の上面
に形成されたバイアス層とを有する積層構造膜が、前記
積層体を両端から前記バイアス下地層を介して挟むよう
に配置されており、前記非磁性層の上面が前記反強磁性
層よりも上方に位置し、前記バイアス層と前記バイアス
下地層とが磁気交換結合し、前記バイアス下地層と前記
フリー磁性層とが磁気交換結合することにより、前記フ
リー磁性層の磁化方向が前記固定磁性層の磁化方向と交
叉する方向に揃えられていることを特徴としている。
【0015】また、上記構成において、前記積層体は非
磁性絶縁層の上面に形成され、前記非磁性絶縁層の上面
には前記積層体の両端を基点として前記積層体の両側領
域に延びる凹部が形成され、前記凹部内に前記積層構造
膜が配設されている構成とした。
【0016】また、上記構成において、前記バイアス下
地層が前記非磁性導電層に接する前記固定磁性層の上面
よりも上方に位置している構成とした。
【0017】また、上記構成において、前記積層構造膜
は、非磁性の底上げ絶縁層を有し、前記底上げ絶縁層の
上面に前記非磁性層が搭載されている構成とした。
【0018】また、上記構成において、前記固定磁性層
は、前記反強磁性層に接する下部固定磁性層と、前記下
部固定磁性層上に設けられた非磁性中間層と、前記非磁
性中間層上に設けられた上部固定磁性層とで形成されて
いる構成とした。
【0019】また、上記構成において、前記フリー磁性
層は、前記非磁性導電層に接する下部フリー磁性層と、
前記下部フリー磁性層上に設けられた非磁性中間層と、
前記非磁性中間層上に設けられた上部フリー磁性層とで
形成されている構成とした。
【0020】また、上記構成において、バックド層が前
記フリー磁性層上に設けられている構成とした。
【0021】また、上記構成において、スペキュラー層
が前記フリー磁性層上に設けられている構成とした。
【0022】また、上記構成において、前記反強磁性層
はPtMn合金で形成されている構成とした。
【0023】また、上記目的を達成するために、本発明
の磁気抵抗効果型素子の製造方法は、基板上に形成され
た非磁性絶縁層上に反強磁性層,固定磁性層,非磁性導
電層,及びフリー磁性層を順次積層した構造を有する多
層膜を形成する工程と、前記多層膜上にフォトレジスト
を形成する工程と、前記多層膜の前記フォトレジストで
覆われていない部分をエッチングして除去することによ
り、前記多層膜で構成された積層体を形成する工程と、
前記積層体の両端面にバイアス下地層を形成する工程
と、前記多層膜が除去された前記積層体の両側領域に非
磁性層をその上面が前記反強磁性層よりも上方に位置す
るように形成する工程と、前記非磁性層の上面にバイア
ス層を前記バイアス下地層に接するように形成し、前記
バイアス層と前記フリー磁性層とを前記バイアス下地層
を介して磁気交換結合させる工程と、を有することを特
徴としている。
【0024】また、上記製造方法において、前記積層体
を形成する際に、前記多層膜の前記フォトレジストで覆
われていない部分に対応する前記非磁性絶縁層にもエッ
チングを施すようにした。
【0025】また、上記製造方法において、前記非磁性
導電層に接する前記固定磁性層の上面よりも上方のみに
前記バイアス下地層が存在するのように、前記バイアス
下地層にエッチングを施すようにした。
【0026】また、上記製造方法において、前記両側領
域に前記非磁性層が搭載される非磁性の底上げ絶縁層を
形成するようにした。
【0027】また、上記製造方法において、前記非磁性
層を形成した後に前記バイアス下地層の表面をエッチン
グし、その後に前記バイアス層を形成するようにした。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気抵抗効果型素
子の一実施形態を図1乃至図11に基づいて説明する。
【0029】この磁気抵抗効果型素子1は、図1に示す
ように、Al23−TiCセラミック等の非磁性材料か
らなる基板13上に、下部シールド磁性膜(不図示)が
形成され、さらにその上に形成されたAl23等からな
る非磁性絶縁層14の上面に、非磁性導電層4と、非磁
性導電層4の上面に形成されたフリー磁性層5と、非磁
性導電層4の下面に形成された固定磁性層3と、固定磁
性層3の非磁性導電層4と反対側の下面に形成された反
強磁性層2との4層からなり、反強磁性層2、固定磁性
層3、非磁性導電層4、及びフリー磁性層5をこの順番
に積層した構造を有する積層体11が形成されており、
積層体11上にバックド層6及びスペキュラー層7が積
層され、積層体11の両端面にはバイアス下地層8が形
成されている。
【0030】また、非磁性絶縁層14の上面には積層体
11の両端を基点として積層体11の両側領域に延びる
凹部14aが形成され、この凹部14a内に、非磁性層
9と非磁性層9の上面に形成されたバイアス層10とを
有する積層構造膜12が、積層体11を両端からバイア
ス下地層8を介して挟むように配設されており、非磁性
層9の上面が反強磁性層2よりも上方に位置し、各バイ
アス層10上にCr等の電気抵抗の小さい非磁性導電材
料によって形成された電極層15が形成されている。
【0031】反強磁性層2は、固定磁性層3の磁化方向
を固定する磁化方向固定膜であって、PtMn合金等で
形成されており、その膜厚は12nm程度である。
【0032】固定磁性層3は、反強磁性層2に接する下
部固定磁性層3aと、下部固定磁性層3a上に設けられ
た非磁性中間層3bと、非磁性中間層3b上に設けられ
た上部固定磁性層3cとの3層で構成されて、上部・下
部両固定磁性層3c,3aが、例えばCo膜、NiFe
合金、CoNiFe合金、CoFe合金等で形成され、
非磁性中間層3bが、Ru,Rh,Ir,Cr,Re,
Cuのうちの1種あるいは2種以上の合金で形成されて
おり、これら3層の合計膜厚は5nm程度である。
【0033】そして、下部固定磁性層3aと反強磁性層
2との界面にて発生する交換結合磁界(交換異方性磁
界)によって、下部固定磁性層3aの磁化方向が図示Y
方向(図1の紙面に向かう)に固定され、上部固定磁性
層3cの磁化方向が、上部固定磁性層3cと下部固定磁
性層3aとの間で発生する交換結合磁界(RKKY相互
作用)により図示Y方向と反対方向に固定されている。
【0034】非磁性導電層4は、Cu等の非磁性導電材
料で形成されており、その膜厚は2.5nm程度であ
る。
【0035】フリー磁性層5は、CoFe合金やNiF
e合金等の軟磁性材料で形成されてなるもので、バイア
ス層10がバイアス下地層8と磁気交換結合し、このバ
イアス下地層8とフリー磁性層5とが磁気交換結合する
ことによりフリー磁性層5にバイアス磁界が付与され
て、フリー磁性層5が全体として単磁区化され、フリー
磁性層5の磁化が固定磁性層3の磁化方向と交叉する図
示X方向に揃えられており、図示X方向におけるフリー
磁性層5の幅でトラック幅Tw1が規定され、このトラ
ック幅Tw1は従来技術で述べたトラック幅Tw2と比
較して小さなものとなっている。
【0036】バックド層6は、Au,Ag,Cu等の非
磁性導電材料で形成されてなるもので、1.7nm程度
の膜厚を有しており、その膜厚内にフリー磁性層5を突
き抜けたアップスピン伝導電子を進入させて、このアッ
プスピン伝導電子の平均自由行程を延ばすことにより、
所謂スピンフィルター効果により磁気抵抗効果型素子1
の電気抵抗変化率を高めるように機能する。
【0037】スペキュラー層7は、Ta等で形成されて
3nm程度の膜厚を有し、バックド層6を通過した上述
のアップスピン伝導電子を反射して、その平均自由行程
を更に延ばすことで、磁気抵抗効果型素子1の電気抵抗
変化率の向上に寄与する。
【0038】バイアス下地層8は、FeCo合金等の軟
磁性材料で形成されてなるもので、バイアス層10及び
フリー磁性層5とそれぞれ磁気交換結合しており、バイ
アス層10と磁気交換結合することで磁化方向が図示X
方向に揃えられ、フリー磁性層5との磁気交換結合によ
りフリー磁性層5に磁壁が出現するのを抑えバルクハウ
ゼンノイズの発生を防止している。
【0039】非磁性層9は、バイアス層10の保磁力
(Hc)を高めバイアス層10の残留磁化(Br)を増
大させる働きをするもので、体心立方(bcc)構造で
且つ(110)や(200)配向性を有するCr等の金
属膜で形成され、その膜厚は3nm程度である。
【0040】バイアス層10は、CoPt合金等で形成
されてなるもので、8nm程度の膜厚を有し、着磁が施
されて図示X方向に磁化され、バイアス下地層8を介し
てフリー磁性層5と磁気交換結合してフリー磁性層5に
バイアス磁界を付与しており、CoPt合金の結晶構造
は、面心立方(fcc)構造と稠密六方(hcp)構造
の混晶となっていて、格子定数がCrの格子定数と近似
しているため、非磁性層9の影響を受けて(hcp)構
造のc軸がCoPt合金とCrの境界面内に優先配向さ
れて成長している。そして、(hcp)構造は(fc
c)構造に比べc軸方向に大きな磁気異方性を生じる。
図1に示す構成は非磁性層9の(bcc)構造のCr等
の上にバイアス層10を積層するので、バイアス層10
の着磁したときの保磁力(Hc)はより大きな144K
A/m程度となっている。さらに、(hcp)構造のc
軸は、CoPt合金とCrとの境界面内で優先配向とな
っているため、バイアス層10の残留磁化(Br)は増
大し、残留磁化(Br)/飽和磁束密度(Bs)で与え
られる角形比Sも大きな値となる。
【0041】次に、このように構成された磁気抵抗効果
型素子1の製造方法について説明すると、先ず、基板1
3上に下部シールド磁性膜(不図示)を形成し、さらに
その上に非磁性絶縁層14を形成し、次いで、スパッタ
リング法により、図2に示すように、非磁性絶縁層14
上に、反強磁性層2、下部固定磁性層3a、非磁性中間
層3b、上部固定磁性層3c、非磁性導電層4及びフリ
ー磁性層5を順次積層して、上部固定磁性層3c、非磁
性中間層3b、下部固定磁性層3aで固定磁性層3を構
成し、反強磁性層2、固定磁性層3、非磁性導電層4及
びフリー磁性層5を順次積層した構造を有する多層膜1
6を形成する。次に、フリー磁性層5上に、バックド層
6及びスペキュラー層7を同じくスパッタリング法によ
って順次形成する。
【0042】次に、図2に示す状態で、多層膜16に磁
場中で熱処理を施し、反強磁性層2と下部固定磁性層3
aとの界面にて交換結合磁界を発生させ、下部固定磁性
層3aの磁化方向を図示Y方向に固定する。そして、下
部固定磁性層3aの磁化方向が図示Y方向に固定される
と、非磁性中間層3bを介して対向する上部固定磁性層
3cの磁化方向が図示Y方向と反対方向に下部固定磁性
層3aの磁化と反平行の状態で固定される。次に、図3
に示すように、バックド層6及びスペキュラー層7を介
して多層膜16上に、切欠部17aが設けられたT字形
状のフォトレジスト17を形成し、フォトレジスト17
で多層膜16を部分的に被覆する。
【0043】次に、図3に示す状態で、バックド層6、
スペキュラー層7、多層膜16及び非磁性絶縁層14
に、IBE(イオン・ビーム・エッチング)法によりイ
オンビームの入射角度θ1を基板13の垂線Aに対し0
°〜5°の範囲で傾けた矢印B,C方向からエッチング
加工を行い、フォトレジスト17で覆われていない部
分、及びこの部分に対応する非磁性絶縁層14をエッチ
ングして除去することにより、図4に示すように、多層
膜16で構成された積層体11と非磁性絶縁層14の上
面に積層体11の両端を基点として積層体11の両側領
域に延びる凹部14aとを形成し、この凹部14aを形
成することで積層体11の両側領域における反強磁性層
2を完全に除去する。
【0044】次に、図4に示す状態で、IBD(イオン
・ビーム・デポジション)法により、FeCo粒子をそ
の入射角度θ2が基板13の垂線Aに対し70°となる
ように傾けた矢印D,E方向から放射して、図5に示す
ように、積層体11の両端面にバイアス下地層8を多層
膜16が除去された積層体11の両側領域に至るように
形成する。次に、図5に示す状態で、バイアス下地層8
に、IBE(イオン・ビーム・エッチング)法によりイ
オンビームの入射角度θ1を基板13の垂線Aに対し0
°〜5°の範囲で傾けた矢印B,C方向からエッチング
加工を行い、図6に示すように、非磁性導電層4に接す
る固定磁性層3の上面よりも上方にバイアス下地層8を
残してそれ以外の部分を除去する。
【0045】次に、図6に示す状態で、IBD(イオン
・ビーム・デポジション)法により、Cr粒子を、その
入射角度θ2を基板13の垂線Aに対し0°〜5°の範
囲で傾けた矢印D,E方向から放射して、図7に示すよ
うに、非磁性絶縁層14の凹部14aに非磁性層9をそ
の上面が反強磁性層2よりも上方に位置し非磁性導電層
4の上面と面一となるように形成する。次に、図7に示
す状態で、バイアス下地層8の表面に、IBE(イオン
・ビーム・エッチング)法によりイオンビームの入射角
度θ1を基板13の垂線Aに対し70°となるように傾
けた矢印B,C方向からエッチング加工を行い、非磁性
層9の形成の際にバイアス下地層8に付着したCr粒子
を除去する。
【0046】次に、図7に示す状態で、IBD(イオン
・ビーム・デポジション)法により、CoPt粒子及び
Cr粒子を、各々その入射角度θ2を基板13の垂線A
に対し20°〜35°の範囲で傾けた矢印D,E方向か
ら放射して、非磁性層9上にバイアス層10及び電極層
15を順次積層する。
【0047】しかる後、基板13ごとアセトン等の有機
溶剤に浸し、切欠部17a内に流れ込んだ有機溶剤でフ
ォトレジスト17のスペキュラー層7に接触する部分を
溶解させることによってフォトレジスト17を取り除
き、磁気抵抗効果型素子1の製造が完了する。その工程
でX方向(Tw方向)に800KA/m程度の外部磁界
を印加し着磁することでバイアス層10とフリー磁性層
5とをバイアス下地層8を介して磁気交換結合させる。
すなわちフリー磁性層5に固定磁性層2の磁化方向と交
叉する図示Y方向のバイアス磁界を付与する。
【0048】このように構成・製造された磁気抵抗効果
型素子1は、例えば磁気ヘッドに適用されて磁気ディス
ク装置に組み込まれ、電極層15からバイアス層10及
び非磁性層9を介して固定磁性層3、非磁性導電層4及
びフリー磁性層5に検出電流が与えられた状態で、フリ
ー磁性層5の幅で規定されるトラック幅T1で示される
領域を矢印Z方向に回転走行する磁気ディスクの所望の
トラックに位置決めし、外部磁界としてこの所望のトラ
ックからの漏れ磁界が図示Y方向に与えられると、この
漏れ磁界をフリー磁性層5の全体で感知してフリー磁性
層5の全体の磁化が図示X方向から図示Y方向に向けて
変動する。
【0049】このとき、固定磁性層3と非磁性導電層
4、及びフリー磁性層5を流れる電子が、固定磁性層3
と非磁性導電層4との界面及びフリー磁性層5と非磁性
導電層4との界面でスピンに依存した散乱を起こすこと
によって磁気抵抗効果型素子1の電気抵抗が変化し、こ
の抵抗変化に基づく電圧変化により上記所望トラックか
らの漏れ磁界が検出される。
【0050】そして、固定磁性層3からフリー磁性層5
に向かって移動しようとする電子のうちの、フリー磁性
層5の磁化方向に平行なスピンを持つアップスピン伝導
電子は、固定磁性層3と非磁性導電層4との界面で散乱
を起こさずにフリー磁性層5を通過してバックド層6内
に進入してスペキュラー層7で反射され、その移動距離
をバックド層6及びスペキュラー層7により延ばすこと
ができるため、磁気抵抗効果型素子1の電気抵抗の変化
率が高められ外部磁界検出感度が一層向上する。これに
よって、磁気抵抗効果型素子1は、上記所望トラックに
記録された記録情報をより精度良く読み出すことができ
るようになっている。
【0051】しかして、この磁気抵抗効果型素子1にあ
っては、バイアス層10とフリー磁性層5とがバイアス
下地層8を介して接続されているため、バイアス層10
とバイアス下地層8とが磁気交換結合し、バイアス下地
層8とフリー磁性層5とが磁気交換結合することによっ
てフリー磁性層5の両端部分での反磁界の影響による磁
壁の発生を抑え、小さなトラック幅Tw1においてもフ
リー磁性層5の磁化方向を固定磁性層2の磁化方向と交
叉する図示X方向に揃えることができるとともに、非磁
性層9の上面が反強磁性層2よりも上方に位置し、この
非磁性層9の上面上にバイアス層10が設けられて、バ
イアス層10がトラック幅方向(矢印X方向)にバイア
ス下地層8を介して反強磁性層2と対向することなく配
置されているため、バイアス層10の保磁力の低下を招
くことがなく、磁気ディスク装置に組み込まれて使用さ
れた際に、バイアス層10の磁化が磁気ディスクの所望
トラックに隣接するトラックからの漏れ磁界の影響を受
けて変動するのを抑制でき、磁気ディスクの所望トラッ
クに記録された記録情報を正確に読み出すことができる
出力特性の安定したスタビリティの高い素子とすること
ができる。
【0052】また、積層体11を形成する際に、非磁性
絶縁層14の上面に積層体11の両端を基点として積層
体11の両側領域に延びる凹部14aを同時に形成する
ようにしたので、積層体11の両側領域において反強磁
性層2を完全に取り除くことができるため、積層構造膜
12は非磁性絶縁層14上に設けられて反強磁性層2上
に配設されることがないことから、PtMn合金で形成
された反強磁性層2上に非磁性層9を介してバイアス層
10が積層されることに起因するバイアス層10の保磁
力の低下を防ぐことができる。
【0053】また、バイアス下地層8は固定磁性層3の
上面よりも上方の部分を残してそれ以外の部分を除去す
るようにしたが、このバイアス下地層8の部分的な除去
は必ずしも必要なものではなく、例えば、バイアス下地
層8が積層体11の両端面から積層体11の両側領域に
かけて形成された図5に示す状態で、積層体11の両側
領域に非磁性層9及びバイアス層10を上述の方法で形
成するようにしても構わないが、バイアス下地層8に上
述したエッチング加工を行いバイアス下地層8が固定磁
性層3の上面よりも上方にのみ残存するようにすると、
固定磁性層3及び反強磁性層2とバイアス層10とがバ
イアス下地層8を介して接続されることにより懸念され
る固定磁性層3及び反強磁性層2への悪影響を防止する
ことができる。
【0054】また、バイアス下地層8は固定磁性層3の
上面よりも上方に残存するように形成されるため、固定
磁性層3及び反強磁性層2とバイアス層10とがバイア
ス下地層8を介して接続されることに起因する固定磁性
層3及び反強磁性層2への悪影響を防止することができ
る。
【0055】また、非磁性絶縁層14の凹部14aに非
磁性層9を形成した後、バイアス下地層8の表面に付着
したCr粒子等の付着物をIBE(イオン・ビーム・エ
ッチング)法により除去するようにしたので、この付着
物によって後に形成されるバイアス層10とバイアス下
地層8との磁気交換結合が妨げられることがなく、バイ
アス層10とバイアス下地層8とを確実に磁気交換結合
させることができる。
【0056】また、固定磁性層3を上部・下部両固定磁
性層3c,3aとこれら両層の間に挟まれた非磁性中間
層3bとの3層で構成したので、上部・下部両固定磁性
層3c,3aのうちの一方の層が他方の層の磁化を適正
な方向に固定する役割を担い、固定磁性層3全体の磁化
の状態を非常に安定した状態に保つことが可能となる。
【0057】また、反強磁性層2は、PtMn合金で形
成されているため、交換結合磁界を失うブロッキング温
度が高く、下部固定磁性層3aとの界面で大きな交換結
合磁界(交換異方性磁界)を発生させることができ、下
部固定磁性層3a及び上部固定磁性層3cの磁化状態を
熱的にも安定して保つことができる。
【0058】尚、この実施形態では、固定磁性層3を上
部・下部両固定磁性層3c,3aとこれら両層の間に挟
まれた非磁性中間層3bとの3層で構成したもので説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば、固定磁性層3を、図9に示すように、CoFe合金
やNiFe合金等の軟磁性材料で形成されてなり、反強
磁性層2との界面にて発生する交換結合磁界(交換異方
性磁界)によって磁化方向が図示Y方向(図9の紙面に
向かう)に固定された単層膜で構成してもよい。
【0059】また、この実施形態では、フリー磁性層5
を1層構造としたもので説明したが、図10に示すよう
に、フリー磁性層5を、非磁性導電層4に接する下部フ
リー磁性層5aと、下部フリー磁性層5a上に設けられ
た非磁性中間層5bと、非磁性中間層5b上に設けられ
た上部フリー磁性層5cとの3層構造とし、下部フリー
磁性層5aがバイアス層10と磁気交換結合したバイア
ス下地層8と磁気交換結合することにより下部フリー磁
性層5aにバイアス磁界が付与されて、下部フリー磁性
層5aの磁化方向が図示X方向に揃えられ、上部フリー
磁性層5cの磁化方向が、上部フリー磁性層5cと下部
フリー磁性層5aとの間で発生する交換結合磁界(RK
KY相互作用)により図示X方向と反対方向にされた構
成としてもよい。
【0060】そして、上部・下部両フリー磁性層5c,
5aの膜厚を適切に調整することにより、フリー磁性層
5の磁化を僅かな大きさの外部磁界により変動させるこ
とができ、磁気抵抗効果型素子1の電気抵抗の変化率が
高められ外部磁界検出感度が一層向上する。この場合、
上部・下部両フリー磁性層5c,5aは、例えばCo
膜、NiFe合金、CoNiFe合金、CoFe合金等
で形成するのが好ましく、非磁性中間層5bは、Ru,
Rh,Ir,Cr,Re,Cuのうちの1種あるいは2
種以上の合金で形成するのが好ましい。
【0061】また、図11に示すように、固定磁性層3
とフリー磁性層5とをそれぞれ前述の3層構造としても
よく、このように構成した場合には、固定磁性層3全体
の磁化の状態を非常に安定した状態に保つことが可能と
なるとともに、上部・下部両フリー磁性層5c,5aの
膜厚を適切に調整することで、磁気抵抗効果型素子1の
電気抵抗の変化率を高め外部磁界検出感度を一層向上さ
せることができる。
【0062】図12は本発明の他の応用例を示す図であ
って、この磁気抵抗効果型素子21が上述した磁気抵抗
効果型素子1と異なる点は、積層体11の両側領域に積
層体11を両端から挟むようにAl23等の非磁性絶縁
材料で形成された30nm程度の膜厚を有する底上げ絶
縁層22を配設して、底上げ層22の上面に、非磁性層
9、バイアス層10、及び電極層15を順次積層して搭
載し、積層構造膜12を、バイアス層10、非磁性層
9、及び底上げ絶縁層22の3層で構成した点が異なる
のみで、他は磁気抵抗効果型素子1と同様である。
【0063】この磁気抵抗効果型素子21の製造は、磁
気抵抗効果型素子1と同様の工程により図6に示す状態
とし、IBD(イオン・ビーム・デポジション)法によ
り、Al23粒子を、その入射角度θ2を基板13の垂
線Aに対し0°〜5°の範囲で傾けた矢印D,E方向か
ら放射して、図13に示すように、非磁性絶縁層14の
凹部14aに底上げ絶縁層22をその上面が反強磁性層
2よりも上方に位置するように形成した後、IBD(イ
オン・ビーム・デポジション)法により、非磁性層9、
バイアス層10、及び電極層15を順次形成し、磁気抵
抗効果型素子1と同様の工程を経て製造される。
【0064】このように構成・製造された磁気抵抗効果
型素子21にあっては、非磁性層9及びバイアス層10
が底上げ絶縁層22によって上方に押し上げられて反強
磁性層2よりも上方に位置しているため、電極層15か
らバイアス層10及び非磁性層9を介して固定磁性層
3、非磁性導電層4及びフリー磁性層5に与えられる検
出電流の中心を上方に引き上げ、フリー磁性層5により
多くの検出電流を通電することができ、検出電流が上部
固定磁性層3cよりも下方に位置する非磁性中間層3
b、下部固定磁性層3c、及び反強磁性層2に分流する
シャントロス(電流ロス)を抑えることができるので、
磁気ディスク装置に組み込まれて使用されたときの再生
出力波形の非対称性(所謂アシンメトリ)を改善し磁気
ディスクに記録された記録情報を正確に読み出すことが
できる。
【0065】尚、この応用例においても固定磁性層3を
上部・下部両固定磁性層3c,3aとこれら両層の間に
挟まれた非磁性中間層5bとの3層で構成したもので説
明したが、磁気抵抗効果型素子1と同様に、固定磁性層
3を、図14に示すように、CoFe合金やNiFe合
金等の軟磁性材料で形成されてなり、反強磁性層2との
界面にて発生する交換結合磁界(交換異方性磁界)によ
って磁化方向が図示Y方向(図14の紙面に向かう)に
固定された単層膜で構成してもよい。
【0066】また、この応用例では、フリー磁性層5を
1層構造としたもので説明したが、図15に示すよう
に、フリー磁性層5を、上部・下部両フリー磁性層5
c,5aとこれら両層の間に挟まれた非磁性中間層5b
との上述した3層構造とし、下部フリー磁性層5aがバ
イアス層10と磁気交換結合したバイアス下地層8と磁
気交換結合することにより下部フリー磁性層5aにバイ
アス磁界が付与されて、下部フリー磁性層5aの磁化方
向が図示X方向に揃えられ、上部フリー磁性層5cの磁
化方向が、上部フリー磁性層5cと下部下部磁性層5a
との間で発生する交換結合磁界(RKKY相互作用)に
より図示X方向と反対方向に揃えられた構成としてもよ
く、このようにすると、上部・下部両フリー磁性層5
c,5aの膜厚を適切に調整することにより、フリー磁
性層5の磁化を僅かな大きさの外部磁界により変動させ
ることができ、磁気抵抗効果型素子21の電気抵抗の変
化率が高められ外部磁界検出感度が一層向上する。
【0067】また、図16に示すように、固定磁性層3
とフリー磁性層5とをそれぞれ前述の3層構造としても
よく、このように構成した場合には、固定磁性層3全体
の磁化の状態を非常に安定した状態に保つことが可能と
なるとともに、上部・下部両フリー磁性層5c,5aの
膜厚を適切に調整することで、磁気抵抗効果型素子21
の電気抵抗の変化率を高め外部磁界検出感度を一層向上
させることができる。
【0068】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0069】本発明の磁気抵抗効果型素子は、非磁性導
電層と、前記非磁性導電層の上面に形成されたフリー磁
性層と、前記非磁性導電層の下面に形成された固定磁性
層と、前記固定磁性層の前記非磁性導電層と反対側の下
面に形成され、前記固定磁性層の磁化方向を固定する反
強磁性層とを有する積層体を備え、前記積層体の両端面
にはバイアス下地層が形成され、非磁性層と前記非磁性
層の上面に形成されたバイアス層とを有する積層構造膜
が、前記積層体を両端から前記バイアス下地層を介して
挟むように配置されており、前記非磁性層の上面が前記
反強磁性層よりも上方に位置し、前記バイアス層と前記
バイアス下地層とが磁気交換結合し、前記バイアス下地
層と前記フリー磁性層とが磁気交換結合することによ
り、前記フリー磁性層の磁化方向が前記固定磁性層の磁
化方向と交叉する方向に揃えられているので、前記バイ
アス層がトラック幅方向に前記バイアス下地層を介して
前記反強磁性層と対向することなく配置することができ
るため、前記バイアス層の保磁力の低下を招くことがな
く、前記バイアス層と前記フリー磁性層とが前記バイア
ス下地層を介して磁気交換結合により、前記フリー磁性
層の両端部分での反磁界の影響による磁壁の発生を抑え
ることができため、狭トラック化に対応した素子とする
ことができるとともに、磁気ディスクの所望トラックに
記録された記録情報を正確に読み出すことができる出力
特性の安定したスタビリティの高い素子とすることがで
きる。
【0070】また、前記積層体は非磁性絶縁層の上面に
形成され、前記非磁性絶縁層の上面には前記積層体の両
端を基点として前記積層体の両側領域に延びる凹部が形
成され、前記凹部内に前記積層構造膜が配設されている
ので、前記積層体を形成する際に、前記積層体の両側領
域において前記反強磁性層を完全に取り除くことができ
るため、前記反強磁性層上に前記非磁性層を介して前記
バイアス層が積層されることによる前記バイアス層の保
磁力の低下を防ぐことができる。
【0071】また、前記バイアス下地層が前記非磁性導
電層に接する前記固定磁性層の上面よりも上方に位置し
ているので、前記固定磁性層及び前記反強磁性層と前記
バイアス層とが前記バイアス下地層を介して接続される
ことにより懸念される前記固定磁性層及び前記反強磁性
層への悪影響を防止することができる。
【0072】また、前記積層構造膜は、非磁性の底上げ
絶縁層を有し、前記底上げ絶縁層の上面に前記非磁性層
が搭載されているので、前記固定磁性層、前記非磁性導
電層及び前記フリー磁性層に与えられる検出電流の中心
を上方に引き上げ、前記フリー磁性層により多くの検出
電流を通電することができ、検出電流が前記反強磁性層
に分流するシャントロスを抑えることができるので、磁
気ディスク装置に組み込まれて使用されたときの再生出
力波形のアシンメトリを改善し磁気ディスクに記録され
た記録情報を正確に読み出すことができる。
【0073】また、前記固定磁性層は、前記反強磁性層
に接する下部固定磁性層と、前記下部固定磁性層上に設
けられた非磁性中間層と、前記非磁性中間層上に設けら
れた上部固定磁性層とで形成されているので、前記上部
・下部両固定磁性層のうちの一方の層が他方の層の磁化
を適正な方向に固定する役割を担い、前記固定磁性層全
体の磁化の状態を非常に安定した状態に保つことが可能
となる。
【0074】また、前記フリー磁性層は、前記非磁性導
電層に接する下部フリー磁性層と、前記下部フリー磁性
層上に設けられた非磁性中間層と、前記非磁性中間層上
に設けられた上部フリー磁性層とで形成されているの
で、前記フリー磁性層の磁化を僅かな大きさの外部磁界
により変動させることができ、素子の電気抵抗の変化率
を高め外部磁界検出感度を一層向上させることができ
る。
【0075】また、前記フリー磁性層を突き抜ける伝導
電子が進入するバックド層が前記フリー磁性層上に設け
られているので、前記伝導電子の平均自由行程を延ば
し、素子の電気抵抗変化率を高め外部磁界検出感度を一
層向上させることができる。
【0076】また、前記フリー磁性層を突き抜ける伝導
電子を反射するスペキュラー層が前記フリー磁性層上に
設けられているので、前記伝導電子の平均自由行程を延
ばし、素子の電気抵抗変化率を高め外部磁界検出感度を
一層向上させることができる。
【0077】また、前記反強磁性層はPtMn合金で形
成されているので、前記固定磁性層との界面で大きな交
換結合磁界を発生させることができ、前記固定磁性層の
磁化状態を熱的にも安定して保つことができる。
【0078】また、本発明の磁気抵抗効果型素子の製造
方法は、基板上に形成された非磁性絶縁層上に反強磁性
層,固定磁性層,非磁性導電層,及びフリー磁性層を順
次積層した構造を有する多層膜を形成する工程と、前記
多層膜上にフォトレジストを形成する工程と、前記多層
膜の前記フォトレジストで覆われていない部分をエッチ
ングして除去することにより、前記多層膜で構成された
積層体を形成する工程と、前記積層体の両端面にバイア
ス下地層を形成する工程と、前記多層膜が除去された前
記積層体の両側領域に非磁性層をその上面が前記反強磁
性層よりも上方に位置するように形成する工程と、前記
非磁性層の上面にバイアス層を前記バイアス下地層に接
するように形成し、前記バイアス層と前記フリー磁性層
とを前記バイアス下地層を介して磁気交換結合させる工
程と、を有するので、前記フリー磁性層の両端部分での
反磁界の影響による磁壁の発生を抑え、前記フリー磁性
層の磁化方向を前記固定磁性層の磁化方向と交叉する方
向に揃えることのできる狭トラック化に対応した素子を
得ることができる。
【0079】また、前記積層体を形成する際に、前記多
層膜の前記フォトレジストで覆われていない部分に対応
する前記非磁性絶縁層にもエッチングを施すので、前記
積層体の両側領域において前記反強磁性層を完全に取り
除くことができるため、前記反強磁性層上に前記非磁性
層を介して前記バイアス層が積層されることによる前記
バイアス層の保磁力の低下を防ぐことができる。
【0080】また、前記非磁性導電層に接する前記固定
磁性層の上面よりも上方のみに前記バイアス下地層が存
在するのように、前記バイアス下地層にエッチングを施
す工程を有するので、前記固定磁性層及び前記反強磁性
層と前記バイアス層とが前記バイアス下地層を介して接
続されることに起因する前記固定磁性層及び前記反強磁
性層への悪影響を防止することができる。
【0081】また、前記両側領域に前記非磁性層が搭載
される非磁性の底上げ絶縁層を形成する工程を有するの
で、前記非磁性層及び前記バイアス層を上方に押し上げ
前記フリー磁性層に近接して配置させることができるた
め、検出電流が前記反強磁性層に分流するシャントロス
を抑え、磁気ディスク装置に組み込まれて使用されたと
きの再生出力波形のアシンメトリが小さい素子を得るこ
とができる。
【0082】また、前記非磁性層を形成した後に前記バ
イアス下地層の表面をエッチングし、その後に前記バイ
アス層を形成するので、前記バイアス層を形成する前工
程で前記バイアス下地層の表面に付着した付着物を完全
に除去することができ、この付着物によって前記バイア
ス層と前記バイアス下地層との磁気交換結合が妨げられ
ることがなく、前記バイアス層と前記バイアス下地層と
を確実に磁気交換結合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果型素子の断面図。
【図2】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、基板上に、非磁性絶縁層、多層
膜、バックド層、及びスペキュラー層を形成した状態を
示す断面図。
【図3】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、スペキュラー層上に、フォトレ
ジストを形成した状態を示す断面図。
【図4】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、非磁性絶縁層、多層膜、バック
ド層、及びスペキュラー層を部分的に除去し積層体を形
成した状態を示す断面図。
【図5】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、積層体の両端面及びその両側領
域にバイアス下地層を形成した状態を示す断面図。
【図6】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、バイアス下地層を部分的に除去
した状態を示す断面図。
【図7】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、積層体の両側領域に非磁性層を
形成した状態を示す断面図。
【図8】本発明の磁気抵抗効果型素子の製造方法を説明
するための図であって、非磁性層上にバイアス層及び電
極層を形成した状態を示す断面図。
【図9】本発明の磁気抵抗効果型素子に備わる固定磁性
層を単層膜で構成した場合の断面図。
【図10】本発明の磁気抵抗効果型素子に備わるフリー
磁性層を3層構造とした場合の断面図。
【図11】本発明の磁気抵抗効果型素子に備わるフリー
磁性層及び固定磁性層を各々3層構造とした場合の断面
図。
【図12】本発明の磁気抵抗効果型素子の他の応用例を
示す断面図。
【図13】本発明の他の応用例の磁気抵抗効果型素子の
製造方法を説明するための図であって、積層体の両側領
域に底上げ絶縁層を形成した状態を示す断面図。
【図14】本発明の他の応用例の磁気抵抗効果型素子に
備わる固定磁性層を単層膜で構成した場合の断面図。
【図15】本発明の他の応用例の磁気抵抗効果型素子に
備わるフリー磁性層を3層構造とした場合の断面図。
【図16】本発明の他の応用例の磁気抵抗効果型素子に
備わるフリー磁性層及び固定磁性層を各々3層構造とし
た場合の断面図。
【図17】従来の磁気抵抗効果型素子の断面図。
【図18】発明が解決しようとする課題を説明するため
の断面図。
【図19】発明が解決しようとする課題を説明するため
の断面図。
【符号の説明】
1 磁気抵抗効果型素子 2 反強磁性層 3 固定磁性層 3a 下部固定磁性層 3b 非磁性中間層 3c 上部固定磁性層 4 非磁性導電層 5 フリー磁性層 6 バックド層 7 スペキュラー層 8 バイアス下地層 9 非磁性層 10 バイアス層 11 積層体 12 積層構造膜 13 基板 14 非磁性絶縁層 14a 凹部 15 電極層 16 多層膜 17 フォトレジスト 21 磁気抵抗効果型素子 22 底上げ絶縁層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性導電層と、前記非磁性導電層の上
    面に形成されたフリー磁性層と、前記非磁性導電層の下
    面に形成された固定磁性層と、前記固定磁性層の前記非
    磁性導電層と反対側の下面に形成され、前記固定磁性層
    の磁化方向を固定する反強磁性層とを有する積層体を備
    え、前記積層体の両端面にはバイアス下地層が形成さ
    れ、非磁性層と前記非磁性層の上面に形成されたバイア
    ス層とを有する積層構造膜が、前記積層体を両端から前
    記バイアス下地層を介して挟むように配置されており、
    前記非磁性層の上面が前記反強磁性層よりも上方に位置
    し、前記バイアス層と前記バイアス下地層とが磁気交換
    結合し、前記バイアス下地層と前記フリー磁性層とが磁
    気交換結合することにより、前記フリー磁性層の磁化方
    向が前記固定磁性層の磁化方向と交叉する方向に揃えら
    れていることを特徴とする磁気抵抗効果型素子。
  2. 【請求項2】 前記積層体は非磁性絶縁層の上面に形成
    され、前記非磁性絶縁層の上面には前記積層体の両端を
    基点として前記積層体の両側領域に延びる凹部が形成さ
    れ、前記凹部内に前記積層構造膜が配設されていること
    を特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型素子。
  3. 【請求項3】 前記バイアス下地層が前記非磁性導電層
    に接する前記固定磁性層の上面よりも上方に位置してい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気抵抗効
    果型素子。
  4. 【請求項4】 前記積層構造膜は、非磁性の底上げ絶縁
    層を有し、前記底上げ絶縁層の上面に前記非磁性層が形
    成されていることを特徴とする請求項1,2又は3に記
    載の磁気抵抗効果型素子。
  5. 【請求項5】 前記固定磁性層は、前記反強磁性層に接
    する下部固定磁性層と、前記下部固定磁性層上に設けら
    れた非磁性中間層と、前記非磁性中間層上に設けられた
    上部固定磁性層とで形成されていることを特徴とする請
    求項1,2,3又は4に記載の磁気抵抗効果型素子。
  6. 【請求項6】 前記フリー磁性層は、前記非磁性導電層
    に接する下部フリー磁性層と、前記下部フリー磁性層上
    に設けられた非磁性中間層と、前記非磁性中間層上に設
    けられた上部フリー磁性層とで形成されていることを特
    徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の磁気抵抗
    効果型素子。
  7. 【請求項7】 バックド層が前記フリー磁性層上に設け
    られていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5
    又は6に記載の磁気抵抗効果型素子。
  8. 【請求項8】 スペキュラー層が前記フリー磁性層上に
    設けられていることを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5又は6に記載の磁気抵抗効果型素子。
  9. 【請求項9】 前記反強磁性層はPtMn合金で形成さ
    れていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,
    6,7又は8に記載の磁気抵抗効果型素子。
  10. 【請求項10】 基板上に形成された非磁性絶縁層上に
    反強磁性層,固定磁性層,非磁性導電層,及びフリー磁
    性層を順次積層した構造を有する多層膜を形成する工程
    と、 前記多層膜上にフォトレジストを形成する工程と、 前記多層膜の前記フォトレジストで覆われていない部分
    をエッチングして除去することにより、前記多層膜で構
    成された積層体を形成する工程と、 前記積層体の両端面にバイアス下地層を形成する工程
    と、 前記多層膜が除去された前記積層体の両側領域に非磁性
    層をその上面が前記反強磁性層よりも上方に位置するよ
    うに形成する工程と、 前記非磁性層の上面にバイアス層を前記バイアス下地層
    に接するように形成し、前記バイアス層と前記フリー磁
    性層とを前記バイアス下地層を介して磁気交換結合させ
    る工程と、を有することを特徴とする磁気抵抗効果型素
    子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記積層体を形成する際に、前記多層
    膜の前記フォトレジストで覆われていない部分に対応す
    る前記非磁性絶縁層にもエッチングを施すことを特徴と
    する請求項10に記載の磁気抵抗効果型素子の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記非磁性導電層に接する前記固定磁
    性層の上面よりも上方のみに前記バイアス下地層が存在
    するのように、前記バイアス下地層にエッチングを施す
    工程を有することを特徴とする請求項10又は11に記
    載の磁気抵抗効果型素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記両側領域に前記非磁性層が搭載さ
    れる非磁性の底上げ絶縁層を形成する工程を有すること
    を特徴とする請求項10,11又は12に記載の磁気抵
    抗効果型素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記非磁性層を形成した後に前記バイ
    アス下地層の表面をエッチングし、その後に前記バイア
    ス層を形成することを特徴とする請求項10,11,1
    2又は13に記載の磁気抵抗効果型素子の製造方法。
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