JP2002201462A - 研磨液組成物 - Google Patents

研磨液組成物

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JP2002201462A JP2001319393A JP2001319393A JP2002201462A JP 2002201462 A JP2002201462 A JP 2002201462A JP 2001319393 A JP2001319393 A JP 2001319393A JP 2001319393 A JP2001319393 A JP 2001319393A JP 2002201462 A JP2002201462 A JP 2002201462A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁膜とストッパー膜の研磨速度選択比を安定
にかつ低コストで向上させる研磨速度選択比向上剤、該
研磨速度選択比向上剤を含有する研磨液組成物、該研磨
速度選択比向上剤を用いた絶縁膜とストッパー膜の研磨
速度の選択比を向上させる方法、並びに前記研磨液組成
物を用いる被研磨基板の製造方法を提供すること。 【解決手段】モノ又はジアミン化合物、分子内にアミノ
基を3個以上有する多価アミン、エーテル基含有アミン
及び窒素原子を有する複素環化合物からなる群から選ば
れる1種以上からなる、ストッパー膜の研磨速度に対す
る絶縁膜の研磨速度比を向上させる研磨速度選択比向上
剤、該研磨速度選択比向上剤を含有してなる研磨液組成
物、前記研磨速度選択比向上剤を用いて絶縁膜とストッ
パー膜の研磨速度選択比を向上させる方法、並びに前記
研磨液組成物を用いる被研磨基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁膜とストッパ
ー膜の研磨速度選択比向上剤に関する。更に、該研磨速
度選択比向上剤を含有する研磨液組成物、該研磨速度選
択比向上剤を用いた絶縁膜とストッパー膜の研磨速度の
選択比を向上させる方法、並びに前記研磨液組成物を用
いる被研磨基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、素子分離領域はLOCOS (Local Oxi
dation of Silicon)法と呼ばれる技術によって形成され
ていた。しかし、LOCOS 法では有効である素子領域を狭
めてしまうために、近年の半導体の高集積化に対応して
いない。そこで、最近はSTI (Shallow Trench Isolatio
n)法と呼ばれるシリコン基板上に窒化珪素膜のようなス
トッパー膜を付着させ、溝内(トレンチ部ともいう)に
酸化珪素膜のような絶縁膜を埋め込み、溝の外部の余分
な絶縁膜を化学的機械研磨(CMP) を用いて平担化して、
ストッパー膜を露出させ、その後ストッパー膜をエッチ
ング除去する方法を採用している。このSTI 法では、被
研磨基板上の絶縁膜を研磨する時に発生するディッシン
グやシニングを防ぎ、平坦化を達成するために、ストッ
パー膜の研磨速度に対する絶縁膜の研磨速度を向上させ
ることが望ましい。
【0003】現在、STI-CMP 用研磨液として使用されて
いるセリア系研磨液は、絶縁膜の高研磨速度を発現さ
せ、かつストッパー膜の研磨速度を選択的に抑制し、効
率のよい平担化を達成している。しかし、シリカ系研磨
液と比較して、高コストであり、砥粒が分散しにくいと
いう問題がある。一方、シリカとpH調整剤とからなる
市販のシリカ系研磨液は、ストッパー膜に対する絶縁膜
の研磨速度選択比が低く、トレンチ部が密集した部分の
研磨が疎な部分に比べ進行してしまい、シニングが発生
するという問題がある。また、シニングを防ぐためにス
トッパー膜を厚くすると、CMP 後のストッパー膜の除去
によりトレンチ部の絶縁膜が多量に残存し、シリコン基
板表面と絶縁膜表面との間に大きな段差が残るという問
題が発生する。
【0004】特開平11-330025 号公報にはトリエタノー
ルアミンにより、特開平10-270401号公報には水酸化テ
トラメチルアンモニウム塩/過酸化水素の添加によって
研磨速度選択比を向上させることが報告されている。し
かし、前者では効果の発現に濃度が10重量%以上と多
量のトリエタノールアミンの添加が必要で、排水処理コ
ストも含めて高コストとなる問題がある。後者では過酸
化水素が分解し易く、その効果は安定性を含め十分では
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、絶縁膜とス
トッパー膜の研磨速度選択比を安定にかつ低コストで向
上させることが目的であり、それを達成する研磨速度選
択比向上剤を提供する。更に、該研磨速度選択比向上剤
を含有する研磨液組成物、該研磨速度選択比向上剤を用
いた絶縁膜とストッパー膜の研磨速度の選択比を向上さ
せる方法、並びに前記研磨液組成物を用いる被研磨基板
の製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 下記式(I) :
【0007】
【化5】
【0008】〔式中、R1 、R2 及びR3 はいずれも独
立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数
2〜6のアルケニル基を示す。但し、R1 、R2 及びR
3 の炭素数の合計は1〜8である〕、式(II):
【0009】
【化6】
【0010】〔式中、R4 、R5 、R7 及びR8 はいず
れも独立して水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基又
は炭素数1〜6のアルカノール基を示す。また、R6
炭素数1〜18の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキレ
ン基又は式(III) :
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R9 及びR10はいずれも独立して
水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、a及びbは0
〜9の整数を示す。なお、式(III) における炭素数の合
計は2〜18である)で表される基を示す〕又は式(I
V):
【0013】
【化8】
【0014】〔式中、R11、R12及びR13はいずれも独
立して水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1
〜8のアルカノール基、炭素数1〜8のアルカンジオー
ル基、炭素数1〜8のアルカントリオール基又は−(R
14O)c 15で表される基を示す。R14は炭素数1〜4
のアルキレン基、R15は水素原子、炭素数1〜18のア
ルキル基又は炭素数1〜18のアシル基、cは1〜20
の整数を示す。但し、R 11、R12及びR13のうち少なく
とも一つは炭素数1〜8のアルカンジオール基、炭素数
1〜8のアルカントリオール基若しくは−(R14O)c
35で表される基である(但し、R35は炭素数1〜18
のアルキル基若しくは炭素数1〜18のアシル基を示
す);または、R11、R12及びR13のうち少なくとも一
つが炭素数1〜8のアルカノール基若しくは−(R
14O)c Hで表される基である場合には他の基の少なく
とも一つは炭素数1〜8のアルキル基である。〕で表わ
されるモノ又はジアミン化合物、分子内にアミノ基を3
個以上有する多価アミン、エーテル基含有アミン及び窒
素原子を有する複素環化合物からなる群から選ばれる1
種以上からなる、ストッパー膜の研磨速度に対する絶縁
膜の研磨速度比を向上させる研磨速度選択比向上剤、
〔2〕前記〔1〕記載の研磨速度選択比向上剤を含有し
てなる研磨液組成物、〔3〕前記〔1〕記載の研磨速度
選択比向上剤を用いて絶縁膜とストッパー膜の研磨速度
選択比を向上させる方法、並びに〔4〕前記〔2〕記載
の研磨液組成物を用いる被研磨基板の製造方法に関す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、研磨速度選択比
向上とは、ストッパー膜の研磨速度に対する絶縁膜の研
磨速度の比(以下、選択比ともいう)を向上させること
を意味する(以下、選択比向上ともいう)。従って、本
発明の研磨速度選択比向上剤(以下、選択比向上剤と略
す) とは、研磨液組成物に含有させることで、STI 法に
おけるストッパー膜の研磨速度に対する絶縁膜の研磨速
度の比を向上させる作用、具体的には、絶縁膜の研磨速
度を著しく低下させずに、ストッパー膜の研磨速度を低
減させる作用を有する剤をいう。なお、選択比向上剤が
向上させる研磨速度の比〔(絶縁膜の研磨速度)/(ス
トッパー膜の研磨速度)〕としては、研磨終点を検出す
る容易さの観点(所定の位置で研磨を容易に停止できる
観点)、研磨後の被研磨基板の平坦化達成の観点から、
選択比は市販シリカ系研磨液の選択比3〜4を超える比
が好ましく、好ましくは6以上、より好ましくは8以
上、更に好ましくは10以上、特に好ましくは15以上
である。なお、各膜の研磨速度は、後述の実施例に記載
の方法で測定したものをいう。
【0016】本発明の絶縁膜とストッパー膜の研磨速度
選択比向上剤は、前記のように、式(I) :
【0017】
【化9】
【0018】〔式中、R1 、R2 及びR3 はいずれも独
立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数
2〜6のアルケニル基を示す。但し、R1 、R2 及びR
3 の炭素数の合計は1〜8である〕、式(II):
【0019】
【化10】
【0020】〔式中、R4 、R5 、R7 及びR8 はいず
れも独立して水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基又
は炭素数1〜6のアルカノール基を示す。また、R6
炭素数1〜18の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキレ
ン基又は式(III) :
【0021】
【化11】
【0022】(式中、R9 及びR10はいずれも独立して
水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、a及びbは0
〜9の整数を示す。なお、式(III) における炭素数の合
計は2〜18である)で表される基を示す〕又は式(I
V):
【0023】
【化12】
【0024】〔式中、R11、R12及びR13はいずれも独
立して水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1
〜8のアルカノール基、炭素数1〜8のアルカンジオー
ル基、炭素数1〜8のアルカントリオール基又は−(R
14O)c 15で表される基を示す。R14は炭素数1〜4
のアルキレン基、R15は水素原子、炭素数1〜18のア
ルキル基又は炭素数1〜18のアシル基、cは1〜20
の整数を示す。但し、R 11、R12及びR13のうち少なく
とも一つは炭素数1〜8のアルカンジオール基、炭素数
1〜8のアルカントリオール基若しくは−(R14O)c
35で表される基である(但し、R35は炭素数1〜18
のアルキル基若しくは炭素数1〜18のアシル基を示
す);または、R11、R12及びR13のうち少なくとも一
つが炭素数1〜8のアルカノール基若しくは−(R
14O)c Hで表される基である場合には他の基の少なく
とも一つは炭素数1〜8のアルキル基である。〕で表わ
されるモノ又はジアミン化合物、分子内にアミノ基を3
個以上有する多価アミン、エーテル基含有アミン及び窒
素原子を有する複素環化合物からなる群から選ばれる1
種以上からなるものである。
【0025】式(I)において、R1 、R2 及びR3
は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2
〜6のアルケニル基であり、選択比向上の観点から、好
ましくは炭素数1〜4、更に好ましくは炭素数1〜3の
アルキル基である。また、R1、R2 及びR3 の炭素数
の合計は、選択比向上の観点から、好ましくは1〜6、
より好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜3である。
また、選択比向上の観点から、一級アミン及び二級アミ
ンが好ましく、一級アミンがより好ましい。更に、アル
キル基は直鎖構造でも分岐鎖構造でも環状構造でも良い
が、直鎖構造又は分岐鎖構造が好ましい。
【0026】式(I)で表わされるモノアミン化合物の
具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピ
ルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブ
チルアミン、sec −ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘ
キシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルエチルア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アリルア
ミン、ジアリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミ
ン、N−メチルジアリルアミン、シクロプロピルアミ
ン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シク
ロヘキシルアミン等が挙げられる。好ましくは選択比向
上の観点からメチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン、イソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジプロピルアミン及びジイソプロピルアミンで
ある。特に好ましくはプロピルアミン及びイソプロピル
アミンである。これらのアミン化合物は、単独で又は2
種以上を混合して用いてもよい。
【0027】式(II)において、R4 、R5 、R7 及び
8 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数
1〜6のアルカノール基であり、水溶性の観点及び選択
比向上の観点から、好ましくは水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基又は炭素数1〜4のアルカノール基、更に
好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭
素数1〜3のアルカノール基であり、アルキル基又はア
ルカノール基は直鎖構造でも分岐鎖構造でもよい。ま
た、R6 は炭素数1〜18の直鎖、分岐鎖若しくは環状
のアルキレン基又は式(III)で表される基であり、中で
も、選択比向上の観点から、式(III)で表される基が好
ましい。
【0028】R9 及びR10は水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基であり、水溶性の観点及び選択比向上の観
点から、好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
ル基、更に好ましくは水素原子又は炭素数1〜3のアル
キル基である。また、a及びbはそれぞれ0〜9の整数
であり、水溶性の観点及び選択比向上の観点から、好ま
しくは0〜8の整数、より好ましくは0〜5の整数、特
に好ましくは0〜3の整数である。また、a+bは好ま
しくは1〜11、より好ましくは1〜9、更に好ましく
は1〜7、特に好ましくは1〜5である。更に、式(II
I)における炭素数の合計は、選択比向上の観点から、2
〜18、好ましくは2〜16、更に好ましくは2〜1
2、特に好ましくは2〜10である。
【0029】式(II)で表わされるジアミン化合物の具
体的な例としては、エチレンジアミン、1,2−ジアミ
ノプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタ
ンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,
N’−ジメチルエチレンジアミン、N−エチルエチレン
ジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペ
ンタメチレンジアミン、1,3−ジアミノペンタン、N
−イソプロピルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、
ヘプタメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ
メチル−1,2−プロパンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N,2,2−テトラメチル−1,3−プロパンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、N,N’−ジメチル−
1,6−ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’−テト
ラメチル−1,4−ブタンジアミン、ノナメチレンジア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジアミン、デカメチレンジア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジ
アミノヘキサン、ウンデカメチレンジアミン、3−(ジ
ブチルアミノ)プロピルアミン、ドデカメチレンジアミ
ン、シクロヘキサンジアミン、2−ヒドロキシエチルア
ミノプロピルアミン、ジエタノールアミノプロピルアミ
ン等が挙げられる。
【0030】これらの中では、水溶性の観点及び選択比
向上の観点から、好ましくはエチレンジアミン、1,2
−ジアミノプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,
4−ブタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びN,
N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキ
サンであり、特に好ましくはN,N,N’,N’−テト
ラメチル−1,6−ジアミノヘキサンである。これらの
アミン化合物は、単独で又は二種以上を混合して用いて
もよい。
【0031】式(IV)において、R11、R12及びR
13は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1
〜8のアルカノール基、炭素数1〜8のアルカンジオー
ル基、炭素数1〜8のアルカントリオール基又は−(R
14O)c 15で表される基である。ここで、R14は炭素
数1〜4のアルキレン基を示し、水溶性の観点から好ま
しくは炭素数2〜3のアルキレン基である。R15は水素
原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数1〜18
のアシル基であり、選択比向上および安定性の観点か
ら、好ましくは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル
基、より好ましくは水素原子又は炭素数1〜6のアルキ
ル基、さらに好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のア
ルキル基である。また、cは1〜20の整数を示し、選
択比向上の観点から好ましくは1〜10の整数、更に好
ましくは1〜8の整数、特に好ましくは1〜5の整数で
ある。また、R11〜R13のアルキル基、アルカノール
基、アルカンジオール基又はアルカントリオール基の炭
素数について、選択比向上の観点から、アルキル基の炭
素数は、好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜4、特
に好ましくは1〜3であり、アルキル鎖は直鎖構造でも
分岐鎖構造でもよい。また、アルカノール基、アルカン
ジオール基又はアルカントリオール基の炭素数は、いず
れも好ましくは2〜8、更に好ましくは3〜6である。
なお、R11、R12及びR13のうち少なくとも一つは炭素
数1〜8のアルカンジオール基、炭素数1〜8のアルカ
ントリオール基若しくは−(R14O)c 35で表される
基である(但し、R35は炭素数1〜18のアルキル基若
しくは炭素数1〜18のアシル基を示す);または、R
11、R12及びR13のうち少なくとも一つが炭素数1〜8
のアルカノール基若しくは−(R14O)c Hで表される
基である場合には他の基の少なくとも一つは炭素数1〜
8のアルキル基である。また、R11、R12及びR13のう
ち二つ以上が−(R14O)c 15で表される基である場
合、各基におけるR14、R 15及びcは同一であっても異
なっていてもよい。
【0032】式(IV)で表わされるモノアミン化合物の
具体的な例としては、2−(メチルアミノ)エタノー
ル、N−エチルジエタノールアミン、3−(メチルアミ
ノ)プロパノール、N−メチルジプロパノールアミン、
2−(エチルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミ
ノ)エタノール、4−(メチルアミノ)ジブタノール、
2−(イソプロピルアミノ)エタノール、1−(ジメチ
ルアミノ)−2−プロパノール、4−(ジメチルアミ
ノ)−1−ブタノール、4−(エチルアミノ)−1−ブ
タノール、3−(ジエチルアミノ)−1−プロパノー
ル、1−(ジエチルアミノ)−2−プロパノール、6−
(ジメチルアミノ)−1−ヘキサノール、2−(ジイソ
プロピルアミノ)エタノール、2−(ジブチルアミノ)
エタノール、N,N−ジメチルエトキシエタノールアミ
ン、N,N−ジメチルエトキシエトキシエタノールアミ
ン、N,N−ジエチルエトキシエタノールアミン、N,
N−ジエチルエトキシエトキシエタノールアミン、2−
アミノ−1,3−プロパンジオール、3−アミノ−1,
2−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,
3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,
3−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−
プロパンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロ
パンジオール、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジ
オール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、エ
トキシプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、
2−メトキシエチルアミン、3−プロポキシプロピルア
ミン、3−イソブトキシプロピルアミン、ビス(2−メ
トキシエチル)アミン等が挙げられ、これらの中では、
選択比向上の観点から、特に好ましくは6−(ジメチル
アミノ)−1−ヘキサノールである。これらのアミン化
合物は、単独で又は二種以上を混合して用いてもよい。
【0033】分子内にアミノ基を3個以上有する多価ア
ミンとしては、式(V):
【0034】
【化13】
【0035】(式中、R16、R17、R21、R23及びR24
はいずれも独立して水素原子又は炭素数1〜6のアルキ
ル基、R18、R20及びR22はいずれも独立して炭素数1
〜18のアルキレン基、R19は水素原子、炭素数1〜6
のアルキル基又は式(VI) :
【0036】
【化14】
【0037】で表される基、R25は炭素数1〜18のア
ルキレン基、R26及びR27はいずれも独立して水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基、dは0〜20の整数を
示す。)で表わされる化合物やアミノ基含有高分子化合
物が挙げられる。
【0038】ここで、R16、R17、R21、R23、R24
26及びR27は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基
であり、選択比向上の観点から、好ましくは水素原子又
は炭素数1〜3のアルキル基である。また、R18
20、R22及びR25は炭素数1〜18のアルキレン基で
あり、選択比向上の観点から、好ましくは炭素数2〜1
2、より好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基であ
る。また、dは0〜20の整数を示し、選択比向上の観
点から、好ましくは0〜6、より好ましくは0〜4、更
に好ましくは0〜1である。なお、dが2以上の場合、
複数存在するR20、R 21はそれぞれ同一であっても異な
っていてもよい。
【0039】分子内にアミノ基を3個以上有する多価ア
ミンの具体的な例としては、ジエチレントリアミン、ビ
ス(3−アミノプロピル)アミン、N−メチル−3,
3’−イミノビス(プロピルアミン)、ビス(ヘキサメ
チレン)トリアミン、スパミジン、スペルミン、トリエ
チレンテトラミン、N,N’−ビス(2−アミノプロピ
ル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−アミノエ
チル)−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ビス
(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン、
トリス(2−アミノエチル)アミン、N,N,N’,
N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、テト
ラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ポリビニ
ルアミン等が挙げられ、これらの中では、選択比向上の
観点から、好ましくはビス(3−アミノプロピル)アミ
ン又はトリエチレンテトラミンである。これらの分子内
にアミノ基を3個以上有する多価アミンは、単独で又は
二種以上を混合して用いてもよい。
【0040】エーテル基含有アミンとしては式(VII):
【0041】
【化15】
【0042】(式中、R28、R29、R33及びR34はいず
れも独立して水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、
30及びR32はいずれも独立して炭素数1〜18のアル
キレン基、R31は炭素数1〜4のアルキレン基、eは0
〜20の整数を示す。)で表される化合物が挙げられ
る。
【0043】ここで、R28、R29、R33及びR34は水素
原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、選択比向上
の観点から、好ましくは水素原子又は炭素数1〜3のア
ルキル基であり、R30及びR32は炭素数1〜18のアル
キレン基であり、選択比向上の観点から、好ましくは炭
素数2〜12、より好ましくは炭素数2〜6のアルキレ
ン基である。また、eは0〜20の整数を示し、選択比
向上の観点から、好ましくは0〜10、より好ましくは
0〜8、更に好ましくは0〜5である。eが2以上の場
合、複数存在するR30は、それぞれ同一であっても異な
っていてもよい。
【0044】エーテル基含有アミンの具体的な例として
は、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジメチルア
ミノエトキシプロピルアミン、1,2−ビス(2−アミ
ノエトキシ)エタン、1,2−ビス(3−アミノプロポ
キシ)エタン、4,9−ジオキサ−1,12−ドデカン
ジアミン、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロ
ピル)エーテル等が挙げられ、これらの中では、選択比
向上の観点から、好ましくはジエチレングリコールビス
(3−アミノプロピル)エーテルである。これらのエー
テル基含有アミンは、単独で又は二種以上混合して用い
てもよい。
【0045】窒素原子を有する複素環化合物としては種
々の化合物が用いられるが、選択比向上の観点から、複
素環を構成する窒素原子の一つ以上が2級アミンである
複素環化合物が好ましい。
【0046】窒素原子を有する複素環化合物の具体的な
例としては、ピペリジン、ピペラジン、ホモピペラジ
ン、ピロリジン、ピリジン、ピラジン、ピロール、トリ
エチレンジアミン、モルホリン、2−アミノピリジン、
3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、3−アミノ
−1,2,4−トリアゾール、N−(3−アミノプロピ
ル)モルホリン、N−(2−アミノエチル)モルホリ
ン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピル
ピペリジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、2−
メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1,3
−ジ(4−ピペリジル)プロパン、2,6−ジメチルピ
ペラジン、2,5−ジメチルピラジン、3,5−ジメチ
ルピラゾール、ビス(3−アミノプロピル)ピペラジ
ン、アミノエチルピペラジン、ヒドロキシエチルピペラ
ジン、ピペコリン、2−(1−ピペラジニル)ピリミジ
ン、4−ピペリジノピリジン、ピリジンメタノール、N
−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、N−メチ
ルピペリジン、3−ピペリジンメタノール、4−ヒドロ
キシピペリジン等が挙げられ、これらの中では、選択比
向上の観点から、好ましくはピペラジン又はピペリジン
である。これらの窒素原子を含有する複素環化合物は、
単独で又は二種以上を混合して用いてもよい。
【0047】さらにこれら式(I)、式(II)若しくは
式(IV)で表わされるモノ又はジアミン化合物、分子内
にアミノ基を3個以上有する多価アミン、エーテル基含
有アミン及び窒素原子を有する複素環化合物はそれぞれ
二種以上を混合して用いてもよい。
【0048】本発明においては、かかる選択比向上剤を
研磨液組成物に用いることで、STI法による研磨におい
て絶縁膜とストッパー膜の研磨速度選択比を安定にかつ
低コストで向上させることができるという優れた効果が
発現される。このような効果が発現する理由として前記
選択比向上剤がストッパー膜表面に選択的に吸着し、ス
トッパー膜の研磨速度を抑制するためと推定している。
従って、本発明は、前記選択比向上剤を用いる、絶縁膜
とストッパー膜の研磨速度選択比の向上方法を提供する
ものである。
【0049】本発明の研磨液組成物は、前記選択比向上
剤を含有したものである。該選択比向上剤の添加量は、
著しく絶縁膜の研磨速度を低下させずに、ストッパー膜
の研磨速度を選択的に抑制する観点、研磨後の基板表面
性状の観点から、研磨液組成物全量に対して0.01〜20重
量%が好ましく、より好ましくは0.1 〜15重量%、更に
好ましくは0.3 〜10重量%、最も好ましくは0.5 〜5重
量%である。
【0050】本発明の研磨液組成物は、さらにpH調整
剤及び/又は研磨材を含有していることが好ましい。
【0051】研磨液組成物のpHは、絶縁膜の高研磨速
度を発現する観点から8〜13が好ましく、より好ましく
は10〜13である。pH調整剤はpHをこのように調整す
るために用いられる。
【0052】pH調整剤としては、アンモニア(具体的
には、アンモニア水)、水酸化カリウム、アミン等のア
ルカリ源を適宜使用することができる。なお、前記選択
比向上剤はpH調整能を有しているため、この選択比向
上剤を用いる場合、前記アルカリ源の使用を省略又は使
用量を減ずることができる。また、pH調整剤の含有量
は、選択比向上の観点から、研磨液組成物全量に対して
0.001 〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜3
重量%、更に好ましくは0.1 〜1重量%である。
【0053】本発明で用いられる研磨材は、研磨用に一
般に使用されている研磨材を使用することができる。該
研磨材の例としては、金属:金属又は半金属の炭化物、
窒化物、酸化物、ホウ化物;ダイヤモンド等が挙げられ
る。金属又は半金属元素は、周期律表(長周期型)の2
A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A
又は8族由来のものである。研磨材の具体例として、α
−アルミナ粒子、炭化ケイ素粒子、ダイヤモンド粒子、
酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子、酸化セリウム粒
子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子、ヒ
ュームドシリカ粒子等が挙げられ、中でも研磨材の分散
性と研磨後の基板表面性状が良好になる観点からシリカ
が好ましく、より好ましくはケイ酸アルカリやアルコキ
シシランを出発原料とする製法で得られるコロイダルシ
リカ、四塩化ケイ素等の揮発性ケイ素化合物を酸水素焔
中での高温加水分解により製造されるフュームドシリカ
である。研磨材の平均粒径(BET法により求めた比表
面積から換算)は、研磨速度向上の観点から、1〜1000
nmが好ましく、より好ましくは5〜500 nm、更に好
ましくは10〜300 nmである。研磨材の添加量は、研磨
速度向上の観点から研磨液組成物全量に対して0.5 〜30
重量%が好ましく、より好ましくは1〜25重量%、更に
好ましくは3〜15重量%である。
【0054】本発明の選択比向上剤又は選択比向上剤と
pH調整剤を含有してなる研磨液組成物は、固定砥石、
パッド中に砥石を固定した研磨パッド等を用いる研磨方
式が有効であり、さらに、前記研磨材を含有する研磨液
組成物はポリウレタン製の研磨パッドを用いる遊離研磨
材による研磨方式において有効であるが、固定砥石、パ
ッド中に砥石を固定した研磨パッド等を用いる研磨方式
においても有効である。
【0055】本発明の研磨液組成物の残部は水である。
研磨液組成物中の水の含有量は、選択比向上の観点から
研磨液組成物全量に対して45〜99.49 重量%が好まし
く、より好ましくは55〜99重量%、更に好ましくは65〜
95重量%である。
【0056】また、本発明の研磨液組成物には必要に応
じて、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエ
チルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロ
ライド等の殺菌剤、抗菌剤等の他の成分を配合すること
ができる。
【0057】尚、前記研磨液組成物中の各成分の濃度
は、研磨する際の好ましい濃度であるが、該組成物製造
時の濃度であってもよい。なお、濃縮液として研磨液組
成物は製造され、これを使用時に希釈して用いる場合も
ある。
【0058】以上のような構成を有する本発明の研磨液
組成物を用いることで、STI 法による研磨において、ス
トッパー膜を除去した後のシリコン基板の表面のレベル
と、トレンチ部上の絶縁膜表面のレベルとの間で段差の
極めて少ない被研磨基板を安定にかつ低コストで得るこ
とができるという優れた効果が発現される。
【0059】本発明の研磨液組成物は、例えば、シリコ
ン基板に形成された溝内へ素子分離のための絶縁膜を埋
め込んだ後、溝の外部に堆積した絶縁膜を除去してシリ
コン基板の表面を平担化するSTI 法に好適に使用され
る。
【0060】また、本発明の被研磨基板の製造方法は、
本発明の研磨液組成物を用いるものである。ここで、本
発明の選択比向上剤を含有した研磨液組成物を用いて研
磨を行うことにより、絶縁膜とストッパー膜の研磨速度
選択比を向上させ、優れた平坦化を行うことができる。
また、この平坦化により、シニング等の欠陥を被研磨基
板に生じさせずに窒化珪素膜等のストッパー膜の厚みを
薄くすることができ、半導体の高集積化を達成すること
ができる。
【0061】本発明で用いられる被研磨基板は、STI 法
等の、シリコン基板に形成された溝内へ絶縁膜を埋め込
む素子分離工程により得られる基板であり、研磨対象物
である絶縁膜と研磨の進行を抑制するストッパー膜を含
むものである。
【0062】本発明に使用される絶縁膜としては、酸化
珪素膜が好ましく、その中でもプラズマTEOS膜、常圧CV
D 膜、熱酸化膜等を使用することができる。一方、スト
ッパー膜としては、窒化珪素膜が好ましく、その中でも
低圧CVD 膜、常圧CVD 膜等を使用することができる。な
お、絶縁膜及びストッパー膜の厚み等の物性について
は、特に限定はない。
【0063】本発明の被研磨基板の製造方法において
は、STI 法等の、シリコン基板に形成された溝内へ絶縁
膜を埋め込む素子分離工程において、シリコン基板上に
成膜した余分の絶縁膜を除去するために、選択比向上剤
を含有する研磨液組成物を用いて研磨を行うことにより
平坦化された被研磨基板を効率よく製造することができ
る。
【0064】
【実施例】以下の実施例中の「重量%」は研磨液組成物
全量に対するものである。尚、研磨装置には片面研磨機
〔品番:MA-300、エンギス(株)製〕を使用した。ま
た、研磨条件等は以下に記載した。
【0065】研磨条件 本実施例において、被研磨基板として、プラズマTEOSで
酸化珪素膜(絶縁膜としての酸化膜)を表面上に10000
Å(1000nm)の厚さに蒸着したシリコン基板(縦
4cm ×横4cm )、及び低圧CVD で窒化珪素膜(ストッパ
ー膜としての窒化膜)を表面上に3000Å(300nm)
蒸着したシリコン基板(縦4cm ×横4cm)を使用した。
【0066】研磨パッドはIC1400(P) 〔外径30cmφ、ロ
デール・ニッタ(株)製〕を使用した。また、研磨荷重
は2.5 ×104 Pa、研磨液流量は50mL/minである。定盤回
転数は80rpm 、研磨ワーク(ヘッド)の回転数は60rpm
であり、定盤と研磨ワーク(ヘッド)は同一方向に回転
させた。研磨時間は3minである。更に、研磨ワーク(ヘ
ッド)に使用するセラミック製の保持台には水貼り用の
バッキングフィルムを貼付し、その上にガラスエポキシ
樹脂製のキャリア1を貼付した。そこに被研磨基板2を
密着させて使用した(図1参照) 。
【0067】研磨速度の算出 研磨速度は、上記の条件下で研磨を行い、研磨前後の各
被研磨基板の研磨膜厚変化の平均値を測定し、それを研
磨時間で除することにより求めた。膜厚変化量は、エリ
プソメーター〔MARY−102LD、ファイブラボ
(株)製〕から膜厚を求め、算出した。
【0068】研磨速度選択比の算出 研磨速度選択比は、酸化膜の研磨速度を窒化膜の研磨速
度で除することで算出した。
【0069】実施例1〜11、比較例1〜5 市販のシリカ系研磨液〔商品名「セミ・スパース25」、
キャボット(株)製(pH調整剤として水酸化カリウム
を含有)〕を使用前によく振盪し、研磨材の沈降の無い
ことを確認後、その260gにプロピルアミン15g(3重量
%) を加えイオン交換水で全量500gにし、実施例1の研
磨液組成物を得た。攪拌後、上記の研磨条件下で酸化膜
と窒化膜を研磨した。表1に示す選択比向上剤及びpH
調整剤を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例3
〜11、比較例1〜5の研磨液組成物を得、同様に研磨
を行った。但し、実施例2は市販のシリカ系研磨液であ
るILD1300(商品名:ロデール・ニッタ社製)を
使用前によく振盪し、シリカの沈降のないことを確認
後、その495gにエチレンジアミン5g (1重量%) を加
え、研磨液組成物を得た。攪拌後、上記の研磨条件下、
酸化膜と窒化膜を研磨した。これらの結果を表1に示
す。
【0070】
【表1】
【0071】表1の結果より、本発明の選択比向上剤を
用いた実施例1〜11の研磨液組成物は、比較例1〜5
の研磨液組成物に比べ研磨速度選択比が向上されたもの
であることがわかる。
【0072】
【発明の効果】本発明の研磨速度選択比向上剤を含有す
る研磨液組成物を用いることで、ストッパー膜の研磨速
度に対する絶縁膜の研磨速度の選択比を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例で使用したキャリア表面の概略
説明図を示す。
【符号の説明】
1 キャリア 2 被研磨基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 良一 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 (72)発明者 米田 康洋 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AC04 CB01 CB03 DA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) : 【化1】 〔式中、R1 、R2 及びR3 はいずれも独立して水素原
    子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアル
    ケニル基を示す。但し、R1 、R2 及びR3 の炭素数の
    合計は1〜8である〕、式(II): 【化2】 〔式中、R4 、R5 、R7 及びR8 はいずれも独立して
    水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜
    6のアルカノール基を示す。また、R6 は炭素数1〜1
    8の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキレン基又は式(I
    II) : 【化3】 (式中、R9 及びR10はいずれも独立して水素原子又は
    炭素数1〜6のアルキル基、a及びbは0〜9の整数を
    示す。なお、式(III) における炭素数の合計は2〜18
    である)で表される基を示す〕又は式(IV): 【化4】 〔式中、R11、R12及びR13はいずれも独立して水素原
    子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルカ
    ノール基、炭素数1〜8のアルカンジオール基、炭素数
    1〜8のアルカントリオール基又は−(R14O)c 15
    で表される基を示す。R14は炭素数1〜4のアルキレン
    基、R15は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は
    炭素数1〜18のアシル基、cは1〜20の整数を示
    す。但し、R 11、R12及びR13のうち少なくとも一つは
    炭素数1〜8のアルカンジオール基、炭素数1〜8のア
    ルカントリオール基若しくは−(R14O)c 35で表さ
    れる基である(但し、R35は炭素数1〜18のアルキル
    基若しくは炭素数1〜18のアシル基を示す);また
    は、R11、R12及びR13のうち少なくとも一つが炭素数
    1〜8のアルカノール基若しくは−(R14O)c Hで表
    される基である場合には他の基の少なくとも一つは炭素
    数1〜8のアルキル基である。〕で表わされるモノ又は
    ジアミン化合物、分子内にアミノ基を3個以上有する多
    価アミン、エーテル基含有アミン及び窒素原子を有する
    複素環化合物からなる群から選ばれる1種以上からな
    る、ストッパー膜の研磨速度に対する絶縁膜の研磨速度
    比を向上させる研磨速度選択比向上剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研磨速度選択比向上剤を
    含有してなる研磨液組成物。
  3. 【請求項3】 さらに研磨材及び/又はpH調整剤を含
    有してなる請求項2記載の研磨液組成物。
  4. 【請求項4】 シリコン基板に形成された溝内へ素子分
    離のための絶縁膜を埋め込んだ後、溝の外部に堆積した
    絶縁膜を除去してシリコン基板の表面を平担化するため
    に使用される請求項2又は3記載の研磨液組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の研磨速度選択比向上剤を
    用いて絶縁膜とストッパー膜の研磨速度選択比を向上さ
    せる方法。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4いずれか記載の研磨液組成
    物を用いる被研磨基板の製造方法。
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