JP2000256656A - Cmp研磨剤及び基板の研磨方法 - Google Patents

Cmp研磨剤及び基板の研磨方法

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JP2000256656A
JP2000256656A JP11057117A JP5711799A JP2000256656A JP 2000256656 A JP2000256656 A JP 2000256656A JP 11057117 A JP11057117 A JP 11057117A JP 5711799 A JP5711799 A JP 5711799A JP 2000256656 A JP2000256656 A JP 2000256656A
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polishing
film
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cmp
cerium oxide
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Naoyuki Koyama
直之 小山
Toranosuke Ashizawa
寅之助 芦沢
Masato Yoshida
誠人 吉田
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃液処理が容易で、酸化珪素膜等の被研磨面
を、傷なく、高速に研磨することが可能で、酸化珪素膜
研磨速度と窒化珪素膜研磨速度の比を10以上にするC
MP研磨剤。及びこれらCMP研磨剤を使用した基板の
研磨方法を提供する。 【解決手段】酸化セリウム粒子、分散剤、生分解性を有
する添加剤、及び水からなり、生分解性を有する添加剤
が活性汚泥により微生物処理が可能であるCMP研磨
剤。酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含む酸化セリウ
ムスラリー並びに生分解性を有する添加剤と水を含む添
加液からなることができる。研磨する膜を形成した基板
を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、CMP研磨剤を
研磨膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤
を動かして研磨する膜を研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子製造技
術に使用される研磨方法に関し、基板表面の平坦化工
程、特に、層間絶縁膜の平坦化工程、シャロー・トレン
チ分離の形成工程等において使用されるCMP研磨剤。
及びこれらCMP研磨剤を使用した基板の研磨方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在の超々大規模集積回路では、実装密
度を高める傾向にあり、種々の微細加工技術が研究、開
発されている。既に、デザインルールは、サブハーフミ
クロンのオーダーになっている。このような厳しい微細
化の要求を満足するために開発されている技術の一つに
CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)技術があ
る。この技術は、半導体装置の製造工程において、露光
を施す層を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、
歩留まりを安定させることができるため、例えば、層間
絶縁膜の平坦化、シャロー・トレンチ分離等を行う際に
必須となる技術である。従来、半導体装置の製造工程に
おいて、プラズマ−CVD(ChemicalVapo
r Deposition、化学的蒸着法)、低圧−C
VD等の方法で形成される酸化珪素絶縁膜等無機絶縁膜
層を平坦化するためのCMP研磨剤として、ヒュームド
シリカ系の研磨剤が一般的に検討されていた。ヒューム
ドシリカ系の研磨剤は、シリカ粒子を四塩化珪酸を熱分
解する等の方法で粒成長させ、pH調整を行って製造し
ている。しかしながら、この様な研磨剤は無機絶縁膜の
研磨速度が十分な速度をもたず、実用化には低研磨速度
という技術課題があった。
【0003】デザインルール0. 5μm以上の世代で
は、集積回路内の素子分離にLOCOS(シリコン局所
酸化)が用いられていた。その後さらに加工寸法が微細
化すると素子分離幅の狭い技術が要求され、シャロー・
トレンチ分離が用いられつつある。シャロー・トレンチ
分離では、基板上に成膜した余分の酸化珪素膜を除くた
めにCMPが使用され、研磨を停止させるために、酸化
珪素膜の下に研磨速度の遅いストッパ膜が形成される。
ストッパ膜には窒化珪素などが使用され、酸化珪素膜と
ストッパ膜との研磨速度比が大きいことが望ましい。従
来のヒュームドシリカ系の研磨剤は、上記の酸化珪素膜
とストッパ膜の研磨速度比が3程度と小さく、シャロー
・トレンチ分離用としては実用に耐える特性を有してい
なかった。
【0004】一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表
面研磨剤として、酸化セリウム研磨剤が用いられてい
る。酸化セリウム粒子はシリカ粒子やアルミナ粒子に比
べ硬度が低く、したがって、研磨表面に傷が入りにくい
ことから、仕上げ鏡面研磨に有用である。しかしなが
ら、ガラス表面研磨用酸化セリウム研磨剤にはナトリウ
ム塩を含む分散剤を使用しているため、そのまま半導体
用研磨剤として適用することはできない。
【0005】また、最近は産業廃棄物の処理が社会問題
化しつつある。CMP研磨剤はリサイクルが難しく、使
用後のCMP研磨剤は産業廃棄物として廃棄される。C
MP研磨剤廃液中に含まれる研磨粒子はそのまま下水処
理できないために廃水と分離する必要がある。CMP研
磨剤中に研磨粒子以外に添加剤が加えられている場合に
は、添加剤も廃水から分離するのが望ましいが、簡便な
分離技術に乏しいのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、酸化珪素絶縁膜等の被研磨面を傷なく、高速に研磨
することが可能なCMP研磨剤を提供するものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、
廃液処理が容易なCMP研磨剤を提供するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明に加
えて、保存安定性を改良したCMP研磨剤を提供するも
のである。請求項4記載の発明は、請求項1〜3記載の
発明に加えて、酸化珪素絶縁膜研磨速度と窒化珪素絶縁
膜研磨速度の比を10以上にするCMP研磨剤を提供す
るものである。請求項5記載の発明は、基板の被研磨面
を、傷なく、研磨することが可能な基板の研磨方法を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化セリウム
粒子、分散剤、生分解性を有する添加剤及び水を含むC
MP研磨剤に関する。本発明の生分解性を有する添加剤
は、活性汚泥により微生物処理が可能であるものが使用
される。本発明の研磨剤は、酸化セリウム粒子、分散剤
及び水を含む酸化セリウムスラリー並びに生分解性を有
する添加剤と水を含む添加液からなるものが好ましい。
本発明の研磨剤は、酸化珪素膜研磨速度と窒化珪素膜研
磨速度の比が10以上であることが好ましい。本発明の
研磨方法は、研磨する膜を形成した基板を研磨定盤の研
磨布に押しあて加圧し、CMP研磨剤を研磨膜と研磨布
との間に供給しながら、基板と研磨定盤を動かして研磨
する膜を研磨するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】一般に酸化セリウムは、炭酸塩、
硝酸塩、硫酸塩、しゅう酸塩のセリウム化合物を酸化す
ることによって得られる。TEOS−CVD法等で形成
される酸化珪素膜の研磨に使用する酸化セリウム研磨剤
は、一次粒子径が大きく、かつ結晶ひずみが少ないほ
ど、すなわち結晶性が良いほど高速研磨が可能である
が、研磨傷が入りやすい傾向がある。そこで、本発明で
用いる酸化セリウム粒子は、その製造方法を限定するも
のではないが、酸化セリウム結晶子径は、5nm以上3
00nm以下であることが好ましい。また、半導体チッ
プ研磨に使用することから、アルカリ金属及びハロゲン
類の含有率は、酸化セリウム粒子中10ppm以下に抑
えることが好ましい。
【0009】本発明において、酸化セリウム粉末を作製
する方法として焼成または過酸化水素等による酸化法が
使用できる。焼成温度は350℃以上900℃以下が好
ましい。上記の方法により製造された酸化セリウム粒子
は凝集しているため、機械的に粉砕することが好まし
い。粉砕方法として、ジェットミル等による乾式粉砕や
遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法が好ましい。ジェ
ットミルは、例えば化学工業論文集第6巻第5号(19
80)527〜532頁に説明されている。
【0010】本発明におけるCMP研磨剤は、例えば、
上記の特徴を有する酸化セリウム粒子と分散剤と水から
なる組成物を分散させ、さらに生分解性を有する添加剤
を添加することによって得られる。ここで、酸化セリウ
ム粒子の濃度に制限はないが、分散液の取り扱いやすさ
から0. 5重量%以上20重量%以下の範囲が好まし
い。また、分散剤として、半導体チップ研磨に使用する
ことから、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアル
カリ金属及びハロゲン、イオウの含有率は10ppm以
下に抑えることが好ましく、例えば、共重合成分として
アクリル酸アンモニウム塩を含む高分子分散剤が好まし
い。また、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩
を含む高分子分散剤と水溶性陰イオン性分散剤、水溶性
非イオン性分散剤、水溶性陽イオン性分散剤、水溶性両
性分散剤から選ばれた少なくとも1種類を含む2種類以
上の分散剤を使用してもよい。
【0011】水溶性陰イオン性分散剤としては、例え
ば、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸
アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸トリエタノールアミン、特殊ポリカルボン酸型高分子
分散剤等が挙げられ、水溶性非イオン性分散剤として
は、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン
ステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタ
ントリオレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレ
ンソルビット、ポリエチレングリコールモノラウレー
ト、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエ
チレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコ
ールモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアルカ
ノールアミド等が挙げられ、水溶性陽イオン性分散剤と
しては、例えば、ココナットアミンアセテート、ステア
リルアミンアセテート等が挙げられ、水溶性両性分散剤
としては、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタ
イン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、2−アルキ
ル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタイン等が挙げられる。これらの分散剤
添加量は、スラリー中の粒子の分散性及び沈降防止、さ
らに研磨傷と分散剤添加量との関係から酸化セリウム粒
子100重量部に対して、0.01重量部以上2.0重
量部以下の範囲が好ましい。分散剤の分子量は、100
〜50,000が好ましく、1,000〜10,000
がより好ましい。分散剤の分子量が100未満の場合
は、酸化珪素膜あるいは窒化珪素膜を研磨するときに、
十分な研磨速度が得られず、分散剤の分子量が50,0
00を越えた場合は、粘度が高くなり、CMP研磨剤の
保存安定性が低下するからである。
【0012】これらの酸化セリウム粒子を水中に分散さ
せる方法としては、通常の攪拌機による分散処理の他に
ホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル等を用
いることができる。こうして作製されたCMP研磨剤中
の酸化セリウム粒子の平均粒径は、0.01μm〜1.
0μmであることが好ましい。酸化セリウム粒子の平均
粒径が0.01μm未満であると研磨速度が低くなりす
ぎ、1.0μmを越えると研磨する膜に傷がつきやすく
なるからである。
【0013】また、生分解性を有する添加剤には、アザ
セリン、アスパラギン、アスパラギン酸、2−アミノ酪
酸、4−アミノ酪酸、アラニン、β−アラニン、アルギ
ニン、アロイソロイシン、アロトレオニン、イソロイシ
ン、エチオニン、エルゴチオネイン、オルニチン、カナ
バニン、S−(カルボキシメチル)−システイン、キヌ
レニン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、クレア
チン、サルコシン、シスタチオニン、シスチン、システ
イン、システイン酸、シトルリン、β−(3,4−ジヒ
ドロキシフェニル)−アラニン、3,5−ジヨードチロ
シン、セリン、タウリン、チロキシン、トリプトファ
ン、トレオニン、ノルバリン、ノルロイシン、バリン、
ヒスチジン、4−ヒドロキシプロリン、δ−ヒドロキシ
リシン、フェニルアラニン、プロリン、ホモセリン、メ
チオニン、1−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジ
ン、ランチオニン、リシン、ロイシンの中から、1種ま
たは2種以上のアミノ酸を構成単位とするポリアミノ酸
及びその誘導体、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イソク
エン酸、アコニット酸、オキサロ酢酸、グリセリン酸、
シトラマル酸、デソキサル酸、テトラヒドロキシコハク
酸、3−ヒドロキシグルタル酸から選択される、1種ま
たは2種以上のオキシカルボン酸を構成単位とする水溶
性ポリエステル、ポリグリオキシル酸、ポリグリオキシ
ル酸塩及びそれら誘導体、ペクチン酸、アルギン酸、キ
トサン、デンプン、グリコーゲン、カロニン、ラミナラ
ン、デキストラン、イヌリン、レバン、カードラン、プ
ルラン等の多糖類、カルボキシメチルセルロース、デキ
ストラン硫酸、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等の多糖類誘導体、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、アルキルポリエチレングリコール、
アルケニルポリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアル
ケニルエーテル、アルキルポリエチレングリコールアル
キルエーテル、アルキルポリエチレングリコールアルケ
ニルエーテル、アルケニルポリエチレングリコールアル
キルエーテル、アルケニルポリエチレングリコールアル
ケニルエーテル、アルキルポリプロピレングリコール、
アルケニルポリプロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルアルケニルエーテル、アルキルポリプロピレングリコ
ールアルキルエーテル、アルキルポリプロピレングリコ
ールアルケニルエーテル、アルケニルポリプロピレング
リコールアルキルエーテル、アルケニルポリプロピレン
グリコールアルケニルエーテル(アルキル基及びアルケ
ニル基としては、炭素数が1から8まで)、ポリビニル
アルコール及びその誘導体もしくは、ビニルアルコール
と、(A)ビニルホルマール、ビニルアセタール、ビニ
ルアミン、ビニルイソブチルエーテル、ビニルピロリド
ンとを構成成分とするポリビニルアルコール系共重合
体、(B)アクロレイン、メタアクロレインを構成単位
とするアクロレイン系重合体に対し、(C)アクリル
酸、メタアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、4−ペンテン酸、ア
リルマロン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、2−メチルクロトン酸、2−メチルイソクロトン酸
から選択される不飽和モノ及びジカルボン酸をグラフト
共重合して得られるアクロレイン系重合体と不飽和モノ
及びジカルボン酸のグラフト共重合体、及びその誘導
体、(C)から選択される1種または2種以上の不飽和
モノ及びジカルボン酸に対し、(D)ビニルアルコー
ル、酢酸ビニル、シクロヘキセノン、シクロペンタノン
を共重合して得られるアクリル酸系共重合体の中から生
分解性を有する添加剤が活性汚泥により微生物処理が可
能なものを使用することができる。
【0014】これらの生分解性を有する添加剤添加量
は、CMP研磨剤中の粒子の分散性及び沈降防止、さら
に研磨傷と添加剤添加量との関係から酸化セリウム粒子
100重量部に対して、0.01重量部以上1,000
重量部以下の範囲が好ましい。また生分解性を有する添
加剤の分子量は、100〜500,000が好ましく、
1,000〜50,000が好ましい。添加剤の分子量
が100未満の場合は、酸化珪素膜あるいは窒化珪素膜
を研磨するときに、十分な研磨速度が得られず、添加剤
の分子量が500,000を越えた場合は、粘度が高く
なり、CMP研磨剤の保存安定性が低下するからであ
る。
【0015】酸化セリウム粒子、分散剤、及び水からな
る酸化セリウムスラリーと、生分解性を有する添加剤及
び水からなる添加液とを分けたCMP研磨剤として保存
すると酸化セリウム粒子が凝集しないため、保存安定性
が増し、研磨傷の発生防止、研磨速度の安定化が得られ
て好ましい。上記のCMP研磨剤で基板を研摩する際
に、添加液は、酸化セリウムスラリーと別々に研磨定盤
上に供給し、研磨定盤上で混合するか、研磨直前に酸化
セリウムスラリーと混合し研磨定盤上に供給する方法が
とられる。
【0016】本発明のCMP研磨剤は、上記CMP研磨
剤をそのまま使用してもよいが、N,N−ジエチルエタ
ノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ア
ミノエチルエタノールアミン等の添加剤を添加してCM
P研磨剤とすることができる。
【0017】本発明のCMP研磨剤が使用される無機絶
縁膜の作製方法として、低圧CVD法、プラズマCVD
法等が挙げられる。低圧CVD法による酸化珪素膜形成
は、Si源としてモノシラン:SiH4 、酸素源として
酸素:O2 を用いる。このSiH4 −O2 系酸化反応を
400℃以下の低温で行わせることにより得られる。場
合によっては、CVD後1000℃またはそれ以下の温
度で熱処理される。高温リフローによる表面平坦化を図
るためにリン:Pをドープするときには、SiH4 −O
2 −PH3 系反応ガスを用いることが好ましい。プラズ
マCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化
学反応が低温でできる利点を有する。プラズマ発生法に
は、容量結合型と誘導結合型の2つが挙げられる。反応
ガスとしては、Si源としてSiH4 、酸素源としてN
2 Oを用いたSiH4 −N2 O系ガスとテトラエトキシ
シラン(TEOS)をSi源に用いたTEOS−O2
ガス(TEOS−プラズマCVD法)が挙げられる。基
板温度は250℃〜400℃、反応圧力は67〜400
Paの範囲が好ましい。このように、本発明の酸化珪素
膜にはリン、ホウ素等の元素がドープされていても良
い。同様に、低圧CVD法による窒化珪素膜形成は、S
i源としてジクロルシラン:SiH2 Cl2 、窒素源と
してアンモニア:NH3 を用いる。このSiH2 Cl2
−NH3 系酸化反応を900℃の高温で行わせることに
より得られる。プラズマCVD法は、反応ガスとして
は、Si源としてSiH4 、窒素源としてNH3 を用い
たSiH4−NH3 系ガスが挙げられる。基板温度は3
00℃〜400℃が好ましい。
【0018】基板として、半導体基板すなわち回路素子
と配線パターンが形成された段階の半導体基板、回路素
子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板上に酸
化珪素膜層あるいは窒化珪素膜層が形成された基板が使
用できる。このような半導体基板上に形成された酸化珪
素膜層あるいは窒化珪素膜層を上記CMP研磨剤で研磨
することによって、酸化珪素膜層表面の凹凸を解消し、
半導体基板全面にわたって平滑な面とすることができ
る。また、シャロー・トレンチ分離にも使用できる。シ
ャロー・トレンチ分離に使用するためには、酸化珪素膜
研磨速度と窒化珪素膜研磨速度の比、酸化珪素膜研磨速
度/窒化珪素膜研磨速度が10以上であることが必要で
ある。この比が10未満では、酸化珪素膜研磨速度と窒
化珪素膜研磨速度の差が小さく、シャロー・トレンチ分
離をする際、所定の位置で研磨を停止することができな
くなるためである。この比が10以上の場合は窒化珪素
膜の研磨速度がさらに小さくなって研磨の停止が容易に
なり、シャロー・トレンチ分離により好適である。ま
た、シャロー・トレンチ分離に使用するためには、研磨
時に傷の発生が少ないことが必要である。ここで、研磨
する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研
磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可能なモー
タ等を取り付けてある)定盤を有する一般的な研磨装置
が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡
ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に
制限がない。また、研磨布にはCMP研磨剤がたまるよ
うな溝加工を施すことが好ましい。研磨条件には制限は
ないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないよ
うに200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板
にかける圧力は研磨後に傷が発生しないように1kg/
cm2 以下が好ましい。研磨している間、研磨布にはス
ラリーをポンプ等で連続的に供給する。この供給量には
制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われて
いることが好ましい。
【0019】研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く
洗浄後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着
した水滴を払い落としてから乾燥させることが好まし
い。このようにして平坦化されたシャーロー・トレンチ
を形成したあと、酸化珪素絶縁膜層の上に、アルミニウ
ム配線を形成し、その配線間及び配線上に再度上記方法
により酸化珪素絶縁膜を形成後、上記CMP研磨剤を用
いて研磨することによって、絶縁膜表面の凹凸を解消
し、半導体基板全面にわたって平滑な面とする。この工
程を所定数繰り返すことにより、所望の層数の半導体を
製造する。
【0020】本発明のCMP研磨剤は、半導体基板に形
成された酸化珪素膜だけでなく、所定の配線を有する配
線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素等の無
機絶縁膜、フォトマスク・レンズ・プリズム等の光学ガ
ラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で
構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波
路、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学用単結
晶、固体レーザ単結晶、青色レーザLED用サファイヤ
基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結晶、磁
気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等を研磨すること
ができる。
【0021】
【実施例】
実施例、比較例 次に、実施例により本発明を説明する。 (酸化セリウム粒子の作製)炭酸セリウム水和物2kg
を白金製容器に入れ、700℃で2時間空気中で焼成す
ることにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末を
X線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムである
ことを確認した。酸化セリウム粉末10重量%になるよ
うに脱イオン水と混合し、横型湿式超微粒分散粉砕機を
用いて1400rpmで120分間粉砕処理をした。得
られた研磨液を110℃で3時間乾燥することにより酸
化セリウム粒子を得た。この酸化セリウム粒子は、透過
型電子顕微鏡による観察から粒子径が10nm〜60n
mであること、さらにBET法による比表面積測定の結
果が39.5m2 /gであることがわかった。 (酸化セリウムスラリーの作製)上記の方法で作製した
酸化セリウム粒子125gとアクリル酸とアクリル酸メ
チルを3:1で共重合した分子量10,000のポリア
クリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)3gと脱
イオン水2372gを混合し、攪拌をしながら超音波分
散を行った。超音波周波数は40kHzで、分散時間1
0分で分散を行った。得られたスラリーを0.8ミクロ
ンフィルターでろ過し、さらに脱イオン水を加えること
により2重量%の酸化セリウムスラリー(A−1)を得
た。酸化セリウムスラリー(A−1)のpHは8.5で
あった。酸化セリウムスラリー(A−1)の粒度分布を
レーザー回折式粒度分布計で調べたところ、平均粒子径
が0.20μmと小さいことがわかった。また、1.0
μm以下の粒子が95.0%であった。 (添加液の作製)分子量5,000のポリアスパラギン
酸アンモニウム塩10gに、脱イオン水990gを加
え、1重量%のポリアスパラギン酸アンモニウム塩を含
む添加液を得た。 (絶縁膜層の研磨)多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッド
を貼り付けた定盤上に、基板取り付け用の吸着パッドを
貼り付けたホルダーに、TEOS−プラズマCVD法で
作製した酸化珪素膜を形成した直径125mmのシリコ
ンウエハを絶縁膜面を下にしてセットし、研磨荷重が3
00g/cm2 になるように重りをのせた。定盤上に上
記の酸化セリウムスラリー(固形分:2重量%)と添加
液を各々25ml/minの速度で送り、定盤の直前で
1液になるようにノズルを調節して滴下しながら、定盤
を40rpmで2分間回転させ、絶縁膜を研磨した。研
磨後ウエハをホルダーから取り外して、流水で良く洗浄
後、超音波洗浄機によりさらに20分間洗浄した。洗浄
後、スピンドライヤーで水滴を除去し、120℃の乾燥
機で10分間乾燥させた。光干渉式膜厚測定装置を用い
て、研磨前後の膜厚変化を測定し、研磨速度を計算し
た。同様にして、TEOS−プラズマCVD法で作製し
た酸化珪素膜の代わりに低圧CVD法で作製した窒化珪
素膜を同じ条件で研磨し、研磨前後の膜厚変化を測定
し、研磨速度を計算した。また、膜厚測定の結果から、
TEOS−プラズマCVD法で作製した酸化珪素膜及び
低圧CVD法で作製した窒化珪素膜は、ウエハ全面にわ
たって均一の厚みになっていることがわかった。また、
水銀灯の光源下での目視観察では、絶縁膜表面に傷はみ
られなかった。 (生分解性の評価)添加剤の生分解性の評価は、JIS
K 6950に準じて行った。ビューレットを備えた
ガラス製の培養瓶(300ml)に活性汚泥懸濁液20
0ml、無機塩液0.8ml(K2 HPO4 0.46
%、Na2 HPO4 ・12H2 O1.16%、MgSO
4 ・7H2 O 0.05%、FeCl3 ・6H2
0.01%、CaCl2 ・2H2 O 0.005%、N
4 Cl 0.1%)、サンプル液約1mlを加え、恒
温装置を備えたBOD測定装置を用いて、25℃にて分
解試験を行った。約28日間、BOD(生物化学的酸素
消費量)を経時的に測定した。大気圧の変動によるBO
D値の変化を補正するため空試験値を差し引いた値を真
のBOD値とした。生分解度は、(真のBOD値)÷
(理論的酸素消費量)×100として算出した。表1に
示すように、酸化セリウムスラリーと添加液を調製して
CMP研磨剤を作製し、絶縁膜層を研磨した。その結果
を表1に示す。表1から明らかなように、本発明による
CMP研磨剤に含まれる添加剤の生分解性は良好で、微
生物処理によって除去可能であり、廃液処理が容易なこ
とが分る。また、本発明のCMP研磨剤及び基板の研磨
方法を用いることによって、基板を傷なく、研磨するこ
とが可能で、かつ、酸化珪素膜研磨速度/窒化珪素膜研
磨速度の比を10以上にするCMP研磨剤、及びこれら
CMP研磨剤を使用した基板の研磨方法が得られること
が分かる。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の酸化珪素絶縁膜等の被研
磨面を傷なく、高速に研磨することが可能で、半導体素
子製造技術に使用される研磨方法に好適である。請求項
2記載のCMP研磨剤は、請求項1記載の効果を奏し、
さらに、廃液処理が容易な点が優れる。請求項3記載の
CMP研磨剤は、請求項2記載の効果を奏し、さらに、
保存安定性を改良した点が優れる。請求項4記載のCM
P研磨剤は、請求項3記載の効果を奏し、さらに、酸化
珪素絶縁膜研磨速度と窒化珪素絶縁膜研磨速度の比を1
0以上にする点でシャロー・トレンチ分離に好適であ
る。請求項5記載の基板の研磨方法は、基板の被研磨面
を、傷なく、研磨することに優れ、半導体素子製造技術
に使用される研磨方法に好適である。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 誠人 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内 Fターム(参考) 4G076 AA02 AB09 AC04 BA39 BB08 BC08 BD01 CA15 CA26 CA28 DA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化セリウム粒子、分散剤、生分解性を有
    する添加剤及び水を含むCMP研磨剤。
  2. 【請求項2】生分解性を有する添加剤が活性汚泥により
    微生物処理が可能である請求項1記載のCMP研磨剤。
  3. 【請求項3】酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含む酸
    化セリウムスラリー並びに生分解性を有する添加剤と水
    を含む添加液からなる請求項1又は2記載のCMP研磨
    剤。
  4. 【請求項4】酸化珪素膜研磨速度と窒化珪素膜研磨速度
    の比が10以上である請求項1〜3各項記載のCMP研
    磨剤。
  5. 【請求項5】研磨する膜を形成した基板を研磨定盤の研
    磨布に押しあて加圧し、請求項1〜4各項記載のCMP
    研磨剤を研磨膜と研磨布との間に供給しながら、基板と
    研磨定盤を動かして研磨する膜を研磨する基板の研磨方
    法。
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