JP2002201391A - 水系インク及び染料の製造方法 - Google Patents

水系インク及び染料の製造方法

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JP2002201391A JP2001204438A JP2001204438A JP2002201391A JP 2002201391 A JP2002201391 A JP 2002201391A JP 2001204438 A JP2001204438 A JP 2001204438A JP 2001204438 A JP2001204438 A JP 2001204438A JP 2002201391 A JP2002201391 A JP 2002201391A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリンターヘッドの目詰まりがなく、高品位
で滲みのない画像形成が可能となり、記録画像も、耐光
性、耐湿性、保存安定性に優れた特性を有する水系イン
クを提供することができる。 【解決手段】 色素および水性媒体を主成分として含有
する水性インクにおいて、色素として一般式(A)で表
される染料またはその塩を少なくとも一種含有してなる
インクジェット記録用水系インク。 【化1】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
ルコキシ基、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子を示し、
、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換されてい
てもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール
基、アラルキル基を示し、Aは置換されていてもよいフ
ェニル基またはナフチル基を示し、Xは飽和炭素環を含
まない2価の連結基を示し、また、m、nは1〜4の整
数を示す。〕 一般式(A)で表される染料は、その染料の水溶液をp
Hを9以上に調整して生じる不溶物を除去して製造した
染料が好ましく使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料を含有する水
系インク、特にインクジェット記録方式に好適な水系イ
ンクおよび染料の簡便な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】筆記用具またはインクジェット記録方式
の記録用に用いられている水系インクには、基本的に染
料、水及び有機溶剤から構成されるが、臭気、人体及び
周辺環境への安全性の配慮から、水を主溶剤とする水系
インクの需要が強く水溶性の酸性染料、及び直接性染料
等が実用化されている。これに関して染料及び水系イン
クには様々な特性が要求されている。特に、インクジェ
ット記録方式の記録液に用いられる水系インクには、以
下に示す様々な要求特性が挙げられるが、全てを満足で
きるまでには至っていないのが現状である。 (1)インクの粘度、表面張力、比電導度、密度、pH
等の物性値が適当であること。 (2)インクの長期保存安定性が良好であること。 (3)溶解成分の溶解安定性が高く、ノズルを目詰まり
させないこと。 (4)被記録材での速乾性が良好であること。 (5)記録画像が鮮明性であり、滲みがなく、耐光性、
耐水性、耐湿性が良好であること。 以上のように、特にインクジェット記録方式に用いられ
るインクの諸特性においては、染料固有の特性に影響さ
れるところが大きく、これら諸条件を満たす染料及び水
系インクの創出が極めて重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高画
像品位で滲みがなく、かつ保存安定性、耐光性、耐湿
性、吐出安定性に優れたインクジェット記録方式の記録
液として有用な水系インクを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら課
題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成す
るに到った。すなわち、本発明は、(1)色素および水
性媒体を主成分として含有する水性インクにおいて、色
素として一般式(A)で表される染料またはその塩を少
なくとも一種含有してなるインクジェット記録用水系イ
ンク。
【化10】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、水酸
基、またはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ
独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、
置換されていてもよいアリール基、または置換されてい
てもよいアラルキル基を示し、Aはフェニル基またはナ
フチル基(該フェニル基またはナフチル基は、ハロゲン
原子、水酸基、アミノ基、置換されていてもよいアルキ
ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カルボン酸エス
テル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸基、スルホン
酸アミド基のいずれかで置換されていてもよい)を示
し、Xはアルキレン基、フェニレン基、キシリレン基、
ナフチレン基、ビフェニレン基、または一般式(2)
【化11】 (式中、Zは、−CO−、−NHCONH−、−NHC
SNH−、または式(3)
【化12】 を表す。)で表される2価の連結基(これら連結基はハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミ
ノ基、カルボキシル基、またはスルホン酸基で置換され
ていてもよい)を表し、また、m、nはそれぞれ独立に
1〜4の整数を示す。〕
【0005】(2)一般式(A)において、R、R
のうちの少なくとも一つがハロゲン原子である(1)記
載のインクジェット記録用水系インク、(3)一般式
(A)において、Xが置換されていてもよいフェニレン
基である(1)または(2)記載のインクジェット記録
用水系インク、(4)一般式(A)において、Aがナフ
チル基(該ナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミ
ノ基、置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン
酸アミド基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいず
れかで置換されていてもよい)である(1)〜(3)の
いずれかに記載のインクジェット記録用水系インク、
【0006】(5)染料が、式(B)
【化13】 で表される染料またはその塩である(1)記載のインク
ジェット記録用水系インク、
【0007】(6)染料が、(5)記載の式(B)およ
びその他一般式(C)
【化14】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
ルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、ま
たはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ独立
に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
されていてもよいアリール基、またはアラルキル基を示
し、Aはフェニル基またはナフチル基(該フェニル基ま
たはナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
換されていてもよい)を示し、Xは2価の連結基を示
し、また、m1、n1はそれぞれ独立に1〜4の整数を示
す。〕で表される染料またはその塩の少なくとも1種を
含有するインクジェット記録用水系インク、
【0008】(7)一般式(C)で表される染料または
その塩を水に溶解し、その水溶液のpHを9以上に調整
して生成する不溶物を除去することを特徴とする染料の
製造方法、
【化15】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
ルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、ま
たはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ独立
に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
されていてもよいアリール基、またはアラルキル基を示
し、Aはフェニル基またはナフチル基(該フェニル基ま
たはナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
換されていてもよい)を示し、Xは2価の連結基を示
し、また、m1、n1はそれぞれ独立に1〜4の整数を示
す。〕
【0009】(8)(7)記載の一般式(C)で表され
る染料またはその塩を水に溶解させて水溶液とした後
に、水溶性有機溶剤と混合して染料を結晶化させること
を特徴とする染料の製造方法、(9)(7)記載の一般
式(C)で表される染料またはその塩を水に溶解し、そ
の水溶液のpHを9以上に調整して生成する不溶物を除
去した水溶液を、水溶性有機溶剤と混合して染料を結晶
化させることを特徴とする染料の製造方法、
【0010】(10)一般式(C)において、Xが、ア
ルキレン基、フェニレン基、キシリレン基、ナフチレン
基、ビフェニレン基、または一般式(5)
【化16】 〔式中、Zは酸素原子、硫黄原子、−CO−、−NHC
ONH−、−NHCSNH−、−CH=CH−、または
式(6)
【化17】 を表す。〕で表される2価の連結基(これら連結基はハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミ
ノ基、カルボキシル基、またはスルホン酸基で置換され
ていてもよい)である(7)〜(9)のいずれかに記載
の染料の製造方法、
【0011】(11)一般式(C)において、Xが置換
されていてもよいフェニレン基である(7)〜(9)の
いずれかに記載の染料の製造方法、(12)一般式
(C)において、Aがナフチル基(該ナフチル基は、ハ
ロゲン原子、水酸基、アミノ基、置換されていてもよい
アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カルボン
酸エステル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸基、ス
ルホン酸アミド基のいずれかで置換されていてもよい)
である(7)〜(9)のいずれかに記載の染料の製造方
法、(13)染料が、前記の式(B)である(7)〜
(9)のいずれかに記載の染料の製造方法、(14)
(7)〜(13)のいずれかに記載の染料の製造方法に
より製造された染料を少なくとも一種含有することを特
徴とするインクジェット記録用水系インク、に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェツト記録用水
系インクに含有される染料は、前記一般式(A)で表わ
され、好ましくは一般式(1)
【化18】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、水酸
基、またはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ
独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、
置換されていてもよいアリール基、または置換されてい
てもよいアラルキル基を示し、Aはフェニル基またはナ
フチル基(該フェニル基またはナフチル基は、ハロゲン
原子、水酸基、アミノ基、置換されていてもよいアルキ
ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カルボン酸エス
テル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸基、スルホン
酸アミド基のいずれかで置換されていてもよい)を示
し、Xはアルキレン基、フェニレン基、キシリレン基、
ナフチレン基、ビフェニレン基、または一般式(2)
【化19】 (式中、Zは、−CO−、−NHCONH−、−NHC
SNH−、または式(3)
【化20】 を表す。)で表される2価の連結基(これら連結基はハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミ
ノ基、カルボキシル基、またはスルホン酸基で置換され
ていてもよい)を表す〕で表される染料またはその塩で
ある。
【0013】これらの一般式(A)及び一般式(1)に
おいて、RとRはそれぞれ独立に、水素原子、水酸
基、またはハロゲン原子を示し、RとRはそれぞれ
独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、
置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよ
いアラルキル基を示し、Aはフェニル基またはナフチル
基(ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、置換されていて
もよいアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カ
ルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸
基、スルホン酸アミド基のいずれかで置換されていても
よい)を示し、Xは置換されていてもよいアルキレン
基、置換されていてもよいフェニレン基、置換されてい
てもよいキシリレン基、置換されていてもよいナフチレ
ン基、あるいは一般式(2)で表される2価の連結基
(これらの連結基はハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、またはス
ルホン酸基で置換されていてもよい)等が挙げられる。
一般式(2)で表される2価の連結基において、Zは−
CO−、−NHCONH−、−NHCSNH−、または
式(3)を表す。また、一般式(A)において、m及び
nは、それぞれ独立して1〜4の整数を示し、互いに同
一でも異なっていても良い。好ましくは、それぞれ独立
して2〜3の整数である。中でも、一般式(1)で表わ
される、mおよびnともに2である染料またはその塩が
好ましい。
【0014】本発明の水系インクに含有される一般式
(C)で表される染料、および好ましくは、一般式
(4);
【化21】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
ルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、ま
たはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ独立
に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
されていてもよいアリール基、またはアラルキル基を示
し、Aはフェニル基またはナフチル基(該フェニル基ま
たはナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
換されていてもよい)を示し、Xは2価の連結基を示
す。〕で表される染料またはその塩において、
【0015】RとRはそれぞれ独立に、水素原子、
アルコキシ基、アミノ基、水酸基、またはハロゲン原子
を示し、RとRはそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
リール基、またはアラルキル基を示し、Aはフェニル基
またはナフチル基(ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
換されていてもよい)を示し、Xは2価の連結基を示
す。Xとしては、置換されていてもよいアルキレン基、
置換されていてもよいフェニレン基、置換されていても
よいキシリレン基、置換されていてもよいナフチレン
基、あるいは一般式(5)で表される2価の連結基(こ
れらの連結基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、またはスルホ
ン酸基で置換されていてもよい)等が挙げられる。一般
式(5)で表される2価の連結基において、Zは−NH
CONH−、−NHCSNH−、または式(6)で表わ
される連結基を表す。
【0016】上記の一般式(A)、一般式(1)、一般
式(C)、一般式(4)および2価の連結基において、
ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。また、カルボキシル基、
スルホン酸基は、遊離基または塩の形であっても良い。
塩としてはアルカリ金属またはアミン等との塩であるカ
ルボン酸塩基、アルカリ金属またはアミン等との塩であ
るスルホン酸塩基が挙げられ、塩としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、リチウム原子、ナトリウ
ム原子、カリウム原子等のアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、第一アミン、第二アミン、第三アミン等の有機ア
ミン塩等が挙げられる。置換されていてもよいアルキル
基としては、特に限定されるものではないが、総炭素数
20以下、好ましくは15以下、より具体的には、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル
基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチ
ル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基、クロロエ
チル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられる。置換さ
れていてもよいアルコキシ基としては、特に限定される
ものではないが、総炭素数20以下、好ましくは15以
下、より具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プ
ロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、
iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げら
れる。置換されていてもよいアラルキル基としては、特
に限定されるものではないが、総炭素数20以下、好ま
しくは15以下、より具体的には、ベンジル基、フェネ
チル基等が挙げられる。
【0017】置換されていてもよいアリール基として
は、特に限定されるものではないが、総炭素数20以
下、好ましくは15以下、より具体的には、無置換のフ
ェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フル
オロフェニル基等のハロゲン原子で置換されたフェニル
基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の少
なくとも一個のアルキル基で置換されたフェニル基、ト
リフルオルメチル基等のハロゲノアルキル基で置換され
たフェニル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基等の少なくとも一個で置換されたフェニル基
等が挙げられる。カルボン酸エステル基としては、特に
限定されるものではないが、総炭素数20以下、好まし
くは15以下、より具体的には、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、
ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基が挙
げられる。カルボン酸アミド基としては、特に限定され
るものではないが、総炭素数20以下、好ましくは15
以下、より具体的には、アミノカルボニル基、メチルア
ミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピ
ルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、ジ
メチルアミノカルボニル基、ジエチルアミニカルボニル
基、ジエタノールアミノカルボニル基等のアルキルアミ
ノカルボニル基が挙げられる。スルホン酸アミド基とし
ては、特に限定されるものではないが、総炭素数20以
下、好ましくは15以下、より具体的には、アミノスル
ホニル基、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノス
ルホニル基、プロピルアミノスルホニル基、ブチルアミ
ノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ジエチ
ルアミノスルホニル基、ジエタノールアミノスルホニル
基等のアルキルアミノスルホニル基が挙げられる。
【0018】置換されていてもよいアルキレン基として
は、特に限定されるものではないが、総炭素数20以
下、好ましくは15以下、より具体的には、−C
2P−(pは1〜10の整数を示す。)が挙げられ、こ
れらはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸
基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基等で置換
されていてもよい。置換されていてもよいフェニレン基
としては、特に限定されるものではないが、例えば、無
置換のフェニレン基、あるいはメチル基、エチル基、メ
トキシ基、エトキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等
のアルキル基またはハロゲン原子、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、水酸基、アミノ基等で置換されたフェニレ
ン基等が挙げられる。置換されていてもよいキシリレン
基としては、特に限定されるものではないが、例えば、
無置換のキシリレン基、あるいはメチル基、エチル基、
メトキシ基、エトキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等のアルキル基またはハロゲン原子、カルボキシル基、
スルホン酸基、水酸基、アミノ基等で置換されたキシリ
レン基等が挙げられる。置換されていてもよいナフチレ
ン基としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、無置換のナフチレン基、あるいはメチル基、エチル
基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素等のアルキル基またはハロゲン原子、カルボキシル
基、スルホン酸基、水酸基、アミノ基等で置換されたナ
フチレン基等が挙げられる。なお、2価の連結基の結合
位置は、特に限定されない。例えば、置換されてもよい
フェニレン基およびキシリレン基では、o位,m位、p
位のいずれであっても良く、置換されてもよいナフチレ
ン基では、1,5−位、2,6−位などのいずれの位置
であっても良い。
【0019】本発明で使用される一般式(A)、一般式
(1)、一般式(C)および一般式(4)で表される染
料は、いずれも、遊離酸または塩の形態のいずれでもよ
く、使用に際してもいずれの形態で使用されてもよい。
塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアル
カリ金属塩、アルキルまたはヒドロキシアルキルアンモ
ニウムの塩、アンモニア、アルキルまたはヒドロキシア
ルキルアミン、カルボキシ置換アミン等の有機アミンの
塩等が例示される。これらは単一の塩として用いられて
もよく、あるいは複数の塩の混合した化合物として用い
られてもよく、一部は遊離酸の形態のままであってもよ
い。また、必要に応じて、適宜、塩交換を行っても差し
支えない。
【0020】本発明において用いられる一般式(A)で
表わされる染料、および好ましい一般式(1)で表され
る染料としては、R、Rのうち少なくとも一つがハ
ロゲン原子であり、かつ、Xがアルキレン基、フェニレ
ン基、キシリレン基、ナフチレン基、または一般式
(2)で表される2価基(これら連結基はハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カ
ルボキシル基、スルホン酸基で置換されていてもよい)
であるものである。更に好ましくは、R、Rがいず
れもハロゲン原子であり、かつ、Xがフェニレン基(ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミ
ノ基、カルボキシル基、スルホン酸基で置換されていて
もよい)であり、かつ、Aがナフチル基(該ナフチル基
は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、置換されていて
もよいアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カ
ルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸
基、スルホン酸アミド基のいずれかで置換されていても
よい)であるものである。R、Rがハロゲン原子で
あると耐湿性が向上する。なお、R、Rのハロゲン
原子は、OH、Hなどに置換された形態で存在すること
もある。
【0021】本発明において用いられる一般式(C)で
表わされる染料、および好ましい一般式(4)で表され
る染料としては、R、Rのうち少なくとも一つがハ
ロゲン原子であり、かつ、Xが置換されていてもよいア
ルキレン基、置換されていてもよいフェニレン基、キシ
リレン基、置換されていてもよいナフチレン基、または
一般式(5)で表される2価の連結基(これら連結基は
ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ア
ミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基で置換されてい
てもよい)であるものである。更に好ましくは、R
がいずれもハロゲン原子であり、かつ、Xが置換さ
れていてもよいフェニレン基(ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル
基、スルホン酸基で置換されていてもよい)、より好ま
しくは無置換のフェニレン基であり、かつ、Aが置換さ
れていてもよいナフチル基(該ナフチル基は、ハロゲン
原子、水酸基、アミノ基、置換されていてもよいアルキ
ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カルボン酸エス
テル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸基、スルホン
酸アミド基のいずれかで置換されていてもよい)、より
好ましくはスルホン基を有するナフチル基、特に好まし
くは式(B):
【0022】
【化22】 で表わされる染料である。なお、インクとして使用する
時は、一般式(A)で表わされる染料は2種以上含有さ
せてもよく、2種以上含有させる場合は、その一つとし
て、式(B)の染料を含有させる場合が特に好ましく、
これを含む2種以上の染料を混合することにより微妙な
色調を作り出すことができ、高品位のインクジェツト印
刷ができる。第1表(表1〜表9)に染料の具体例を示
すが、何らこれらに限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】本発明の水系インクに含有される染料の合
成方法は特に限定されるものではないが、例を挙げる
と、細田豊著「理論製造染料化学 第5版」(昭和43
年7月15日、(株)技報堂発行)に記載の方法に準じ
て合成することができる。例えば、第1表中のNo.2
の染料は、H酸のナトリウム塩を水に溶解させた溶液
(pH6〜6.5)を、水に分散させたシアヌルクロラ
イドへ0〜2℃で1時間かけて滴下する。生成物は塩化
ナトリウムで析出させる。析出した生成物、酢酸ナトリ
ウムを水に加え、2−アミノナフタレン−1、5−ジス
ルホン酸のジアゾ化物の溶液を加え、アゾカップリング
を行う(カップリング反応は例えば、細田豊著「理論製
造染料化学 第5版」に記載の方法に準じて行うことが
できる)。反応後、炭酸ナトリウムの希薄溶液で中和し
ナトリウム塩を形成させ、塩化ナトリウムを加えてモノ
アゾ系染料を析出させる。ろ別後、モノアゾ系染料を水
に溶解させ、この溶液へ0.5等量の1,3−ジアミノ
ベンゼン−6−スルホン酸ナトリウムの中性水溶液を4
0〜45℃で加えて反応させる。塩化ナトリウムを加え
て析出させ、ナトリウム塩の形で第1表中のNo.2の
染料を合成することができる。
【0033】本発明の水系インクは、各種インク、特に
インクジェット記録方式の記録液として有用である。該
染料は、そのままでも使用可能であるが、特にインクジ
ェット記録方式の記録液として用いる場合、染料の合成
に用いた原料、合成中に生じた中間体や副生成物、また
は、KCl、NaCl、NaSOなどの無機塩等の
不純物による記録装置の吐出ノズル部の目詰まりを防止
するために、これら不純物を除去、削減する方が好まし
い。この不純物の除去、削減は、例えば、イオン交換樹
脂、限外濾過等により行ってもよいが、これらの方法は
非常に長時間を要したり、手間、コストがかかるなどの
難点がある。本発明の染料の製造方法によれば、合成し
た染料を水に溶解させて水溶液とした後に、pHを9以
上、好ましくは10以上に調整することにより、染料中
に含まれる染料の合成に用いた原料、合成中に生じた中
間体や副生成物等の不純物を不溶化し濾過により除去で
きる。このとき、除去効率を上げるため濾過助剤を併用
する方がより好ましい。また、無機塩は、染料の水溶液
を水溶性有機溶剤と混合して染料を結晶化させ濾過する
ことにより濾液中に除去できる。この際、染料を水に溶
解させてから水溶性有機溶剤を添加しても良いし、ある
いは、染料の水溶液を水溶性有機溶剤中へ排出すること
により結晶化させても良い。染料の合成に用いた原料、
合成中に生じた中間体や副生成物等の除去工程と、無機
塩の除去工程は、どちらを先に行ってもよいが、好まし
くは無機塩の除去工程を後で行う。このようにして得ら
れた染料は、インク使用時のpHにおいて不純物が析出
しないことが好ましく、また、無機塩含有量は5%以下
であることが好ましく、さらには1%以下であることが
好ましく、特に0.5%以下であることが好ましい。こ
れにより、該染料を用いて作製したインクの吐出ノズル
部での目詰まりを抑制することができる。
【0034】染料の製造、インクの製造に用いる水につ
いては特に限定しないが、無機塩、無機イオン、不純物
成分が少ない方が望ましく、濾過水、イオン交換水、蒸
留水等が好ましい。染料を水に溶解させる際に使用する
水の量は、染料の溶解度、無機物や有機物の含有量によ
っても異なるが、通常、染料1重量部に対して1〜10
0重量部である。溶解時の温度は、通常、室温で行う
が、染料が高濃度の場合や溶解性が低い場合は、加熱し
て溶解させることができる。この場合の加熱温度は染料
が分解しない温度で行うことが好ましい。pHの調整に
は、酸としては、例えば酢酸、塩酸、硫酸、硝酸等、塩
基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等を用い
ることができるが、これ以外のものでも特に問題はな
い。
【0035】使用する濾過助剤としては、特に限定しな
いが、例えば、ケイソウ土、オガクズ、アスベスト、紙
パルプ、活性炭、セライト、タルク等が挙げられる。無
機塩の除去の際に使用する水溶性有機溶剤の量は、染料
水溶液の濃度、染料の溶解度、染料中の不純物の含有量
によっても異なり、また、所望する製造後の染料中不純
物の含有量によっても異なるが、通常、染料1重量部に
対して、1〜100重量部である。水溶性有機溶剤は、
染料の溶解性が低いものがよく、例えば、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、グリセリン、チオグリコール等の多価アルコール
類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル等の多価アルコールエーテル類、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等のアミド類、2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化
合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のア
ルコール類等が挙げられる。好ましいものとしては、ア
ルコール類、多価アルコール類、ケトン類である。これ
らの水溶性有機溶剤は単独または複数併用してもよい。
また、無機塩除去のために染料を結晶化させる際、結晶
性が低いものについては、精製後の染料の性能を低下さ
せない範囲で、結晶化促進の観点から添加剤を加えるこ
とも可能である。
【0036】本発明の水系インクの主な成分は、染料、
水であり、インクの乾燥防止や染料の溶解性を向上させ
る等の目的で、必要に応じて有機溶剤を含有させる。一
般式(A)、一般式(1)、一般式(C)または一般式
(4)で表される染料は、それぞれ単独で用いてもよい
し、複数併用してもよい。その使用量は、用途、目的、
染料の種類、インク組成、インクの印字濃度、不純物含
有量にもよるが、水系インク全体に対して、染料は0.
5〜20重量%であることが好ましく、特に好ましくは
1〜10重量%であり、有機溶剤は0〜80重量%が好
ましい範囲である。また、インクの色相を調整するた
め、またその他の特性を改良するために、その他の水溶
性染料や、インク特性を損なわない程度に、公知の染料
や顔料をエマルションあるいは微分散状態に処理したも
のを添加しても差し支えない。
【0037】本発明の水系インクに含有させる水溶性有
機溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、グリセリン、チオグリ
コール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル等の多価アルコールエーテ
ル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド
類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N
−ビニル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン等の含窒素化合物、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール等のアルコール類等が挙げられ
る。これらの水溶性有機溶剤は単独または複数併用して
もよく、含有量は、0〜80重量%、好ましくは5〜5
0重量%の範囲で使用する。また、インク特性(例えば
耐水性)を向上させるため、インクのpHは8以上が好
ましい。また、耐水性を更に向上させるために、アンモ
ニア等のアミン類とトリエタノールアミン等のヒドロキ
シアミン類を併用することが好ましい。含有量は、イン
クに対して0.001〜10重量%程度が好ましい。ま
たこれらのアミン類は染料と対イオンを形成して用いて
もよい。また、本発明の染料を含有するインクに、尿
素、チオ尿素、ビウレット、セミカルバジド及びこれら
誘導体を併用してもよい。含有量は水系インクに対して
0.1〜15重量%程度が好ましい。
【0038】また、本発明の水系インクには、従来使用
されている種々の添加剤を必要に応じて加えることがで
きる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート化
剤、水溶性ポリマー、マスキング剤、防かび剤、防腐
剤、粘度調節剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調
整剤、比抵抗値調整剤、近赤外線吸収剤、浸透剤等の添
加剤が挙げられる。本発明の水系インクは、染料を、
水、有機溶剤、必要に応じて前記で挙げた添加物等とと
もに溶解させ製造される。このように製造された水系イ
ンクは、筆記用具等のインクあるいはインクジェット記
録方式のインクとして、記録特性、保存安定性、被記録
材への定着性、記録画像の鮮明性、耐光性、耐湿性等に
優れたものである。特にインクジェット記録方式の記録
液として有用であるが、その他、ボールペン、フェルト
ペン、万年筆等の筆記用具のインクとしても使用され
る。
【0039】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。 実施例1 <染料の製造>第1表中No.46の染料5部を、蒸留
水20部に溶解させた。この染料水溶液をイソプロピル
アルコール10部へ排出し、染料を結晶化させ、濾過、
乾燥を行い、第1表中No.46の染料の精製品3部を
得た。下記(表10)に、染料の分析値を示す。その結
果、NaClなどの無機塩の含有率が低減され、簡便な
製造・精製工程によって使用可能な染料となった。
【表10】 <インクの調製>下記に示す組成にて、それぞれの化合
物を混合溶解させ、孔径0.45ミクロンのテフロン
(登録商標)フィルターで濾過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.46の染料 3部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 57部 <特性の評価>上記で調製したインクを用い、ピエゾ方
式インクジェットプリンター用インクカートリッジに充
填し、同方式プリンターにより印字及び画像記録を行
い、下記の項目について試験を行った。その結果、
(A)画像評価;◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐
光性評価;◎、(D)インクの保存安定性評価;○、
(E)プリンターノズルの状態評価;○と良好であっ
た。これに対して、製造前の無機塩類を多量に含有した
染料を使用して同様にインクを調製し、同様に評価を行
った。その結果、(A)画像評価;○、(B)耐湿性評
価;◎、(C)耐光性評価;◎、(D)インクの保存安
定性評価;△、(E)プリンターノズルの状態評価;×
であった。なお、本願の簡便な製造方法で無機塩類を低
減させた染料を含んだインクは、特にインクジェット用
の記録液に使用するとき、インクの保存安定性やプリン
ターノズルからの吐出安定性に優れていた。
【0040】各試験項目の評価基準は下記の通りであ
る。 (A)画像評価 普通紙に画像を形成させ、滲み状態を目視により判定し
た。 [評価基準] 滲みがなく問題なし ;◎ 滲みが多少見られるが画像には影響なし;○ 滲みが目立つ ;× (B)耐湿性評価 画像記録された普通紙を、40℃、湿度85%の条件
下、一定時間放置したのちの記録画像の状態を目視によ
り耐湿性評価を行った。 [評価基準] 48時間放置したのち画像の変化なし ;◎ 24時間放置したのち画像の変化なし、48時間放置し
たのち記録画像のエッジ部で色素のブリードあり ;○ 24時間放置したのち記録画像のエッジ部で色素のブリ
ードあり ;× (C)耐光性評価 キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)を用い、
照射前と100時間照射した後の印字濃度(OD値)を
反射濃度計(マクベス社製)を用いて測定し、ODを比
較して耐光性評価を行った。 OD=(照射後のOD値)/(照射前のOD値)×10
0(%) [評価基準] ODが100%〜80%以上 ;◎ ODが80%未満〜70%以上;○ ODが70%未満〜50%以上;△ ODが50%未満 ;× (D)インクの保存安定性評価 40℃で保存後のインクの状態を目視にて観察した。 [評価基準] 3ヶ月後不溶解物なし ;◎ 1ヶ月後不溶解物なし、3ヶ月後不溶解物あるが使用に
は問題なし;○ 1ヶ月後不溶解物あるが使用には問題なし、3ヶ月後不
溶解物あり使用に問題あり ;△ 1ヶ月後不溶解物あり使用に問題あり;× (E)プリンターノズルの状態評価 ピエゾ方式インクジェットプリンターでの印字後の、ノ
ズルの状態を目視にて観察した。 [評価基準] 異常なし ;○ 付着物が見られるが使用には問題なし;△ 付着物あり ;×
【0041】実施例2 <染料の製造>第1表中No.30の染料5部を、蒸留
水20部に溶解させた。この染料水溶液へアセトン10
部を滴下し、染料を結晶化させ、濾過、乾燥を行い、第
1表中No.30の染料の精製品3部を得た。下記(表
11)に、染料の分析値を示す。その結果、NaClな
どの無機塩の含有率が低減され、簡便な製造・精製工程
によって使用可能な染料となった。
【表11】 <インクの調製> 下記に示す組成にて、それぞれの化合物を混合溶解さ
せ、孔径0.45ミクロンのメンブランフィルターで濾
過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.30の染料 3部 トリエチルアミン 1部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 56部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で、上記インクを
用い特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;○、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の無機塩類を多量に含有した染料を使用して同様
にインクを調製し、同様に評価を行った。その結果、
(A)画像評価;○、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐
光性評価;◎、(D)インクの保存安定性評価;△、
(E)プリンターノズルの状態評価;×であった。な
お、本願の簡便な製造方法で無機塩類を低減させた染料
を含んだインクは、特にインクジェット用の記録液に使
用するとき、インクの保存安定性やプリンターノズルか
らの吐出安定性に優れていた。
【0042】実施例3〜37 第1表の染料を用い、実施例1に記載の方法で、染料の
製造及びインクの調製を行った。その結果を、第2表に
示す。
【表12】
【0043】実施例38 <染料の製造>第1表中No.46の染料5部を、蒸留
水20部に溶解させた。この染料水溶液を撹拌しながら
10%−水酸化ナトリウム水溶液をpHが10になるま
で加えた。1時間撹拌した後、活性炭2部を加え、更に
1時間撹拌した。その後、No.5Cの濾紙で濾過を行
い、濾液をイソプロピルアルコール10部へ排出し、染
料を結晶化させ、濾過、乾燥を行い、第1表中No.4
6の染料の精製品3部を得た。下記(表13)に、染料
の分析値を示す。その結果、NaClなどの無機塩の含
有率が低減され、また、染料の合成に用いた原料、合成
中に生じた中間体や副生成物等の不純物も除去され、簡
便な製造・精製工程によって使用可能な染料となった。
【0044】
【表13】 <インクの調製>下記に示す組成にて、それぞれの化合
物を混合溶解させ、孔径0.45ミクロンのテフロンフ
ィルターで濾過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.46の染料 3部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 57部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で、上記インクを
用い特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;◎、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の原料、中間体、副生成物、無機塩類を多量に含
有した染料を使用して同様にインクを調製し、同様に評
価を行った。その結果、(A)画像評価;○、(B)耐
湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、(D)インクの
保存安定性評価;△、(E)プリンターノズルの状態評
価;×であった。なお、本願の簡便な製造方法で製造し
た染料を含んだインクは、特にインクジェット用の記録
液に使用するとき、インクの保存安定性やプリンターノ
ズルからの吐出安定性に優れていた。
【0045】実施例39 <染料の製造>第1表中No.46の染料5部を、蒸留
水20部に溶解させた。この染料水溶液を撹拌しながら
10%−水酸化ナトリウム水溶液をpHが10になるま
で加えた。1時間撹拌した後、セライト2部を加え、更
に1時間撹拌した。その後、No.5Cの濾紙で濾過を
行い、濾液をイソプロピルアルコール10部へ排出し、
染料を結晶化させ、濾過、乾燥を行い、第1表中No.
46の染料の精製品3部を得た。下記(表14)に、染
料の分析値を示す。その結果、NaClなどの無機塩の
含有率が低減され、また、染料の合成に用いた原料、合
成中に生じた中間体や副生成物等の不純物も除去され、
簡便な製造・精製工程によって使用可能な染料となっ
た。
【表14】 <インクの調製>下記に示す組成にて、それぞれの化合
物を混合溶解させ、孔径0.45ミクロンのテフロンフ
ィルターで濾過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.46の染料 3部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 57部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で、上記インクを
用い特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;◎、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の原料、中間体、副生成物、無機塩類を多量に含
有した染料を使用して同様にインクを調製し、同様に評
価を行った。その結果、(A)画像評価;○、(B)耐
湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、(D)インクの
保存安定性評価;△、(E)プリンターノズルの状態評
価;×であった。なお、本願の簡便な製造方法で製造し
た染料を含んだインクは、特にインクジェット用の記録
液に使用するとき、インクの保存安定性やプリンターノ
ズルからの吐出安定性に優れていた。
【0046】実施例40 <染料の製造>第1表中No.30の染料5部を、蒸留
水20部に溶解させた。この染料水溶液を撹拌しながら
10%−水酸化ナトリウム水溶液をpHが10になるま
で加えた。1時間撹拌した後、ケイソウ土2部を加え、
更に1時間撹拌した。その後、No.5Cの濾紙で濾過
を行い、濾液へアセトン10部を滴下し、染料を結晶化さ
せ、濾過、乾燥を行い、第1表中No.30の染料の精
製品3部を得た。下記(表15)に、染料の分析値を示
す。その結果、NaClなどの無機塩の含有率が低減さ
れ、また、染料の合成に用いた原料、合成中に生じた中
間体や副生成物等の不純物も除去され、簡便な製造・精
製工程によって使用可能な染料となった。
【0047】
【表15】 <インクの調製>下記に示す組成にて、それぞれの化合
物を混合溶解させ、孔径0.45ミクロンのメンブラン
フィルターで濾過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.30の染料 3部 トリエチルアミン 1部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 56部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で、上記インクを
用い特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;◎、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の原料、中間体、副生成物、無機塩類を多量に含
有した染料を使用して同様にインクを調製し、同様に評
価を行った。その結果、(A)画像評価;○、(B)耐
湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、(D)インクの
保存安定性評価;△、(E)プリンターノズルの状態評
価;×であった。なお、本願の簡便な製造方法で製造し
た染料を含んだインクは、特にインクジェット用の記録
液に使用するとき、インクの保存安定性やプリンターノ
ズルからの吐出安定性に優れていた。
【0048】実施例41 <染料の製造>第1表中No.30の染料5部を、蒸留
水20部に溶解させた。この染料水溶液を撹拌しながら
10%−水酸化ナトリウム水溶液をpHが10になるま
で加えた。1時間撹拌した後、ケイソウ土2部を加え、
更に1時間撹拌した。その後、No.5Cの濾紙で濾過
を行い、およそ20%濃度の染料水溶液を得た。その結
果、染料の合成に用いた原料、合成中に生じた中間体や
副生成物等の不純物が除去され、簡便な製造・精製工程
によって使用可能な染料となった。 <インクの調製>下記に示す組成にて、それぞれの化合
物を混合溶解させ、孔径0.45ミクロンのメンブラン
フィルターで濾過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.30の20%水溶液 15部 トリエチルアミン 1部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 44部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で、上記インクを
用い特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;○、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の原料、中間体、副生成物、無機塩類を多量に含
有した染料を使用して同様にインクを調製し、同様に評
価を行った。その結果、(A)画像評価;○、(B)耐
湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、(D)インクの
保存安定性評価;△、(E)プリンターノズルの状態評
価;×であった。なお、本願の簡便な製造方法で製造し
た染料を含んだインクは、特にインクジェット用の記録
液に使用するとき、インクの保存安定性やプリンターノ
ズルからの吐出安定性に優れていた。
【0049】実施例42〜70 第1表の染料を用い、実施例38に記載の方法で、染料
の製造及びインクの調製を行った。その結果を、第3表
(表16)に示す。
【表16】
【0050】実施例71 <インクの調製>実施例1で製造した精製後の第1表中
No.46の染料と、実施例2で製造した精製後の第1
表中No.30の染料を用い、下記に示す組成にて、そ
れぞれの化合物を混合溶解させ、孔径0.45ミクロン
のテフロンフィルターで濾過してインクを調製した。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.46の染料 1.5部 精製後の第1表中No.30の染料 1.5部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 57部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で上記インクを用
い、特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;○、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の無機塩類を多量に含有した精製前の第1表中の
No.30およびNo.46の染料を使用した以外は上
記と同様の組成で混合した染料を使用してインクを調製
し、同様に評価を行った。その結果、(A)画像評価;
○、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;△、(E)プリンター
ノズルの状態評価;×であった。なお、本発明の簡便な
製造方法で無機塩類を低減させた染料を含んだインク
は、特にインクジェット用の記録液に使用するとき、イ
ンクの保存安定性やプリンターノズルからの吐出安定性
に優れていた。なお、JIS Z−8729に基づき色
調を評価したところ、第1表中No.30またはNo.
46の染料のみからなるインクと比較していずれも微妙
に異なる色調を有していた。
【0051】実施例72 <インクの調製>実施例39で製造した精製後の第1表
中No.46の染料と、実施例40で製造した精製後の
第1表中No.30の染料を用い、下記に示す組成に
て、それぞれの化合物を混合溶解させ、孔径0.45ミ
クロンのテフロンフィルターで濾過してインクを調製し
た。 <インクの組成> 精製後の第1表中No.46の染料 1.5部 精製後の第1表中No.30の染料 1.5部 ジエチレングリコール 30部 N−メチル−2−ピロリドン 10部 イオン交換水 57部 <特性の評価>実施例1に記載の方法で上記インクを用
い、特性の評価を行った。その結果、(A)画像評価;
◎、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;◎、
(D)インクの保存安定性評価;◎、(E)プリンター
ノズルの状態評価;○と良好であった。これに対して、
製造前の無機塩類を多量に含有した精製前の第1表中の
No.30およびNo.46の染料を使用した以外は上
記と同様の組成で混合した染料を使用してインクを調整
して、同様に評価を行った。その結果、(A)画像評
価;○、(B)耐湿性評価;◎、(C)耐光性評価;
◎、(D)インクの保存安定性評価;△、(E)プリン
ターノズルの状態評価;×であった。なお、本発明の簡
便な製造方法で製造した染料を含んだインクは、特にイ
ンクジェット用の記録液に使用するとき、インクの保存
安定性やプリンターノズルからの吐出安定性に優れてい
た。なお、JIS Z−8729に基づき色調を評価し
たところ、第1表中No.46またはNo.30の染料
のみからなるインクと比較していずれも微妙に異なる色
調を有していた。
【0052】比較例1 <染料の有機溶剤による製造>第1表中No.46の染
料を使用し、無機塩除去方法である有機溶剤に溶解さ
せ、無機塩等を低減させる方法で製造した。第1表中N
o.46の染料5部をN,N−ジメチルホルムアミド5
0部を加えたが、染料が溶解せず、分散した状態のもの
をろ別し、乾燥した。下記(表17)に、染料の分析値
を示す。その結果、NaClなどの無機塩の含有率が低
減されず、また、染料の合成に用いた原料、合成中に生
じた中間体や副生成物等の不純物も低減できず、本発明
の簡便な製造方法では製造できなかった。
【表17】 また、その他の有機溶剤を用い、溶解テストを実施した
が、N,N-ジメチルホルムアミドを使用した時と同様
に溶解しなかった。これは、該染料は水溶解性が高い
が、有機溶剤に対する溶解性が殆どない性質を有してい
るためで、一般的な方法である有機溶剤に溶解させて、
無機塩を除去する方法は不可能であった。
【0053】比較例2 <染料の有機溶剤による製造>式(d)で表される染料5
部をN,N-ジメチルホルムアミド50部を加え溶解さ
せた。不溶物をろ別し、乾燥を行った。その結果、有機
溶剤で精製された染料2部を得た。下記(表18)に、
染料の分析値を示す。その結果、NaClなどの無機塩
の含有率が低減された。
【化23】 (d)
【表18】 上記で製造された精製後の式(d)の染料5部を用い、実
施例1のインクの調製方法に従いインクを調製し同様に
特性評価を行った。その結果、(A)画像評価;○、
(B)耐湿性評価×、(C)耐光性評価;△、(D)イ
ンクの保存安定性評価;○、(E)プリンターノズルの
状態評価;△となり、本発明の水系インクに比べ、著し
く悪かった。
【0054】
【発明の効果】本発明の簡便な製造方法によって製造さ
れた染料を含有する水系インクは、耐光性、耐湿性、保
存安定性に優れた性能を示す。インクジェット記録方式
の記録液として使用する場合、無機塩類の含有量を極力
抑えること、および、合成中に生じた中間体や副生成物
等の不純物も低減することが重要となるが、本発明の製
造方法により簡便かつ効果的に達成できる。その結果、
プリンターヘッドの目詰まりがなく、高品位で滲みのな
い画像形成が可能となり、記録画像も、耐光性、耐湿
性、保存安定性に優れた特性を有する水系インクを提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 62/09 C09B 62/09 C 67/54 Z 67/54 B41J 3/04 101Y (72)発明者 高後 修 千葉県袖ヶ浦市長浦580番32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 成瀬 洋 千葉県袖ヶ浦市長浦580番32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 三沢 伝美 千葉県袖ヶ浦市長浦580番32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA05 EA13 FC01 FC02 2H086 BA56 4H056 JA06 JB02 JC14 JD21 JE03 4J039 BA15 BC03 BC16 BC37 BC41 BC52 BC54 BC66 BC67 BC73 BC77 BC79 BE02 CA03 EA35 EA38 EA42 EA44 EA46 EA47 GA24 GA26 GA27 GA28

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色素および水性媒体を主成分として含有す
    る水性インクにおいて、色素として一般式(A)で表さ
    れる染料またはその塩を少なくとも一種含有してなるイ
    ンクジェット記録用水系インク。 【化1】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、水酸
    基、またはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ
    独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、
    置換されていてもよいアリール基、または置換されてい
    てもよいアラルキル基を示し、Aはフェニル基またはナ
    フチル基(該フェニル基またはナフチル基は、ハロゲン
    原子、水酸基、アミノ基、置換されていてもよいアルキ
    ル基、アルコキシ基、カルボキシル基、カルボン酸エス
    テル基、カルボン酸アミド基、スルホン酸基、スルホン
    酸アミド基のいずれかで置換されていてもよい)を示
    し、Xはアルキレン基、フェニレン基、キシリレン基、
    ナフチレン基、ビフェニレン基、または一般式(2) 【化2】 (式中、Zは、−CO−、−NHCONH−、−NHC
    SNH−、または式(3) 【化3】 を表す。)で表される2価の連結基(これら連結基はハ
    ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミ
    ノ基、カルボキシル基、またはスルホン酸基で置換され
    ていてもよい。)を表し、また、m、nはそれぞれ独立
    に1〜4の整数を示す。〕
  2. 【請求項2】一般式(A)において、R、Rのうち
    の少なくとも一つがハロゲン原子である請求項1記載の
    インクジェット記録用水系インク。
  3. 【請求項3】一般式(A)において、Xが置換されてい
    てもよいフェニレン基である請求項1または2記載のイ
    ンクジェット記録用水系インク。
  4. 【請求項4】一般式(A)において、Aがナフチル基
    (該ナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
    置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
    ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
    基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
    換されていてもよい)である請求項1〜3のいずれか1
    項記載のインクジェット記録用水系インク。
  5. 【請求項5】染料が、式(B) 【化4】 で表される染料またはその塩である請求項1記載のイン
    クジェット記録用水系インク。
  6. 【請求項6】染料が、請求項5記載の式(B)およびそ
    の他一般式(C) 【化5】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換
    されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
    ルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、ま
    たはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ独立
    に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアリール基、またはアラルキル基を示
    し、Aはフェニル基またはナフチル基(該フェニル基ま
    たはナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
    置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
    ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
    基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
    換されていてもよい)を示し、Xは2価の連結基を示
    し、また、m1、n1はそれぞれ独立に1〜4の整数を示
    す。〕で表される染料またはその塩の少なくとも1種を
    含有するインクジェット記録用水系インク。
  7. 【請求項7】一般式(C)で表される染料またはその塩
    を水に溶解し、その水溶液のpHを9以上に調整して生
    成する不溶物を除去することを特徴とする染料の製造方
    法。 【化6】 〔式中、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換
    されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
    ルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、ま
    たはハロゲン原子を示し、R、Rはそれぞれ独立
    に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアリール基、またはアラルキル基を示
    し、Aはフェニル基またはナフチル基(該フェニル基ま
    たはナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
    置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
    ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
    基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
    換されていてもよい)を示し、Xは2価の連結基を示
    し、また、m1、n1はそれぞれ独立に1〜4の整数を示
    す。〕
  8. 【請求項8】請求項7記載の一般式(C)で表される染
    料またはその塩を水に溶解させて水溶液とした後に、水
    溶性有機溶剤と混合して染料を結晶化させることを特徴
    とする染料の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項7記載の一般式(C)で表される染
    料またはその塩を水に溶解し、その水溶液のpHを9以
    上に調整して生成する不溶物を除去した水溶液を、水溶
    性有機溶剤と混合して染料を結晶化させることを特徴と
    する染料の製造方法。
  10. 【請求項10】一般式(C)において、Xが、アルキレ
    ン基、フェニレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビ
    フェニレン基、または一般式(5) 【化7】 〔式中、Zは酸素原子、硫黄原子、−CO−、−NHC
    ONH−、−NHCSNH−、−CH=CH−、または
    式(6) 【化8】 を表す。〕で表される2価の連結基(これら連結基はハ
    ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミ
    ノ基、カルボキシル基、またはスルホン酸基で置換され
    ていてもよい)である請求項7〜9のいずれか1項記載
    の染料の製造方法。
  11. 【請求項11】一般式(C)において、Xが置換されて
    いてもよいフェニレン基である請求項7〜9のいずれか
    1項記載の染料の製造方法。
  12. 【請求項12】一般式(C)において、Aがナフチル基
    (該ナフチル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、
    置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、カル
    ボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド
    基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基のいずれかで置
    換されていてもよい)である請求項7〜9のいずれか1
    項記載の染料の製造方法。
  13. 【請求項13】染料が、式(B) 【化9】 で表される染料またはその塩である請求項7〜9のいず
    れか1項記載の染料の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項7〜13のいずれか1項記載の染
    料の製造方法により製造された染料を少なくとも一種含
    有することを特徴とするインクジェット記録用水系イン
    ク。
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